. . |
◇トップページ > 管理人の日記 > 2025年8月17日の記事
管理人の日記
「仮面の軍勢」とかいう方々は何のために出てきたのか
![]() |
---|
割とマジで、原作エピソードに戻って良かった点が、エンディングの絵くらいしか思い付かない |
私の娯楽において、ゲーム側が、“明治の逆転裁判4”こと「大逆転裁判」で酷い目に遭っているが、アニメ側も大概である。ここしばらく見てきた「BLEACH」が、鬱滞感が酷く、率直に言って、面白くなくなってきたのである。
…さて、現在のアニメの進行段階としては、200話より少し前というくらいのところだ。以前から、原作エピソードの「
――やれ、前回の長編アニオリであった「バウント篇」は、私は楽しめず、1.5倍速を解禁してしまった(【日記:2025/5/3】)。しかしながら、バウント篇は特に評判が悪い例であって、以降のアニオリについては、そこまで酷い評価となっているものは無いらしい。実際、「新隊長天貝繍助篇」は、16:9のワイド画面に変わったことによるキラキラ感と、整合性を完全に無視した破面篇からの場面転換により、気分を一新して楽しむことができた。まあ、最後数話の戦いはどうかと思ったが、後の原作シナリオに影響を与えないためには、ああするしか無かったのであろう…。
さて。そんなアニオリが終わると、再び、割り切った場面転換により、原作シナリオの「破面篇」に物語が戻ってきた。ここで、再び、一気につまらなくなったのである。書き間違いではない。
…やれ、“原作つきのジャンプアニメ”というと、普通は、原作エピソードが最も面白いものである。「長期アニメとなるようなジャンプ漫画」というと、かつては“国民的”という表現すら使われたくらいに、圧倒的な人気を誇るものであり、それを否定するなんて有り得ないものであった。そのため、仮にアニメ化の品質に問題があったとしても、「原作エピソード」の人気は不動であり、逆に、いかにアニオリの出来が良くても、「アニオリも面白い」くらいの評価に落ち着くものであった。例えば、「遊戯王デュエルモンスターズ」なんかは、まさにこれであり、原作2大長編の「王国編」と「バトルシティ編」が、作品の顔と言える存在になっている。
――ところがどっこい。「BLEACH」については、あまりにも原作エピソードが面白くなさすぎて、アニオリとの逆転現象が起こってしまっている。やれ、これについては、私が原作漫画を読んでおらず、かつ、2025年=鬼滅の刃のような「分割クール制」が一般的となった時代に見始めたということもあると思う。しかし、恐らくは、2008年当時に見ていた人たちも、「原作に戻った途端につまらなくなった」と思ったのではないだろうか。
![]() |
---|
再開後のこのチームの戦いがマジでつまらん… |
では、何がそんなにつまらないのかというと、展開の引き伸ばしと、不出来なギャグである。
…その象徴として、「ザエルアポロ」という敵を挙げてみたい。ザエルアポロは、「
――しかしながら、その戦闘スタイルは、最ッ低最悪である。まず、「相手の技を封じる空間」に一行を招き、そこで戦ったというのは良かった。それに対し、石田と恋次、それにペッシェ&ドンドチャッカという、異色の組み合わせで挑み、戦闘不能にまで追い込むことができた。以上が、アニオリの「新隊長天貝繍助篇」が入る前までの展開である。当時から、間延び&不出来なギャグは有ったものの、少なくとも、極端に不快となるほどではなかった。
ところがどっこい。アニオリから原作エピソードに復帰すると、石田チームは、相手を戦闘不能にして逃走したにもかかわらず、何故か、同じ部屋&同じメンバーで、ザエルアポロと連戦になった。予算の切れたゲームか何かかな?
…そして、ここで敵は、第2の形態に変身した。能力は、「紫の液体を飛ばして、相手の分身を大量に生産する」というものである。剣撃バトルの作風に合わないネチネチとした戦法であり、しかも分身が、どうにも本気で石田たちを倒そうとしているようには思えない。一方の石田たちも、このような敵に対して、「分身を無視して本体を狙え!」という作戦を全く行わず、ペッシェ&ドンドチャッカとの冷ややかなコントを演じ続ける。読者(視聴者)が求めているのは、熱い真剣勝負だと思うのだが…。
――さらに、そこから建物を壊して脱出すると、ザエルアポロは第3の形態に変身し、分身を消したうえで、「敵の人形を作り、それを攻撃することでダメージを与える」という能力に変わる。なんでそうやってすぐ戦法を変えるんだ。敵をオモチャ扱いして飽きるとすぐ捨ててしまうサイコパス系の敵キャラかよ。
かくして、ザエルアポロは、石田と恋次の体の自由を奪い、内臓を握りつぶしてダメージを与えていくが、ここまで来ても、まだトドメを刺さない。いい加減、もうダレてきたから、勝ち負けをハッキリ付けて、終わりにしてくれ!
