◇トップページ > FFプレイ日誌 > 回復禁止 低レベルクリアー > No.02
回復禁止 低レベルクリアー プレイ日誌
FF8のヒロインは敵と同時に倒した場合は死ななかったぞ?
これだから最近のFFは… |
FF9低レベル企画の第2話である。今回は、オープニングのアレクサンドリアが終わって、魔の森が始まるところからスタートしていこう。
…最初にやるのは、ガーネット救出のために、「プリゾンケージ」と戦うことである。こいつとは2回連続でバトルすることになるが、1回目はガーネット救出が目的となり、チュートリアルを兼ねてジタンがトランスするため、単体攻撃の「フリーエナジー」を2発当てれば良い(ここではアイテムは盗めない)。2回目はビビ救出で、ビビが自動的に「ファイア」を使って攻撃してくれるので、アイテムを盗みつつ適当に攻撃をすれば終わる。
――さて。今回バトルの条件として、どちらの場合も、捕らえられたキャラクターのHPがゼロになってしまうと敗北であり、今回プレイでは敵パーティへの回復行動も禁止している。しかしながら、そこまでしなくとも普通に戦えば勝てる。ちなみに、ダメージと敵の吸収量次第であるが、何も行動しなくてもビビが相手を倒してくれる場合もあるようだ(【参考:閉鎖済みの「解体深書」様の、コマンド最少攻略/DISC1の記事】)。
それでは、余談に行ってみよう。まず、こいつの名前は「プリゾンケージ」である。”Prison”(牢獄)と”Cage”(カゴ)ということで、相手を拘束するイメージの英単語を2つ合わせたのだろう。ただ、Prisonという単語は、「プリズン」と表記することが多い。また、Cageも、日本語レベルまで普及している英語というわけでもない。というわけで、初プレイ時に小学6年生だった私は、意味が分からず、「プリソンゲージ」なる謎のモンスター名を生成していた。昔のプレイ日誌を見ると、かなりの頻度で名前を間違っていたりする。
…そして。このバトルでは、初めてトランス技が使えるようになる。ジタンのトランス技は、覚えている「秘技」に合わせて数が増えていき、「とんずら」で「フリーエナジー」、「みやぶる」で「タイダルフレイム」が使用できる。「とんずら」は初期状態から使用可能であり、「みやぶる」は謎の仮面男からメイジマッシャーを盗んでいれば使えるわけだが、困ったことにタイダルフレイムは全体攻撃であり、使った瞬間にガーネットの死亡が確定する。ちなみに、プリゾンケージ(1回目)のHPは513であるため、そもそもタイダルフレイム×1発では倒せないのであるが、無意味に「フリーエナジー」→「タイダルフレイム」と行動し、プリゾンケージとガーネットのHPが同時にゼロになるようにしてみた。しかしながら、やはり結果は同じで、ガーネットのHP0が優先され、敗北となってしまった。FF8のリノアは、アデルと同時撃破した場合はセーフだったというのに。これだから最近の若者は…。
――さらに。私自身のことを振り返ってみると、関連プレイ日誌で毎回言っているのだが、初回プレイでは「フリーエナジー」という技について、「エナジー」と付いているのだから回復技だろ!
