◇トップページ > FFプレイ日誌 > ノーバグ低レベルクリアー(GBA) > No.02
ノーバグ低レベルクリアー(GBA)プレイ日誌
攻撃を受け止めることがある(GBA版では) |
それではFF6プレイ日誌の第2話を進めていこう。前回は、フィガロ城を抜け出したところまでである。
…まず、サウスフィガロの町で戦力を整えていく。今回プレイで初めて知ったのだが、この時点でも後にセリスが捕えられる部屋の近くまで探索を進められるらしく、隠し部屋から「エルメスの靴」「ハイパーリスト」といった有用な装備品を入手することができた。
――ちなみに、このサウスフィガロの町では、SFC版の際は「ダッシューズ」を買うことが定石となっていた。このダッシューズ、後のシリーズのヘイスト効果を与えるという内容とは異なり、初出のFF6では「キャラクターのマス目の移動速度を2倍に上げる」というものになっている。その他の戦闘面での効果は一切持たないものの、快適性に直結するアクセサリであるため、ここ以降は必須と言える装備品になる。なお、あまりにも快適だったためか、PS版以降の2D移植作品では、×ボタンダッシュが標準搭載されるものがほとんどとなり、「ダッシューズ」の装備品としての栄華は終わりとなった。一応、組み合わせると4倍速で移動できるというメリットがあるが、操作がしづらくなるため、あまり使っている人は見たことが無い。その他、GBA版では、Bボタンを押しながら移動する他、「何も押さなくとも2倍速での移動を標準とする」ようコンフィグで変更することができ、より便利になったと言える。
というわけで、準備を整えたら、ダンジョンであるコルツ山へ向かっていく。
…さて、ここでは、隠し部屋から、ロック用の「マインゴーシュ」という武器が手に入るが、これが曰く付きの装備だったりする。まず、「マインゴーシュ」は、FF12などと同じように、FF6でも「回避能力のある短剣」という特性であり、具体的には「物理回避率+10」と「25%の確率で物理攻撃を受け止める効果」が存在するのだが、SFC版/PS版ではこの回避能力が全く発揮されていないのだ。
――というのも、SFC版/PS版では、ご存じ「回避率バグ」が存在し、物理回避率(「かいひりつ」)の値が死にステータスとなり、魔法回避率の数字が物理回避のほうにも適用されている。この時点で、「物理回避率+10」の能力値上昇は無意味である。そして、後者の「25%の確率で攻撃を受け止める効果」のほうも、どういうわけか機能していないため、結果としてマインゴーシュは全く攻撃を回避しない地雷武器となってしまっているのである。まあ、FF6はゲームバランスが易しめであるため、通常プレイの範囲で問題になることは無いが、よくもまあこんなバグが残ったまま発売されてしまったものだ…。
一方で、回避率バグが解決されたGBA版では、それなりの確率で攻撃を受け止めてくれる有用な武器となっている。なお、「回避率」とあるが、FF6の回避は「回避率数値
/ 128」の確率で成功するため、純粋なパーセント表記ではないということは覚えておきたい。
その他、ここで行うことはそんなに多くないのだが、以下の点には気を配っていった。
●ザグレムから「バンダナ」を盗む。レア盗みなのでやや確率が低いが、頑張る。
●雑魚敵は、要すればブラストボイスで混乱させてから逃げる。その際、敵パーティを全滅させて経験値を入手しないように気を付ける。
たわごとが聞きたかったわ(´・ω・`) |
その後、更にコルツ山を進んでいくと、奥でボスの「バルガス」と戦闘になる。いつもながら、戦闘直前にWiiUの機能を使ってまるごと保存を行っておき、やり直しが生じた際の手間を削減しておく。こいつは、仲間キャラクターの「マッシュ」の登場イベントが挟まれることが重要なボス敵であるが、様々な理由により、変な方向に印象を残すキャラクターとなっているので、ここでそれらを紹介しておこう。
…まず、最初の問題は、上記の「たわごとなど、聞きたくないわ!」というセリフである。何ということのない、バルガスの怒りのセリフであるが、SFC/PS版の際は、最後の「わ!」の直前で改行が為されており、変なネタセリフとして知られるようになった。つまり、こういうことである。
とまあ…こんな感じである。ちなみに、実際のゲームでの仕様としては、まず「たわごとなど、ききたくない」が表示され、その後にAボタン(○ボタン)でセリフ送りをすると、「わ!」だけが表示され、少し置いてから「自らあみだした…」と続きの文章が出てくるという感じになっており、結果として「わ!」だけ力を込めて言っているような滑稽な雰囲気を作り出してしまっている。
