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2021年8月28日(土)
【阿鼻叫喚】ピクセルリマスター版のFF4の動画が大・公・開!!


 
さあ、腕立てしてやろう!!


 酷いを通り越して、
お笑いのような事態になっている。本日、「ピクセルリマスター(笑)版のFF4の動画が公開されたのだが、それが笑うしかない出来であったのだ。FF1〜3はスルーした私も、さすがにこれは触れざるを得ない。
 …まず、基本事項を復習しておこう。「ピクセルリマスター(笑)」とは、今年春に発表されたFF1〜FF6の移植版であり、
「ゲーム性やグラフィックを統一した、今後10年以上に渡ってプレイできるFF1〜6の2D決定版【YouTubeの公式動画】より)として、パソコンと携帯電話に配信が為されている(※PS4やスイッチでは、FF1〜6をプレイできないという問題があるのだが、それらの機種には配信されていない)。まず、7月にFF1〜3の発売がまとめて為され、その後にFF4・FF5・FF6が順次配信されるという形式になった。なお、初公開時の私の感想を書いた記事は、【日記:2021/6/14】をご覧いただきたい。

 そして本日、
ピクセルリマスター(笑)版のFF4の宣伝動画が、海外公式から配信された。では皆さまも、【こちらのURL】からご覧いただきたい。
 まず、序盤は、SFC版の
「バトル2(ボス戦曲)をバックに、様々なボス戦のシーンが流れる。この時点では、「思ったより原作の雰囲気を再現できてるじゃん」という感じである。まあドット絵が原作と比べて劣化気味なのだが、そんなことを気にしていたら、後半部分に耐えられない。
 …そして、1分地点を前にして、
音が不穏な雰囲気になっていく。どうも、アレンジ版に少しずつ入れ替えるという演出のようだが、そういうのはやめてくれ。そして、名場面である「けんを おさめ たえるのだ!」のシーンでは、なんと暗黒剣が反対側に飛んでいくという第1のお笑いシーンが訪れる。“暗黒”というのは、尻から出るので物理的に汚いという意味だったのか。
 ――その後は、
グラフィックとのミスマッチが凄まじいアレンジBGM(※SFC版BGMとの切り替えはもちろん不可能とともに、第2のお笑いシーンであるカイナッツォが現れる。FF4のカイナッツォは、「ゴルベーザ四天王」の1体であり、津波攻撃をするために水を集めるが、その際に雷魔法を受けると、水が消滅するという仕掛けが用意されている。しかし、ピクセルリマスターでは、何故か「水が有るとき」「無いとき」のグラフィックに高さの差があり、“両者が点滅しながら変化する演出”も、SFC版からそのまま引き継いでしまった。よって、ガクガクと上下に震える不審な敵となってしまったのだ。敵を目の前にしても、自己鍛錬を怠らないとは、さすが誇り高きゴルベーザ四天王である。もちろん、オリジナル版にこのような演出は無い。「バトル2」のテンポに合わせて腕立てをしろ、とでも言っているのだろうか?

 ちなみに。私は、魔法エフェクトに関しては、予想より良いと思ってしまった。だが、これは、どうやら
FF1〜3と同じものを使用しているようだ。
 ――なるほど、確かに
「ゲーム性やグラフィックを統一する」と言えば聞こえは良い。しかし、身も蓋も無いことを言ってしまえば、使いまわしということだろう。そしてそうなると、FF6の美麗なエフェクトの数々も、味気ない統一演出となってしまうのか。ご存じの通り、FF1,2,3,4,5,6は、ハードも時期も世界観もゲーム性も、全く異なる作品である。統一する必要はぜんぜん無いです。

Q:2021年に「究極の2Dリマスター」として出されたのは、どちらのバージョンでしょうか?


 というわけで。先に発売されたFF1〜3の時点で、「PSP版はもちろん、GBAやワンダースワン移植版にすら劣るようなドット絵」「GBA・PSPなどでの追加要素は全て削除」「そのくせに単品1480〜2200円という強気な価格設定で、旧2D版は配信停止」
近年では稀に見る悲惨な事態となっており、ピクセルリマスター(笑)の先行きは極めて怪しいものになっていた。
 …そして、少し後に発売され、原作のハードもSFCに進化したFF4では、心機一転どころか、
短い宣伝動画の時点で衝撃的な品質になっており、更なる劣化が起きると思われる。GBA版での追加コンテンツ? 「ジ・アフター」? 3Dリメイクの要素? そんなもの、期待できるわけない!
 ――更に言うと、その後に発売されるFF5やFF6は、それぞれ原作は異なるゲーム性をSFCで突き詰めた作品であるが、これまで“リメイク”と呼べるような大きな変更は為されておらず、せいぜいGBA移植の際に追加要素が用意されたくらいであった。それが、今回の“ピクセルリマスター”という名の
劣化フィルターを通ると、どこまで駄目になってしまうのか。FF6のオペラとか世界崩壊とか、逆の意味で期待ができるな。

