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ノーバグ低レベルクリアー(GBA)プレイ日誌
モグが神な理由その@。ただし、低レベルクリアーでは、モグは雑魚戦回避役だけに留まらない |
前回は、飛空艇入手後にゴゴ→ティナ→シャドウと仲間を増やしたところまでであった。その結果、今回の第12話が始まる時点で、最高レベルのモグLv11をパーティに入れても平均レベルは6.875に留まり、以降はどの順番でキャラを加えても最低レベルを保てるようになった(ガウは獣ヶ原に追放)。
――そんなわけで。今回は満を持して、ナルシェにモグを迎えに行くことにする。このモグ、低レベルクリアーにおいては最強と言っても良いほどの神キャラクターである。よって今回は、モグの活躍を中心に、更に仲間を集めていくことにしよう。
というわけで。まずは、適当に装備を整えたうえでナルシェに向かう。崩壊後のナルシェからは人が消え失せており、僅かに残った人も鍵を掛けて家の中に隠れてしまっている。それを開けるためにはロックが必要なのであるが、実は町以外の探索要素は、自由なタイミングで行うことができるのだ。
…そんなわけで、ナルシェに入って、まずは崩壊前のティナ編で訪れた時とのルートと同じく、洞窟のほうを経由して、モーグリの住処でモグ(Lv11)を仲間にする。そう言えば、崩壊前は「金の髪飾り」を選んだということで、仲間になるのはここが初めてであった。名前入力イベントや、ラムウが夢に出て人間たちに協力するよう伝えてきたという趣旨の話を聞く。まったく、神を捨てて髪飾りを取るとは、なんと冒涜的だったことだろうか。
――そして、続けてモグが見つめていた壁の方向から、伝説のアクセサリである「モルルのお守り」を入手する。これは、雑魚敵とのランダムエンカウントが発生しなくなるという、現代RPGに先駆けて搭載された機能であり、通常プレイでも縛りプレイでも、快適な冒険に極めて役立ってくれる。モグが神な理由その@である。一応、FF6の高難易度ダンジョンはパーティを複数に分割するパターンが多いため、これだけで全ての場面が楽勝というわけではないのだが、狂信者の塔など、もはや本来のコンセプトを破壊されているマップも珍しくない。またモーグリがFF6を引き裂いたのか…。
さて。通常プレイではお守りが本体と言われることすらあるモグであるが、もちろん低レベルプレイにおいてもエンカウントなしの効果は有用である。しかしながら、モグが強力なのはそこだけではない。モグが神な理由そのAは、「初期レベルが高く、パラメーターが強力であること」である。
…やれ、モグは、オリジナルコマンドの「踊る」が全く使えないことを考慮してか、初めて仲間になる際に、「平均レベル+5」という全キャラクター中でも最大の補正を受けてパーティに入ってくる。よって、平均レベル6を保つ低レベルプレイだと、加入時のレベルは11だ。これにより、HP240/MP111という、レベル6キャラの2倍近いHPとMPを持っている。一方、他の能力値はと言うと、実はFF6ではHP・MP以外の能力値は魔石ボーナスのみで上昇していくという仕様であるため、Lv11モグの力や魔力などが他キャラと比べて高いわけではない。しかしながら、FF6のダメージ計算式には「レベルの数値」が使われているため、結果的にレベルを上げるだけでも大きなダメージを与えられるようになる。以上の理由により、Lv11のモグは、他キャラクターよりも攻撃力・防御力ともに優れた戦力となるのだ。ちなみに、ほぼ同じ理由によりガウも強いのであるが、こちらは初期レベルでなく経験値を得てレベルが高くなってしまったタイプなので、私は低レベル的にはちょっとどうかなと感じてしまい、積極的な利用はしない方針にしていった。
――その他、低レベル的な使い方としては、初期レベルが高いということで、経験値背負い役としても使うことができる。Lv12になるまでの経験値は1144であり、これはもちろんガウを除けば全キャラクターで最大である。特に、崩壊前の魔大陸突入戦では、モグを使うことにより、経験値の多い3体組とそれなりに遭遇してしまっても大丈夫になってくる。とはいえ、今なら例のエディ氏の乱数調整法を使うことにより、2体組を6連続で出すことが現実的になった(【第8話】)。また、崩壊後の分配に関しても、崩壊後唯一の経験値獲得ポイントである「アウザーの屋敷」は、結局のところモグを使おうとも2回のレベルアップを避けられないようなので、この経験値背負い役としての立場は、やや微妙になりつつある。
そして。モグが神な理由そのBとして、伝説の鎧である「スノーマフラー」の存在があるのだが、これについては実際のプレイで入手したのがもう少し後であったため、そのタイミングで詳しく説明することにしよう。
――というわけで。超大型新人であるモグを仲間に加え、ここからは様々なボスをどんどんと倒していくことにする。やれ、FF6の低レベルプレイで本当に強敵とされるようなボスはごく僅かであり、逆に明確な弱点を持ったボスは極めて多く、むしろ崩壊後のほうが難易度が低いくらいになっている。今回の範囲は、その頂点であると言えよう。やれ、一応は約束通り、全てのボス敵に動画を用意しているのだが、果たしてそれは必要だったのか…?