と解釈し、わざわざガーネットを選んで抹殺していった記憶がある。まあ、落ち着いて考えてみると、主人公の1個目の必殺技が回復ということは有り得ないのだが、そういうお約束も知らない年齢だったのだ…。
等倍だと全員70ダメージと侮れない。「ムーンストーン」を受け取ったことで難しくなった…? |
プリゾンケージを撃破すると、墜落したプリマビスタに戻り、ジタンがタンタラスから離脱するためにバクーと一騎打ちを行うという話の流れになる。ここも、特に問題なく、全てのアイテムを盗んで回復なしで勝利が可能である。
…その後は、アイテムを回収しつつ、ビビとスタイナーを仲間に加え、魔の森の探索を開始する。最初のダンジョンと言える場所だが、現代の基準で言うと非常に慎ましい構成であり、3マップ進んで中間セーブポイント、その後に2マップ進めば、もうボス戦である。それぞれのマップにおいて、雑魚敵との戦闘は無いことのほうが多いくらいであり、移動は5秒程度で終わる。私としては「こんなに短かったか?」と面食らってしまうものであった。
――ちなみに。中間セーブポイントでは、「モンティ」というモーグリが登場する。この名前で思い浮かぶのは、確率論の「モンティ・ホール問題」である。クイズ番組を発端としたもので、その内容は、「3つの扉のうち1つがアタリであり、まず解答者は1個を指定する。その後、司会者は、残った2つの扉のうち、1つをハズレだと示し(※アタリの扉を開けることはない)、解答者は選択を変えるかどうか選べる。果たして、解答者は最初に選んだ扉を変えるべきか否か」というものである。「問題」とあるが、正確な答えは、理論的・数学的に考えれば容易に導ける。しかしながら、当初の私は、「最初に3つから選んだのだから、アタリの確率は1/3であり、その後に何をしようが結果は変わらない」という誤った解答をしていた。この問題は、パラドックスというほどでもないが、「直感的な解釈」と「理論的な答え」が一致しない心理トリックとして、よく用いられるようだ。私も、確率については間違った解釈を書いてしまうことが多いので、よく気を付けておかなければならない。そして、こんなことを書いているから日誌がなかなか進まないことにも注意しよう。
そして、ボスの「プラントブレイン」戦に挑んでいく。今度はPlant+Brainで割と分かりやすい…と思いきや、過去の日誌を振り返ってみると「ブラントブレイン」という誤字があった。そんな馬鳥みたいなことしなくても…。
…さて、こいつは炎属性が弱点であり、ビビの「ファイア」とスタイナーの「ファイア剣」で攻めれば、あっという間にHPをゼロにできる。ただし、ブランクが加入するまでは相手を倒せないという特殊仕様があるため、まずはそれを満たすことが重要である。ブランク加入の条件は、「@ジタンが瀕死または戦闘不能になる」「A916のダメージを与える」「Bプラントブレインが6回ほど行動を行う」の3種類であり、どの場合でも、ブランク加入後に敵のHPは458に再設定される。このHP458をゼロにすれば、相手を撃破できるのだ。
――というわけで。最速パターンは、「ジタン自殺」→「ブランク登場からのファイア&ファイア剣で撃破」なのであるが、敵は2つの盗めるアイテムを持っている。また、敵はアビリティ取得のためのAP5を持っており、戦闘不能だとこれも貰えなくなってしまうので、全員生存で勝利を目指すこととした。
というわけで。最初のボスということで、全く警戒をしていなかったのだが、実際に戦ってみると、なかなか侮れない強さである。
…まず、初ターンの行動は、「花粉」という不謹慎な攻撃であり、全員が暗闇状態になる。が、「ファイア」「ファイア剣」の命中率には関係がなく、盗むにも影響が無い。地味に、ウイルスと同じく物理回避率がゼロになるというデメリットが存在するのだが、序盤なのでそこまで影響は無いだろう。
――だが、2ターン目以降の行動としては、全体化した「サンダー」を使うことがある。この攻撃、全員に約70ダメージと、HPの低いビビは一撃死するほどの威力があり、損害がとても大きい。ちなみに、敵の全体化魔法は、味方側の全体化(ダメージ半減)とは異なり、「やや低い威力数値の別魔法を全員に使う」という仕様である。参考までに、プラントブレインの単体サンダーは、90ほどのダメージとなる。