石田たちも石田たちで、大ダメージで動けなくなるものの、ドンドチャッカたちの滑っているギャグに、律儀にツッコミを入れる。命がけの戦いという雰囲気に水を差し、テンポが悪化するうえに、そもそも笑えない。読者不在、やっているほうが面白いと思っているだけの、たいへん低レベルな漫才である。
というわけで。このザエルアポロ戦は、「二転三転したうえでダラダラと物語が進まない」という最悪の例だが、他も大概である。例えば、「十刃」は、その名の通り、10人が所属しているのだが、破面篇が始まってかなり経つというのに、現在までに、2人しか倒されてくれていない(アーロニーロ、グリムジョー)。シリーズボスと言えるグリムジョーやウルキオラはともかく、他については、気持ち良く倒されてくれても良いと思うのだが、とにもかくにも引き伸ばしがされているのだ。
…具体例として、アニオリ終了直後には、グリムジョー戦で消耗した一護に対し、「ノイトラ」という『8』の字の鎌を持った敵が、「試合形式じゃないんだから、傷ついた敵を攻撃するのは当たり前だろ!」という、ごもっともな理屈で襲いかかる。それに対し、マスコットキャラクターであった「ネル」という幼女が、大人形態の「ネリエル」に進化し、一護の代わりに戦ってくれる。なるほど、これで倒されるんなら、相手の格も一応は保たれるな…と思ったところで、何故か変身が解除されてしまい、ネルも一護も、再びノイトラに一蹴されてしまう。何のために進化させたんだ。
――そして、その裏でも、ペッシェ&ドンドチャッカが、ネリエルが大人化したことによっていきなり真面目になり、ザエルアポロに必殺の合体攻撃を与える。やったか!?
と思ったところで、ザエルアポロは、「はいバーリア!」と同レベルの後出しジャンケンにより、それを無効化する。ノーダメージで終わるのなら、なぜ思わせぶりな新技を使わせたのか。これらの展開、作劇上の意味は何なのだ?
![]() |
---|
おまけが本編 |
というわけで。現在は、200話より少し前のあたり、アニオリが終わって「破面篇」が再開された直後であるが、もうホンットに面白くない。とにかく敵が全く倒されてくれず、話が進まないのだ。せっかく出した進化形態や必殺技は無効、そして、ペッシェとドンドチャッカのつまらないギャグで、タラタラと時間ばかりが過ぎてしまう。いい加減にしろよ。なんで、ジャンプアニメなのに、原作エピソードのほうが面白くないんだ?
…ちなみに。この先の展開であるが、どうも、「護廷十三隊」=味方幹部集団の援軍が到着し、それで十刃たちと戦いを繰り広げるんだそうだ。やれ、BLEACHでは、「味方側が苦戦すると、護廷十三隊の幹部たちが参戦する」というのが定番の流れだが、これは作劇上の都合ではないだろうか。つまり、物語を書いていて、どうしようもなくなったら、人気キャラクターを出して誤魔化すのである。
――というわけで。バウント篇の時と同じく、現在の一番の楽しみは、最後の「次回予告&死神図鑑ゴールデン」といった小ネタ集である。本編に挿入されるギャグの安定したつまらなさとは正反対で、こちらは安定して面白いため、1.5倍速を使っていても、必ず等速に戻す。「新隊長天貝繍助篇」もそうだが、既にBLEACHは、“原作よりも、アニメオリジナル要素のほうが面白い”となっているのだ。
そういうわけで。BLEACHについては、「アニオリから戻ってきた瞬間につまらなくなる」という異常事態により、失速感が凄まじい。
…正直、ここまで来ると、「いったん休憩して、他アニメでも見よう」というのも、有りかなあと思っている。ただまあ、それをすると、かなりの高確率で、二度とBLEACHには戻れなくなる。初の長編であった「
(2025年8月17日)
2025年8月17日の記事を表示しています。