GBA版追加モンスターだが、水を吸収できれば全く怖くない |
そんなわけで、モグを連れて、まずは港町ニケアへと向かう。ここでは、GBA版にて追加要素が用意されており、飛空艇入手後に船に乗ると、ボスである「リヴァイアサン」と戦えるという内容になっている。ちなみに、ドット絵は完全新規ではなく、FF5の流用であるようだ。
…さて、このバトルの特徴としては、モグが「水のハーモニー」の踊りを覚えられるという特徴がある。そもそもモグの「踊り」は、その地形でモグを連れて戦闘に勝利をすると覚えられる(全8種類)というものであるが、SFC/PS版の際は水中マップは崩壊前にしか存在せず、崩壊後になると「水のハーモニー」は覚えることができない。これは、FF6の「取り返しの付かない要素」の代表例として扱われていた。それが、GBA版だと崩壊後にも習得できる機会が出てきたということだ。ただし、ボス戦であるため、チャンスは1回切りということは覚えておきたい。
――さて、そんなリヴァイアサンとの戦闘である。まず、敵の主力技は「大海嘯(だいかいしょう)」であるが、これは水属性であるため、「甲羅の盾」で吸収することができる(カッパ状態でなくても吸収できる)。また、敵はこちらの攻撃を受けると「まきつき」で反撃をしてくることがあるのだが、これはスロウ状態を付与するだけの攻撃であるため、「エルメスの靴」を装備していれば全く効果が無い。よって、あとはたまに飛んでくる通常攻撃が当たるくらいのものであり、何の怖い要素も無いのだ。実際、バトルは途中でゴゴが1回殺されただけで、あとは全て吸収するか盾で受け流した。攻撃は、適当にシャドウの巻物技とマッシュ・ゴゴの「夢幻闘舞」で行えば良い。なお、モグは、先ほど加入したばかりであるため魔法を1個も使えず、踊りも1個も覚えていなかったので、まさかの「たたかう」「アイテム」のみとなっていた…。
そんなわけで。あまりにも敵が弱すぎて寝そうになりながらも、5分ほど「夢幻闘舞」と「水遁」(ウイークメーカーで水弱点を付与)を繰り返し、あっさりとリヴァイアサンを撃破することができた。低レベルであろうと苦戦する要素はゼロ、信じられない貧弱さである。何をしにGBA版に来たんだ。
…ちなみに、戦利品は、もちろんモグを連れてきたので「水のハーモニー」の踊りと、その他にも新規の魔石である「リヴァイアサン」が手に入った。習得できるのは、こちらも新規魔法の「フラッド」である。水属性の全体攻撃であり、攻撃手段としてはなかなか珍しいのだが、魔法防御力の数値を貫通できないので、「アルテマ」の使い勝手を超えることはない。下手をすると1回も唱える機会が無い可能性すらある。「魔封剣」に吸収されないという特性も、ハッキリ言って「メテオ」で十分であるし…。
◆動画◆
えぇ… |
それでは、再びナルシェに戻り、次はウーマロの仲間化を目指して、雪原を突き進んでいくことにしよう。最初の相手は、幻獣防衛戦が行われたマップに登場する、“伝説の八竜”の1体である「フリーズドラゴン」だ。
…まず、「伝説の八竜」とは、魔大戦によって封印された強力なドラゴンたちであり、崩壊後の世界の様々な場所で全8体と戦える。それぞれが、FF6に登場する8属性の1つを担当しており、その強さはまちまちであるが、制限プレイ的には、対策を練れば簡単に勝ててしまうという場合が非常に多い。強いとされることの多い八竜はゾゾ山に出現する「ストームドラゴン」で、弱いとされるのはそれ以外の全てである。
