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低レベルクリアー(GBA) プレイ日誌
海外版では「Omega
Mk.II」だそうです。FF5アドバンスはFF2だった…? |
封印の神殿におけるボスも、残すところ、「エヌオー」「オメガ改」「神竜改」の三強のみとなった。今回はそのうち、「オメガ改」を攻略していこう。
…さて、こいつについては、原種と攻撃自体のラインナップは全く変わらないということが知られている。もちろん、変化点として、弱点が雷で固定ではなく、炎や氷へとバリアチェンジをすること、「みだれうち」への専用カウンターを持つことなどの違いは存在する。しかしながら、ガ系魔法の魔法剣みだれうちで一撃必殺をしてしまえば、弱点属性の変化も、みだれうちへのカウンターも、一切の関係が無い。というわけで、私は、「オメガ改」については、単なる“オメガのマイナーチェンジ版”だと捉えていた。
――しかし、実際に戦ってみると、そんなことは全く無く、ちょっと制作者の頭脳を疑うレベルの強敵である。むしろ、原種と似通っているからこその凶悪さが存在するようにさえ思えてしまう。よくもまあ、基本的な攻撃パターンを変えず、ここまで強化できたものだ。よって、オメガ改についても、決して侮ることはなく、本腰を入れて攻略していかなければならない。
ちなみに。オメガ改を最初に狙った理由は、もちろん、戦利品の「フォースシールド」を手に入れるためである。これは、全属性を無効化できる盾であり、とりわけFF5では、風属性と聖属性を防御できる唯一の手段だ。これまでの戦い方を一変させうるほどの強力装備である。
…そして、オメガ改以外の裏ボスたちは、「フォースシールド」が活躍しうる戦いということもある。まず、エヌオーについては、多数の属性攻撃を多用してきて、中には、あの「アルマゲスト」も存在するが、それらをたった一つの盾で全て無効化できるというのは大きい。一方で、フォースシールドには、物理回避率が「10」しか無いという弱点も存在し、エヌオーは「ディメンションゼロ」という物理攻撃も持っている。が、このディメンションゼロは、盾による回避を無効にするという内容らしく、フォースシールドのデメリットが消失する。この、エヌオー戦にフォースシールドを使いたかったというのが、今回、オメガ改を前倒しにした、一番の理由である。
――さらに。もう1体の敵である神竜改については、ちょっとではなく大分ヤバいレベルの強敵であり、私もどうするべきか悩んでいる。マジで、「かくれる&よげん&ものまね」で安全なターンだけ攻撃するという以外の勝ち目が思い付かない。フォースシールドは、もちろん有用だが、打撃も強力であるため、勝ちパターンが分からない。何にせよ、こいつは当初から、裏ダンジョンの中で一番最後にしようと思っており、やはりオメガ改より後回しである。
ただ弱点が変わるだけと思いきや、計り知れないほどの厄介な行動になっている |
それでは、「オメガ改」についても、例によって、細かく行動パターンを整理していこうと思う。
では、これらの中で、まず何に注目すべきか。それはもちろん、素早さ「90」という値である。
…やれ、原種オメガの時点で、素早さが「76」と高かったため、それと比べると、90という数値は、微増程度に感じるかもしれない。が、FF5の敵味方の行動間隔は、「120
- 素早さ」という計算式で決まる。そこから考えると、オメガの行動間隔は「44カウント」、一方のオメガ改は「30カウント」となる(素早さのランダム変動を考えない場合)。実に、オメガ改は、原種の1.5倍ペースで行動をするのだ。ただでさえ、「波動砲」を筆頭に、厄介な行動を多く使用してくるというのに、時間あたりの攻撃回数が1.5倍に増えているのだから、弱いわけがない。
――しかも、である。前回のガーディアン戦で触れた通り、シーフをマスターしたすっぴん&ものまね師の素早さは、基本的に「50」を基準として考え、ヘイスト状態を前提として、行動間隔は35カウント程度と見積もって良い。すると、原種オメガは44カウントで行動をするため、1:1よりも味方側有利な状況で戦える。だが逆に、オメガ改は30カウントで行動するため、1:1より不利になる。特に、「エルメスの靴」を装備しても必ず初手が取られるという点は大きく、先手を取りたいなら、「まさむね」が必須となってくるのだ。
死死死死死 |
また、オメガ改が「バリアチェンジ」によって弱点属性を変化させるというのは織り込み済みであったのだが、実際に戦ってみて、更に厄介なことが分かった。それは、「@弱点変化によって、『各属性を弱点とする個体』に入れ替わり、ステータス異常と行動ルーチンがリセットされる」と、「A炎弱点の個体は、炎攻撃の反射をすることによって、バリアチェンジを暴発させる」という点である。
…まず、@について、FF5における「バリアチェンジ」は、メリュジーヌとオメガ改のみが使用するのだが、どちらも技としての効果はエフェクトのみであり、「弱点属性が異なる他の個体へと入れ替わる」という特殊処理を同時に行うことで、“弱点属性が変化する”というゲーム内容を実現している。そしてこの時、HPは引き継がれるのだが、その他の情報はリセットされる。つまり、オメガ改の、炎・氷・雷を弱点とする個体は、それぞれの行動ルーチンを持っているし、ステータス異常についても、個体が入れ替わった際に引き継がれない。
――さて。これの何がまずいかというと、まずは、敵行動が極端に複雑となる。オメガもオメガ改も、行動は8ターンルーチンであり、それを正確に把握することが、勝利に近付くポイントとなっていた。しかし、途中で個体を入れ替えると、このルーチンがグチャグチャになり、だんだん何が何だか分からなくなってきてしまう。特に、敵は「波動砲」を持っており、これが2連発されてしまうような状況になると、どんなパーティでも一撃死だ。ガーディアン戦であれほど危惧していた状況が、オメガ改との戦いでは不意打ち的に起こりうるのだ。
また、個体が変化するときにステータス異常が引き継がれないというのも、味方側不利に働く。特に今回は、敵素早さが途轍も無いため、「まさむね」で初手を取ったうえでの「スロウキャノン」で、まずバトルを味方側有利へと傾けたかった。しかしながら、直後に敵はバリアチェンジで他の個体に入れ替わってしまうため、開幕スロウの効果は発揮されない。もちろん、再び雷弱点の個体に入れ替えるか、はたまたバリアチェンジ後に再度スロウを入れれば良いのだが、どちらも、更なる手間が要求されてしまう。その“ひと手間”が、高難易度バトルでは致命的となったりするのだ。
そんな感じで。「バリアチェンジ」は、単純に“弱点属性が変化する”という内容からは図り知れないほどの、厄介な性質を秘めているということが分かった。では、各種のカウンター封じを用いて、バリアチェンジを使わせないように戦えば良いだろうか。そうは問屋が卸さないのである。
…というのも、オメガは、「アトミックレイ」「火炎放射」と言った炎属性攻撃を多用し、それは“改”になっても変わらない。そして、原種の“雷弱点、他吸収”という性質と異なり、オメガ改は炎を弱点とすることがある。よって、炎攻撃の反射により、むしろ有利に戦えるとさえ思っていたものだ。
――ところがどっこい。アトミックレイの反射や、ターゲッティング火炎放射の自爆で炎属性ダメージを与えると、オメガ改のカウンター@:「魔法剣以外で弱点属性の攻撃を受けた」を満たしてしまい、「バリアチェンジ」が発動されてしまう。すると、弱点属性が炎以外に変わってしまい、以降は再び炎弱点に戻るまで、自爆によるダメージに期待ができなくなる。しかも、弱点属性が変わる=戦闘個体が変化すると、敵の行動ルーチンも入れ替わる。初回ならば、ルーチン頭から攻撃されるだけであるが、再び炎属性に戻そうとガチャガチャやっているうちに、何が何だか分からなくなっていく。そうこうしているうちに、運悪く「波動砲」→「波動砲」を引いてしまえば、それでバトルは終了だ。
やれ、私は、「炎弱点の時に、炎属性攻撃をリフレク反射して当てていけば、それだけで勝てるっしょ♪」なんて楽観視していたが、とんでもない。一発命中させた時点で「バリアチェンジ」を使われ、弱点が炎以外に書き換えられてしまい、それで終わりである。弱点属性を再び炎に戻そうにも、2つの弱点属性へランダムで変化するという都合上、パターンは滅茶苦茶になってしまう。「バリアチェンジ」の恐ろしさは、単に弱点属性が変わることではない。このように、バトルを果てしなく複雑にしてしまうことこそが、真の問題なのだ。
新生オメガが現れ、5体に分裂し、遊星に |
とまあ、こんな感じで、オメガ改は、原種オメガを真っ直ぐに強化したタイプの敵と言える。1.5倍の速度差と、バリアチェンジによるパターン変化は、予想よりも遥かに厄介だ。
…しかしながら、やはり、自発的な行動が原種と同じという点は、着目すべきである。また、「1属性だけに弱点を持っており、それを突いて一撃必殺するのが一番」という必勝パターンにも、何ら変わりは無い。
――というわけで。今回のオメガ改は、まず序章として、【第28話】の原種オメガで使った戦法を、1つずつ試してみたい。使用したのは、「5.5」も含めて、7種類である。それらの戦法が、どこまで改良版のオメガに通用するのか。結論から言うと、5勝2敗と、悪くない戦果を残せた。
余談だが、元気に歩き回っていたり、元気に走り回っていたりと、何かとアクティブなオメガ原種であったが、オメガ改のほうは、「記憶の墓場/玉座の間」の中心部に蟄居している。近付いても戦闘にならず、話しかけると「襲いかかってきた!」と表示されて、戦闘が開始される。
…まあ、オメガは「心を持たぬ者」という設定もある(【画像】)し、ここまで一貫してセリフなどは喋って来なかったため、何らかのキャラ付けをしたくなかったというのもあるのだろう。しかし、「襲いかかってきた!」というシステムメッセージのようなものはちょっとナンセンスであり、何も表示されずに戦闘可能になるか、またはFF6のオメガウェポンのように、炎などの簡易的なエフェクトでバトルが始まる(【YouTube】)くらいに留めるべきであったと思う。あとは、神竜改は、原種と同じく、「中からモンスターが!」という持ちネタがあるため、オメガ改も、玉座の間を徘徊しているとかかな…。
愛の歌で止まる弱点は、改良されなかった |
それでは、オメガ改と実際に戦っていこう。まずは、オメガ原種にも有効であった、「魔法剣サンダガみだれうち」からである。
…あれっ?
と思った方も多いだろう。オメガ改は、まず雷属性弱点で現れ、初手で「バリアチェンジ」を使って、炎弱点が氷弱点の個体に交代する。ならば、使うのは、ファイガ剣かブリザガ剣のみだれうちであろう。だが、先の記述は誤りではない。ちゃんと、魔法剣サンダガみだれうちによる一撃必殺を狙っていくのだ。
――では、そのために、どうすれば良いのか。敵は、最初の行動で「バリアチェンジ」を使う。ならば、「まさむね」でそれに先行をして、「愛の歌」で止め続ければ、開幕の雷弱点のまま戦い続けられ、バリアチェンジによるランダム要素が無くなる。これだ!