――なお、GBA版以降の作品では、言葉の途中で改行が為されないという、自然で読みやすい形に修正が為された(ついでに「奥技」も「奥義」に直されている)。しかしながら、何というかまあ、ここではたわごとが聞きたかったので、残念である…。
さて、このバルガス戦は、まずはティナ・ロック・エドガーの3人で戦い、ある程度ダメージを与えると、イベントが挟まれて、バルガスvsマッシュの一騎打ちとなる。その後、更に一定ダメージを与えると、マッシュのオリジナルコマンドである「必殺技(ひっさつわざ)」の説明が入り、それで「爆裂拳」を当てると、バルガスを倒してバトルを終了させることができる。なお、マッシュを操作できるようになってすぐに爆裂拳を当ててもバルガスを倒せるため、画面に向かってマッシュが「ひだり みぎ ひだり Aだ!」と説明するというシュールなシーンを見れないという熟練者の人は多いだろう。
…という内容なのだが、この「必殺技」の入力形式に問題がある。というのも、この技の発動過程は「@メニューで『必殺技』を選んでAボタンを押す」→「A矢印がマッシュの隣に付くので、この時にコマンドを入力する」→「B成功すると技が発動し、ミスすると何もせずターンが終わる」というものである。しかし、このAの時にコマンドを入力するという方式が分かりづらく、@でコマンドを入力してからAを2回押したり、またはAで何も入力せずに決定してからBの成否判定が出るまでに急いでコマンドを入力したりという人が続出してしまった。
――かくいう私も、かつてはAで何も押さずに決定した後に急いでコマンドを入力していたため、マッシュがピキーン!と光ったのちに「キー入力ミス!」と表示されるという虚しい演出を何度も見続けるハメになった。やれ、キャラクターの横に矢印が出るのは、このゲームだと対象の選択か実行の確認をしているということがほとんどだから、まさかこの時にコマンド入力を受け付けているとは…。
その他、バルガスは、上記の通り一連のイベントをこなした後にマッシュの「爆裂拳」を当てることで倒せるのだが、最大HPが11600と決められており、これを削り切ることでも撃破が可能となっている。
…と言っても、通常プレイでは、バルガスの「終死拳」に死の宣告の効果があるため、そのままでは時間が足りないのだが、ティナはLv99で「アルテマ」を覚え、マッシュもLv70で「夢幻闘舞」を習得するため、それらを使って大ダメージを与えることで、爆裂拳なしでも勝利することができる。実際には、そこまで行かなくとも、それなりにレベルを上げていけば大丈夫なようだ。その他、FF6は「全滅しても経験値だけは引き継いで最後のセーブポイントから復活する」というシリーズでも類を見ないシステムを採用しているため、それを使ってゲーム後半から高レベルキャラを輸入するという手もある。
――ちなみに、この手の「イベントバトルだが、通常の手段でHPを削りきっても倒すことができる」という敵というと、FF4で出てきたマザーボムを彷彿とさせる。あいつは、ある程度のダメージを与えると巨大化し、その後に自爆して6体のボムに分裂するという特性を持っていたが、爆発前に11000のダメージを与えることでも撃破が可能である。あと、同じくFF4で、セシルがパラディンとなった直後の暗黒騎士戦は、ハイポーションを買い込んで力押しでも突破できるそうだ。あれもあれで、プレイ当時は「けんを
おさめ たえるのだ!(剣を収め耐える=攻撃せずに待て、の意)」という説明に対して、「『おさめたえる』って何だよ(怒)」とか言いながら全滅して、直前のボス2連戦からやり直しになったりもしたなあ…。
とまあ、脱線が非常に長くなったが、話をFF6の低レベルにおけるバルガス戦に戻すことにしよう。序盤のボスなので負けることは無い…と思いきや、回復アイテムをケチっていたところ、ロック→ティナの順に殴り殺され、最後のエドガーが1人で「バイオブラスト」(オートボウガンよりダメージが出る)を連射し、物理攻撃を2連続で受け流すというSFC/PS版ではまず不可能な芸当(魔法回避率はたったの1!)にも救われ、マッシュ登場まで耐えることができた。
――そしてマッシュ登場後は、画面に向かって「ひだり みぎ ひだり Aだ!」というヒーローショー的なシーンを見たかったのだが、やはりというか低レベルキャラクターのため普通にバルガスに殴り殺されそうになったので、その前にさっさと爆裂拳で片付けることとなった。なんだろう…FF6の低レベルクリアーは、無制限ならそこまで難しくないと聞いていたのだが、なんか既にツラいぞ。大丈夫か?
