FF12HD/かんたん低レベルクリアー - やり込みinFF

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FF12HD/かんたん低レベルクリアー

 



前回はコレ+たたかう禁止で勝てたんだよなあ…


 引き続き、帝都前の寄り道における召喚獣戦である。今回は、残った
「ゼロムス」のほうを相手にしてみよう。
 …なお、前回のエクスデス戦については、「渋滞の解消」というPS4版の新要素によってかなり好意的な方向性で戦法をまとめることができたのだが、このゼロムス戦に関しては一転、
前回プレイの完全なる劣化版が出来上がったのである。そのあたりも、PS4版の「新要素」が持つ側面として、触れないわけにはいかないというものだろう。そういうわけで、今回は若干批判よりの文章となるが、まあ個人の感想ということで、ご容赦いただきたい。

 さて。今回のゼロムス戦については、前回エクスデス戦と同じく異常空間が用意されており、その内容は
「魔法禁止」というものになっている。
 …やれ、本作における魔法は
バトルを成り立たせる基本要素の一つである。「デコイ」「プロテス」「バブル」などの味方に掛ける補助魔法はもちろん、「ブライン」「スリプル」など敵へのステータス魔法は物によってはそれだけで勝負が決まるほどの効果を発揮するし、「ファイガ」などの攻撃魔法はやや使いづらさが目立つものの状況さえ整えれば低レベルでも銃を凌駕するほどの威力を発揮する。
 ――なお、INT/PS4版では、ジョブによって使える魔法が制限されるため、オリジナル版よりも「魔片」アイテムの種類が増えたが、入手時期や稼ぐための手間なども考慮すれば、魔法の特性は失われていない
(せいぜい「デスペルの魔片」が魔法「デスペル」を若干喰ってしまっているくらいか)。また、使えるジョブが制限されるぶん単体での性能は強化されており、低レベル条件下においては、オリジナル版で大きなネックであった最大MPの問題が中盤以降は魔装備によって大幅に改善されると共に、魔力UPライセンスの数も増え、キーとなる「HP満タン魔力UP」の火力上昇も1.2倍から1.5倍に増していることから、オリジナル版よりも大幅強化と言える状況になっている。そしてPS4版においては渋滞まで解消されているという優遇っぷりである。これは敵味方両方に関係のある事項なのだが、味方側の「たたかう」との比較という面で考えれば、更に魔法が強化されたと断言して間違いない。やれ、「弱くてニューゲーム(トライアルモードクリア後に選べる、入手経験値が自動的に0になるモード)の攻略においてですら、黒魔道士を1人入れることが推奨されているくらいだ。まあ、銃のゴリ押しに終止するのでもない限り、ステータス異常は重要なサポートとなるため、当然だろう。

 その他、別の視点として、過去のやり込みから魔法の重要性を考えてみることにしよう。
 …やれ、私のFF12シリーズの3作目のやり込みプレイである
【低レベル+入店禁止クリアー】(2008年)は、元々FF9の同名やり込みをルーツとして、「ショップ入店禁止」「オプションライセンス取得禁止」「モブ狩り禁止」「銃・計算尺禁止」「敵を使ったアイテム稼ぎ禁止」などを制限に加えたプレイである。その中で、「入店禁止」というのは、装備品の入手制限の一つとして考えていったのだが、実際にはそれよりも魔法の種類が一切増えないということのほうが遥かに苦しく(オリジナル版は魔法の入手はショップのみ)「ヘイスガ」「リフレガ」「レビテガ」など、僅かな魔片アイテムでさえフル活用して戦っていかざるを得なかった。プレイ感覚で言うと、装備が変えられるかわりにレベルが上げられない初期ライセンスプレイに近かったのかも?
 ――なお、お馴染み4作目の
【たたかう禁止 低レベルクリアー】(2012年)は、「たたかう」を制限する代わりに魔法・技・アイテム稼ぎ・サブイベントについては制限をしない(オプションも制限はHPアップライセンスのみ)という入店禁止プレイとは真逆の制限であったが、こちらのほうが遥かに楽であったうえに自由度も高かったことから、いかに本作において魔法が重要かということが分かっていただけるであろう。技は…まあ、うん…。