では、そのための具体的な作戦を考えていこう。まず、オメガ改の素早さは「90」とぶっ飛んでおり、ヘイストだけでは絶対に先行できないため、「まさむね」が必要である。そして、そのキャラが「愛の歌」を使えば、敵の音波カテゴリ弱点を突き、確実にストップを掛けることができる。この、「愛の歌」が必中になるという弱点については、“改”でも改良されなかったようだ。ちなみに、「なだめる」で止まるというバグについても同じである。
…そして。前回の【オメガ戦その@】では、同一素早さ2名の行動をずらすために、「あえて片方が非ヘイスト状態でスタートする」という方法を取っていったが、今回はそんなことをする必要は無い。片方が「まさむね」で先回りをする都合、同一の素早さを持つキャラであっても、必ず行動開始時刻がずれる。よって、それらのキャラクターで「愛の歌」(or「なだめる」)を使い続ければ、それだけで相手は何の行動もできなくなってしまう。
――さて。開幕の敵弱点は必ず雷であり、そこから「バリアチェンジ」さえ入力できずに相手は止まり続けるため、敵弱点は必ず雷のままである。よって、停止要員以外の2名が、いつものようにレベルドーピングを行いつつ「サンダガ剣」を入力し、準備が整ったら「みだれうち」で攻撃すれば良い。すると、敵の回避能力と防御能力を貫通し、必ず一撃で相手を撃破できるのだ。
「なだめる」で止まるのは、オメガ改ではなく、GBA版のバグ! |
という感じで、私としては完璧な作戦のように思えたのだが、実際にやってみると、どうにも相手を連続で止められず、「バリアチェンジ」を使われる事態が頻発する。それも、どうやら複数人に連続でターンが回ってくるような状況になると、相手に割り込まれてしまう場合が多いようなのだ。
…その原因を考えるため、具体的に、いくつかのパターンで、「愛の歌」を使用できる時刻を記してみよう。
さて、上のリストのどこを見てほしいかと言うと、「赤下線が引かれた部分と、その前の数値」に注目していただきたい。「愛の歌」の持続時間は30カウントであり、数値は時刻を示しているため、つまるところ、愛の歌を上書きするまでの猶予が、0〜2カウントしか無いということである。
…しかも今回は、「まさむね」で敵のバリアチェンジに先行している。よって、敵が「バリアチェンジ」を入力するまでの猶予は、1カウントしかない。麻痺と異なり、ストップ状態には、相手のATBゲージをリセットする性能は存在しない。よって、「愛の歌」が切れて敵の時間が進み始めてしまった瞬間、即座に「バリアチェンジ」を使われ、作戦は失敗となってしまうのだ。
――ちなみに。失敗パターンについてであるが、私は何となく、「複数人にターンが同時に回ってきた際に、失敗しやすい」と感じていた。ご存じ、FF5では、誰かにターンが回ってきたときに、時間進行が停止するというシステムになっている。だが、恐らく、「複数人のゲージが同時に満タンとなった場合には、次の者にターンが回る際に、1カウントだけバトルが進む」とか、そういう感じの仕様があるのだろう。上記のリストで分かった通り、今回は僅かでも行動が滞ると、「愛の歌」の無限ループに失敗してしまう。オメガ改は、そう簡単に、愛の歌だけで完封できる相手ではないのだ。
とりあえず勝てたからヨシ! |
それでは、そのような「愛の歌」の無限L∞Pが行えなくなったところで、どうすれば良いか。まずは、原種オメガのように、「素早さ同値のキャラのうち1人に、あとからヘイストを掛ける」という手が考えられる。この際、アイテム使用でヘイストが発動する「まさむね」は既に装備されているため、「じくう」をセットし、魔法ヘイストを選ぶ必要があるだろう。
…が、実際には、それより手っ取り早い方法を採用した。それは、まさむねを装備しないほうの「愛の歌」要員について、素早さを遅くすることである。実戦では、バッツ48&まさむね、レナ42とし、それら2名でストップを上書きしていった。これで、上のリストと同じ物を作ると、以下のようになる。
とまあ、こんな感じで。状況は、素早さ同値でスタートした場合の、「停止時間の猶予が0〜2カウント」という滅茶苦茶なものではなくなった。
…ただし、ストップ要員の素早さがズレている都合、いつかは必ず、「愛の歌」によるストップが噛み合わなくなって、失敗をする。では、この“いつか”とは、いつのことだろうか。例として、オメガ改の素早さが「90」の時を題材に、更に「愛の歌」によるストップ時間を考えていこうと思う。
さて。これは全て、「愛の歌」でストップを付与する時刻を示している。よって、隣り合う数値の差が「30」を超えたとき、ストップの上書きが維持できなくなってしまって、失敗ということになる。
…だが、これだけでもまだ掴みづらいため、上の数列に対し、階差数列を取ってみよう。左右の隣接する項に対し、「右
- 左」を行って出てくる数を並べて、新たに数列としたものがそれである。ゲーム的には、バッツとレナの行動間隔を表している。
ここまでくれば、さすがに分かるだろう。奇数項は「3n+7」、偶数項は「29-3n'」となっており、それぞれが独立した数列となっている。これらを組み合わせた列の中に、30を超える数値が出てきた時が、持続30カウントの「愛の歌」が失敗する時刻である。
――さて。この数列の中では、最後のほうに「31」という数値が出てくる。そこで、一つ上の数列に戻ってみると、それはどうも、バッツが8回目の「愛の歌」をt=281で使用した後、レナが8回目をt=312で使おうとした際に起こるようだ。
――というわけで、t=312には、レナの行動にオメガ改が割り込み、「バリアチェンジ」で失敗するということになるが、十分すぎる。オメガ改を「みだれうち」で一撃必殺するために必要な行動は、「魔法剣サンダガ」「ドラゴンパワー×5」「みだれうち」の7回である。これを、2人で入力できれば良いので、行動回数的には、かなりの余裕があると言って良いだろう。
雑魚敵と同じモーションで消滅し、フィールドでもフラッシュするだけとは… |
というわけで。これにて、オメガ改を、開幕の「バリアチェンジ」すら使わせずに、100%の確率で瞬殺する作戦が完成した。
…その方法は、まず、あえて素早さをずらした「愛の歌」要員を2名用意し(両者ともヘイスト)、うち1名が「まさむね」でオメガ改に先行をして、「愛の歌」によるストップ付与を開始する。2名の素早さがズレているため、無限ループとはならないものの、猶予時間は十分なので問題ない。その間に、残った2名で、「魔法剣サンダガ」「ドラゴンパワー×5」「みだれうち」を入力し、オメガ改に大ダメージを与えて、一撃必殺を行うのだ。
ちなみに。前回の原種オメガ戦と同じく、コマンド枠の都合上、攻撃役となるファリスには、ものまね師となってもらっている。よって、すっぴんと比べ、装備品の自由が効かない。そのため、片手については「チキンナイフ」で決まりだが、もう片方の手には、「グラディウス」を装備していった。追加ダンジョンで手に入っていた短剣(【第32話】)であり、攻撃力118で聖属性を持つ。それ以上に、ものまね師の装備可能武器としてはチキンナイフに次ぐ素早さ+2の補正を持つため、その点で活躍できると思っていた。だが、攻撃力もチキンナイフに次ぐものを持っているため、打撃用武器としても有用である。
――具体的に、原種オメガの際は、攻撃力81の「アサシンダガー」を使っており、サンダガ剣による4倍打撃のダメージのうち、アサシンダガー側の与ダメージは7000程度となっていた。一方で、「グラディウス」の場合は、9999かそれに準ずるダメージを与えられるため、チキンナイフにも全く引けを取っていない。もっとも、もしダメージ限界突破が有ったとしたら、チキンナイフでは20000程度のダメージを与えられていたりするのだが…。
ちなみに、勝利パターンでは、謎にクルルが砲撃士となっているが、これは素早さを調整して、強化を終えた次点でで、無駄なくファリスにターンが回ってきて、「みだれうち」を使えるようにするためである。
…やれ、別に、勝つだけならばクルルが「防御」あたりをしてターンを潰せば良いのだが、やはり、せっかくのやり込みプレイなのだから、無駄なコマンドを減らして、美しく勝てるようにしたいのだ。完璧に勝つ。だろ?
ゴン。
◆動画◆
えぇ… |
では、第2戦である。今回は、「クイック&スリップ放置」を使っていくことにしよう。いやあ、もうこの作戦は二度と使わないと決めていたのだが、「原種オメガに通用した作戦を、オメガ改でも検証する」というテーマの都合上、どうしても引きずり出さずを得なかった…。
――と、その前に。興味が無さすぎて忘れていたのだが、前回のボス:「ガーディアン」の撃破報酬を、いつもの枠で紹介しておくことにしよう。
……。それでは、気を取り直して、オメガ改における「クイック&スリップ放置」作戦について、紹介をしていこう。
まず、FF5の基本システムとして、スリップ状態自体を無効化する手段は無い。ボス耐性を持つ相手であっても、持続時間が短くなるだけ(実際には、ほとんどの技で短くならないらしい…)であって、「HPが4カウントごとに1減少する」という効果は、あらゆる状態の敵味方に対して有効である。
――そして。時空魔法「クイック」によって時間が静止している最中は、「スリップ解除までの持続時間は経過しないが、スリップダメージによるHP減少は発生する」という特殊な状況になる。恐らく、“味方にターンが回って、一時的に時間が止まっている状態”と同じ処理が行われているのであろう(あの際も、ATB時間が止まっているにも関わらずHP減少が発生し、スリップダメージがカタログスペックより大きくなりやすい原因となっていた)。それに加えて、「クイック」による2連続行動の最中では、2回目のコマンドを決定するまで、決して時間が動き出すことはない(敵がHP0になればバトルは終了する)。
以上により、「クイック」を唱え、2連続行動の1回目で相手をスリップとし、2回目の行動を入力せずに放置するという方法で、ほぼ全ての敵を倒すことができる。これに対策できる敵は、ダミーターゲット持ちなどごく僅かであり、追加ダンジョンのボスさえも、大半を刈り取ることが可能である。
…無論、デメリットとしては、莫大な時間が掛かってしまうということが挙げられる。どうも、FF5の“何も無いときの時間進行”は、秒間30カウントに近いらしく、1秒あたりのダメージは30÷4
= 7.5となる。よって、1時間では、3600×7.5 = 27000ダメージだ。そのため、裏ボスクラスを撃破するには、2時間前後の放置が必要となるのである。
――また、さすがにこんな仕様はあんまりということか、旧スマホ版からは正常にスリップが終了するようになった。そのため、クイック&スリップ放置は、GBA版までで使用する場合であっても、バグ利用と捉えるべきかもしれない。
そして、私が最大の問題だと思っているのが、こんなものを使っても、何も面白くないということである。ほぼ全ての敵が、この作戦で倒せてしまう。アビリティ枠の関係上、「まさむね」こそ使えないものの、「エルメスの靴」で大半の敵に対しては初手を取ることが可能だ。しかも、内容としても、1時間・2時間という単位で放置をするだけであり、見ごたえは皆無である。そのような特性から、私も、原種オメガのために1回限りで使用するつもりであった。しかしながら、今回は、オメガとオメガ改で戦法を比較するというテーマのため、その封印を解禁せざるを得なくなったのだ。
クイック&スリップ作戦にも対策を持っているとは、さすがFF5界の最強モンスター |
ちなみに。この「クイック&スリップ作戦」に対策を持っている敵についてだが、ダミーターゲットが存在すると上手く行かない場合がある。
…例えば、これから戦う敵の中だと、「エヌオー」は、“第1形態のHPを0にすると、攻撃対象とならないダミーターゲットが、自身のターンでエヌオー第2形態を出現させる”という特性であるため、スリップ放置だけで敵を倒しきることはできない(はず)。ただし、コマンド入力1回で、第1形態または第2形態のうちどちらかを撃破できるという点は立派なメリットであるため、完全に作戦自体が無効化されたとは言えないだろう。
そして、「神竜改」についても、論より証拠ということで、実際に試してみた。まずは、序盤に少し時間調整をすることで、無敵ではない状態の相手にアルマゲストを命中させられた。そのまま、お客さま感謝デーで買い物をして戻ってきたところ、神竜改の姿は消滅していたが、画面左下から「しんりゅう
かい」という表示が消えておらず、バトルも終了していない。止むを得ず、「ぼうぎょ」を選んで時間を再び動かしてみると、神竜の姿が復活し、「ミールストーム」→「ほのお」を入力され、全滅してしまった。どういう…ことだ…?
――やれ、この辺りは、また神竜改の攻略をする時に、詳細に調べなければならないのだが、どうも神竜改には、「HP管理をする本体」と「攻撃を担当するダミー」が存在するようだ(本体が単体で無敵と非無敵を定期的に変更する。ダミーと入れ替わる性質は無い)。そして、本体のHPが0になったとき、ファイナルアタックのギガフレア&メテオを放ちつつ、ダミーを消滅させてバトル終了…という処理になっている。その処理を、FA封じによってスキップしてしまうと、ダミーターゲットが本体を復活させてしまうということのようだ。つまり、最後のギガフレア&メテオを喰らわなければ、バトルが終わらないのである。FA封じに明確な対策を持った、FF5で唯一のモンスターである。
しかし、これについても、問題は「スリップダメージで敵のHPを0にすると、ファイナルアタックを封じてしまうこと」である。通常、これはメリットとなるに決まっているのだが、それが神竜改との戦いではデメリットとなってしまうという話なのだ。よって、やる人は居ないと思うが、敵撃破直前の2時間20分くらいになったら、適当な攻撃技を当てて通常撃破するという手段で、クイック&スリップ作戦を使いつつ、バトルを終了させられなくも無い。TASさんなら、たぶん「エクスカリパー」の打撃で倒してくれるだろう…。
その他、既に倒した相手で言うと、「ガーディアン」は、「ランチャー×2が破壊されているときに、ダミーターゲットがガーディアン本体を出現させる」という性質であるため、放置をしていてもランチャーと波動砲が爆発四散するだけで、バトルが進まなくなるはずだ。もちろん、この敵についても、「1回のコマンド入力でパーツを全滅させる」、または「本体のHPを0にする」という使い方ができるため、有用であると考えられる。
――というわけで。終盤の強敵たちは、FF5で最強のハメ技と思われた「クイック&スリップ作戦」に、奇妙なまでの対抗手段を持っていたのだ。いや、作者の人、そこまで考えてないと思うよ。
「『クイック』による1回限りの2連続行動」自体は、普通に有用 |
そういうわけで。話をオメガ改に戻すと、オメガ改にはダミーターゲットも、特殊すぎるFA封じ封じも用意されていないため、クイック&スリップ放置が有効であり、そのまま勝利に繋げられる。ということで、約2時間25分の放置にて、撃破に成功した。秒に直すと8700秒で、1秒あたりの処理が30カウントとして7.5ダメージであり、計算上は65250のHPを削ったということになる。オメガ改のHPは65000であるため、だいたい見立てが合っていたと言える。
とまあ、こんな感じで。クイック&スリップ放置は、確かに通用しない相手は存在するものの、多くの敵をワンパターンな放置で倒せてしまう。初回はともかくとし、2回目以降の使用はクソ戦法としか言いようが無い。
…ただし、スリップとコンボせず、「クイックによる1回限りの2連続行動」については、普通に有用である。ここまででも、グランエイビスの半完封(【第31話:そのA】)、アルケオデーモンの瞬殺(【第32話:その@】)、ハーデスの瞬殺(【第33話:その@】)と、際どい戦いで、スリップの2連続行動が活躍してくれた。用途は、どれも「ドラゴンパワーによるドーピング回数の増加」である。瞬殺・完封と言った作戦は、敵が危険な行動を入力する前に倒す…極端なことを言うと、相手が動き出す前に瞬殺するという方式が多く、一度限りかつ条件付きとはいえ、コマンド回数を1回増やせるメリットは大きいのだ。「低レベルでのクイック使用」という点に気付かせてくれただけでも、クイック&スリップ作戦が、私のプレイに与えた影響は大きいものだ。
――というわけで。クイックによる2連続行動は、まだまだ今後とも活躍してくれるだろう。現に今、75%であるはずの「スロウキャノン」による追加効果スロウを、100%決める方法を思いついてしまった。この方式は、普通の戦闘だとバトル前からやり直せば良いということで無意味なため、連戦モードとなる「亡者の巣窟」で使うことになると思われる。まだまだFF5の進化は終わらない…。
◆動画◆
オメガ改
vs Lv1カエル1匹 |
ファーストステージ第3戦は、「カウンターを封じつつ正面から」と題することにしよう。これは、原作であるオメガ戦の際に付けた名称であるが、いま風に言うのならば、「Lv1ひとりで撃破(かくれる禁止)」とでも表現すべきだろう。あれから半年にも満たないが、作風は随分と変わってしまった…。
…さて、その内容は、「『ちょうごう』によって徹底的に状況を整え、防御重視で戦っていく」という内容である。今となっては定番と言っても良い戦法であるが、当時としてはかなり珍しいものであった。
――また、攻撃には、まず普段は、GBA版の追加要素である「ごうせい」の、“ST異常が発生しなかった時にカウンター封じ能力”を使用して、オメガ様の代名詞と言える2連続カウンターを不発にしていく。そして、「ターゲッティング」をリフレク反射してカウンターが敵側へと向いている間のみ、「スパークキャノン」で弱点を突き、大ダメージを与えるとともに、カウンターも相手側へと当てていく…という戦い方であった。
やれ、当時の私にとっては、裏ボスであるオメガ相手に、Lv1キャラが正面から耐えていくというだけで、相当にインパクトのある内容であった。また、波動砲の“最大HPダメージ割合ダメージ+スリップ”の効果に対し、普通にHP回復で対抗していくというのも、むしろ斬新に感じた。
――まあ、今となっては、別に普通だろと感じられるものだが…逆に言うと、現在の戦い方の基本が、この段階で確立されたと言っても良い。神竜、オメガ、ネオエクスデスとの激しい連戦が、今の私を作ったのである。
なんでや!
