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かんたんスフィア盤なしクリアープレイ日誌
更新日の2018年9月14日は「やり込みinFF」の18歳の誕生日です!(どうでもいい) |
最終回である。第13話では、本編シナリオのラスボスと言える「ブラスカの究極召喚」との戦いを取り扱っていこう。
…さて、このブラスカの究極召喚は、召喚/使う/調合の“三本柱”封印では、決して勝てない相手として知られている。その理由は、敵の攻撃能力が圧倒的であり、お供のジュ=パゴダによる支援も巧妙かつ強力で、無成長キャラクターの能力値では攻撃も防御も追い付かないからだ。そのため、これまでの縛りプレイでは、三本柱の少なくとも一つをフル活用するか、またはスフィア盤の成長を一部解禁したうえで、使う/調合の部分使用に抑える…と言った手法が用いられてきた。後者の場合の解禁内容は、スフィア盤ならHPアップのほか、「鉄壁」(防御状態のまま「かばう」を実行する)や「挑発」(単体攻撃を引きつける)といった防御を固めるアビリティ、そして使う/調合に関しても、はげます状態やHP2倍など、耐久力を高めるものが中心のようだ。
――ところがどっこい。今回の私のプレイでは、なんと三本柱完全封印で勝つことができたのである!
これは恐らく、世界でも初ではないだろうか。何故そんなことが可能だったのかと言うと、まあ率直に言ってしまえば極めて運が良かったからなのであるが、もちろん戦法のほうも、それなりに見せるに値するものを作れたと思っている。その辺りが、今回日誌のメイン部分となってくるのだ。
ということで、訓練所で所定のアイテム稼ぎと準備を終え、最終セーブポイントである「『シン』の体内:死者の塔」から先に進んでいくことにする。
…さて。「死者の塔」の扉に近付くと、まずは「悪夢の中心」という場所に送られ、クリスタルを10個集めるミニゲームを行うことになる。この時、地面のあちこちからつららのようなものが生えてきて、これに突き刺されると雑魚敵との戦闘が発生してしまう(逃走は可能)。つららはティーダが居る足元からも発生するため、その予兆である“足元が光る演出”を確認したら、少しだけ動いて回避する。とまあ、難易度自体は何ということも無いイベントなのであるが、カメラ動作が自動であるうえにクリスタルの発生がランダムということで、自分の思った通りに進めていくことはできず、しかもラスボス戦で負けると毎回ここからやり直すことになってしまい、正直言って面倒極まりないイベントである。
――その後、クリスタルを10個集めると、更に「夢の終わり」へと移動し、いよいよラスボス戦がスタートする。…のだが、ここでも再び長いイベントシーンが挿入される。時間は5分ほどである。これは当然、ラスボス前の会話ということで、物語的には極めて重要なのであるが、縛りプレイで何度も見せられるとだんだんイライラしてくる。結局、その前のクリスタル集めと合わせて、ラスボスに挑むまでに約10分もの時間が掛かってしまうのだ。やれ、イベントスキップは『FF12』から、その場コンティニューは『13』から正式に採用されたのだから、せめてHD版の時には、FF10においても何らかの緩和処置を採用してほしかったものである。せっかくのラスボス戦なのに、挑戦の手間でゲーム性を下げてしまっているのは、少々勿体なさすぎる。
この隣でくるくる回っている奴らのウザさが異常 |
それでは。実際の、「ブラスカの究極召喚」戦の攻略に入っていくことにしよう。
…例によって、まずはいつもの表の出番である。やれ、ここしばらくは、微妙な強さのモンスターに対して表を使うことが目立っていたが、今回はさすがに詳細データーを使って攻略をしていくのに相応しい相手である。難易度が高めとされるFF10、そのラストバトルに相応しい強さを誇っている敵なのだ。
◆「ブラスカの究極召喚」戦…敵の詳細データー | |||||
行動名 | 対象 | タイプ | 待機時間 | 基本ダメージ | 備考 |
通常攻撃 | 単体 | 物理 | 18 | 2697〜3045 3690〜4166 |
・「弱ディレイ」の追加効果を持つ ・「回避カウンター」で回避できない ・第2形態では威力が上がる ・第2形態でHPが半分未満になると使用しなくなる |
ジェクトビーム | 単体 | 魔法 | 18 | 795〜897 | ・「石化(発生率100)」の追加効果を持つ ・クリティカルが発生する ・第1形態と第2形態で使用する |
なぎ払い | 全体 | 物理 | 18 | 3690〜4166 | ・「弱ディレイ」の追加効果を持つ ・第2形態で使用する |
ジェクトフィンガー | 単体 | 物理 | 18 | 4044〜4566 6576〜7290 |
・「ゾンビ(発生率100)」の追加効果を持つ (第2形態になると、この追加効果は無くなる) ・プロテス/防御で軽減できない ・第2形態では威力が上がる ・同対象に対する2回攻撃である (左の基本ダメージは合計のもの) ・クリティカルが発生する ・第1形態、および第2形態でHPが半分以上のとき、 人間キャラクターへのOD技として使用する |
真・ジェクトシュート | 全体 | 物理 | 18 | 5073〜5729 | ・プロテス/防御で軽減できない ・第2形態で、HPが半分未満のとき、 人間キャラクターへのOD技として使用する |
ジェクトボマー | 単体 | 物理 | 18 | 4045〜4567 5535〜6249 |
・プロテス/防御で軽減できない ・第2形態では威力が上がる ・召喚獣に対しては、常にこちらのOD技を使用する |
◆特記事項 | |||||
HP/第1形態:60000 第2形態:120000 物理:42.6% 魔法:42.6% 有効ステータス:沈黙(75)・毒(防御率90/ダメージ1%)・ゾンビ(50) パワーブレイク(0)・マジックブレイク(0)・アーマーブレイク(0)・メンタルブレイク(0) ※沈黙状態は、敵の行動を何も封じられないため、発生させる意味が無い ◆行動パターン *第1形態 「通常攻撃」「ジェクトビーム」を使用し、ODゲージが満タンになると「ジェクトフィンガー」を使う。 *第2形態/HP120000〜60000 まず、最初のターンで「なぎ払い」を使用する。 その後は「通常攻撃」「なぎ払い」「ジェクトビーム」を使用し、ODゲージ満タンで「ジェクトフィンガー」を使う。 *第2形態/HP59999〜1 「なぎ払い」「ジェクトビーム」を使用し、ODゲージが満タンになると「真・ジェクトシュート」を使う。 (全パターン共通で、召喚獣に対するOD技は「ジェクトボマー」を選択する) ◆ODゲージについて 初期値を1、満タンを100とし、以下の条件で変動する。 *「パワーウェーブ」を受ける:+20 *こちらからの行動を受ける:+5 *自身の通常時の攻撃を使用する:+1 *OD技を使用する:1に戻る *トリガーコマンドの「話す」を受ける:次の自分のターンで1に戻す ◆トリガーコマンドの「話す」について ティーダがトリガーコマンドの「話す」を、2回まで使うことができる(3回目は効果が無く、「話す」も消える)。 効果は「ブラスカの究極召喚が次の攻撃をスキップし、かつODゲージを1に戻す」である。 (ジュ=パゴダに対して話しかけても、何も起こらない) ◆その他、特殊な事項について *バトル開始時のメンバーは、上から「ユウナ・ティーダ・アーロン」で固定される。 *お供のジュ=パゴダ×2については、「遠」距離に存在するため、一部の攻撃が届かない。 *ブラスカの究極召喚が第1形態から第2形態に移行する際、ステータス異常は解除されない。 また、敵味方の待機時間とステータスも、全てそのまま維持される。 *ブラスカの究極召喚を倒せば、バトルは終了する。 |
◆「ジュ=パゴダ」×2…敵の詳細データー | |||||
行動名 | 対象 | タイプ | 待機時間 | 基本ダメージ | 備考 |
パワーウェーブ | 本体 | - | 21 42 | 1500 | ・各種の弱体化ステータスを解除する ・ブラスカの究極召喚のODゲージを20増やす ・ゾンビ状態の際は、回復が逆転して ダメージを与えてから、ステータス異常を解除する ・ジュ=パゴダが2体揃っているとき、 ブラスカの究極召喚に対して使用する |
アスピラ | 単体 | - | 21 42 | - | ・対象のMPを全て吸収する ・ジュ=パゴダが1体のときに使用する |
カージュ | 単体 | 魔法 | 21 42 | 307〜347 | ・「睡眠・沈黙・暗闇(それぞれ発生率100/3ターン)」 「毒・カーズ(それぞれ発生率100)」の追加効果を持つ ・ジュ=パゴダが1体のときに使用する |
◆特記事項 | |||||
HP(当初):5000 物理:99.3% 魔法:68.2% 有効ステータス:スロウ(50)・割合ダメージ・ディレイ ★HDリマスター攻略本には「死の宣告が200カウントで効く」と書かれているが、誤りであり、無効化される。 ◆行動パターン ジュ=パゴダが2体居ると、ブラスカの究極召喚に対して「パワーウェーブ」を、 1体しか居ないときは、こちらに対して「アスピラ」か「カージュ」を使用する。 ◆復活と最大HPについて HPをゼロにすると停止するが、約2ターン後にHP全快で復活する。 またその際、最大HPを「前回停止するまでに受けたダメージの合計値」とする。 |
◆「ブラスカの究極召喚」戦…使用した主な装備とキャラクター | |||||
◆ユウナ HP475 / ODタイプ:憤怒 | |||||
武 | ウィンドロッド | 先制 | さきがけ | 見破る | (空き) |
武 | プリズムロッド | 魔法カウンター | ゾンビ攻撃改 | 毒攻撃改 | 薬の知識 |
防 | 再生の指輪 | オートヘイスト | オートフェニックス | オートシェル | 完全石化防御 |
◆ティーダ HP520 / ODタイプ:憤怒 | |||||
武 | ソニックブレイド | 先制 | さきがけ | (空き) | (空き) |
武 | プリズムエッジ | 魔法カウンター | ゾンビ攻撃改 | 毒攻撃改 | 薬の知識 |
防 | リボーンシールド | オートヘイスト | オートフェニックス | オートシェル | 完全石化防御 |
◆アーロン HP1030 / ODタイプ:憤怒 | |||||
武 | 正宗 | ダメージ限界突破 | トリプルドライブ | さきがけ | カウンター |
武 | 阿修羅 | カウンター | 魔法カウンター | ゾンビ攻撃改 | 薬の知識 |
防 | 再生の腕輪 | オートポーション | オートフェニックス | オートプロテス | 完全石化防御 |
◆リュック HP468 / ODタイプ:憤怒 | |||||
武 | チーフテン | 魔法カウンター | ゾンビ攻撃改 | 薬の知識 | 見破る |
防 | マーチアーマー | オートヘイスト | オートシェル | HP+30% | 完全石化防御 |
◆ワッカ HP618 / ODタイプ:憤怒 | |||||
武 | タイムアウト | スロウ攻撃改 | (空き) | (空き) | (空き) |
武 | チャンスメイカー | ゾンビ攻撃改 | 魔法カウンター | 薬の知識 | トリプルドライブ |
防 | メンバーサポート | オートフェニックス | オートヘイスト | オートシェル | 完全石化防御 |
◆特記事項 | |||||
「オートポーション」でハイポーション以上を使うため、ポーションは処分済み |
というわけで。敵は「ブラスカの究極召喚+ジュ=パゴダ×2」の合計3体で登場する。このコンビネーションが、今回バトルの最大の問題となる。
…まず、ブラスカの究極召喚(以下、本体)には、パワーブレイクや毒・ゾンビといった強力なステータス異常も効くのだが、それらはすぐにジュ=パゴダの「パワーウェーブ」によって解除されてしまう。しかも、パワーウェーブには本体のODゲージを20増やしてしまう効果があり、それを2体で行われるため、結果として敵は2〜3ターンという極めて短い間隔でOD技を使用してくることになる。そもそも、通常プレイでは無視されることが多い1500×2の回復量でさえ、スフィア盤封印プレイの戦力では容易には上回ることができないのだ。
――さらに、ジュ=パゴダ自身の防御能力も非常に厄介で、HPをゼロにしても2ターンほどで復活してしまううえに、その際に最大HPを「前回停止するまでに受けたダメージの合計値」としてしまう。よって、下手に高火力の攻撃を使ってしまうと、余計に倒しづらくなってしまうのだ。この辺りは、明らかに召喚ボンバー対策となっている。下手に召喚OD技を使っても、すぐにジュ=パゴダに復活され、「パワーウェーブ」でゲージが上がって終了となってしまうのだ。安直な手段で勝たせてやらないという辺り、さすがにラスボスとしての意地を感じる。こいつらホントに元々は敵対する関係だったのか?