 そんなこんなで。私の率直な思いを言うと、
「何が“10年以上も楽しめる決定版”だ。こんな物は無かったことにして、今から全て作り直せ」というものなのだが、正直、出てきた物があまりにも駄目すぎて、真面目に怒る気持ちが消え去ったのである。ここまで酷い劣化リメイクは、初めてだ。こういう時にどんな顔をするのか分からないが、笑えば良いと思う。いや、笑うしかない。
 …ちなみに。私は、このピクセルリマスターを買うのかと言うと、
買うわけが無い。もちろん私は、FFのファンサイトを運営している人間として、ドット絵時代の作品についても、プレイ日誌を連載したいと思っている。しかし、既に「VitaTVでのPSP版」「WiiUバーチャルコンソールのGBA版」といった環境を用意しており、出力画素数を除き、ほとんど全ての部分で旧バージョンのほうが勝っている。もちろん、旧移植版にも問題が無いわけではないが、ピクセルリマスター(笑)をやるくらいなら原作を取り出したほうが良いため、やはり「出来損ないの」「追加要素なし版」に出番など無いのだ。

 もっとも。私の環境では、ゲームプレイの録画を行うために、VitaTVやWiiUと言った出荷数の少ないハードを使用する。そこまで行かないとしても、PS4&PS5やスイッチと言った現行ゲーム機には、過去のハードで提供されていたようなアーカイブス機能が無い。そして、新規ユーザーに対し、「FF1〜6をプレイするために、中古の3DS
(4〜6は「New」本体のみ)・PSP・Vitaを買ってくれ」と言うわけにもいかないだろう。
 ――そういうわけで。今後、「出来損ないの追加要素なし版
(※ピクセルリマスター)が、現行機に移植されるようなことがあれば、残念ながらそれを新規ユーザーに勧めざるを得ないだろう。仕方ない。いくら私のような一人のファンが、FFシリーズの魅力を発信したいと思ったところで、公式の悪い意味での影響力には全く勝てない。こんな、修復に失敗した壁画みたいなものを、「FFシリーズ初期の名作」として語り継がねばならないのか…。

こんなクソ記事に顔と名前を出してほしくないだろうから、隠すね?


 ちなみに。せっかくだから、最後にもうひとつ、お笑い要素を投下していこう。それは、
スタッフの話である。そもそも、冒頭のプロモーション映像に収録されている、反対側に発射される「あんこく」や、カイナッツォの腕立て伏せを異常と思わず、むしろ良い宣伝になると思って公開している時点で、根本的に間違っている。原作に思い入れのある人間は、ああいうものを出さないのである。
 …が、それに加えて、スタッフたちは、どうも自分たちを
光の戦士だと思っているようである。【ファミ通のこちらの記事】の、真ん中あたりをご覧いただきたい。あの、主張が強くてドット絵の世界から完全に浮いているうえに、原曲へと切り替えることもできないアレンジBGMを作った14人のスタッフが、光の戦士として紹介されている。ご丁寧に、光の戦士アレンジャーという寒々しいルビ付きである。
 ――なるほど確かに、こういう連中が作っているのなら、「原作愛」「名作を語り継ぎたいという思い」などは微塵も感じられるわけがない。これでは、最新作のパッケージにサイン色紙を入れているのと同レベルだ。FFシリーズ最悪の黒歴史に匹敵する制作体制だ。

 そういうわけで、この「出来損ないの追加要素なし版」を、私は買うわけがない。
だって、GBA版やPSP版のほうがクオリティが高いだろ?
 …しかし、映像が1つ出されるだけで、これだけの阿鼻叫喚となっているのだ。だから、この9月に配信開始となる『4』、そして更なる『5』『6』が、どこまで情けない劣化を受けるのかは、
“怖いもの見たさ”的な意味で、興味があるのである。私は、別バージョンでドット時代のFFをやろうと思うので、ピクセルリマスター(笑)の無様な出来を、せいぜい“対岸の火事”として笑ってやろう。え、自分も燃えてる? そんなの知らん。

(2021年8月28日)

登録タグ/ これはひどい コレジャナイ感
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2021年8月11日(水)
中古スマホの良し悪し


 
どうして何でもデカくするんですか?(現場猫的な言い方で)