阪神関係ないやろ! |
では、オメガからオメガ改に変わって、この「カウンターを封じつつ正面から」の戦い方は、どう変化していくのか。まず、「@『ちょうごう』で自分を徹底的に強化し」「Aカウンター封じのできる『ごうせい』で攻めていく」という基本部分は変わらない。ここを変えると、別の戦法になってしまう。
…そのうえで、いくつかの新技も採用していく。まずは、ガーディアン戦で役立った「生命の水」(【第34話:その@】)を加えていく。リジェネの回復量は、低レベルだと極小のため無意味だと思ってきたが、レベルドーピングによって上昇する。そして、オメガ戦では、「波動砲」によって定期的にHPを削られていくが、リジェネによる自動回復が発動すれば、ターンを潰す必要性が無くなり、その他の手数を増やせるようになるのだ。
次に、原種オメガ戦では何故か使わなかった「スロウキャノン」も用いていく。
…だが、当然、そのまま使用すると、厄介な2連続カウンターの対象となってしまうため、使うのは、「ターゲッティング」を反射して、相手へとカウンターが向かっていく間である。これを決めれば、原種オメガの1.5倍だった行動速度が、逆に0.75倍へと落ち込むため、極めて有利に戦えるようになるのだ。うん、原種オメガにもスロウキャノンを使え。
――ちなみに、上のほうでも述べたが、そのまま戦うと、味方ヘイスト状態を前提としたところで、オメガ改は1:1よりも相手側有利のスピードで行動をする。よって、「波動砲」→「波動砲」と行動されてしまうと一撃必殺のため、スロウの付与は、“改”との戦いでは必須であるように感じる。
最後に、攻撃手段として、新たに「竜の口付け」とコンボした「ドラゴンキャノン」を使用する。ドラゴンキャノンは、竜タイプの敵に2倍のダメージを与えられる合成技であるが、竜特効ならば「飛竜の槍」という最終兵器が存在するため、これまで目立って活躍することは無かった。ただし、今回は、ただの物理攻撃ではまるで当たらず、かと言って「みだれうち」を入れるような枠も無い。いっぽうで、「ごうせい」ならば、まずスロウ付与をして、普段はカウンター封じの攻撃をしつつ、状況に応じて竜特効の攻撃手段を出せる…というマルチロールな活躍ができる。そこ着目して、この「ドラゴンキャノン」を用いていくことにしたのだ。ダメージは、レベルドーピングを前提として、9999に準ずるほどであり、十分と言える。
――ちなみに、原種オメガ戦では、ターゲッティングでカウンターが相手側へと向かっている際には、雷属性の「スパークキャノン」を使っていた。しかしながら、オメガ改には、このような弱点攻撃は行えない。何故なら、そもそも「ごうせい」には、炎・雷の技は有るが、氷属性は存在しない。また、スパークキャノンまたはフレイムキャノンで弱点を突くと、ターゲッティング中であっても、「バリアチェンジ」が発動してしまう。やれ、バリアチェンジを味方側に使わせることで、バッツの弱点属性が変化する(ピンク髪の同級生に弱い
→ 年下元気女子に弱い、など)と言ったことはなく、普通にオメガ改が他形態へと入れ替わるだけである。すると、スロウ状態も竜タイプ付与も無かったことにされ、行動ルーチンも入れ替わるため、大幅にバトルが後退してしまうのだ。
ちなみに、この際、他個体から元の個体へと戻ってくると、オメガ改のターゲッティング状態は維持されており、カウンターとその次の行動は、相手側へと向かっていく。これを使って、何か悪さができないものか…。
ところで。どの属性が弱点のオメガ改と戦っていくかということだが、氷弱点の個体と戦闘をするのが、最も楽であると思われる。
…その理由として、まず敵は開幕のバリアチェンジによって、炎か氷弱点の個体に変化する。今回、戦闘キャラであるクルルは、「デルタアタック」を防ぐためにリフレクトリングを装備している。よって、炎弱点の個体と戦うと、「アトミックレイ」のリフレク反射や、ターゲッティング反射からの「火炎放射」による自焼行為によって、勝手にバリアチェンジをしてしまう。もちろん、それでダメージが稼げるという考え方もあるが、どちらかと言うと、かえってパターンが複雑になるデメリットのほうが大きいだろう。
――以上の理由により、今回バトルでは、氷弱点の個体と戦うのが、最も都合が良いのである。もちろん、無理してまで氷弱点を狙う必要は無いのであるが、“強いて言うなら”…ということである。
ちなみに。書くところが無かったので、ここに書くのだが、今回は相手の「火炎放射」(リフレク反射不可)を防御するために、原種オメガで用いていた盾:「フレイムシールド」ではなく、「ちょうごう:レジストファイア」を使っており、左手には代わりに、素早さが上がる「チキンナイフ」を持っている。
…まあ、正直、この辺りまで来ると、序盤の1手を取るか、はたまたバトル全体の行動ペースを取るかであって、単純に好みの問題であると言えよう。そのため、明確な意図をもって変更した「生命の水」「スロウキャノン」「ドラゴンキャノン」とは、性質が異なっている。
ドラゴンキャノンへの布石として、相手側にも竜の口付けを使っておく |
というわけで。最終的に使用した調合&合成技と、味方側の編成は、以下の通りである。
また無意味にカエルで挑んでしまった… |
とまあ、こんな感じで。原種オメガと同じく、オメガ改についても、クルルLv1で正面対決をして、勝つことができた。
さて、原種との戦いに比べての改善点としては、原種で何故か忘れていた「スロウキャノン」を、しっかりターゲッティング中に当てたことが存在する。これにより、オメガ改の素早さを、大幅に抑えることができた。
…また、「生命の水」でリジェネを掛け、レベルドーピングで回復量を増やすことにより、「波動砲」で削られるHPをかなりのところまで補っていけた。実際、直接の回復技であった「ポーション(調合版)」の使用回数は、バトル序盤の僅か2回である。それくらい、リジェネによる回復は有用なのだ。
――最後に、ターゲッティング中についても、属性攻撃で弱点を攻めるのでなく、「竜の口付け」で付与した竜タイプを、「ドラゴンキャノン」で突いている。これにより、バリアチェンジで弱点属性を変更されることはない。もし、属性攻撃でバリアチェンジを使わせてしまうと、せっかく掛けたスロウ(と、もちろん竜タイプも)が無くなってしまい、ルーチンも個体それぞれのものに変更されるということで、バトルが無茶苦茶になってしまうのだ。
ちなみに。いつもながら、お遊び要素も取り入れている。戦闘不能キャラであるバッツ・レナ・ファリスは小人となっており、クルルはカエルと化している。小人状態は、盾の物理回避率が2倍になるというメリットがあるのだが、戦闘不能では意味がないし、そもそもオメガ改は打撃を使用しない。そして、カエルについては、百害あって一利なしという感じである。強いて言うなら、攻撃動作がボカボカ殴っている感じになるので、魔法攻撃武器の長いモーションを省略することに使える…というくらいであろうか。
――ちなみに、今回の敵味方が使う攻撃の中で、カエル状態によって影響を受けるものは存在しない。つまり、何がやりたかったかというと、カエル1匹でオメガ改を倒してみたかった、ただそれだけである。いつものことだね。
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今日は文化の日ですね。文化的傑作のFF5をやろう! |
順調に勝利が続いている。第4戦は、「リフレク部分反射」を用いた作戦である。
…さて、皆さまご存じの通り、FF5では、全員にリフレク反射をするのではなく、その一部分だけを相手側へと跳ね返すことにより、カウンター封じを行うことが可能である(GBA版まで)。この手段は、恐らく、GBA版追加アビリティの「ごうせい」の次に使いやすいカウンター封じであろう。
――今回は、その性質を用いて、安全なターンにブリザガまたはファイガを当てていき、危険なターンは「かくれる」で退避する…という方式で、オメガ改を倒していくことにした。なお、敵は、初手バリアチェンジで、弱点属性を雷
→ 炎or氷と変化させる。そのため、どちらか片方の属性にターゲットを絞っていくべきだと考えていたが、実は、どっちになっても勝てる。
ではまず、戦闘の基本的な理論から説明をしていこう。オメガおよびオメガ改は、8ターンルーチンで行動をするが、その6ターン目の「ターゲッティング」をリフレク反射してオメガ側に当てると、7ターン目の攻撃は敵側へと向かっていく。その間は、カウンターですら、相手側へと飛んでいく。
…よって、「5ターン目の攻撃が終わってから、8ターン目の攻撃が始まるまでの間」は、極めて容易に安全な時間帯とすることができるため、このタイミングで攻撃を加え、その他の時間は「かくれる」で退避しておく…という戦法は、古くからオメガ対策として好まれてきた。
――ただし、もちろん、単純に「かくれる/あらわれる」を使っているだけで、オメガ&オメガ改に勝てるわけではない。ターゲッティング後の6ターン目の敵行動のうち、「アトミックレイ」は、オメガ自身のオートリフレクで反射されてバッツたちに飛んでくるため、炎対策が必要である。また、「火炎放射」は、リフレクを貫通するがゆえに、オメガ自身のHPを回復されるか、オメガ改ならば「バリアチェンジ」のトリガーになってしまうことすらある。
ところで。この「リフレク部分反射」は、原種オメガとの戦いの時は、「その5.5」というナンバリングであった。中途半端な番号を振った理由として、前段である「その5」で、リフレク全員反射の戦法を行っていたからである。リフレク全員反射は、普通にカウンター対象となるため、カウンターを気にせず攻撃できるのは、「敵6ターン目が終わってから、7ターン目が始まるまで」と、少し短い。このタイミングで必ず撃破をするために、漢バッツが鉄の雨に打たれながら「英雄の歌」で味方の強化をするという、特別なパターンが必要となった(【第28話:その5】)。
…いっぽうで、部分反射を使えば、カウンターを気にせず攻撃できる時間は、現れている間ずっとである。「スロウキャノン」でスロウを決める前提でも、「敵6ターン目が終わってから、8ターン目が始まるまで」と2倍に増え、そして8ターン目の「波動砲」は、低レベルでも決して即死をしないので、各キャラ1回ずつくらいの攻撃は積み立てできる。
――それらの変更により、全員反射の場合と異なり、レベルドーピングなしでの勝利という明確な戦果を残せた。部分反射によって基本火力が0.75倍に下がり、レベルドーピングの消滅も含めると、単発火力は1/3.5程度にまで落ちてしまっている。それでも、攻撃回数を5回→16回と大幅に増やすことによって、撃破を成功させているのだ。やはり、ファイナルファンタジーはATBなので、単発火力よりも、手数のほうが重要なのである。やれ、「ターゲッティング反射によるカウンター封じ」と「リフレク部分反射によるカウンター封じ」が重複してしまっているのが気になるが、まあ、良いであろう。
さて。このように、原種オメガの時は、「全員反射」→「部分反射」という順番で、バトルを進めていった。
――いっぽうで、オメガ改の時は、いきなり「部分反射」のほうから話が出てきている。ということは、つまり…うん、また後で話そうか。
ちなみに、「のむ」でヘイストが発動するのは、「スピードドリンク」 |
では、戦法の細かい流れについて書いていこう。まず、今回、自爆役となるのは、漢:バッツである。彼が体を張って、ファイガまたはブリザガを受け止めることにより、オメガ改のカウンターを封じるのだ。本当に受け止めてくれるのは、盾「フレイムシールド」、または「ちょうごう:ドラゴンシールド」(炎・氷・雷を無効化する。レジストアイスでもOK)だが。
…続いて、リフレク要員は、女:三人娘である。リフレク発生手段は、意外とすぐに切れる魔法のランプ版カーバンクルではなく、「リフレクトリング」である。ちなみに、このように男が体を張る形になったのは、全員反射の時にはちゃんと意味があり、その流れを汲んだ形である。
それでは、バトル開始である。まず開幕には、「リフレクトリング」を装備している三人娘にヘイストを掛けたうえで、敵2ターン目の「波動砲」が来る前に、サッと隠れなければならない。冒頭の「バリアチェンジ」も含めると、t=87までの猶予があるのだが、非ヘイストの素早さ「50」のキャラに初手が回ってくるのは、お馴染みのt=70であるため、意外と急がなければ間に合わない。
…ということで。「まさむね」装備のレナと、「エルメスの靴」で加速したバッツを中心に、「ちょうごう:ヘイストドリンク」で、三人娘にヘイスト状態を配っていく。ヘイストドリンクでヘイストを掛けると、その時点での待機時間も半分になるので、これで間に合わせることができる。ちなみに、初期案では、エルメスの靴を装備したバッツが更に「まさむね」で初手を取っていたが、バラバラにしたほうが効率が良いことに気付いた。
しかし、この際、ルーチン1ターン目の攻撃が来ることは避けられない。使われるのは、「アトミックレイ
/ デルタアタック / ブラスター」のいずれかである。全ての攻撃はリフレクで跳ね返せるのだが、今回は戦法の都合上、バッツが非リフレク状態である。
…まず、「アトミックレイ」は、「フレイムシールド」で吸収すれば良い。この際、リフレクトリングを装備している3人娘には跳ね返り、相手が炎弱点だった場合は「バリアチェンジ」のトリガーとなってしまう…と思いきや、このアトミックレイも部分反射扱いとなり、敵カウンターを封じられる。開幕で9000ダメージを与えられ、非常に良い感じである。また、吸収された場合にも、敵が氷弱点であることは判明するため、情報面での利点を得られる。というわけで、今回の戦法だと、開幕のアトミックレイは完全なボーナス行動である。
――次に、「デルタアタック」と「ブラスター」であるが、どちらもリフレクで跳ね返した場合には問題ない(デルタアタックはオメガ改に当たってもダメージ0であり、被害は与えられないが、カウンター対象ともならない)。よって、バッツに当たった場合だが、まずブラスターについては、麻痺をエルメスの靴で、即死をリボンで無効化できる。一方のデルタアタックについては、小ダメージの部分でバッツが死ぬため、アウトとなる。しかし、逆に言うと、敵の初手でアウトとなるのは、「デルタアタックが、バッツに命中したとき」のみであり、確率は1/12だ。よって、敵1ターン目は、ほぼ切り抜けられると言って良いだろう。
そういうわけで、必要な行動を入れ終わったら、あとはササッと全員が「かくれる」を入力する。敵2ターン目の行動は「波動砲」であり、これを喰らってしまったらマズいからだ。狙い通り、それまでに、全員をヘイスト状態にすることは間に合わせられた。