スーファミ時代のラスボスは毎回凄まじいデザインでしたねえ…


 まあそれはさておき、ゼロムスというのは、ご存じ
FF4のラスボスと同名である。FF4の物語では、悪役キャラクターを裏で操っていた「ゼムス」という黒幕が登場するのだが、そのゼムスが何だかよくわからないうちに主人公一行に倒され、それが暗黒の力により蘇った姿が「ゼロムス」である。何だかよく分からないが、類い稀なる力を持っていながらも闇に飲まれてしまったということで、相当お疲れだったのだろう。(←これが言いたかっただけ)
 ――ちなみに、そのゼロムスのボスとしての特徴は、2000前後のダメージを全体に与える「ビックバーン」を主力とした強力な攻撃を数多く使ってくる、搦め手無しのストロングスタイルと言えるボスである。ラスダン突入直後のレベルだと一撃死するメンバーも多いため、正攻法で挑むのならばある程度レベルを上げ、ローザの「ケアルガ」で全体回復をしながら戦うことになるだろう。FF4のラストダンジョン自体、ラスボス目指して一直線ならすぐに終わるが寄り道による攻略性に溢れたデザインとなっているため、このバランスは意図したものであると思われる。

 さて。私のFF4との関わりはというと、実はPS移植版での通常プレイの他、
一応の「低レベルクリアー」も行っている【プレイ日誌】のだが、芳しい成果は残せていない。やれ、FF4は基本的にボス戦でも経験値が入るのだが、ストーリー進行と共にパーティメンバーが目まぐるしく入れ替わり、「現在加入していないメンバーも画面に表示された取得経験値と同じ数値の経験値を得る」という特殊な計算式がある。そのため、ボス戦ごとに「誰を戦闘不能にして誰に経験値を背負わせるか」というセオリーが確立されており、そういった資料を参考にして、自分でもプレイをしてみたのだ。
 …が、その結果としては、結局のところ先人たちのプレイをただなぞるだけで、特に新しい発見もできなかった。もっと身も蓋もない言い方をしてしまうと、
パクリまくりなうえに何の成果も残せなかったのである。本作の低レベルクリアーにおいて、際立った難関となるのはラスボスのゼロムス戦なのであるが、私がプレイしていたのとほぼ同時期に「カインのジャンプを使ってビッグバーンを回避し、フレアは『光のカーテン』のリフレクで反射をする」という画期的な戦法が確立された。しかし、言うまでもなく私はそれに一切絡めていない。それどころか、レベルを大幅に上げてクリアしたことにするという醜態すら晒してしまっている。まあ、失敗の理由としては、経験・意欲・知識の不足など、様々なものが考えられるだろうが…結果だけ言えば大失敗と言わざるを得ない。私が、昔のFFに根本的な苦手意識を持っているのには、この失敗を繰り返したくないという思いがあるからだ。

 ちなみに。その後の2005年12月に、「終盤でパーティメンバーの入れ替えが可能」「裏ダンジョンの追加」
「多種多様なバグ」などの新要素が追加されたGBA版も発売され、一応はそこでも「低レベルクリアー」を行っており、裏ボスであるゼロムス:EGまで撃破をしているのだが、まともな資料が【当時の日記】くらいしか残っておらず、詳細は不明である。確か、ギルバートの「かくれる」を使ったことは覚えているのだが…。
 ――その他、更に後に発売されたPSP版についても購入をし、世界観を受け継いだ続編である「FF4:THE AFTER YEARS」もここで初プレイをして、好意的な感想を残している
(参考:【本家日記の2012年4月23日の記事】。ちなみに、ダウンロード版のPSPソフトは、PSvitaTV(出荷完了だが管理人は購入済み)を使うことによってHDMI出力が可能であり、現環境でのやり込みプレイも一応は可能であると言えるのだが…今後の予定に関しては未定である。

このHPで0ダメージに抑えたところで…


 というわけで。例によってFF4の思い出に浸ってしまったが、話をPS4版FF12の低レベルプレイに戻そう。
 …さて、こいつとの戦いを考える際にキーとなるのは、
前回の「たたかう禁止 低レベルクリアー」での戦略である。本バトルでは、異常空間によって魔法の発動が封じられるため、「たたかう」「魔法」の両方が禁止されるという極めて苦しい戦いになってしまう。そして、その際に採用した戦い方としては、全員が「グランドアーマー」「守りの指輪」を装備して物理防御力を67にまで高め、雑魚のダークロードの攻撃をほぼ無効化し、ゼロムス本体のみを「暗黒」で狙っていくというやり方であった【該当プレイ日誌】
 ――そして、この戦法の特徴としては、
全員が初期HPで戦えるという点である。どうせ多少HPを上げたところで、ダークロードの打撃はほぼ0ダメージとなり、ゼロムスの打撃は即死となる。むしろ、敵は毒(12秒ごとに最大HPの16分の1のダメージ)「貫通グラビガ」などの最大HP割合ダメージ攻撃を多用してくるほか、こちらも「暗黒」でHPを削りながら戦うため、HPなど低いほうが都合が良いくらいである。そして最大HPが低いからこそ、通常の低レベルプレイでは回復量が少なすぎてまず役立つことの無い「守りの指輪」のリジェネ効果(1秒ごとにHPが「1〜本人のレベル」までのランダムの数値だけ回復)も活用することができた。さらに、3人全員が同じ装備をすることにより、「デコイ」が使えず役割分担が難しいバトルの環境にも対応していた。やれ、当時は多数のバトルの影に隠れて地味な存在であったが、まさに制限項目とバトル内容が完璧に噛み合った奇跡のような戦略であると言うしかない。

