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管理人の日記
やるゲームが…やるゲームが多い…!!
どこかの誰かと違って良いドット絵だなあ |
「ドラゴンクエスト3」のHD-2Dリメイクは、来週14日(木)に発売予定である。その宣伝映像として、ドラクエシリーズで初めて、「ファイナルトレイラー」という用語が使われたのだ(【YouTube /
ドラクエ3】)。
…まず、『ドラクエ3』は、シリーズの中でも、“最高傑作”と推す声が高いくらい、人気のある作品だ。私は未プレイなので、人づてでしか知らないのだが、その後のシリーズ作でも登場する「転職」システムが初登場したほか、ストーリーとしても、伝説的勇者と言える「ロト」の始まりの物語ということで、重要な役割を果たしている。初出は、ファミコンで1988年2月ということで、既に36年前の作品だ。その後、1996年にスーパーファミコンでフルリメイクが為された。だがその後は、ゲームボーイカラーへの対応や、WiiへのFC&SFC版のベタ移植、携帯電話/PS4/3DS/スイッチで登場したグラフィックが微妙なバージョンなど、中途半端な対応が続いてきた。そういうわけで、今回のHD-2D版は、ファン待望の、完全リメイク作となる。
――いっぽうの、「ファイナルトレイラー」と言えば、スクウェア・エニックスが発売直前に公開する、入魂の宣伝ムービーである。その始まりは、不朽の名作:「ファイナルファンタジー13」(※当サイトの判定です)であったはずだ(【YouTube /
FF13】【ニコニコ
/ 韓国語版】)。だいたい、発売1ヶ月前という程度の時期に出され、幾度にもわたった映像プロモーションの、集大成的な内容となる。まあ、スクウェア・エニックスは、“映像制作会社”と揶揄されることもあるが、実際、その手腕は確かである。スクエニ作品を買うかどうか迷ったときは、とりあえず、「ファイナルトレイラー」を見ておけば良いであろう。
では、具体的な作品名を挙げつつ、“ファイナルトレイラー”の内容について、述べてみよう。
…まず、『ドラクエ3』については、シリーズの中でも少ない、完全な未プレイ作品である(その他だと、『2』がクリア未達成で、『7』は序盤のみプレイした、という程度。『9』はオンライン作品…という分類で良いのか?)。よって、HD-2D版の発表当初から、興味のある作品ではあったものの、さすがに税込7678円という迫力のある価格を、ドットベースの表現の作品に出せるかというと、そこまでとも感じていなかった。
――ただ、上記の「ドラクエ3
ファイナルトレイラー」を見て、「おお…」と私は感嘆するに至った。2D表現であるキャラドット絵も、3Dの背景も、しっかり綺麗に出来ている。また、キャラクターボイスの演出が取り入れられるなど、原作よりも大幅にパワーアップしていることが、容易に分かるというものだ。これで、HD-2D版における新規の追加要素も作られているのだから、お得感が満載である。やれ、2021年5月の情報公開から、3年半が経ち、一時期は「本当に開発してるのか?」などと思われたこともあったようだが、ちゃんとファンが納得できるものを作っていたということだ。
その他、「ファイナルトレイラー」ブランドだと、「FF7リバース」(【YouTube /
FF7リバース】)なんかは、発売まで、何度も見返して、期待を高めていた。特に、後半部の、主題歌に移り変わるところが、たいへん素晴らしい(【1:26〜】)。直後に挿入される、なんでもないギ・ナタタクの発言が、ものすごく重要なシーンに感じてしまうくらいだ。ちなみに、主題歌を使ったFF7リバースの宣伝映像としては、発売後に公開された、15秒のテレビCMが存在する(【YouTube /
7リバースTVCM】)。発売後ということで、かなり突っ込んだプロモーションが行われており、特にラストシーンは、「いや、これ見たらやりたくなるでしょ…」という、ある種、卑怯な演出となっている。
――ちなみに。前作と言える「FF7リメイク(第1弾)」にも、「ファイナルトレイラー」は存在する(【YouTube /
7リメイク第1弾】)。が、これについては、私は発売前は一度も視聴していなかった。当時のFFと言うと、最新作がつれぇわであったうえ、7リメイクについても、初公開から5年という凄まじく長い期間が経っており、スクエニに対する期待がストップ安となっていた頃だった。結局、そこを底辺として、スクエニに対する信頼は回復していくことになったのだが、ただ、今から振り返ってみても、7リバースのファイナルトレイラーと比べて、リメイク第1弾のそれは、そこまで惹かれる感じではないかな〜…と思う。その差として、やはり大きいのは、主題歌であると思う。あの、FFシリーズの全盛期を思い起こさせる、7リバースの「No
Promises to Keep」の影響力は、かくも大きいものなのだ。
その他、「ファイナルトレイラー」が印象に残った作品として、「ストレンジャー・オブ・パラダイス:FFオリジン」を挙げたい(【YouTube /
FFオリジン】)。この作品は、FF1の悪役であるガーランドを主人公に据え、彼が闇へと取り込まれていく物語が展開される。ファイナルトレイラーの出来も極上であり、印象的な浮遊城BGMのアレンジ曲から始まり、既存有名洋楽の「My