そういやヘイストドリンクの素材も目薬だったな。この世界の目薬って何なんだ |
その後は、隠れながら、敵の行動回数を数え続け、5ターン目が終わったら、「あらわれる」で全員が登場する。オメガ改の6ターン目の行動は「ターゲッティング」であり、相手側に跳ね返せればもちろん、非リフレクのバッツが狙われたところで、100%安全だ(炎攻撃はそのまま吸収すれば良く、虹色の風によるスリップも、ガ系魔法の部分反射で吸収してしまえば良い)。原種と改で変わらない、オメガ最大の隙である。
…ただし、オメガ改は、こちらのヘイスト状態のキャラよりも早いペースで行動するということで、現れたあと、最初のターンが回ってくる前に、「ターゲッティング」を使われる。ここでもし、リフレクで跳ね返すことができたら、すかさず「スロウキャノン」で相手をスロウ状態にするのだ。
――ちなみに。魔法「スロウ」で相手をスロウ状態にすると、その時点での待機時間も2倍に増える。しかしながら、「スロウキャノン」にこの性能は無いらしく、敵の次の行動が終わってその次からしか遅くならない。よって、絶対安全圏である「ターゲッティングの次の行動が終わるまで」はすぐ来てしまうので、この1ルーチン目では、敵味方の状況を整えることを優先し、ほとんど攻撃を行わない。っていうか、行えない。
ちなみに、上で書いた「状況を整える」というのは、敵に対してはスロウを掛けることだが、さらに、味方に対しては、「ちょうごう:エレメンタルパワー」と「ちょうごう:レジストアイス」を、必要に応じて使うことである。
…まず、キャラが持つ属性強化について、炎と氷の両方を強化できているのは、「ウィザードロッド」を装備したファリスのみであり、他キャラは氷のみか、または両属性を強化できていない状態である(「氷のみ強化」のキャラが居るのは、そもそも氷で攻撃することを前提として組み立てていたため)。よって、強化態勢の無いキャラには、「エレメンタルパワー」で、属性強化を付与しなければならない。勝利時は炎弱点だったので、バッツ・レナ・クルルを、エレメンタルパワーで強化していった。
――しかし、この“1手を潰して属性強化をする”という手法は、全員が同じ攻撃をするパターンだと、1回なら損、2回でトントン、3回目からやっとメリットが得られるということなので、行動の複雑さを排除するために、実は無くても大差なかったかもしれない。まあ、強化したほうが見栄えが良いし…。
また、リフレク部分反射をするためには、ファイガまたはブリザガを非リフレク状態のバッツに当てる必要があるが、それで死んでしまっては論外のため、それぞれの属性に対して、防御手段が必要となる。
…まず、炎については、敵のアトミックレイや火炎放射から身を守るために、盾の「フレイムシールド」を装備している(バッツだけでなく味方全員)ため、問題ない。しかし、氷に対しては無防備のため、氷属性で攻めるパターンに決めた場合には、「ちょうごう:レジストアイス」で氷吸収を付与する必要がある。なお、「ちょうごう:ドラゴンシールド」でも良い(無効であっても、部分反射によるカウンター封じは成立する)が、バッツにターゲッティング→虹色の風を使われ、スリップでHPが減少しうることを考慮すると、吸収のほうが優れていると言える。
そして最後に。地味に重要なのが、「エーテル(調合版)」である。今回の戦法を勝利パターンへ導いた、最大の立役者だ。(※後述)
…というのも。原種オメガの話に戻るが、その5:全員反射の際は、リフレク状態の発生手段を「魔法のランプ版カーバンクル」としていたため、リフレク付与を一度しか行えず、必ず1チャンスで倒し切る必要があった。そのため、バッツがオメガを前に「英雄の歌」を独り歌い続けるという、男らしすぎる作戦を採用せざるを得なかったのだ。その流れを組んでいたため、その5.5:部分反射の時も、1チャンスでオメガ様を倒すことを重要視していった。
――しかしながら。部分反射では、リフレク発生にリフレクトリングを用いているため、時間切れの問題が無い。よって、「かくれる」を使って、2ルーチン目へと勝負を持ち越すことが可能である。でも、「ファリスの連続魔をものまねする」という方式で攻撃をしている以上、別行動を挟んでしまってはいけないし(※)…と言いたいところであるが、そこで私は、そうだ普通にMPを回復すればいいじゃんと思い付いたのだ(※)。ファリスが再び「れんぞくま」を唱えられるようにすれば、勝負を2ルーチン目以降に…いや、それこそ、何ルーチンでも決着を持ち越せることに気付いたのである。
隠れる&現れるでなく、その前の行動を真似すると、予言で知っていたはずなのに… |
というわけで。1ルーチン目で準備を整えたあとは、いったん「かくれる」で退散し、2ルーチン目の第5ターンまで隠れておく。数え方については、“ターゲッティングの次の行動”が1ルーチン目の第7ターンであるため、そこから6回の「こうかがなかった」…とカウントすれば良いが、私は「8ターンルーチン」ということを重視して、8,1,2,3,4,5…と数えていった。
――そして現れたら、ファリスにターンを回して、「連続魔ファイガorブリザガ」を入力し、それを全員でモノマネしていけば良い。今度は、最初からスロウが入っているため、かなりの回数、ガ系魔法を叩き込むことが可能である。それで無理でも、同じように3ルーチン目へと引き継いでいけば良い。
そういうわけで。今回は、敵が炎弱点のパターンで、3ルーチン目にて撃破を行えた。
…ところで。書き終わってから気付いたのだが、予言技でよく使っている通り、「かくれる&あらわれる」は、「ものまね」の反復対象とならず、更にその前の行動が物真似されるという性質がある。ということは、だ。「エーテル(調合版)」によるMP回復は必要なく、「かくれる&あらわれる」で敵の行動を凌いだあとも、そのまま「ものまね」を使っていけば、リフレク部分反射を続行できていた。本作戦の根底が揺らいでしまった。
――ま、まあ、あれだ! しっかりMP回復を行っていけば、「エレメンタルパワー」など、他の技とごっちゃになってしまっても、確実に戦闘を続行できるというメリットがあるし!!!
えっ、エレメンタルパワーがそもそも必要ない!?
へい!
いらっしゃい!!
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「サンダー」はフル強化で700とかだったので、この火力は本当に凄い |
「序」シリーズのラストである。今回は、「ゾンビ強化して隠れる」のアレンジ版をお届けしよう。使うのは、変則の“ゾンビビュート作戦”だ。
…まず、通称「ゾンビビュート作戦」について、おさらいをしておこう。FF5のゾンビ状態のキャラは、ダメージでは決して戦闘不能とならず、「味方への打撃」のみを繰り返す。そのため、追加効果で魔法が発動する武器を持ち、「リフレクトリング」を装備しておけば、魔法を反射することで、相手側へとダメージを与えることが可能である。
――さて。FF5では、ゾンビ状態は全滅判定の一つとして使われ、味方キャラがゾンビだけになると全滅扱いになってしまうのだが、そこは「かくれる」とコンボしていけば良い。すると、不死の盾が、ひたすら魔法を反射する、恐怖の作戦の完成である。使用武器として、最優先されるのは、「ファイガ」が発動する「ファイアビュート」だ。この“ゾンビビュート作戦”もまた、多くの敵を完封できる禁断の呪術として、FF5ガチ勢に古くから知られている。
しかし。原種オメガは、「雷弱点/他吸収」という耐性を持つため、ファイガが発動する「ファイアビュート」は使えず、「電撃鞭」の追加効果サンダーを当てにせざるを得なかった。しかし、「サンダー」による与ダメージは僅か80程度であり、アトミックレイの反射や火炎放射自爆による回復量を全く上回れない。しかも、敵の2連続カウンターのうち、「サークル」を喰らってしまうと、ゾンビでも消滅してしまい、アウトである。オメガは、ゾンビビュート作戦に対策を持った相手なのだ。
…だが、これはあくまで、漫然とゾンビビュート作戦を適用した場合の話であり、工夫をすれば、オメガにも同作戦が通用するようになる。まず、火力面の問題を解決するために、ゾンビキャラへとレベルドーピングを行う。レベル値を99とすれば、サンダーのダメージは700程度になる。これでも少ないのだが、更に電撃鞭を二刀流するという想像してみるとかなりヤバい見た目になることで、何とかオメガの回復能力を上回れそうな感じとなった。やれ、「電撃鞭」なんて、“第1世界終盤の水準では強いかな?”みたいな武器を、第3世界になってから何個も増やしても仕方ないと思ったが、フォークタワー(※セーブポイントがないうえ、1回の訪問で消滅してしまうダンジョン)でしっかりフレアーからレア盗みをしておいて良かった…!
――さらに。「サークル」の吹き飛ばしについても、「ちょうごう:竜の口付け」を使っておけば、決して消されることは無くなる。それらに加えて、「エレメンタルパワー」で雷属性強化を付け、「ヘイストドリンク」で速度を2倍に上げれば、準備は万端であろう。こんな感じで、原種オメガに対しては、強化3分30秒&放置25分にて、倒すことができた。これが、オメガ戦そのE:「ゾンビ強化して隠れる」という作戦である。
では、オメガ改には、その作戦を、どう適用していけば良いのか。
…まず、明確に有利になる点として、オメガ改は、炎が弱点となるため、「ファイアビュート」を使用できる。ファイアビュートは、伝説の12武器の一つであるため、1個しか装備できない。しかし、「電撃鞭」を二刀流した場合と比べても、火力は6倍である。フル強化した「ファイガ」のダメージは9000を超え、HP65000のオメガ改に対しても、十分な損傷を与えていけるだろう。
――さらに。「ファイガを当てると、相手のバリアチェンジを引き起こしてしまうのではないか?」と思っていたのだが、実際にプレイしてみたところ、左手側に装備していた「ウィザードロッド」の打撃が空振りすることにより、謎にカウンター封じを行えていた。目的は炎属性を強化することであったのだが、無意識のうちに、属性強化をしつつバリアチェンジの発動も封じるという、超強力な作戦を実行できていたようだ…。
くそがあああああああああああああ(´・ω・`) |
というわけで。非常に簡単に勝ててしまえそうな雰囲気が漂ってきたが、問題はここからである。
…さて、上で述べた通り、確かに、「ファイアビュート」を装備したゾンビキャラのファイガ反射によっては、左手の「ウィザードロッド」が何かしらしてくれているようで、「バリアチェンジ」は発動しない。だが、そのために、「敵が炎弱点」「味方がリフレク状態」という状況を用意しているため、アトミックレイの反射、またはターゲッティングからの火炎放射自爆によって、普通にバリアチェンジが起きてしまうのだ。
――そして、バリアチェンジで敵が炎弱点以外に変わってしまったら最後、もう二度と、ダメージを与える手段は無い。敵が使う属性持ちの攻撃は炎のみであるため、以降の自発的なバリアチェンジは期待できず、アトミックレイ反射や火炎放射自爆によって、どんどんHPが回復していってしまう。加えて、味方側のファイガのリフレク反射が、更に回復を助ける始末である。一応、雷属性こそ、もう片方の手に「電撃鞭」を持つという手が存在するが、氷属性は本当にどうしようも無い。ゾンビビュート作戦で、敵にバリアチェンジを使われるのは、致命的なのだ。
では、どうすれば良いのかと言うと、敵弱点が炎以外に変わったら、サポート要員が「あらわれる」で登場して、再び炎弱点に動かせば良い。サポート要員は、そもそもオメガの猛攻に耐えながらキャラを強化していけるようにしているため、少しの間だけ出てくるのは問題が無い。
…さて、ここからは、具体的なキャラ名を出していくことにしよう。今回、ゾンビとなるのは魔力最大のレナで、サポート役は素早さ最大のクルルである。原種オメガの時と同じく、クルルは、自分自身とレナに対し、「ちょうごう」で必要な強化技を付与したあと、「かくれる」で隠遁する。原種オメガの時は、これで終わりだったのだが、オメガ改は、「アトミックレイ反射」と「ターゲッティングからの火炎放射自爆」によって、自発的なバリアチェンジを行ってしまう。また、そもそもの話として、“強化が終わった、さあ攻撃だ!”という時に、敵が炎弱点でない可能性もあるだろう。いや、ほぼ100%、炎以外が弱点となっている。
――そこで、使うべき技は、「ちょうごう:ドラゴンブレス」である。“使用者の現在HPと同値のダメージ”を与える技であり、これまでは、HPが「51」のレナが相手のHPを調整し、「よげん」で最大火力を叩き出す…という方式で使ってきた(【ラスボス戦:そのB】)。
――ただ、このドラゴンブレスは、炎・氷・雷の混合属性という珍しい特性を持っている。混合属性攻撃は、優先順位が「吸収>無効>弱点」のようで、1属性弱点・他吸収のオメガ改には必ず回復されてしまう。だが、それで良い。同時に、弱点属性の攻撃を行ったとも判定され、相手のカウンターは、必ず「バリアチェンジ」となるのだ。1コマンドで相手の弱点属性を変更する技として、恐らく、このドラゴンブレスが最良であろう。
そういうわけで。敵が炎弱点で無くなった時には、この「ドラゴンブレス」を使うことで、即座にバリアチェンジガチャを行える。しかしながら、それで炎属性が弱点となる確率は1/2である。しかも、敵に目印などを付けることはできないため、ほとんどの場合、攻撃を当ててみるまで、炎弱点になったかどうかは分からない(敵の行動ルーチンを暗記しておくという手もあるが…)。つまるところ、★運★ということである。
…まあ、大きな流れとしては、「ファイガ」によって与えられるダメージが約9000と非常に大きいため、小幅な動きを繰り返しながらも、最終的には与えるダメージのほうが大きくなり、相手を倒すことができる。そのため、辛抱強く戦っていく必要があると言える。全世界株かな?
――ちなみに。炎弱点以外の時だと、「アトミックレイ反射」も「火炎放射自爆」も回復技となってしまううえ、ゾンビキャラのファイガがむしろそれを手助けし、1発で約4500もの緑字が出てしまう始末である。そんな状況下で、弱点が「雷→氷→雷→氷」などとループし続けると、かなり心に来てしまう(体験談)。ただ、前述の通り、大きな流れとしては、必ず相手のHPは減少していくので、短期的な流れに狼狽して、バトルをやり直すようなことがあってはならないのだ。やっぱり全世界株じゃないか!
