FF5/低レベルクリアー(GBA) プレイ日誌 - やり込みinFF

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低レベルクリアー(GBA) プレイ日誌

 



操られてるんだかどうだか分からん


 第1世界も今回が最後である。前回は、ロンカ遺跡のボス:「アルケオエイビス」までを攻略していった。この先に進んでイベントを起こすと、ガラフが離脱し、第1世界では復帰をしなくなるため、その前に必要な稼ぎを行っておくのである。
 …まず行うのは、
ガルキマセラの捕獲である。ガルキマセラは、捕らえて放つことにより、「死の宣告」を発動できる。FF5では、死の宣告によって敵を倒すと経験値が手に入らないという特性があるピ版以外。そして、第2世界で強制戦闘となる「プチチャリオット×3」(+ABP0狙いなら、ガブルデガック×1)の経験値を回避するためには、この「死の宣告」を使う必要があるということだ。
 ――さて、第2世界に入ると、それらの強制戦闘までにガルキマセラを再度捕獲する機会は訪れない。そのうえ、ガラフはこのあとのイベントで、離脱してしまう。よって、
ロンカ遺跡をクリアーする前のタイミングで、ガルキマセラ×3〜4を捕獲しておく必要があるのだ。

 しかしながら、ご存じの通り、2021年に発売された“ピ版”では、呪わしいことに、
死の宣告による経験値回避ができなくなったのである。
 …そもそも、当初のピ版では、
「とらえる」「はなつ」がバグまみれあり、第1世界から第2世界に移行すると捕らえたモンスターが消滅する? など、危険な状況であった。しかし、それを乗り越えたところで、今度は「死の宣告」自体に経験値を回避できないという仕様変更が為されていたという、まさかの二段構えが存在していたのである。これはバグではなく、正式な仕様変更ということで、その後のアップデートでも直されていないようだ。
 ――これにより、SFC〜旧スマホ版と同等のプレイ方針で低レベルプレイを進めていった場合、極限値は
2119(ファリスがLv9)になってしまう。これについて、私も、4から9くらいでは、大した差は無いだろう…と思っていたのだが、甘かった。ファリスLv4ですら、他キャラと比べてかなりの強さであるのに、それが9にまで上がってしまえば、低レベルクリアーとしてのゲームバランスは大きく変化してしまうだろう。FF5は、“低レベルクリア”の開祖とも言える作品であるため、この調整は維持するべきであった。もっとも、ピクセルリマスターにバランス感覚なんて有るわけないので、今さらであるが。

 では、ガルキマセラの捕獲方法に入っていこう。敵は、物理防御/魔法防御50を誇るため、通常の攻撃手段では、ほとんどが0ダメージと化してしまう。そして、それを乗り越えてHPを削ったところで、カウンターで「月の笛」が飛んできて、こちら全員がバーサク状態になってしまう。バーサク状態では、「とらえる」を選択できなくないため、捕獲狙いのバトルとしては完全に失敗となってしまう。
 …しかし、がんじがらめのように見えて、そこはFF5らしく、様々な打開策がある。その中で、今回の私が使ったのは、
「操って行動を封じ、ファリスが手裏剣を投げる」という方法である。まず、ガルキマセラには、通常の確率で「あやつる」が効く。ご存じ、敵が1体の場合は操作系で操ってしまえば終わりであり、コマンドとしても自分に「サークル」(対象を消滅させる技。ガルキマセラ自身には無効)を使い続ければ、操った状態を永久に維持できる。
 ――そして、攻撃手段としては、
ファリスが「手裏剣」を投げていく。手裏剣は、リックスの村で販売しており、1個2500ギルと高いが、まあギルはプロトタイプからエーテルを盗む方式で大量に稼げるため、ちょっと購入するくらいは屁でもない。そして、投げるによる攻撃では、操り状態は解除されない(バージョンによるらしい…)ため、いくらでも自由にHPを調整できる。
 さて。手裏剣をファリスが投げると、だいたい200ちょっとのダメージを与えられる。ガルキマセラのHPは666なので、1/8以下にするには、3発なげれば良い。どうも、微妙にダメージが多く、3発だと相手を倒してしまうことがあるが、そこは「ポーション」×1〜2を使って、調整していけば良い。

