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管理人の日記
月の国 もっと裏 <<<<< バレー
”小部屋”のバラエティ豊かさはこちらが心配になるレベル |
久し振りのマリオ作品として、「スーパーマリオオデッセイ」をクリアーしました。今作では、何故か、「サルゲッチュ」や「クラッシュ・バンディクー」といった、初代PS時代の懐かしいアクションゲームの雰囲気を凄く感じました。
…さて、「マリオオデッセイ」は、スイッチ向けの新作3Dマリオであり、スイッチ発売年である2017年の秋に登場した。初公開の際は、広い森に都市といった断片的な情報から発表されたため、「ついにマリオもオープンワールド化か!?」などと噂されたものであった。当時、既に私はオープンワールドでつれぇ経験をしていたので、この”猫も杓子もオープンワールド”という雰囲気にはウンザリしていた。まあ、その時の私は、マリオシリーズの作品をプレイすることは全く考えていなかったのもあるが…。
――しかし、結局のところ、『オデッセイ』の内容は、『64』『サンシャイン』のような、箱庭系の探索アクションとなった。それらと比べると、1エリアが広めになっているうえ、全般的なボリューム感も増しており、まさに正統進化形と言える作品である。やれ、スイッチの任天堂ソフトは、様々な理由により、WiiU版の移植であったり、アップグレード版という程度の位置付けの作品が多いのだが、「マリオオデッセイ」は完全な新作と言って良いだろう。
そんなわけで。私は、3Dマリオ企画の一環として、この「マリオオデッセイ」を、9月頭ごろからプレイしはじめ、本日ようやく880個のムーンをコンプリートできた。最初に良かった点から言うと、まずは変身アクションの多彩さが挙げられる。
…やれ、今回のマリオの目玉動作は「帽子投げ」であり、基本の攻撃として使えるほか、特定の敵に当てることで、その敵へと変身することができる。これにより、キラーやバブル(溶岩から飛び出してくる火の玉)といった定番キャラクターを動かせることはもちろん、「体が伸びるイモムシになって飛び石を渡る」「電気に変身(?)して電線を高速移動」といった頭のおかしなアクションを楽しむことが可能である。
――やれ。この手の”変身”は、アクションゲームにはありがちな要素であるものの、「実用性が低く、使わされている感ばかりが目立ってしまう」という場合が多い。実際、マリオオデッセイでも、その枠から大きく外れることは無かったりするのだが、最も重要な「使わされている感」を覚えることは少なかった。恐らく、変身動作のテンポ良さと、その後の操作の快適さなどが影響しているのだと思われる。こういった、特殊アクションに気持ちの良さを感じたことは、前述した「サルゲッチュ」などのゲーム以来である。恐らくその辺りが、懐かしい3Dアクションを彷彿とさせたのだろう。
また、全体的なボリューム感も良かった。今回の収集要素は「ムーン」というものであり、全880個が用意されている。エンディング到達に必要なムーンは100個程度であるため、その多くはクリア後の収集要素となる。実際、クリア後には、各地に散らばった「月の石」が解禁可能になるため、昔のマップを再び探索する意義が生まれてくる。サルゲッチュの最後のガチャメカじゃん。
…さて。『64』や『サンシャイン』『ギャラクシー』といった過去の3Dマリオでは、なぜか共通して、”120”という数字が収集要素の総数となっていた。では、それが880となった『オデッセイ』では、7.3倍のボリュームがあるのかと言うと、さすがにそんなことは無い。ただ、ボリューム感がかなり増しているのは事実であり、コンプリートまでのプレイ時間は40時間と、他の3Dマリオ作品の2倍に達するものとなった。もちろん、ただ単に探し回る時間が増えたというわけでもなく、マップ数やアクションの多彩さといった奥深さの面も、プレイ時間に比例してパワーアップしている。難易度面でも、非常に簡単に取れるムーンから、上級アクションを要求され、2桁回のリトライが必要となる物まで、多種多様である。