敵さんもバリアチェンジで出たり隠れたりするので、おあいこ |
というわけで。今回の「ゾンビ強化して隠れる」は、原種オメガに対しての“変形のゾンビビュート作戦”に加えて、更に「サポートキャラがちょくちょく『あらわれる』で出てきて、敵を炎弱点に変更する」という改良を加えることで、何とか通用するということが分かった。
…やれ、ゾンビビュート作戦と言うと、その本質は「放置」というところにあると思う。だが、今回の作戦は、放置編成には程遠い。むしろ、弱点属性の行く先を常に心配しながら戦っていかなければならないし、バリアチェンジによるルーチン次第では、最悪の場合、2連発の「波動砲」が飛んできて、HP満タンから全滅してしまうようなことすら有り得る。
――というわけで。さすがに、ここまで内容の違うものを、同一の存在として「勝利」枠に入れるのは、どうかと思って、この試合の結果は「引き分け」扱いにしようと考えたこともあった。その場合、「序」シリーズの戦績は、4勝2敗1引き分けという、何となく現実に有りそうな数字となる。が、この“ゾンビ強化して隠れる(※ちょくちょく現れる)”を白星扱いとしたことで、戦績は5勝2敗という、なんかまあ、負けた奴らが悪者扱いされそうな感じになった。
では最後に、今回バトルの編成と、使用した調合技を、リストアップしておくことにしよう。
とまあこんな感じである。
…実際のバトルでは、勝負を急ぎすぎると、「波動砲」→「バリアチェンジ」→「波動砲」で沈められてしまったりもするが、逆に言うと、焦らなければ負けることは少ない。何度も述べている通り、全体の流れでは、必ず相手のHPを減らしていけるはずであるため、すぐに結果を求めてはいけないのだ。トータルでは勝ってるというやつである。
――そして実戦では、その通りの一進一退の戦いとなり、勝利までに約15分が掛かった。まあ、放置には程遠いものの、一応、「ゾンビ強化して隠れる」という題名には偽りは無いため、これにて勝利パターンとさせていただこう。
ちなみに。今回は、戦法の都合上、スリップ状態で「かくれる」を使い、そのまま「あらわれる」を使用せざるを得ないような状況も出現してくる。これについて、問題は存在しないのかと言うと、実は全く問題ない。
…というのも。まず、隠れている状態では、スリップであってもHPがゼロにならず、1で減少が止まる。また、そのまま「あらわれる」を選んだ場合でも、必ず「リジェネによるHP回復→スリップによるHP減少」と処理が為されるようで、決して戦闘不能になることは無い。隠れている最中に、リジェネによるHP回復が行われることもないが、その保留していた回復処理が、現れた瞬間に為されるということのようだ。
――つまるところ、「HP1」かつ「スリップ」かつ「リジェネの回復間隔が来ていない」という状態で「あらわれる」を選ぶと、スリップダメージによって出てきた瞬間に死亡するということになる。しかし、リジェネの回復間隔は短いため、そこまで限定的な状況は、1回も起こらなかった。さらに、レベルドーピングによって回復量も上昇しているため、「あらわれる」で登場した瞬間に、HP全快となれる。よって、いきなり「波動砲」で病院送りにされることも無くなるのだ。あれ、リジェネって、ひょっとして強い…?
◆動画◆
やったか!? |
さて。「原種オメガに対して通用した作戦を、オメガ改にも試してみる」というテーマの「序」シリーズは、5勝2敗と既に書いている。そして、ここまで、5つの勝利パターンを紹介してきた。ということは、ここからは、勝てなかった方々を紹介してみるのである。
――ただし、ここまでの5つの勝利パターンも、原種の場合とまったく同じ作戦で勝てるのは、「クイック&スリップ作戦」のみであり、他の戦法については、大なり小なりアレンジをして、最終的な勝利へと繋げてきた。よって、「失敗」と明確に判断した2つの戦法については、手の施しようがないくらいの大玉砕だったということである。まあさすがに、この2つは、負けと断言せざるを得ない…。
それでは、まず、敗北パターン@は、「祝福のキッス」である(【元となった作戦】)。
…さて、FF5の「祝福のキッス」は、私も本格的にFF5をプレイする前から名前を聞いたことがあったくらいの、禁断の必殺技である。「ちょうごう」コマンドで使用でき、その効果は、単体に「バーサク+ヘイスト+ブリンク」の効果を付与するというものであるが、このバーサクが通常のバーサク耐性を無視するというものであり、SFC&PS版の時点では、あらゆる敵にバーサクを掛けることができていた。FF5は、「まもり+かばう」や「源氏の盾+小人」などで、物理対策が容易なゲームであるうえ、バーサク状態ではカウンターも発動しない。素材も、「聖水+乙女のキッス」と、調達が容易なものである。このキスをたった一発使うだけで、あらゆる敵を脳みそ筋肉にできていたのだ。
――というわけで。さすがに、事前情報が必須となる調合技であっても、こんなものはあんまりだと判断されたのか、GBA版からのバージョンでは、壊れ技なりにバランス調整が為されており、その発端のGBA版では、「祝福のキッス版バーサクへの耐性」というものが新設された。ごく一部の超強敵や、特殊なイベント戦闘となる相手のみが、この耐性を保有しており、これを持つ相手には、祝福のキッスを使ったところで、バーサク状態にはできない。ということで、祝福のキッスのチート性が大きく薄れてしまったのだが、あくまで一部の特殊な敵相手に効かなくなっただけで、「祝福のキッスで付与されるバーサクを、ただの魔法『バーサク』に変える」などという安直な処理をしていないところは、なかなかバランス調整に苦心しているところを感じさせる。
さて。今回の相手であるオメガ改も、「祝福のキッス版バーサクへの耐性」を持っている相手である(原種オメガには、この耐性は無い)。よって、事前情報から、もう明らかに祝福のキッスでは駄目だと分かっていたのだが、男は度胸!
ということで、とりあえずやってみることにしたのだ。
…そして、実戦で、まずは「まさむね」で初手を取り、相手に「祝福のキッス」を使ってみた。すると、ピピピピ!
という効果音とともに、効果発動のエフェクトが発生した。やったか!? と思ったが、次の瞬間に「バリアチェンジ」を使われ、そして「デルタアタック」にて、見事に轟沈をした。どうも、ヘイスト+バーサク+ブリンクのうち、ヘイストとブリンクのみが発動していたようだ。
――ちなみに。オメガ改は、バリアチェンジによって他個体に入れ替わり、その際にステータス効果は引き継がれない。というわけで、念のため、「バリアチェンジ」を使ったあとに「祝福のキッス」をチュッ!
してみたが、2倍速のアトミックレイで焼かれただけであった。完!
全反射では、どうやっても無理そうです… |
第2の敗北例は、「リフレク全反射」である(【元となった戦法】)。
…さて、原種オメガは、8ターンルーチン6ターン目に、「ターゲッティング」という技を使う。内容は、次ターンの攻撃対象を固定するというものであるが、これをリフレクで反射して相手側へ当てると、7ターン目の行動はもちろんとし、その間のカウンターですら相手側が対象になる。よって、「敵6ターン目が終わってから、7ターン目が始まるまで」の間は、代名詞である2連続カウンターが、全てオメガ自身へと炸裂し、「マスタードボム」なら追加ダメージすら与えられるという、超お得な内容となっている。また、それを除いたとしても、「敵5ターン目が終わってから、8ターン目が始まるまで」の間は、敵の危険な攻撃が飛んでこず、容易に安全な状況を作り出せるため、オメガ攻略のキーポイントとして、古くから利用が為されてきた。
――よって、その隙を使い、「サンダガ」を全員で跳ね返すことにより、一気に相手を撃破してしまう…というのが、元となったリフレク全反射…もとい、「ターゲッティング&サンダガ反射」作戦の内容であった。ただ、完全に安全で攻撃できる時間は短いため、実戦では、漢バッツがオメガ様の猛攻に晒されながら歌を歌い続けるという珍妙な戦いが展開されたりもした。
しかしながら。オメガ改の場合は、ターゲッティング中であったとしても、弱点属性へのカウンターとして、「バリアチェンジ」を使う。これによって、弱点属性を変えられてしまうと、「ものまねでガ系魔法を連打する」という戦法は、完膚なきまでに破綻するのだ。
…というか、それ以外にも、「バリアチェンジされると他個体のルーチンに変わるので、ターゲッティング状態も解除される」「敵の素早さが上がっており、英雄の歌で強化できる時間が2/3になっている」「素早さ上昇により、ターゲッティング中に攻撃できる回数も少ない」「敵HPが55530→65000と上がっている」「そもそも敵弱点が初手で変わるので、炎と氷のどちらで攻撃すべきか分からない」などと、オメガ改の特性は、このリフレク全反射作戦に対して、追い風が過ぎる。いやいや、ここまで変更点が多いと、さすがに同じ戦法は無理でしょ…。
――やれ、「リフレク反射魔法で倒す」というテーマ自体も、部分反射のほうで実現できている(【序-4】)。というわけで、この全反射のほうは、きっぱりと諦め、失敗扱いにしていくことにしたのである。残念ながら、この方向性では、勝てる気配が微塵も無い…。
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俺たちの戦いは、ここからだ! |
というわけで。ラストこそ、敗北2連打という切ない感じになったが、「序」シリーズ全体では、5勝2敗という、悪くない戦果を残せた。
…そしてこの先は、オメガ改ならではの、完全なる新パターンでの戦いを展開していくことにしよう。いやもう、正直言って、ネタを出し尽くした感があるのだが、さすがに使い回しだけでお茶を濁すというのもアレなので、新しい戦法を考えていく必要がある。
――そういうわけで、もう見飽きたという感じの人も多いかもしれないが、もう少しだけ、オメガ改と私の戦いを、見届けていただきたいと思う。ここ最近は、毎日毎日がしんどいし、同じ敵との戦いは閉塞感があるけど、まあ、何とか頑張ります。
この1コマンドで倒すのだ… |
それでは、いよいよ新シリーズの始まりである。その第1弾は、「ゾンビ放置で勝ちたい…!」というものだ。
…さて、これまでの戦いでも、たびたびポイントになってきた通り、オメガ改は炎を弱点とする場合があるが、「アトミックレイ」を全員で反射すると、「バリアチェンジ」の対象となってしまう。しかし、これを、一部のキャラのみが非リフレクで受けて「部分反射」とすると、味方側が全体魔法を部分反射した時と同じく、敵カウンターを封じられ、炎弱点のままダメージを与えていける。
――そういうわけで。まず、「かくれる」要員を1人用意する。続いて、残った3名をゾンビとし、その内訳を「非リフレク1名+リフレク2名」の組み合わせとする。隠れる要員は初手でひきこもり、ゾンビキャラのみで戦闘を行う。すると、アトミックレイが来た場合、部分反射により6000弱のダメージを与えられるうえ、上記の理由で、敵カウンターは発動しない。ゾンビキャラは不死の盾となるため、一方的にダメージを与えていけるのだ。
ただし、この戦法も、完全無欠ではない。「ターゲッティング」反射からの「火炎放射」で自爆されると、2000ダメージと引き換えに、相手の「バリアチェンジ」が発動してしまう。すると、以降は永久に弱点を変更する手段が失われ、(虹色の風によるスリップで削り倒すという不可能な戦法を除けば、)決して相手を倒せなくなる。「ターゲッティング」は、8ターンルーチン6ターン目にて必ず使用されるため、戦法の都合上、ルーチンごとに2/9の確率で失敗する(ターゲッティングがクルル以外に当たる:2/3 7ターン目に火炎放射が選ばれる:1/3)ということになる。短期決戦ならともかく、戦闘が長引くと、かなり苦しい確率だ。
というわけで。勝負は、ターゲッティングからの火炎放射自爆が当たる前に、HP63000を削る戦いとなるのだ(敵HP65000のうち、残りが2000以下となれば、火炎放射自爆でトドメを刺せるため)。
…ではここで、重要なことなので、敵の行動ルーチンについて、再度の引用をしておこう。
というわけで。敵の8ターンルーチンのうち、「アトミックレイ」は3つ存在するが、このうち反射可能なのは、第1ターンと第3ターンの2つである。
…対する、”ターゲッティング後の、第7ターンで使われるアトミックレイ”は、「@ターゲッティングをリフレク反射してオメガ改に当てていた場合、オメガ改自身が対象として選ばれるが、オートリフレクで反射され、バッツ側へと飛んでくる」「Aターゲッティングが非リフレクのキャラに当たっていた場合、非リフレクキャラへの単体攻撃となって、やはりバッツ側のみへの攻撃となる」となって、どちらも攻撃手段としての活用は不可能だ。
では、非常にざっくりとであるが、確率計算をしてみることにしよう。第1ターンと第3ターンでは、それぞれ1/3の確率で6000ダメージを与えられるため、ダメージの期待値は、1ルーチンにつき4000だ。一方で、ターゲッティングからの火炎放射自爆で失敗する確率は2/9であるため、逆から考えて、1ルーチンを継続できる確率は7/9だ。63000以上のダメージを与えるために必要なルーチンは16ルーチンということで、確率は(7/9)16
= 約1.8%となる。無理とは言わないが、なかなか厳しそうな確率である。うむむ…。
なんか【似たような画像】が過去にあったような… |
ということなのだが、この確率計算は、なかなか問題がある。
…まず、ダメージ計算に「期待値」を用いているが、これは正確ではない。勝利までが16ルーチンより短くなることもあるし、逆に長くなることもありうる。厄介なのが、ターゲッティング自爆さえなければ無限にバトルが続く可能性があるということである。私も、確率の勉強をしたのは遥か昔となってしまい、あまり正確な記憶が無いのだが、確か高校数学では、試行が無限となりうる場合の確率計算というのは、無かったはずだ。
さらに。ゾンビ3人のうち、非リフレク要員を担当したクルルには、「ファイアビュート」と「エルメスの靴」を装備させ、ファイガ反射からの攻撃を行っていった。この攻撃は、例によってウィザードロッドも装備することで、カウンター封じを行える(右手でも左手でも、どちらでも良いようだ)。
…ちなみに、ファイアビュートの更なる利点として、敵が氷弱点だった場合の判別が早期に付くという魅力がある。オメガ改は、初手のバリアチェンジで、炎弱点か氷弱点かランダムで決まるが、この時、氷弱点となった場合に、挽回する手段は無い。よって、できるだけ早く敵弱点を明らかにし、失敗の場合はすぐにやり直さなければならないのだが、敵攻撃任せだと、アトミックレイの反射(か、ターゲッティングからの火炎放射自爆)しか、弱点を判明させる手段がなく、場合によってはかなりの時間が掛かってしまう。だが、そこにファイアビュートのファイガを加えれば、比較的早く相手の弱点を判明させられ、炎吸収(=氷弱点)の場合にも、すぐリスタートができるようになるのである。
――ちなみに、反射ファイガの火力だが、低レベルだと1200と言ったところである。よって私は、6000ダメージのアトミックレイ反射に対して、補助火力という程度に考えていたのだが、実際には、発動頻度が高く、なかなかの火力源となってくれる。だが、これもまた、確率が絡む行動ということで、なかなかに計算が難しい。しかしここで期待値を導入すると、更に確率があやふやになっていってしまう…。
というわけで。思い切って、私は、専用プログラムを組んで、確率を計算するのではなく、実際のバトルの流れで、シミュレーションしてみることにした。「omegakai.cgi」の爆誕である。
…まず、このプログラムでは、整数値で0-98の乱数を発生させ、「それが32以下の時」という条件で1/3を、「21以下の時」で2/9を、それぞれ再現している。そして、オメガ改のHPを65000と設定したあと、ターンを順番に回していき、第1ターンでは1/3の確率でHPを6000減らし、第3ターンでも同じ処理を行う。そして、第6-7ターンでは、「ターゲッティングからの火炎放射自爆」として、2/9の確率で敗北となる処理を行うが、この際、火炎放射自爆によるダメージを考慮し、敵HPが2000以下であれば、勝利でバトルを終えるようにする。
――そして、ファイアビュートによるファイガ反射については、こちらも発動率を2/9とできるので、その処理で組み込んでいく。ただし、リアルタイムで発動させるとなると、かなり面倒であったため、ルーチンの最後に、「2/9の確率で1200ダメージを与える」という試行を、7回連続で入力していった。クルルの素早さは「52」&エルメスの靴でヘイストなので、行動間隔は「34」、一方でオメガ改の行動間隔は「29-31」である。クルルが7回行動するのに掛かる時間は「238」、いっぽうのオメガ改が8ターンルーチンを回すのに掛かる時間は「232,240,248」と、どうやってもズレてしまうのであるが、この辺りは、所詮は確率ということで、ザックリとした計算に留めさせていただいた。
ちなみに、このような問題を解決する方法として、変数で「時刻」という概念を導入していく手がある。「時刻」の値を1ずつ
――もっと言うと、各キャラごとに”待機時間”の値を設定していき、それを1ずつ
そして、ここからがポイントなのだが、今回プログラムでは、上記の流れで勝敗を付ける試行を、10万回繰り返す。この中で、勝利と敗北を1回ずつカウントしていくことにより、勝率を求めようというのだ。やれ、現実のゲームだと、100回試すのも大変であろう。しかし、プログラムならば、その辺りの処理を素早く行ってくれ、非現実的な回数の試行も可能となるのだ。
――というわけで。そのようなプログラムを走らせてみると、もちろんリロードするたびに結果が異なってくるのだが、だいたい8%弱という程度の勝率が出てくるようだ。もちろん、これが正しいかどうか検証するのは、実際のFF5で10万回の試行を行ってみるしか無いのだが、体感的には、何となく合っているのではないのかなと思う。なにせ、苦労はしたものの、たった1日・3時間半の試行で、勝利に成功したのだからな…。あ、ちなみに、初手で氷弱点となった場合については計算に入れていないので、実際の勝率は更に半分と言えるかもしれない…。
バトルの流れを表示する機能なんかもあります… |
というわけで。無事に、「『かくれる』1回での、オメガ改の撃破」という目的を達成できた。原種オメガは、炎が弱点となることは無いので、これは完全なるオメガ改に対しての新戦法である。
…ちなみに、どうしても勝てなかった場合、難易度を緩和する策として、「かくれる」要員のレナに追加の行動を許可し、「ちょうごう:エレメンタルパワー」でオメガ改に炎強化を付与するか、または「ドラゴンパワー」でファイアビュートのファイガを強化する、と言った処置を考えていた。どちらも与ダメージを高められ、バトル全体を短くすることで、確率面での救済を行うという方式である。
――ただ、今回は、テーマとして、「『かくれる』1回で勝つ」というものがあり、それを実現したい気持ちが強かった。そして、確率面の問題は、試行回数を増やすという緩和策もあるため、そちらの方を選んでいったのである。その結果、見事にコマンド入力1回で勝つことができたのだ。さすがに0回は無理だろうから、これが最少でしょう…!