 
【日記:2020/9/29】の続編である。約1年前に購入した中古Xperiaが、残念ながら瀕死となってしまったので、またしても中古屋で買い換えることにしたのだ。今度は、またしてもXperiaの、「XZ1 Compact」というモデルで、2017年11月の製品であり、酷使された「A4」から2年半後のモデルとなる。値段は、約9000円で、予算は1万円以内と考えていたので、購入を決定した。
 …やれ、まず私が「中古スマホ」を買う理由だが、
未だにしっくり来る機種に出会えていないからだ。2013年に初めて携帯電話をスマホ型にした時は、「iPhone5」から始めた。しかし、その後は、iPhone6で既に巨大化の流れが始まっていたことと、そして2年契約なのに2年1ヶ月で違約金を取られたことに不条理を覚え、Androidに変更した。以降、Xperia&格安SIMの組み合わせで使ってきている(途中、一度だけ中古の「iPhone5S」を使用した)。しかし、このXperiaもピンと来ないのだ。隙あらば他機種に変えてやろうとは思っているが、サイズと価格と性能を兼ね備えたものが、なかなか出てこず、仕方なくXperiaを使っている状況である。だから、意欲が出るはずもなく、「安いので良いか…」となってしまうのだ。
 ――そして、
私のスマートフォンは、頻繁に壊れるということもある。まあ、丁寧に使っているつもりはなく、むしろ荒っぽく使用する部類に入るであろう。しかし、それにしたって、新品定価で5万円、下手をすると10万を超えるような機械が、1〜2年で壊れるというのは異様である。だいたい、平均して新品は2年・中古は1年で死亡している。過去、防水機能があるはずなのに水没してアッサリ壊れる【日記:2016/7/30】などという悲劇も発生しており、私の認識としてスマホは紙耐久という印象である。高いのを買っても、どうせ壊れるのであれば、安くても同じか…と思ってしまうのだ。

 ただ、安価な中古スマートフォンも、良いことばかりではない。冒頭に書いたように、
1年で瀕死となって、買い換えが必要となったのである。
 …具体的に、どこが悪くなってきたのか、述べてみよう。まず、「電池が長持ちしなかった」という点は、中古だから仕方なく、十分に了承している。また、私自身、外出時に携帯電話を延々と触り続けるタイプの人間ではないため、電池切れで困ったことは無い。しかし、
1年で動作が異様に重たくなり、あらゆるレスポンスに時間が掛かるようになった。ブラウザなら、当サイトのようなテキストベースのページですら読み込みに数秒かかり、広告なしのニュースアプリとして使用している「NHK ニュース・防災」など分単位で時間を要してしまう。古いパソコンを無理やり使用しているような状態で、かなりストレスを感じるようになっていた。ちなみに、インターネット自体が遅いわけではない(新しい機種では高速で読み込めている)
 ――そして、ここ数週間では、
タッチパネルに異常が頻発するようになった。まず、プルダウン・プルアップといった操作が、極端に行いづらくなった。そして、画面真ん中の反応が悪くなったため、文字を変換できなかったり、逆に予測変換で意図しない誤入力が行われたりするようになった。更に、最近よくある広告まみれのページを見た際は、勝手に広告がタップされた扱いとなって、閲覧に支障をきたしていた。画面を拭いたり、本体を再起動したり、といった対策は行っているが、根本的な解決には至らず、「ああ、もう寿命が来たんだな」と認識するに至ったのである。

 やれ、1年前の買い替え時は、バッテリーが浮腫のようにパンパンに腫れており
(冒頭の【日記:2020/9/29】、壊れて起動できなくなる前から、明らかに駄目な雰囲気を醸し出していた。それにも関わらず、データーの引き続き準備や事前の買い替えをしていなかったため、このご時世でLINEの連絡先を全紛失してしまうという致命的なミスをやらかした。そのため、今回は、まだ前機種が起動できるうちに、新しい物を買おうと思ったのである。
 ――すると、ちょうど近所のGEOでは、夏のセールが行われており、
中古本体が全品1割引きであった。私は、ちょうど良い機会と思って、新しい「Xperia XZ1 Compact」を、割引後価格9000円で買ってきたのである。ついでに、ゲームソフトのセールも行われていたので、PS4の「ゴースト・オブ・ツシマ」と、スイッチの「スーパーマリオ オデッセイ」を購入しました(聞いていない)

なんで私は、Xperia?


