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FF12HD/かんたん低レベルクリアー
全員バルフレアの銃撃で一発 |
前回までで帝都前の寄り道を一通り終えたということで、次はシナリオを進めるパートである。と言っても、例によって寄り道を前提としたキャラクター育成をしていると、シナリオ攻略中の敵などはほとんどが瞬殺になってしまう。まあ、FF12の自由度が高いからこその悩みであろう。
――というわけで、今回はシビアなバトルではなく、物語の流れを追いつつ、そこでの収集品についての話やその他の雑談などが中心となる。特に今回は、ドラクロア研究所にて期間限定ながらも容易に大量入手が可能な「リバースの魔片」について、そのオリジナル版からの大幅な性能変化ややり込みプレイでの位置付けについて、長く文章を割くことにする。まあ、やり込みプレイならではの激戦を期待されている方については少々退屈かもしれないが、それは次回以降ということで、今回は箸休め回として楽しんでいただければ幸いである。
そんなわけで、まずはツイッタ大草原へと飛び、ストーリー順路に戻ってソーヘン地下宮殿への門をくぐる。なお、ここの会話イベントで、全編3回目の「“お前”はやめて」が出現する。このセリフ、ご存じの通りヴァンからの「お前」という無作法な呼び名に対するアーシェの反論なのであるが、回を追うごとに物腰が柔らかくなっていき、アーシェからその他のメンバーへの融和を表していくものだとされている。しかし、残念ながら私には、この時点においても冷たくあしらっているようにしか聞こえないのである。グラフィックが向上したHD版ならとも思ったが、これといった表情は付けられていなかった。その他のシーンでは、確かにこの辺りからアーシェから同行者たちへの信頼を示すようなシーンが増えるのは間違いないのであるが…。
――そんなわけで、2番目のマップにてボスである「マンドラーズ」戦である。しかしコイツら、経験値を持っていない(ボスなので当たり前)ため、「バーサーカー」でバーサク状態となったバルフレアの銃撃で全て一発で沈んでしまった。なにせ敵のHPは全員9069、それに対してバルフレアの「フォーマルハウト+風のペネトラテ」装備に「ブレイブ」「バーサク」「HP満タン攻撃力UP」の全てを掛け合わせたダメージは9173〜11609と、どう頑張っても一撃で死ぬ。しかも、敵は5体同時に攻撃して来ず、わざわざ散開して別々に攻めてくる始末である。これでは各個撃破してくれと言っているようなものだ。えっ、「いくら無制限の低レベルとはいえ、メインシナリオくらいは銃を自主規制するべきだった」って?
私もまったくその通りだと思う…。
HPアップライセンスも封印するべきだったか…? |
そんなわけで、ソーヘン地下宮殿内部の探索を進めていく。道中、トレジャーから技の「針千本」を入手する。この技、あらゆる攻撃のダメージを3割カットする「被ダメージカット」を更に無視できる唯一の技であり、敵単体の敵対心を高める性能も高いため、今回の編成だと盾役のパンネロが唱えるのに非常に相応しい技である。命中率とCTの問題も、INT版ではある程度改善された(オリジナル版は基本命中率70&CT30、INT版は基本命中率100&CT25)。また、PS4版では渋滞も発生しないため、実用性は更に増していると言って良いだろう。
…ただし、音がうるさいというか不快という問題点が存在するため、「たたかう」の代用品として常用できるかどうかは議論の余地が有るところである。もっとも、今回プレイにおいては、諸事情によりこれより少し後に鬼のように唱えることになるのだが…。
そして、このマップの特徴としては、特定の経路を順番に進むことで解除される仕掛けが2つあるということである。
…そのうち1つは、滝の流れが変わるというものであり、最後まで進めると報酬としてオリジナル版では「伊賀忍刀」か「甲賀忍刀」のどちらかが手に入っていたが、INT版では装備できないキャラが出てくる可能性があるためか、消耗品の「ラストエリクサー」に変わっている。ちなみに、「伊賀忍刀」と「甲賀忍刀」は、どちらもほぼ同性能の忍刀であるが、甲賀忍刀のほうが連撃率が1だけ低いという謎の特徴を持っている。が、どちらにせよご存じの通り、オリジナル版の忍刀は全て闇属性を持っているがFF12においては闇属性持ちがデメリットになる場面が極めて多く、実用性はかなり低いと言わざるを得ない。「忍刀は両手持ちができる(ただし同じ物2つは無理)」とか、そういう特徴が欲しいところだった。伊賀と甲賀が合わさり最強に見える…。