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結局のところ、自分で調べるのが一番 |
おまけである。「序」シリーズラストのゾンビ利用作戦では、「右手にファイアビュート、左手にウィザードロッドを持つことで、後から攻撃するウィザードロッドが何かしてくれて、相手のカウンターを封じられる」という趣旨のことを書いた。しかしながら、今回、右手と左手を逆にしてもカウンター封じは可能であったため、何だかよく分からなくなってしまった。
――というわけで。せっかくだから、実用性の有りそうなパターンについて、全て調査をしてみることにした。皆さまも、この資料を元に、深遠なるオメガ改の反撃パターンについて、是非とも調べてみて欲しい。うん、オメガ改と戦えるバージョンを配信しろ…。
「大噴火」で敵弱点を突きつつ、味方HPを回復…しない |
新シリーズの第2弾は、攻撃手段として「よげん:大噴火」を使う方式である。これにより、オメガ改の炎弱点を突きつつ、味方は炎吸収でHPを回復…できなかったのだ。
――まず、基本的なところからおさらいをしておこう。予言技として、MPの下1桁が「2」の時に発動する「大噴火」は、炎属性の敵味方全体攻撃である。予言技には、ファイナルアタック以外のカウンター発動を封じる性能があるため、大噴火で弱点を突いても、バリアチェンジが発動することは無い。また、味方への炎耐性は簡単に付けられるため、自爆ダメージを無効化できる…どころか、「波動砲」によって頻繁にHPを減らされる今回バトルでは、炎吸収による回復はメリットと言える。敵にダメージを与えつつカウンターを封じ、かつ味方HPも回復できる…完璧すぎる作戦だ。
しかし、残念ながら、前述の通り、大噴火の特性のうち、味方側のHPを回復できる性質は、活かすことができなかった。
…まず、原因として、圧倒的なまでの敵素早さが存在する。さすが、原種オメガの1.5倍、こちらのヘイスト状態のキャラすら上回る速さで行動するというだけのことはある。スロウを掛けずに棒立ちだと、各種の凶悪行動により、すぐに全滅させられてしまうのだ。大噴火を連発どころか、1発当てるところに持っていくことすら難しいという始末である。
――また、根本的な問題として、リフレク状態をどうするかという問題がある。リフレクトリングを装備すると、敵攻撃の多くを封印できるが、「ターゲッティング」からの「火炎放射」自爆によって、バリアチェンジが暴発する。予言技で、オメガ改の弱点を突けるのは、炎属性の「大噴火」のみであるため、バリアチェンジを使われてしまった時点で、勝ち筋が消滅する。というか、今回も恒例行事として、低レベルキャラ1人で戦うため、「アトミックレイ」を跳ね返すだけでもアウトである。一方で、リフレクトリングを外すと、頻出する「デルタアタック」が一発死の凶悪行動と化してしまう。
その他、見栄えの問題もある。このバトルでは、「波動砲」と「虹色の風」によって、頻繁にスリップ状態となる。ご存じ、「味方にターンが回ってきて時間が止まっている間」にも、スリップによるHP減少は続く一方で、リジェネの回復間隔は進まない。よって、そのままだとスリップ死の危険性が高いため、何らかの行動でターンを潰す必要がある。一方で、「ものまね」で予言技をループする作戦を用いていると、その他の行動を入力してしまうと態勢が崩れてしまう。「ぼうぎょ」すら、モノマネの対象となるため、入力できないのだ。
…よって、実戦では、予言技が発動していないのに、「ものまね」を連発するという作戦が最良となる。同一キャラが二重に予言をすることはできない(他キャラならば可)ため、「すでに
予言している!」と表示されるだけに終わる。これが何度も繰り返されるので、いかにも無駄な行動をしているという感じで、美しくない。やり込みプレイは実学ではなく娯楽なのだから、見た目のカッコよさというのは重要である。
「こころのめ」(F外失)を使ったあと、なぜ弱い攻撃を選ぶのか |
とまあ、こんな感じで、「大噴火」で敵にダメージを与えつつ、自分はHPを回復する…という理想的な作戦は、実現できなかった。しかしながら、ここまで原種オメガ&オメガ改の両方において、「よげん」を攻撃手段としたパターンは存在しない(原種に有効な「雷属性の予言技」は存在しない。また、予言技に防御力無視の特性は無いので、弱点を突けなければ、最強の「天地崩壊」であっても、大したダメージにならない。しかも、オートシェルによって、倍率「10」の時に与ダメ下1桁が「0」で固定されるので、全力時の威力の1/3にまで軽減されてしまう)。せっかく今回は、予言技で弱点を突けるのだ。だから、炎弱点のオメガ改に対し、「大噴火」で攻撃する…というテーマ自体は、なんとかして残したいものであった。
そこで私が考えたのが、「ターゲッティングの最中のみ現れて、攻撃を仕掛ける」という作戦である。ただし、ターゲッティングをリフレク反射しない。ターゲッティングを跳ね返すと、「火炎放射」が選ばれた時に、自爆によってバリアチェンジを使われてしまうからだ。そもそも、ターゲッティングの次の攻撃は、「虹色の風 /
火炎放射 / アトミックレイ」である。弱すぎる…。虹色の風は、実質的にスリップを掛けるだけの攻撃であり、火炎放射とアトミックレイは、どちらも炎吸収で対処できる。
…やれ、何故、オメガ&オメガ改は、狙いを付けておいて、わざわざ弱い技を使うのか。「パワーヒット」あたりにしておけば、計算上、36000ダメージを与えられるのに…と思っていたが、よく考えると、それが味方側へと向かってしまったら最悪である。つまり、オメガ様一行は、最初からターゲッティングが反射される可能性を考慮していたということである。賢い!
なら使うな、とか言ってはいけない。
――というわけで。「ターゲッティング」は、別に喰らってしまっても問題ない。というか、これまでも、ターゲティング反射は、次の攻撃を避けるためというよりは、相手のカウンターを逸らす目的がメインであった。予言技は、FA以外のカウンターを封じるので、どちらにせよ問題なしである。
以上の理由により、安全な時間帯は、「敵の第5ターンが終わってから、第8ターンが始まるまで」となる。オメガ改が最速の29カウントで行動をするとして、猶予時間は86カウントであり、ヘイスト状態のキャラであれば、余裕で「あらわれる」→「攻撃」→「かくれる」を決められる(「あらわれる」でヨーイドンし、t=86までに2回行動すれば良いため)。この「攻撃」を、「よげん:大噴火」とするのだ。
ではここで、更に基本事項の復習をしておこう。「ものまね」では、「かくれる&あらわれる」は反復されず、更にその前に発動した行動がコピーされる。また、「よげん」をものまねすると、発動した予言技を真似するのではなく、「よげんLv1」といった入力コマンドのほうが繰り返される。
…また、「よげんLv1」はMP1を要求するが、「ものまね」の消費MPはゼロだ。よって、まずMP下1桁を「3」にしておき、「よげんLv1」を使う(「隕石」が発動するので、適当に隠れておく)。次に、「ものまね」を使うことで、MP下1桁が「2」の状態で「よげんLv1」を唱えたことになり、「大噴火」が発動する。「ものまね」の消費MPは0なので、これを何度でも繰り返せる。
――とまあ、これら2つの合わせ技により、「『かくれる&あらわれる』で、予言技をモノマネし続ける」という作戦が成立するのだ。これまで、使用してきたのは、主に「天地崩壊」であったが、今回は、それを「大噴火」でやろうということだ。
リジェネだと現れた瞬間にHPが回復する(スリップより処理が先)なので、超便利 |
というわけで。バトルを始めていく。今回は、「『かくれる&あらわれる』をしつつ、『よげん:大噴火』をモノマネする」という態勢を作れれば、理論上は勝利確定であるため、まずは、その早期成立を目指していくのだ。
――さて。今回の使用キャラは、レナLv1である。レナを選んだのは、既にクルルは、カエル状態にてオメガ改を単騎撃破しているからだ(【序-3】)。あえて言うなら、レナは素早さが遅いことが利点となるのかな…。そして、あらかじめMPを「3」に調整したうえで、開幕は、以下の調合技を使っていく。
これだけでOKだ。今回は、態勢を作り出せば勝利確定ということで、そこまでの流れについては100%となることを重視していない。例えば、リフレクを掛けていないため、「デルタアタック」が来ると死亡である。
――さて、これだけ簡略化すると、敵1ルーチン目の「ターゲッティング」から、コンボを始めていける。それどころか、敵行動の中でも、特に厄介な「4ターン目の波動砲&5ターン目の2連続攻撃」を、既に隠れて回避できたりもする(たまに4ターン目の波動砲に撫でられたりするが…)。
そうして、敵5ターン目をやり過ごせたら、「あらわれる」で登場し、手はず通り、「よげんLv1」を使う。レナのMPは「3」に調整してあるため、ここで発動するのは「隕石」だ。無属性の敵味方全体攻撃であるが、「かくれる」で回避しておけば良い。なお、敵側に与えるダメージは極小である。ちなみに、勝利時に出たのは、「13」という、当サイト的には極めて縁起の良い数値であった。
…さて、火炎放射自爆を防ぐため、敵6ターン目の「ターゲッティング」はリフレク反射できないが、狙いを付けた後の、7ターン目のどの攻撃がレナに当たったとしても、問題は無い(虹色の風のスリップはリジェネで相殺し、アトミックレイと火炎放射は吸収)。その後、「かくれる」を使い、敵8ターン目が来る前に隠れておく(初回のみ、8ターン目の波動砲にモフられることもある。リジェネで回復するため問題なし)。
――そして、オメガ改の攻撃回数を数えつつ、2ルーチン目の5ターン目が終わったら、再び「あらわれる」を使い、今度は「ものまね」を入力する。すると、「かくれる&あらわれる」は無視され、MPが「2」の状態で「よげんLv1」を使ったのと同じになり、「大噴火」が発動してくれる。ちなみに、ここで初めて、敵の弱点が判明するので、炎が吸収されたときは、諦めて最初からやり直すしかない。炎弱点なら、以降は繰り返しである。
「大噴火」を目印に、G@ABは無視して、CDだけを数えればOK |
というわけで。これにて、勝利の方程式が作り上げられたわけであるが、問題はもちろん、「敵の行動回数を正確に数え続ける」という部分である。
…ただし、ここについては、完全な安定化こそできなかったものの、少しだけ簡略化ができた。ポイントは、予言技が時間差で発動することである。具体的に言うと、今回の戦法で「よげんLv1」を使った場合、必ず「敵ルーチンの3-4ターンの間」で発動をする。
――意味が分からないと思うので、細かく書いてみよう。予言のモノマネなど、一連の行動が終えて、敵8ターン目が来る前に「かくれる」を入力する。そこから、「敵8ターン目→敵1ターン目→敵2ターン目→敵3ターン目→敵4ターン目→敵5ターン目」と行動を数え、5ターン目のあとに「あらわれる」を使う必要がある。この黄色下線のタイミングで予言技が発動するため、コマンドを数える回数を大幅に減らせるのだ。
さて。実際のプレイ環境で言うと、「大噴火」は謎に効果音が消える場合がある(というか、ほとんど消えている)のだが、モーション自体は画面が真っ赤になるタイプであり、視認しやすい。よって、それを横目で確認したあと、2回の「こうかがなかった」を見届けた後に、「あらわれる」を使う。すると、次は必ず敵6ターン目:「ターゲッティング」になっている。よって、そこで「よげん」→「かくれる」を入力すれば、パターン成立だ。
…やれ、この考え方で行くと、単純に、数える回数を6回→2回と減らせるほか、パターンを複雑にしやすい「ターンが回ってきて、ATB進行が止まっている時間」を無視できるため、得られるメリットは大きい。今回バトルは、コマンドを正確に数え続ければ勝てる=カウントを間違えると★瞬殺★というバトルであるため、計測をサポートしてくれる機能は、とても嬉しいものだ。予言技を使う最大の魅力かも…。
ちなみに。当初は、レナLv1ではなく、バッツLv2を使用し、「よげんLv3」を攻撃手段に据えた戦闘を行っていた。
…しかしながら、「よげんLv3」と「よげんLv1」では、実現までの時間が違うだけであり、与ダメージは変わらない。しかも、技の発動が早いということで、コマンドを数える回数が増えてしまう。具体的には、「こうかがなかった」を見届ける回数が、2回→4回となる。というわけで、バッツを使った作戦は、ただ単に難しくなるだけだったため、実際に勝利して録画も終えていたが、ボツとすることにした。まあ、あえて言うなら、MP下1桁を「9」→「2」と調整するため、伝説の自爆技である「疫病」を久々に拝めたというくらいか…。
この歯車のエフェクトに、何とも言えない、GBAっぽさを感じる |
そんなわけで、今回の作戦をまとめよう。態勢を整え、「かくれる&あらわれる」をしつつ、安全なターンのみ、「ものまね」による「よげん:大噴火」で攻撃を仕掛けていく。予言技の発動にタイムラグがあることを逆手に取って、敵コマンドを数える回数を簡略化できるのが、大きな魅力だ。
…ちなみに、「大噴火」の威力については、安定しない。そもそも、予言技のうち、敵味方全体に攻撃をするタイプのものは、「最大ダメージを決めたあと、それを敵味方に配分する」という方式らしく、ダメージ下1桁を「0」に固定できない。また、大噴火には、スリップの追加効果がある(必中ではないようだ)ため、それでますますHPがバラけてしまって、安定しない。
――というわけで、ダメージの固定化には期待できず、ランダム火力で、ひたすら当てていかざるを得ない。実際に与えられるダメージは、300〜3500?という程度である。ただ、1回の「大噴火」を当てるのに1分ちょっとで、相手を倒すまでの時間が37分&34分であったため、期待値としては2000程度のダメージが出ているようだ。だいたい、敵HPの下1桁は、完全ランダムと考えて良いのだろう。
