| . . |
◇トップページ > 管理人の日記 > 2025年12月9日の記事
管理人の日記















![]() |
|---|
年間110万円を超えるとそこから先は贈与税が掛かるので注意 |
2025年も残すところ3週間ほどである。投資活動も大詰めということで、年末に向け、私は2つの特別な行動をやることにした。
…まずは、「@今年のNISA枠を使い切る」である。NISA枠には、年間上限が120万円の「つみたて投資枠」と、240万円の「成長投資枠」があるが、その「年間」の基準日は、どちらも1月1日なので、年内に使い切っておかなければ損をする。もし、“中長期で保有をしたい銘柄”が課税口座に入っている場合は、とりあえず売り払って、その資金で同じ銘柄をNISA枠に移動させるというのも良いだろう。
――というわけで。私は、まず成長投資枠の10万円ほどの余りに対し、この11月に新発売した「たわらノーロードフォーカス:防衛・航空宇宙」を入れておいた。「防衛」は、以前に触れた通り(【日記:2025/11/5】)、この先の高成長が期待され、私が注目しているテーマである。この秋まで、日本では買いやすい防衛株がほとんど無かったのが、例の「[466A] GX
防衛テックETF」も合わせて、一気に環境が整えられた。「防衛」は、ここから毎月の積み立てにも取り入れ、全資産の1割程度を流動させながら持っておきたいと思っている。なお、「たわら防衛」のほうは、「投資信託」カテゴリの商品であり、売りも買いも足が重いのであるが、NISA枠に入れて年単位で保有するならば、そこまで関係は無いだろう。なお、ETFではない「投資信託」のメリットとして、「100円以上、1円単位」で発注できる会社が多く、NISA枠の端数を確実に使い切れるという魅力がある。クレカ積立の積み立て先として指定されているのも、そういう理由からなのだろう。
また、今年は計1800万円の「新NISA」が始まって2年目であるため、まだ理論上も上限に達している人は居ないのだが、その天井に頭をぶつけそうになったら、しょうもない銘柄を売って枠を開けるというパターンも考えられる。NISA枠では、「購入額を基準として1800万円」が上限であり、売ると、そのぶんを1月1日から使えるようになるのだ。
…ちなみに。この「購入」も「売却」も、注文日ではなく、価格が確定する約定日でもなく、「受渡日」という謎日付が参照される。しかも、例によって、外国株を参照したり、夜の注文は翌日扱いになったりと、異様にややこしく、“確実に年内の取引として終える”には、18日(木)の日中に出す必要があるらしい。ちなみに、証券取引所にクリスマスなんてないので、年末は30日(水)まで市場をやっている。18日を「0日目」として、残り8日があるのに、注文を確定させておかなければならないのだ。いつも思うが、令和だぞ。キャンセルさせてくれるわけでもないのに、この取引の遅さ、何か意味があるのか?
というわけで。楽天証券では、17日の23時59分までを締め切りとし、「NISAつみたて投資枠使い切り設定」というものが用意された。私は、「つみたて投資枠」だけでも、月給から月10万円の投資をしており、本来ならば12ヶ月でピッタリ使い切れるはずなのだが、例のアレで一時期お休みをしていたため、その余っていた分を年末で消費するということになる。
…さて、その銘柄は、普通に「楽天
プラス:オールカントリー株式
インデックス・ファンド」と、「楽天 プラス:S&P500インデックス・ファンド」だ。楽天オルカンは、あの「eMAXIS
Slim 全世界株式」よりも更に1日現金化が遅いというデメリットが存在し、異様な取り回しの悪さにより、本来なら買いたくない。ただ、10年20年の区間となると、米国を始めとする今の先進国が盤石かどうか、若干の不安が残るので、その点を考慮してのことである。
――ちなみに。いま私が保有量を増やしたいと思っているのは、実は海外株より日本株である(【日記:2025/11/13】)。私の認識とは真逆で、日本株は、どうやら世間では安定した投資先として考えられているらしく、「つみたて投資枠」の対象商品にも、多くの関連ファンドが選ばれている。ただ、この積み立て使い切り機能だと、強制的に18日に購入をされてしまう。私は、日本株は“安い時に買って高い時に売る”を最優先で適用すべき商品だと思っているので、自動的な積み立て、しかも足の遅い「投資信託」カテゴリでの購入には否定的だ。というわけで、日経225は、ETFを使って、地道に買い集めていきたい。
とまあ、こんな感じの議論をしてきたが、この「NISA枠の使い切り」や「銘柄の交代」については、年間360万円の上限から遠く離れていたり、または現時点での売却を特に考えていない人は、全く考慮する必要はない。
…やれ、世の中では、「手取り給与の1割〜2割程度を貯金するのが目安」とされることが多く、それだけで十分に偉いということらしい。それで世間では、「月3万円の積み立て投資」などという表現が出てくる。それをそのまま続けるとして、月3万円で年36万、月5万円でも年60万だ。なるほど、手取り給料の90%とボーナスの100%を投資につぎこみ、360万円の天井に頭をガツガツぶつけている私が、いかにヤバいかよく分かるというものだ。まったく、貯金0円勢と、投資廃人、どちらが危険な人物なのやら…。
![]() |
|---|
【日記:2025/10/22】で没になった画像だよ |
さて。もう一つの、投資における年末への行動が、「A特定口座における損益通算」だ。こちらは、@のNISA枠の使い切りよりも、更に必要となる人は少ないだろう。