 ということで。新しく中古で購入したXperiaの価格と性能には、現段階で私は非常に満足している。しかしながら、
所詮は中古であり、私自身も丁寧に使ってはいないということで、これも早期に劣化し、1年程度が寿命となるであろう。まあ、今回は、“中継ぎ”ということにも納得して購入した。

 しかし、私としても、
しっくりした理由でスマートフォンを選びたいという気持ちは大きいのである。
 …まず、私が求める性能としては、やはり
サイズが第一に来る。スマートフォンは、携帯電話であり、手に持って使用する機種なのだから、軽く小さく、持ちやすいことが一番だ。しかし、最近のスマートフォンはPSPを無理やり縦持ちにしたようなデカさであり、ちょっと私は使おうと思わない。“小型モデル”も有るには有るが、まるで服の大きなサイズのような扱いであり、“小さな携帯電話”というだけで選択肢が非常に狭まってしまう。この「サイズ」については、【日記:2021/2/6】でも触れているので、そちらをご覧いただきたい。
 ――そして、大きさの次に出てくる問題が、
値段だ。やれ、これについては、「どれくらい日常生活にスマホを必要としているか」、そして「個人の金銭感覚」にも依ると思うのだが、私はスマホに出せるのは、新品バリバリの本体でも3万円、5万円を超えるとかなり高く、10万円以上など論外という感じである。が、現在は、大手メーカーの一般的モデルで5万円というのが基準として有るようだ。去年くらいから、「AQUOS sense」「Google Pixel」といったシリーズが日本市場に攻勢を仕掛けてきて、だいぶ価格破壊が進んだようだが、私にとっては、まだまだ「スマホは高い」という印象である。まあ、私の「電話の分際で…」という印象は、今となっては老害的な意見であることは明らかであり、ここはお金を割くべき場所なのかもしれない。しかし、高くても、何年も大事に使えるのなら良いのだが、やっぱり2〜3年くらいで壊れてしまうので…。

 というわけで。結局のところ、私には
「しっくり来ないながらも、安価な中古スマートフォンを、短い間隔で買い換え続ける」という方向性が合っている気がする。前回の「A4」から「XZ1 Compact」で、6000円→9000円となるが、新機種も寿命1年と仮定して、合計で2年・15000円であり、値段・機能の面で、私のとっては妥当なように感じる。
 ――しかし、いつかは、やはり
自分にピッタリの携帯電話に出会いたいと思うのだ。個人的にも、前向きな気持ちでXperiaを選んでいるわけではないので、買い替え時には、いつも他社の端末も検討をしている。しかし、ほとんどはサイズが大きすぎるか、または値段が高すぎるか、はたまたその両方で選外となってしまう。うーん、ゲーム機ならプレイステーション、パソコンならVAIOは、かなり愛用しており、積極的に選ぶ理由があると思っている。どうして同じソニー系の製品なのに、Xperiaはピンと来ないのだろうか…。

(2021年8月28日)

登録タグ/ 機械一般
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2021年8月6日(金)
メトロイドシリーズの思い出


 
Metroid: Become Human(これが言いたかっただけ)


 本日2021年8月6日は、ファミコン
(ディスクシステム)の初代「メトロイド」が発売して35周年に当たるという。私も、「メトロイド」のシリーズ作品は、幾つか遊んだことがあり、それぞれ思い出に残っているので、本日はそのことについて語ってみたいと思う。

 まず、「メトロイド」シリーズは、任天堂から発売されている
探索型アクションゲームである。プレイヤーは、凄腕の賞金稼ぎである「サムス」を操作することになり、謎に満ちた宇宙の星やコロニーなどを、ビームで敵を倒しながら調査していく。
 …さて、この作品の大きな特徴として、
ゲームの進行が一本道ではなく、アクションによって制限されているということがある。プレイヤーは、マップを探索していくことにより、ダンゴムシのように丸まれる「モーフボール」、猛スピードでダッシュできる「スピードブースター」、敵を凍らせて足場にできる「アイスビーム」などのアイテムを入手できる。そして、その新アクションを使うことで、探索可能な範囲が増えていくのである。これが、メトロイドシリーズが、「探索型アクション」と呼ばれるゆえんであり、当時の基本であった“面クリア型のアクション”とは違った雰囲気を味わえる。初代テレビCM【YouTube】で流れる「アクション&迷路ゲーム! メトロイド」という説明は、本ゲームの特徴を端的に表現していると言えよう。
 ――なお、作品次第であるが、上級テクニックによって、
ゲームの進行を無理やり本来のルートから外すことも可能である。それによって、バグなどは特に起こらないため、こういった特殊な攻略を行うことも、作品の大きな楽しみと言える。その性質により、動画サイトなどでも人気が高い。

