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管理人の日記
恐ろしい事実を言いますよ。気が付くと、 1 2 月 も 半 分 が 終 わ っ て い る
世界の命運ってのは言いすぎやろ |
モンハンシリーズには、「モンスターハンター」という、そのものズバリのクエストが存在する。初登場は、かの伝説的名作:『モンスターハンターポータブル2ndG』(PSP/2008)だ。しかし、サンブレイク版の「モンスターハンター」は、なんだかちょっと…いや、かなり変なのである。
…まず、『2ndG』での「モンスターハンター」のクエスト内容は、リオレウス・ティガレックス・ナルガクルガ・ラージャンの大連続狩猟(原則として、敵が1体ずつ登場する形式)である。ここまで出てきた『ポータブル』シリーズの看板モンスターに、ラスボスとしてのラージャンを加えた、強豪揃いのラインナップである。火力や体力も高く、意外にも50分という時間制限も侮れないため、高難易度で知られる『2ndG』でも、トップクラスの難関クエストと言える。なお、マップは闘技場のため、移動や探索などは無く、ただひたすら強力モンスターと戦うという、当時のモンハンらしい、ストイックなクエストだ。出現条件は、「その他の村上位クエストの全クリア」であり、正真正銘、最後の村クエストということになる。
――ちなみに。『2ndG』では、イベントクエスト(無料ダウンロードで配信される追加クエスト)にて、「武神闘宴」という更なる強化版が存在する。基本的な形式は似ているが、武神闘宴では、ナルガクルガ・ティガレックス・グラビモス亜種・ディアブロス亜種・激昂ラージャンと、5体のモンスターを相手にしなければならない。敵が増えた都合、制限時間は更に厳しいが、ここでしか手に入らない素材などは無く、当時のイベントクエストにはクリアマークも付かないため、完全な自己満足クエストだ。また、イベントクエストなので、オンライン(当時はPSP持ち寄りプレイが基本)で仲間を募るという手もある。しかし、それだけに、ソロでの腕試しに最適であり、実際に私は、得意としていた片手剣ソロでのクリアーを決めている。もう15年も昔のことだが、今でも「武神闘宴」という名前は忘れられないものだ。
また、『2ndG』の「モンスターハンター」で、さらに印象的なのが、村上位での登場という形式だ。当時のモンハンは、「下位」「上位」「G級」の3段階の階級に分かれており、「モンスターハンター」は「上位」クエストなのであるが、敵の強さは「G級」、しかもそのトップクラスに君臨する。よって、村クエストを制覇した直後の実力では、全く歯が立たず、あっさりと返り討ちにされる。
…さらに、当時のモンハンでは、「オフライン」と「オンライン」がハッキリ分かれており、村クエストはオフライン側である。よって、必ずプレイヤー1人だけで挑まなければならない。『2ndG』の新要素として、オトモアイルーを1匹だけ連れていけるようになったが、当時はあまり役に立たず、むしろ、ターゲットを散らして戦いづらくなるとして、トップクラスの難関クエストでは、留守番をさせられることが多かった。助けを呼べないという意味では、「武神闘宴」よりもクリアが難しいと言えるかもしれない。
――というわけで。「モンスターハンター」は、まず、“ストーリーモードと言える村上位をクリアして、自信を付けたハンター”をあっさり返り討ちにする。その後、集会所をやり込み、G級クエストをあらかた片付けたところで、さすがに行けるだろう…と再挑戦するが、それですら舌を巻く高難易度であり、攻略は一筋縄でいかない。それだけに、クリアできた時には、大きな山を一つ越えたとして、強い達成感を得られることだろう。「モンスターハンター」という、印象的なクエスト名に負けていない、まさに名作クエストである。
ちなみに。1つ前のPSP作品である『2nd』では、似たような立場のクエストとして、「最後の招待状」というものが存在した。内容は、ラージャンの2体討伐であるが、「まず1体が存在しており、『10分が経つ』か『1体目を倒す』と、2体目が出現する」という仕様になっている。「モンスターハンター」と同じく、「最後の招待状」は下位なのに上位相当の難易度、そもそも「ラージャン」自体が村クエだけを進めていると初見(登場自体はPS2の『2』が初)ということで、非常に面を喰らい、そして攻略の大きな目標となるのも同じである。
ところで、私は未プレイなのだが、その後の3DS作品でも、「モンスターハンター」という名称のクエストが、2回、登場しているそうだ。
…まず、『4G』(2014)では、ティガレックス・ジンオウガ&ブラキディオス・ゴア
マガラ・セルレギオスの5体討伐である。当時登場していた携帯機作品のメインモンスターが揃い踏みとなっており、それぞれが特殊な強化個体だったり、2戦目が当時討伐になっていたり…という仕掛けがあるようだ。ただ、『2ndG』のナルガクルガのみ抜けている。まあ、『4&4G』には参加していなかったので、仕方あるまい。
