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管理人の日記
月曜からは普通に仕事です…(強い耳鳴り)
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22日(木)に発売した「ファイナルファンタジー16」は、本日夕の時点で累積32時間(体験版の2時間をプラス)のプレイとなっているが、寄り道要素も網羅している都合、クリアまでは、もう少し時間が掛かりそうだ。そういうわけで、ひと呼吸を置く意味も兼ねて、違う話題を取り扱ってみよう。
…さて、FF16の解禁の1時間前となる、この21日(水)の23時には、任天堂の新作発表会である「ニンテンドーダイレクト」が放送された。個人的には、こういう自爆攻撃みたいな放送時間はどうかと思うのだが、それは今回は置いておくとして、目玉タイトルとして、スイッチリメイク版の「スーパーマリオRPG」が初公開をされた。その発売は11月17日であり、第1弾トレイラーも公開されているので、まずはそちらをご覧いただきたい(【YouTube】)。
さて、「スーパーマリオRPG」の原作は、1996年3月に発売したスーパーファミコン用ソフトで、傑作と言えるアクションRPGである。SFC末期の名物であった特殊チップを搭載し、疑似3Dのグラフィックで演出が行われている。移動画面ではマリオらしいジャンピングアクションを、戦闘ではタイミングの良いボタン入力で、攻撃や防御の効率をアップするシステムが採用されている。ストーリーも本作のために用意された独自のものながら、見ごたえがあり、マリオ作品の定番キャラからオリジナルの登場人物まで、幅広く愛されている。その他、ミニゲームや小ネタといった遊び要素も満載だ。
…その他、任天堂と旧スクウェアの共同開発ということで、意外な場所で、非常に堂々としたFFネタが用いられており、ファンならばチェックをしておきたい。その縁もあって、個人的には、「ファイナルファンタジー6.5」くらいに思っている作品だ。
――というわけで、どれからどれを取っても、スーパーファミコンの限界を遥かに超えた作品であり、SFCソフトの到達点の1つであると言って良い。ちなみに、この作品は、権利問題が複雑なのか、またはグラフィック&バトルの再現に難儀するためか、移植/リメイクに恵まれていないということでも知られており、これまではWii・WiiUのバーチャルコンソールで配信が為されただけであった(「GBA移植」や「スイッチオンラインによるレンタル」などが存在しない)。
そういうわけで、今回のフルリメイクは、名作の、初めてにして最高の移植である。とりわけ、「原作をやったことが無い人」と「ニンテンドースイッチを普段から使っている人」に、強くお勧めできると言えよう。
…やれ、前述したように、マリオRPGは、「ファイナルファンタジー6」や「ヨッシーアイランド」などとも肩を並べられる、スーパーファミコンにおける最高の傑作の1つであと、私は思っている。当時を知らない若い人たちにも、ぜひ押さえておいていただきたいタイトルだ。
やりつくした人も → Come
On!…か?? |
とまあ、ここまで、リメイク版の「スーパーマリオRPG」を褒め称える内容を書いてきたが、当の私自身は、今のところ、あまり買う方向に意欲が向いていない。何故なら、私は、上で書いた“お勧めできる人”とは真逆の、「原作をやったことがあって」、かつ、「スイッチを普段は使わない人」だからだ。
…まず、マリオRPGの原作を遊んだ経験があると、何が良くないのかって、劣化点が気になってしまうからである。最近では、「リメイク」といった言葉の意味が広がっており、“原作を再解釈して最新ゲームとして送り出す場合”から(「完全リメイク」)、“グラフィックのみを強化する場合”(こちらは、原語の意味とは異なるが、「リマスター」と呼ばれることも多い)まで、様々なパターンが存在する。また、追加要素についての解釈も色々である。そして、もし「マリオRPG
リメイク」が、グラフィックのみの強化となるのであれば、原作を知る人間にとっては、少しながらパンチが足りないと言わざるを得ない。
――そして、マリオRPGは、日本ゲーム界の全盛期の一つであるスーファミ時代の中でも、総合力に優れた作品である。そのため、グラフィック・サウンド・操作性・難易度バランス・読み込み時間・未収録要素などにおいて、僅かな違いが存在するだけで、思い入れの強い人間にとっては、簡単に、劣化版であるように思えてしまうのだ。例えば、上で紹介した第1弾トレイラーの途中では、ボス戦BGMのアレンジ版が流れている(【リメイク:該当部分】)が、原作のワルっぽい緊張感のあったそれ(【原作:ボス戦BGM】)とは異なり、勘違いジャズといったヘッポコサウンドになっている。どうも、BGMに関しては、原作スタッフが全て新規のアレンジをしているらしいが、“原作スタッフ”という言葉が免罪符にならないということは、私は痛いほどよく知っている。もちろん、心ある移植作であるのなら、“原作BGMへの切り替え”などが用意されるだろうが、そういうことは、まだ未定である…。
