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弊社、低解像度化が流行りだしてしまう… / やり込みinFF

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2025年11月11日(火)
弊社、低解像度化が流行りだしてしまう…


 
小さすぎると段々イライラしてくるのだ


 最近、弊社のPCにて、
低解像度化が静かに浸透しつつある。かくいう私も、自分の業務用PCを、FullHD=1920×1080のディスプレイに対し、1600×900で出力しているものだ。
 …さて、まず
解像度化」ならば、話は分かる。高解像度にすることで、細かい画像がくっきりと表示されるようになり、美しい映像を楽しめる。特に、字を綺麗に見せる効果が大きく、今や携帯電話でも、よほど低価格帯モデルを除いて、FullHD(実際には、「FullHD+」と言って、やや縦長の物が多い)が一般的となっている。
 ――いっぽうで、「低解像度化」の影響は、高解像度の逆であり、
映像がボヤっとした感じになり、とりわけ、文字の美麗さが失われる。しかしながら、「最初から低解像度のディスプレイを買う」ならば、「本体価格の節約」という明確なメリットが存在する。例えば、それを理由として、私は“家で使っている2画面ディスプレイのサブ側”を4KではなくFullHDとしているし【日記:2025/9/3】、携帯電話も、1万5000円程度の安価な物を使っているため、画面は1段階下の「HD」画素数である。だが、それなりの性能のディスプレイがあるのに、それに見合わない低解像度でわざわざ出力するというのは、ただ映像が汚くなるだけで、全くメリットが無いように思える。
 しかも、FullHD=1920×1080のディスプレイには、その数字通り、1920×1080=207万3600個の光点が存在する。そこに例えば、1600×900=144万0000個で出力してしまうと、OS側が出力する1個のドットを、ディスプレイ画素1.44個で担当することになり、
どうあがいてもボヤボヤとなってしまう。こんなことをするのは、普通、有り得ないのである。

 では、なぜ、そのようなデメリットを負ってまで、弊社で低解像度化が流行っているのか。理由は、
画面表示を大きくするため、特にスケーリング非対応の社内制作ソフトを拡大するためである。
 …まず、現在のWindowsには、
「画面表示を拡大する機能」が、必ず存在する。歴史を振り返ってみると、Windows95時代の標準解像度は640×480であった。640×480と、今の4Kでは、27倍もの差がある。だが、そのまま27倍のアイコンをデスクトップに並べてしまうと、当然ながら、実表示サイズが小さくなりすぎて、虫眼鏡を使いながらのパソコン操作となってしまう。
 ――そのような事態を避け、様々な画素数のディスプレイ、そして
文字サイズの好みに対応するために、例えばWindows11なら、デスクトップを右クリックしての「ディスプレイ設定」から、「拡大/縮小」という設定機能を利用できる。私も、家のPCを調べてみたところ、4K側を200%・FullHD側を125%で使っていた。ちなみに、Windowsの推奨は、4K側が150%・FullHD側が100%ということらしいが、それよりもやや大きいくらいが、私にとっては使いやすいようだ。Appleでもないのに、調子こいて小さくしすぎである。ちなみに、せっかくだからということで、4K側を100%にしてみたが、デスクトップは小さすぎ、そしてブラウザなどの表示は過疎過疎で、逆に笑えるものである。
 なにはともあれ、この「Windows標準の拡大機能」を使えば、対応ソフトウェアは、美しさを保ったまま拡大され、操作・利用をしやすくなる。また、非対応のソフトウェアに関しても、細部がぼやけてしまうデメリットはあるが、やはり表示が大きくなって、ボタンが押しやすくなったり、文字の判読が容易になったりし、
ほとんどの場合は、使いやすくなってくれる。

