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回復禁止 低レベルクリアー プレイ日誌
低レベルクリアーにおける序盤のライバルキャラ(経験値回避的な意味で) |
氷の洞窟を抜けたところからである。ここでやるべきなのは、ダリの村を探索しつつ、ボスである「黒のワルツ2号」「黒のワルツ3号(1回目)」と戦い、次の街であるリンドブルムに行くことだ。
…さて、ダリと言えば、有名なものは同名の画家であろう。20世紀に活躍し、何だかよく分からない作品を残している。しかしながら、FF9のダリに芸術要素は特に無いため、ヨーロッパっぽい名称ということで持ってきたのであろう。ちなみに、物語のスタート地点のアレクサンドリアは古代エジプトの学問都市(地名自体は現存)、女王と言えばまず出てくるのはイギリス、この後に向かうリンドブルムはドイツ語の「飛竜」、蒸気機関は18世紀以降…などなど、FF9は「中世ヨーロッパ的な雰囲気」の詰め合わせである。今、こういうものを「ナーロッパ」とか言うようだ。
話をFF9に戻そう。ダリの村へ入る前に、周辺の雑魚敵を使って、スタイナーのトランスゲージを満タン近くまで溜めておく。ダリに入るとスタイナーは離脱し、黒のワルツ2号戦の前に、「装備を変える機会」はあるが、「バトルをする機会」は無いため、このタイミングでゲージを増やしておくのだ。
…そして、村では、「これは…歌…?」という感じのセリフを見た後に、いつものようにアイテムを回収しつつ物語を進めるというドラクエ的行動をする。ここでは、初めての「装備品を買えるショップ」が登場する。低レベルクリアー的に重要なのは「羽根付き帽子」であり、「追加効果発動」をDISC1から引き出せる装備はこれと「ガラスのバックル」(リンドブルムで合成、ギザマルークの洞窟に入ると合成屋まで戻れなくなる)しか無いため、このダリで購入をしなかった場合、詰んでしまうことすらあり得る。ショップの利用が禁止されていた「低レベル+入店禁止クリアー」でも、この“羽根付き帽子の購入”のみは、低レベル維持に必須として、許可している。何にせよ、今回プレイでは、戦闘中の行動は制限されるものの、戦闘前の準備は潤沢にやるという方針であるため、持っていない装備は購入していく。
――加えて、通常プレイでも行われることがあるのが、合成を使った錬金術である。特に有名なのは、「リスト+とんがり帽子」で「もめんのローブ」を作って売却するパターンであり、1個あたり610ギルの利益を得ることができる。ただし、「@リストの購入」「Aとんがり帽子の購入」「Bもめんのローブの合成」を1ヶ所で行える地点は存在しないため、ストーリーの流れに沿って行うと良い。そして、このDISC1のダリでは@を、この後のリンドブルムではAとBを行える。ということで、「エーテル」「フェニックスの羽」を1000ギルで売り払い、リストを99個になるまで購入しておいた。
その後は、ダリの地下へと進む。
…ここでは、ビビを救出するエリアで、画面上にある扉を開けるかどうかが任意となっている。開けると、雑魚敵として「ゴースト×2」「×3」のどちらかと戦闘になるが、このバトルは逃げられ、奥で「ポーション」「フェニックスの尾」「フェニックスの羽」が手に入る。フェニックスの羽は1000ギルで売却でき、フェニックスの尾とポーションもバトル以外での回復に使えるので、入手しておく。
――なお、この扉を開けたのちは、地下の各地で雑魚敵とエンカウントするようになる。しかし、リマスター版ではオートセーブでエリア切り替えラインからやり直せるうえに、そもそものエンカウント率が低下している感が強く、初代PS版の時と比べると雑魚戦の危険度が大きく減っている。そんなわけで、1回も雑魚と遭遇せず、地下の終点まで進めていけた。なお、作中では全く茶化せる雰囲気でないが、上に乗せた画像は、「どういう…ことだ?」とか「何なのだ、これは!
どうすればいいのだ?!」みたいな感じで、画像レスに使える可能性が無いと思います。
反撃のファイラ?