…皆さまご存じの通り、非課税にして投資の基本である「NISA枠」は、1つの証券会社でしか開設できず、かつ、購入額を基準とした年間上限が存在する。よって、積極的な取引をしたい場合には、課税口座を開く必要があるのだが、その時に便利なのが、「特定口座」というシステムだ。「投資で利益が出たときに、その利益から2割を税金として引く」というのを、自動的にやってくれるシステムであり、正直、これが無いと投資なんてやってられない。単純に利益から2割を引くだけでなく、「同じ証券会社の特定口座内」でマイナスが出た場合、取りすぎた税金を返してくれたり、逆に合計成績がマイナスの時にプラスの銘柄を売ったときは、そもそも税金を取らなかったり…などといった複雑な合算まで、自動でやってくれるのだ。
――しかしながら。この「損益通算」をしてくれるのは、プラスもマイナスも年末までであり、1月1日になると、また0円に戻ってしまう。一応、3年を期限として、翌年以降への持ち越しも可能なのだが、その場合は、自力での確定申告が必要となる。また、“トータルでは勝ってる”という場合でも、例えばA証券会社で+50万、B証券会社で-10万という場合、課税額はA証券会社で10万円となり、B証券会社はマイナスのまま終わってしまう。これを合算するのにも、やはり悪逆非道たる確定申告をする必要があるが、もう吐きそうなくらいに面倒なうえに、1円でも間違えると税務署とかいう謎の組織がヒットマンを送り込んでくるらしい(誇張)。その取り締まり能力を、国のほうに向けてはくれないだろうか。何はともあれ、やはり、極端に面倒な確定申告は避け、「特定口座」のシステム内で完結をさせたいというものだ。
そういうわけで。年末に向けて、「特定口座」内のプラスマイナスを、できるだけゼロに近づける作戦が、節税策として重要になる。
…では、ここからは具体例から述べていこう。例えば、私がメインとして使っている「楽天証券」では、秋の成績が大変よかったため、特定口座で約50万円という莫大な売却益を出すことができた。しかし、その中で、「[1540]
純金上場信託」という商品は、買うタイミングが非常に悪かったため、-7万円という大きな含み損を持っている状態だ。商品自体は、あの「三菱UFJ
純金ファンド」のETF版といえる内容であり、短期はもちろん、中長期でも期待できる銘柄だ。というわけで、今はマイナスなものの、今後とも保有をしておきたいと思っているが、そこをあえて売却し、-7万円を確定させておく。すると、“楽天証券で2025年に出した利益”の50万円が、減って43万円という扱いとなり、7万円の2割:1万4000円が帰って来る。即時売買可能なETFであるため、その後に即座に買い直せば、デメリットは無い。その他、大きなマイナスを消せるということで、精神的に安定するという心理アドもあるな。
他の具体例として、クレカ積立をしている「tsumiki証券」という会社では、売却済みの確定損益として、-6万円というかなり大きな額が書かれている。これは、買った商品が駄目だったというわけではなく、去年の冬に始めた積み立て投資が、4月のタコ大統領の例のアレを喰らって、大幅な減算となったときに売ってしまったからだ。まあ、あのエピソードも、今となっては、良い勉強だったと思う。当時は、あの程度の輩が、世界経済を破壊すると、本気で信じきってしまっていた。皮肉なことだが、バカだのクソだの罵っていた私が、逆に奴を最も高く評価していたのだ。そして、あのおかげで、金(ゴールド)など、米国株以外の商品にも注目できるようになったという点も存在する。やはり、仕事や恋愛と同じで、投資というのも、失敗しなければ学ばないものである。
…なにはともあれ、そのtsumiki証券も、地道な積み立てで、現在では、損失を超える+7万円の「評価損益」(未売却)を出せている。このプラス額は、見るたびにニンマリでき、できればそのまま来年に持ち越したいところであるが、あえてそれを売って、「2025年のtsumiki証券での成績」を0円に近づけておくと、その分だけ税金が得できる。1月1日を超えてから売ると、7万円の2割:1万4000円が丸々取られるが、いま売れば、「2025年の利益」が1万円となり、1万円の2割:2000円しか取られないのである。
――ちなみに、tsumiki証券×エポスカード(エポスゴールドカード)の組み合わせでは、積み立てた商品を売らないことで、多くのポイント還元を得られる。だが、今回の場合は、それを捨てたとしても、1万2000円ぶんの節税を取っていったほうが良いと判断した。その他、auカブコム証券(現:三菱UFJ eスマート証券)も、夏以降、増え続ける資産にニヤニヤしているが、現時点での“2025年の実現損益”としては-2万円であるため、泣いてプラスの株を売るつもりである(泣いて馬謖を切る的なニュアンス)。
というわけで。いろいろとややこしいが、「@NISA枠の使い切り」も「A特定口座における損益通算」も、共通するのは「節税」だ。「投資で出した利益のうち、20%が没収される」という尋常ではない天引き、そして「逆にマイナスが出ていても、20%を返してくれるわけではない」という非情なルール、その2つが共存する中で、できるだけ払う税金を減らそうという努力なのだ。
――やれ、皆さまが普段の生活で感じられている通り、税金なんて払うだけ無駄である。国という奴は、ただでさえ会社が我々に払った給料の1/3を抜いていくくせに、それで更に寄越せとほざいてくる、尋常ではない強欲っぷりだ。払う税金を減らすために努力をするのは、搾取からの自己防衛と言って良い。大丈夫、NISA枠を使っている人は、守りの初手ができている。
(2025年12月9日)















2025年12月9日の記事を表示しています。