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管理人の日記
あけましておめでとうございます!(本文の内容とは関係なし)
※今日の記事では、この2作についてのネタバレが大量に含まれています。注意! |
あけましておめでとうございます。…が、この日記では、いつもと変わらず平常更新を続けていきます。
さて、本日の話題は、「女性人気の高いゲームキャラ」というものである。こういう人気投票を、性別で分けてやっている場合は少なく(もちろん、企業側ではデーターを取っているのだろうが)、あまり表沙汰になったことは無いものの、「男が好むゲームキャラ」と「女が好むゲームキャラ」には確かな違いがある。まあ、ゲームなんて意図的にカッコかわいく作っているのだから、男は女キャラが好きで、女はその逆であろう…というのはその通りだが、男キャラに限ってみても、「男性人気が高いタイプ」と「女性人気が高いタイプ」が存在するのだ。
ということで、本日はその辺りの話を、PS4で発売されたRPG作品である「ドラゴンクエスト11」と「ペルソナ5(+ザ・ロイヤル)」から考えてみることにしよう。RPGゲームというのは、様々な特徴を持った男女のキャラクターが複数登場するのが通常であり、例えるなら男女混合アイドルユニットという感じである。そのため、プレイヤーの性別による人気の違いを考える題材として、ちょうど良いと言えるだろう。
――ちなみに。今回の題名でも述べた、「女性人気の高いゲームキャラクターの共通点」とは何なのか。結論から言うと、顔が良くて、アホなことである。
ちょっとグーパンチで殴っていいかな? |
では、1例目の「ドラゴンクエスト11」について考えてみよう。この作品は、2017年にPS4と3DSの2ハードで全く別のバージョンが発売された。私は、発売少し経ってからPS4版をプレイし、『8』以来で久々のドラクエだったものの、しっかりと楽しめ、高評価を下している(【日記:2017/10/9】)。
…しかし。その後のドラクエ11の展開には、あまり良い印象を持っていない。まず、2019年に、何故かハード名未定のころから発表されていたスイッチ版の「ドラクエ11S」が発売され、「PS4版をベースとしつつ、キャラクターボイス+3DS版の要素を導入」といった感じのアッパー版となったものの、ハード性能によるグラフィックの差異は、“頑張ってはいるものの避けられない”という感じであった。そして、2020年になって、その「S」をベースとして、PS4などの高性能ハードに再度の移植が為された。これで、やっと「グラフィックはPS4版に準拠+追加要素あり」の“完全版”が遊べると思ったものの、なんとそれがスイッチ版のリマスターであり、グラフィックは元のPS4版より劣るという衝撃の内容だったのである。結果、これまで発売された4バージョンのどれもが、悪い意味で特徴が残るという感じになってしまった。人はまた、FF6の悲劇を繰り返そうとしているのか…。
さて、そんな話はどうでも良いとして、このドラクエ11では、初版の発売から2ヶ月が経った2017年9月に、「ネタバレイトショー」と題した放送にて、公式で人気投票が行われた。この投票の面白いところは、投票をしたプレイヤーの男女比が分かっていることである。具体的なランキングについては、【こちらの辞典記事】と【こちらのサイト様】をご覧いただきたい。紹介すると、女性人気の高いキャラはカミュ・ホメロス、男性人気の高いキャラはベロニカ・マルティナという感じである。
…もっと詳しく紹介してみると、まず母集団(投票した人全体)の男女比は、ほぼ1:1であったようだ。ちなみに、この投票では、投票率の男女比の他、総得票数も分かっている。そのため、女性票のみで集計すると、3部構成の物語で、味方陣営ではずっとカミュが1位である。なお、サブキャラクターでは、部ごとの区別が無く、総得票数も分かっていないものの、ホメロスがおおよそ女性票80%という圧倒的支持で、ランキング1位を独占している。
さて。ホメロスは、上の画像で紹介したキャラクターであり、まあ美形と言って良いデザインである。しかしながら、ゲーム内の活躍は、情けないとしか言いようがないものである。
…まず、ホメロスは、主人公である勇者をあえて捕まえずに泳がせ、勇者の剣の封印を解いたところで、それを奪い取ってしまった。この第1部までは良かったのである。そして第2部では、「魔軍司令ホメロス」として、魔王軍の幹部である「六軍王」でも作戦指揮を取る立場となり、世界崩壊を生き残った人間たちを根絶やしにしようとする。しかしながら、この先は無能政策のオンパレードだ。