 ちなみに、「メトロイド」とは、シリーズを通して登場する、
クラゲのような宇宙生物である。空中を浮遊し、他の生物からエネルギーを吸収することで、進化・増殖をする。作品によって、このメトロイドを直接的に倒したり、はたまたメトロイドを操る勢力が敵となったりする。ちなみに、プレイヤーキャラの名前は「サムス・アラン」であって、「メトロイド」ではない。あれでしょ、ゼルダの伝説で、主人公に「ゼルダ」って付けちゃう的な。
 …ちなみに、メトロイドには、
β線を照射すると増殖するというとんでもない設定が用意されている。β線(電子線)は、部屋1つほどの大きさの装置によって、普通の電気から生成し、自由に出したり止めたりすることができ、遮蔽もまあまあ容易であるため、現代の人間の技術力でも簡単に量産が可能である。そして、メトロイドを介することで、生物の生命エネルギーを、人間に利用可能な形に取り出せるという性質もある。というわけで、現実世界であれば、養鶏場のような感じで、メトロイド発電所が出来ているに違いない。なお、メトロイドは冷気に弱いという弱点があることがあるので、「メトロイド発電所」を寒冷地に作れば、脱走問題も解決である。なんとまあ、夢のある生き物だろうか。一応、作中世界では、メトロイドは有害生物駆除のために作られた人工兵器であるため、これだけ都合の良い性質が揃っているのも納得である。
 ――そんな感じで。作中においても、「メトロイドの平和利用」というテーマで、研究が為されていたりするのだが、
まあこれはゲームなので、強奪されて生物兵器として使われたり、闇の勢力に研究されていたりして、メトロイドが敵になってくるわけである。仕方ないね、男の子はすぐ喧嘩するからね!

自由度が低い異色作だが、縛りプレイでのボス戦が熱い!


 さて。私がプレイしたことのある「メトロイド」シリーズは、SFCの
「スーパーメトロイド」、そしてGBAの「フュージョン」「ゼロミッション」の3つである。順に、それらについての思い出を語っていこう。

 まず、SFCの
「スーパーメトロイド」は、私が初めてプレイしたメトロイドである。当時は出荷調整が上手く行っていなかったのか、非常に安価で売られていた記憶がある。なお、中古ということで、脱出不能の最終セーブポイントでセーブしたデーターが残っており、当時はいきなりそれを読み込んでしまって、全くの意味不明だった記憶がある。「中古ソフトのセーブデーターを読み込む」という経験は、今の子供たちには理解不可能か。
 …さて、初プレイ時の私の小学校低学年であったが、
このゲームは操作も複雑なうえ謎解きも難解で、難易度調整なども無いため、クリアには非常に苦労した覚えがある。ただし、最悪の詰みポイントであるガラス管は、先行してプレイしていた兄弟から情報を入手したのだと思うが、特に問題は無かった。それでも、ボス戦のうち、難破船のファントゥーンと、終盤のリドリーには、手を焼いた覚えがある。そして、ラスボス戦の演出には度肝を抜かれた。いま思うと一周回って笑ってしまうような内容だが、重々しいBGMとともに現れる第2形態の迫力は、当時としては恐怖を覚えるものであった。
 ――ちなみに。『スーパー』は、ネット上ではスーパープレイやTAS、はたまた改造メトロイドなどの動画で、今なお高い人気がある。しかし、この『スーパー』は、
現在では遊びやすい作品とは言い難い。ソフト自体は、Wii・WiiU・3DSのバーチャルコンソールや、スイッチオンラインの対象タイトルとして気軽に手に取れる。しかし、操作性に問題があり、5つある特殊武器をたった一つのボタンで切り替えながら射撃しなければならず、しかも特殊武器の選択中は通常装備のレーザーが使用不可能という滅茶苦茶な仕様であるため、当時から操作しづらく遊びにくかった。なお、後のGBA作品では、ボタン数が少なくなったことにより、これらの操作性が最適化され、プレイがしやすくなった。いつかある『スーパー』のリメイクでは、当然ここは変更されるだろう。