次に、私は、ニンテンドースイッチを普段は使わない人間である。それは何故なら、ゲームを遊ぶという行為が、本業であるFFやり込み&日記作成と激しく競合するからだ。そのため、新作・旧作を問わず、ほとんどの作品が積みゲーとなっている。ましてや、最近は「節約」を第一義に掲げて生活している人間であり、余程のことが無い限り、新作を発売日に買うことはしない。そして今年は、その“余程”が、「ファイナルファンタジー16」と「FF7リバース(リメイク第2弾)」で埋まっており、そこに追加でマリオRPGリメイクを入れ込んでも、上手く取り扱える可能性は低いだろう。
…また、トレイラームービーでは、原作の雰囲気を保ちつつ美麗になったグラフィックが紹介されているが、所詮はニンテンドースイッチであり、私はそこまで期待できないと思っている。例えば、上で示したトレイラーの“ボス戦BGMが流れ始める場面”では、名物キャラクターである「クロコ」との戦闘開始演出らしきシーンが皮切りとなっているが、一時停止をしてみると、割と切ない感じのグラフィックになっていることが分かる。また、トレイラーでは、3Dアニメ映画のような美麗なムービーも収録されているが、スイッチの仕様上、据え置きモードで1920×1080、携帯モードで1280×720が限界であるうえ、メディア容量にも大きな制限があるので、どうやっても“ムービーゲー”とすることはできないのだ。
――やれ。もちろん、ゲームにおけるグラフィック表現というのは、静止画としての美しさだけではなく、動画としての演出や、操作性・グラフィックとの融合といった点も含めて、総合的に評価すべきであろう。が、この「マリオRPG(リメイク)」は、リメイク作品であって、原作からのグラフィック向上が最も重要である。しかも、追加要素が無ければ無いほどに、その度合は高まるのだ。画質強化がウリのはずのリメイクで、グラフィックが大して高まっていない…。そう何度もあるわけではないリメイクの機会が、「原作をやればいい」で潰されてしまうことになれば、それはあまりにも悲しいものである。
また野村哲也が神ドットを描きやがった… |
そういうわけで。私の中での「マリオRPG(リメイク)」は、なかなか厳しい状況に立たされている。
…ただ、皆さまもご存じの通り、“好きの反対は無関心”である。このように、私がマリオRPGに関して発言しているのは、つまるところ、興味があるということに他ならない。リアル世界では、私が、ちょうど年齢が1桁から2桁に変わるくらいの頃にプレイをした作品であり、今なお、その時代の傑作としての意識が強い。そして、その他の人にとっても、「任天堂と旧スクウェアがタッグを組んだ作品」「スーパーファミコンが、プレイステーションなどの次世代機に移り変わる、まさにその時に発売された作品」などと、様々に感じ入るところがあるゲームだろう。
ちなみに、ここまでは、主に負の要素について触れてきたが、グラフィック強化以外の正の要素として、追加要素というものが有り得る。
…やれ、かつての“リメイク”作品では、この手の「追加要素」が定番となっていた。しかしながら、最近では、「リマスター」=「高画素数での書き換え(場合によっては、グラフィックのみの一新)」で、十分なクオリティを保てるようになったためか、この手の要素が新規に作られることは少なくなった。それでも、私は、「ファイナルファンタジー1(PSP)」や「ファイナルファンタジー5
アドバンス」での経験から、追加要素は、名作に新たな華を添えてくれるものであると理解をしている。そういう魅力があれば、私が「原作プレイ済み」「スイッチを普段は使っていない」という二重の障壁を乗り越えて、私がマリオRPGリメイクをプレイする意義も生まれようというものだ。一応、トレイラームービーには、「ジーノがレインボーロードのような道を滑っている状況」「クッパが、乗り物でマロとマリオをどこかに連れて行っているシーン」など、原作を知っていても、どこだか分からないような場面も収録されているため、スイッチ版での新たな追加要素には、期待ができるかもしれない。
――ちなみに。原作マリオRPGには、言わずと知れた、“FF要素”が収録されている。もし、アレが、任天堂時代の“ファイナルファンタジー”の象徴であるのなら、この2023年のリメイク版では、更に新たなFFシリーズの敵を出演させてほしいというものだ。やれ、初代PS三部作に引き続いて、2桁ナンバリングは、いつも世界観が大きく変わってきているので、その代表を選ぶとなると、一筋縄では行かないだろう。『7』〜『16』という長い作品の中で、果たして誰を“ファイナルファンタジー”の筆頭モンスターとして選ぶべきか。私はロングイを推すね。
ということで。スイッチで秋に発売する「スーパーマリオRPG(リメイク)」は、原作を知らない人には、真っ先にお勧めができる。そして、私のような、オリジナル版のコアなファンにとっても、状況次第で楽しめる作品となってくれるであろう。
――そんな感じで。私が、今後に注目すべき点としては、「追加要素が収録されるか」というところになると思う。やれ、ここまで様々に、難癖を付けているように見えるかもしれないが、私がスイッチタイトルを扱うのは珍しく、それだけ期待をしているということでもある。なにせ、あの伝説の名作が、2023年の現代に蘇るのだ。私としても、是非、満足できる出来になっていてほしいものである。
(2023年6月25日)
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