そんなわけで戦っていくのだが、まず今回のバトルを行うにあたり、私が犯したミスを2つ紹介してみることにしよう。
…まず一つ目のミスは、「ジュ=パゴダには死の宣告が効かない」という点である。まあ、普通に考えれば当たり前であり、そもそも宣告で倒したところで、通常撃破時と同じく復活されれば意味が無いのだが、私はHDリマスター攻略本のジュ=パゴダの欄に「死の宣告が200カウントで有効」と書かれていることに早くから注目し、「死の宣告で倒せば、以降は相手が永久に復活しない」と極めて自分に有利な予想を立てて、この戦闘に挑んでいったのである。
――が、現実には、キマリの「死の宣告」を放ってみたところ、現れた文字は無情にも「GUARD」であった。そりゃそうだ。結論として、このジュ=パゴダに死の宣告が効くというのは、ただの攻略本の間違いだったということである。まあ、常識的に考えれば、この手の相手に即死効果が通るわけが無いし、そもそもアルティマニアオメガのほうにも、死の宣告が有効であるとは書かれていないからね。はははは…。
さて。もう一つの間違いは、「オートヘイストで弱ディレイは無効化できない」という点だ。まず、私は「FF10の強ディレイ状態はオートヘイストで無効化できる」という未確認情報を手にしており、同じ方法で弱ディレイも無効化できるのではないかと考えた。ブラスカの究極召喚の行動ごとの待機時間は「18」であり、これは訓練所編(【第11話】)で戦ったカトブレパスと同じであるため、アーロンがヘイスト状態で待機時間倍率「2」の行動しか入力をしなければ、必ず交互以上でターンが回ってくる。よって、アーロンをプロテス+防御状態の受け役とし、敵のODゲージが満タンになった時だけ後ろに下げることにより、アーロンの戦闘不能を避け、OD技が全体攻撃になる第2形態の後半部まで、運要素をかなり抑えて進むことができると考えられた。
…ところがどっこい、実際には、アーロンが「通常攻撃」や「なぎ払い」を受けると、回ってくるはずのターンが回ってこなくなるのである。特に、「なぎ払い」では、アーロン以外の2名は確実に死んでしまうため、アーロンがオートポーション&オートフェニックスで状況を立て直すのだが、アーロンには弱ディレイ効果で「24」(たぶん)もの待機時間が追加されてしまうため、次のターンの攻撃は必ずブラスカの究極召喚となる。よって、「なぎ払い」を連発されると、たとえ死ななくとも、こちらは一切の行動ができなくなってしまうのだ。何なんだコイツ?
強すぎだろ。
――というわけで。結論としては、強ディレイのほうはどうか知らないが、少なくとも弱ディレイをオートヘイストで無効化できるという考えは間違いだということである。よって、これでアーロンに「オートヘイスト」を付ける意味は限りなく薄くなった。このために、わざわざ「オートヘイスト
/ オートフェニックス / オートポーション /
完全石化防御」という非常に手間の掛かった専用防具を用意したのだが、残念ながら実戦で活躍することは無かったのだ。まあ、一応はここで話のネタになっただけマシであろう。キマリなんて、装備を用意しただけで全く出番無しだったし…。
第1形態はOD技も含めて全て単体攻撃、この間に必要な準備をする |
それでは、具体的な戦い方を説明していく。まず、ブラスカの究極召喚には、HP6万の第1形態と、HP12万の第2形態が存在し、第2形態は特にHP半分以上と未満のパートに分けることができる。最初は、順番通り第1形態から紹介をしていくことにしよう。
…さて、ブラスカの究極召喚と言うと、剣を用いた「なぎ払い」が印象的であるが、あれを使うのは第2形態である。そして、意外なことに、第1形態と第2形態の前半ではOD技も単体攻撃であるため、結果的に第1形態では、通常時は「通常攻撃」「ジェクトビーム」、OD技は「ジェクトフィンガー」と、敵の技は全て単体攻撃ということになる。よって、「オートフェニックス」と、あとは石化を防げる「完全石化防御」さえあれば、全滅の心配は無くなるため、この間に態勢を整えていくことができるのだ。
まず、バトルは必ず「ユウナ・ティーダ・アーロン」の3名でスタートする。この3人がさきがけ装備でスタートし、開幕は特に急ぐ必要が無いため、ややこしさを回避するため、全員が「魔法カウンター」(「ジェクトビーム」に反撃が可能)などが付いた主力武器に持ち替えておく。
…続いて、控えメンバーからワッカを出し、「スロウ攻撃改」の付いた武器で、ジュ=パゴダに対してスロウの付与を狙っていく。これをしないと、待機時間「21」という極めて短い間隔で「パワーウェーブ」を使われるため、全く攻めの姿勢を作っていくことができない。敵のスロウ状態の防御率は50であるため、スロウ攻撃改の成功率もちょうど50%となるが、まあ前述の通り「オートフェニックス」と「完全石化防御」で死ぬことは無いため、ある程度の時間が掛かっていっても大丈夫である。
――なお、ジュ=パゴダに対してスロウを掛けるタイミングであるが、これは2体が並んでいる時に行うようにしたい。というのも、前提として「スロウ攻撃改」でスロウを発生させた場合、魔法「スロウ」とは異なり、その時点での待機時間は2倍にならない。そして、ジュ=パゴダは開幕から2体がほぼ同時に行動をする。よって、スロウを掛けるタイミング次第で、最終的には「2体がスロウ状態で、交互にパワーウェーブで使う」か「2体がスロウ状態で、同時にパワーウェーブを使う」のどちらかの状況となる。しかし、前者は全く駄目である。交互に敵が行動するパターンだと、結局のところ待機時間「21」ごとにステータス異常が解除されてしまうため、掛け直しの手間が大きくなってしまう。代わりに、「パワーウェーブ」では回復が逆転して毎回1500ダメージを与えられるが、そんなものでは全くデメリットを帳消しすることはでない。よって、ワッカがスロウ攻撃改でジュ=パゴダに対して通常攻撃を行うタイミングは、必ず右上のリストでAとBが並んでいる時にする必要がある。そのためには時間を調整しなければならず、そもそも発生率が50%とあって、なかなか思った通りにスロウを掛けていけないのであるが、まあ前述の通りこの段階での全滅は無いため、じっくりやっていって大丈夫である。
次に、こちらの攻め方であるが、これに関してはゾンビ状態からの回復攻撃を使用する。
…というのも、ブラスカの究極召喚には、ゾンビ状態が有効である。ただし、「フェニックスの尾」で即死させることはできず、割合ダメージ無効の特性も持っているため、「エリクサー」や「エクスポーション」で9999ダメージを与えることもできない。よって、最も威力の高い回復攻撃の手段は、「薬の知識」の武器アビリティを得たうえでの「メガポーション」で4000ダメージとなる。しかもこれはアイテムで待機時間倍率が「2」であり、基本コマンド&武器アビリティなので、全員が使用をすることができる。本戦闘でのメイン攻撃手段は、これで確定であろう。
――ただし、ゾンビ状態は、「ゾンビ攻撃改」を付けたうえでの打撃で50%の確率でしか付与できず、しかもジュ=パゴダの「パワーウェーブ」で頻繁に解除されてしまう(ステータス解除前に1500ダメージが発生するため、2体連続で使われた場合は、回復量を相殺することはできる)。敵の行動ペースは、ブラスカの究極召喚が待機時間「18」、ジュ=パゴダがスロウ状態で「42」であり、こちらは最速のリュックの打撃であっても「18」、次に早いティーダ&ユウナでも「21」を消費してしまうため、とにかく早くゾンビが効いてくれることを祈るしか無い。なお、敵の通常攻撃には「カウンター」で、そして「ジェクトビーム」には「魔法カウンター」で反撃を行うことができ、これでゾンビ状態を付与できると、その後の展開が著しく有利になる。ちなみに、毒に関しては、「毒攻撃改」でも10%しか発生確率が無いうえに、そもそものダメージが600or1200と小さく、やはりパワーウェーブで解除されてしまうため、主力として使っていくことは難しいであろう。
というわけで。この形態は、武器を「魔法カウンター
/ ゾンビ攻撃改 / 毒攻撃改 / 薬の知識」、防具を「オートヘイスト /
オートフェニックス / オートシェル /
完全石化防御」などで固めたティーダ・ユウナ・リュックの3人が、相手をゾンビ状態にしながら「メガポーション」で攻めていけば、普通に勝つことができるのだ。敵の通常攻撃とOD技では必ず戦闘不能者が発生するが、そのたびに「オートフェニックス」で状況を立て直すことができる。「ジェクトビーム」は、「オートシェル」で半減することによって、ティーダとユウナはそのままで、リュックも「HP+30%」で耐久力を上げれば耐えられ、「魔法カウンター」による反撃を実行できる。戦闘が長引くことによる物資切れも、今回バトルでは全く心配をする必要は無いだろう。
…そんな感じで。実戦では、10分強を掛けて、敵を第2形態に移行させる準備をすることができた。あとは、第2形態を見越して、アーロンを出したうえで防御を入力し、他のキャラクターで「メガポーション」を放ち、第1形態のHPをゼロにしていった。
この「なぎ払い」に対処できるかが最大のカギ |
第2形態である。ご存じの通り、このラスボス戦はここからが本番である。最初のHP6万をゼロにすると、敵は剣を取り出して物理攻撃力をアップさせ、最大HPを12万と設定し直す。その後、再びHPが6万を切るまでは、通常時は「通常攻撃」「ジェクトビーム」「なぎ払い」を、OD技は「ジェクトフィンガー」を使用する。なお、敵HP以外のステータス・待機時間は、形態変化によってはリセットされない。
…さて、第2形態となったブラスカの究極召喚は、剣を使った「なぎ払い」を通常ルーチンで多用してくる。内容は、約4000ダメージの全体物理攻撃であり、しかも弱ディレイの追加効果を持っている。当然、こんなものをまともに貰えば全滅は確定であるため、何とかして耐えていかなければならない。
――しかしながら。このなぎ払いは物理攻撃ということで、プロテス&防御状態でダメージを1/4にできるため、最大HPの高いアーロンなら耐えていくことが可能である。そして、武器アビリティの「薬の知識」と防具アビリティの「オートポーション」「オートフェニックス」を用いれば、ダメージを受ける度に回復アイテムを自動的に使い、即座に状況を立て直すことが可能である。よし、これで「なぎ払い」の対策はできた!