しかしながら。雷属性は、序盤から半減する手段が多く用意されている。例えば、2個目の体防具である「シルクの服」は、「シルクは燃えやすいです(炎弱点)」という名言と共に雷属性を半減してくれる。また、スタイナーも「ラバーヘルム」で雷を半減でき、ブランクは最初からシルクの服を着ている。以上より、本バトルでは全員が雷属性を半減でき、それを前提として「サンダー」の威力設定が為されている…と思われるのだが、今回プレイでは「シルクの服」の入手先の一つであるチャンバラで100人満足を出してしまって「ムーンストーン」になっているので、シルクの服が1着しかなく、ジタンかビビが諦めなければならない。ビビは、「ファイア」「ファイア剣」の使い手として戦略の要なうえに、HP60で等倍だと一撃死してしまうので、ジタンが雷の半減なしで挑むことになった。これ、ムーンストーンを入手したことで、かえって難易度が上がっているのでは…。
そんなわけで、「全員生存」「アイテムを全て盗む」という条件を満たしながら勝つのは、それなりに難しいところが存在する。
…ただ。結局のところ、ブランク登場前にHP916を削るのも、「ファイア剣」→「ファイア」→「ファイア剣」で十分であるし、ブランクさえ登場すれば、前述の通り「ファイア」→「ファイア剣」で終わる。盗みについても、運さえ良ければ行動2回で完了する。「全体サンダー」だって、必ず飛んでくるわけではない。そんなわけで、運が良ければ、実にあっさり終わってしまうのだ。
――ちなみに。今回はリマスター版を使っているということで、オートセーブ機能が役に立つ。このオートセーブ機能、「マップを切り替えるたびに専用のセーブデーター枠に上書きをする」という仕様なのであるが、ボス前のマップ切り替えも適用範囲であり、タイトル画面から「CONTINUE」を選ぶことで、ボス直前の会話イベントから再開できる。まあ、第1話で触れたように、戦闘中のソフトリセットが無いのは難点であるが、それでも初代PS版の時よりは遥かに試行錯誤が楽になっていると言えるだろう。ちなみに、オートセーブのみを頼りにした場合、装備を切り替える機会が無くなり、セルフ詰みポイントを作ってしまうので、もちろん通常のセーブデーターも作成しておく。
オートセーブ機能により、ここも即座にやり直せるように(ただしソフトリセットは無し) |
プラントブレインの撃破後は、低レベルクリアーの最初の難関と言われる「プラントスパイダ」戦が発生する。と言っても、戦闘自体は、全体化した「ファイア」で一瞬で終わるため、何ということはない。問題は、2体組が出ないと全員Lv1を守りきれない点と、失敗するとプラントブレイン戦の前からやり直しになることである。
…もっと細かく説明してみよう。ここでは、ボスを撃破すると、そのまま魔の森から脱出するイベントが始まり、その過程で必ずプラントスパイダのパーティと1回は戦わなければならない。敵からは逃げられず、ストップ・石化・猛毒といった経験値回避法も無いため、正面から倒す必要がある。そしてこの際、敵が2体で出現すれば、4人で倒すことにより経験値は11となり、Lv2に上がるまでの経験値は16であるため、全員Lv1のままゲームを進められる。ところが、敵が3体ないし4体で出現した場合、どう分配しても誰かのレベルが上がってしまう。そして、2体組・3体組・4体組の出現率は均等ではなく、2体組が最も少ない。そして、脱出イベントはボス戦から連続して起こるため、セーブしてここだけをやり直すこともできない。結果として、2体組が出るまで、ひたすらプラントブレイン戦からやり直すということになるのだ。
――なお。サブキャラクターのブランクについては、これらの場面が終了した後に離脱して以降は加入しないため、ブランクに経験値を背負わせれば良いと思うかもしれない。しかし、昔のゲームによく存在した仕様として、サブキャラクターであるブランクはメインキャラのサラマンダーと一部情報を共有しており、ここでブランクをLv2に上げてしまうと、遥か未来に加入するサラマンダーがLv2になってしまうという悲劇が発生する。マーカスとエーコの関係のように、レベルが再度初期化される機会があれば、ここもこのような難関にはならなかったのだが…。
しかし。リマスター版ではオートセーブ機能があるため、この場面も大幅に楽をできるのだ。
…具体的には、プラントスパイダが3体または4体で出現した場合、どうあがいても失敗であるため、適当に「ファイア」を味方全体に放つなどして全滅する。この際、生き残る奴が居たりして面倒だが、そこは我慢せざるを得ない。そして、ゲームオーバー画面の後に、タイトルから「CONTINUE」を選ぶと、プラントスバイダ戦のマップから再開するので、そのまま進むことで、すぐに判定のやり直しが行える。以前までのように、ボスのプラントブレインから倒しなおす必要は無いのだ。まあ、こういうやり直しこそやり込みプレイの醍醐味という意見もあるだろうが、もう私は過去に嫌になるほど味わったので、今は純粋に楽をできて嬉しいものだ。