――とりわけ、”小部屋”のアクションの多彩さは凄まじい。本作では、メインとなるマップから、小さな空間に移動して、そこでムーンを捜索する…という構成が多く用意されている。その”小部屋”の中は、例えば2Dアクションであったり、変身操作を上手く使うものであったり、迷路・透明床・暗闇といった謎解き系であったり、ヨッシーに変身して登ってくる溶岩から逃げるというヨッシータワーへようこそだったりと、異様に多彩である。よくもまあ、これだけ豊富なアイデアを、新ハード発売から1年以内のゲームに盛り込めたものだ。そのあまりのバリエーション豊かさから、私のクリア後の探索では、「2」の吹き出しで示されている小部屋を探索することが、一番の楽しみであった。また、その小部屋内ですら、「ただのゴールで1個」「探索すると更に1個」というふうに2個のムーンが用意されており、奥深く遊べていた。
そして。地味に評価したいのが、ヒント機能のちょうど良さである。
…やれ、最近だと、少し難しい謎解きにすると、すぐインターネットで調べてしまうため、隠している意味が無く、作業感を与えるだけとなってしまう。しかしながら、マリオオデッセイのヒント機能は、「50コインを払うと、ムーンのある位置を、地図上に表示する」という、ほど良い感じの内容となっている。これならば、完全にゲーム性を失わせるでもなく、かと言って路頭に迷わせるという感じでもなく、ちょうど良いと感じた。私は、この機能を使うことにより、各マップに50〜100個程度あるムーンのうち、9割以上を自力で発見できた。まあ、どうしても無理な物は、攻略サイト様を見させてもらったのだが、そこ以外では、特に作業感を覚えず、コンプリートまでのプレイを楽しめたように思う。
――その他、クリア後の極一部を除き、リモコン操作などを強要されなかったということも挙げておきたい。WiiやDS時代からの任天堂の悪癖として、この手の特殊操作を必ずと言って良いほどゲーム内に入れてくるため、気持ちの良い操作性で楽しめなくなるという問題点が存在する。しかし、今作では、タッチパネルは全く必要なく、モーションセンサーや振動機能の利用なども、コンプリートを目指すための極一部を除いて、利用せずに済んだ。一時期は、「はい
/ いいえ」の選択にすらタッチパネルを強要していたことを考えると、隔世の感がある。「このゲームは デュアルショック せんようです」ではないのだ。
ヨシ!(良いとは言っていない) |
続いては、ちょっと良くなかったかな…と思った点である。全てのゲーム感想で書いていることなので、あまり気にしなくていいです。
まず、アクション面で気になったのは、モンハン持ちである。基本部分のマリオ操作は、幅跳びをベースとした『64』『ギャラクシー』の系譜であり、またしても方向転換跳びが主体の『サンシャイン』タイプではなかったのだが、それはともかく、操作感は非常に良好である。上級アクションとして、「投げた帽子に飛び込んで2段ジャンプをする」というものがあり、ノコノコタイムアタックでこれを使っているNPCを見た時には、目からウロコであった。
…しかし、各種の変身操作となると、必ずしもそこまで洗練されたものではない。特に気になったのが、変身中の各種操作がBボタンとYボタンに割り振られていることであり、これを右スティックでの視点操作と同時に行う場合、人差し指でBやYを押すというモンハン持ちを強要される。本作は探索型アクションであるため、カメラ操作と移動を同時に行いたい場合は多い。特に、加速が「ボタン押しっぱなし」となっているキラーやバブル、「右スティックで照準を合わせてYボタンで弾丸を発射」というTPS操作になっている戦車などは、モンハン持ちが必須と言える。
――やれ。この手の操作は、だいたいPS3世代の真ん中くらいから、R1やR2と言ったボタンに割り振られることが多くなった。理由は、右スティックと同時に動かせるようにするためである。任天堂が、他社製ゲームを研究していないはずが無いのだが、その結果が右モンハン持ちだったのであろうか…?
また、コンプリートを目指す場合、ミニゲームが地獄となることも挙げられる。特に糞バレー!!