 そういうわけで。割とサクサクした感じで、バッツ・レナ・ガラフで、ガルキマセラを捕獲していく。
 …そして最後に、ファリス自信が「とらえる」を使う際は、「とらえる」がマスターアビリティということで遠いため、ファリスが魔獣使いになり、他のキャラが「投げる」のための要員となる。ただし、ダメージ計算式の都合上、Lv2のバッツであっても、
ファリスの半分のダメージしか出せない。もっとも、ただ単に手裏剣の消費量が増えるだけなので、大して問題とは感じなかった。
 ――ちなみに、今回プレイは、ABP0の追加制限を設けていないため、捕獲するガルキマセラは3体で良かった
(ゼザの船団で戦うことになるガブルデガックに対しては、死の宣告を使わずとも、「とらえる」で良い)。しかしまあ、これもFF5の低レベルプレイでの恒例行事であるということで、4匹を捕獲しておいた。

そう言えば大昔のFF4やり込みでもカエル盗みを使ったなあ


 続いては、第1世界で最後となるアイテム稼ぎを行っておく。狙いは、調合素材である
「竜の牙」「亀の甲羅」である。
 …まず、“調合素材”という、初登場の
専門用語が登場したが、「調合」については、このあと土のクリスタルから解禁される「薬師(くすりし)が使用可能なコマンドアビリティであり、詳しくは後の解説に譲るが、他ジョブの必殺技級の効果を毎ターン発動できるぶっ壊れジョブである。そして、その「調合」のみで利用可能なアイテムとして、「竜の牙」「亀の甲羅」「ダークマター」の3種類が用意されている。
 ――さて。「ダークマター」は、第1世界時点においては、低レベルプレイでは個数限定アイテムとなる
(無限稼ぎはプロトタイプの撃破報酬のみ)。いっぽう、「竜の牙」「亀の甲羅」は、レア盗みによって無限収集が可能となる。そして、私の中では、今後の展開が不鮮明ということもあって、このタイミングで、一定個数を入手しておくことにしたのだ。

 まず、
「竜の牙」については、イストリー地方に出現する「ミニドラゴン」からレア盗みで入手できる。ミニドラゴンは、最大5体で出現するうえ、「トード」でカエル星人と化すことにより、完封が可能である(打撃は0ダメージ、「プチブレイズ」は不発となる)。しかも、敵にはレア枠にしかアイテムが存在しないため、ひたすら盗むを続ければ、いつかは竜の牙を入手できることになる。
 …ということで。レア盗みの確率はなかなかにキツいものの、一度ステータスが効けば安定して試行が可能であり、その後はAボタン
(WiiUバーチャルコンソール)を押しっぱなしで盗み続けられるということで、私にとってはさしたる問題ではない。コンフィグの「きおく」でも、選んだ敵対象は保存されないという性質があるため、盗み終わった敵は打撃で倒していき、最後の1体から盗み終わったら、逃走をする。そういうわけで、なかなか時間が掛かったものの、5体×6セットで、合計30個を入手しておいた。

 続いて、
「亀の甲羅」は、カルナック地方の草原で出現する「グラストートス」からレア盗みを行える。この敵も、これ2体だけで登場するパーティが存在するうえ、「スリプル」で眠らせることにより、安全に盗みを行える。そしてコイツも、レア枠にしかアイテムを持っていないため、頑張れば確実に「亀の甲羅」を増やしていくことが可能となっている。何から何まで、ミニドラゴンと同じ性質だ。、まさかね…。
 ――そういうわけで。こちらの「亀の甲羅」についても、竜の牙と同じく、30個を集めておくことにした。まあ、この後にもっと楽な入手手段も出てくる
(はず)ので、とりあえず当座の分を集めておけば良いという考え方である。

 それと並行して、プロトタイプからのエーテル盗みも行っておく。エーテルは、1個750ギルで売れるうえ、アイテムとしてそのまま使っても有用だ。私は、先の展開が心配であったため、第1世界で購入可能な物資を全て人数分集めたうえで
(武器は両手持ちを考慮して各8個、防具は4個)、更に所持ギルに関しても十分な量を確保していこうという、滅茶苦茶な稼ぎを考え、それを実行していったりもした。
 ――ただし。第2世界を中盤まで進めると、GBA版限定であるものの、ギルの洞窟にて、ギルガメ戦を回避しつつ、お金を
アホほど稼げる。よって、ここでの大量ギル稼ぎは蛇足であったように思う。やれ、このような、“縛りプレイ初めて”における、先が見えない感じは、正直言って、あまり好きではないものだ。やはり、同じゲームのやり込みプレイを2周3周と重ねていくことが、深い攻略を行うための最短手順なのである…。

