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管理人の日記
謎の男が格好良くてレオノーラが可愛くて・・・両方とも最終パーティに入れてました。
「FF4TA」と言っても、「タクティクス・アドバンス」のことではない。実は、FF4には「FF4 THE AFTER YEARS -月の帰還-」という公式続編が存在しているのである。これは、PS3などのメインハードで大々的に発表されたものではなく、原作の登場からかなりの時間が経っての2008年に携帯電話向けのアプリケーションとして登場し、その後にWiiのダウンロード専用タイトルやPSPの移植版が登場した。そのため、ややマイナーな感があるのは仕方ないと言った感じであるが・・・一応は、数百万ものダウンロードを記録し、何十万という人がプレイした実績があるため、ゲーム自身としては非常に成功したものであると言えよう。
・・・まず、原作の「ファイナルファンタジー4」は、1991年に発売されたタイトルであり、当時次世代機であったスーパーファミコンの性能を活かして、ドラマチックなストーリー展開や「ATB」などの斬新なシステムを引っさげて発売された、FFシリーズの正統続編である。それはまさに、現代FFの原点とも言える偉大な作品であり、未プレイの人は是非とも遊んでみるべきである。現在発売されているPSP版であれば、リメイクされつつも雰囲気を損なわない美しいドット絵で楽しむことができ、GBA版での追加要素も収録されており、続編の「FF4TA」までセットで遊べるため、未プレイの人には特にオススメであると言えよう。
――ちなみに、「FF4TA」のゲーム性そのものの面での俺の評価を言うと、残念ながらあまり良いものではない。多くのフィールドが前作の使い回しであり、システムも特に目新しい点などは存在しない。そのくせにエンカウント率は異常に高く、同じダンジョンをひたすら探索させるようなゲーム構成が続くため、とにかく飽きやすくダレやすい。また、序盤〜中盤はロクに行けるところが無いくせに、最後は鬼のように長いダンジョンの攻略を強要されるなど、とにかく自由度の低さが目立つ。そして終盤には強力な敵が数多く出現するが、どちらかと言えばゲーム性というよりも理不尽な方向にシフトしたものであり、あまり面白いと言えるものではない。
まあ、出身が携帯アプリということで、容量や予算の問題など色々あったと思われるが・・・もし、今作のキャラクターで「完全に新しいマップ」「完全に新しいグラフィック&音楽」「完全に新しいシステム」で遊べていれば、どれだけ魅力的な作品になったであろうか。そう思うと、まったく今作の出来がもったいないと言わざるを得ないのである。やれ、キャラクターやシナリオは本当に魅力的だったのになあ・・・。
さて。では、なぜ俺が今回ここまで単独記事を書くまでに「FF4TA」を気に入っているのかというと、それは前作のそのままその後を描いたストーリー性を評価しているからに他ならない。というのも、こういう「直接の続編」と言うと、「後付け設定を加えまくったうえで前作のストーリーを滅茶苦茶にしてしまう」という最低の展開にすることがごまんとあるが、FF4TAでは、前作エンディングの約15年後を舞台としたうえで、前作をリスペクトしつつ新しい要素を取り入れるという、まさにシリーズファンの俺にも自然に受け入れられるものであったのだ。
・・・具体的に、俺が気に入ったのは、新キャラクターである「謎の男」と「レオノーラ」、そしてライバルキャラクターである「謎の少女」のエピソードである。「謎の男」は、まあ謎の男なのであるが、その正体が明かされるエピソードや前作との繋がりを理解した時には、それこそハッとさせられるものであった。その結末にも納得というものである。また、「レオノーラ」は、年上キャラ&敬語&ドジっ娘&白魔法黒魔法両方使えるなどという俺の好みを精密爆撃するようなキャラ設定となっており、バトル面・シナリオ面の両方で大変印象に残るものであった。その他、「謎の少女」は、今作のライバルとして登場するキャラクターであり、その存在感は抜群である。終盤の、「リフレク貼ってれば余裕っしょ〜ww」→「ブラックホールで全ステータス剥奪されて全滅」というコンボ攻撃は実に衝撃的であり、これまたバトル・シナリオの両面で非常に大きな印象を残した。
――とりわけ、「謎の男」のエピソードは、まさに「FF4のその後」を正しく拡張したと言えるものであり、俺の特にお気に入りとなっている。俺は、例えば「遊戯王5D's」では「謎のD・ホイーラー」の正体が真面目に分からなかったほど核心を読み解く能力には疎いため、FF4TAでの「謎の男」の正体も、全くと言って良いほど分からなかった。ある程度の予想はしていたのだが、その予想を上回る展開になったという感じである。その他、“俺は”「私」という一人称に憧れているため、その意味で「謎の男」を尊敬しているという点もある。なんか、ゲーム中では「俺」と「私」の両方が入り乱れていた気もするが、それがまた良いというものだろう!
そんなこんなで、「FF4TA」は、確かに「ゲーム性」の部分では、携帯電話用のコンテンツということで微妙な点が目立つが、しかしその特出したストーリー性により、俺の中では原作「FF4」の続編に相当するだけの思い出深い作品として認識されているのだ。前述の通り、まだプレイされていない方は、PSP版などでのプレイを是非ともお勧めするというものである。
・・・ちなみに、この作品は、元々は「携帯電話用のアプリケーション」として配信されたものであり、最初から全話の配信予定が公開されていて、また全話をダウンロードしても4000円程度とソフト1本分ほどの値段であったため、この手のパッケージとしては比較的「良心的」だとと言えるものだった。さあ果たして、これからのゲーム界と、そしてFFシリーズはどうなっていくのであろうか・・・?
(2012年4月23日)
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