そういうわけで。今回の、「よげん:大噴火」を主軸とした作戦は、これにて終了である。
――やれ、「味方側を攻撃する特性を、炎吸収で回復に活かす」という点が活かせなかった時には絶望したが、代わりに「予言技が発動するまでのタイムラグを、行動回数カウントの簡略化に用いる」という点に繋がられたため、総合的には、悪くない作戦にできたと思う。多分だけど、炎弱点の個体を諦め、リフレクトリングを付けて、ターゲッティング時間に「竜の口付け&アポロンのハープ」や「ごうせい:ニードルキャノン」で攻撃していく方法よりは、楽に勝てる戦法になっている…と思うよ。
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グラディウス+アサシンダガーで攻撃力199、物理防御力200を超えられなかった… |
約1ヶ月に渡るオメガ改との戯れも、次の「新-3」が最終回である。その、前に、息抜きとして、没になった作戦たちを紹介してみることにしよう。
…やれ、ここまで、私は既に、オメガ改について、7通りの倒し方を実現した。ということで、さすがに、ネタ切れ感が漂ってきている。皆さま、忘れかけていると思うが、オメガ改は、裏ボスである原種オメガの更に強化版であり、FFシリーズに登場する敵の中でも、飛び抜けた強さを誇っている。
――そして加えて、忘れていると思うが、こちらのパーティは初期レベルなのだ。第1世界の冒頭で4人が集まったときから、何一つ成長しておらず、装備とアビリティを外せば、ゲーム冒頭と同じ戦力だ。そんな状態で、普通、裏ボスの改良版になんて、勝てるわけがないのである。
そんなわけで。本日は、大真面目に試して失敗した作戦を、3つ紹介してみることにしよう。
――やれ、基本的には、攻略日誌というものは、成功したものを深く取り扱い、失敗パターンは軽く触れるに留めることが多い。今回の例も、そういう感じにするつもりだったが、実際に書いてみると、なかなか長くなったので、しっかり“分割更新の1話分”として扱っていくことにしたのである。あれだ、こういうものを中途半端に扱うと、化けて出てきてしまうから、しっかりと供養、つまり異界送りをしてやらなきゃね…(レベル5デス同盟)。
(最大限のお膳立てをすれば、)そこそこの火力は出るのだが、カウンターが… |
●オメガ改 vs どうぶつ作戦
「どうぶつ」は、狩人ランク1のコマンドアビリティである。ランダムで動物を呼び出し、敵を攻撃したり、味方を回復したりする…という、「ちけい」のような技だ(【第6話での紹介部分】)。この作戦を発案したきっかけだが、レナが、ネクロフォビア戦でのギルガメッシュから、「いつまでも、動物をいたわる優しさを忘れるな」と伝えられていたことを思い出したからである。そんな設定あったっけ?
それはそうと、「どうぶつ」は、ランダムとするも、使用者のレベル値によって発動技が増えるタイプのコマンドであるため、低レベルで使っても全く役に立たない。しかし、レベルドーピングを使えば、問題なく発動技を増加させられる。ついでに、動物による攻撃技の威力は、謎に詠唱者の魔力に依存するため、ドーピングによって与ダメージまで上げられる。これ、実在の動物を呼んでいるのではなく、召喚魔法だったのでは…。
さて。「どうぶつ」は属性を持たず、敵の防御性能を貫通できないため、まずは「ちょうごう:亀の甲羅割り(亀の甲羅+毒消し)」を当てて、相手の防御力を下げていかなければならない。亀の力を借りており(?)、これもある意味で動物コマンドである。
そして、その他の、レベルドーピングやリジェネ状態といった、いつもの準備も整えたうえで、いよいよ「どうぶつ」コマンドを使っていく。発動する技には、無効にされるステータス異常技(その場合、動物も出てこないので、さみしい)や、似たような内容の回復技も多いが、最強の「ワイルドボー」(イノシシ親子)が出現すれば、約3000と、悪くない威力が出る。また、ステータス技はともかくとし、回復技は、「波動砲」などで減らされたHPを回復することに使えるため、無駄なく利用できる。そして、「どうぶつ」はノーコストのため、Aボタン押しっぱなしで、何度でも繰り返せる。ちなみに、誰も気にならないと思うが、「ものまね」では、発動技ではなく「どうぶつ」というコマンド自体を反復するため、同じ動物だけをヘビロテすることはできない。
ただし。困ったことに、「ワイルドボー」の発動率は、レベル99を前提として、1/10である。単発ではそこそこの火力としても、発動しなければ意味が無いのだ。他の攻撃技として、「りす」や「はちのむれ」などもあるが、威力が低く、ダメージ源としては期待できない。
そして、更に重要なこととして、「どうぶつ」による攻撃技を当てると、相手の2連続カウンターの対象となる。ロケットパンチとサークルは、竜の口付け(竜もある意味どうぶつ)で無効化できるとして、マスタードボムは喰らってしまうと★死★である。「どうぶつ」は、コマンド選択段階では、攻撃と回復の両方の可能性があるから、敵カウンターの対象にならないはず!
…というKONAMI語は、スクウェア製のオメガ様には通用しなかった…。
さらに。今回は、「亀の甲羅割り」で敵防御力を下げている都合、「デルタアタック」でオメガ改に反射ダメージを与えられるのだが、困ったことに、これすら2連続カウンターの対象になり、もちろんレナ側へと飛んでくる。これでマスタードボムが発動しても終了だ。
しかし、一応であるが、これらの問題にも解決策はある。ものまね師を前提とし、今回の作戦の必須コマンドは「ちょうごう」「どうぶつ」の2つであるため、残り1つを「かくれる」とし、ターゲッティングを反射した時間のみに「どうぶつ」を使っていくのである。これならば、2連続カウンターはオメガ側へと向かっていくため、マスタードボムによって死亡することは無い。火炎放射自爆によって回復されてしまう問題も、「ドラゴンシールド」で炎無効を付与しておけば、解決可能である。
ただまあ、「かくれる&あらわれる」で敵を倒す作戦は、もう今回やっている。しかも、「どうぶつ」コマンドは、予言技でカウント回数を簡略化できるといった、“あえてこれを使うことによるメリット”が存在せず、ただお膳立てが必要なうえに確率が低くて弱いだけだ。さすがに、これを新ネタ扱いするのは無理だろうと思ったので、どうぶつ作戦はボツとさせていただいた。動物をいたわる優しさは、平和になった世界で活かしましょう…。
「ターゲッティング」で味方が狙われている際は、「HP全回復」も味方に飛んでくる |
●フレア剣みだれうち作戦
原種オメガに対する最強の攻撃技と言えば、有名な「魔法剣サンダガみだれうち」である。そして、オメガ改に対しても、属性を選ぶ必要があることを除き、魔法剣みだれうちが有用であることは変わらない。しかし、そこをあえて、「フレア剣」で攻めてみようと思ったのだ。
さて、フレア剣の内容は、「武器の攻撃力を+100し、攻撃時に相手の物理防御力を1/4として計算する」という能力がある。弱点属性の無い敵に対しても火力アップに使えるということ以上に、敵を選ばずに使用可能という魅力があり、通常プレイでもちょくちょく名前が出てくる。
しかしながら、今回の低レベルプレイにおける「フレア剣」は、これまで、神竜戦において、攻撃手段の一つとして部分的に採用されただけ(【その3】)であった。その理由は、事前情報を前提としているため、更に有効な攻撃手段を使ってしまうこと、そして、ランク6の魔法剣である「フレア剣」を唱えるためには、魔法剣士をマスターする必要があり、地雷アビリティの「まほうバリア」をすっぴん&ものまね師に引き継いでしまう。よって、フレア剣を使うためだけに、専用構築が必要になる…という面倒くささ存在した。そんな「フレア剣」を、何とか使ってやろうと思ったのだ。
さて。オメガ改は、みだれうちに対して、特別なカウンターを持っている。内容は、「サークル / HP全回復
/ 何もしない」というものであり、「サークル」はボス耐性で防げば良いものの、「HP全回復」を使われてしまうと、本当に敵HPが全回復する。しかも、「みだれうち」の性質上、このカウンターが2回判定されるため、5/9という高い確率で、相手の体力が初期値へ戻ってしまう。こんなものを引いていては、相手を倒すことはできないだろう。
しかしながら。意外なポイントとして、「ターゲッティング」で味方キャラが狙われている最中に「HP全回復」を発動させると、その回復が味方側へと飛んでくる。よって、このタイミングに「みだれうち」を使えば、相手のHPが全回復することは無く、安全にHPを削っていけるのだ。良かった、専用カウンターが、「HP全回復
/ HP全回復 / パワーヒット」とかじゃなくて…。
しかしながら。この状態を作るためには、「バッツ側にターゲッティングを当てる」という手順が必須になるため、リフレクトリングを装備することができない。つまり、「デルタアタック」が来たら終わる。ファリスLv4を使い、巨人の薬でHP上昇をさせ、無駄に魔法防御力の高いGBA版追加装備で固め、シェル状態を貼ってみたりもしたが、それでもやっぱり、死ぬ時は死ぬのだ。
ということで。確定勝利を目指すのならば、この戦法も、「かくれる&あらわれる」で安全な時間にのみ攻撃をするしかあるまい。今回やった。更に言うと、必要なコマンドが、「ちょうごう(サークル避け)」「まほうけん」「みだれうち」となるため、「かくれる」を入れる枠が無い。一つ外すというのなら、「まほうけん」しか無いだろう。一応、みだれうちには防御力無視の効果があるため、これでもダメージを与えられていくのだが…やるかこんなの?
バリアチェンジは弱点が変わるだけ、そう思っていたときが、私にもありました |
●バリアチェンジしながら戦うよ作戦
失敗パターンのラストは、あえて相手の「バリアチェンジ」を発動させつつ戦うパターンである。しかしながら、その過程で、「バリアチェンジ」に隠された深淵すぎる特性が発覚し、木っ端微塵に粉砕されたのである。
まず最初に、私は、敵に「バリアチェンジ」を連発させることで、「愛の歌」のように、連続で行動を封じる…という作戦を試してみた。炎+氷+雷の属性を持つ「ドラゴンブレス」を使えば、反撃として、必ずバリアチェンジを使わせられる。オメガ改のバリアチェンジは、弱点属性の変更ではなく、「他の属性を弱点とする別個体へと入れ替わる」という性質だ。よって、2名が交互にドラゴンブレスを使うことで、敵のATBゲージが溜まる前に選手交代をさせられると思ったのである。オメガ改の行動間隔は29-31カウント、これはストップの持続時間である30カウントとほぼ同じだ。よし、行ける!
と思っていたのだが、実際にやってみると、少し時間が経ったあとに、反撃ではない謎の「バリアチェンジ」が挿入され、そして相手の攻撃が開始されてしまう。連続バリアチェンジには、【序-1】で使ったパターンを流用しているため、そんなすぐに連携が乱れてしまうとは思えない。この謎を説明する方法は一つだ。オメガ改は、バリアチェンジで別個体に入れ替わっても、それぞれの個体において、ATBゲージの蓄積量がリセットされないのである。よって、ある程度ゲージが溜まっている個体が登場してしまったら最後、もう行動を遅らせることはできない。いやいや、他個体に入れ替わるんだから、ATBゲージはリセットしようよ。
というわけで。バリアチェンジによる完封は失敗したので、今度は王道に、真正面から戦いつつ、炎・氷・雷の属性攻撃を使い分けていくことにした。攻撃手段として、合成技や黒魔法・魔法剣などを考えていたが、全て同じ運命の元に終了した。
さて、オメガ改は、原種オメガに比べて1.5倍のペースで行動をする。ヘイスト状態の味方よりも早いという、尋常ではないシャカシャカ感である。加えて、上記のように、バリアチェンジで個体が入れ替わることにより、その際に各個体が持っているATBゲージがリセットされないことから、パターンは無限に複雑となっていき、いつかは波動砲の2連発といった凶悪行動で倒されてしまう。
よって、そのような速度面の問題を緩和するために、私はまず、炎・氷・雷の3個体に「スロウ」を掛けることを狙っていった。敵の行動速度を半減すれば、1:1よりも味方側有利で行動できるようになるため、「敵攻撃を終えたところでHPが満タン」という状況のときだけに攻撃を仕掛けていけば、安定させられるはずだ。敵は3体、しかも入れ替わりがランダムということで、全てにスロウを掛けるのは難儀なことだが、ここはしっかりやるしかない。
しかしながら、実際に、「スロウ」を掛けることを最優先として、手間取りながらもバトルを進めていったのだが、何故か、どれだけスロウを掛けてからバリアチェンジをさせるようにしても、全くバトルが楽になる気配が無い。
というわけで。さすがに、これはおかしいと思って、実験をしてみた。開幕の「雷弱点の個体」に対して、まさむねで閃光をして、スロウを掛ける。その後、敵がバリアチェンジをするので、すぐさま「れんぞくま:ファイア&ブリザド」で雷弱点の個体を再登場させて、その行動ペースを調べるのだ。
さて、スロウが掛かっていれば、こちら側のヘイスト状態のキャラに対して、1:1よりも遅いペースで行動するはずだ。だが、実際には、ほぼ同じか、それよりも早いくらいのペースで行動している。つまり、開幕で雷弱点の個体にスロウを掛けたにもかかわらず、バリアチェンジで出てきた雷弱点の個体にはスロウが掛かっていない。バリアチェンジ時に、ステータス異常は解除されているのである。ATBゲージはそのままのくせに…。オメガ改くん、君さあ、小学校の通信簿に「もう少し人の心を理解しましょう」とか書かれてなかった?
