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【ピ版FF5】これでいい + これでいい + これでいい = コレジャナイ / やり込みinFF

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管理人の日記
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2021年10月29日(金)
【ピ版FF5】これでいい + これでいい + これでいい = コレジャナイ


 
壁にシールを貼り付けたみたいな立体感の無さだなぁ


 先日、「ピクセルリマスター(笑)」版FF5(以下「ピ」の配信日が、11月11日になると告知された。それに伴い、数枚のスクリーンショット画像が新たに公開されたのだが、またしても情けない出来が露呈してしまったのである。
 …さて、上の画像がそれである。映っているのは、ゲーム開始から1〜2時間程度で訪れられる、
「ウォルス城」および「ウォルスの町」だ。作中では、水のクリスタルによって守られた国であり、その関係からか、湖の中に都市が存在している。
 ――のだが。
「ピ」では、陸と湖の境界部分が上手く描写されていない。まるで、大陸の上に湖のシールを貼り付けたかのようである。その中にあるウォルス城と町については、の上にでも浮かんでいるのだろうか。少しでも増水したら、即座に水害が起こりそうである…。
 ちなみに、左下は、私が所有している「WiiUバーチャルコンソールのGBA版」
このためだけにプレイし、同一の場面で撮影をした画像である。GBA版では、地面と水の境界部分に”白波”のような描写がなされており、アニメーションこそしないものの、立体的に見えるよう表現がされている。もちろん、ベースとなったSFC版や、その移植であるPS版も同じである。旧スマホアプリ版についても、「劣化ドット」とか「顔の様子が変なのだ…」などと言われていたが、少なくともこんなどうでもいい部分まで突っ込まれることは無かった。

 では、
「ピ」の基本的な情報を振り返っておこう。元々、「ピ」の企画は、今年6月に発表され、FFシリーズの中でも”ドット時代”の、FF1〜6が移植されることになった。FF1〜6は、シリーズの基礎を作り上げた名作であるものの、「現行機であるPS4/5やニンテンドースイッチで遊べない」という難点があったため、本当の決定版が登場するのなら、私としても嬉しいものであった。しかし、初報の時点で、PSP版どころか原作にすら劣るドットや、GBA版やPSP版での追加要素の未収録が濃厚なこと、その他にも対応ハードがPC&携帯電話であり「現行機でプレイ不可能」という問題が解決できないことなど、既に怪しい雰囲気が漂っていた【日記:2021/6/14】
 …そして。その後、7月になって、まずはFF1〜3がまとめて配信された。最初に、プレイした人により、GBA/PSPでの追加要素は
未収録であることが確定となった。また、ドット絵があまりにも悲惨な出来であり、FF1のクラスチェンジ後のモデルには逆に笑ってしまった【参考画像】。しかも、追加要素は削除したが、GBA版やPSP版の要素は中途半端に残っており、完全移植としても微妙である。そして、この出来で、旧版を配信停止にしてしまった(3,4の3Dリメイク版を除く)のだから、「無いほうがマシ」などと非難されるすらもある。しかしながら、FF1〜3は原作がファミコンであり、現在の基準からすると非常に遊びづらいことや、『3』については初の2Dベースの移植となったことから、それなりに評価をする声もあった。

 しかし、
その空気は、明らかにFF4になって変わった。発売直前の8月末になって、海外公式のツイッターから宣伝動画が配信されたのだが、これが「カイナッツォが腕立て伏せをしている」「『あんこく』が尻から飛んでいく」というおぞましい品質であり、「ボス戦のアレンジBGMが画面と合っていない」という問題点まで発覚した。わざわざ、原曲から切り替えていく演出にしたせいで、余計に異質さが目立ってしまったのだ【日記:2021/8/28】
 …その後、9月頭に配信された本編を紐解いてみると、”尻から暗黒”のみは直っていたものの、予想もしなかった方向から問題が発覚した。作中では、ATBが正しく動作していないうえ、
「レベルアップまでの経験値を半分にする」という雑すぎる調整が行われていた。そのため、難易度バランスがメチャクチャになり、ゲーム性が消滅したのである。この辺りについては、私はあくまで人づてに聞いたものである。実際のプレイ感想としては、【こちらのサイト様】で詳しくレビューをされているので、そちらをご覧いただきたい。なお、該当記事にはコメントも多く付いており、記事の内容を批判する物もあるが、どちらに説得力があるか、ぜひ皆さまの目で判断してほしい。
 ――やれ。FF4は、FFシリーズの特徴であるATB
(アクティブタイムバトル)を初めて採用した、”現代FFの原点”とも言える作品である。それをこんな酷い品質にしてしまうのは、あまりにも悲しい。これはもはやFF4ではなく、FF4っぽいゲーム「ピ4」である。「た5」みたいな表記だが、この文字列の意味も、恐らく”ピ”を作っているスタッフたちは知らないだろう…。

