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管理人の日記
家に蜘蛛が出てきました。蜘蛛は嫌いじゃないけど、その標的の虫も増えていると思うと…
あんま痛そうじゃないんだよなあ |
少し前に中古屋で購入した「Newスーパーマリオブラザーズ(DS)」をクリアしました。15年ぶりの再プレイの感想は、「言うほどつまらなくはないが、かといって特別に面白いわけでもない」というものでした。この記事も、便宜上、【「3Dマリオ」のタグ】で管理させていただきます。
…さて、この「Newスーパーマリオブラザーズ(DS)」は、今から15年ほど前、2006年の「知育ブーム」の際に発売され、日本国内600万本という指折りのヒットを飛ばした作品である。しかし、私も当時プレイをしたが、あまり面白いとは思わなかった(【日記:2006/6/5】など)。理由は、既に任天堂の2Dアクションとして、「スーパーマリオワールド」や「ヨッシーアイランド(SFC/GBA)」と言った伝説的な傑作が存在するのに、それらと比べて、特に優れた出来とは思えなかったからである。
――だが、それにも関わらず、世間では「売り上げ!
ゲームの新たな進化! 誰でも楽しめる!」と大絶賛されており、それに私は強い違和感を覚えた。やれ、「誰でも楽しめる」とはこの手のゲームで頻繁に出てくる言葉だが、私はその「誰でも」ではないということだろうか。そして、その後に発売した「ヨッシーアイランドDS」と「逆転裁判4(カプコン)」が酷いクソゲーだったことが決定打となり、私は任天堂界隈から15年も離れるに至ったのだ。
そして。今回は、そんな曰く付きの作品を15年ぶりにプレイしたのだが…その感想は、冒頭に述べた通り、「言うほどつまらなくはないが、かと言って、特別に面白いわけでもない」という感じである。
…まず、この「Newスーパーマリオブラザーズ(DS)」の基本ルールは、一般的な横スクロールの面クリア型2Dアクションである。過去の2D作品と比べ、追加アクションは壁蹴りくらいで、これと言った大きな新要素は無い。タッチパネルや2画面も、フレイバー程度であって、特に大きくは取り入れられていない(もっとも、それらの要素をミニゲームに集約させたのは、無難だと思う)。パワーアップは、チビ→キノコ→ファイアの基本パターンであって、その他の強化はごく僅かな場面にしか登場しない。コンプリート要素としては、各ステージに「スターコイン」がというアイテムが3枚存在するほか、寄り道ステージが幾つか存在するが、スペシャルステージやタイムアタックといった“裏面”的な遊び要素は無い。
――また、演出やグラフィック・サウンドにおいても、DSは初代PSや64並みの性能を持っていると思われるのだが、それをフル活用した場面はあまりない(全くないというわけでも無い)。本作では、ドット絵と3Dが混合した表現が採用されているのだが、そのうちドット絵部分の出来が悪い。クリボーやノコノコといった基本の敵は、ボケボケのくせにヌルヌル動いており、出来の悪いドンキーコングといった感じである。テレサは、大型の固体は3Dなのだが、小型は2Dであり、後者は立体感が無く不出来である。極め付きに、砦・城ステージで登場する杭は、Windowsのペイントで書いたようなショボすぎる外見であり、思わず笑ってしまった。3Dはともかく、ドット絵の出来が悪いのは、言い訳できないというものだろう。
と、まあ。こんな感じで、「○○は、無い」という書き方が大半なことから分かるように、このゲームは、決して出来の良い作品とは言えないのである。
…やれ、上でも挙げた「マリオワールド」や「ヨッシーアイランド」は、システムや演出面での目新しい要素が非常に多く、マリオシリーズの本編を名乗るに相応しいタイトルであった。では、この「Newスーパーマリオブラザーズ(DS)」が、その系譜を継いだ正統続編かというと、とてもそうは言えず、むしろ退化してしまっている。単品での出来が、これといって優れているわけではない。また、3DSの「3Dランド」のように、開発が忙しかったとか、ゲーム初心者向けにするためにはやむを得なかったとか、そういった考慮すべき要素も、特には思いつかない。
――まあ、システムをシンプルにしただけなら、当時のユーザー層を考えれば仕方ないかもしれない。それにしたって、もう少し遊び要素を追加するとか、ドット絵についてもSFC以上に立体感のあるハイクオリティなものにするとか、いろいろできたであろう。似たような時期に発売した「ギャラクシー」と比べても、斬新さでは大きく劣っている。どうしてこんなものがマリオシリーズ最大級に売れてしまったのか、よく分からない…。
最近まで積んでいたWiiU版です。このステージだけでマリオが30人ほど海に還っていきました… |
