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管理人の日記
こんな高い娯楽、人には勧められないよ…
“5万5000円のPS5”は、本当に良いゲーム機だと思いますよ! |
昨日深夜に、そのものズバリ「PS5 Pro」が正式発表された。登場自体は既定路線で、性能の順当なパワーアップも予想通りであったので、話題を集めていたのは販売価格である。そして、その価格は、税込11万9800円であると発表されてしまった…。
…まあ、先日、ノーマルPS5の価格が、79980円に値上げされた(【日記:2024/8/27】)ということにより、Proバージョンの値段も、ある程度、迫力のあるものになるのではないかと予想していた。しかし、「ノーマル8万円に対し、プロ10万円で、この価格差ならプロは安めに感じる」などという戦略的な価格設定にしてくるという予想…というか希望もあった。しかし、残念ながら、ノーマルPS4とProの関係性と同じく、通常モデルの1.5倍、つまりPS5proは約12万円となってしまったのだ。
――しかしながら。恐らく、性能を考えれば、この値段は妥当なのであろう。ソニーも、もう今年でゲーム機を作り始めて30年の手練れであり、コストパフォーマンスという面では、間違いなく及第点以上のものを出してきてくれるはずだ。そこは、十分に信頼できると思っている。
だが、重要なのはそこではなく、他の娯楽と比較した場合の、12万円という数字である。題名に「PS4pro:4万8578円 PS5pro:11万9980円」と書いたように、たった1世代で、価格は2.5倍に上がってしまった。PS4proの発売(2016年11月)から8年が経ったが、8年で給料が2.5倍になったという人は、そうそう居ないであろう。つまり、庶民の娯楽であったはずのゲームが、単純に2.5倍へと値上げされてしまっているのである。
…やれ、私は、「5万5000円で買ったPS5」には、大変に満足している。ぜひ皆さまにも、「5万5000円のPS5」で、「FF7リバース」や「地球防衛軍6」を遊んでみてほしいし、私自身もこの先、「アストロボット(PS5)」や「モンスターハンター:ワイルズ」といった作品に親しんでいくつもりだ。だが、これが、“8万円のPS5”であったら、まず間違いなく、私の満足度は一段階は下がるであろう。価格というのは、心理面で、大きな影響を与えるのだ。
では、具体的に、対抗馬となる“他の娯楽”とは、何なのか。
…まず。今は、この記事を読んでいる皆さまが身を持って表現しているであろう通り、スマートフォン型の携帯電話が、娯楽のトップメタに存在する。その携帯電話は、物にも依るが、私の使っているようなエントリーモデルだと、1万5000円程度で、それなりに使用に足る品が購入でき、SNSやウェブサイトなどを見るほか、「ジャンプ+」や「dアニメストア」といった娯楽の王者を楽しめる。また、パソコンだって、安価な物であれば、4〜5万円くらいで買えて、こちらは学校・職場でのレポート作成から、各種の動画サイトを見たり、はたまた話題のインディーズゲームを遊ぶなど、マルチな活躍が期待できる。
――だから、今回の“PS5&PS5proの価格発表”で気にするべきは、他種別娯楽との生存競争であって、「PS5」「スイッチ」「ゲーミングPC」などといった、同ジャンル内での覇権争いではない。やれ、世間では、「PS5の値上げを発表してくれてありがとう!
これでスイッチ後継機も堂々と値上げできる」などという言説も存在するらしいが、それは、まるで娯楽分野の全体が見えていない、愚の骨頂! である。
この頃は良かった |
さて。私は、産まれて最初に遊んだゲームが、SFCの「スーパーマリオワールド」であり、それ以来、ずっとテレビゲームを一番の趣味としてきた。このサイトも、今年で運営24年となり、様々な方針転換をしてきたものの、根底にあるものは、「ゲームの面白さを伝えたい」で変わらない。だからこれからも、ゲームは“庶民の娯楽”で有り続けてほしいというものだ。
…しかし、その思いは、PS5&PS5proの価格、そして“それでも安い”と言えるくらいの物価高騰により、窮地に立たされている。新しく日本社会にログインした子供たちが、最初に親しむ娯楽が「ゲーム機」で無くなるような時代が、もう目の前に来ているのだ。
――やれ、「FF7リバース」などが示しているように、ゲームは、子供の遊びなどではなく、かつてとは桁外れに進化した娯楽となった。それを、「価格」という問題で、新参者の方々に紹介しづらくなっていくのは、悲しすぎるというものだ。
ところで。私個人については、「PS5pro」を買うことは無い。理由は、既にノーマルPS5でもオーバースペックと感じているくらいのこともあるが、やはり一番は価格だ。もう、給料が上がらず、株価も滅亡し、白米を始めとした生活必需品がことごとく値上げされている現環境では、娯楽に12万円をポンッとくれてやるのは、かなり勇気が居るのである。専用タイトルを持つ『PS6』ならともかく、ただ高性能なだけのPS5は買わないかな…。
そして。今回の案件で、皆さまに知っておいてほしいのが、「『円高で物価が安くなる』というのは幻想」ということである。PS5proの販売価格は、日本だと税込11万9800円に対し、アメリカだと699米ドルだ。本日の、1ドル=142円で換算すると、699ドルは99258円である。また、視点を変えて、699ドル=11万9800円に合わせると、1ドル=171円ということになる。どちらの場合でも、日本は高値だ。やれ、アメリカでは、州ごとに税金が異なるということらしいが、仮に日本と同じ「10%」としたところで、699ドルが109183円、または1ドル=156円と、日本での割高感は変わらない。
…そもそも、ドル円のレートでそのまま値上がりするのは、「100%アメリカの材料と人件費で作った製品を、日本人が輸入して直接消費する」という場合のみである。PS5は、日本企業が作った日本製品であって、円安によって699$から換算して値上がりするどころか、むしろ、「日本で作ってアメリカに輸出する」ならば、利益が増える可能性すら存在する。その内訳は、ソニーに聞いてみなければ分からないが、「円安になれば、物価がそのまま正比例して上がる」というのは、大嘘なのだ。
――いっぽうで。株価については、円高によって、直接的に&即座に下落をする。米ドルベースの外国株はもちろんだが、純日本株も、詳しくは省略するが、円高によって値段が下がりやすい環境ができ、実際、ここ最近では低迷をしている。貯金の大半を株として持っている私が、「少しずつ円安が進むのが、最も利益を出せる」と言っているのは、こういうところが理由なのだ。
やれ、国や企業といった輩が、私個人のために活動してくれないということは、十分すぎるくらいによく分かった。だからせめて、株価=貯金額くらいは上がってほしいというものだ。わざわざ無駄に行動して、円高へ導くような愚かなことは、控えてくれるかなあ。
(2024年9月11日)
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