. . |
◇トップページ > 管理人の日記 > 2022年3月31日の記事
管理人の日記
アトラクションの設計者に、異様なまでのヨッシーオタクが絶対いる!
初代ヨッシーアイランドはもちろん、DSやNewアイランドのネタも拾っているところが100点 |
少し前に、知り合いとユニバーサルスタジオジャパン(大阪)に行ってきて、その際に、噂の「ニンテンドーワールド」にも訪れたので、その感想を書いてみたいと思います。
…まず、「ニンテンドーワールド」という名称だが、実質的にはマリオワールドである。メトロイドやゼルダといった任天堂の別タイトルは、世界観・キャラクターを含めて、全く登場しない。トンネルをくぐると…もとい、土管をくぐると、周囲一帯がマリオシリーズのステージのようになっている。ネタとしては、『ブラザーズ1』『64』『3Dワールド+フューリーワールド』から拾われているものが多いが、他シリーズのネタもちょくちょく登場する。
――さて、その内部の主要なアトラクション(乗り物)は2つである。まず、マリオカートのアトラクションのほうであるが、サッパリであった。入り口で、『Newスーパーマリオブラザーズ』(DS/2006)の城・砦BGMの新規アレンジが聞けた点は大変良かったが、肝心の乗り物部分は、ARゴーグルのようなもので長く頭を締め付けられて気分が悪くなったうえに、なんだか良く分からないまま勝手に終了した。恐らく、「緑の甲羅で敵を攻撃してコインを集める」という射撃ゲームなのであろうが、全くルールが分からなかった。理解しなかった私が悪い…と言いたいところであるが、他のアトラクションも、全て時間や形式の制限がある中で楽しませてくれたのだから、マリオだけをゲーム関連として特別に擁護することはできない。
しかし、もう一つのほうの「ヨッシーアドベンチャー」は、私にとって極めて満足感の高いアトラクションであった。まず、これも、乗り物としての内容は、“ヨッシーを模した車両に乗って、パーク内の高いコースをゆっくり回る”というだけであり、マリオシリーズに興味の無い人はもちろん、何作か遊んだことがある程度の人であったとしても、「で?」って言うだけとなるであろう。
…では、この「ヨッシーアドベンチャー」の何が良かったかというと、小ネタの拾い具合が凄まじいのである。この手のテーマパークは、行列が1時間を超えるようなことも珍しくないため、待機列でも楽しめるよう工夫されている。そしてヨッシーアドベンチャーでは、ヨッシーアイランドの小物が用意されている。例えば、フラワーは、私は4個見付けたのだが、間違いなくゲームと同じで5個あったはずだ。また、ある壁には、フラワーに加えて、扉・ハテナ雲・一方通行ゲートといったオブジェクトが配置されており、何かと思ったら、ゲーム内の「天井のあるフロア」を再現していたのであった。出口部分の一方通行ゲート、あれをワンワン岩で止めると逆走できるんだよね…(ひみつ6:「はてしないヨッシーのせかい」)。そういえば、少し前に並んでいる人が、マリオと無関係な猿の人形(おさるのジョージ?)をステージ部分に重ねて写真を撮っていたが、「もうやめて!