――具体的に、最初の失敗として、第2部の序盤では、ホメロスは仲間1名と行動していた勇者を発見した。「死んだと思っていた勇者が生きていた異常事態」であると共に、「態勢の整っていない勇者陣営にトドメを刺す絶好の機会」だったのだが、何故かそこでホメロスは挨拶だけして飛び去っていってしまった。そのため、勇者は続々と仲間を求めていき、元の勢力を取り戻してしまった。また、「勇者が生きていた」という決定的な状況の変化があったにも関わらず、作戦を組み直したり、他の六軍王に情報伝達するなどをしなかったため、六軍王たちは「海底王国を襲撃したが、挨拶だけして帰る」「カジノを占領し、それで終わったと思って遊び呆ける」などと致命的な失策を犯して、勇者に各個撃破されていった。司令しろ。結果的に、ホメロスがやったことは「勇者に挨拶をしたあと、魔王城の奥で待っていただけ」である。それで負けてしまったのから、実に情けない…。
ところで、ホメロスが魔王に魂を売った理由であるが、「同僚に出世で抜かされて悔しかったから」という湿っぽい理由であり、同情の余地は感じない。そして、第3部では、特にこれと言った活躍が無いまま死亡退場し、それっきり物語の核心には関わらずに終わってしまった。ちなみに、「追加してほしい仲間キャラ」という項目でもホメロスは1位であって、冒頭の投票はスイッチ版の発売より遥か前に行われていたのだが、結局「S」でもホメロスが仲間に加わることは無かった。聞いておいてそれは無いだろう。ドラクエの移植・リメイクでは、「仲間キャラクターの追加」は過去にも行われてきたのに…。
そんなわけで。私は男であり、女の気持ちになったことが無いため、ホメロスの女性人気が高い理由は全く分からないというものだ。
…まあ、強いて言うなら、顔はいいと思う。PS4版の3Dグラフィックにおけるホメロス(25)という感じも、鳥山イラストのホメロス(45)という感じも、内面はともかく、見た目は渋くて格好良い。さすがに、「3DS版の顔」および「魔王陣営に付いた後のエリマキトカゲ的ファッション」は擁護できないが…。また、数々の失策も、「人間らしい弱さがあって同情できる」とか「母性本能(?)を刺激される」などという見方もできなくはない。その他、「制作者に虐げられているのだから、私が守護ってやらなくちゃ」とか「グレイグ×ホメロスが推せる」などと言った、よく分からない意見も存在するようだ。
――ということで。私は、ホメロスの女性人気が高い理由をまとめると、「顔が良いのに、抜けているところ」だと考える。でも、男の私からすると、顔がいいのは良いとして、もっと信念を持って魔王に寝返ったり、優秀な司令で勇者を苦しめてくれたほうが、“倒すべきライバル”としての威厳があったように感じる。ああ、でも、私も女性キャラの「天然」とか「不思議ちゃん」はかわいいと思うが、女からしてみると死ぬほどウザいらしいので、男女共通で「同性のアホキャラ」は嫌われるものなのかもしれない…。
たのしそう |
続いては、「ペルソナ5」&「ザ・ロイヤル」から、これまたライバルキャラクターと言える「明智吾郎」が登場である。原作は2016年9月に発売され、PS4の傑作とされることの多いRPGであるが、私はあまり良い印象を持たなかった(【日記:2018/7/13】)。その後、テレビアニメ版などの展開の後に、アッパーバージョンである「ザ・ロイヤル」が2019年10月に発売された。これに関しては、私自身がプレイするのでなく、知人がやっているのをちょくちょく横から見るという形式になった。
…さて、このゲームの人気投票では、上のドラクエ11の例ほど、明確に男女比のデーターが公開されたわけではない。しかしながら、人気上位に来ているのは、だいたい主人公と明智であり、このゲームの主人公はいわゆる“無個性系主人公”であるため、明確なキャラクター性のある人物としては、明智が1位と言って良いだろう。そのコメントには「母性を刺激される」というものがあったらしく、恐らく女性からの熱い評価を受けているのだと思われる。なお、このゲームのメイン女キャラは、私に言わせると中身が終わっているか見た目も終わっているかのどちらかであり、男性票は分散してしまった可能性があると考える。私が票を入れるなら、祐介かなあ…。春ちゃんは、見た目は好きなんだけど、父親への処刑を遊園地で見ようとしたクソ女だし…。