タイクーン王は暁の戦士と交流があったのかな? とか、いろいろ妄想してみると楽しい


 そういうわけで、準備が整ったということにして、物語を先に進めていく。なお、さすがに詰むことは無いとは思うが、この時点でのセーブデーターを残しておくことにする。GBA版FF5は、4つまでセーブデーターを保存しておくことが可能である。
 …さて、ロンカ遺跡で、アルケオエイビスが塞いでいた地点の奥に進むと、例によってクリスタルが
理不尽にも砕け散り、ついでに色々あって、タイクーン王が命を落とすことになる。もっとも、タイクーン王は、ゲーム作品では典型的な「死んだあとのほうが活躍するキャラクター」であるため、何も悲観することは無い。GBA版&旧スマホ版での、あのやたらとうるさい顔グラフィックもしばらくは鳴りを潜めるため、まずは一安心という感じである。

 ちなみに。タイクーン王は、死に際に、バッツに対しても、「レナとファリスの二人を守ってやってくれ」と声を掛けている。これは、
ハーレムパーティを作ってねというToLoveる的な意味ではなく、クリスタルの戦士であるバッツに、2人を託してのことであろう。
 …だが、物語の展開上、
バッツと本物のタイクーン王は、一度も対面していないはずだ。そもそもの話として、名前すら知らないはずであり、自身が信頼する二人の未来をお願いするなど、有り得ないことである。これはまあ、メタ的に言ってしまえば、さすがに主人公にしてプレイヤーの分身であるバッツをここで無視するのは、マズいということなのであろう。だが、タイクーン王は、その後の展開で、あの“暁の戦士”たちに匹敵する実力者として描写されている。これらの事実により、「タイクーン王は暁の四戦士たちと交流があったのだ…」とか「エクスデスに操られていたが意識は残っていたのだ…」とか「飛竜の眼を通してバッツたちを見ていたのだ…」などと、様々に妄想してみるのも、面白いというものであろう。

HP&MPアップ系列より楽に覚えられ、空きスペースを埋めるアビリティとして有用


 そして。この土のクリスタルからは、
4つの新ジョブが手に入る。残ったものは、隠しジョブと言える「ものまね師」と、GBA版での追加ジョブ×4つであり、これにて“基本的なジョブが全て揃った”と言って良いであろう。
 …さて、それらの性能を軽くまとめてみると、以下のような感じになる。




 刀を装備する、一撃必殺の剣豪…と思いきや、基本的には
「銭投げ」を使うジョブとして認識されている。「銭投げ」は、FFシリーズ恒例のコマンドであるが、初出はこのFF5であり、侍のジョブコマンドにして、敵全体に多大なダメージを与えることができる。物理防御力が高めの敵に対しては大幅に与ダメージが軽減されてしまううえ、使う度にギルを消費するということで、なかなか使いづらいものの、ジョブ入手直後から容易に4桁ダメージを連発できる手段であり、上手く使えば大活躍をする。っていうか、世の中、金だろ?
 その他の点としては、ジョブ特性またはオートアビリティとして、「しらはどり」というものを持っている。これは、1/4の確率で物理攻撃を回避するという内容だ。重要なポイントとして、自由アビリティ枠が余ったときに付けておくと役に立つ。
 やれ、FF5には、分かりやすい能力値UP系などのオートアビリティは少なく
(特定ジョブの終盤で覚えられるHPアップ系統や、MPアップ系統くらい)、アビリティ枠が空いてしまうということが往々にしてあった。そういう時に、この「しらはどり」を付けておけば、物理攻撃の回避率を上げてくれるものとして役立ってくれるのだ。余ったアビリティ枠を腐らせず、戦力に転用してくれるという意味で、この「しらはどり」は、重要な役割を果たすと言える。

 さて。侍のジョブで最初に覚える「みねうち」は、“敵を麻痺させる効果がある”…ということにされている。しかしながら、
バグにより機能しておらず、「たたかう」と同じダメージを与えるだけの技になってしまっている。
 では、それで全くの無意味かと言うと、そういうことは無く、
「たたかう」ではない物理攻撃として取り扱われているため、睡眠・混乱・あやつる状態を解除せず、「『たたかう』に対してのカウンター」も封じられる。なお、旧スマホ版とピ版では、ようやく麻痺の追加効果が1/2の確率で発動するようになったが、その際に仕様もいろいろと変更され、「たたかうとは異なる武器攻撃」という使い方はできなくなったようだ。うむむ、FF5は複雑すぎる…。