完!!!
ということで、これで「なぎ払い」による一発全滅は回避できるため、負けることは無くなった…とはいかないのだ。問題は、なぎ払いに存在する弱ディレイ効果と、OD技の「ジェクトフィンガー」である。
…まず、「なぎ払い」には弱ディレイの追加効果が存在し、これを受けたアーロンの待機時間は「24」(たぶん)も上昇してしまう。そして、上のほうで書いた通り、この効果はオートヘイストなどを用いていても無効化することはできない。さらに、例によってオートフェニックスで復活したキャラクターにも長めの待機時間がセットされるため、結果として「なぎ払い」を受けると次の攻撃も必ず相手となる。よって、これを一発使われるだけで、一気に戦闘の主導権が相手に移ってしまうのだ。連続でなぎ払われると一切の行動ができなくなってしまうほか、全体攻撃なのでカウンターを行うこともできず、しかもジュ=パゴダの行動も止まらないため、各種のステータスが解除されてHPまで回復されてしまう。やれ、当初は敵のパワーブレイク耐性が「0」であることを利用し、久しぶりにアーロンの「パワーブレイク(技)」で弱体化を付与していく案を考えていたのだが、そんなことができようはずもない。一発なぎ払われただけであっさりと壊滅である。
――しかも、敵はODゲージが満タンになると、第1形態と同じく「ジェクトフィンガー」を使用する(威力が上がるかわりに、ゾンビの追加効果が消える)。単体攻撃なので負けることはありませんね!
…と言いたいところであるが、これで受け役のアーロンが狙われるとHPの約6倍のダメージを受けて瞬殺され、防御やプロテスでダメージを軽減することもできない。もちろん「オートフェニックス」で蘇生させるのであるが、すると待機時間「48」がセットされ、アーロンのターンはブラスカの究極召喚が2回行動するまで回ってこず、「防御」を実行することができない。よって、この時に「なぎ払い」を使われてしまうとアウトである。実戦では、アーロンのターンが回ってきて「防御」を成立させるまで、ワッカが「ステータスリール」でパワーブレイクを発生させる(パワーブレイクがあれば、オートプロテスと合わせて、アーロンは防御無しでもなぎ払いに耐えられる)という補助手段も考えていったが、安定させることはできないだろう。以上の理由により、ここからは「ジェクトフィンガー」でアーロンが狙われてしまうと、全滅の可能性が非常に高くなってしまうのだ。
そんなわけで。この第2形態からは、「なぎ払い」と「ジェクトフィンガー」により、運の要素が出てきてしまう。
…まあ、この時点ではまだ「通常攻撃」と「ジェクトビーム」も使ってくるため、被害が少ないそちらの攻撃を多く使ってくれれば戦線の維持は可能であり、「ジェクトフィンガー」もアーロン以外を狙うのであれば全く問題が無く、直前にアーロンのターンが回ってきてくれるのなら、ティーダ・ユウナ・リュックの3人パーティに変えて、死亡&即復活をし、最初に行動できたキャラが再びアーロンと入れ替われば良い。
――それでも、やはり運要素が存在することは変わらないうえに、こちらの攻めに関しても、引き続きゾンビ状態の付与は確率に左右されるうえ、それすらすぐに「パワーウェーブ」で解除されてしまい、バトルは一進一退の展開となる。総合して、戦況は極めて苦しいと言わざるを得ないだろう。
この編成で「なぎ払い」が来たら一発全滅なので、最後は壮絶な運ゲーになる |
そんな感じで、苦しみながら第2形態のHPを60000未満にまで削ると、いよいよ敵は最後のモードへと移行をする。
…さて、この第2形態の後半戦では、敵は通常ルーチンの行動として「なぎ払い」と「ジェクトビーム」のみを使用し、ODゲージが満タンになると「真・ジェクトシュート」を使用する。このOD技は、これまでとは打って変わって全体攻撃であるため、使われてしまえば全滅は免れない。
さて、ここからの戦法は、非常にシンプルで、「トリガーコマンドの『話す』を使用し、敵の攻撃が全てジェクトビームであることを祈りながら、速攻を仕掛ける」というものだ。最後の最後にして、完全なる運ゲーと化すのである。
…というのも。この形態でも、第2形態の前半戦と同じく、「なぎ払い」に耐えていくことは可能である。しかしながら、OD技の「真・ジェクトシュート」を使われてしまうと敗北が確定するため、もはやそんなチンタラ戦っている暇は無い。光明は2つである。まず、「敵の攻撃が全て『ジェクトビーム』である」ということだ。ジェクトビームであれば、HPの低いキャラでもシェルによって一撃死することは無く、「完全石化防御」で追加効果も防ぐことができる。そして、敵の攻撃を全てジェクトビームと仮定できるのなら、もはや受け役のアーロンは必要なく、素早さの高いリュック・ティーダ・ユウナで全力攻撃を行うことができる。当然、このパーティで「なぎ払い」が来たら終わるのであるが、もはやそんなことを気にしている場合では無いのだ。
――そして、もう一つの希望は、「トリガーコマンドの『話す』を使用するということである」。この技は、ティーダのみが使用可能であり、効果は「次のターンのブラスカの究極召喚の行動をスキップさせ、かつODゲージを1に戻す」という極めて強力なものであるが、2回までしか使うことができず、ジュ=パゴダに話しかけても何も起こらない。よって使い所を絞っていく必要があるのだが、もちろん本プレイではこの最終段階にぶつけていくほか無い。これにより、全滅必至の「真・ジェクトシュート」を封じることができ、最後の6万を押し切れるようになる…かもしれないのだ。
というわけで。極めて自分たちに有利な状況を想定すれば、「敵の攻撃は全てジェクトビームであり、かつOD技も『話す』で封じられるため、その間にメガポーションの回復攻撃によって押し切ることができる」となる。
…が、言うまでもなく、これは机上の理論である。まず、リュック・ティーダ・ユウナの3名を出している状況で、相手が1回でも「なぎ払い」を使うと、耐えられるはずもなく全滅である。また、アビリティ枠の都合上、これらのキャラに「オートポーション」は付けられないため、「ジェクトビーム」が2発同じキャラクターに当たると、戦闘不能者が発生し、行動ペースを大きく乱されてしまう。そして、ティーダの『話す』を使うタイミングも、粘りすぎると失敗する可能性がある。さらに、ジュ=パゴダの行動は普通に継続であるため、上手くゾンビ化ができなければ、じりじりと時間だけが経過してしまう。そして、忘れてはいけないのが、ここに到達する前段階の第2形態前半戦でも、「アーロンにジェクトフィンガーが当たると苦しい」という運要素が存在するうえに、最終セーブポイントからのイベントも含めると、ここまで30分以上というかなりの時間が掛かってしまうことだ。
――ということで。今回プレイの目的である「ブラスカの究極召喚を、召喚/使う/調合の三本柱を完全封印して倒すこと」は、恐らく理論上は可能であろう。しかしながら、長い長いバトルでこれらの運要素を全て乗り越えることは、現実的には極めて難しいと言わざるを得ない。残念ながら、私にはここまでのようだ。まあ、可能性を示唆したうえで、実際には難易度を緩和して突破するというのが妥当なところだろうな…。
はいはい、こんなの勝てるわけ無い……あれ? |
というわけで。勝利のためには、「第2形態前半戦のOD技『ジェクトフィンガー』でアーロンが狙われず」「第2形態後半戦で敵が『ジェクトビーム』しか使わず」「かつ『話す』を2回使いきってOD技が飛んでくる前に敵のHPをゼロにする」という極めて都合の良いことが起こらなければならないのだが、なんとこれが起こってしまったのである!!!!