 さて。こういう書き方をするということは、もう分かるであろう。
弊社の自社開発ソフトウェアは、Windowsの拡大縮小機能を使うと、正しく動作しなくなってしまうのである。
 …やれ、我が部門には、かつて優秀なプログラマーが在籍していたらしく、様々なWindowsソフトウェアを作って、社内業務で使えるようにしていた。やれ、こういうものを、
F通とかに委託すると、何ヶ月もの期間を掛けたあげく、普通に数百万円とかを請求されたりする。そういったものを、創意工夫的に作れるプログラマーは、今も昔も、企業にとっては欠かせない。だが、どうやら開発20年ほどが経っているらしく、最近のWindowsのスケーリング機能に対応しておらず、無理に拡大をすると、多数の不具合が発生してしまうのである。
 ――例えば、「ディスプレイ設定からの拡大」により、ウィンドウの枠の中
だけが大きくなって、端のほうが見えなくなってしまうことがある。機器管理表の右のほうが隠れたり、出勤表で下のほうに書かれている残業時間が読めなくなってモチベーションが下がったり、何故かボタンが飛び出たりして、色々と実害が多い。さらに、どういう理屈か分からないが、データー処理にも影響を与えるらしく、拡大機能を使っていると、登録端末をIPアドレス順に並び替えようとしても、何故か正しく並ばなくなる。なんかもうよく分からないが、とにかくおかしい。
 ところがどっこい、出力画素数を1600×900などとする方式ならば、それらの誤作動を
1つも起こさずに、各種の表示を拡大できることが発覚した。もちろん、“IPアドレス順の整頓”をすれば、正しい動作をしてくれる。代償として、文字の精細さが失われてしまうが、デメリットはそれだけであり、些細な問題だ。目をしょぼしょぼさせて、豆粒のような文字を見つめて疲労するより、馬鹿にされているみたいなデカい文字で仕事をしたほうが、明らかに楽なのである。

デカい文字で仕事したほうが絶対に楽


 そういうわけで。我が社では、文字やボタンのサイズを拡大しつつ、かつ、社内ソフトの機能を維持するために、「Windowsの拡大機能を使う」ではなく、
「OSの出力解像度を下げる」という方式が、流行りだしてしまった。そして私は、その仕掛人の一人である。
 …やれ、現在、私が出荷している
Win8.1のレストアPCは、デスクトップ・ノートの両方で、1920×1080の出力が可能だ。だが、それを現場に配置していくと、「PCの文字が小さい」という悩み事を、雑談がてら、割と頻繁に聞く。そういうときに、私は必ず、「OSの出力解像度を下げる」のほうをオススメしてきた。何故なら、「Windowsの拡大機能」は、前述の通り、社内ソフトが動かないことが多く、自己責任のレベルである。もちろん、外貨を稼がず、もっぱら社内向けに仕事をさせていただいている私が、その専門業務に関して、「自己責任」責任放棄など、有り得ない。よって、“デメリット付きだが、確実な動作をする”という「出力解像度の低下」を勧めてきたのである。
 ――そうしているうちに、何故か、色々な現場で、ちょくちょく、
ぼやけた横長ディスプレイを見かけるようになってきたのだ。恐らく、「おばあちゃんの知恵袋」的な感じで、現場の人が他の人たちに伝えて回っているのだろう。なにせ、この「低解像度化により文字サイズの拡大」は、異様に喜ばれることが多く、私が、ぱぱっと設定すると、大抵、どうやってやったのか聞かれてしまう。現場が、いかに「小さな文字のPC」に悩まされているかということが、如実に分かるというものだ。なお、逆のパターンとして、「ボケボケで字が汚いので戻してほしい」という苦情も考えうるが、もちろん1件も来たことが無い。
 加えて。低解像度にすると、映像出力のための負荷が減るため、動作が軽くなるという効果も得られる。最近のゲームだと、例えば「FF7リバース」「モンスターハンターワイルズ」などのように、解像度優先かfps優先か、選べることが多い。
出力画素数を落とすと、動作が軽くなるのだ。そして、弊社のPCは、ウイルスソフトに侵食されており【日記:2025/9/9】【2025/9/25】、旧世代のHDDパソを中心に、慢性的に動作の遅さに悩まされている。低解像度化は、その重さを軽減することにも繋がるのだ。「文字がボヤける」? いやいや、職場のPCに美しさは求めてないし…。

 ところで。今回の問題の、最もスマートな解決方法は、もちろん「社内ソフトを、しっかりと新しいWindowsの拡大機能に対応するよう、作りなおすこと」である。しかしながら、
そのソフトを作った社員は既に退職しており、プログラムがロストテクノロジー化して、もはや根本部分は誰もいじれなくなってしまっている。ちなみに、私はその人に会ったことがないのだが、事故や神隠しで居なくなったとかではなく、普通に定年退職をしたらしい。それで、このザマである。すまん、弊社って、ひょっとしてアホ?
 ――ということで。今回の、“業務用PCの文字サイズが小さい”という問題に対し、高画素数なディスプレイに低解像度で出力するという、
ノットエレガントな解決法が横行するようになってしまったのだ。だが、それもやむを得ないことだ。アホが相手なら、こちらもアホになって対抗するしか無いのである。なにせ、私自身も、仕事用PCは、低解像度で使っているくらいなのだ。“新しいPCを買ったうえで、社内ソフトウェアも、今の時代向けに作り直す”…できたらとっくにやってる!!

(2025年11月11日)

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