Way」使った盛り上がりが凄まじい。ちなみに、このトレイラーでは、「魔物となったガーランドを、それでも愛するセーラ姫」という倒錯的な物語が示唆されているが、本編中にそのようなテーマが展開されることはない。これについては、単独記事を書いているので、そちらをどうぞ(【日記:2024/10/11】)。
…逆に、ファイナルトレイラーが印象に残らなかった作品として、「ファイナルファンタジー13-2」が挙げられる(【YouTube /
FF13-2ファイナルトレイラー】)。【6:40〜】の、ヴァニラ・ファング・サッズがキラキラ空間の中に存在するシーンについては、ゲーム中でそのような雰囲気になることはないので、詐称である。というか、FF13-2の宣伝映像は、その前の、2つのTGS2011トレイラーで完成されていた感がある(【YouTube /
FF13-2 TGS2011 PS3】【Xbox360】)。サビに入ると同時に、バトルシーンで一気に盛り上がる構成が素晴らしい。まあ、実際に発売されたFF13-2は、そんなに爽快なバトルが楽しめる作品ではなくなっていたのだが…(【日記:2022/2/26】)。
SFCで『1』はクリア済みです(『2』はデーターが消えすぎて無理だった) |
さて。脱線が長くなったが、ドラゴンクエストに話を戻すと、今回のHD-2D版ドラクエ3では、ドラクエシリーズとしては初めて、「ファイナルトレイラー」の用語が使われたのである。例えば、少し前に発売された「ドラゴンクエスト11」では、「オープニング映像」「プロモーション映像」などという、無味乾燥な題名であった(PS4版、3DS版、およびスイッチ版の『S』、全てで同じ)。
…というわけで。今回のドラクエ3は、スクエニらしく、宣伝映像に力を入れた作品であると言える。もっとも、ストーリー主導のRPGなのだから、物語が魅力的ということは、評価すべきである。また、映像によって多くの人が興味を持ってくれれば、それだけ新規参入者が増え、界隈が活性化するだろう。
――いっぽうで。一時期のスクエニは、映像に対して内容が釣り合っていない、トレイラー詐称だ…などと言われることもあったが、最近は映像に匹敵する…どころか、「FF7リバース」のように、映像での期待値を軽く上回ってくれるような作品も出てきているので、心配は無用であろう。
余談だが、逆に、「ファイナルトレイラー」の語源であろうと思われる、本家「ファイナルファンタジー」シリーズであっても、ファイナルトレイラーが無い作品というのも存在する。例えば、FF13のシリーズ内続編だと、FF13-2にはあるが、ライトニングリターンズには存在しない。当時、FF13-2が滑り散らかしたことから、『ライトニングリターンズ』のプロモーションはかなり控え目となった。結果的には、発売後に、前2作とは異なる独自のアクション性や、力押しのエンディングが評価されることとなったが、「知る人ぞ知る良作」という程度に終わったのは、やはり、宣伝手法の違いもあったのだろう。
――また、ナンバリング最新作と言われているFF16では、トレイラーに「SALVATION」「DOMINANCE」などと、やや難しい英語の副題が付けられている。FF16は、7リメイクシリーズや、10,13などといった作品たちと、作風を変えようと試みられた作品であろうから、それを理由として、“ファイナルトレイラー”という名称が使われなかったのかもしれない。どうでしょう、FF16は、皆さまの心に残る作品となりましたか…?
というわけで。「ファイナルトレイラー」の存在するドラクエ3の2D-HD版は、この11月14日(木)に、PS5・スイッチ等で発売予定である。ちなみに、PS4版は存在しない。公式サイトの書く順番(スイッチが最初)などからして、プレイステーション版は、あまり期待が為されていないのかもしれない。まあ、内容的にも演出的にも、携帯機でプレイするのが相応しい作品だろうからね…。
…ちなみに、今回のリメイクは、ナンバリングの中で『3』からの開始となったが、同じく初期作の『1&2』も、「ロト
トリロジー」として、既に2025年の発売が発表されている。ハードは同一で、恐らく見た目や作品としての方向性も、『3』と同じになるのだろう。やれ、『1』だけだと、現在のゲームとしては非常に小粒なため、やりごたえのある『2』をカップリングするのは、妥当であると思われる。
――ところで。こんなふうに、ドラクエの話をすると、やはり私としては、FFシリーズのほうも思い返してしまう。ご存じ、FFシリーズの初期作リメイクは、「コレジャナイ感」のピクセルリマスター、いわゆる「ピ」である(【タグ:コレジャナイ感】)。もし、このサイトの名称が「やり込み
in ドラクエ」であったら、対岸の火事であるピの惨状を、指さして笑うとともに、自分の作品がそんなことにならないかと戦慄し、そして、HD-2Dの『ドラクエ3』を見て、“ちゃんと歴代リメイクの追加要素を再録し、新規要素も用意され、かつ演出が順当に強化されている”というごく当然の出来事に、ひどく安堵をしていたはずだ。どうして、私の最推しの作品が、あんなみっともないことになってしまったのか。HD-2D版の『FF6』あたりを発表して、安心させてくれないかなあ…。
(2024年11月9日)
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