知らん! |
その後は、スタイナーの黒ひげ危機一発をやった後に、ボスの「黒のワルツ2号」戦がスタートする。
…さて、こいつは、HP1030のうち半分を削られると、ダガー以外に全体化された「ファイラ」を使用する。そのダメージは概ね150というところであり、低レベルクリアーだと確実に一撃死する…と思いきや、やはりこいつに関してもリマスター版では属性強化が無くなっており、「シルクの服」で炎を弱点にして1.5倍ダメージさえ受けなければ(FF9の「弱点」は2倍ではない)、ギリギリ死なない程度のダメージに抑えられるようだ。
――ただ、やはり被害は甚大であるため、今回も、全体化ファイラを使わせない戦法で挑んで見ることにした。なお、黒のワルツ2号はダガーには攻撃を仕掛けないが、ダガー以外が戦闘不能になっている状態がしばらく続くと、「催眠術」で眠らせられ、敗北扱いとなってしまう。
では、どうすれば「全体化ファイラ」を使われずに済むか。その作戦のうち1つは、「低レベル+入店禁止クリアーIII」で使用した、「黒のワルツ2号の行動によって戦闘不能者が出てから、敵が次の攻撃をするか、こちらが回復をするまでの間は、全ての反撃が行われない」という性質を利用するパターンである。確か、出典は【FF9 究極解析】だったと思うが…。具体的には、敵の攻撃で戦闘不能者が出た直後に、こちらから攻撃を加えてHP515のラインを超えれば、以降も「全体化ファイラ」は使用されなくなる。なお、このタイミングでは、ビビの魔法に対する敵の反撃も不発となる。ビビの魔法に対する反撃は、全員100くらい喰らううえにノーヒントであるので、今の基準から考えるとなかなか不条理である。
…しかし、その「低レベル+入店禁止クリアーIII」の時の攻略(【第1話】)を読んでみると、回復のために「ケアル」を使ってしまっている。これはいけない。今回は、回復禁止の条件が付いているため、そのまま適用することはできないのだ。
というわけで私が考えたのは、トランススタイナーによるHP50%ライン前からの一撃必殺である。信じられないことだが、黒のワルツ2号にはあの見た目で「バードキラー」が有効であり、スタイナーは初期装備の「ブロンズアーマー」でバードキラーを取得可能ため、打撃による与ダメージを1.5倍にできる。更に、スタイナーのトランスは、「たたかう」の威力が3倍という、他キャラの2倍の補正を得ることができるため、それで計4.5倍ダメージである。これらにより、スタイナーの「たたかう」のダメージは700と、いきなりゲーム最序盤とは思えないような数値に達するのだ。
…ただし、漫然とトランスして攻撃するだけでは、1発目の「たたかう」で敵の「全体化ファイラ」のトリガーを引いてしまうため、まずは非トランスで2発の打撃を加える。どうも、トランス前スタイナーの打撃によるダメージは216〜240であり、2発当てても絶対にファイラのトリガーである516は超えず、さらに通常2発+トランス時1発で確実に敵HPの1030を削れるという非常にありがたい状況となっている。
――そんなわけで。バトル冒頭から、ジタンは「ぬすむ」、ビビとダガーは「防御」、スタイナーは通常攻撃を行っていく。スタイナーが「たたかう」を2回当てる前にトランスしてしまった場合、一応は「魔法剣」を使う手もあるが、まあ実際のバトルではおとなしくやり直していった。そして、アイテムを盗み終わり、いい感じのタイミングでスタイナーがトランスしたら、後は「たたかう」を1発決めて撃破である。
そんなわけで。実戦では、何度か試行錯誤をしたが、無事に作戦通り勝利することに成功した。なお、勝利時はビビが戦闘不能になっていたのだが、まあこの後リンドブルムを過ぎればAPは稼ぎ放題になるので、特に気にはしなかった。地味にアイテム盗みが面倒でやり直す気が出なかったからなのだが。
――ちなみに、今回も、リマスター版のオートセーブ機能により、スタイナーが樽に剣をぶっ刺すシーンの辺りからやり直すことが可能である。今後も、この機能は、特に記載が無い限り、フル活用をしていくことにしよう。FF9の低レベルプレイは、とにかく運が重要となり、何十・何百ものリセットが必要となることも少なくないため、こういう機能は本当にありがたい…!