では、明智は、ホメロスのところで語ったような、「顔がいいのに、抜けている」キャラなのだろうか。まさしく、ズバリそれである。
…まず、明智は、探偵であり、主人公の怪盗団に敵対する立場として登場するが、実質的には「敵か味方か?」のような感じであり、一時的に仲間にも加入する。この仲間時のファッションセンスは、カラスのくちばしを模擬した真っ赤な仮面を付けるという衝撃的なものであったうえ、一斉攻撃モーションが「ダンスのようなステップをしたあと、両腕を広げてカメラにアピールする」という実に楽しそうなものだった(【YouTube】)ため、印象に残っている。
――そして。そのダンジョンの終了後に、明智は明確な敵側に回るのであるが、「主人公の死亡を自分で確認しない」という決定的なミスで主人公を取り逃したことから、彼の暴落が始まった。その後には、殺人を含む重大な犯罪行為を、“父親”に対する非常に個人的な恨みから行っていたことが発覚した。最終的に、終盤のダンジョン道中で戦い、それを撃破するとイベント後に生死不明となる。こういう場合、更なる重要場面で再登場するのが恒例なのだが、そのようなことはなく、ストーリー中でも特に振り返られることなく終わってしまった。
というわけで、男である私の目線からすると、明智は「しょうもない小物」なのであるが、ホメロスの場合と同じく女性が母性本能(?)を刺激されるためか、それとも男性票が散ってしまっているからか、明智が人気投票で1位となっている。
…しかし、明智に関しては、初代ゲーム版の「ペルソナ5」以外での救済が用意されている。まず、初代ゲーム版をベースとしたアニメ版(全26話+2話)では、さすがに結末は変わらなかったが、主人公と共に犯罪者を追い詰める共闘シーンが追加されている。また、「ロイヤル」における追加シナリオでは、ある理由により再登場をする。そしてその際は、要約すると「自分の存在が消えてしまうとしても、悪を討つために戦う」という信念をもった人物になっており、再び主人公たちに力を貸してくれる。そして、それを果たしたエンディングでは、約束通り去っていってしまう。
――というわけで、この「ロイヤル」でのエピソードが最初から存在すれば、私のような男性層の明智への評価も、今とはだいぶ変わっていただろう。そして、それとは逆に、女性人気は失われてしまっていたかもしれない。この辺りは、あちらが立てばこちらが立たずという感じなのか…。
言われてみると、FF主人公も、ちょっと抜けてる感じの人のほうが人気な気がする |
というわけで。女性人気の高いキャラクターの共通点は、「見た目が良くて、ちょっとアホなこと」であるということが分かった。
…また、これはプレイヤーの性別に関係なく、あまりにも完璧すぎるキャラクターは嫌われるように思う。現実世界ならともかく、ゲームなのだから、何の努力もせず天才になれるし、伝説の勇者として歴史に名を残せるし、医者や弁護士にだって就ける。だから、あえて共感できるような弱点を作ることが重要なのだが、そのさじ加減が難しい。あまりにアホだと誰からも見向きされず、逆に天才すぎても嫌われる。また、露骨にどちらかの性別に媚びると、その反対のプレイヤーから反感を呼ぶ。この辺りは、現実世界と同じである。
――その他の点として、「自己犠牲」的な精神を持っているキャラクターは、人気が出やすいようだ。例えば、昨年行われたNHKのFF投票では、ユウナ・エアリス・ティーダといった、世界のために命を賭して戦ったキャラが複数上位に来ている。また、私が上で触れた「ロイヤル」での明智への好感も、自らの犯罪行為を償うためという考えがあるものの、ある意味では“自己犠牲”と言えるのかもしれない。
そんなわけで。今日は、「好まれるタイプのゲームキャラの共通点」を探してみた。
――さて。皆さまも、自分が好きなキャラクターに共通する要素をピックアップしてみると、意外と面白いというものかもしれない。現実の人間関係は極めて複雑であるため、「ゲームで好かれるタイプのキャラ=現実で親しまれるタイプの人物」とは限らないものの、自分や周りの人間を理解する一助となることは間違いないであろう。そうだね、私がゲームで好きなのは、バトル面での性能が高いキャラかな…。
(2021年1月1日)
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