今のところロックのほうがチャラチャラした発言が多くない? |
そんなわけでコルツ山を抜け、次はリターナー本部に入っていく。むかしプレイした時には全く意識していなかったが、反帝国のための地下組織という感じのようだ。ここでは、まずロックが離脱するため、忘れずに装備品を剥いでおく。
…その後は、重要な「ガントレット」と「源氏の小手」の選択がある。「ガントレット」は片手武器を両手持ちすることで攻撃力を2倍にし、「源氏の小手」は両手に1つずつ武器を持つことができるアクセサリであり、両者は相互互換…と言いたいところであるが、何故かガントレットは実ダメージが1.5倍程度にしかならない罠装備となっている。逆に、源氏の小手に関しては、武器あたりの攻撃力が0.75倍になるはずが、あえて源氏の小手&盾を装備するという全く無駄なことをしない限りこの補正が機能しておらず、普通に使うと純粋にダメージが2倍となってしまう。ということで、「強力な武器を2本入手するための手間」だとか「9999にダメージがカンストする場合」などを考慮しなくとも、明らかに源氏の小手のほうが上位の装備品なのだ。一応、源氏の小手はその気になれば無限入手できるものの、ガントレットは個数限定であるため、コレクター向けの存在意義は有るが…。
――さて。低レベルクリアーでは、盾の能力が重要であり、「たたかう」はさほど強力ではないはずである。ということで、盾を両手持ちするアクセサリか、はたまた盾を二刀流できるアクセサリを選択できるのならまだしも、今回の2つではどちらを入手しても特に問題は無いだろう。ということで、通常プレイの慣例に従い、この低レベルクリアーでも「源氏の小手」を頂いておくことにした。
その後、バナン(Lv2)を仲間にし、レテ川を下っていくわけであるが、予想通りここが低レベルプレイ最初の難所となってしまった。
…というのも、ここではゲストキャラクターであるバナンを護衛しながら進めていくことになるのだが、バナンはレベルが2でHPが57しか無く、装備を変更することもできない。しかも、バナンが戦闘不能状態になると、その時点でゲームオーバーになるという厳しい条件が課されている。
――やれ、バナンのHP57は、メンバーの中ではティナのLv3/HP63よりも低い、というかゲストを含めて全キャラ中で最低である。リターナーの指揮官としての能力はどうだか知らないが、山の中で介護だけ受けていてほしい。一応、「いのる」の回復量は、低レベルでも全体80程度と、十分な値ではある。
くそがあああああああああああああああああああああああああああ!!!! |
というわけで、雑魚戦ですら気を抜くと終了する可能性が出てくるのだが、悔しいことにここではボスのオルトロスが登場する。オルトロスは、「たこあし」が特徴の、崩壊前のライバルキャラクターと言える存在であるが、低レベルではネタとは言えない強さを誇る。こいつの「たこあし」を貰うと、HP満タンからでもバナンが一撃必殺される恐れがあるのだ。しかも、オルトロスは一定タイミングで、必ず高威力の単体たこあしをバナンへと放ってくる。よって、オルトロス戦は、この単体たこあしに耐えられるかどうかの運ゲーとなるのだ。
――ちなみに、特にゲストキャラクターまで最低レベルを狙わないという場合、バナンのレベルをある程度まで上げることが推奨される。どうも、Lv8/HP166がお勧めとされているようだ。この場合も、最終パーティのレベルには関係が無いらしい。一方で、今回の私のプレイは、低レベルクリアーとしての楽しさを重視していきたいので、あえてバナンを初期レベルのままという修羅の道を歩むことにした。
という感じのオルトロス戦である。鍵は、必ず飛んでくる「バナンへの単体たこあし」を後列防御状態で受け、それに耐えられるか否かである。
…まず、前提として、FF6の物理攻撃のダメージは隊形に依存をするため、あらかじめ全員を後列へと下げておく。これで、敵から受ける物理攻撃のダメージは半分である。続いて、FF6は基本コマンドとして全員が「防御」を行うことができ、これでもダメージを半減させることができる。その性質は、どうやらFF9と同じく、「防御を成立させてから、次の行動を入力するまでの間、受ける物理ダメージを半分にする」という性質のようだ。そのため、コマンドの入力タイミングには気を付けたい。なお、残念ながら、FF9のように回避率を上昇させる効果は無いようだ。
