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管理人の日記
変態の異名を持ち燕尾服と仮面を纏う高貴なる男騎士
何かしら弱点が有ったほうが愛されるキャラクターになるということ |
以前にUSJに行った際には、ニンテンドーワールド(【日記:2022/3/31】)以外にも、様々な展示を見て回った。その中には、3Dメガネを用いた映像アトラクションがあって、私が訪れた時間帯には、「美少女戦士
セーラームーン」の映像を放映していた。
…さて、私は、「セーラームーン」については、アニメも漫画も全く見たことが無く、作品の名前を知っているくらいであった。ただ、こういうアトラクションというのは良く出来ているもので、私のように原作をほぼ知らない人間であっても、楽しめるように作られている。10分ほどの放映時間の中で、メインキャラクターである“セーラー戦士”たち10人を紹介しながら、それぞれに見せ場を与えつつ、敵との戦いでは苦戦も演出し、最後は主人公のセーラームーンが敵を倒す…という、少年漫画のド王道ストーリーが展開されていた。失敬、少女漫画であったか。
――ということで。私としては、これは「キン肉マン」的な漫画であると理解した。主人公のセーラームーン(月野うさぎ)は、キン肉マンでいうキン肉マン(キン肉スグル)で、その味方のセーラー戦士は、セーラームーンに近しいキャラたちがテリーマンやロビンマスクといった正義超人、目つきがキリッとしたほうの戦士たちは、少し変わった立ち位置の“悪魔超人”的な感じであろう。そして、漫画「セーラームーン」は、そういったセーラー戦士たちが、敵と戦って勝利するバトルものである。もちろん、恋愛や変身といった女児向けアニメの要素もあるにはあるが、大きな流れとしては、少年漫画のそれを踏襲しているのであろう。やはり、少年漫画の熱さに、男も女も関係ないのだ。
ということなのだが、本日語りたいのはそういう内容ではなく、登場人物の1人であるタキシード仮面についてである。これは、主人公であるセーラームーンの恋人であり、なにやら前世からの因縁という深い関係があるようだ。中学生〜高校生であるセーラー戦士たちより一回り上の年齢であり、作中ではタキシード(燕尾服)にマントを付け、白い眼鏡で目元を隠して登場するようだ。その昔、FF6日誌における「ガウのおめかし」のシーンでちょっぴり触れた(【第15話】)ことから、興味をもち、調べるに至った。
…だが、このタキシード仮面様は、今で言う残念なイケメンである。もう、私が説明するよりも、資料として【こちらのニコニコ動画の動画】を見ていただければ十分であろう。セーラームーンのピンチに高い所から失礼し、バラの花を投げ、スラッとしたポーズでカッコいいポエムを披露して、戦士たちを鼓舞する。だが、それだけで帰っていく。何をしに来たんだ。どうも、まとめ動画を見るに、当初はカッコいい感じで描写をしていたが、だんだんと作品が継続するにつれ、作中でも残念な扱いを受けていたようだ。
――ちなみに。前述のUSJの映像コンテンツにおいても、タキシード仮面様は登場し、長すぎる足と激しい肩幅で、観客に衝撃を与えてくれた。ただ、残念ながらUSJの映像では、正統派イケメンとして描写されていたように思う。まあ、セーラー戦士だけで10人居て、それぞれに見せ場を作らないといけない中、タキシード仮面様まで個性を炸裂させると、要素が散らかりすぎてしまうのであろう。無念…。
ズバリこれという画像が【過去日記】にあったわよ |
しかし。タキシード仮面を、こういう“残念なイケメン”として描写したのは、作品の方向性として、非常に良かったと思うのである。何故なら、人は、弱点のある人間のほうが、親近感をいだきやすいからだ。
…それについては、具体的に考えてみればよく分かる。あれほど見た目がカッコいいタキシード仮面が、内面や戦闘でも完璧な人物だったら、もう敵は全てタキシード仮面が倒せば良く、セーラー戦士たちの出番は無い。また、「主人公であるセーラームーンの恋人」という設定は非常に危険であり、男性層からも女性層からも敵視される恐れがある。だが、あれだけ残念な内面を見せられると、「まあいいか」という気分になってくるというものだ。
――やれ、FFシリーズにおいても、ただイケメンなだけだとか、強くてカッコいいだけという主人公よりも、何か変なところでネタになるキャラクターのほうが人気が出やすい傾向がある。タキシード仮面も、それと同じである。だから、タキシード仮面様の検索ワードとしては、「タキシード仮面 カッコいい」→「タキシード仮面 キモい」→「タキシード仮面 キモかっこいい」と変遷していくのだ。
(2022年4月6日)
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