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貫通しながらセクハラするという、柱の男的なアレだな |
さて。次は、カーゴシップに乗ってリンドブルムに向かう途中で、ボスの「黒のワルツ3号(1回目)」と戦う。ちなみに、2号の撃破後は選択肢が出て、すぐ飛空艇に乗るか、またはダリに戻るかを選択できるので、ここは無難に村へと帰って準備を整えてからにしよう。エクスカリバーIIの関係で、FF9では「こういう選択肢の時に○連打をしているとタイムロスになってしまうので注意」みたいな知識がやたらと存在する…。
…そして。一連のシーンは、「黒のワルツ3号の登場」や「カーゴシップでの南ゲート突破」など名場面が多く、物語における旧DISC1の山場と言える場面なのであるが、あえて日誌の画像としては上のシーンをチョイスした。ある意味、忘れられないという意味では、名シーンではあるな。
――ところで。今回、画像キャプチャのために、その問題の場面をコマ送りしていったのだが、リマスター版の高画質化により、なんとジタンは手前側から骨盤部を貫通してセクハラをしていることが発覚した。もはや触診などというレベルではない。さすが、内側から盗んでいくとは、何という高等テクニックだろうか。これを貫通セクハラと名付けることにしよう。「貫通ブリザガ」みたいな語感だな…。
その後、ここでしか流れない「ジタンのテーマ」を聞きつつ、イベントを進み、ビビのテーマの悲しげ版アレンジ(「限りある時間」)を聞く。私は、サウンドトラック購入前に、この曲がビビのテーマかと思っていたが、実際の「ビビのテーマ」は、ゲーム冒頭のアレクサンドリアで流れている曲である。似たような理由で、「フライヤのテーマ」はギザマルークの洞窟で流れている曲のピアノアレンジ版のほうだと、「ガーネットのテーマ」は「盗んでください!
私を、ここから!」の時の曲だと、それぞれ思っていた。
――ちなみに、ここまで名前が出ていないうち、スタイナー・エーコ・サラマンダーのテーマ曲は、場面も曲調も非常に分かりやすい。一方、クイナのテーマは、カエルとりの曲という印象で、キャラクターテーマとは結び付けにくいかな。
その後、ジタン・ビビ・スタイナーの3名で、ボスの「黒のワルツ3号(1回目)」と戦闘開始である。
…このバトルでは、開幕でビビが自動的にトランスする。気力の関係上、持続するのは2ターンであるものの、その間は黒魔法が「W黒魔法」となって火力2倍である。また、敵は「たたかう」を受けると浮上し、次の2ターンは「全体化サンダラ」を使うという行動を取るため、それを防ぐために、スタイナーは「魔法剣」を使い、ジタンは「ぬすむ」をしつつ、トランスしたら「フリーエナジー」で攻撃をしていくという戦法を取る。
――ということで。この戦闘に備えて、ジタンのトランスゲージをギリギリまで溜めておいたのだが、実際にはジタンに攻撃が来ることはなく、適当にやっていたら勝ててしまった。もっとも、トランスできたところで、結局は「ジタンのトランス技を使いつつ、スタイナーとビビが適当に攻撃する」という戦法になるだけである。まあ、序盤だし、こんな内容でも良いだろう…。
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現実世界で言ってみたいセリフ(最後のヤツね) |
続いては、リンドブルムに移動する。ここでは、フライヤが仲間として参入する。序盤では、旧DISC1終盤〜DISC2中盤まではパーティに参加する。何故かやたらと低レベル維持がキツい区間に参戦している。キャラクター特性としては、「サポート寄りのアタッカー」という感じだ。
…さて、フライヤの最大の特徴としては、固有コマンドとして「ジャンプ」を持つことである。これにより、「全滅必至の敵の攻撃を避けられる」というほか、「トランスで連続ジャンプ状態になり、敵に特定の攻撃を連発させる」「敵の特定の行動を行わせないことで、モードチェンジを封じる」など、独特な戦法を取ることができるので、縛りプレイではしばしば声が掛かる。