 また、GBAの
「フュージョン」「ゼロミッション」は、それぞれ2005年頃に、GBAとGBASPを使ってプレイをした。
 まず、
『フュージョン』は、メトロイドシリーズで久々に発売された2D作品であり、メトロイドらしいアクションや探索要素を維持しつつ、ストーリー性が大幅に強化された。しかしながら、本作はナビに沿ってゲームを進めていく形式であり、探索型アクションであるが、ゲーム進行は一本道となる。そして、ナビのメッセージを含め、演出やテキストや一切スキップ不可能であるため、繰り返しプレイやタイムアタックでは面倒になってくる。ということで、本作は、あまりメトロイドファンからの評価は高くないようだ。
 …ただし。「フュージョン」には、シリーズでも独自の魅力がある。それは、
多彩なボス戦と、縛りプレイのやり応えである。このゲームの進行は、「指令を受ける」「ボスを倒す」「新しいアイテムを入手する」というのが基本的な流れであり、ボス敵と言えるモンスターとの戦いが非常に多い。そして、難易度はEASY・NORMAL・HARDの3段階であり、このうちHARDにするだけで十分に難しくなるのだが、更に「アイテム回収率1%」という縛りプレイが公式に用意されており、1〜2発もらったら即死という条件下で、乏しい武装をやりくりして持久戦を勝ち抜く必要がある。中盤以降は、ゲドゥ(スペースジャンプ)、ナイトメア(グラビティスーツ)、ネオリドリー(スクリューアタック)など、強敵が目白押しで、クリアーにはかなり苦労した記憶がある。
 ――というわけで。私は、自分のお金を出して購入したのは、この「フュージョン」が初めてであり、そのストーリー性の強さや、縛りプレイとして1%クリアーを頑張ったおかげで、「フュージョン」がメトロイドシリーズの中でも最も強く印象に残っている。ふむ、
「自由度が低く、一本道な作風ながらも、縛りプレイでのボス戦が熱く、個人的にはシリーズ内で最も気に入っている」か。なんか、凄く似たようなゲームを知っている気がする…。

 そして、
「ゼロミッション」は、初代「メトロイド」の完全リメイクと言える作品である。本作は、意図的に前作である「フュージョン」と異なる作風にするためか、自由度が一気に上がった。また、『スーパー』でシーケンスブレイクをするためには、スーパープレイに片足を突っ込んでいるような操作が必要だったが、『ゼロミッション』では壁蹴りやボムジャンプと言った操作が極めて容易になり、簡単にストーリー進行順を狂わせることが可能になった。逆に、物語的な要素は薄くなり、何故かイラストがアメコミタッチとなっている。また、GBA作品としては異例の60fps動作(多分)をするため、とても滑らかなアクションを楽しむことが可能である。
 …さて、私は、「フュージョン」に大満足をし、その続編としての流れで「ゼロミッション」を購入した。ただ、こちらは、
私にとっては前作ほどのパンチ力が無く、そこまでハマり込むことはできなかった。ゲーム全体の流れは、「2体の大ボスを倒して表のラスダンに向かい、その後の裏シナリオの潜入ゲームをクリアーし、裏のラスボスを倒して終わり」で要約できるものであり、「スーパー」「フュージョン」と比べて、アッサリしすぎている。そして、前作で深く楽しんだ1%クリア(本作では15%以内クリア)も行い、難しいと言えば難しかったのだが、ボス戦が「フュージョン」よりも少ないことと、そもそも似たようなプレイに前作で慣れていたこともあり、そこまで強い印象を受けるものではなかった。
 ――というわけで。この「ゼロミッション」は、ゲーム自体の出来は決して悪くなく、
むしろGBAの2Dアクションとしてはかなり良質なのであるが、私にとっては「そこそこ良作」という枠を出られなかったタイトルである。

やや値段が気になるが、「思い出のゲーム」の最新作として、遊んでみるべきか…


 そういうわけで。「メトロイド」シリーズは私にとって、
「かなり昔に、SFCとGBAで遊んだ、思い出のゲーム」なのであるが、その鮮烈な印象からか、以降もたびたび思い出すゲームである。任天堂作品としては異色の作風が、逆に記憶に残ったのかもしれない。

 ちなみに。2Dのメトロイド作品は、これまでのところ4作が本編扱いとされているが、
発売間隔がかなり空いており、なかなか現在ではプレイが難しい。
 まず、『1』である
初代「メトロイド」と、『3』である「スーパー」は、現行ハードであるスイッチのスイッチオンラインで配信されており、サービスに加入(有料)していれば、追加料金なしでプレイ可能である。初代メトロイドは、ファミコン作品であるため、操作性やグラフィックなどがキツいが、『スーパー』はSFCで発売されたため、そこまでキツくは無いであろう。スイッチオンラインでは、基本機能としてリアルタイムセーブや巻き戻しが可能であるため、それらを用いれば、難易度面はどうとでもなるだろう。
 …いっぽう、『2』である「メトロイド2」は、ゲームボーイで最初に登場したのち、2017年に
「サムスリターンズ」の題名で、3DS完全リメイク版が発売されている。しかし、私も探してみたのだが、中古ソフトを発見できず、DL版も定価ということで、未だにプレイができていない。いつも思うのだが、こういう旧作は、手頃な値段にセールをしてほしいものだ。そうすれば、私も中古屋など回らず、安心してDL版を購入できるのだが…。
 ――そして、『4』である
「フュージョン」と、『1』の完全リメイクである「ゼロミッション」は、GBAのカセット以外だと、WiiUバーチャルコンソールでしか遊べず、既にプレイが難しくなっている。ソニーもそうだが、任天堂も、最新機で過去ハードの互換を切り捨ててしまったのは痛い。それぞれのハードで決定版と言える「初期型PS3」「VitaTV」「WiiU」あたりは、当時の定価で良いから、何とか再販の機会を用意してくれないものか…。