…具体的には。ブラスカの究極召喚が第2形態になってからHP6万のラインを超えるまで、敵は合計7回の「ジェクトフィンガー」を使ってきたが、これがアーロンに当たることは1回も無かった。また、バトルが最終モードに達してから、敵が行った攻撃は合計3回であるが、その内容は全て「ジェクトビーム」であった。加えて、HPが60000未満となってから、ゾンビ状態を新たに2回発生させたが、それらは50%の成功率のところを両方とも1回で成功させることができた。その他、「ジェクトビーム」が1人に集中して戦闘不能者が出ることも無かったし、「話す」など使用の権利をまだ1回残していたくらいだ。こんなに理想通りのことは、改造でも無ければそうそう起こらないものである。
――やれ。仮に、「ジェクトフィンガー」をアーロン以外が受けられる確率を3/4と仮定しよう(直前にアーロンが後ろに下がれる場合も考慮する)。次に、最終段階での敵の攻撃が「なぎ払い」でなく「ジェクトビーム」となる確率は、攻略本によると1/2である。これらのことから、7回連続でジェクトフィンガーをアーロンが避け、かつ最終段階でジェクトビームが3連打される確率は、約1.7%である(2187 / 131072)。実際には、他の要因でも確率は上下するものの、恐らく下がることは有っても上がることは無いであろう。だが私は、こんなものを、戦略段階の僅かな試行錯誤を除いて、たった1回で成功させてしまったのである。まったく、人生で何度も無いような幸運をこんなところで使ってしまうとは…やっぱりやり込みプレイは最高だぜ!!
◆動画◆
というわけで。今回は約35分と長いものの、戦闘のフル動画を掲載してみることにしよう。なお、いつもの時間的目安としては、【0:00】から第1形態、【13:56】くらいから第2形態の前半戦、【28:58】の続きあたりからが第2形態の後半戦である。本来なら、ある程度は抜粋して時間を省略していくべきなのであろうが、恐らくは二度とできないくらいの幸運なプレイであるため、資料的な意味も含めて、その全てを掲載してみることにした。
…やれ、FF10の発売から既に17年が経ったが、このブラスカの究極召喚をスフィア盤禁止+三本柱封印の条件下で倒せたのは、多分これが世界初ではないだろうか。まあ、ここに至るまでの『シン(頭部)』戦と「シーモア:最終異体」戦では、既に「使う」「調合」を解禁してしまっているため、通しプレイとして考えると微妙な存在なのであるが、それでもこのラスボスに対して、初期パラメーターで真っ向勝負を挑んでも勝てるというのは、我ながら実に驚きであった。私自身、もしこの回で負けていたら、部分的に召喚を使うなど難易度を緩和して突破するつもりであったため、事実上のチャンスはたった1回だけだったということになる。それで、こんな低確率を成功させられたのだ。長年やり込みプレイを続けていると、こんなこともあるものなんだなあ…。
――ちなみ、消費アイテム数は、メガポーションが48個、フェニックスの尾が38個、金の針(後述のコマンド位置記憶用)が1個、そしてオートポーション用のハイポーションが17個であった。まあ、バトル全体の流れは流動的であるものの、これだけ余らせることができるのならば、物資切れの心配はまず無いと言って良いであろう。なお、バトル開始時のメガフェニックスの個数は23個と中途半端であるが、これはいろいろと改造で試行錯誤をしていた過程を表したものであり、バトル中には1個も使う必要がなかった。
さて。上記の勝利時の動画で使っている作戦は、ほぼ正解と言って良いものであるが、一部には意味不明であったり、修正をしたほうが良かったりするものも存在する。そういったものについて、ここで触れておくことにしよう。
…まず、バトル序盤でアーロンが自分に「金の針」(もちろん効果は無し)を使っている理由であるが、これはアーロンは今後「防御」しか行わないため、アイテムに初期状態のカーソルをセットして、待機時間倍率「2」の行動をCTBウィンドウに反映させるためである。また、今回はバトルの進めやすさを考慮して、リュックに「見破る」を付けているが、純粋に強さのみを求めるのならば、「毒攻撃改」にする手も存在する。最後に、動画ではバトルが最終段階に突入する際に既にユウナのHPが「ジェクトビーム」を受けて減っていた状態であったが、これはあらかじめ回復をしておいたほうが良かった。もしユウナが戦闘不能になっていたりでもした場合、行動が遅れて、相手の攻撃を更にもう1度受け止めねばならず、勝率が半分以下になっていたところであった。その他、アイテムの並び順がひと目で必要品の残数を把握できるようになっていないのも、戦法が荒削りだったことの名残である。
ちなみに。更に作戦を大きく変更できる可能性として、私は今回バトルで、7人のキャラクターのうち主にアーロン/リュック/ティーダ/ユウナを使っていったが、ワッカをもっと積極活用したり、アーロンが死なないという前提ならば「オートプロテス」ではなくキマリの「マイティガード」を使っていったり(ただしこの場合は、「ジェクトビーム」もシェルで半減してオートポーションを発動できなくなる)などという手も考えられる。
――まあ、このバトルに関しても、一応は勝てることが分かったというわけで、今後は様々な掘り下げが為されていくのかもしれない。やれ、発売17年というと、ブラスカが究極召喚で『シン』を倒してからユウナたちの冒険が始まるよりも、更に長い時間が経過している。だが、あのFF13のバルトアンデルス(2回目)戦の時も思ったが、良いゲームというものは様々な人によって進化が続いていくものだ。このプレイが、FF10のやり込み界に、強いては縛りプレイ界隈全体に、何か一石を投じられればと願うばかりである。
この左右で踊っている方々が引き続きウザすぎるが、まあ隠し召喚獣を仲間にしなければ楽勝 |
さて、そんな感じで、事実上のラスボスと言える「ブラスカの究極召喚」を撃破できたのであるが、ゲームはもう少しだけ続いていく。この先の戦いでは、味方全体に常にリレイズ状態が掛かっているため、わざわざ自分から石化をさせたり自爆で消滅したりといった特殊な場合を除き、全滅することは無くなる。ただ、スフィア盤封印プレイでは、味方の戦力が極小であるうえに、HPを回復する「ジュ=パゴダ」は続投であるため、永久に勝てなくなってしまう恐れが存在する。さすがにここまで来てそれは嫌なので、しっかりと攻略をしていくことにしよう。
…まず行うのは、エボン=ジュによって乗り移られたダーク召喚獣との8連戦である。この召喚獣は、INT版以降で追加されたほうのダーク召喚獣イベントのような強力な相手ではなく(当たり前)、ユウナが召喚した時のそれとパラメーターが同じであり、攻撃力は無視して良いとしても回避率が高く厄介なのだが、味方側の宿命として最大HPが低いため、キマリがHPアップの防具を付けたうえでの「自爆」で簡単に倒すことができる。
――ということで、まずヴァルファーレ/イフリート/イクシオン/シヴァ/ヨウジンボウの5体に関しては、最大HPが3186より低いため、適当にキマリのODゲージが溜まるまで待ってから「自爆」をすれば簡単に倒すことができる。キマリが自爆をして離脱しても、当然のごとく次の召喚獣バトルにはHP1で復活が可能である。また、自爆は敵の回避率によって避けられることも無い。そして、この戦闘を見越した…わけではないのだが、キマリ含む全員のODタイプは「憤怒」にしており、メニュー画面が開けなくともODゲージを溜められなくなる心配は無いのである。
ということで。問題は、バハムート(HP4340)/アニマ(HP5090)とメーガス三姉妹(HP8410・6910・4887)という、最大HPが3186を超えている奴らである。まず、複数体が登場するメーガス三姉妹は別枠とし、前者のバハムート&アニマを攻略していこう。
…まず、それら2体とも、回避が「44」と高く、打撃の命中率は1/4である。しかも物理防御&魔法防御もダメージ半減程度と高いため、僅かなダメージであっても与えていくことは難しい。そして、もたもたしていると、ジュ=パゴダの「パワーウェーブ」によって合計で3000ものHPを回復されてしまい、下手をすると永遠に勝利できなくなる可能性すら存在するのだ。
――というわけで。戦法としては、まずはブラスカの究極召喚戦と同じく、ジュ=パゴダに対して「スロウ攻撃改」でスロウを掛ける。なお、今回は距離が普通であるため、全キャラクターが攻撃を仕掛けることができる。その後は、物理防御を無視できるアーロンの「正宗」で約500ダメージ、ルールーの魔法特化装備での「サンダー」で250ダメージほど、キマリの「サンシャイン」で約800のダメージを与えられるため、それらで削っていき、HPが3186を切るか、またはその後の行動で確実に倒せる見込みが立ったところで、「自爆」を使う。やれ、本バトルは基本的には永久リレイズが発生しているため負けることは無いのだが、「自爆」でパーティメンバーが減ったうえでジュ=パゴダによってHPを回復されてしまうと、以降は二度と立て直しができない危険性があるため、最終的な勝負を仕掛けるタイミングにだけは注意をしていった。
なお、本バトルのリレイズは、普通とは違ってモーションが長くて鬱陶しい代わりに、必ず待機時間0で復活できるというチート級の能力を持っているようだ。よって、もはや中途半端に生き残っているよりも、相手に殺してもらったほうが即座に攻撃ができて有利になってくれる。危なかった、もし「マイティGグレート」で発生するリレイズもこれだったとしたら、多くのボスが戦略性のカケラもない戦いになっているところだった…。
最後に。残ったメーガス三姉妹について攻略をしていこう。敵はマグ(HP8410)/ドグ(HP6910)/ラグ(HP4887)の3体であり、複数で登場するうえに最大HPがとても高いため、これまでとは異なる戦法が要求されてくる。
…まず、本バトルでのジュ=パゴダの「パワーウェーブ」であるが、どうもODゲージが最も低い対象に対して優先的に使用をするようだ。よって、いつも通り、ジュ=バゴダに「スロウ」を掛けたのち、まずは回復魔法を使うマグから狙っていく。マグのODゲージを攻撃によって伸ばしていけば、パワーウェーブはドグ・ラグのほうを狙うため、少なくともマグに関しては普通に戦って倒すことができるのだ。
