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管理人の日記
今週は非常にキツかったです。なので3連休は、サイト更新がんばります!
変わりすぎやろ… |
2022年に、PS4/5などで発売された、“FFオリジン”こと「ストレンジャー・オブ・パラダイス:ファイナルファンタジーオリジン」においては、【発売前のファイナルトレイラー】にて、「魔物と化したガーランドを、それでも愛するセーラ姫」という感じで、ゲーム本編とは少し異なる演出が行われていた。
…まず、「FFオリジン」については、世にも珍しい、FF1の関連作品であり、ライバルキャラクターの「ガーランド」を主人公に据え、彼が闇へと取り込まれていく物語が展開される。ゲームシステムとしては、暴虐アクションという感じであり、「ソウルバースト」と呼ばれる一撃必殺技が、実に気持ち良い。また、メインシナリオはFF1であるものの、ダンジョンやモンスター部分には、他のFF作品の要素が多く取り入れられており、“ファイナルファンタジー自体のお祭り作”という捉え方もできる。ストーリーもバトルも、一風変わった、FFの外伝らしいゲームとなっているのだ。
――しかしながら。この作品については、私はそこまでハマることができなかった。時期としては、ちょうど【PSP版FF1のプレイ日誌】を連載していた頃であり、最高のタイミングであった。だが、FFオリジンは、ガチすぎるアクションゲームであり、プレイヤーの操作スキルに依るところが、とても大きい。つまり、タイミング良くガードや回避を行わなければ、どれだけキャラを育成していたとしても、あっという間に窮地に陥ってしまう。この傾向が、とりわけ顕著なのが、クリア後であり、第3弾までが配信された有料DLCは、シナリオが追加される形式だったのだが、事実上、最高難易度でしか挑戦ができない。かくして私は、全ての救済要素を使ったにも関わらず、第1弾のバハムートに勝つことができず、そこでプレイを終えてしまった。やれ、完全アクションとなった『16』も、私はそんなに好きになれなかったし、やっぱり、FFは“RPG”、つまり、最大でも「アクションRPG」にとどめてほしいと思ったものである…。
さて。前置きが長くなってしまった。「FFオリジン」は、ストーリーに力が入った作品であり、上で紹介した【ファイナルトレイラー】も、既存有名洋楽である「My
Way」をテーマ曲に据えて、大きく盛り上がる構成となっている。この厨二病全開の演出こそ、FFシリーズの魅力だ。
…のだが、そこでは、前述の通り、「ヒロインのセーラ姫と、魔物になったガーランドの恋愛物語」が主となるような、本編とは少し方向性が異なる演出が為されている。では、ファイナルトレイラーにおける、セーラ姫のセリフを、書き出してみることにしよう!
ちなみに。「FFオリジン」のゲーム内でも、これらのセリフはカットされることなく、全て登場する。よって、セーラ姫とガーランドの恋愛みたいなものは、少しだけ展開されるのだ。ただ、それがメインということは断じて無く、“ラーメン屋”などという蔑称(?)で呼ばれた、4人の仲間たちとの絆のほうが重視されている。まあ、“後日談”となるFF1本編の展開を考えれば、当然ではある。セーラ姫は、残念ながら、脇役に過ぎないという感じであった。
しかしながら、ファイナルトレイラーの中では、まあもう、セーラ姫との悲恋物語という感じが強調されている。まず、開幕からして、ガーランドがコーネリア兵を返り討ちにするシーンを背景にしながら、セーラ姫の「ひとり戦うあなたの背中を見て、気が付きました。わたくしは間違っていたのだと」という、ガーランドの虐殺行為に対する肯定的なセリフである。ちなみに、この発言は、ゲーム中では、終盤のコーネリア襲撃シーンにて、“自分を助けようとしたジャックに対する感謝の言葉”である。魔物と化したガーランドを称賛しているわけではない。
…さらに。「変わりましたか、ガーランド様」のほうは、同じくトレイラー内にもある「(仲間の一人が私に言ったのです。)何か思い切ったことをしないと、この世界は何も変わらないと」という言葉に対する、意趣返しである。よって、正しい文意は、「(世界は)変わりましたか?」であり、「魔物へと、少しばかり姿が変わってしまわれましたか?」という意味ではないのだ。ちなみに、英語版トレイラーだと、「Has
the world... changed for the better, Jack?」と、変わったかどうかの主題が「世界」であることが明確であり、明らかに日本語版はミスリードだったと分かる。
――極めつけに。トレイラーの最後は、セーラ姫の、「初めての恋は、忘れないと聞いています」という言葉に対し、ジャックが「俺は忘れない。必ずだ」と返して、終わる。が、このジャックの宣言は、キーキャラの一人であるアストス(※男)に対して述べられたものである。あのさぁ…。
ホスト・厨二病美少女・おばさん・ゴリラと、何気に良バランス |
そういうわけで。私がFFオリジンのファイナルトレイラーから夢想した、「異形へ変わり果てたガーランドを、それでも愛し続けるセーラ姫」という倒錯的なシナリオは、実際のゲームでは、全く展開されなかったということになる。
…もっとも。これは別に、トレイラー詐称とは言えず、私が勝手に読み違えをしただけである。それに、実際のゲーム内で展開された、“4人の仲間たちとの永劫の絆”という内容は、FF1のスピンオフとしては100点満点であり、強く印象に残るものであった。
――ただまあ、“セーラ姫とガーランドの恋愛物語”というのも、それはそれで見てみたかった気がする。もちろん、それはハッピーエンドではなく、むしろ、悪を肯定するかのような、破局的な展開だ。だが、それがいい!!!
(2024年10月11日)
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