――そんなわけで。何度かプレイし、2体組が出たので、ビビの全体化ファイアで撃破して、全員Lv1のまま突破に成功した。まあ、実戦では、ブランクの装備を剥ぎ取り忘れてエリアチェンジをし、オートセーブも上書きされてしまったので、結局プラントブレイン戦からやり直したりもしたのだが…。
そして今回は、「ボスのプラントブレインとの戦い」「プラントスバイダ戦でのオートセーブの使い方」の2点について、動画を作成してみた。
…やれ、現在の状況を言うと、サイトの「トップページ」や「各記事のアクセス数」よりも、YouTube動画の再生数のほうが遥かに上となっている。また、私のチャンネルで人気を博しているのは、最も力を入れているFF13ではなく、FF10やFF6のプレイ動画である。いろいろ考えてみたが、どういう動画に需要があるかはサッパリ分からなかったので、ここはもっと軽率にプレイ動画を上げてみることにしたのだ。
――ということで、この日誌を読んでくださっている皆さまとしては、文章の内容を動画形式で確かめたければ視聴していただけると良いし、そうでなければスルーしてくれて構わない。動画を作ることで、文章の出来がおろそかになるということは無いはずである。
■動画■
左がセーブポイント、右がボス。初見で左が正解と選べるか? |
そうして、ワールドマップに出る。ワールドマップについては、リマスターによっての画質向上があまり為されておらず、異様にガクガクした動きなうえ、テクスチャの継ぎ目がハッキリ分かるなど、出来は良くない。まあ、FF9は2000年発売であり、もうPS2も発売された時期であったから、初代PSでは性能が限界を迎えていたのだろう。ちなみに、その後のFFでは、3Dマップで世界を広く再現できるようになったためか、”ワールドマップ”は削除された。よって、ワールドマップ制を採用しているFFは、現段階ではFF9が最後ということになる。
…そして、雑魚敵に関しては、「とんずら」で逃走をしていく。この「とんずら」は、ジタンの「秘技」として使用可能であり、そのターンの行動として戦闘から確実に逃走をする。FFシリーズおなじみのLR逃走は、今作では「敵とのレベル差によって成功率が決まる」という仕様なのだが、レベル差が大きすぎると確率は0になるという救済感のカケラも無いシステムであり、低レベルプレイではLR逃走は序盤以外で使いものにならないため、この「とんずら」が生命線となる。代わりに、「勝利時に得られるギルの1割を失う(0ギル以下にはならない。「逃げてもギル」は発動しない)」というデメリットもあるが、FF9では「エーテル」「フェニックスの羽」といった高値で売れるアイテムがあり、あまり気にならない。ということで、今回も前向きに「とんずら」で逃走していく。なお、リマスター版にはエンカウントなし機能も存在するが、これは稼ぎなどの事情が無ければ封印していくことにする。そうまでしなくとも、オートセーブもあるため、そこまで難しくはならないはずだ。
――ちなみに、この初めてワールドマップに出た時点では、魔の森出口から見て目と鼻の先にある「氷の洞窟」に入るのが順路であるが、向かって右奥の北ゲートに寄り道することもできる。と言っても、内容は「ポーション」「目薬」が拾えるだけであり、一応50ギルでポーションが買えるショップもあるものの、既に20個近く持っているため、わざわざ買い足す必要は無い。しかしながら、サブイベントとして、門の向こうの声を聞いただけで「(お姉さんの声!)」と盛り上がってナンパを始めるジタンのボケを聞けたのは良かった。ボケだよね?
その後は、当初の目的通り、「氷の洞窟」へと入っていく。この名前で思い出すのは、なんと言ってもFF1の鬼畜ダンジョンである。私が初めてFF1をプレイしたのはワンダースワンカラー(WSC)版だったのであるが、そのバージョンだと初代のファミコン版すら凌駕するほどの凶悪難易度であり、ダークウィザードの「ファイガ」、ホワイトドラゴンの「吹雪」、マインドフレイアの麻痺攻撃、コカトリスの石化攻撃などに、幾度となく全滅をさせられた。なお、BGMは、名曲と名高い「マトーヤの洞窟」であるが、その楽しげな音楽と正反対の極悪マップであり、私がFF1で最も印象に残ったダンジョンである。なお、GBA版以降の移植だと、どこでもセーブが可能になっており、時間を掛ければ必ず突破できるよう緩和されている。
…というわけなのだが、FF9の「氷の洞窟」は、序盤ということもあって、何の変哲も無いマップである。「ビビの魔法で溶かせる氷」「冷気に当たると雑魚敵とエンカウント」「最後はボス2体vsジタン1人という変則バトル」などと、仕掛けは豊富であるが、FF1での鬼畜さは影も形も無い。もっとも、あんな難易度のものを序盤に出してしまったら、FFタクティクスを遥かに超える大惨事となってしまうので、当然の判断であるが。
