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BLEACH「破面篇」視聴完了… はんぺん → ちょうちょ / やり込みinFF

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2025年11月8日(土)
BLEACH「破面篇」視聴完了… はんぺん → ちょうちょ


 
雛森ちゃんこんな男がタイプなの?


 今年の頭あたりから見ている、アニメ
「BLEACH(平成シリーズ)」であるが、ようやく、ようやく、最大の長編であった破面アランカル篇」を視聴し終えた。第110話で開始し、第310話にて終了ということで、丸200話である。これ、現役で見てた人、よく耐えられたな〜。
 …さて、「破面篇」については、これまでに2回、単独記事を書いている。まず、7月の時点では、“グリムジョー撃破までの第1パート”についての感想を記しており、例の
「なん…だと…」のシーンが来たことなどもあって、概ね好意的な評価となっている【日記:2025/7/4】。だが、8月中旬の記事は、題名が「なんか『BLEACH』がつまらなくなってきた…」というものであり、原作エピソードの尋常ではないテンポの悪さと、十刃エスパーダと呼ばれる敵の幹部勢の苛烈なしぶとさを、苦痛に感じていたものであった【日記:2025/8/17】。その記事を書いた当時は、“第200話より少し前”という程度であり、そこから現在までに、更に100話強を積み重ねたということになる。
 ――やれ、その間の感想を述べると、さすがに、BLEACHは“アニメ化されたジャンプ漫画”ということで、一定の面白さは存在した。まあ、
あの時点でのつまらなさが、そのまま100話も続いていたら、明らかに視聴を続けるのは無理だったから、そこから持ち直したのは当然だ。だが、最後の締め方がもうダメダメであり、合計200話も使った超長編に対し、異様なまでの満足度の低さで終了してしまった。長いことで有名な遊戯王シリーズでも、1作品丸々に相当する話数を使ってコレである。おそらく、歴代の全ジャンプアニメの中で、最もテンポの遅かった長編ではないだろうか?

 では、具体的なキャラ名を述べてみると、シリーズボスの
藍染あいぜん 惣右そうすけが、もう最悪としか言いようのない敵だった。ほぼ全て、こいつのせいである。
 …まず、以前の日記で触れた“十刃”
「ザエルアポロ」については、意外にも高評価で終わった。実際、戦闘途中については、「はいバーリア!」で攻撃を無効にしてばかりで、いい加減にしろと言いたくなったのだが、ただ、あの日記を書いた直後に、援軍が登場し、ザエルアポロは、最悪の敵に相応しい、最悪の死に方をしてくれ、敵味方ともに株が上がる結果となった。さすが、マユリ「様」と呼ばれ、強烈なファンを持つだけのことはある。
 ――その後も、当時
空気キャラであった「仮面の軍勢」の過去が掘り下げられたり、従属官フラシオンと呼ばれる十刃の部下たちと、死神軍団のチームバトルが始まったあたりは、物語にスピード感が生まれ、一気に息を吹き返してくれた。その後、藍染との最終戦に到達するまでの、「ウルキオラとの決戦」や、「“十刃”上位3体との戦い」、そして「裏切り組との戦い」も、まあ、まあ、及第点であったと思う。“No.1のはずのスタークのしょぼさ”とか言いたいことは山程あるが、そんなもの、今からしてみれば、些細な問題だ。

 それでは、シリーズボスである藍染の何が駄目だったのかというと、
もう全てがアウトである。戦闘の開幕直後から、後ろでニヤニヤ突っ立っているだけであり、味方が次々とやられていっても、何の反応も示さず、対策もおこなわない。大物感を出したかったのだろうが、内容が伴っているように感じないものだ。多分、原作者が好きな表現なのだと思うが、「キリッと決めた表情で黙っている」という尺稼ぎが非常に多く、またかよと言いたくなる。
 …また、破面がほぼ全滅した状態になって、ようやく藍染は重い腰を上げたのだが、そこから先もまた酷い。その能力は、有名なきょう水月すいげつというものであり、「相手に能力を説明して、実演する」という事前準備を要求する代わりに、
絶対に偽と気付けない幻想を見せる性能を持つ。これまた有名な、「一体いつから――鏡花水月を・・・・・遣っていないと・・・・・・・錯覚していた・・・・・・?」も、ここでのセリフであり、“最初から全てお前たちは私の催眠下に居たのであり、勝てるわけは無いのだ”という程度の意味である。そして、その能力が制作に都合よく利用され、味方側が瞬殺されていく。藍染が「はいバーリア!」と言ったら、それであらゆる攻撃が無効になるのだ。後出しジャンケンそのもので、チートである。
 ――ところが。その後の藍染は、ラスボスらしく変形をしていくのだが、
何故かそのたびに弱くなる。最初の形態では、前述の通り、鏡花水月によって現役死神たちを一蹴したにも関わらず、現役を退いた元死神たちと戦う際には、途端に相手を倒せなくなり、弱体化したように感じた。これまた、“物語展開のために五分五分の勝負をさせたい”という制作事情が見え見えである。この時期、“はんぺん”と呼ばれる情けない見た目になっていたこともあり、「何か違うな…」と違和感を覚え始めてきたのだ。