――話が若干逸れてしまった。INT版準拠の今回は、滝の仕掛けでラストエリクサーが手に入る。まあ、1個あったところで…という気はするが、戦闘無しで終わらせられるイベントなので、最後まで進めて入手をしておく。ひょっとすると、前作の「たたかう禁止
低レベルクリアー」みたいに99個必要になるとか、そんなこともあるかもしれないからな…(【該当プレイ日誌】 / 【該当プレイ日誌?】)。ちなみに、2個目の仕掛けは、魔神竜と戦うためのフロアに行けるようになるものであるが、現時点では解いても戦うことができないということで、スルーをしておいた。
そんな感じで、扉が大量にあるエリアを先に進むと、ボスである「アーリマン」戦がスタートする。
…さて、こいつに関しては、ある程度ダメージを与える度に「分裂」によって自身の分身を作ってしまうことが特徴であるが、なんということは無い。魔道士2名の「エアロガ」「ファイガ」を使ってまとめて焼き払ってしまえば良いのである。そのダメージはどちらも5000程度であり、HP1000の分身は一撃、本体も62149しかHPが無いため、連続攻撃によってあっという間に体力を削っていける。一方の敵の攻撃であるが、敵は攻撃力数値が56(分身は53)しか無いため、こちらの「ローブオブロード」の防御力61を貫通できないことも多く、ラ系魔法も「サークレット」でダメージ2桁にまで軽減できてしまう。一応、「メーザーアイ」は攻撃力数値が113と強力な部類に入る技ではあるが、敵が瀕死状態かつ分身が居ない時しか使わず、攻撃範囲も狭いため、特に問題にはならないだろう。そもそも今回プレイでは1回も使われなかった。
――そんなわけで。やはりこいつも、マンドラーズと同じく楽勝で終わってしまった。あちらでは銃を使ったことが原因であったが、では銃さえ無ければ良いのかというと、このザマである。何度も書いている通り、寄り道バトルに焦点を合わせてしまうと、ストーリー上の敵は完全に作業となってしまうのだ。やれ、このどちらを重視するかということは、FF12のやり込みプレイを考えるにあたって割と重要な分岐点となるので、何かの制限プレイをする際は意識をしておいたほうが良いかもしれない。例えば、私のFF12やり込み第3作の【低レベル+入店禁止クリアー】は、寄り道要素をバッサリ切って、シナリオ上のボスにフォーカスしたプレイである。結果的にそうなっただけであるが。
10年経って貨幣価値が変わったんだよ説を提唱する |
そんなこんなで、帝都アルケイディスの内部に進んでいく。
…まず、新しい街での恒例として、ショップに寄っていく。ここで新規に買えるようになる物のうち、特に有用だと言えるのは「サンダガ」「エクスポーション」あたりか。前者の「サンダガ」は、ご存じ雷属性の最強魔法であり、雷を弱点とする敵との戦闘で使える…のだが、オリジナル版では横並びだった性能(一応、前から杖は氷だけ魔力上昇が1多い)が、INT/PS4版では少しだけ炎冷遇・氷優遇となっている。まあ、恐らくは「ブリザガ」はダメージが発生するタイミングが少しだけ遅く少しだけ使いづらいことを考慮したのかもしれない。まあ、「少しだけ」と連呼している通り、余程の精密プレイでもない限り誤差として丸め込める範囲の違いではあるが。
――そして、「エクスポーション」に関しては、オリジナル版の1600回復から1500回復に少しだけ弱体化されたが、代わりに「ポーションの知識」の効果が大きくなるという調整を為された(※ちなみに「ポーション」と「ハイポーション」は元々の回復量も増えている。何故エクスポーションだけが弱体化されたのか…)。なお、例によって今回はジョブ制により全員が全てのポーションの知識を習得できるわけではなく、最大量の2850回復ができるキャラはバルフレア(機工士と弓使いで重複)とパンネロ(シカリ)のみである。やれ、INT版以降でよく言われる「低レベルクリアーを前提とした調整」というのは、こういう細かなところでシカリを優遇しているあたりに存在するのかも?