――そして、ここから先が少しだけ問題となるのだが、マグを倒すと、ラグは魔法を跳ね返す対象が居なくなるため、こちらに直接「フレア」を放ってくるのだが、これをリフレクで跳ね返せば、簡単にラグを倒すことができる(FF10のリフレクは、相手に魔法が跳ね返された場合、必ず使用者に向かっていく)。ところが、ドグ1体になると、敵のHPは6910も存在し、しかもパワーウェーブもドグだけを狙うようになるため、そう簡単に倒すことはできなくなる。実戦では、「サンシャイン」を放っていたところ、いい感じにジュ=パゴダが交互に停止してくれたため、ギリギリのところで「自爆」を使って倒すことができたが、ここで回復をされたら最後、勝つことが極めて難しくなっていただろう。そのため、ひょっとしたら「オートリフレク」の装備を使わずにラグを残しておき、パワーウェーブをラグに集中させたうえでドグを撃破して、最後はリフレクで…という手順を取ったほうが良かったのかもしれない。
ちなみに。今回プレイでは、せっかくブラスカの究極召喚を三本柱封印で倒せたということで、この召喚獣戦においても引き続きその制限を守っている。しかしながら、冷静に考えると「サンシャイン」はオメガウェポンを倒さなければ持ち帰ることができず、取得には「調合」の解禁が必要であるため、その技をここで使ってしまうのは、やや微妙感が漂うかもしれない。すべてを超えし者さんはスフィア盤封印プレイを超えていったので出会えないし…。
――とはいえ。実際には、この召喚獣戦はイベントバトルのようなものであるし、まあ大きな問題は存在しないだろうと判断して、積極的に「サンシャイン」を使用していった。通常プレイでは出番の少ないキマリの最強技が、こんなところで活躍するというのも、なかなか面白い。それに、攻略面で判断しても、極端な話メーガス三姉妹を仲間にしなければ良いだけである。というか、今回プレイでメーガス三姉妹が役立ったのって、結局ヘレティック・イフリート戦での受け役(【第12話】)くらいだった気が…。
ゾンビからの即死を無効化できないため、「フェニックスの尾」で終わる |
そんなわけで、何気に1時間近い時間を掛けて召喚獣を全滅させると、いよいよ物語上の最後の敵である「エボン=ジュ」が登場する。
…さて、この戦闘に関しても、例によって鬱陶しいエボン流ミラーボールがノリノリで回っていらっしゃるが、引き続き永続リレイズが発生しており、かつエボン=ジュ本体には多くのステータス攻撃が有効であるため、勝てなくなるような心配は無い。実戦では、訓練所でお世話になったということで、キマリの「死の宣告」で倒してやろうかと思ったが、なかなかODゲージが溜まらなかったため、作戦を切り替え、「ゾンビ攻撃改」で攻撃した後に「フェニックスの尾」でご退場していただいた。ゾンビ攻撃改で100%の確率でゾンビにできること、そしてそこから「フェニックスの尾」での即死に繋げられること、その両方に違和感を覚えるものである。
そんなわけで、これでFF10の本編シナリオはクリアーである。そして、本プレイでは訓練所やダーク召喚獣と言った寄り道要素も既に回収してあるため、これにて今回のやり込みプレイ全体も終了となる。ふう…息抜き程度のプレイのはずが、ずいぶんと苦しい戦いになってしまった。
――ちなみに、ゲーム的には、この後にエンディングムービーが流される。このエンディングは、内容面はもちろんとし、壮大なムービー&音楽による演出が大きく評価され、FF10最大の名シーンとする声も多い。が、何故かPS4版ではムービーの画質が非常に悪くなってしまっている。もともと、HDリマスター版のプリレンダムービーに関しては、PS2時の上下カット流用であるため、窮屈なうえに画質も良くなかったのであるが、このエンディングムービーは目が痛くなるほどの低品質である。ちょっとこれは、さすがに酷いのでは無いだろうか。PS2時代を代表する名作のクライマックスなのに…。
正直、移植具合はもう少し頑張って欲しかった… |
◆FF10:「かんたんスフィア盤なしクリアー」 最終結果 |
◆メイン制限 ・成長システム:「スフィア盤」の完全封印 ・「そだてる」の使用禁止 ◆サブ制限 ・「召喚」の使用禁止(特に、「斬魔刀」の禁止) ・「使う」の使用禁止 ・「調合」の使用禁止 (以下、召喚/使う/調合を、「三本柱」と表記する) ◆結果 ・三本柱を禁止しつつ、『シン(頭部)』戦の直前まで到達 (ただし、シナリオ序盤のバトルでは一部「使う」を使用、 その他にも、三本柱封印で撃破を確認した相手は、リセット後に召喚などを使用して簡略化している) ・その後、使う/調合を一部解禁して、最終セーブポイントにまで到達 ・本編ラストバトルに関しては、再び三本柱を禁止しての突破に成功 ・モンスター捕獲に関しては、全て三本柱封印で実行可能なことを確認 ・訓練所では、全35体中、三本柱封印で14体/使う&調合解禁で17体の、計31体を撃破 ・ダーク召喚獣戦は、全8種類中2種類の撃破に成功 ・ジオスゲイノ/アルテマウェポン/オメガウェポンを撃破 ◆制作環境 ・ハード:PlayStation4 Pro(CUH-7000B / SSD換装済み)/ PlayStation Vita(PCH-2000) ・ソフト:「ファイナルファンタジー10 HDリマスター」PS4ダウンロード版 / Vitaカード版 ・ゲームバージョン:PS4…1.01 / Vita…1.00 ・PC:VAIO Pro13(2014) ・HDMIキャプチャ:MonsterX U3.0R ・主な編集ソフト: 「FrontPage Express」(HTML作成) 「Word 2007」(題名画像作成・文章校閲) 「Excel 2007」(各種計算) 「AviUTL」(動画作成) 「IrfanView」(画像編集・圧縮) 「アマレコTV」「アマレココ」(動画入力・録画) 「GOM Player」(動画再生・静止画キャプチャ) ◆参考文献/攻略本 ・「ファイナルファンタジー10 シナリオアルティマニア」 ・「ファイナルファンタジー10 バトルアルティマニア」 ・「ファイナルファンタジー10 アルティマニアオメガ」 ★ ・「ファイナルファンタジー10 HDリマスター アルティマニア」 ★ (★…特に役立ったもの) ◆参考文献/他者様の攻略等 ・リュック氏:【スフィア盤・使う・調合・召喚極限低使用クリア】 三本柱封印攻略の先駆者様として、プレイ全体で大きな影響を受け続けました。 ・凡庸氏:【スフィア盤禁止でティーダ1人旅】(ニコニコ / リンクはPart1) 高難易度のスフィア盤縛りプレイとして、色々な部分を参考にいたしました。 ・あまと氏:【FFX アビリティのみクリアー】【同「リベンジ」】(リンクは当サイト内) 同じ低ステータスでの攻略として、様々な点を比較検討させていただきました。 ・akira氏:【汝やりこみなさい】 ダメージ計算機を、数多く利用させていただきました。 ◆最終セーブデーター 「『シン』の体内:死者の塔」 プレイ時間:221時間11分49秒 プレイ期間:2018年5月21日〜9月14日 |
いつものプレイ全体まとめは、こんな感じである。「結果」欄に関しては少々ごちゃっとしているが、本編中で触れた通り、『シン(頭部)』戦までは基本的に三本柱封印で突破し、『シン(頭部)』と「シーモア:最終異体」に関しては、使う/調合を一部解禁して撃破し、そして「ブラスカの究極召喚」に関しては、再び三本柱禁止で突破することに成功をした。また、サブイベントに関しては、訓練所は35体中31体を、ダーク召喚獣は8種類中2種類を撃破した。これのサブ要素は、スフィア盤封印プレイでの攻略例があまり知られておらず、新鮮な気持ちでプレイができたように思う。
…また、今回は、私がプレイをするに当たり、大きな影響を受けた他者様の攻略等を、特に4件紹介させていただいた。とりわけリュック氏の【スフィア盤・使う・調合・召喚極限低使用クリア】は、私が当初から強く意識をしていた攻略であり、このプレイの方針を決めるうえでも多大な影響を受けた。しかも、氏の投稿は2002年ということで、今から16年も昔のやり込みプレイであるというのがまた凄い。これだけの優れた攻略が、既にFF10の発売1年以内の時点で行われていたのである。私のプレイ日誌も、10年か20年後のやり込みゲーマーたちに影響を与えられるような作品に出来ていると良いのだが…。
――そして最後に、ゲームバージョンに関しては、今回はソフトとしてPS4版とVita版を用いていったのだが、PS4版のほうは地味に1.01となっている。そのアップデート内容は、「バトル終了後フィールドに戻った時のBGMが継続せずに毎回初めから流れる不具合の修正」「乱数が固定化される不具合の修正」とのことで、どうもPS4版が発売された2015年には既に1.01のパッチが配信されていたそうだ。乱数固定は不具合と言える反面、一部の場面では稼ぎプレイなどに使えるという側面もあったそうだが、とりあえず本プレイでは関係が無かったということだ。まあ、こういうものは、あらかじめ直しておいて欲しいものである。『FF13-2』のフラグメント武器の事件は、未だに忘れないよ…。
そんなわけで、これにてFF10の「かんたんスフィア盤なしクリアー」はプレイ終了となるのだが、今回はキャラクターの個性が強い作品であるため、最後にキャラクター評価を行ってみることにしよう。最近のプレイ日誌では、FF12の【かんたん低レベルクリアー】の時は書けたが、FF13の【クリスタリウムなしクリアー.】では文章が長すぎて省略してしまったため、少しだけ心残りになっていたのだ。では、そろりと行ってみよう。
FF10:かんたんスフィア盤なしクリアー 〜キャラクター評価〜 |
FF正統ナンバリングで、名前が固定でない最後のキャラクターか? |
◆ティーダ |
HP520
/ MP12 攻撃力15 / 物理防御10 / 魔力5 / 魔法防御5 すばやさ10 / 運18 / 回避10 / 命中10 |
本作のプレイヤーキャラクター。ザナルカンドからスピラへと迷い込み、『シン』との戦いに身を投じていく。
…さて、縛りプレイ的には、全キャラクター中で唯一「たたかう」と「アイテム」しか使うことができず、オーバードライブ技も単純なダメージ攻撃ということで、序盤以外では、トリガーコマンドで攻撃力を10上げられるシーモア+アニマ戦に参戦したくらいで、目立った活躍が無かった。
――しかしながら、全メンバー中でユウナと共に2位タイとなる素早さは魅力であり、また「チャージ&アサルト」や「エース・オブ・ザ・ブリッツ」といった連続攻撃はカルテットと組み合わせると強力なため、シナリオ攻略から一転して、モンスター訓練所の戦いなどには積極的に参加をしていった。また、大きな正念場となったラスボス戦においても、素早さを活かして有効な回復攻撃を仕掛けられたほか、トリガーコマンドの「話す」も切り札として用いていくことができた。総合して、メイン人物に相応しい活躍を見せたキャラクターであると言える。この物語の主人公だからな!!