――なお、撃破後の報酬としては、8体それぞれが強力な装備品を落とすほか、その全てを倒すと、魔石「ジハード」(メテオ×10・メルトン×1)が貰える。また、GBA版では、「竜の巣」という裏ダンジョンにも行けるようになり、そこでは強化された八竜に加えて、新たに2体の裏ボスと戦えるようになる。この「竜の巣」は、GBA版の目玉と言える追加要素であり、もちろん今回プレイでも、本編クリア後に取り扱っていくことにしたい。
さて。そんなわけで、栄えある「伝説の八竜」の1体目として戦うフリーズドラゴンであるが、その内容は非常に情けないものとなっている。
…まず、フリーズドラゴンには、ボスとしては信じられないこととして、混乱が効いてしまう。更に、毒まで有効となっている。よって、バトル開始直後に「ブラストボイス」と「バイオブラスト」を使い、あとは敵の自滅で混乱が解除されるたびにブラストボイスを使い直せば、それだけで勝つことができる。他のキャラクターは、攻撃しても良し、敵が混乱と毒で自滅するのを待っていても良しなのだ。やれ、伝説の八竜で誰が最も弱いかと言うと諸説あるのだが、あえて私は、序盤でフィガロ城を脱出した直後のティナ・ロック・エドガーの3人でも勝てるこいつ(とレッドドラゴン)が最弱であると主張したい。
――そんなわけで。フリーズドラゴンは、初ターンで混乱させられればあとはどうとでもなる相手であり、楽勝で撃破することに成功した。なお、戦利品は「フォースシールド」である。「魔法防御力+70&魔法回避率+50&聖と毒以外の属性を半減」と徹底的に魔法に特化した盾であり、とりわけ回避率バグのあったSFC/PS版では、魔法回避率128を達成するための盾として大活躍をしていたらしい。
◆動画◆
人(人ではない) |
それでは、更に続けて、例の神か金の髪飾りかの選択を強いられた崖で、ボスの「ヴァリガルマンダ」と戦う。こいつも、どうやら魔大戦の頃から1000年ずっと封印されていた100倍シークレットベースみたいな敵のようだが、フリーズドラゴンとどっこいどっこいの情けなさである。
…というのも。まず、敵は「ブリザガ」「ラスピル」「フリジングダスト(単体に凍結効果、ダメージは無し)」の3種類しか使わない。このうち、ダメージ攻撃は「ブリザガ」のみであるため、氷吸収の装備かリフレクトリングがあればそれだけで負けは無くなる。さらに、例によってウイークメーカーも効くため、それで氷属性を弱点にすれば、あとは放っておくだけでも勝ててしまうのだ。あまりにも弱すぎて何をどうネタにすれば良いのかすら分からない。
――そんなわけで、サッと撃破し、戦利品の魔石:「ヴァリガルマンダ」(ファイガ×1・ブリザガ×1・サンダガ×1)を入手する。ラインナップ的にはなかなか良さげなものが揃っているが、MP消費が大きくて低レベルだと唱えられないキャラクターが割と居るうえに、もう少しゲームを進めると「アルテマ」を覚えることも可能になってしまう。でもガ系魔法には属性があるからと言いたいところだが、魔法防御力を貫通できないという欠点がある(まあそれが普通だが…)ため、たとえ弱点を突いたところで、アルテマより低いダメージしか出せない場合が多かったりする。やれ、防御力無視技があまりにも強力かつ手軽であることは、FF6のバトルを大雑把にしている大きな理由の一つだろう…。
◆動画◆
※単体攻撃です |
引き続き、ヴァリガルマンダの撃破後は、穴から飛び降りて、「雪男の洞窟」を攻略していく。
…さて、このダンジョンは、落とし穴があって少し探索が難しいものの、広さ自体は大したことが無い。宝箱のうちの一つには、「トンベリーズ」が3体出現するものもあるが、透明状態になり、「バイオブラスト」で毒にして待っていればノーダメージで勝つことができる。ちなみに、トンベリの初登場は前作のFF5からで、FF6が初出なのはサボテンダーである。
