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管理人の日記
こんなことのために丸1日を費やしてしまった…
私が働くのは、金が無いからであって、悪徳業者にくれてやるためではない |
めまいがする思いだ。引っ越しで、不動産屋から貰ったリストの電気会社に連絡をしたら、そこが相場の1.5倍を取る悪徳業者だったのである。
…さて、現在の私は、4月からの新生活に向け、少しずつ引っ越しの準備を進めているところである。本日は、「引っ越し屋」と「引っ越し日程」を決定した。繁忙期ということで、例によって目玉が飛び出るような価格を提示されたが、「入居可能な時期」と「仕事が始まる日」が既に決まっていたため、時期を動かせそうにはなく、他に何社か見積もりを取ってみても同じであった。残念だが、負けを認めて、支払いをクレジットカードで思いっきり先送りにし、当座の資金繰りに問題が無くなるようにして、それで我慢をするしかあるまい。
――そして。具体的な引っ越し日時を決めたことにより、準備がひと段階先に進められるようになった。それは、電気・ガス・水道・通信の契約である。これらは、工事に時間が掛かったり、立ち会いが必要だったりすることがあって、ひと手間が掛かるのだが、どれも1日だって欠きたくは無いものである。そのため、ギリギリになってからやるのではなく、早めに手を付けておきたかったのだ。
そして。このうち、電気が今回の問題である。まあ、電気を契約しないというのは有り得ない。私の娯楽は、ゲーム機もパソコンも全て電気で動くうえ、明かりが無ければ夜は寝るしかなく、冷暖房も使えない。電気なしでは、生活のレベルが極端に低下するため、ここを削る人は居ないであろう。
…さて、私は、前に不動産屋で物件を紹介してもらった時(【日記:2022/1/28】)に、「電気・ガス・水道の契約は、ここに電話してね」みたいなリストを貰っていた。そのため、そこに連絡すれば十分であろうと思い、引っ越し日程が決まったのちに、早速そちらの番号に電話をしたのだ。
――ところで、皆さまご存じの通り、電力については、2016年4月から自由化が為されている。しかし、まだまだ新しいシステムということで、私の引っ越しでは、「中部電力」「関西電力」と言った、ごく普通の電力会社を耳にすると思っていた。だが、電話口から出てきたのは、全く聞いたことの無い会社名である。まあ、よく分からないが、そこまで酷い会社が紹介されることは無いだろう…と思って、とりあえずはその場で契約を進めておいた。
しかし。念のため、会社名をインターネットで検索し、非常に分かりづらいところに書かれていた料金表を探しだした。そして、その料金を、基準となる大手電力会社と比較してみたところ、愕然としたのである。大手だと3000円ほどに収まるところが、紹介された会社では5000円近く掛かる!
…いやいや、これはさすがにおかしいだろう…と思って、具体的な計算をするため、自身の電力消費量を仮定し、何度も計算式に当てはめてみたが、やはり約1.5倍となる。地方で差があるのかなと思って、“私が引っ越さない場所”でも計算してみたが、どの地域でも1.5倍程度となることは変わらず、全国どこでも高い業者のようである。固定部分に加えて、その後の従量料金も、全階級で高い。なんなんだコイツ。
――そもそも、料金表について、大手会社等は全て「税込」で書かれているのに、その高い会社だけ「税別」で書かれているというところが、セコさが極まっている。今、消費税って「1割」だぞ。さすがに、もう、“だいたい”とか“約”では丸め込めないだろう。
私は良くないと思う |
さて。その後、私がどうしたかというと、まず、目の前が真っ暗になるような不快感に耐えながら、即座に先方へ電話をし、契約をキャンセルした。こういうものは、早ければ早いほど傷が少なくて済む。金が足りないのもそうだし、仮にあったとしても、納得できないことには使いたくない。
続いて、前述の通り、電力会社は自由化されているため、私はどんな会社が良いのか、いろいろ調べてみた。その際、基準になるのは、やはり「東北電力」「九州電力」などという、地方の大手電力会社である。私は、値段以外にはこだわりがないため、それら大手と比べて安いかどうかで選んでいった。
…すると確かに、そういったメジャー企業より安い会社が出てきた。ただ、それでも、せいぜい月額100〜200円、割合で言うと5%ほどしか安くならない。そういったものを積み重ねて、「年間で2000円お得!」といった価格を実現しているのだ。よって、前述の、皆が知っているような大手電力会社も、決して傲慢な態度で法外な料金を請求しているわけではないのだろう。
――そういった環境下で、月額で+2000円をボッタクっていく悪徳業者の存在は、かなり強烈である。信じられないことだが、実際にインターネットで検索をして、詳しく比較してみなければ、一切このようなことには気付かずに、高額な料金を払い続けているところであった。明らかに、不動産屋と裏で組んでいる。「家賃」という分かりやすいところでは採算ギリギリで勝負を仕掛け、その後に気を緩めたところで、電気代でボッていくのだ。自由化の悪い例である。こうなると、実際、何も分からず、相場の1.5倍の電気代を払い続けている人も居るのかも知れない…。
というわけで。皆さまの中にも、これから新生活をする人が居るだろうが、教訓として、全く名前を知らない電力会社を紹介されたら、必ずインターネットで検索をして料金を比較するべきだ。今回、もし私が賃貸業者から渡されたリストの業者と契約をしていたら、何も知らずに、1.5倍の高額な電気代を支払わされているところだった。もちろん、1.5倍のサービスが得られるわけでもない。ただ高い代金を払う、それだけである。
…やれ、こんな感じで、現代日本においても、未だに悪徳商法は満ち満ちているのであろう。少し前に、政府がちょっと圧力を掛けただけで半額近くまで下がった携帯電話料金もそうだし、都市ガスとプロパンガスの話でも、ほぼ同内容のサービスなのに、後者のほうが圧倒的に高くて不条理だ。
――そして、今回の件により、“引っ越し”という、様々な手間が掛かる時期に、こういう不誠実な方法で金を奪っていく業者があると分かった。不動産屋も、良い住処を紹介して貰えたと思っていたが、裏でこういう会社と手を組んでいたとは、ガッカリである…。皆さま、どうかお気を付けて。
(2022年3月3日)
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