子供の頃は、このメッセージからの全滅BGMが怖かった記憶がある




竜騎士
 FFシリーズお馴染みのジョブで、ジョブコマンドとして「ジャンプ」を使える。FF5でも、敵の攻撃を回避しつつダメージを与えられる手段として活躍する。ただし、全滅確定の攻撃を回避する手段として、
より便利な「かくれる」が存在するため、あえてこちらを使うなら、同時にダメージを与えられること(FF5では武器の属性が乗るうえ、二刀流だと2回攻撃になる)や、後列からでも威力が半減しないこと、その他にもジョブコマンドであるためABP0でも使用可能なこと(「かくれる」は吟遊詩人の★3アビリティ)などを活かしていく必要があるだろう。
 その一方で、シリーズ初登場の「竜剣」は有用である。その性能は、魔法「ドレイン」と、半分の威力の「アスピル」を同時に発動させるようなものであり、魔道士系に付けておけば、MPを消費するほどではない戦闘での攻撃手段として、大活躍をさせられる。習得に必要なABPは累積200
(旧スマホ版以降は160)と、やや遠いものの、恐らくシリーズで最も使い勝手の良い「竜剣」ではないだろうか。

 そんな感じで、FF5の竜騎士は、まずまずという使い勝手に収まっているが、
バトル面以外での話題は非常に豊富である。まず、主人公のバッツを竜騎士にすると、前作『4』のカインそのものと言った見た目になる。
 また、「ジャンプ」には、特殊な処理の攻撃であることからか、
危険なバグが存在し、ゾンビ状態のときにジャンプをしようとするとフリーズ、「魔法バリア&瀕死状態」のキャラがジャンプをして「迎撃ロケット」を受けるとフリーズ、などが知られている。ちなみに、GBA版でゾンビジャンプを試してみたところ、フリーズはしなかった(何も行動をせず、次のターンから「自分を攻撃する」という正しい行動をする)ため、この時点で修正が為されたようだ。
 そして、ジョブコマンドにして★1アビリティの「ジャンプ」は、GBA版の攻略本にはABP10で獲得できると書かれているが、ゲーム中では「50」であり、攻略本の誤りとなっている。しかし、
その後の旧スマホ版とピ版では、正式に「10」となった。そのため、ひょっとすると、GBA版の時点でも、変更をするという計画があったのかもしれない。
 その他、あの
伝説のタイクーン王も、竜騎士の末裔として知られており、現役時代はその力でブイブイ言わせていたのだろう。やはり竜騎士、ネタ化されてしまうというのが、ガリたちの宿命なのか…。




この日誌を書くために試してみたら、普通に強かった!




踊り子
 ジョブコマンドの「踊り」により、4つの技をランダムで発動する。また、「リボン」を装備できる、すっぴん以外の唯一のジョブである。
 「踊り」の攻撃の中では、4倍物理ダメージの
「剣の舞」が強力である。「ラミアのティアラ」などを装備することで、発動率が25%→50%と上昇し、期待値で「たたかう」の2倍のダメージを与えられるようになる。その分、装備が弱いという弱点があるので、「○○装備」を使い、その弱点を補ったり、またはすっぴんで踊り狂ってみるというのも面白いであろう。「踊り子」の名に恥じず、なかなか遊び要素の強いジョブである。
 しかしながら、低レベルプレイにおいては、際立った強さが無いためか、あまり活躍したという話を聞いたことは無い。「いろめ」は、敵の行動を封印する効果であり、バージョンによって少しずつ効果が異なってくるようだが、とりあえずGBA版では出番はなさそうだ…。

 さて。「踊る」のほうは、「剣の舞」だけの一発屋なのだが、
その一発が強力であるため、使えないかどうか試してみた。
 その実験の相手であるが、私の実プレイのほうでは、既に第2世界の中盤にまで進めていたため、せっかくだからということで、“裏ボス”とも言える
ギルガメを相手取ってみた。ギルガメは氷属性を弱点としており、魔法剣で大ダメージを与えられる。ただ、サムソンパワー(ドラゴンパワー)でレベル値を99まで上げたうえでの「魔法剣ブリザラ」(ブリザガが買えるのは第2世界ラスト)を「ねらう」(ギルガメは回避率も40あるため)で当てた際のダメージは3000程度であり、氷のロッド(同条件で6000弱ダメージ)にはかなわなかった。これにより、私は「やはり物理よりも魔法のほうが強力」と認識していたのだ。