そんなわけで。「バリアチェンジをしても、ATBゲージはそれぞれの個体で保たれる」「バリアチェンジ時に、各個体に掛けたスロウ状態は解除される」という、圧倒的すぎる味方側不利の仕様により、バリアチェンジをさせながら勝利を目指すのは非現実的であると判断し、作戦を諦めていくことにした。
いやコイツ、これまで色々な方法で倒してきたから、簡単に勝てる相手だと舐めていた。「どうぶつ」で倒そうなんて思っていたのが、その証拠だ。だが、さすがに原作の裏ボスが更に強化された姿である。強すぎる…。
教授!!
どうなんですか!? |
さて、おまけである。失敗パターンのうちの一部では、魔法剣のみだれうちを使っていったのだが、それで弱点属性を突いた場合、反撃が「みだれうちへの専用カウンター」になる場合と、「バリアチェンジ」になる場合が存在した。まあ、そういうこともあるのかな…でまとめても良かったが、意外とこういうものが攻略上のポイントとなったりするので、詳しく調べてみた。
…するとどうも、「チキンナイフの魔法剣で弱点を突いた場合だけは、反撃が必ず『バリアチェンジ』になる」という特殊仕様が用意されてことが分かった(二刀流の場合、チキンナイフを右手に持つと、バリアチェンジが先に発動して、左手側のカウンターは不発になる)。私としても、「短剣カテゴリが例外なのか?」「追加効果持ち武器の追加効果を封じたときにバリアチェンジとなるのか?」などと、いろいろ試してみたが、「チキンナイフの魔法剣のみが例外」という説明しか用意できそうになかったのである。
――やれ、何故わざわざ、チキンナイフだけに、こんな仕様が用意されているのか、さっぱり分からない。まあ、反撃が必ずバリアチェンジとなる仕様は、一長一短ではあるのだが、みだれうち専用カウンターである「HP全回復」を発動させてしまうと勝てないので、味方側有利な特殊仕様であると言える。ただでさえ強いチキンナイフに対して、どうして更に追い風を吹かせてしまうのか…。
ちなみに、具体的に実験した内容は、以下に記録しておくのだが、さすがに全武器を試したわけではない。私が最も気になっているのは、もちろん「ブレイブブレイド」である。チキンナイフの対となる武器であり、こちらでも、カウンターが「バリアチェンジ」となる特殊仕様が存在する可能性は高い。
しかしながら、その入手時期である第3世界冒頭というのは、さすがに古すぎる。プレイ時期としては、約1年前であり、感覚としては大昔だ。いくらなんでも、そこからやり直すことはできない…というか、たぶんセーブデーターを取っておいてある第3世界冒頭から再開して、既に攻撃力が「0」になっているだろうから、ゲーム開始から逃走禁止プレイを始める必要がある。そんなわけで、私は検証をしないので、いつかどなたか、試してみてください…。
どういう…ことだ…? |
オメガ改との戦いも、いよいよラストである。今回は、オーバーフロー技を使った瞬殺パターンを収録してみよう。
…まず、オメガ改は、「リジェネ」で588のHPを回復すると、残りHPが52になるという性質が知られている(GBA版のみ)。オメガ改のHPは65000であり、そこから588を足すと、65588となる。だが、昔のゲームにありがちな上限の65536(=216)を超えたということで、数値がループをし、65588
- 65536 = 52、という計算式であると思われる。ちなみに、「アトミックレイ」の反射が回復された場合などについては、オーバーフローは起こさないため、単純にHPが65535を超えればOK…というわけではないようだ。
――さて。リジェネによって敵HP52になれば、そのあと適当な攻撃を当てれば、簡単にトドメを刺せる。「みだれうち」ならば、必中かつ防御力無視の基本性能があるため、楽だろう。オメガ改には、ファイナルアタックは存在しないため、HP0にすればそれで終わりであり、魔法剣やカウンター対策を考える必要は無い。ということで、このリジェネ作戦は、難攻不落の超戦車を沈める最終手段として、FF5ファンたちに静かに知られているものだ。
しかしながら、この戦法については、「これで勝てることは分かっている」という方式であり、当初の私は、用いるつもりは無かった。もちろん、私がこのオーバーフローを始めて発見したのなら、ウッキウキで紹介をする。だが、人の戦法を真似するだけなら、せいぜい“おまけ枠”というところであり、やり込み専門サイトの攻略として記事を書くには、まるでパンチが足りないのだ。
…だが。上で書いた“没ネタ慰霊祭”で述べた通り、私が攻略の最終弾として使おうと思っていた戦法は、ことごとく跳ね返されてしまった。ネタ切れ感が漂ってきた私の元に、再びオーバーフロー作戦が訪れたのである。しかし、そのまま使うだけでは、前述の通り、プレイ日誌と成り得ない…。
――そこで、私は、オーバーフロー作戦について、「最初から52だけダメージを与えておけばどうなるの?」という要素を加えてみることにしたのである。リジェネで回復してHPが52になるのであれば、最初から52ダメージを与えておけば、HPが0と化すはずだ。そうして、思ったからにはやるしかないので、試してみたところ、HPが回復した瞬間にオメガ改が死亡した。やれ、私もここまで、20年以上、FFやり込みをやってきたが、緑色の数値と同時に敵が死ぬのは、恐らく初めてである。そういうわけで、今回は、この「オーバーフローでHP0」作戦を、攻略の最終回としてお伝えしていこう…。
バ「またこういう役か…」 |
では、この「オーバーフローでHP0」作戦について、細かい部分を考えていこう。最終的な結果は、「HP52を削ってから、オメガ改をリジェネで回復させることによって、HP0で撃破する」という形だが、そこに美しく持ち込むことも、またやり込みである。
…まず、重要なのは、52ダメージを与える方法である。52というと、13×4であり、適当にやっても何とかなりそうであるが、オメガ改の防御・回避能力は極限であるため、なかなかもって、0以外のダメージを出す手段は限られる。しかも、今回は、「52」以外のいかなる数値でもアウトなため、これを確実に与える方法を考えなければならない。欲を言うと、無駄を省くため、各種のカウンターもカットできると理想的だ。
――そこで私が選んだのが、バッツの「あおまほう:自爆」である。自爆は、自分の現在HPと同じ数値のダメージを対象に与えたのち、自分が戦闘不能になるという効果であり、防御力無視・必中なので、オメガにも当たり、事前のHP調整により、必ず狙ったぶんだけHPを削れる。しかも、ダメージを与えたあとに使用者が消滅するため、無駄なターンが回ってくることも無い。今回バトルに欲しい特性が揃っており、この攻撃が最良であると言えよう。
ちなみに、バッツLv2のHPを「52」に調整する方法だが、青魔道士に「HP10%アップ」を付けると、ちょうどHPが「52」になるため、そこで回復を行ったあと、すっぴんにジョブチェンジをすれば良い。「自爆」も青魔法であるため、覚えやすいというのが魅力である。かくして、厄介なHP調整についても、メニュー画面だけで完結させられることになり、利便性が上がった。
続いて、「相手をリジェネにし、敵が倒れるまで待つ方法」であるが、これはファリスLv4を用いた、「クイック」による2連続行動を用いる。
…さて、FF5における、魔法「リジェネ」は、時空魔法の枠に属している。恐らく、自然治癒能力を高める…と行った、時間超人的なアレなのであろう。しかも、消費MPは、半減前提で「2」と低いため、同じく時空魔法に属する「クイック」を使ったあと、ギリギリ連続して唱えることができる。
――これの何が魅力かと言うと、アビリティ枠を節約できるということだ。2114低レベルで「クイック」を唱えるためには、ファリスLv4が予言士をマスターしたうえで(追加要素の無いバージョンでは、召喚士でも可)、ものまね師に「じくう」「MP30%アップ」を付ける必要があった。つまり、「クイック」の使用で、残りMPが「2」になったあげく、1枠しかアビリティ枠が残されていないのだ。この制約はとてつもなくキツいのだが、それでも、“1回きりの2連続行動ができる”という魅力は大きく、これまでの戦いでも、幾度となく「クイック」が活躍をしてきてくれている。
そして今回は、残ったアビリティ枠を、「かくれる」に利用する。オメガ改の攻撃は、僅かな時間であれば、低レベルキャラでも耐えることが可能である。ただ、「かくれる」で相手が死ぬまで逃げられるのならば、より美しい。よって、クイックの2連続行動は、「リジェネ」→「かくれる」となった。
クイックによる2連続行動って凄くね? |
そして。「バッツの自爆」と「ファリスの2連続行動」の組み合わせについても、考えていこう。
…まず、今回は「自爆で52ダメージ」→「リジェネで回復して敵を撃破」という作戦の都合上、どうしても「自爆」→「リジェネ」の順にコマンドを入れたくなる。しかしながら、よく考えてみると、これは逆でも良い。リジェネの回復は時間差で発動するため、「リジェネ」→「自爆」でOKなのだ。
――よって、まずは、ファリスLv4をものまね師とし、「金の髪飾り」「エルメスの靴」を装備したうえで、「クイック」を使用し、「リジェネ&かくれる」の2連続行動を入力する。エルメスの靴を装備するだけだと、オメガ改には先行できず、まず「バリアチェンジ」を使われてしまうが、それで良い。バリアチェンジをすると、全てのステータス異常は解除されてしまうため、むしろ「まさむね」で初手を取ってリジェネを掛けると、全くの無駄になってしまう。ヘイスト状態ならば、オメガ改の2ターン目(=バリアチェンジ後の1ターン目)には確実に先行できるため、そこでクイックを入力できる。
ちなみに。オメガ改は、オートリフレクの効果を持っているため、そのまま「リジェネ」を使ってもアウトである。そこで、もう1人の戦闘要員であるバッツに、「リフレクトリング」を装備させ、そちらに跳ね返していくことにする。これで無事に、相手にリジェネを掛けることができた。
続いて。「自爆」要員のバッツの行動であるが、まず、上記の通り、ファリスのリジェネを跳ね返すために、バッツは「リフレクトリング」を装備している。これにより、初手は大きく出遅れ、オメガ改には、開幕2手を取られることになるが、それも問題ない! 何故なら、オメガ改の2ターン目=開幕バリアチェンジ後の1ターン目の行動は、「アトミックレイ
/ デルタアタック / ブラスター」である。全てリフレクで反射可能なため、バッツ自身は100%安全である。そして、「炎弱点の個体にアトミックレイが反射して当たる」という場合を除いて、HP増減も起こらないため、作戦に支障は無いのだ。
…そうして、バッツにターンが回ってきたら、バッツは「自爆」を使う。これにより、手はず通り、オメガ改に「52」の固定ダメージを与えられる。さらに、ファリスは既に「クイック
→ リジェネ&かくれる」によって戦線を離脱しており、バッツも自爆で戦闘不能となって、バトルから取り除かれる。つまり、自爆ダメージを与えた際に、戦闘メンバーは誰も存在しないため、2連続カウンターは不発となるのだ(ただ自爆するだけでは、バッツ以外の他キャラがカウンターを受けてしまう)。手前味噌だが、実に優れたバトル構成である。
というわけで。ここまでの展開で、「ファリスが、オメガ改にリジェネを掛けたうえで隠れ」「バッツが『自爆』で52ダメージを与える」という展開を実現できた。あとはもう、回復が発動して、オメガ改が倒れるのを待つだけである。幸い、すぐにリジェネが発動して、588回復でオメガ改を撃破である。何だかよく分からないことを言っているが、とにかくこれで勝てるので、問題はあるまい…。
◆動画◆
無を消す(哲学) |
と、いうわけで。1ヶ月間に渡った「オメガ改」との戯れも、これにて無事終了である。
…やれ。コイツについて、当初は、原種オメガの単なるマイナーチェンジ版と捉えていた。だが、そんなことはとんでもなく、裏ボスの一角として相応しい、えげつない超強敵であった。むしろ、「オリジナルと自発的な行動パターンが同じ」という点に着目することで、「原種に対しての攻略がどこまで通用するか」という違った観点から、戦闘を眺めることができたように思う。
――それにより、分割更新の回数は10回という、恐らく史上最大であろう数値に達した。画像の枚数としても、意図したものではないが、あの本編ラスボス戦と同じ44枚だ。それだけ、本腰を入れられる相手だった、ということである。
そして! 次の敵は、「封印の神殿」の目玉である、「エヌオー」だ。ご存じ、エクスデスの前に、世界を『無』の力で支配しようとした存在であり、オリジナル版の時点で名前は出ていたものの、GBA版の追加要素で初めて戦えるようになった。「封印の神殿」の名称にある“封印対象”とは、間違いなくこのエヌオーのことであり、ラストフロアである「光と闇の果て」の最深部にて、バッツたちを待ち構えている。
…さて、エヌオーが、物語的な位置付けとして強敵なのはもちろんだが、戦闘面におけるエヌオーは、それ以上である。強すぎる…。こいつをどうすれば良いのか、私もちょっと思い付かないというものだ。
――でもまあ、私は、あの伝説の12武器の勇者から、エヌオーの討伐を託されている身である(※当サイトの独自解釈です)。何とかして、この難局を乗り切らなければならない。さあ、長かったFF5日誌も、いよいよ大詰めだ。こんなに深くFF5を取り扱う日誌は、もう二度と連載できないであろう。世界中の誰に見せても恥じないくらいに、しっかりやらなくては。
(2023年11月23日)
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