――なお、トンベリーズの経験値は0であるが、基本の戦利品も何も持っていない。しかしながら、レアドロップで「ミネルバビスチェ」を入手することができる。FF6のミネルバビスチェは、炎・氷・雷・風の4属性を無効化できる超強力装備であり、ティナとセリスが装備することができる。ストーリー中、確実に手に入るのは瓦礫の塔での1個だけであるため、ここでもう一つを入手しておきたい。なお、トンベリーズはそれぞれがレア盗みでも「ミネルバビスチェ」を持っており、ドロップ判定も3体別々であるため、その気になれば最大で6個入手できる…が、盗みのほうは敵のレベルが99であるため、低レベルでは絶対に不可能である。また、ドロップのほうも、1体ごとに1/16であるため、3個入手は約0.024%(1/4096)と魔大陸突入戦2体組×6回と同じ確率である。なお、2個でも約1.1%(45/4096)となかなか苦しいため、よほどこだわりが無い限り、1個だけの約16.5%(675/4096)で済ませておこう。
そんなわけで。最深部まで進み、骨の彫刻から魔石:「ミドガルズオルム」を入手しようとすると、ボスの「雪男」(ウーマロ)とバトルである。ちなみに、私も知らなかったのだが、魔石を取ろうとしなければ、ウーマロとのバトルを先送りにして外に出ることもできる(=詰むことは無い。まあ、そもそもこのダンジョン内にセーブポイントは無いのだが…)ようだ。
…さて、こいつに関しては、特にこれと言って考えが無く、とりあえずは物理攻撃が中心であろうと推測し、全員をバニシュ状態にして戦いに挑んでみた。まず、相手を「バイオブラスト」で毒状態にし、適当に戦っていく。すると、相手の特殊攻撃である「ブリザード」が飛んできた。やばい!
と思ったが、何故か単体攻撃であり、シャドウ1人が死ぬだけで済んだ。おかしい…「ブリザード」と言えば、あのオープニングのティナ防衛の際のメガロドルクが使ってくるように、“全体攻撃”のはずなのだが…。その後、もう一度だけ「ブリザード」が来たが、やはり単体攻撃で、シャドウしか戦闘不能にならなかった。途中、敵はイエローチェリーを自分に使って自己強化を行うが、「デスペル」で解除をする。そのまま攻め続け、楽々で撃破することに成功した。
――そんなわけで、魔石:「ミドガルズオルム」(クエイク×3・グラビガ×1・トルネド×1)と共に、雪男であるウーマロが仲間になった。敵だった時のHP17200に対して味方にした時のHPの134は、全FFの中でも最悪の低下率であろう…と思ったが、むかしFF13-2のトンベリ系モンスターが約1/350というとんでもない低下率を見せてくれていたことを思い出した(【FF13-2/クリスタリウムなしクリアー2.1:第15話】)。ちなみに、低レベルクリアーにおいては、戦力としてのウーマロは全く使えない。防御力無視の味方投げでも300ダメージであり、装備を工夫して回避率を上げることもできない。特殊攻撃の「吹雪」の威力こそ悪くないものの、もっと強力な手段はどれだけでもある。そのため、恐らくは飛空艇のベンチを温め続けることになるだろう。雪男なのに。
ちなみに。この戦闘終了後には、パーティにモグが居る状態でウーマロに話しかけると、ウーマロが仲間になってくれる。しかしながら、その際のモグの言葉が、「俺はお前の親分クポ!!!」という衝撃的なものとなっているのだ(正確には、「おれはおまえの親分クポ!