 だが、その物理攻撃手段を、
「ねらう」ではなく「剣の舞」に変えてみるのである。剣の舞は必中であり、「ねらう」と同様に、相手の回避率を無視できる。また、すっぴんであれば「ラミアのティアラ」を装備可能であり、装備を大きく崩すこと無く、剣の舞の発動率を向上させられる。ついでに言うと、HPを吸収する「ふたりのジルバ」が出ても、ギルガメの防御能力を上回れずダメージ=回復量は0であるため、かばう態勢を崩すことも無い。
 そういうわけで、あくまで実験プレイということで、防御については撃破時の戦法と同じものを使いつつ、ドラゴンパワー×5で一気にファリスのレベル値を99まで上げる。並行して魔法剣ブリザラを掛け、最後に「踊る」を使ったところ、1発で剣の舞が発動し、予想通り
9999ダメージが飛び出た。なお、あくまで実験とはいえ、本プレイで初めての9999となる。
 まあ、発動率は50%であるため、ダメージ期待値は4999.5となり、結局のところロッド使用を上回ることはない。ただ、それに匹敵するくらいに強力な攻撃手段ということで、今後は積極的に活用場所を探していく。カードバトルやプロレスに人類の未来を懸ける作品があるのだから、
ダンスで全てを決める世界観があっても良いはず…!




魔法ドレイン:威力45(←ふむふむ) ドレインキッス:威力255(←!?)




薬師
 読みは「くすりし」である。ジョブコマンドとして「のむ」、★2アビリティとして「ちょうごう」を使用可能である。その他、回復に長けた様々な能力を持つ。医師の指示を受けず、勝手に薬師が薬を使用しているが、職業としてやっていないのでヨシ!!

 これらのうち、「調合」は、
FF5最凶のぶっ壊れコマンドとして知られている。使用可能なアイテムは12種類であり、組み合わせは78パターン(まず、同種2個の調合を除き12×11だが、順番は関係ないため÷2で66種類、そこに同種2個の12パターンを加える)で、全58種類もの多彩な効果が発動する。使ってみるまで…どころか、使ってみても効果が分からないものも多いうえ、コマンド選択が面倒であり、1回の行動につき2個のアイテムを消費するため、ただシナリオをクリアーするまでゲームを遊ぶだけでは、有効活用するのは難しいだろう。
 しかし、それらのデメリットをカバーできさえすれば、性能は桁外れである。強化・弱体化の手段としては、「必中のステータス攻撃を行う」「他のコマンドの2倍速でレベル値を上げる」「味方に特別な耐性を付ける」など、自由度の高い行動が可能である。また、純粋な攻撃手段としても、「威力255の魔法攻撃を行う」など充実している。
これで、必殺技でも何でもなく、毎ターン使用可能な通常コマンドなのだ。薬師が居れば何でもできる。あの、名指しで禁止されることの多い「祝福のキッス」(聖水+乙女のキッス)も、この調合のコマンドである。また、ガードオファに対する「亀の甲羅割り」(亀の甲羅+毒消し)、マジックハンマーに対する「ダークエーテル」(ダークマター+エーテル)など、既存アビリティの存在意義を奪ってしまうような技も多い。
 そして、上の図の「ドレインキッス」は、先に挙げた
「威力255の魔法攻撃」である。素材は、亀の甲羅+乙女のキッスであり、亀の甲羅は、やや面倒だが、意識すれば大量入手も難しくないアイテムであり、乙女のキッスは店で買える。これで、初期レベルでも約1000、レベルドーピング(これも調合で行える)も含めれば、更なる特大ダメージを叩き出せる。なお、魔法ドレインが威力45で、ドレインキッスが255ということは、キス部分が威力210ということだ。バッツがギルガメッシュにキッスを仕掛けるという、ウホッ…なシーンに、精神的ダメージが特大だったのであろう。

 ということで。こんなものをフル活用してしまうと、
その他のジョブ/アビリティの出番が全く無くなってしまうため、制限付きの縛りプレイでは真っ先に封印される。薬師自体のジョブコマンドは「のむ」なので、ABP0プレイでは、そもそも使用ができない。
 さて、当プレイでは、具体的な追加制限こそ用意していないものの、
「何も禁止していないからこそ、多彩なコマンドを使う」という方針であるため、極端な高難易度バトルでもない限り、調合だけに頼り切るような方向性は避けていくつもりである。

 ちなみに、その後のFFシリーズにおける「調合」としては、FF10のリュックが、初期アビリティの「使う」と、オーバードライブ技の「調合」により、FF5の薬師に近い性能を持っていると言える。FF10の調合も、「ファイナルエリクサー」「カルテット99」など、FF5のそれに負けず劣らず、便利なものが揃っており、慣れた人の攻略における有用性と、縛りプレイで真っ先に禁止対象とされるところも、FF5と同じである。
 しかし、FF10の調合はオーバードライブ技であり、必殺技ということで、バランスは取られている。逆に言うと、
FF5の調合は、他シリーズにおける必殺技を毎ターン使えるに等しいのだ。だがこれでゲームを壊してしまっては、せっかくの縛りプレイが勿体ない。薬物乱用、駄目ゼッタイ!