その他、この「帝都アルケイディスに到達した時点」という段階で、新たに1体のモブが追加されるほか、死都ナブディス関連のサブイベントも進められるようになり、ボス2体&召喚獣の「カオス」と戦うことができるようになる。が、最速タイミングで倒すことに大きな意味合いがあるわけでもないため、今回は他の寄り道の際にまとめて相手をすることに決め、シナリオを進めることを優先していった。
さて。ここでは、物語を進めるために「情報を人から人に伝えてリーフを獲得する」という、FF12プレイヤーにはお馴染みのイニシエーションがあるが、なんと今回PS4版では、シナリオを進めるために最低限必要な枚数が9枚から3枚へと減っている。INT版でも9枚のままだった(はず)ので、この調整はPS4版での完全新規仕様ということになる。よほど不評だったのであろうか…。
まあ、確かに、先を急ぐべきパートで無駄にバタバタ走り回らされるということで、積極的に楽しめる部類のイベントでは無い(一応、作中設定では意図的に時間を掛けさせられているということになっており、その点ではゲーム内容と設定が連動しているとも言える)し、別に絶対に9枚でないといけないというわけでもなく、やり込み派プレイヤーとしてはどうせ28枚全て集めるから関係ないとも言えるのだが…個人的にはそういう方向性の調整より、むしろ28枚集めて中枢区に辿り着いたときの虚無感のほうをどうにかしてほしかった。頑張ってリーフを全て集めたご褒美が、あまり見応えの無い2マップに微妙なサブイベントとその報酬というのは、実に悲しいものである。
――そもそも。ラバナスタがあれだけ豪華なマップになっているのに対し、それよりも遥かに発展しているはずのアルケイディスがこじんまりしているのは、世界観的にも若干寂しいところである。もちろん、ゲーム全体のデザインとして、ホームタウンとしての機能をラバナスタに集中させたというのは分かるのだが、結果として街としての印象がせせこましいリーフ集めくらいしか残らなくなってしまったのは残念なところである…。
オリジナル版のヘイスガ魔片稼ぎの聖地がそのままリバース魔片の聖地に |
そんなこんなで、次はシナリオ通り、ドラクロア研究所の内部へと足を進めていく。ここでの最大の特徴は、各種魔片、特に「リバースの魔片」が、期間限定で簡単に大量入手できることである。
…さて、ご存じの通り、「リバース」は、回復とダメージの効果を反転させる「逆転」のステータス効果を発生させる魔法であるが、この魔法に関しては、オリジナル版においてはバランスブレイカーにならないよう慎重な調整が為されていたが、INT版では一転、完全なるぶっ壊れ魔法になったということが知られている。やれ、この魔法の扱いは、「封印するか否か」ということを含めて、やり込み全体に大きな影響を及ぼすため、まずはオリジナル版から変更された要素をまとめて整理しておくことにしよう。
◆「逆転」「リバース」関連…INT版での変更点 | ||
項目 | オリジナル版 | INT/PS4版 |
消費MP(※1) | 35 | 14 |
基本命中率 | 70 | 100 |
持続時間(※2) | 11.6秒 | 24.9秒 |
CT(※3) | 30 | 23 |
唱えられるキャラ | 全員 | 魔道士4ジョブ |
魔法の入手時期 | モブ10体撃破後 | モブ32体撃破後 |
「リボン」で無効化されるか | される | されない |
「リバースの魔片」 | ない | ある |
(※1:「消費MPカット」を共に3つ取得した状態での比較)
(※2:「デュエルマスク」「ミラージュベスト」を装備した活力34のパンネロで計算)
(※3 CTが30から23へと変わったのは全魔法共通の特性)
そういうわけで。「ダメージを回復に反転する」という極めて強力な効果でありながら、オリジナル版ではMPの消費量が莫大なうえに持続時間が短く、半端な状態で使うとミスになることも多い。そのため、大ダメージを与えてMPを回復する手段を用意したうえで、専用のガンビットを組んで運用する…という、使い方の難しい魔法であった。当然である。極端なことを言えば、この魔法を使っているだけで敵の攻撃を全て防げてしまうのだから。
…が、INT版では一転、それらの調整が過去のものとなり、純然たるぶっ壊れ魔法へと姿を変えている。まず消費MPであるが、50→20と半分以下の数値になり、オリジナル版の調整がこの時点で無に帰してしまっている。純粋な消費MP以外にも、ダメージ上限撤廃により「被ダメージカット」の状況下でも6999を超えるダメージが出るようになった、「ハイエーテル」が最終的に店売り品になるなど、MP回復自体がオリジナル版より行いやすくなっている。そして基本命中率は70%から100%へと上がり、「HP満タン魔力UP」の活用や活力の低いバッシュをリバース役にするなどの工夫が必要だったオリジナル版から、とりあえず適当に使っておけば良い魔法へと変貌した。また、最も重要な持続時間に関しては、オリジナル版では10秒程度であっという間に切れてしまったが、それも2倍以上へと延長された。冗談抜きで、オリジナル版の運用の難しさを成り立たせていた要素が全て消滅し、メリットだけが残る魔法になってしまった。もはや、完全にバランス調整を投げ捨てたようにしか思えないのである。