184 + 184 + 184 + 184 + 184 + 184 = 1104


 というわけで。このピクセルリマスター(笑)は、みすぼらしい劣化移植だ。「10年遊べる決定版」だの「究極の2D」だのと言った公式の大言壮語は、全くの的外れである。音楽やドット絵などに、原作のスタッフが関わっているらしいが、それで作品がこの出来では、もう才能は枯れているのだろう。
 …しかし。最初に画像で紹介した、ウォルス城の水辺の表現など、
「それくらいはどうでもいい」と思う人も居るだろう。ごもっともである。加えて、例えば”ピ4”の「飛行モンスターがふわふわしている演出の削除」「魔法エフェクトの『ゲーム性の統一』という名の使いまわし」「長すぎるスタッフロール」「ラスボスの形態変化時に9999の回復表示が出る」なども、単体では大したことのない要素である。しかし、そうやって、無数の妥協を積み重ねていった結果、どうしようもないクソ移植が完成してしまったのだ。人生の格言か何かだろうか。「これでいい」を足していくと、「コレジャナイ」になるのである。
 ――やれ、”ピ4”の悲惨な出来も、振り返ってみると、公式Twitterが発表した宣伝動画が始まりであった。そして今、”ピ5”について、立体感の無い水辺のグラフィックという問題点が露呈している。
先が見えてしまった。”ピ5”も、前作と同じく、ここからでは予想も付かないくらいの最低な出来になってくれることであろう。FF5や6は、ドット絵作品の中でも特にファンの多い作品なので、ここからどうなることやら…。

 さて。私については、繰り返し言っているように、ピクセルリマスター(笑)を買うつもりは無い。
買いたくなるような出来では無いからである。
 …では、どういう出来なら購入するのかと言うと、私は以前から「現行機でFF1〜6をプレイする手段が無い」ということを憂慮していた。そのため、『FF1』『2』はPSP版、『3』はDSリメイク版、『4』はPSP版かDSリメイク版、『5』『6』はGBA版を、
そのままPS4かスイッチに移植するというだけでも、購入をするだろう。WiiUやVitaTVといったハードは、既に入手が難しくなっており、現在保有している私としても、いつまで使えるか分からないからだ。そして、「ピを買わない」ということは、それら旧バージョンよりも劣ると感じているということである。

 やれ。私は、こんなサイトをやっている以上、FFシリーズの面白さを人に伝えたいと思っている。そして、FF7以降のリマスターについては、確かに完璧なものは無かったが、
総合的に見れば新規ユーザーにはリマスター版をお勧めできるというものであった。基本部分のクオリティが上がり、各種の”インターナショナル版”での追加要素も収録されているし、PS4やスイッチといった現行ゲーム機でのプレイが可能であるからだ。
 ――だが、この”ピ”については、
「率直に言って出来が悪く、追加要素もありません。しかし、他のプレイ環境を用意することが困難な場合、この作品を遊ぶしかありません。クリアできないほど酷いゲームではなく、各種の便利機能は充実しているため、”FFっぽいゲーム”をやった気分にはなれるでしょう」などと、何重にも条件を付けて勧めざるを得ない。こんなことを、これから10年以上も続けなければならないとは、悲しいものである。なんだ、この哀れな出来は…。こんな劣化版は無かったことにして、もっと、買いたくなるような、人に勧めたくなるような、そういう移植作品を用意してくれ。

(2021年10月29日)

登録タグ/ FFシリーズ これはひどい コレジャナイ感
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