全滅回避や2体目以降の捕獲簡略化など、円滑なプレイを行ううえで欠かせなかった |
◆ユウナ |
HP475
/ MP84 攻撃力5 / 物理防御5 / 魔力20 / 魔法防御20 すばやさ10 / 運17 / 回避30 / 命中3 |
本作のヒロイン。召喚士として、『シン』を倒す旅を進めていく。本作では、「召喚」を使える唯一のキャラクターである。
…やれ、縛りプレイ的には、「召喚」を使うと低レベルクリアー的な意味合いがかなり薄くなってしまうということで、真っ先に制限対象となり、記録されるバトルで用いたのはダーク召喚獣戦のみである。ただし、今回は厳密な三本柱封印プレイではないということで、プレイを簡略化するために、メイン戦闘以外では非常に多くの場面で用いていった。例えば、2匹目以降のモンスター捕獲や、雑魚戦での全滅回避やアイテム稼ぎのため、はたまたボス戦で大量の物資を消費して勝てることを確認した後に、リセットしてシナリオ進行のため楽に敵を倒したい場合…などなど、召喚獣が活躍した場面は数限りない。やはり「召喚」は、スフィア盤封印プレイを行ううえで、欠かせない戦力と言えるだろう。
――また、召喚以外のユウナ自身の戦闘力としては、ティーダと同じくパーティで2番目に高い素早さを活かし、主に「オートフェニックス」を使うための要員として訓練所モンスター戦に参加をしたほか、ラスボス戦にもアイテム師として投入されていった。
小回りの効くステータスリールと、アタックリールの攻撃性能が魅力 |
◆ワッカ |
HP618 / MP10 攻撃力14 / 物理防御10 / 魔力10 / 魔法防御5 すばやさ7 / 運19 / 回避5 / 命中25 |
ユウナのガードの1人で、作中では教えを積極的に信じるエボンの民として登場する。
戦闘面では、とにかく小回りの効くアタッカーとして活躍し、多様なステータス異常を発生させられる「ステータスリール」を中心に、多くの場面で活躍をしていった。また、基本能力として、遠距離の敵に攻撃が届き、かつ命中率も高いため、「たたかう」で敵味方にステータス効果を発生させる要員としても重要な役割を果たした。その他、HPも高めであることから、場合によっては攻撃の受け役を担当することもできた。これらの理由から、「さきがけ」で初手を取った先に、交代される要員としての出番も多かった。スポーツにちなめば、ピンチヒッター・代打・スーパーサブさんといったところであろう。
…また、終盤の訓練所以降の戦いでは、「カルテット99」の効果を受けたうえでの「アタックリール」が、スフィア盤封印プレイで最大の119988ダメージを叩き出せるため、最強ストライカーとして多くの場面で投入されていった。全編を通して、満遍なく活躍できたキャラクターである。
正直、今回プレイで最も影の薄いキャラクターだった… |
◆ルールー |
HP380
/ MP92 攻撃力5 / 物理防御8 / 魔力20 / 魔法防御30 すばやさ5 / 運17 / 回避40 / 命中3 |
黒魔法で攻撃をする魔道士。落ち着いた雰囲気の大人の女性として登場する。これがクール枠だ。
スフィア盤封印プレイにおいては、魔法攻撃を行える唯一のキャラクターであるが、その威力は微妙であり、魔力以外のパラメーターの低さも相まって、あまり多くの戦いに参戦していくことはなかった。しかも、PS4版においては、恐らくはコントローラーの制限上、「テンプテーション」の回数まで伸びづらいという悲劇のキャラクターになってしまっている。一応、魔法攻撃の火力自体は、アーロンの打撃以上の数値が出るのだが…。
ということで、参戦したバトルは、「魔天のガーディアン戦」『シン(ひだりうで&みぎうで)戦』「アースイーター戦」のほかは、捕獲の「トンベリマスター戦」と、あとはせいぜいラスボス後の召喚獣バトルで回避率を無視してダメージを与えていけたくらいか。うーん、特化すればもう少し役立つキャラクターだと思うんだけど、「ルールーにしかできないこと」があまり無いというのが実情なんだよなあ…。
序盤は地味なものの、青魔法の充実により一線級のキャラに |
◆キマリ |
HP644 / MP78 攻撃力16 / 物理防御15 / 魔力17 / 魔法防御5 すばやさ6 / 運18 / 回避5 / 命中5 |
ロンゾ族の青年で、敵の技を覚えて使用することができる。通常プレイにおいては、OD技の青魔法が力不足なうえに、スフィア盤が中途半端なところから始まるため、どう育てても他のキャラクターの劣化版となってしまい、活躍させることが難しいキャラクターである。
…実際、スフィア盤封印プレイにおいても、せいぜい中盤までは「自爆」と「石化ブレス」くらいしか魅力の無いキャラクターであったが、終盤に「マイティガード」を覚えてからは、防御の要となるプロテス/シェルを発生させる要員として、活躍の幅が一気に広がった。また、「死の宣告」は、多くの訓練所モンスターを狩るために役立ち、「サンシャイン」も、「訓練所での待機時間稼ぎ」「最後の召喚獣バトルにおけるダメージ用」とピンポイントながらも、ちゃんと活躍できる場面を見つけることができた。総合して、非常に小回りの効く、ワッカと同等クラスの便利屋として役立ってくれたと言えよう。
ちなみに、青魔法以外に関しては、素早さこそ低いものの他のパラメーターが高めであり、通常攻撃によるアタッカーや、装備で態勢を整えたうえでの受け役としても活躍した。その真骨頂が、実質的にキマリ1人で敵を殴り倒したユウナレスカ戦である。キマリは、スフィア盤封印プレイにおける主力キャラクターの1人であると言えるだろう。召喚士は通す、ガードも通す。キマリも通す!
オリジナル版では、クリティカルなしでこのダメージを叩き出せたのか… |
◆アーロン |
HP1030 / MP33 攻撃力20 / 物理防御15 / 魔力5 / 魔法防御5 すばやさ5 / 運17 / 回避5 / 命中3 |
かつてブラスカたちと共に旅をし、『シン』を倒した“伝説のガード”。作中では、10年ぶりにガードとしてティーダ・ユウナたちに同行する。
パラメーターとしては、まずはHPが全キャラクター中で最も高いことが挙げられる。FF10のバトルでは、HP=耐久力という趣が強いため、最もHPの高いアーロンは、文字通り“最高のガード”として大きく活躍した。また、攻撃力20も全キャラクター中で最大であるため、打撃によるダメージも大きく、七曜武器の「正宗」は、INT版以降でのダメージ半減の弱体化を受けてなお、強力武器として使用できた。また、OD技も終盤では目立った活躍が無かったものの、吹き飛ばし効果を持つ「流星」、ワッカのステータスリールよりも更に確実に全ブレイク状態を発生させる「征伐」(ステータスリールの全ブレイクは、ブレイク耐性が特に高い敵には効かないことがある。攻略本には発生率は「∞」とあるが、実際には150〜200の間か?)などが、要所要所で使用されていった。
一方で、素早さが遅いのは痛く、連続攻撃も最強OD技がたったの2連撃(PS2オリジナル版では単発…)と切ないため、「カルテット99」や「マイティGグレート」などを活用したパワープレイになると、アーロンは全く参戦していくことができなかった。この辺りは、小回りは効かないものの、純粋な火力と耐久力の強さで勝負する、古参の戦士らしい設定だと言えるだろう。スフィア盤封印プレイにおける、最強キャラクターの1人である。
「使う」「調合」はもちろん、足の速さや「盗む」でのアイテム収集など、あらゆる面が重要 |
◆リュック |
HP360
/ MP85 攻撃力10 / 物理防御8 / 魔力10 / 魔法防御8 すばやさ16 / 運18 / 回避5 / 命中5 |
アルベド族の少女で、ユウナを見守って救うために一行の旅に参加する。
やり込み的には、三本柱のうち2本である「使う」「調合」を使用可能であるため、当然ながら重要である。もっとも、これらは便利すぎるため、一部のバトル以外では封印されていったのであるが、それ以外においても、素早さが全キャラクター中で最も高いため、アイテム使用がカギとなる戦いに優先的に参戦していった。また、「盗む」は、改造素材の主要な入手手段であり、リュックが居なければ戦力の強化すらままならなかったであろう。
――終盤、訓練所やダーク召喚獣戦といったパワープレイでは、前述の制限が取っ払われ、「カルテット99」「マイティGグレート」といった大技から、「使う」での属性魔石といった小技まで、様々な戦い方を見せてくれた。かと思えば、三本柱完全封印でのラスボス戦に参戦したりと、小回りの効くキャラクターとして戦い続けた。文句なし、スフィア盤封印プレイにおける最重要キャラクターであると言えよう。
FF10:かんたんスフィア盤なしクリアー 〜装備アビリティ評価〜 |
ボス戦で使ったもの以外にも、様々な装備アビリティが活躍しました |
まだまだあとがきは続いていく。次は、本プレイで役立った装備アビリティについてレビューをしていこう。
…さて、FF10の装備品は、他のシリーズとは違って固有の攻撃力や防御力を持っていないため、装備アビリティが性能の全てを占める。そして、スフィア盤封印プレイにおいては、装備品は唯一と言って良いキャラクターの強化手段であり、本プレイにおける戦略性の要でもあるため、「改造」が可能になったグアドサラム到達以降は、積極的に改造装備を用いていった。ちなみに、「改造」を縛るプレイの場合は、例えばスフィア盤でアビリティのみは取得可にしたり、召喚/使う/調合を一部使用するなど、他の制限を緩める方向性が一般的である。
――そんなわけで、ここから先は、本プレイで有用だったアビリティについて説明をしていく。なお、紹介の際は、その装備アビリティの内容だけでなく、稼ぎに苦労した面なども併せて記載していきたい。稼ぎの大変さも、今となっては懐かしいものである。もうやりたくないけど。
◆武器
◇「見破る」…アビリティスフィア×2
バトル中、対象を選択する時に、敵の現在HPなど簡単な情報を表示することができる。