――というわけで、アイテムを集めつつ、まずは最後のセーブポイントまで進めていく。雑魚敵からは、「とんずら」で逃げられるし、ダメージを受けても、戦闘外での回復は禁止していないので、問題は無い。道中では、通路に間欠的に流れている白い風に当たると、マンモスのような姿をした「ワイアード」とエンカウントしてしまうが、その場合も「とんずら」で逃げられる。なお、リマスター版では、バトル開始時のカメラ演出をカットする機能があるが、これはランダムエンカウントの戦いでのみ有効なようである。ワイアード戦は短縮されないため、イベントバトルという扱いのようだ。
そうしてマップを進めていくと、問題の別れ道が現れる。
…さて、この別れ道は、「左に進むとモーグリのセーブポイントが有り」「右に行くとボス戦が発生する」という内容である。そして、映像としての表現は、右の道から凄い勢いで冷気が吹き出しているというものであり、これだけでは左右どちらが正解か確定させづらい。そして、困ったことに、いったん右に進むとイベントでジタン1人となり、それから左の道に戻ってもモーグリが凍りついていてセーブできない。ボスは、2体で登場するうえに、行動パターンも特徴的であるため、ここでやられて氷の洞窟の入り口からになると、なかなかやる気を奪われてしまうだろう。
――そして、まだ有るのだが、この場面では、「最初に左へ行ってモーグリを溶かし、右に進んでジタン1人になった後」でも、戻ってモーグリでセーブができる。しかし、この場合は、「仲間を放っておけない」という趣旨のセリフが表示され、更に前のマップには戻ることができない。よって、ここでセーブすると、雑魚戦を使ったレベル上げができず、アイテムを増やしたり、他の味方から装備を剥がすこともできないので、最悪の場合は詰んでしまう。というわけで、ここでのボス戦は、割と不親切な要素がてんこ盛りとなっているが、実際には、わざとやろうとしない限り、詰むほど酷い状況に陥ることはないためか、スルーされている。この辺りの理不尽さが、初代の「氷の洞窟」への原点回帰の可能性もある(※ない)。
津波攻撃を喰らうと必ず一撃死しま…せん!? |
それでは、実際のボス戦である「黒のワルツ1号+シリオン」戦を始めていこう。前述の通り、バトルメンバーはジタン1人である。
…さて、この戦闘では、シリオンが残りHP僅かになると使用する「つなみ」が非常に厄介である。本戦闘では、トランス技が非常に効果的なのであるが、低レベルクリアーにおいては、トランス技を当てても、HP472のシリオンを一撃で倒すことはできない。それどころか、胸のカラータイマーを赤にしてしまい、反撃で「つなみ」を使われる(攻略本には「次のターンに使う」という趣旨の記述が為されているが、誤りである)。この「つなみ」は、Lv1のジタンが喰らうと必ず一撃死してしまうため、これを使用させずに倒すことが必要不可欠であり、そのために様々な作戦が考案されてきた。
――その代表的なものは、最初に少しダメージを与えてから、トランス技で一気に倒すという戦法である。具体的に、メイジマッシャー装備のジタンを前列に置いておけば、トランス時の打撃で120程度のダメージを与えられるため、あらかじめトランスゲージを溜めておくことで、「フリーエナジーで黒のワルツ1号を撃破」→「シリオンに打撃1回」→「フリーエナジーでシリオンを撃破」という手順で、行動3回で勝てる。2004年に連載した「低レベル+入店禁止クリアーIII」では、前述の戦法によりアイテム消費0で突破している(【第1話】)。このプレイは、「戦闘中にアイテムを消費しない」という意味では、今回の回復禁止攻略に通じるところもあるだろう。
というわけで。今回も、行動3回で倒す作戦を用いれば、回復禁止の条件で突破が可能である。ただし、シリオンからは「ミスリルダガー」が64/256枠で盗めるため、これを入手しつつ、しかも回復禁止で勝てないかどうか、試行錯誤をすることにした。
…その過程で、間違えて早期にトランスをしてしまったため、失敗前提で、全体攻撃の「タイダルフレイム」を放ってみた。すると、黒のワルツ1号を一撃で倒せたものの、シリオンは仕留められず、胸の光が赤に変わって「つなみ」を使われてしまった。まあ、予想通りの展開だよね…と思ったが、そのダメージは72というものだったのである。ジタンLv1のHPは105であり、これだと全快状態なら普通に耐えることが可能である。私の記憶違いか?