――まあ、いちおう唱えられるジョブの数や入手時期などにほんの僅かばかりの配慮が微妙に感じられないこともないのだが、どうせこの魔法が必要になるのは終盤であるため(オリジナル版で最速であるレイスウォール王墓攻略の時点で入手をしても、まともな運用はまず不可能であるし、それが必要な敵もいない)、大きな問題にはならない。魔道士ジョブしか使えないという点も、逆に魔法使い系ジョブ全てが唱えられると考えれば使えるキャラは多いくらいであるし、その気になれば「リバースの魔片」というものも存在する。もう、議論の余地はないだろう。INT版以降の「リバース」は、完全なるぶっ壊れ要素である。
そして。ここからは、更に「低レベルクリアー」というやり込みプレイの環境下にて語ってみたいと思う。
…まず、オリジナル版の低レベルクリアーにおいても、一応は「リバース」は有用な魔法なのであるが、上記の通り運用上の数々の問題がのしかかってくるため、積極的に使おうと思えるような魔法ではなかった。特に大きいのがMPの問題であり、オリジナル版の低レベルクリアーでは1位パンネロでも120程度、2位アーシェでも90ちょいと低く、大ダメージでMP吸収ができるようなごくごく一部のバトルでしか用いることができない。実際、特に何の制限も加えなかった【初回の低レベルクリアー】(2006)でも、リバースを使って戦ったのは魔神竜・ゾディアーク・ヤズマット・オメガmk.XIIと、裏ボスクラスの相手のみである。このうち、ヤズマットに関しては、中盤以降「被ダメージカット」でダメージ上限が6999になってMP戦術が崩壊するという、オリジナル版での運用における難しさも如実に露呈していた。
――が、INT版においては、魔装備によって大幅にMPを上げられる(例えばサークレット&ローブオブロードで+251)うえに、持続時間も考慮した時間あたり消費MPは5分の1以下ともう気が狂ったのか如く軽減された。さらに、「リバースの魔片」についても、通常プレイでは手間や時期の問題により大量入手は難しいのであるが、やり込みプレイと割り切ってその辺りを無視できれば、全キャラクターが超性能の「リバース」をCT0で使えるようになるのと同じことである。総合して、低レベルクリアーにおいても「リバース」はぶっ壊れであり、むしろ通常プレイよりもぶっ壊れ具合が際立っていると言える。いわゆる「デコイ・リバース作戦」よりも更に運用の難しい「全員リバース作戦」を、低レベルクリアーの条件下でも容易に使えるくらいだ。ちょっと敵の攻撃が強いと感じたら、回復系のガンビットを切り、マーライオンがごとく「リバース」を乱射していれば良い。誰がどう見てもぶっ壊れである。
石(リバースの魔片) |
そんなわけで。この「リバース」を無制限に使って良いのならば、これ以降はせいぜいステータス異常くらいしか怖いものが無くなり、完全にゲームバランスが崩壊してしまうのであるが、ならば完全に封印できるかと言うと、今度はそれはそれで難しいのである。
…というのも。このぶっ壊れたリバースに対抗するかのように、例えば瀕死状態のオメガmk.XIIなどはこちらの防御数値を60として6949〜8366というとんでもない大ダメージを与えてくる(オリジナル版で防御数値のみ40として他が同条件の場合は5642〜6661)うえに、オリジナル版の「最も近い敵だけを攻撃する特性」が失われており、対処が難しくなっている。また、ゾディアークなどでも、吸収できる「ダージャ」はともかくとして、頻繁に使うブレイブ・フェイスを入れれば、瀕死状態では打撃によって2911〜3695のダメージを配り続け、「コラプス」などは全体に7084〜8377というどうしようもないダメージに達してしまう。どれも、敵が得るオプションの効果、特に「瀕死魔力UP」が大幅に強化されたことに由来するものだ。
――ちなみに、ゾディアークの瀕死状態での「パニッシュレイ」は、威力値240とヤズマットの「サイクロン」と並んで最も高い数値を誇り、属性強化と「瀕死魔力UP」とフェイスの効果も含めれば、本作で最も大きなダメージを出す技となる(トライアルは知らん)。仮に魔法防御0で受けた場合、最大で22068というFF13と世界観を勘違いしているかのような特大ダメージが飛び出てしまうのだ(オリジナル版では当然9999でストップ)。まあそんな状況はまず無いのだが、どちらにせよ1万以上のダメージが出るので、喰らってしまえば即死以外の何物にもならない。
というわけで。これらの超強敵を相手にするには、さすがにジョブが2つになったPS4版の戦力といえ、低レベルの条件下ではかなり骨が折れてしまう。一応、これらの敵への「リバース」なしでの対抗手段も無いことは無いのだが、そこに「ガンビットのみ」という制限を加えると途端に厳しくなってしまう。しかしながら、リバースを使うと簡単すぎるという場面も多く、要はさじ加減が途轍もなく難しいのだ。例えば、ヤズマット戦において、「リバース」完全封印で行った結果、マップを出入りして一撃離脱を繰り返すだけの戦法になったとして、果たしてそれが面白いのか?