――そして。オルトロスの「たこあし」によるダメージは、単体の場合は200強であるが、全体化するとぴったり半減し、100程度となる。そこに、さらに後列の効果と、防御コマンドを入力していれば防御の軽減率が加わるため、HP57のバナンでも、乱数次第であるが、全体/単体ともに耐える手段があるということになるのだ。というか耐えられなかったらクリア不可能なので…。
それでは、実際にオルトロスと戦っていくことにしよう。
…まず、こちらの攻撃手段であるが、前述の通り「たこあし」に対する防御で全員が後列に居るため、そこからでも威力が変わらない攻撃を使用していく。具体的には、エドガーの「オートボウガン」で約170、マッシュの「オーラキャノン」で約270のダメージを与えることができる。一方、ティナの「ファイア」も、150程度のダメージを与えることができるのだが、こちらは「すみ」で必ず反撃される(「アッチッチーー!!」のメッセージが出ない2回目以降も反撃される)。ティナは、バナンよりマシだが、HPが63しかなく、「すみ」+「全体たこあし」などで戦闘不能となってしまうため、ここは炎での攻撃を行わず、「ケアル」などを唱える回復役としていき、死んだらそのまま放置とする。一方で、バナンは「いのる」で回復するのも良いが、防御をしていないと全体たこあしで前触れ無く殺される可能性があるため、できる限り防御状態を解かないようにしたい。
――そして問題の、メッセージと共に行われる「単体たこあし」である。どうもこれ、使用は必ずティナ→マッシュ→バナンの順番になるようで、バナンへの「お前の顔……こわーい!!」が来る前に相手のHPをゼロにできれば良いが、どうもそれは難しそうであり、どうしてもバナンへの「単体たこあし」を1回は耐えなければならない。耐え方は、HP全快&後列防御と万全の態勢にして、それでも運次第というところであり、確率は1/3と言ったところだろうか。当然、防御なしで受けてしまえば確殺なのであるが、上記の通りタイミングはある程度は読めるため、マッシュへの単体たこあしが来たのちは、バナンはひたすら防御で備えるようにしていく。仮に全体たこあしが来ても、焦って「いのる」などを使ってしまうと、だいたい次のターンで殺される。
そんなわけで。WiiUの保存機能を使い、バトル直前でセーブをしている(最初の制限で述べた通り、基本的に戦闘中には使用しない)のだが、それでもやり直しが多く、割と大変なバトルとなってしまった。
…やれ、初めてバナンが単体たこあしに耐えられた時には、それで勝利を確信し、その後の全体たこあしを非防御状態で受けてしまってバナンが一撃必殺という悲しい出来事もあったが、その後に反省して防御重視で行くことにし、とにかくティナのケアルを積極的に活用していき、なんとかオルトロスを倒すことができた。挑戦回数は、20回と言ったところだろうか。
――ということで。今回はせっかくだからということで、動画を用意してみることにしたい。まあ、既にバナン初期レベルでの低レベルクリアーの攻略動画も存在するし、これほど高画質化が可能となった時代にGBAソフトの動画を作ってどうするという感じもあるが、一応は私がプレイをした記録という意味合い程度のものである。お暇な方は、プレイ日誌の攻略と連動しているので、是非とも見てやってほしい。
◆動画◆
さあ次は三分割シナリオです |
そんなわけで、最初の難関と言われるオルトロス戦を突破し、次はFF6序盤の名物である、ティナ編・ロック編・マッシュ編の三分割シナリオへと足を進めていく。なお、バグ勢の中では、始まってもいないマッシュ編を終了させるという謎の荒業が存在するらしい。
――やれ。FF6の低レベルクリアーは、「FF8のジャンクションなし」「FF9の低レベル」「FF10のスフィア盤なし」「FF12の低レベル」「FF13のクリスタリウム封印」などと同じく、数々の制限プレイの基本であり、無制限ではそれほど難しくはないと考えていたものであったが、さすがに無策で全てのボスに勝ててしまうほど簡単というわけではないようだ。さて、これから先は、果たしてどんなバトルが繰り広げられるのやらだ…。
(2019年3月22日)
. . |