 ちなみに、この秋には、念願の2Dでの正統続編である
「メトロイド ドレッド」か、スイッチで発売されるようだ。
 …ただし、スイッチは据え置き機という扱いのためか、価格は
7678円とかなり強気であり、ダウンロード版でも78円しか安くならない。グ、グムー…。GBAで発売したフュージョンとゼロミッションは、携帯機価格ということで4800円(当時の税率5%を加えても5040円と、お得感があったが、さすがに8000円近いとなると、そう簡単には購入しようと思えなくなってしまう。
 ――ただ、
メトロイドは私の中での思い出のゲームであり、こういう作品を“最新作”として遊べる機会は、極めて貴重なものである。どうしようか、2本で9980円のクーポンが利用可能らしいから、それを使って、「スーパーマリオ オデッセイ」あたりと一緒に買ってみるか…?

(2021年8月28日)

登録タグ/ ゲーム一般
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2021年8月5日(木)
コーラス入りのゲームBGM!!!!


 
ペルソナシリーズ本編は、『5』以外はVitaで全て遊べるということで良いのだろうか


 私が現在プレイしている
「モンスターハンター:ライズ」は、やたらと歌いまくるゲームである。まず、拠点のBGMからして、またしても濃いグラフィックの受付嬢が歌っている。それを皮切りに、マップや戦闘シーンを問わず、とにかく声の入ったBGMが多いのだ。
 ――そこで私は、ふと「コーラス入りのBGMって、これまでどんなものがあった?」と思い立ち、その歴史を振り返ってみることにしたのだ。

 まず、当サイトで取り扱っているFFシリーズだと、本当に生演奏の曲がゲーム中に使えるようになったのは、PS3の『13』からで、主題歌として肉声の曲が入ったのも『8』から…と思いきや、あったではないか。
FF7のラスボス曲が、思いっきり歌っている。ただ、当時の次世代機である初代PSへとハードが移ったとはいえ、まだまだ性能的な制約が大きかったらしく、内容は「短いフレーズの歌詞を何度も繰り返す」というものになった。また、音質も、必ずしもクリアとは言えない。ただ、それらによって、逆に「塩酸 シメジ ヒラメ 出目金」で知られるような、伝説的な曲になったように思う。
 …その後、FF8以降の作品では、それぞれ
主題歌が恒例となり、ゲーム中のイベントシーンで流されている。それ以外での、“肉声”の使い方となると、『8』では、“魔女のテーマ”的な位置付けとして「FITHOS LUSEC WECOS VINOSEC」という歌詞のコーラスが、様々な場面で用いられている。FF9では、主題歌のアレンジである「記憶の歌」が登場し、ヒロインの1人であるダガー(ガーネット)が歌っているという設定で、ゲーム前半部で多く流れる。どちらの作品でも、ただ主題歌をエンディングで流すというだけでなく、“声”が様々な演出に取り入れられているのだ。そして、PS2にハードを変えた『10』では、キャラクターボイスが導入されて、人声の特別感は薄くなったものの、作中世界の宗教曲として「祈りの歌」が登場し、多彩なアレンジで登場する。
 ――というわけで。
FFでは、初代PSの作品から、積極的にコーラスBGMが用いられてきたのだ。考えてみると、SFC時代の『6』でも、オペライベントや、ラスボス第1形態の「オ〜バ〜ケ〜のQ〜太郎〜」など、“人の声”を強くイメージした演出が数多く為されていたの。だから、ハード性能が上がった『7』以降で、多数の“声”が取り入れられたのは、至極当然だったのかもしれない。