 その後、いろいろあって、藍染は、
最強状態に強化された一護と決戦をすることになるのだが、ここが、まさに破面篇の劣悪な読後感を象徴している。
 …さて、ここまで、藍染については、裏切りを丁寧に描写し、そして異様なくらいの余裕感を演出していた。しかしながら、それが最終戦では、
何故か一気に小物となる。単純に戦闘能力が落ちたように感じるのはもちろんだが、精神的にもおかしくなり、もはや後方指揮官ヅラをしていた頃の大物感など、微塵も存在しなくなった。やれ、戦闘前に、藍染は「本当に黒崎一護と同一人物?」と一護に訊いていたが、お前こそそれまでのヨン様と同一人物かよ。
 ――そして、強化一護の強さ描写も異常であり、
“ちょうちょ”のような最終形態へ進化した藍染を、ほぼノーダメージで完封する。そりゃあ、どんな敵でも、最終的に倒されてくれないと物語が進まない。だが、極端な長編を使って描写してきた大ボスが、ここまで一気に小物となってしまう例は、私は他に聞いたことがない。かくして、作者にチート能力を奪われた藍染が、チート一護に撃破され、シリーズは終了してしまった…。

もうホント最終戦が無理だった


 というわけで。計200話にも渡った
「破面篇」は、ラスボスの唐突な小物化という、最悪の展開で終わってしまった。恐らく作者的には、藍染を、フリーザ様とかラオウ・悪魔将軍のような、作品の顔となるボスとして描写したかったのだろうが、悪い意味で作品の顔になってしまったと言える。
 …まあ、これについては、アニメスタッフは、よく頑張ったほうだろう。どう考えても原作の問題だ。例えば、
「仮面の軍勢」が無能集団なことなんて、アニメで変えられるわけがない。また、アニオリ中編の「斬魄刀異聞篇」が、綺麗に終わったように見せかけて、唐突に「刀獣篇」へと延長されたのは、原作漫画の進行が遅すぎて、十分なストックが溜まらなかったからだ。その後、最終決戦が近づき、緊迫した雰囲気の中で、“全く世界観の異なる1話完結のオリジナルエピソード”が何度も挿入されたのも、もう原作がギリギリで、どうしようも無かったのだろうと推測される。
 ――ちなみに。原作では、初の長編であった尸魂界ソウル・ソサエティ篇」の後に、そのまま「破面篇」へと突入した。いっぽうで、その期間のアニメでは、まず「バウント篇」が入り、その後も「新隊長天貝繍助篇」「斬魄刀異聞篇・刀獣篇」と、
3つもの中長編オリジナルエピソードが展開され、細かな1話完結〜数話程度の物も含めると、大量のアニオリが存在した。まあ、バウント篇はいまいちだったが【日記:2025/5/3】、それ以降は、原作エピソードとは裏腹に、アニオリは一定の質を保っていたように思える。斬魄刀篇では、私の推しの雛森ちゃんが、珍しくメインキャラの1人として活躍していたのが良かった(ロ並感)

 そういうわけで。これにて、タイムパフォーマンスの激しく低かった「破面篇」も終了し、いよいよ、令和アニメである「千年血戦篇」に…
続かない。平成シリーズが、残り50話ほど存在するほか、アニメ映画も4つ残っており、それらも「dアニメストア」に存在するため、私は見ておくつもりだ。よって、千年血戦篇まで進めるのは、年が明けるくらいのことであろう。
 ――やれ、現在のジャンプアニメは、主に「鬼滅の刃」「呪術廻戦」の影響で、
人気と質を併せ持った、娯楽のトップメタへと君臨している。しかし、それより前の時代には、毎週レギュラー放送を実現するために、あらゆる手段で薄く引き伸ばすというのが常套手段になっており、ジャンプアニメは「知名度はあるが、質はイマイチ」という評価であった。それと、BLEACH原作漫画の薄さも組み合わさって、反対側が見えそうなくらいのペラペラとなってしまっている。まあ、ここまで来たら、最後まで付き合うつもりだが、こういう時代もあったのさ…。

(2025年11月8日)

登録タグ/ 漫画一般
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