――ちなみに、この「ジャンプ」、PS2以降のFF作品では、システム的に難しいのか、「敵の攻撃を避けられる」という部分が全く再現されていない。しかし、リアルタイムかつキャラ位置の要素もある『12』『13』はともかく、『10』はむしろ実現しやすい部類に入るのではないだろうか。もし、「ジャンプ」に敵の攻撃を避けられる性質があれば、「タネ大砲」の完全下位の死に技とはならず、もう少しキマリにも呼び声が掛かったはずだ。ちなみに、『13』では「ジャンプ」とは名前が付いていないが、空中に飛んで攻撃を回避している人は居ますね(【例1:オーファン戦】【例2:おなじみ亀攻略】)。
話が逸れてしまった。FF9のフライヤの、ジャンプ以外の特徴を述べよう。槍を使った火力キャラとしては、悪くないのだが、良くもないという感じである。物理アタッカーとしては、ジタン・スタイナー・サラマンダーが存在し、フライヤは常に2番手以降のキャラとなる。また、「竜技」は、特徴的な性能の技が多く、使いやすいとは言い難い。何気に回復系の技が多いため、本プレイではそもそも発動できないこともある。
…ということで、フライヤが最も輝くのは、専用アビリティの「先制攻撃率アップ」を装備した時であり、やはり本職のアタッカーではなく、サポートに使ってこそと言える。そして、以上のような理由から、低レベルプレイにおけるパンデモニウム雑魚3連戦では、だいたい経験値を背負わされてLv22になってしまっている。今回プレイでは、「ジャンプ」を積極的に役立てていきたいから、フライヤをLv1に保ちたいが、かと言ってサラマンダーの火力も魅力的なので…どうするか、悩ましいところである。ちなみに、2戦目はほぼ決定で、3戦目はダガーしか選べない。
ちなみに。この、フライヤとジタンが出会う場所の名前は、「居酒屋:死の宣告」である。メニューは、分かっているだけで「沈黙のスープ」と「暗闇のなべ」というものだ。これから察するに、他にもおぞましいメニュー名が想像される。「暗闇のなべ」は、食べた客が、「おぇ〜!!!
なんだ? あのなべ、一体なにが入ってたんだ〜!?」とセリフを残している。食べると暗闇になる鍋料理ではなく、暗くて中身が見えないという意味…かもしれない。
――とはいえ。作中の描写では、ジタンとフライヤ(両者とも、旅をしていたという3年前は未成年のはず)が常連となっていること、美人とされる店員が勤めていること、真っ昼間から客が大勢居ることから、下町的な人気店なのであろう。ちなみに、その後は死の宣告を回避できなかったためか、旧DISC2でのリンドブルム崩壊に巻き込まれており、以降は訪れられなくなってしまう。
この発言から21年が経ち、今ではジタンさんのほうが思い返される存在になってしまった… |
そして。リンドブルムを自由に移動できるようになったら、「劇場街のタンタラスのアジトを訪れる」→「城の客室でスタイナーと会話する」で物語が進むのだが、このリンドブルムは初めて合成屋が使えるため、それにより戦力を強化しておく。ちなみに、この合成屋には、若い店員と老人の店員がいる。名前は、若いほうがウェイン、老人のほうがトーレスである。この関係をどこかで見たと思ったら、パラサイト・イヴ(PS1)の登場人物であった。同作でも、FF9のように武器ショップ的な機能を持ち、2人の関係やその後の運命も似ていると言える。あのゲームも、走るのの遅ささえ改善すれば、バトルやストーリーは続編より優れているくらいだから、追加機能つきでリマスターされたら、また裏ダンジョンクリアを目指してプレイしたいな。
――さて。ここのリンドブルムでは、合成屋のほかに、通常の武器屋も存在し、そちらでも新しいラインナップが存在する。というわけで、そちらにも寄り、アイテムを充実させていく。ここで重要なのは、主に以下の装備品である。
●「オーガニクス」(ジタン武器/合成)…攻撃力24とこの時点では最も高いほか、「刀魂放気」を覚えられる唯一の武器である。この「オーガニクス」を装備していると、相手を暗闇状態にできる。本プレイでは、「敵に対してテントを使用し、暗闇+沈黙+毒状態にする」という戦法が使えないため、この刀魂放気を積極的に活用していきたい。