という話である。
…やれ、本プレイにおいては、そこまで厳しい制限プレイではないため、「リバース」の使用自体を禁止するつもりはないが、大きな方針として、本当にできる限りのところまでリバースなしで戦って、どうしようも無くなったときだけに「リバース」を使うようにしたい。まあ、前回の「たたかう禁止低レベルクリアー」では最後のゾディアーク戦でリバースさえ解禁すれば勝てると思っていたがリバースを使っても無理だったという嫌な思い出があるのだが、今回はそんなことは起こり得ない。だって、オリジナル版の極めて絶妙なところでバランスが取られていて、必ずしも使えば楽になるとは行かなかった「リバース」とは異なり、INT/PS4版のそれは必ず使えば楽になる正真正銘のバランスブレイカーになったのだから。
――ちなみに、参考として、「逆転」状態へ対抗する特殊な行動パターンを持っているモンスターは、召喚獣の「アルテマ」とトライアルのラストで登場する「ジャッジマスターズ」のみであり、アルテマは向こうから「逆転」状態にして回復魔法で攻撃を仕掛けてくることを考えると、実質的に対策を持っているのはジャッジマスターズのみと言える状況である。まあ、INT版の目玉要素である新規裏ボスが、バランスブレイカーによって簡単に勝てたら切なすぎるため当然といえば当然であるが、その他の部分のゲームバランスが完全に放棄されているようで、何とも言えない気持ちである…。
そんなわけで。本プレイにおいては、「リバース」を積極使用することはないが、状況次第により戦法の一つとして考えていく…くらいの感じで捉えていくことにしたい。そして、話をシナリオに戻すと、「リバースの魔片」は、このドラクロア研究所のトレジャーにて極めて簡単に稼ぐことができるが、ご存じの通りドラクロア研究所は期間限定のエリアであり、クリアしてしまうと二度と訪れることはできない。よって、ここでとりあえず「リバースの魔片」を99個集めるだけ集めておくのである。まあ、使わなければ使わないでOKであろう。
…というわけで、その場所は、ボス戦手前のセーブポイントがあるフロアから行ける、階段とは反対方向の小部屋である。ここ、オリジナル版でも「ヘイスガの魔片」を最も効率良く稼げる部屋として知られているが、そこがINT版でも稼ぎの名所となるとは、何とも因縁めいたものを感じる。ただし、「ヘイスガの魔片」は“縛りプレイでは有ると便利”くらいのアイテムであって、決してバランスブレイカーではない。
――そんな感じで稼ぎを行っていく。オリジナル版では、1個取るたびにセーブ&リセットでやり直しをしなければならなかったが、INT版ではトレジャーの再出現が1エリアチェンジに変更されたうえに高速モードが追加され、PS4では動作が軽量化され更に楽になっている。さらに、この手の本当の単純作業はPS4の本体機能であるPSvitaリモートプレイを使うと、寝っ転がりながら携帯機感覚で実施することが可能であるため、大幅に楽になってくれる(というかそもそも、私のやり込みプレイのように通しでの録画を企図しなければ、全てPSvitaでプレイしても問題ないくらいである。ちなみにリモートプレイ中からもPS4本体の映像は出力されており、PS4-PC間で録画しながらPSvitaのリモートプレイでゲームを進めるというのも可能である。便利な時代になったものだ…)。なお、トレジャーの内容は、出現率が50%で、中身が「エアロガの魔片」と「リバースの魔片」の2択となっているため、「エアロガの魔片」のほうも99個集めておいた、というか勝手に集まった。何に使うこれ?