おまえも仲間になるクポ!!!」)。
――やれ。普段のモグの一人称は「ボク」であるため、この「俺」に関しては、恐らくは野生に近いウーマロに対し、明確に力関係を示すために、あえて荒々しい言葉を使っているのだろう…などと推測され、知る人ぞ知るFF6の静かな名台詞となっていた。しかしながら、単なる誤字であったのか、はたまた暴力的な表現と判定されたのか、GBA版以降の作品では「ボクはお前の親分クポ!」という、何の変哲も無い普通のセリフになってしまった。なんだろう…ほら、「何をするだァー!」が直されてしまった時のような、一抹の寂しさを感じる…。
◆動画◆
とんでもない強力武器だが、知らない人は本当に知らない |
それでは。ここらで十分に準備が整ってきたということで、次は崩壊後の一つの山場である「フェニックスの洞窟」を攻略していく。
…さて。ここは、パーティを2つに分けねばならず、その時点で原則として8人のキャラクターが必要となる。また、雑魚もなかなか厄介であり、低レベル的には逃げられない「フェイズ」が問題となる。そして、ダンジョン自体も広大なうえに仕掛けも難解で、いざとなっても「テレポ」で脱出することすらできない。ボスのレッドドラゴンはアレだが、下手をするとラストダンジョンの次に難しいくらいかもしれないのだ。
いっぽう、クリア時の戦利品も非常に豪華である。まず、このダンジョンの最深部で待っているのはロックであり、崩壊前は主導的な役割を担っていた一人ということで、思い入れが強い人も多いだろう。そして、ロックは仲間に復帰する際に、武器:「バリアントナイフ」と魔石:「フェニックス」を持ってきてくれる。この2つが、FF6のバトル自体を一変させるような強力さを誇っているのだ。
…まず、前者のバリアントナイフは、ロック専用の短剣で、攻撃力145とこれといった見どころが無いように思えるが、「@防御力を無視する」「A減っているHPのぶんだけダメージがプラスされる」という隠れた性質を持つ。やれ、@の能力について、FF6の敵は基本的に防御力が高く、だいたいダメージを半分くらいに軽減してしまうため、それを無視できるというだけで攻撃力が2倍弱にも相当する超強力武器となる(詳しい計算式は複雑なので略)。そのうえAの減っているHPの数値ぶんだけダメージが上乗せされる特性もあり、これについては、似たような特性を持つ「アルテマウェポン(武器)」が減算のみなことを考えると、明らかに優遇されており、さながらFF10における弱体化前アーロンの正宗といった感じである。バリアントナイフの名前は、「源氏の小手+皆伝の証」で瞬殺を狙う際などには、必ずと言って良いほど挙がってくるくらいであり、文句なしFF6で最強の攻撃能力を持つ武器である。いっぽう、数値面での追加は「物理回避率+10」のみであり、攻撃力145ということで「さいきょう」でも装備されることは無いため、知る人ぞ知る強力武器となっている。ちなみに、低レベルクリアーだと、瀕死状態で約300というところであり、残念ながら火力源にはならなかった。その他、SFC版では、獣ヶ原の洞窟でのキングベヒーモスがバリアントナイフを落とすことがあるため、このロック復帰直後から二刀流で大暴れをするということも可能である。
――そして、もう一つのほうの魔石:「フェニックス」では、「リレイズ」を取得することができる。リレイズは、他のFFシリーズと同じく、戦闘不能状態になった際に自動的に「レイズ」が掛かるというものであり、この効果が存在すれば全滅確定の攻撃を乗り切ることができる。通常プレイでも、マジックマスターの「アルテマ」を防ぐ際に使われることが多いほか、低レベルだと更に活躍の幅が広がる。そのあまりに強力な性能から、FF6の縛りプレイ界隈では、リレイズの使用を封印していくことすら多いくらいだ。それくらい、バトル全体に影響を与える魔法なのである。
その他、ロックをパーティに加えたうえでナルシェに向かうと、民家の鍵を開けて中に入ることができる。開けるのは良いとして締めろと言いたいところだが、手に入るのは、魔石:「ラグナロック」か武器:「ラグナロク」からどちらか片方と、「血塗られた盾」である。このナルシェにおいても、ロック加入によって、大きく戦闘環境を変化させることができるのだ。
…まず、前者のうち「ラグナロック」は、最強魔法の「アルテマ」(×1)を覚えられる魔石である。「アルテマ」は、低レベルキャラでも約2000ダメージを与えられる実用性の高い魔法であり、消費MPの80も「スリースターズ」の装備で解決できる。また、召喚魔法として使うと、「メタモルフォーゼ」で敵をアイテムに変えてしまうという面白い効果を発揮し、縛りプレイではときどき重要になったりする。