一見すると綺麗に倒せそうだが、結局グダグダになってしまった…


 では、
おまけとして、第1世界最後の3体のボス戦を取り扱っていこう。物語上では隕石のエネルギーを集めて第2世界にワープするために立ち寄るものであり、その仕様上、自由な順番で撃破することが可能である。
 …では、最初に、ウォルスの隕石にて、
「ピュロボロス」と戦っていこう。FF10と同じく、ボム系のモンスターであり、FF5では6体同時に出現する。そして、攻撃によってHPが0になると、死に際のカウンターとして、自分以外の味方全員に「アレイズ」を使うという厄介な性質を持っている。
 ――ただし。さすがにまだゲーム序盤ということで、手心は加えられている。まず、再生ではなく蘇生であるため、
MPは回復しない。敵のMPは100であり、「アレイズ」で50、「自爆」で1を消費するため、1個の対象は最大でも2回しかアレイズを使えないということになる。また、アレイズはカウンターという扱いであり、「自爆」によって自分から消えた場合は使用しないため、注意をするのはこちらから攻撃を仕掛けるときだけで良い。そして、敵は3の倍数のターンしか行動をしないため、バトルが長引くと行動がズレていき、6体同時に自爆攻撃を仕掛けられるような酷いことは無くなる。

 そして、有効な戦法としては、全体攻撃で同時に倒す、サイレスやスリプルなどのステータスを活用するなどが存在する。毒も効くので、眠らせたあとに毒を掛け、ずっと放置で倒すというのも良いだろう。数が多いときが危険であるものの、敵の「自爆」を耐え続ける戦法でもOKである。
 …そして、分かりやすい抜け穴として、先ほど手に入ったばかりの侍で「銭投げ」を使えば、
必ず一撃で殲滅が可能である。銭投げのダメージは、「(使用者のレベル - 相手の物理防御力 + 10)× 150」であり、ピュロボロスは物理防御力が0であるため、1650以上のダメージを与えられる。ピュロボロスのHPは1500であるため、これは明らかに意図的な調整である。ちなみに、消費ギルのほうは「使用者のレベル×対象の数×50」であるため、Lv1のレナなら、300ギルで計9900ダメージという驚異的なコストパフォーマンスになる。やはりお金…お金は全てを解決する…!

 さて、今回プレイでの戦いについてである。ピュロボロスは、ボスとしては珍しく、
「あやつる」で操作できるため、それを使って自爆させることで勝利する方針を立てていった。
 …そこで、まず私が考えついたのが、敵の動きを封じつつ、自爆で一気に消滅させる作戦である。ピュロボロスは愛の歌でストップ状態にできるため、それで敵行動を封じたうえで、順番に操っていき、自爆で消滅させていくのである。これは良さそうな作戦だと思ったが、「あやつる」による行動は、敵自分ターンでの行動として処理されているということか、
ストップ状態では行動ができず、いつまで経っても自爆をしてくれない。一応、ストップは時間経過で切れるので、それまで待てば爆発してくれるのだが、それでは止めた意味がない。なお、このことにより、敵全員を眠らせたうえで味方全員で「あやつる」を掛けると、永久に睡眠を解除する行動が取れず、ゲームが進行できなくなることが分かる。新たなフリーズバグを見つけてしまったな…(違う)
 ――次に、敵は6体・味方は3人であることを利用し、「味方3人が開幕で敵3体を操り、残った対象にそれぞれで自爆することで、1ターンキルを行う」という戦法を考えてみた。なかなか頭が良さそうな感じであり、いま流行りのSNS映えもする作戦である。ところがどっこい、実際にやってみると、
“自爆攻撃を受けた側”のピュロボロスは、死に際の反撃で「アレイズ」を使ってしまうため、敵の数を減らしていくことができない。良さそうな戦法だったが、良さそうなだけであり、駄目だったのだ。まあ、やり込みプレイにはよくあることである。