●「バタフライソード」(ジタン武器/合成)…こちらは、「刀魂放気」で敵を沈黙状態にできる。
●「もめんのローブ」(体防具/合成)…防具としての性能に見るべき点は無いが、2000ギルで売ることにより、錬金術が可能である。
●「ガラスのバックル」(アクセサリ/合成)…「追加効果発動」を持つ。低レベルプレイでは、「羽根付き帽子」を買い忘れていた場合、ここがラストチャンスである。
●「ミスリルダガー」(ジタン武器/購入)…シリオンから盗んでいなかった場合、ここが初の入手チャンスとなる。盗みの確率を上げられる「盗賊の極意」は、効果は低めであるものの、付けておいて損は無い。
●「とんがり帽子」(頭防具/購入)…これと言った特徴は無い装備だが、もめんのローブの素材であり、錬金術が可能である。
●「ヘッドギア」(頭防具/購入)…魔法防御がやや低い代わりに、物理防御が2上がる。FF9の頭防具は、『12』と同じく魔法防御力担当であり、これより高い物理防御補正を持つのは、旧DISC3終盤で手に入る「アダマン帽(+3)」しか存在しない。FF9では、「攻撃側の攻撃力数値
- 防御側の防御力数値」を基本ダメージとするため、攻撃力と防御力が近い値になる場合は、僅かなパラメーター変化によって大幅なダメージ軽減が可能となる。そういった場面で、この「+2」という補正を活かしていきたい。なお、ショップでの購入以外に入手手段は無いため、「入店禁止クリアー」シリーズでは全く出番の無かった装備品であり、そういう意味でも活躍が楽しみである。
そんな感じで、ちょくちょく面白いことが書いてある装備品が存在するので、こういう物の性質を積極的に活かしたプレイを心がけていく。
…なお、ここで例の「もめんのローブ」を売却することによるギル稼ぎも行っていく。何気に、私がFF9をこの稼ぎを行ったのは、今回プレイが初めてだ。最初は、とんがり帽子が数個しか買えずに効率が悪いが、どんどんギルが増えていき、あっという間に所持ギルは70000にも達した。今後、ストーリー進行上で同じ稼ぎを行える場所は何ヶ所もあるため、それで積極的に稼ぎ、装備の充実に使用していきたい。
――ちなみに、ジタンのこの稼ぎは転売ではないかと言われることがある。転売には、違法なものと合法なものがあるが、よく話題にされるのは、目玉商品を強引に買い占めて高値で売りつけるダフ屋行為であり、わざわざ私が言うまでもなく、忌み嫌われる社会悪である。こういう者を、チケット不正転売禁止のように法的に駆逐していくことはもちろん、我々個人もこういう脱法業者から買わないことが重要だ。それはともかく、ジタンの場合は、素材を仕入れて製造業者に持っていき、完成品を小売店に売却しているので、卸売業と呼ぶべきであろう。正常な流通を妨げる要素は全く無く、やましいことは感じられない。なにせ、この武器屋と合成屋が存在する区画の名前は「商業区」である。まあ、需要と供給による価格変動が無く、しかも「盗む」で仕入れた盗品を普通に売却できる世界観なので、そもそもあまり気にするべきではないであろう。
ちなみに、「売却を続けると価格が変動する」「盗品が売買されたことが物語上でトラブルになる」の2つの要素については、なぜかドラクエ8に同時に存在しているため、同作は市場経済学習ゲーの要素も持っているのかもしれない。私は、経済は全然詳しくないので、この辺で勘弁させてください…。
このバトルは低レベルクリアーで必須であり、どんな制限プレイでも似たような流れになる |
そんな感じで、一通り準備を整えた後は、物語を進めて、「これは…歌…?」という感じのイベントの後に、狩猟祭に挑んでいく。