いっぽうの「ラグナロク」は攻撃力255の剣で、コロシアムで「ライトブリンガー」に変えると、GBA版の追加装備ですら上回れるものはごく少数というくらいの超強力武器になる。低レベル的にも、物理回避率+50&魔法回避率+50というとんでもない回避能力を持ち、他の補正も最高クラスで、総合力No.1の武器と言って良いだろう。ただし、残念ながら装備キャラについては、通常の剣と同じく、ティナ・ロック・エドガー・セリスの4名のみである。
というわけで、魔石:「ラグナロック」も武器:「ラグナロク」も、低レベルクリアーでの実用性は極めて高いのであるが、GBA版以降だとラスボス撃破後のデーターをセーブ可能なため、神々の像/第3層の「まりあ」からラグナロクを盗んで、何個でもライトブリンガーを量産することができる。そして、低レベルでもその気になればラグナロクを盗める(モグに「勲章」で「盗賊のナイフ」を装備させた場合のみ)ため、ここでは魔石のほうを選んでいくことになるだろう。
――そして、「血塗られた盾」のほうは、防御能力も回避能力もゼロなうえに、パラメーターはマイナス補正が掛かり、さらに自身に複数のステータス異常が発生してしまうという完全なるデメリット装備なのだが、これを装備して256回戦闘に勝利すると、盾の呪いが解け、「英雄の盾」に変化させることができる。英雄の盾は、物理&魔法回避率+40という高い回避能力のうえに、物理防御力と魔法防御力もバランス良く高く、しかも全属性を吸収か無効にすることができる。とりわけ、回避率バグが修正されたGBA版では、相対的な立場が大きく強化されており、まさしく最強の盾と呼ぶに相応しい。解呪に256回の戦闘が必要という手間も、やり込みプレイのレベルであれば、いっさい気にする必要は無いだろう。
勝 利 確 定 |
というわけで。ロックを仲間にすれば、通常プレイであっても縛りプレイであっても、戦い方自体が大きく変化するほどに、戦力を強化することができる。だからこそ、この「フェニックスの洞窟」の攻略が、FF6における大きな山場の一つになってくるのだ。
…さて。このフェニックスの洞窟は、通常プレイでは確かに厄介なダンジョンとなる。しかしながら、縛りプレイにおいては、その手間をかなり短縮することができるのだ。理由は、雑魚戦は全て逃げれば良く、倒さなければならない敵も、ボスの「レッドドラゴン」だけであり、しかもレッドドラゴンとはどちらのパーティでも戦うことができる。そして、今回はモグを仲間にしており、「モルルのお守り」と「退魔の腕輪」の両方を使用可能であるため、それらを使って、エンカウントを無対策で進む場合の1/4にまで軽減することができるのだ。
――さらに。敵に関しても、前述の通り「フェイズ×2」からは逃げられないのであるが、フェニックスの洞窟は2層構造であるため、まるごと保存を活用し、片方のパーティを上層・下層の境に置いておいて、「上層で『フェイズ×2』が次に出ることが確定した状態」になったら、下層に移動して、そのエンカウント回を普通の逃げられる敵で消費してしまえば良い。なお、このテクニックは、必ずしも「まるごと保存」のような機能が必要というわけではなく、FF6では全滅して再開した場合に必ずしも全ての乱数がリセットされるわけではない(機種によって動作が異なる?)ため、様々な状況を整えて、かなり古くから使われてきた技であった。界隈では、そのとき流行っていた漫画にちなんで、「バイツァ・ダスト」とか「キング・クリムゾン」と呼ばれていたとか。
そんなわけで。逃げられない「フェイズ×2」の件は、対策に特化すれば、少なくとも私のプレイ方針では、そこまで怖くはない。
…さて、その他の雑魚対策であるが、モグを入れていないほうのパーティは、「けむりだま」で速攻で逃走することにする。LR逃亡だと、だいたい1ターンくらい掛けなければ逃走を成功させられないのだが、「けむりだま」なら使った瞬間に確実に逃走が可能である。しかも、アイテムであるため、4人の誰が使用しても良い。加えて、「エルメスの靴」で全員がヘイスト状態になっておけば、敵よりも味方側のほうが先に行動できる可能性も高くできる。それらの対策により、雑魚の強さも、あまり大きな問題にはならないのだ。一応、「けむりだま」は1個300ギルなのだが、サボテンダー1体を倒せば33個も買えるということであるため、値段面での問題は一切存在しないだろう。
――また、ここでは、踏むとダメージを受ける針の罠も存在するのだが、当然のごとく無視である。この針によるHP低下は1が下限であり、これだけで戦闘不能になることはない。また、低レベルではどうせ1発喰らったら即死…ではない場合も多いのだが、このダンジョン攻略中はHPが関係無いため、解除を無視し、ザクザク刺さりながら進んでいって良い。うむ。テンポの良い効果音とキャラクターの驚く顔が見られて楽しい。やめろ、それはマジでやばい!!