通常プレイでも、ゲームを円滑に進めるために便利なアビリティであるが、やり込みプレイにおいても、快適性を高めて試行のストレスを小さくするために使っていった。もちろん、厳密な攻略であれば、「見破る」の武器を装備した控えメンバーと逐一入れ替えていけば良いのであるが、それでもメインの攻略メンバーにつけていく意義は大きい。実際、ブラスカの究極召喚戦においても、リュックが毒攻撃改を差し置いて「見破る」を使用している。
改造に使うアイテムが「アビリティスフィア×2」と、コストがゼロに近いというのも魅力で、雑魚戦からボス戦まで、また時には捕獲武器に対してなど、様々な場面で用いていくことができた。あまりに快適だったためか、『FF12』や『13』では、敵HPが開示されているのが普通となったほどである。
◇「さきがけ」…リターンスフィア×1 (ブリッツボール
/ 各地の宝箱 /
ヒュージスフィアからレア盗みなど)
バトル開始時の待機時間が0となり、必ず初手を取れるようになる(ただし、「超さきがけ」のみ例外となる)。
ゲーム中盤以降は、敵の素早さがこちらのメンバーを大きく上回るようになり、漫然と戦っているとこちらのターンが回ってくる前に戦闘不能者が続出してしまう。そのため、この「さきがけ」を付けなければ、ボス戦はもちろん、雑魚戦での逃走ですらままならないのだ。
終盤では、全員開幕さきがけ装備が基本であり、もはや当然すぎて解説でも省略されるほどの重要性を示したアビリティである。
◇「先制」…チョコボの尾×6 (サボテンダー?から通常盗みなど)
通常、1/8の確率で発生する敵側の先制攻撃を無効化し、さらに同じく1/8で発生する味方側の先制攻撃の確率を2倍にする(ただし、モルボルグレートなど、「先制」を無視して強制的に先制攻撃を行う相手も存在する)。
基本的に、「さきがけ」があれば雑魚戦は大丈夫なのであるが、それでも敵の先制攻撃を受けてしまうと、敵側の待機時間が0となり、3人が連続で逃げるのに失敗をすると全滅してしまう可能性が出てくる。そこで、この「先制」を付けることにより、敵側の先制攻撃を封じ、更に安全性を高めていくのだ。こちら側の先制攻撃は、全員さきがけ装備だとメリットは軽微であるが、有って困るものではない。
…やれ、中盤のマカラーニャの森稼ぎにおいて、クーシポスからキマリ用の「貫通
/ ピンチにドライブ / (空き)」の武器を入手したのに、セーブポイントに辿り着くまでに全滅という有り得ないミスを犯してから、ユウナには常に「先制 /
さきがけ」の武器を装備させ、更にピンチの時には迷わず「召喚」を使うようにした。これにより、雑魚戦で不意に全滅をすることは無くなった。この「先制」も、本プレイで重要な役割を示したと言える。
◇「回避カウンター」…テレポスフィア×1 (ブリッツボール
/ ブラキオレイドスからレア盗みなど)
回避可能な単体物理攻撃を必ず回避し、かつ「たたかう」を使って反撃する。
ブリッツボールを行えばゲーム中盤から使うことができるアビリティであるが、その効果は絶大であり、これだけで完封できる敵も少なくないほか、ボス戦においてもこれが適用可能な攻撃が一つ有るというだけで、大きく難易度を下げることが可能だった。また、「回避カウンター」という名称に反して、別に攻撃を回避しなくとも反撃をすることができるため、「カウンター」の完全上位として使用できる。
終盤の強敵攻略でも、忘れた頃に回避可能な単体攻撃が出てきたりするため、全編を通して活躍したアビリティであった。
◇「ピンチにドライブ」…クーシポスから装備品をドロップなど
(改造だと勝負師の魂×20)
瀕死状態のとき、自身のODゲージの上昇量を2倍とする。
このプレイでは、最初の難関バトルとなった「シーモア+アニマ」戦でキーとなるアビリティとして戦闘に用いられた。一方で、その入手も、訓練所が使えない段階で数十時間も雑魚敵を狩り続けるという苦しいものであり、良くも悪くも本攻略の方向性を大きく左右したアビリティであった。
ゲーム最終盤では、敵が莫大なダメージを与えてきて一瞬でODゲージが満タンとなるため、上位アビリティの「ダブルドライブ」「トリプルドライブ」も含めて影が薄くなってしまったが、それまでのプレイだけでも十分な名場面を演出してくれたと言えよう。
◇「石化攻撃改」…石化手榴弾×60 (バジリスクから盗むなど)
通常攻撃に、発生率100での石化効果を加える。FF10では、敵側に発生する石化効果は即死と同じ意味を持つ。
中盤、リュックが仲間になったあと、ジョゼ街道まで戻って石化手榴弾を集めて、リュック用の「ピンチにドライブ
/ 回避カウンター / 石化攻撃改」の装備を作っていった。これだけで、HPも攻撃力も低いリュックが、最強の雑魚ハンターとなり、多くの敵を狩り取っていくことができた。敵との戦力差を無視し、「盗む」を仕掛けながらカウンターで敵を撃破して、ギルや装備品も手に入れられる。やり込みプレイならではという戦い方である。
ちなみに、ナギ平原に到達した後には、ほぼ同じ効果と言える「即死攻撃改」も使えるようになる。こちらは、有効な相手が異なるため、石化攻撃のワッカ&即死攻撃のリュックというふうに役割分担をし、各地のモンスター捕獲に役立てていった。
◇「ゾンビ攻撃改」…命のロウソク×30 (ドン・トンベリから通常盗みなど)
◇「スロウ攻撃改」…金の砂時計×30 (ニーズヘッグからレア盗みなど)
それぞれ、発生率100のゾンビorスロウ効果を通常攻撃に付与する。この2つのステータスは、「ステータスリール」など他の手段では発生させられないため、使いたい場合は、これらの装備アビリティを特別に用いていく必要がある。前者のゾンビ攻撃は『シンのコケラ:グナイ』戦やバルバトゥース戦、後者のスロウ攻撃は聖地のガーディアン戦やジャンボプリン戦など、要所要所で使っていくことができた。また、偶然にもこれらの2つのアビリティは、ブラスカの究極召喚戦で重要な役割を果たしていたという共通点も存在する。
…その他、今回プレイでは、敵ではなく味方側にゾンビやスロウを発生させるという特殊な戦法を用いていったこともあった。その場合、最優先となるのは命中パラメーターの高いワッカであったが、他のキャラクターも必要に応じてこれらの装備アビリティを使っていった。
◆防具
◇「エンカウントなし」…清めの塩×30 (グレート・ブリッジの僧兵からレア盗みなど)
ランダムでの敵との遭遇が発生しなくなる。今回プレイでは移動の機会も多いため、快適性を上げるためにもちろん重要である。無理して最速タイミングで取る必要があったかどうかは微妙なところであったが、「メガフェニックス」も同時に稼げたところも考えると、結果的には良かったのかもしれない。
ちなみに、戦闘メンバーの3名以外が装備をしていても効果を発揮する。
◇「オートポーション」…体力の薬×4 (幻光河のモンスター宝箱から盗む
/ マジックポットのくじ引きを当てるなど)
攻撃を受けてHPが半分以下になったとき、すぐに自身に回復アイテムを使う。他のシリーズと同じく、通常のポーションが無ければハイポーション・エクスポーションを使用する。また、カウンターとは扱いが異なるようで、例えば敵カウンターでHPが半分になっても、このアビリティは発動する。
スフィア盤封印プレイにおいても、しっかりと防御を固めていけば、終盤クラスの敵相手でも攻撃を耐えていけることがあるので、オートポーションでHPを回復する態勢を作っていけば、それだけで全滅が無くなるということも多い。単純に手数を節約できるほか、長くターンが回ってこないような状況でも、「防御」を維持しつつHPを回復することもできる。本プレイにおいて、戦略の大きなキーとなったアビリティと言えるだろう。
なお、改造素材の「体力の薬」は入手方法が特殊で、シーモア+アニマを倒してシナリオを進めるとしばらくは入手できなくなり、場合によってはエフレイエ戦などで非常に苦労をする可能性があるため、その前に幻光河で必要数を手に入れておきたい。
◇「オートフェニックス」…メガフェニックス×20 (グレート=ブリッジかザナルカンド遺跡の機械兵器からレアドロップ
/ 訓練所で鳥獣種族を制覇)
攻撃を受けて戦闘不能者が発生した場合、即座に「フェニックスの尾」を使う。これもオートポーションと同じく扱いが特殊で、敵カウンターによって戦闘不能者が発生した場合や、毒・死の宣告など自分のターンで死者が出た場合にも、蘇生を行ってくれる。また、2名同時に戦闘不能者が発生した場合は、ほとんどの場合は2名とも蘇生させてくれるが、1ターン2回行動といった特殊な攻撃の場合は、1名しか蘇生をさせないこともあるようだ(詳細不明)。
このアビリティを付けたキャラクターが2名以上居る場合、単体攻撃しか使わない敵では全滅する要素が一切無くなってしまう。そのため、モンスター訓練所やダーク召喚獣といった高難易度バトルで活躍をした。また、敵の全体攻撃に1人が耐えられるのなら、その人物が「オートポーション」&「オートフェニックス」によって即座にパーティを立て直すことも可能であり、ラスボスの「なぎ払い」などもこの手法で乗り越えていったものであった。
…ただし。この「オートフェニックス」があるからゲームバランスが崩壊しているかというとそうではなく、「フェニックスの尾」が尽きて負けてしまったり、蘇生直後には長めの待機時間がセットされるため、単純に死んで蘇生を繰り返すだけでは相手に主導権を取られ続けてしまう…といった絶妙なところで難易度が保たれていたように思う。特に後者の待機時間は、同じく蘇生の繰り返しだけでは勝てないFF12を彷彿とさせる。こういう一見してバランスブレイカーなものは、FF12オリジナル版の「リバース」のように、逆にギリギリでゲームバランスが保たれていたりするから面白いのだ。
◇「レアアイテムのみ」…ペンデュラム×30 (レミアム寺院のチョコボレース)
「盗む」を成功させた時、通常25%の確率でしか選ばれないレア枠のアイテムを、100%選出できるようになる。
リュックの「盗む」は、本プレイにおけるアイテム稼ぎの要であり、レア枠でしか手に入らないアイテムを4倍の効率で集められるほか、通常/レアで同じアイテムが指定されている場合も、レア枠のほうが個数が多く設定されているということが多いため、二重の意味でアイテム稼ぎの効率を上げてくれる。