 そうして、最終的に採用したのが、「操るで行動を封じて、『自分対象の自爆』で数を減らしていく」という作戦である。自分に対して自爆を使えば、死に際のアレイズは発動せず、着実に敵の数を減らしていける。
 …また、敵は自分ターンの行動として「自爆」を使うことがあるが、この対象は必ずバッツたちとなるため、これによってアレイズが誘発されることも無い。もし、数が少ないときに「自分たちに自爆を使い、アレイズで状況を立て直す」という性質があれば、より難敵となっていただろうが、さすがにそこまではしなかった。そういう敵は、裏ダンジョンとかのおまけバトルくらいでしか出せないだろう。
 ――さて。私が採用した戦法は、
要するに「適当に操って自爆させていくだけ」であって、当初考えていたようなスマートさは全く出すことができなかった。倒すだけなら、前述の通り、「銭投げ」を使えば一発であるため、何か面白い戦法で勝とうと思ったのだが、あまり上手くいかなかったのだ…。

動画



え? ホンマに?(関西弁)


 続いては、ロンカ遺跡の跡地にある隕石へと向かう。
 ――なお、ストーリー上の話として、この隕石には、土のクリスタルに現れたクルルが乗っていたということになるが、空を飛んでいる遺跡に軟着陸をしたのか、それとも地面に落下したあとに頑張ってロンカ遺跡まで登ってきたのか、はたまた隕石から飛び降りて遺跡に着地したのか。何にせよ、冷静に考えてみると、
かなり頑張らないと無理なことが分かってくる。さすがクルル、後に暁の四戦士を継ぐ新ユニットを結成するだけのことはあるわ…。

 ということで、ここでは
「キマイラブレイン」と戦うことになる。
 …さて、このキマイラブレイン戦は、
貴重なアクアブレスの取得機会という特徴がある。アクアブレスの登場は、カルナックから古代図書館の間に登場するドルムキマイラが最速なのであるが、青魔法を習得するには、「技を受けたうえで」「バトルを勝利で終わらせる」という条件が必要である。そのため、無属性の高威力全体攻撃であるアクアブレスを、低レベルにてドルムキマイラから覚えるには、かなり頑張らなければならない。「かくれる」を使えば楽勝! と思ったが、FF5の隠れるには「生存者が隠れたキャラだけになると逃走してしまう」という性質がある【第6話の該当部分】ため、「隠れる」でアクアブレスを凌ぐ…という手は使えなかった。
 ――しかしながら。今回の相手であるキマイラブレインは、ボスであるため、逃げることができない。よって、
隠れたキャラだけになったとしても、逃走は成立せず、そのままバトル続行となる。そのため、アクアブレスを「かくれる」で凌いで習得するという手が利用可能なのだ。

 そういうわけで。まずは、シーフのファリスに「うたう」を付け、先手を取って「愛の歌」で敵の行動を封じ、更にバッツが「スロウ」を掛ける。スロウを掛けるのは、後に「あらわれる」を使った直後に攻撃を受けないようにするためである。それだけ準備が終われば、バッツとファリスは「かくれる」を使い、プレイエリアの外へと避難する。
 …そして、アクアブレスの習得役であるレナには、「ラーニング」は当然として、コマンドアビリティに「まもり」を付け、さらに「炎の指輪」
(炎吸収&氷無効)を装備しておく。キマイラブレインの攻撃は、打撃と「ブレイズ(氷属性)」「アクアブレス」なので、「まもり」を使い続けることで、安全にアクアブレス以外を凌ぐことが可能となるのだ。ブレイズには、スリップの追加効果もあるようだが、氷吸収ではなく氷無効のため、そちらのステータスも無効化できる。そうして、アクアブレスを喰らってレナが戦闘不能になったら、ラーニングのほうはOKである。
 ――その後の戦い方であるが、ファリスとバッツは
「!!! シュババババ」と現れ、再び「愛の歌」で敵の行動を封じつつ、泡まみれのレナを蘇生させる。あとは、歌の力で止めながら敵を倒せば良いのだが、この際の攻撃手段としては、ロンカ遺跡で盗んでおいた「キラーボウ」を使う。キラーボウには、8%の確率で即死の追加効果があり、キマイラブレインは即死耐性を持たないため、これで即死させることが可能なのだ。いやあ、前回ロンカ遺跡にてレア盗みをした際には、「こんなアイテム使うか?」と思ったが、やっぱり普通に使ったわ。