…さて、このミニゲーム、総数はさほど多くなく、内容的にも割と良く出来ている部類のため、息抜き程度で遊ぶのなら悪くない存在と言える。しかし、上級ミッションとなると、点数ノルマが異様に厳しく設定されており、それも全て獲得しなければ完全コンプリートにならない。「なわとび」や「バウンドボウル」も厳しかったが、特に私が苦戦したのは「バレー」である。序盤が遅くて時間が掛かるくせに、最大速度になってから52回もラリーをし、合計100回に到達しなければムーンを獲得できない。その難易度は非常に高く、アッサリ失敗となって1回目からやり直しとなるため、著しくやる気が奪われる。
――最終的に、私はムーン879個を入手してから、最後の”バレーの上級ムーン”を獲得してコンプリートを達成するまでに、約2週間が掛かった。しかし、これは「2週間ずっと挑戦をしつづけて、やっと取れた」という意味ではない。あまりにもやる気が無くなりすぎて、プレイすらしていなかったのだ。結局、ネットで推奨されていた、「2Pプレイを使い、1Pのマリオを放置して、2P側のキャッピーだけでボールを跳ね返す」という方法を使わざるを得なかった。ハッ、マリオと帽子が分離して動作する、これをスイッチ本体のコントローラー分割と掛けていたのか…?
やれ。これは、現代の雷避けである。あのFF10のミニゲームも、バトル面でのコンプリートのために必須なくせに、難易度がとんでもなく高く、現在でも語り継がれるほどの不評となっている。このマリオオデッセイにおいても、それは同じである。私は、軽快なジャンピングアクションをやりたくてマリオを遊んでいるのに、何故こうして、積極的に面白いとは言えないようなミニゲームを繰り返さなければならないのだろうか…。
最後である。私はこれが一番の問題だと思うのだが、本作は今でも価格が高めとなっている。
…実際に、私が購入をしたのは、「中古かつパッケージ無し」という状態の悪い商品だったのだが、それでも4000円を要した。任天堂のオンラインストアも値引率が渋く、セール時でも30%OFFの4604円が最安である。発売4年が経つソフトとしては、かなり割高に感じてしまう。
――やれ。この「価格」の問題については、色々な意見があるだろう。ただ、私は、前の日記でWiiUについて「中古ソフトの安さが魅力」と触れたように(【日記:2021/10/16】)、”値段面での入手のしやすさ”もゲームソフトの大事な点であると思う。そういうわけで、DL版のセールは、もう1歩くらい踏み込んでほしいところである。カプコンやソニーのように、3桁円での大セールをしろとまでは言わないから、50%OFFくらいにまでは歩み寄って欲しい…。
もっと良かった!
90点以上を付けられる作品 |
というわけで。「マリオオデッセイ」は、コンプリートを目指すと少しだけ苦しい点が見えてくるのと、価格面での入手ハードルが微妙に高いことなどもあるが、内容面では3Dマリオの正統進化系と言える作品であった。クオリティはもちろん、ボリュームも歴代作品の2倍程度というのが嬉しい。
…そして、今回は、題名にも書いたとおり、「サルゲッチュ」や「クラッシュ・バンディクー」といった、二十数年前にプレイした初代PS時代の3Dアクションを、どこか思い出すものであった。この手のゲームは、現在のPSハードの主要ユーザー層と合っていないためか、ほとんど新作が発売されていない。そのため、たびたび最新ハードでの復活希望が出されるが、そういう人は、私のようにマリオオデッセイをやると、懐かしい気持ちになれるかもしれない。別に、「任天堂ソフトを遊んではいけない」という宗教は無いのだ。もちろん、PSのソフトを遊んではいけないという宗教も無い。
さて、次は何をやろうか。今回のマリオオデッセイと、前回のモンハンライズ(【日記:2021/9/1】)で、私はスイッチに一通りの満足ができた。
…そのため、WiiUとか3DSとかの旧ハードのために買ったソフトを消化していこうと思う。本格的ガチムチゲームのほうは、FFやり込みでガッチリ固められているため、息抜き程度にプレイできる作品が重要だ。やっぱ、携帯ゲーム機的な特性があると、気軽に遊びやすいんだよな〜。
(2021年10月23日)
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