 では、当時よりも装備品の性能・キャラクターのHPが大きく上がったPS4INT版では、それよりも遥かに優れた戦いができるのか?
答えはNOである。まずもって、そもそもこれは低レベルクリアーであるため、キャラが強ければ良いとかいうそういうものでは無い。
 …さて、今回プレイでも魔法封印という基本条件は同じであるため、前回プレイの作戦の流用を考えてみた。一応、INT/PS4版では、「グランドアーマー」の防御力が6167と上がっており、これ単体で「グランドアーマー+守りの指輪」を装備していた時と同じ防御能力を実現できる。おっしゃ装備選択の自由度が増したな! …と言いたいところであるが、残念ながら
今回はこのグランドアーマーを全員が装備はできないのである。装備できるのはヴァン・バッシュ・パンネロの3名のみであり、しかもゼロムス本体の攻撃を回避するための盾も装備できるキャラとなると、バッシュとパンネロの2名に限られてしまう。一応、INT/PS4版の「ローブオブロード」は物理防御力が61とオリジナル版のグランドアーマーと同じであるため、守りの指輪と組み合わせることによってオリジナル版と同じ戦力を再現できるが、このバトルでは魔法は全く使えないため、わざわざそこに固執する意味も理由も見当たらない。
 ――さらに。今回プレイでは最大HPが大幅に上がっているため、
敵の割合ダメージによるダメージが増えてしまっている。そのため、「守りの指輪」によるリジェネ効果は通常の低レベルプレイのように役立たずになってしまい、ダークロードから受けるダメージをわざわざ0にまで軽減する大きな理由付けも無くなってしまった。もちろん、「全員が初期HP」というオリジナル版での見た目上のインパクトにも大幅に欠けてしまう。

 以上のことから見出された今回PS4版での最適解は、
「適当にゼロムス本体を狙ってのゴリ押し」である。
 …やれ、今回は「各キャラクターのHPがライセンスによって大幅上昇している」「物理防御力も上がっている」ため、ゼロムスの打撃を喰らっても全キャラクターが必ずしも一撃死するというわけではない。
そのため回避重視の編成で組む必要性が無い、というかそもそもジョブの制限により盾を装備できないキャラも多い。そしてHPが上がったことにより敵の最大HP割合ダメージ攻撃の威力も増しているため、ダメージを受けては回復、という特筆することはない戦法が最良となる。また、「たたかう」が封印されていないため、強力な銃を使って攻撃をすることができる。なお銃を封印していたところで、他の強力な武器を使った「たたかう」も高い威力を誇るため、どちらにせよ大きな変化は無かっただろう。
 ――そして、使い魔のダークロードに関しては、例によって経験値を持っているため、倒す方針で行くかどうかで戦略が大きく異なってくるのだが、今回プレイでは
倒しても倒さなくてもどちらでも良い。やれ、前回は「主要な攻撃手段の『暗黒』が吸収される&『守りの指輪』で敵の攻撃全てに対抗可能」という理由によって、倒さなかったことに大きな戦略的意味があったのだが、今回はアクセサリ枠まで装備を厳選する必要性が無いため、別に「ファイアフライ」を装備してダークロードから片付けていっても良いし、他のアクセサリを装備してゼロムスのみを狙っていっても良い。両者の違いは、撃破までに掛かる時間くらいしか存在しない。要するに、どうでも良いのである。

本当にゴリ押しで勝ててしまったので書くことがあまり無いのです


 そんなわけで。「たたかう」「魔法」両方の封印からの、「全員初期HP」「ダークロードの完全無視」という奇跡のような戦法で勝てた前回の「たたかう禁止 低レベル」からは一転、今回のPS4版の低レベルプレイでは
最大HPと装備品の能力を活かした単なるゴリ押しとなってしまった。
 …やれ、これはハッキリ言って、
INT/PS4版の良くない点が結集したようなバトルであった。まず、今回プレイの戦略的美しさを大きく削いだのはHPアップライセンスの大幅強化なのであるが、ではそれを取得せず初期HPで挑んだところで、今度はジョブによる装備制限が邪魔をしてきて、戦略に大きな制限が加えられてしまう。それを補うための装備品の能力強化なのだろうが、私が求めるのはそういう方向性ではないのだ。