いやいや、こんな重要なことを間違えるわけがないし…。
――ということで。どうも、このバトルにおいては、敵の属性強化が上手く機能していないようだ(PS4版、Ver.1.02で確認)。これについて、「リマスター系列に共通する特徴なのか、PS4版だけの現象なのか」「シリオンだけの特徴なのか、全ての敵の属性強化が機能していないのか」など、細かい点は不明であるが、少なくともシリオンの「つなみ」の威力は確実に低下している。まあ、被ダメージが減るということで、味方側が有利になる仕様変更なのだが、原作を再現するという意味では、バグと呼ぶべき現象であろう。あとこれ、もしかして、味方の属性強化も無効になるとかじゃないだろうな…。
具体的に、属性強化が機能していないとする場合、「皮の帽子」を装備したジタンが「つなみ」によって受けるダメージは、72ないし81となる。これが、属性強化ありだった場合、ダメージ倍率(「ダメージ数値」ではない)が1.5倍となり、108または117となる。ジタンがLv1だとHPは105であるため、「強化なしだと耐えられるが、強化ありだと一撃死する」という差が生まれてくるのだ。
何はともあれ、PS4リマスター版では、シリオンの「つなみ」では一撃死しないということで、せっかくだから、それを活かした戦法を作ってみた。
――戦闘開始。まずは敵の攻撃でトランスし、「タイダルフレイム」で全体にダメージを与え、シリオンの「つなみ」が来るがジタンが耐える。次のターンの「フリーエナジー」でシリオンも撃破、以上である。まあ、従来は「つなみ」でLv1ジタンが一撃死するからこそ、”それを使わせない戦い方”がキモとなっていたのである。その前提が崩れれば、当然こうなってしまうという感じだ。ははは…。
――ちなみに、勝利時のパターンは、「ミスリルダガー」を盗もうと思っていた頃のものであり、トランスゲージの調整が中途半端なため、敵の攻撃2発でトランスとなっており、HPが必要以上に厳しくなってしまっている。結果的に、「ミスリルダガー」は盗めなかったが、まあ何とかなるであろう。最悪、セーブデーターは全て取っておいてあるので、ここからやり直せば良い。
■動画■
ジタン「『BGMききたい』がいいと思う」 |
黒のワルツ1号+シリオンを倒すと、4人の仲間が復帰し、あとは氷の洞窟を出るだけである。なお、現在ジタンHP9&他の3人死亡中という絶体絶命の状態であるが、まあ敵と出会わなければOKということで、そのまま進めていく。
…そして、洞窟の出口では、問題のガーネット命名イベントが発生する。ここは、ジタンが落とした短剣の”ダガー”を見て、ガーネットが偽名を「ダガー」にするというものであり、この名前が実質的に本作のヒロイン名となる。しかしながら、武器の名前を名乗るのは嫌とか、響きが女の子らしくないなどという理由で、元の名称である「ガーネット」と名付けられたり、サブイベントで判明する”彼女の本名”を付けたり、はたまた全く違う名前にされたりもする。このイベントの存在自体も評価が割れており、ガーネットのメインヒロイン(笑)化に拍車を掛けてしまっている感も否めない。
――ちなみに、「ガーネット」だと、偽名としての意味が全く無く、「名前を出さないようにしろ」と言われた1分後に「なあ、バッシュ」と喋ってしまったヴァンみたいな感じになってしまうが、いかなる名前を付けてもキャンセルされることはない。アホな名前を付けて命名神の怒りを買ったり、怪盗団に自分の名前と同じ名称を付けようとして断られたり、ということもない。
まあ、好意的に見れば、FFで命名イベントがここまで話題になることは無いので、そういう意味では、あえて「ダガー」というドギツい初期名を付けたのは成功していると言えるだろう。「ポケモントレーナーのレッド」みたいな感じである。そして、武器名をそのまま使うというのも、例えばアメリカでは銃が自由の象徴とされているため、あえて武器の名前を自分に付けることで、何物にも囚われない自由な生き方を象徴している…のかもしれない。今回プレイでは、個人的には「ガーネット」が良いと思うが、そうなると呼び名が変わる場面の意味が不明となってしまうので、「ダガー」にしていった。
というわけで。本日は、序盤のダンジョンである「魔の森」と「氷の洞窟」を攻略していった。歴代のプレイ日誌だと、だいたい第1話を「リンドブルムの探索が終了するくらいまで」としていることが多いようだ。ということで、次は、黒のワルツ2号&3号を倒し、狩猟祭を終えるくらいまでは進めたいものである。それですら、歴代と比べて3倍のボリュームになっているのだけれど…。
(2021年3月1日)
. . |