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管理人の日記

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うるせえ、日本ぶつけんぞ |
最近、「NISA国内専用枠」などという話が出てきたが、意外にも、私は賛成である。長期的にはともかく、数日〜数年という程度であれば、日本株は良いパフォーマンスを期待できると私は思っているし、何より、その日の値段で売って、早めに換金できるからだ。
…というのも。話題の発端は、今週の国会である。いわく、NISA等による投資は、国民の間に一定の普及をしたが、そこで多く買われているのは、「全世界株」や「S&P500」といった海外株中心の商品である。日本の経済成長に繋げるために、国内優遇枠を用意するべきではないのか、という理論だ。なるほど、運用する側からしてみれば、“自国の経済成長のために、国民の預金を使いたい”というのは、至極当然であろう。
――いっぽうで、この「国内枠」についての賛否は、基本的にほぼ100%「非」である。いわく、投資したくなる日本企業がない、成長性に期待できない、円という通貨自体が駄目、NISAは個人の資産形成であって国内企業の資金調達手段ではない、など、散々な評判だ。なるほど確かに、全世界株やS&P500は良い商品であり、短期はもちろん、10年以上といった中長期の投資にも向いている。もちろん私も、資産形成の主要部分の一つとして捉えているものだ。
しかしながら。あまり知られていないのだが、「国内株の投資信託」には、素晴らしく良い点がある。それは、「@その日の価格で売り買いでき」、「A素早く換金可能なこと」だ。
…というのも。例えば、皆さまの大好きな「eMAXIS
Slim 全世界株式」「米国株式」は、日本市場と米国市場の開場時間の違いから、注文を出した次の日の値段で約定(購入/売却)が為される。注文を出すのが日本時間の昼であれば、原則として、その日の夜の米国市場の結果が、購入・売却額に反映されるのだが、これはもう、博打のような感じである。先物市場なども一応は存在するが、あれは占いであり、結局のところ、叩いてみなければ鐘の音は分からないのだ。一方で、日本株であれば、“特にバッドニュースも無いのに2%とか下がっている日”に注文を出せば、下がったその日の値段で買え、ほとんどの場合、すぐに価格が戻ってくるのだ。
――そして、購入・売却額の面以外にも、現金化の速度がある。例えば、「楽天プラス:日経225
インデックス・ファンド」は、日中に売却注文を出した場合、3日後の朝には出金可能となる。例えば、「月曜日の昼休み中」に売却注文を出すと、「月曜日の15:30の終値で売却が確定」し、「木曜朝に出金可能」となる。これでも既に遅いのだが、これが「S&P500」などの米国株分類だと、1日遅れで金曜朝に、そして「全世界株」系統の商品は、マザーファンドに起因するのであろう、更に1日遅れて、なんと次の週の月曜日となってしまう。休日はこの手続きが全く進まないため、土日なんかに出すと、火曜夜という謎タイミングで売却額が決まり、2回目の月曜日にようやく出金可能となる。遅すぎる…。令和だよ?
ちなみに。「全世界株」は“5日後の朝”組だが、似たような値動きをする「先進国株式」は、S&P500と同じ“4日後の朝”組である。やれ、先進国株式は、S&P500と全世界株の間の中途半端な商品と思われがちであり、実際その通りなのだが、この「1日早く現金化できる」「米国株式との足並みを乱さない」という点をメリットと捉え、私は、購入商品の一つとして据えている。
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さて、どこまで行けるか、日本株 |
さて。話が少々それてしまったが、「楽天プラス:日経225
インデックス・ファンド」などの魅力は、換金が“3日後の朝”組であり、S&P500などよりも1日早い。そして、その日の値段で売却できるため、市場の流れを見て、売買を決定可能だ。外国株に依存する投資信託の、信じられないくらいの取り回しの悪さを緩和できるという意味で、国内株の投資信託にも、魅力があると言えるだろう。
…加えて。「日本株に成長性がない」というのは、嘘である。この夏から秋の時期は、本当に目覚ましい成長をしてくれたが、現政権が円安・物価高路線で庶民を苦しめてくれるおかげで、この先もまだまだ期待ができそうだ。何故か、“円安になると日本株の価値がなくなる”と主張している人がいるが、それは誤りであり、一般的に、円安は日本株の株価にも有利になりやすく、物価以上の上昇速度を確保できる。よって。この先の私は、もう少し、資産の日本株比率を増やしていきたいと思っている。
――そして。具体的に買う銘柄は、もちろん「日経平均」こと「日経225」だ。やれ、日本株の詰め合わせ商品といっても、半導体とか高配当とか、色々な種類が存在するが、日経平均をただ持っているだけのほうがマシというパターンが多く、うんざりするものだ。これが落ちる日は、もう日本は無理だ諦めろ。そして、国内株ならではの取り回しの良さを活かすため、基本は短期保有としつつも、様子を見て、数カ月・または年単位で維持をしていきたい。
かくして。私は、もし「NISA国内専用枠」が登場したら、まあまずは、“国内株”扱いのETFを詰め込めないか確かめる。なにせ、即時売買ができて、換金も「2日後の朝」と最速であり、楽天証券なら手数料ゼロ、そして全世界株・国内株・テーマ株式・金など、様々な商品へと分散投資が可能だからだ。なので、「投資信託」ではなく、まずは「ETF」カテゴリの商品が優先だ。
…さて、さすがにETFの利用には、何らかのリミットレギュレーションが設けられそうなのであるが、もし「日本株に依存する」「投資信託」しか買えない場合には、ひたすら日経225の詰め込み枠として利用する予定だ。繰り返し述べているが、私は日本株にはそこそこ期待をしており、保有量をもう少し増やそうと思っているからだ。そして、もし成長率がイマイチになってしまっても、日本株は手放す際も素早い。この手軽さは、日本人が日本円で日本株を買う、本質的な魅力である。
――というわけで。私は、「NISA国内枠」の新設に賛成である。恐らく、現行の1800万円の上限は壊さずに、新たに用意されるような形となるだろう。1800万円の上限を使いこなせる人は、そこまで多くは無いだろうし、“売って買っての取引”であっても、国内企業にとって、一時的でも資金が集まりやすくなる。誰も損をしないのである。国も、たまには役立つものを作ってくれても良いだろう。
(2025年11月13日)

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