というわけで。今回プレイした「Newスーパーマリオブラザーズ(DS)」については、「当時の知育ブームのユーザー層に合わせて、よく売れた」という点以外に、積極的な評価点を見つけることは難しい。内容は、「特別に悪くは無いが、かと言って目新しい要素も無い」という程度であり、初心者向けとしても、歴代ユーザー向けとしても、取り立てて秀でた点は感じられない。当時の私は、この作品を「クソゲー」と評価したが、期待していた内容(「ワールド」「ヨッシーアイランド」の正統続編)との落差が原因であるため、自分の中での「ガッカリゲー」と呼ぶのが妥当であると思われる。
…まあ。一応は、「楽しめた人が多い」というのは、大きな評価点と言える。そして、私がその後にプレイした「ヨッシーアイランドDS」は問題点だらけの作品であるため、そういった極端なクソゲー要素が無いというのも、やや後ろ向きながら、長所と言えるだろう。
――ちなみに、2Dマリオなら何が良いのかと私に聞かれれば、私は「ヨッシーアイランド(SFC/GBA)」が今なお最高傑作だと思っている。GBA版の「マリオアドバンス3」ならば、現在ではプレイ環境を用意しづらいものの、「ひみつ」と題した追加ステージが6つ存在し、そのどれもが出来が良く、やり応えがある。また、現行機ならば、スイッチの「マリオブラザーズU
デラックス」は、遊びやすさ・ボリューム・奥深さのバランスが良く、かなりいいところまで行っていると思う。中古でも5000円くらいするが、その難点が無視できるのなら、最良に近い選択肢となるだろう。
なお、その後の展開であるが、売り上げ面における大成功が評価されたのか、それともゲーム初心者には2Dマリオが適切と判断されているのか、「Newスーパーマリオブラザーズ」でシリーズ化が為され、各ハードごとにシリーズ内続編が発売されるのが恒例となった。
…具体的なラインナップとして、「Newスーパーマリオブラザーズ
Wii」がWiiで2009年に、「Newスーパーマリオブラザーズ2」が3DSで2012年に、「NewスーパーマリオブラザーズU」と追加パックの「NewスーパールイージU」がWiiUで2012年と2013年に、そしてWiiU版の2作を移植した「NewスーパーマリオブラザーズU
デラックス」がスイッチで2019年に、それぞれ発売されている。スイッチ版はWiiUの2作の移植であるが、その他は別物であり、一部の素材に使い回しが見られるものの、ステージ構成は別物となっている。
――ちなみに。私は、上記の中で、WiiU版の「NewスーパーマリオブラザーズU」を、最近になってプレイした。その際には、「あまり進歩が無い」などと思ったものであったが、DS版と比べた場合、「滞空時間を伸ばす空中スピンの採用」「ムササビマリオ、アイスミサイルマリオといった強化のバリエーション」「フル3Dによる統一感のあるグラフィック」「スペシャルステージの登場と、多彩なおまけモードの追加」などなど、大きく進化している。どうも、DS→Wiiの際に、さすがにDS版はあんまりな出来と判断されたのか、大幅なパワーアップが為されたようだ。そして、現行のスイッチ版は、追加パックの「ルイージU」も同梱されているため、質・量の両面で優れた一品になっており、スイッチの操作性も近年の任天堂ハードの中で最も秀でていることから、決定版に近い内容であると言える。まあ、ソフトの値段が未だに定価とほぼ変わらないのは、私にとっては難点であるが…。
100点満点クソアガイド? |
というわけで。今回15年ぶりにプレイした「Newスーパーマリオブラザーズ(DS)」は、これと言った前向きな評価が出来る作品ではなかった。ただ、その他の作品と比較することで、あの2006年という時代を考えるうえでの良い材料となった。
…個人的には、この辺りの時期が、“知育ブーム”による粗製乱造のピークであって、当時の判断として、ここで任天堂ソフトから離れたのは妥当であったと思う。一方で、その後の展開を現役で見届けなかったのも、これまた少し勿体なかったかなと考える。なお、ソフトウェア面については、この辺りの時期が底であったようだが、ハード面については、Wii・3DS・WiiUといったおかしなゲーム機を出し続けていたため、その辺りで判断を誤ったというのもある。これらに比べると、スイッチは、随分まともな内容になったものだ。逆に、ここ15年くらいの任天堂ファンにとっては、物足りないのでは?
そして。私が次の作品としてプレイしているのは、同時期に発売された「ヨッシーアイランドDS」である。
…こちらは、打って変わって問題点まみれの作品であり、2007年当時の私の評価も酷いものだった(【日記:2007/3/8】など)が、今プレイしてみてもヤベぇゲームであると感じる。ただ、まあご存じの通り、この日記の文章は良ゲーを褒めるよりもクソゲーを叩いたほうが面白くなることが多いので、それを意欲にして、コンプリートを目指して頑張ってみたいと思う。
(2021年5月1日)
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