動画



敵は謎にLv1なので、レナのゴブリンパンチが8倍撃になる


 隕石集めの最後である。カルナックの隕石では、
「タイタン」と戦うことになる。
 …まず、この戦いで注目すべきは、
レア盗みで「大地のハンマー」を入手できることである。大地のハンマーは、第3世界クラスの性能を持つ武器であり、この時点で入手できれば大活躍できる。敵防御力を1/4とする斧&ハンマーの共通特性に加え、追加効果の地震(敵のみに当たるうえ、大地のハンマー自体の属性強化で1.5倍撃になる)、その他にも後列からでも威力が半減しないことなど、メリットだらけである。
 ――しかしながら、困ったことに、
タイタンは通常枠に「ポーション」を持っているため、そちらを盗んでしまうと失敗である。戦闘前のイベントは、そこまで長くはないものの、繰り返しやっていくと苦痛になってくる。FF5は、乱数がかなり偏るゲームであり、「本当に盗めるのか?」と思ってしまう。

 そういうわけで。今回は、
あえて「盗賊の小手」を装備しないという方式を採用した。
 …というのも、FF5は、通常/レア枠のどちらか1つからしかアイテムを盗むことができない。そして、「盗賊の小手」は、盗みが成功する確率を上げるというものであるが、通常枠を盗む確率は2倍近くに上がる一方で、レア枠については8/256 → 9/256ということらしく、ほんの僅かの差しかない。よって、何か盗めるまで「盗む」を繰り返す前提の場合、
「盗賊の小手」を装備しないほうが、レア枠のアイテムを入手しやすくなるのである。
 ――だがもちろん、「盗賊の小手」が、一意的な地雷アクセサリというわけではない。戦いながら通常枠とレア枠のどちらでも良いから盗みたい場合、または1回盗んですぐ逃げるか「リターン」でやり直す場合、そしてレア枠にしかアイテムを持っていない相手から盗みを成功させたい場合など、実プレイでよくある状況下においては、「盗賊の小手」を装備したほうが効率が良くなる。うーむ、毎回言っている気がするが、FF5界隈は複雑怪奇だ…。

 ところで。タイタンの戦闘面については、まず敵は、高威力の「アースシェイカー」を使ってくる。
これをまともに喰らうと低レベルではアウトなので、北の山に出現する「ゲイラキャット」を操り、味方全員にレビテト状態を掛けておく。その他の技は、全て単体物理攻撃であるため、敵に対して先手を取れるジョブで「分身」を貼っていけば、完封が可能となるのだ。
 …そのうえで、今回は攻撃手段として、
「ゴブリンパンチ」を採用してみた。ゴブリンパンチは、自分と敵のレベル値が一致した際に、威力が8倍となる攻撃であり、様々な使い道が存在する。もっとも、低レベルプレイでは、超序盤か、またはかなり苦労してレベル操作をするしか8倍撃をする方法が無い…と思いきや、タイタンはLvが「1」と設定されており、ゴブリンパンチで8倍ダメージを与えられるのである。Lv1の理由であるが、恐らく、威力「120」のアースシェイカーによるダメージを、この時点での常識的な範囲に抑えるためであろう。だが、魔力も「0」なので、計算上の意味は無くなっている。
 ――さて。ゴブリンパンチで8倍撃と言っても、残念ながら、元々の威力が低レベルキャラのそれであるため、そこまでぶっ飛んだダメージは出ない。それに、現時点では、同じくLv1だったガラフが離脱しており、レナ1人しか攻撃要員が居ないのも残念である。それでも、ノーコスト
(MP消費0)で使用でき、3発でタイタンを殴り倒せるという性能は嬉しいものである。そういうわけで、「大地のハンマー」のレア盗みを成功させるまでにはかなりの苦労を要したが、そこから先は、狙い通り、「ゴブリンパンチ」であっさり突破することに成功した。死に際の「アースシェイカー」も、レビテトで回避してフィニッシュである。

動画



やっと三部構成の第1部をクリアーできた…


 そういうわけで。
これにてやっと、第1世界が終了であり、次回からは第2世界の攻略となる。
 …さて、ここまで、プレイ時間は
46時間15分と、かなりのものとなってしまった。FF5は、通常、30時間ほどでクリアーできるゲームであるため、その1.5倍もの時間を、三部構成の第1部だけで費やしてしまったということになる。慎重を超えて、少し臆病になりすぎてしまったか…?
 ――ただ、それだけに、
これまで通常プレイの次元でしか味わえなかったFF5の世界を、存分に味わえたように思う。そして、純粋な攻略という観点では、もはや無というくらいに難易度が下がってしまっているものの、「様々な戦法を試したい」という視点からの難易度は、依然として維持されている。よし、第2世界も、頑張って攻略していくことにしよう!

 

(2022年11月27日) 196 PV

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