…さて、「狩猟 祭り」などというワードで検索しても、FF9と、あとはせいぜいモンハンくらいしか引っかからないが、わざわざ町中で動物を使った乱闘を行うというのは、スペインの牛追い祭りを彷彿とさせる。そして、逃げることが目的のあちらに比べて、FF9の狩猟祭は戦いそれ自体がテーマであるため、死者と負傷者が続出であると思われる。もっとも、この場面では全滅しても物語が進むため、たぶん優秀な救命スタッフが即座に搬出&治療をしてくれるというモンハン的な世界観なのであろう。
そして、ここで低レベルクリアーにおいて欠かさず行うのが、「ニードルフォーク」の入手である。
…この狩猟祭では、残り時間が4分30秒になると、商業区の右奥(武器屋と合成屋があるエリア)に、ザグナルという敵が存在する。この敵は、得られる狩猟ポイントがとても大きいという特徴があり、フライヤが参戦することを始めとして、数々の特殊な仕様が用意されているが、とにもかくにも重要なのが、「盗む」の64/256枠にクイナ用武器の「ニードルフォーク」が設定されていることである。この武器には、「石化(10%)」の追加効果があり、ギザマルークの洞窟での強制戦闘は、「この石化効果を追加効果発動で適用する」という手順でのみ、経験値を回避できる。狩猟祭でない「通常出現するザグナル」は消耗品しか持っていないので、この設定は、低レベルクリアーを意図した調整なのかもしれない。
――ということで、この「ザグナルからニードルフォークを盗む」という手順は、極限低レベルクリアーに必須の行動となる。そのため、「盗む」を禁止している「低レベル+入店禁止クリアーIII」でも、この1回の「盗む」は許可していった。その場合、256/256枠に設定されている「レザープレイト」を盗んでしまった場合はリセットである。スタートから7分30秒待って、1回の盗むで失敗したら即やり直し…まあ、当時のやり込みにはよくあることだ。
そんなわけで。今回プレイでも、ザグナル戦でニードルフォークの入手を狙っていく。
…さて、今回はリマスター版ということで、高速モードが使えるが、これによって時間制限イベントのカウントは速くならず、実時間で7分30秒待たなければならないことは変わらなかった。そのため、基本通り駅で時間を潰し、残り時間が5分くらいになってから移動を開始する。商業区の、駅から出て最初の大通りは、画面右端を移動し続けると、トリックスパローとの戦闘を避けられる。
――その後、ザグナルと遭遇したら、フライヤは防御しつつ、ジタンが「盗む」を行う。そしてニードルフォークとレザープレイトの両方を盗めたら、基本通り、メニューを開いて時間切れまで待機する。このザグナル戦では、ジタンがトドメを刺しやすい設定になっているが、ジタンが敵を倒すと大量のポイントがジタンに入ってしまう。また、失敗してジタンもフライヤも戦闘不能状態になると、ビビが優勝してしまう。それらの場合、報酬はそれぞれ「5000ギル」と「劇場艇のカード」となってしまい、あまり役に立たない。一方、フライヤが優勝した場合は「さんごの指輪」が手に入り、雷属性を吸収できるうえに、「眠らずの術」「マンイーター」のアビリティも有用である(もう一つは「竜剣」。敵の僅かなMPを0にするくらいしか利用法が無い…)。ということで、ジタンが0ポイントのまま確実にザグナル戦を終わらせ、しっかりフライヤに優勝をしてもらうのだ。
次はこの2つのサブイベントから(どちらも低レベル維持には必須) |
そんなわけで。本日は、予定通りリンドブルム終了まで進めることができた。
…そして、次の目的は、ジタン・ビビ・フライヤの3名で、ギザマルークの洞窟を超えることであるが、その前に「カエルとり」「チョコボの穴掘り」の2つのサブイベントを行うことができる。これらは、寄り道要素としつつも、極限低レベルを維持するためには必須の手順であり、戦力の増強としても重要であるため、しっかりと腰を据えて攻略していくことにしよう。もちろん、過去の低レベルの知識を前提とした、リマスター版での変更点も忘れてはならない。そういうわけで、次回は2つのミニゲームからスタートして、旧DISC1の終了地点まで進めていくぞ〜!
(2021年3月8日)
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