 いっぽう。FFシリーズの、
バトルシーンのBGMとしては、イベント曲よりも制限が大きいのか、『7』のラスボス以降は現れず、『13』で久々に登場した…と思いきや、『10』でも、クライマックスのバトルでロックなBGMが流れていた。ということで、戦闘BGMでコーラスが取り入れられているのは、『7』『10』『13』と、何故か均等な感じの並びの作品である。すると、次の『16』は、またラスボス戦で歌いまくってくれるのだろうか。意外と、「エルシャダイ」ライブシーン(?)みたいに、気の狂った感じの使用法をしてくるかも…。
 …なお、やや例外的な扱いとなるが、FF13のシリーズ内続編である『13-2』では、何かが外れたのか、
コーラス付きのBGMが、バトル・イベントを問わず、異様に増えている。ただ、『13-2』は、冷ややかな目で見られることが多いが、私はBGMについては大成功だと思っている。

歌とトンネルが来ると「あ、最終ステージだな」と思うシリーズ


 では、FF以外のゲームの話を挙げてみよう、私が知っている中では、やはりメディア容量の増加した初代PSの時代から、主題歌を採用するゲームが増えたように思う。例えば、
「メタルギアソリッド」などは、やはりあちらも、当時の業界の最先端を走っていた作品であった。当時小学生だった私は、作品のテーマ性など全く理解できなかったのだが、エンディング曲の民族的で物悲しい雰囲気は、この作品は単純なハッピーエンドで終わったのではなかったのだなあと思わせてくれた。「パッケージの裏」とか「ヒデオ」とか、男と男の殴り合いとか、そういうことばかり覚えていたにも関わらず、である。
 …そして、初代PS時代からプレイしていた
「エースコンバット」シリーズでは、PS2での『04』から、最終ステージでコーラス付きの曲が流れるという伝統が生まれている。そのため、その後のシリーズ作品をプレイして、ちょっとしたクライマックスの場面になったとしても、「あ、まだ歌ってないからラストじゃないな」みたいな、変な印象が発生するようになった。トンネルとともに、今後もシリーズの定番になっていくと思われる。
 ――また、
「ときめきメモリアル」は、オープニングとエンディング(と、バットエンド)が全て歌となっている。この作品では、魔王ヒロインである藤崎詩織の声優が主題歌を担当しており(バッドエンドでは男友達の声優)ゲーム版の“キャラソン”である。その演出が、リアルタッチのゲームとは異なる、アニメ作品のような雰囲気を醸し出していた。なお、初代「ときメモ」は、プレイステーション版で有名となったが、初登場はPCエンジンというCD-ROMゲーム機であり、低予算作品であったという。それが、恋愛シミュレーションというジャンルで一時代を作り上げるのだから、世の中は分からない。

 そして。かなり後の、2010年代になってからプレイした
「ペルソナ4」(私の時は、Vita版の「ザ・ゴールデン」)では、“日本人の思い浮かべる洋楽”をテーマとしているのか、通常戦闘からイベント曲まで、何かと歌付きのBGMが流れる。この作品は、2008年発売であり、対応ハードはPS2であるが、3DモデルはFF9みたいな極めて慎ましい出来となっている。ただ、止め絵を多く使用したアニメ的な作りと、前述した鮮烈なBGMにより、私にかなり強い印象を残したゲームであった。なお、「ペルソナシリーズ」という枠で言うと、どうも前作の『3』から、洋楽風のBGMが用いられ始めたようだ。その後の『5』でも、演出の方向性は同じとなっており、完全に定着をしたようである。
 ――ちなみに、「ペルソナ4」では、「移動画面で敵に攻撃して戦闘を開始すると、先制攻撃でバトルを始められる」という、今のゲームでは基本となったシステムも投入されている。声を多く使ったBGM演出といい、私は
『FF13-2』はペルソナ4から影響を受けたのではないかと思っているものだ。

 そんなわけで。
以上の話題の大半は、SFC→PS→PS2と、ゲームの進歩が著しかった時代の話である。
 …やれ、最近では、ゲーム機の性能が青天井になってきたためか、コーラス付きのBGMが普通になっており、いざ流れたとしても、
「あ、また歌ってるな」というくらいにしか思わなくなってしまった。モンスターハンターだと、『ライズ』だけでなく、『アイスボーン』でも、「これは…歌…?」という感じで、声の入ったBGMが大量に存在した。良くも悪くも、人の声は“楽器の一つ”となってしまった感がある。
 ――やれ。ここ数年は、しばらくゲーム業界が進歩してきたが、
今現在は、個人的には停滞感を覚えている。そのため、これから普及するであろうPS5や、まだ見ぬ任天堂次世代機などで、これまでに無いような、全く新しい体感をさせてほしい。もう“人の声”は普通になってしまったので…そうですね、次のプレイステーションは、静脈から投与する感じでどうかな…。

(2021年8月28日)

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