なお、改造素材の「ペンデュラム」の入手にはネスラグを撃破せねばならず、実質的に個数限定アイテムにも等しい存在である。そして、チョコボレースではちょうど改造に必要な30個しか手に入らないため、どの装備に「レアアイテムのみ」を改造するのかが重要となるが、私のプレイでは「ピンチにリフレク
/ 空き / 空き」の防具に「ピンチにヘイスト」と共に付けていった。結果的に、その判断は大成功であったように思う。
◇「完全○○防御」
ごく僅かな例外を除き、ステータス異常の発生を確実に防ぐ。
FF10では、ステータス攻撃が強力であるうえに、1ターンがとても重要なため、解除の手間を無くせるステータス防御は守りの要であった。そして、同系統の防御アビリティだと、「オートST回復薬」は暗闇/沈黙/毒/ゾンビにしか反応しないうえに自分しか回復しない、「リボン」は極めて強力だがダークマター99個…と、どちらも使いづらさが目立つため、結果的にシンプルだが確実で運用も手軽な「完全○○防御」が、多くの戦いで用いられていった。
さて、「完全○○防御」の中でも、よく使ったのは、私が“行動封印系”と分類することの多い睡眠・混乱・石化あたりであり、逆に全く使用しなかったのが、暗闇・沈黙といった無視できるステータスや、オートヘイスト系統があればそもそも掛からないスロウの防御アビリティであった。
◇「オートプロテス」…光のカーテン×70 (鉄巨人から盗むなど)
◇「オートシェル」…月のカーテン×80 (ラルヴァから盗むなど)
◇「オートリジェネ」…回復の泉×80 (カトブレパスから盗むなど)
◇「ピンチにリジェネ」…鉄巨人から装備品をドロップなど
(改造だと回復の泉×12)
◇「オートリフレク」…星のカーテン×40 (ダークプリンから盗むなど)
◇「ピンチにリフレク」…オートガンナーから装備品をドロップなど
(改造だと星のカーテン×8)
それぞれ、該当のステータスを永続で、またはピンチ時に発生させる。
どれも戦略のキーとなりうる強力なステータスであるが、三本柱を封印しているとプロテス・シェルですら「マイティガード」しか発生させる手段が無いため、これらのオート系統が大きく役に立ってくれた。ストーリー攻略中だと、集め直しはさすがに大変であるため、この辺りをフル活用できたのは、撃破後リセットを採用したからこそである。もちろん、蘇生からの掛け直しの手間を省ける…という通常と同じ理由で使っていく意味も存在する。
なお、ピンチ系統に関しては、INT版以降の作品で瀕死状態の条件が「HPが50%未満」(PS2オリジナル版では25%未満)と緩和されたことにより、実質的に強化が為されている。「ピンチにリジェネ」「ピンチにリフレク」ともに、早期入手で輝いたアビリティであった。
◇「オートヘイスト」…チョコボの羽×80 (サポテンダーから盗むなど)
◇「ピンチにヘイスト」…チョコボの尾×20 (サボテンダー?から盗むなど)
それぞれ、ヘイスト状態を永続で、またはピンチ時に発生させる。
FF10のヘイスト状態は、待機時間を半減させる=行動ペースを2倍にするという極めて強力なものである。とりわけ、スフィア盤封印プレイの戦力だと、これを使ってもなお敵のほうが素早いということも多く、終盤のバトルは完全にヘイスト状態が前提となっていた。
このヘイスト状態は、中盤から三本柱封印でも「ピンチにヘイスト」で用いれるようになり、サヌビア砂漠での稼ぎを経て、ほぼ全員に装備をさせていった。その際、「最大HPが奇数である=フェニックスの尾で蘇生させた時に瀕死状態になれる」ということが、キャラクターの有用性を決める一つの指標となっていたほどである。そして最終的には、訓練所を使い、全員が「オートヘイスト」の付いた防具を使用していった。それくらい本作のヘイスト状態は強力であり、プレイ全体に大きな影響を与えたアビリティであると言えよう。
◇「HP+30%」…体力の秘薬×1 (カトブレパスからレア盗み
/ ビサイド島の地域制覇など)
◇「物理防御+20%」…聖なる魔石×4 (一つ目からレア盗みなど)
前者は最大HPを30%上げ、後者は物理攻撃によって受けるダメージを20%減らす。これら2つを組み合わせることにより、最大HPに対して受けるダメージの割合を、最初の約6割にまで軽減することができる(例えば最大HP100に対して100ダメージを受けるところを、130に対して80となり、最大HPに対して約38.5%のHPを残せる)。なお、最大HPに対する被ダメージの割合を減らしたい場合、HP+30%→物理防御+20%→HP+20%→物理防御+10%の順で付けるのが良い。もちろん、主要な防御対象が魔法であったり、はたまた両タイプの攻撃を使ってきたりする場合は、別途考えていく必要がある。
これらの防御アビリティは、耐久力最大のアーロンのほか、必要に応じてキマリやワッカなどにも付けることにより、初期パラメーターでもかなりのところまで攻撃を耐えていくことができる。このゲームでは、1発耐えられるか否かでは全く戦法が異なってくるため、敵の攻撃で受けるダメージを様々な条件で比較検討し、防御を固めることが有効であると判断された戦闘で、積極的に採用されていった。
…なお、HP+30%を付けられる「体力の秘薬」と、MP+30%を付けられる「魔力の秘薬」は、訓練所を進める過程で大量入手ができるうえに、それらのアビリティが付いた装備を売ると高額である。そのため、ギル稼ぎ目的で、キーリカ島で買った防具にどちらかのアビリティを付けてすぐ売却…という用途にも使っていった。スフィア盤封印プレイでも、お金は訓練所関係で意外とすぐに無くなったりするのである。
(17年です) |
そんな感じで。これにて、FF10の「かんたんスフィア盤なしクリアー」も終了である。
…やれ。個人的には、連載時期上の前作である【FF13:クリスタリウムなしクリアー】の反省を活かし、今度こそ過去作をサラッと振り返るだけの簡単なプレイにする予定だった。ところが、予想通りと言うか何というか、攻略内容は伸びに伸び、結果として重厚かつ長大な日誌となってしまった。ただし、FF本編ナンバリングをしっかりとやり込むとなると、これくらいの長さになるのは仕方が無いとも言える。
――とりわけ、今回プレイでは、これまでのスフィア盤封印プレイでは取り扱われることが少なかった訓練所やダーク召喚獣戦をしっかり戦えたことや、通しプレイとしての意味は無いものの、ブラスカの究極召喚を召喚/使う/調合の封印下で撃破達成し、大きな成果を残せたと言える。あんな、【FF10:スフィア盤なし・1人クリアー(挫折)】みたいなものを連載していた人間であっても、しっかり積み上げていけば、ここまでの攻略を行えるようになるのである。あの頃の、やり込みプレイで世界を驚かせたいと思っていた夢は、15年が経った今となっても生きているのだ。
まあ、振り返ってみるとこれのどこが“かんたん”なんだというところであるが、私にとっては久しぶりのFF10を、骨の髄まで味わえたように思う。今回は本当に全てを出し尽くしたため、しばらくはFF10をプレイする必要は無いであろう。再プレイは、また10年後とか、それくらいになるだろうな。
そして、次のやり込みプレイは、まずそろそろ危険領域に入ってきた【FF13-2のクリスタリウムなしクリアー】を片付けなければならないと思っているのだが、その後にどの作品をプレイするかということは、まだ決まっていない。候補としては複数存在するが、どれも決め手に欠けるという感じである。
…例えば。FF10には、FFシリーズで初のシリーズ内続編となった『ファイナルファンタジー10-2』という作品が存在する。このゲームは、後の『13』にも繋がるような極めて優れたバトルシステムが採用されているが、ストーリー演出の方向性が『10』とは真逆になっており、素材の使い回し等も目立つため、全体的な大作感はかなり劣る。しかしながら、同じような立ち位置である『FF13-2』も、良い点だけを取り上げてやり込みプレイを楽しんでいくことができたため、この『10-2』も、プレイしてみる価値がある作品と言えるかもしれない。
――しかしながら。今回、私にとって苦手な作品であったFF10で、このような戦果を挙げることができたからといって、これが即座に他の過去作でも成功できるということを意味してはいない。何故なら、私にとってのFF10は、確かにやり込みプレイ的には苦手な作品であったが、通常プレイとしてはしっかり遊んでおり、その証拠に、本プレイ日誌でも「物語進行で戻れなくなる場所」「INT版以降での変更点」「バトルシステムを理解したうえでの攻略方針決定」などについて、かなり詳しく記すことができていた。ところが、『10-2』となると、発売直後に一直線でストーリーを攻略してそれで終わりとなっており、やり込みプレイをするためには全く知識が足りない。もちろん、そこを攻略本や先駆者様のプレイなどで補うことはできるのだが、それで今回のFF10のように画期的なプレイができるかどうかは、また別問題であり、恐らくは不可能であろう。もちろん、これは『10-2』に限らず、他の過去ゲーム作品にも当てはまる。だからこそ私は、次にどの作品をプレイすべきかということを、未だに決めかねているのだ。
とはいえ。ご存じの通り、現状は「進化し続けるFFシリーズの正統続編」などは完全に望めなくなった状況であるため、今後の当サイトは、『10-2』を含む過去作や、FF以外の他のゲーム作品に手を出すという方向性になっていくのは間違いない。そういった中で、今回FF10において、一定の成果を残せたことは、後々の展開にかなり良い影響を与えられたように思う。しっかりやり込めば、17年前の作品だって、これくらい遊んでいくことができるのだ。今後とも、こういう攻略を行いたいものだな。
――そんなわけで。いつも通り非常に長くなってしまったFF10の「かんたんスフィア盤なしクリアー」も、本当の本当にこれで終わりである。そして最後は、いつも通り【FF12のHD版低レベルクリアープレイ日誌】から定着(?)した形式で締めてみることにしよう…。
(2018年9月14日)
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