そして。洞窟の後半で、ボスの「レッドドラゴン」戦である。最初に出会うのは第1パーティ(洞窟の冒頭で先に動かしたほう)であるが、後に第2パーティも同じ場所を訪れるため、どちらのメンバーを使っても戦うことができる。
…さて、こいつに関しては、あのフリーズドラゴンと同じく、混乱が効くため、初ターンさえ乗り切って「ブラストボイス」を使えればどうとでもなる。そして敵は、どうやら混乱すると(リフレク状態のキャラクターが居ると?)、「イレイサー」という技を自分に使い続けるようだ。イレイサー、つまり消しゴムである。ということで、レッドドラゴンは自分自身が不要と判断し、約5分で消しカスになっていった。ちなみに、混乱のインパクトが強すぎて忘れていたのだが、どうやら毒も効くようだ。やっぱり崩壊後のほうがボスが弱くないか?
あまりにも楽すぎて、モグなんか踊って遊んでいた始末である。
――ちなみに、戦利品は「天叢雲(あめのむらくも)」であった。カイエン専用の武器であり、攻撃力199だけで追加効果も無いのであるが、コロシアムで賭けると「ガリュプデス」というレアモンスターと戦うことができ、超強力アクセサリの「スリースターズ」を盗む機会が生まれる。なお、商品は「ホーリーランス」であるが、そのホーリーランスを賭けると再び天叢雲に戻すことができるため、何度でもガリュプデスと戦うことができる。ということで、この天叢雲は、もっぱらスリースターズ用の稼ぎアイテムと捉えられることが多い。元ネタは日本神話であり、最近では天皇陛下の皇位継承に使われたことでも話題となった正真正銘の聖剣であるが、FF6世界での扱いはあまり良くないようだ。
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次回は大規模な稼ぎ作業から! |
そんなわけで。レッドドラゴン撃破後は、更にフェニックスの洞窟を進んでいき、最深部でロックと出会ってイベントを経た後に、ロックが仲間になる。
…なお、ここでの直接の入手品は、魔石:「フェニックス」と「エクスポーション」「フェニックスの尾」「エーテルスーパー」「エリクサー」「フレイムシールド」「バリアントナイフ」である。消費アイテム類に微妙感が漂っているが気にしてはいけない。また、その後にロックを連れてナルシェに行き、例の2択は魔石の「ラグナロック」を選び、「血塗られた盾」も入手しておく。
――そういうわけで。これにて、かなりの戦力を増強する準備ができた。しかしながら、もちろんアルテマ・リレイズといった魔法は覚えなければならず、血塗られた盾は呪いを解かなければ使い物にならない。よって、次回は稼ぎ作業からである。合計10人となった仲間たちの戦力を、魔法修得を中心に強化していくと共に、「血塗られた盾」の呪いを解いて、「英雄の盾」を入手したい。また、それが終わったら、更なる戦力強化として、FF6の名物であるコロシアムを使い、様々な強力アイテムを手に入れていきたい。まあ、敵のほうの強さは全然なのであるが、低レベルプレイとして、やはりこういうレベルを上げる以外のパワーアップはマメにやっていきたいものなのだ。さあ、頑張るぞ!!
(2019年6月28日)
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