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管理人の日記

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雛森ちゃんこんな男がタイプなの? |
今年の頭あたりから見ている、アニメ「BLEACH(平成シリーズ)」であるが、ようやく、ようやく、最大の長編であった「
…さて、「破面篇」については、これまでに2回、単独記事を書いている。まず、7月の時点では、“グリムジョー撃破までの第1パート”についての感想を記しており、例の「なん…だと…」のシーンが来たことなどもあって、概ね好意的な評価となっている(【日記:2025/7/4】)。だが、8月中旬の記事は、題名が「なんか『BLEACH』がつまらなくなってきた…」というものであり、原作エピソードの尋常ではないテンポの悪さと、「
――やれ、その間の感想を述べると、さすがに、BLEACHは“アニメ化されたジャンプ漫画”ということで、一定の面白さは存在した。まあ、あの時点でのつまらなさが、そのまま100話も続いていたら、明らかに視聴を続けるのは無理だったから、そこから持ち直したのは当然だ。だが、最後の締め方がもうダメダメであり、合計200話も使った超長編に対し、異様なまでの満足度の低さで終了してしまった。長いことで有名な遊戯王シリーズでも、1作品丸々に相当する話数を使ってコレである。おそらく、歴代の全ジャンプアニメの中で、最もテンポの遅かった長編ではないだろうか?
では、具体的なキャラ名を述べてみると、シリーズボスの「
…まず、以前の日記で触れた“十刃”「ザエルアポロ」については、意外にも高評価で終わった。実際、戦闘途中については、「はいバーリア!」で攻撃を無効にしてばかりで、いい加減にしろと言いたくなったのだが、ただ、あの日記を書いた直後に、援軍が登場し、ザエルアポロは、最悪の敵に相応しい、最悪の死に方をしてくれ、敵味方ともに株が上がる結果となった。さすが、マユリ「様」と呼ばれ、強烈なファンを持つだけのことはある。
――その後も、当時も空気キャラであった「仮面の軍勢」の過去が掘り下げられたり、
それでは、シリーズボスである藍染の何が駄目だったのかというと、もう全てがアウトである。戦闘の開幕直後から、後ろでニヤニヤ突っ立っているだけであり、味方が次々とやられていっても、何の反応も示さず、対策もおこなわない。大物感を出したかったのだろうが、内容が伴っているように感じないものだ。多分、原作者が好きな表現なのだと思うが、「キリッと決めた表情で黙っている」という尺稼ぎが非常に多く、またかよと言いたくなる。
…また、破面がほぼ全滅した状態になって、ようやく藍染は重い腰を上げたのだが、そこから先もまた酷い。その能力は、有名な「
――ところが。その後の藍染は、ラスボスらしく変形をしていくのだが、何故かそのたびに弱くなる。最初の形態では、前述の通り、鏡花水月によって現役死神たちを一蹴したにも関わらず、現役を退いた元死神たちと戦う際には、途端に相手を倒せなくなり、弱体化したように感じた。これまた、“物語展開のために五分五分の勝負をさせたい”という制作事情が見え見えである。この時期、“はんぺん”と呼ばれる情けない見た目になっていたこともあり、「何か違うな…」と違和感を覚え始めてきたのだ。
その後、いろいろあって、藍染は、最強状態に強化された一護と決戦をすることになるのだが、ここが、まさに破面篇の劣悪な読後感を象徴している。
…さて、ここまで、藍染については、裏切りを丁寧に描写し、そして異様なくらいの余裕感を演出していた。しかしながら、それが最終戦では、何故か一気に小物となる。単純に戦闘能力が落ちたように感じるのはもちろんだが、精神的にもおかしくなり、もはや後方指揮官ヅラをしていた頃の大物感など、微塵も存在しなくなった。やれ、戦闘前に、藍染は「本当に黒崎一護と同一人物?」と一護に訊いていたが、お前こそそれまでのヨン様と同一人物かよ。
――そして、強化一護の強さ描写も異常であり、“ちょうちょ”のような最終形態へ進化した藍染を、ほぼノーダメージで完封する。そりゃあ、どんな敵でも、最終的に倒されてくれないと物語が進まない。だが、極端な長編を使って描写してきた大ボスが、ここまで一気に小物となってしまう例は、私は他に聞いたことがない。かくして、作者にチート能力を奪われた藍染が、チート一護に撃破され、シリーズは終了してしまった…。
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もうホント最終戦が無理だった |
というわけで。計200話にも渡った「破面篇」は、ラスボスの唐突な小物化という、最悪の展開で終わってしまった。恐らく作者的には、藍染を、フリーザ様とかラオウ・悪魔将軍のような、作品の顔となるボスとして描写したかったのだろうが、悪い意味で作品の顔になってしまったと言える。
…まあ、これについては、アニメスタッフは、よく頑張ったほうだろう。どう考えても原作の問題だ。例えば、「仮面の軍勢」が無能集団なことなんて、アニメで変えられるわけがない。また、アニオリ中編の「斬魄刀異聞篇」が、綺麗に終わったように見せかけて、唐突に「刀獣篇」へと延長されたのは、原作漫画の進行が遅すぎて、十分なストックが溜まらなかったからだ。その後、最終決戦が近づき、緊迫した雰囲気の中で、“全く世界観の異なる1話完結のオリジナルエピソード”が何度も挿入されたのも、もう原作がギリギリで、どうしようも無かったのだろうと推測される。
――ちなみに。原作では、初の長編であった「
そういうわけで。これにて、タイムパフォーマンスの激しく低かった「破面篇」も終了し、いよいよ、令和アニメである「千年血戦篇」に…続かない。平成シリーズが、残り50話ほど存在するほか、アニメ映画も4つ残っており、それらも「dアニメストア」に存在するため、私は見ておくつもりだ。よって、千年血戦篇まで進めるのは、年が明けるくらいのことであろう。
――やれ、現在のジャンプアニメは、主に「鬼滅の刃」と「呪術廻戦」の影響で、人気と質を併せ持った、娯楽のトップメタへと君臨している。しかし、それより前の時代には、毎週レギュラー放送を実現するために、あらゆる手段で薄く引き伸ばすというのが常套手段になっており、ジャンプアニメは「知名度はあるが、質はイマイチ」という評価であった。それと、BLEACH原作漫画の薄さも組み合わさって、反対側が見えそうなくらいのペラペラとなってしまっている。まあ、ここまで来たら、最後まで付き合うつもりだが、こういう時代もあったのさ…。
(2025年11月8日)

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