――続いて、PSP&3DSシリーズの集大成となった『ダブルクロス』(2017。発売間隔やたら短いな…)では、一転して、『2ndG』と同じく、リオレウス・ティガレックス・ナルガクルガ・ラージャンというラインナップになった。ただし、こちらについては、2ndGの頃のような難関にはなっておらず、どうやら、プレイヤー側の超強化によって、取るに足らないクエストと化しているようだ。とはいえ、これはこれで、当時との環境変化を楽しめるかもしれない。
肉、喰ってるか?(モンスターの) |
とまあ、そんな感じで。クエスト:「モンスターハンター」は、シリーズの名場面を演出してきたのだが、前述の通り、サンブレイク版は変である。
…まず、登場モンスターは、オオナズチ・クシャルダオラ・テオ
テスカトルの3体である。歴代シリーズのメインモンスターを出したわけでも、『2ndG』でのメンツを再現したわけでもない。そのうえ、『サンブレイク』ならではのラインナップということにもなっておらず、シリーズ恒例…というか、「またお前らか」という感じの復活モンスターたちであり、目新しさに欠けるどころか、古さしか無い。
――また、クエスト内容としても、盟勇とともに挑む「重要調査クエスト」のラストとして登場するのは良いのだが、「高難易度」と題名にあるにもかかわらず、さして高難易度ではない。敵1体あたりのHPは20000強というところであり、他のマスターランククエストと同程度で、本当の最高難易度である「特別討究」の古龍たちと比べると約1/5、3体束ねても半分ちょっとである。まあ、難易度面については、傀異クエストはアップデートとともに発展進化していったものであるため、格差があるのは仕方がない。「モンスターハンター」のほうも、ラスボス撃破直後くらいで挑んだら、十分に高難易度なのであろう(適当)。
しかしながら、このクエストに、特別な仕掛けは一切ない。通常フィールド(闘技場ではない)に、使い古された既存古龍が、1体ずつ出現するだけである。このクエストで何を提供したいのか、サッパリ不明なのだ。一応、クリア後に、需要不明の重ね着装備(頭)が手に入るが、独自性と言えるのはそれだけだ…。この内容で、盟勇クエストの最後として出るだけでも、十分に拍子抜けしていただろうが、これに「モンスターハンター」という名前を付けてしまったのは完全にミスマッチであり、クエスト界のキラキラネームと言える。
また、サンブレイク版の「モンスターハンター」は、クエストを取り巻く状況も微妙だ。他の盟勇クエストを全てクリアーすると、高貴なる女騎士()のフィオレーネに会話マークが付き、話しかけることによって、該当クエストが解禁される。この「話しかけられるキャラが居る」というのは、ゲーム中で分かりやすくポップアップされるのだが、ただ、私はチケおじを放置しており(ガレアスというキャラが、「エルガドチケット」という特に用途の無いアイテムを、やたら短い間隔で配ってくる。消してもすぐまた現れるため、やがて、「話をしたい人がいるようです」という表示自体を無視するようになる)、その隣にいるフィオレーネに話しかけられるようになっているということに、そもそも気づかなかった。
…さらに、フィオレーネに話しかけたら話しかけたで、「どんなクエストよりも厳しい」「世界の命運は貴殿に託された」などと、やたら仰々しい言葉でクエストを依頼される。そこから出てくる、使い古された既存古龍「やあ」と、「モンスターハンター」という題名である。まあ、とりあえず言えることは、「世界の命運」は言い過ぎだろう。あれか、カントー地方のトップに一時的に立っただけで、「自分が世界で一番強い」と豪語してしまったシゲル11歳(※初代ポケモン。【日記:2021/11/26】)みたいな気持ちだったのかもしれない。
――ちなみに。私は、せっかくフィオレーネから紹介してもらったということで、この「モンスターハンター」に、フィオレーネを連れて挑んでみた。が、クエスト開始時・クエストクリア時において、特別なセリフは一切ない。それどころか、拠点に戻ったあとですら、何の言及もなく、いつものように、本編シナリオの最終段階と思われる、アマツマガツチ撃破後の言葉に戻ってしまった。「世界の命運」とは何だったのか…。
というわけで。かつての名クエストだった「モンスターハンター」から一転し、サンブレイクのそれは、もはや、何一つとして要素が噛み合っていない、奇跡的なレベルの謎クエストとなっている。もはやここまで来たら、ネタ扱いするしか利用法が無いというものである。そして、「モンスターハンター」という名称のクエストは、これが最後となるだろう…。
(2024年12月16日)
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