 さて。ここからはFF12のゲームシステム自体の話に入るのだが、そもそもオリジナル版は、「役割分担をしたほうが便利だが、3人が同じ装備で戦うこともできる」という、
「自由度」を重視したシステムになっていた。もちろん、社会一般的な意味と同じで、「自由」とは必ずしも良い面だけを持つわけでなく、それに応じた戦法の構築力が無ければ、バトルは苦しくなるし、ゲームとしてもつまらなくなってしまうだろう。
 …案の定、それでオリジナル版の際は
「全員が同じ装備と同じガンビットで、全員が前衛となって敵に殴り掛かり、ダメージを受けたら全員で回復」などと言った誤ったプレイスタイルが一部の層に定着してしまったため、ライセンスボードを区切って“ジョブ”を作り、半ば強制的に役割分担を行わせた。そしてライセンスボードを区切っただけだと単なる弱体化になってしまうため、そのぶんだけ装備品やオプションの能力を上げた。それがINT版のバランス調整である。そしてPS4版は、ジョブを2つ選べるようになったとはいえ、基本的にはINT版をベースにしたものとなっている。
 ――やれ、もちろんオリジナル版も、例えば「パーティキャラクターが6人存在する意味が無い」「味方として使用した際の召喚獣が弱く、ライセンス取得の意味合いも薄い」「ゲームシステムがシリーズ最難であり、楽しさを理解するまでのハードルが極めて高い」
(「ついでにシナリオが渋い」)などの看過できない問題点を抱えている。だが、「自分で戦略が立てられるプレイヤーには自由度の高いオリジナル版のほうが評価が高い」ということはかねてから言われており、私もそちらの側の意見である。ネット上では、「オリジナルはクソだったがINT版で改善された」などという意見まで聞かれるが、私はそれにハッキリとNOを突きつけたい(そもそも原典を「クソ」などと表現する人間が作品を愛しているとはとても思えないが…)。両者は、バランス調整の方向性が異なるだけであり、共にFF12という味付けが異なるだけの作品なのだ。間違っても、「悪かった物が“改善”された」という一方的な変化では無いのである。

 というわけで。基本的にはオリジナル版とINT版系列は別方面の調整の方向性であり、
PS4で「完全版」として出すのならば両方を収録してほしかったというのが私の願いであった。現行ハードにPS2版のFF12をプレイできる物は無く、初代PS2はHDMI出力もできないため、なおさらである。
 …が、実際に収録されたのは、
「INT版をベースにした」どころか完全にINT版であり、それを更にライセンスボードを2つ選べるようにしただけの大雑把極まり無いものであった。与えられるものを受け取っているだけではINT版が簡単になった物が出て来るだけであり、いかなる制限を加えたところで決してオリジナル版のバランスを味わうことはできない。これは私としては非常に残念である。とりわけ今回は、システム面の利便性UPや原作の雰囲気を尊重したグラフィック向上など、ゲームバランス以外のリマスター具合は極めて良いだけに、無念さが際立つものである。
 ――やれ、前にも一度書いたが、INT版のFF12は「FF12 イージータイプ」と表現されることがある。それはバトルの難易度面の話ではもちろんなのだが、
システムまでイージーにしてしまったのが問題である。それは、初心者でもFF12のキモである役割分担バトルを楽しめる反面、最初にジョブを選んだのちは編成の自由度が大幅に下がってしまっているというデメリットも抱えている。オリジナル版のFF12でほぼ存在しないと言えた“バランスブレイカー”も、INT版以降では多数出現してしまった。重要なことなので何度でも言うが、オリジナル版とINT版はバランス調整の方向性が大きく異なるため、PS4で「決定版」として出すのなら、両方を収録してほしかったのである。まあ、アップデートで対応とかは…無いだろうなあ…。

とりあえずまあストーリーを進めますか…


 というわけで。PS4版の残念なところもいろいろと見えてきてしまった今回だったが、何はともあれプレイは続いていく。
 …ちなみにゼロムスのライセンスは
フランに取得させ、魔力+2の効果を得ておいた。フランはバトルではほとんど役に立たないのだが、他が機工士のハンディボムとか低レベルではまず使い道の無いナイトの破壊系などと絶望的だったので…。
 ――さて、今回までで、この時点での主要な寄り道は終わったということで、次はやっとストーリーを進めていく。シナリオは、
ソーヘン地下宮殿を超え、帝都を目指すパートだ。道中、特に強敵と言えるものは出てこないため、こちらはサクッと進められることだろう。そんなこんなで、中盤を超えて終盤へと向かっていくPS4版のFF12だが、果たして今後は頭を使って戦えるようなバトルは出てきてくれるのかな…?

 

(2017年9月2日) 143 PV

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