魔片共通のリフレク貫通効果を活かして、発狂後ゾディにでも放ってみるか?
これは試しているだけだから…(震え声) |
そんな感じで。「リバースの魔片」も、とりあえず使うかどうかは別問題として99個集め終わったということで、ボス戦へと向かっていく。なお、その他の魔片については、特に現時点で必要性を感じるようなものは無かったので、スルーすることにした。
…そんなわけで、ボスの「ドクター・シド(1回目)」戦であるが、この戦いについては、使い魔の「ルーク」×4が経験値を持っているという特徴がある。お馴染み、第3作「低レベル+入店禁止」では「アイテムによる回復量を上げるため『ほろろの根付け』を装備したい」という理由で、第4作「たたかう禁止
低レベル」では「ルークがリフレクを貼ってしまって魔法では倒すのが面倒」という理由で、それぞれ死の宣告の効果で経験値をゼロにして撃破したが、今回は特に何か理由があるというわけでも無いため、普通に「ファイアフライ」を装備して「たたかう」でルークを倒していく。
――なお、INT版では、基本的に敵の能力は上方修正されているのが多いが、このドクター・シドにおいてはなぜか弱体化されており、攻撃力数値が22→19と下がっている。敵の打撃は銃撃であり、こちらの銃と同じく「攻撃力数値の2乗」が基本ダメージとなるため、実ダメージは4分の3程度になっている。その他、「回避不能」「防御力無視」「クリティカルあり」という特性もこちらの銃攻撃と同じであるため、攻撃力が上がっていれば新たな難所になる可能性もあったが、実際に為された処置は低下である。まあ、2回目の大灯台上層でファムフリートと同時に出現する時なら、制限プレイではラスボス戦に次ぐ難所となることが多いため、まだ弱体化も理解できる(実際に弱体化されている)のだが、こちらまで下方修正された理由は完全に不明と言うしか無い。
ちなみに、極めてどうでも良い話だが、味方側の銃で攻撃力19に一番近いのは、2丁同時撃ちであることを考えると、ヴェガ(攻撃力13)にオニオンバレット(攻撃力1)を込めた場合が一番近くなる。販売開始は、ルース魔石鉱でバッガモナンから逃げ切った後ということで、タイミング的には恐らくジャッジ・ギースがビュエルバに現れたあのシーンの時におみやげとして買ってきてもらったのであろう。
――やれ、合計3000ギルで実現できる安上がりな装備ということで、裕福に見える帝国軍の懐事情も非常に世知辛いということが推察される。なお、完全に安価な市販品をそのまま使用しているというわけではなく、CTは50→15と大幅に改善されており、2丁同時に装備もできるということで、軽量化や利便性UPも為されているのであろう。だが、そのドラクロアの技術は威力の方に活かすべきであった…。
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空賊 ○ 神 |
そんなわけで、特に大きな苦戦をすることもなく、ドクター・シド(1回目)を撃破することに成功した。
…そして、シナリオは「ドラクロア研究所を脱出したあと」のパートに進む。ここでは、完全新規のフィールドこそオープンされないものの、新たに8体のモブ(帝都アルケイディス到達直後から戦える「ダークスティール」を含む)と戦えるようになるほか、INT版で商品が大きくパワーアップした「ハントループ」のサブイベントなども始められるようになる。また、INT/PS4版では、このパートと次の「シュトラール起動後」で出現するモブの多くがオリジナル版と比べて強化されているという特徴があり、物語も中盤から終盤に差し掛かってきたということで、また異なる戦法で新たな強敵と戦っていくことができるだろう。
というわけで。新たに寄り道する要素は大いに存在するのだが、今回は少しやりたいことがあるため、珍しくシナリオ進行を優先することしよう。
――さて。シナリオは、シドの「わしもギルヴェガンへ向かう(行くとは言っていない)!」に従って、古代都市ギルヴェガンの攻略を行うパートである。登場するボスは個性派揃いの計4体であり、前回のたたかう禁止プレイでは「イージスの盾」&「グランドアーマー」&「守りの指輪」を組み合わせたシュミハザ戦の攻略が光ったパートである。果たして、今回プレイではどんな戦いが一行を待っているのだろうか…?
(2017年9月9日)
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