おさるさ〜ん!」だったのかも…。
また、列で流れているBGMは、定番の初代ヨッシーアイランドのものに加えて、ひっそりと「Newアイランド」(3DS/2014)の楽曲が含まれていた。あのゲームのステージBGMは、ほぼ全てが1曲のアレンジであったため、間違えるはずも無い。もちろん、既存の流用ではなく、このパークのために作られた新規アレンジである。ただ並んでいるだけなのに、大変にお得感が強い内容だ。
…やれ、ヨッシー作品としては、SFCの初代アイランドが超名作(【日記:2021/5/29】)だったため勘違いされやすいのだが、ヨッシーのゲームは微妙な出来のものが多く、この「Newアイランド」も今一つという作品であった(【日記:2021/6/29】)。そんなゲームのBGMも忘れずに拾ってくるというのは、しっかり最後までプレイをした人間として、嬉しい限りである。だから、個人的に、一番欲しかったグッズは、マリオ・ルイージの帽子とかじゃなくて、パーク内のマリオ新規アレンジ楽曲を集めたCDだったかな…。
ちゃんと花がグルグル回っていたところも評価高い |
さて。そうして待機列も楽しみつつ、いよいよ乗り物(ヨッシー)に乗車する。一応、ヨッシーの卵を見付けて、その色に対応するボタンを押す…というミニゲーム要素を紹介されたが、特にスコア等が出るというわけではなく、あまり意味は無いようだ。というわけで、ポケモンスナップが如く、携帯電話を使って、写真を取りまくることにした。
…その中でも、私がいたく感動したのが、土管(トンネル)の中の展示物である。そこでは、各作品のオープニングである“ものがたりオルゴール”とともに、カメックが赤ちゃんマリオをさらい、ヨッシーと出会うシーンが再現されていたのだが、その奥に、ベイビィピーチと回る花のオブジェが配置されていた。これは、地獄のゲーム:「ヨッシーアイランドDS」(DS/2007)で、空を飛ぶための要素である。
――さて、このDS版は、かなり問題のある作品であり、率直に言って、クソゲーに近い作品だと思う。ただ、その狂気的な出来が、妙な中毒性を生み出すのも確かであり、私が2021年に再プレイをしたときは、ヨッシー作品で最も印象に残るゲームになった。そして、待機列でも、DS版のヘボいBGMは存在しなかったので、作品がまるごと黒歴史化されたのかと思っていたが、その要素が、まさかの、外から見えない土管の中で拾われていたのである。あの愛すべきクソゲーをわざわざ取り扱ってくれたことには、感謝するしか無い。ありがとう任天堂…。
その他にも、「3Dワールド」(WiiU/2013、スイッチ/2021)のコンドル、「NewスーパーマリオブラザーズU」(WiiU/2012、スイッチ/2019)の風船ヨッシー、キノピオ隊長(オデッセイ、他)など、とにかくヨッシーアドベンチャーでは、小ネタの回収が多い。
…さて、これらについては、マリオ作品をあまり遊んだことが無い人が目にしたとしたら、ただ単に“マリオ世界のオブジェクトの1つ”としか思わないだろう。だが、私のような多くのゲームを遊んだ人間が見ると、それらの作品をプレイした思い出が蘇ってきて、何倍も楽しめる。「Newアイランド」のタイトル画面で使われている屁みたいな音を使った完全新規BGMなど、妙にマニアックなところを突いてくる。だが、これはゲームのテーマパークなのだから、ゲーム作品を遊んだ人が楽しめるようにすべきだ。そういう意味では、このヨッシーアドベンチャーは、花丸の100点満点である。
ところで、ヨッシー関連に限らず、「ニンテンドーワールド」内では様々なマリオ作品の小ネタが拾われている。しかし、残念ながら、私が愛するもう一つの鬼畜マリオである『サンシャイン』(【日記:2021/2/11】)の要素は全く見付けられなかった。ポンプを背負っているマリオの人形などが1個でも売っていたら、その時点で購入確定だったのであるが…。
――さらに、意外にも『ギャラクシー』要素も無い。BGMのクオリティが高い作品であり、アレンジ曲を流すには向いていたと思う。また、登場人物である「ロゼッタ」も、割と最近の作品にも出演しているらしいが、何故かパーク内で姿を見ることはできなかった。デイジーは居たのに…。
というわけで。ヨッシー作品の細かいネタはかなり回収されていたが、まだまだマニアックなところまでこだわれる気がする。うん、異様なまでの細かいネタとかも回収しても良いのよ?
毒の川とか、マリオパチンコとか、なわとび&バレーとか、ヨッシータワーとか…。
(2022年3月31日)
2022年3月31日の記事を表示しています。