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回復禁止 低レベルクリアー プレイ日誌

 



21年前のゲーム…だと…???


 新企画である。今回は、久々に
FF9をやっていくことにしよう。ソフトは、「PS4リマスター版」であり、制限は「回復禁止 低レベル」である。
 …まず、今回FF9をやることにした背景から説明していこう。現在は2021年2月で、
【FF13:ボス戦タイムアタック】がラスボス&裏ボス戦を残すだけになったところである。ただ、ボス戦タイムアタックは、バトル面での試行錯誤が非常にキツく、どうしても更新が遅れがちになってしまう。その間を埋めるために、「プレイが簡単で、日誌執筆の比重が大きい作品」をやると、バランスが取れるように思えた。その枠として、FF9を選んだのである。
 ――やれ。私は、前々から、昔のFFシリーズも画像つきのプレイ日誌を網羅したいと思っていた。そして、当サイトで、現行システムになってから管理人名義のプレイ日誌が存在しないのは、「FF1〜3」「FF4」「FF5」「FF8」「FF9」「FF10-2」である。その中でも、FF8と9は、2000ゼロゼロ年代に何度もやり込みプレイを行っており、当サイトの初期を支えた思い出深いソフトである。というわけで、いつか必ずやり直しをしたいと思っており、今回はFF9のほうを選択したのである。FF8も、そう遠くない未来に日誌を書こうと思っているので、ご安心いただきたい。

 さて。
「ファイナルファンタジー9」は、初代PS用のソフトとして、2000年に発売した。もう21年前だと? 怖い…。
 この作品の重大なテーマとして挙げられていたのが、
「原点回帰」である。FFシリーズは、初代プレイステーションにて「ムービー」を取り入れ、大きく進化した。しかしながら、『7』『8』と連続で従来作とは作風が異なっていたため、『9』が昔の雰囲気を振り返ろうと作成されたのだ。そのキャラクターは、リアルタッチの8頭身ではなくゲームチックなミニキャラとなり、亜人が人間と同居している世界となった。また、ゲームシステム的にも、『8』のジャンクションは複雑すぎて当時は全く受け入れられていなかったため、『9』は「装備からアビリティを覚える」というシンプルな形になった。そして、ストーリーは、王女を助けているうちに、国家間の争いに巻き込まれ、やがて世界の運命を巡る争いに発展していく…という、良く言えば「王道」、悪く言えば「陳腐」な流れだが、エピソードの見せ方や個々の要素のレベルが高く、シリーズの中でも屈指の完成度を誇っている。演劇をテーマとしたオープニングとエンディングの繋がりや、シリアスとギャグのバランスなどは、21年後の基準から振り返っても見事なものである。
 ――そんな感じで。FF9は、
ストーリーも戦闘システムも、分かりやすさと奥深さのバランスがとても良い作品と言える。人を選ぶような要素が極めて少ないため、FFシリーズ初心者にもお勧めだ。ソフトとしては、初代PSのディスク版の後には、2010年からPSゲームアーカイブスに配信が為されており(ただし1572円というスクエニ価格)、その他にもリマスター版が2016年から各機種でDL版限定で発売されている。当初、このリマスター版は携帯電話のみという微妙な存在だったが、その後にPS4/スイッチ/PC/XboxOneなど、現行他機種にも発売した。価格は、どれも2547円(税込)ということのようだが、セール時には半額まで下がるため、その際に購入をすると良いだろう。

 ちなみに。私個人のことを述べてみると、FF9は2000年の発売当時に、発売日から少し遅れて購入した。当時は、FF8でサイトを始めてからの最初の新作であり、FF9についても繰り返しやり込みプレイを行っている。調べてみたところ、2000年〜2007年で、
7作もプレイ日誌があった。平均して、1年で1回程度プレイし、その日誌も連載していたということになる。今とはプレイ日誌の基準が違うとはいえ、このフットワークの軽さは見習わなければならない。その他、日誌としては残していないものの、タイムアタックも1周やっている。
 …そして、
今から恐ろしいことを述べるが、発売時の私は小学6年生である。それから21年が経ち、当時「最も年齢の近いキャラはビビです^^」などとほざいていた私も、今やスタイナーと同世代になってしまった。ちなみに、最後に通しでプレイしたのは2007〜2008年であり、そこからも14年が経っている。いや、本当これは恐ろしいよ…。この連載を終えたら、また次にプレイできる機会はあるのだろうか?
 ――ところで。こういうゲームの感想記事で、よく共感を呼んだレビューとして出てくるのが、
「当時の私は小学生で、学校から息を切らして帰り、兄がやっているのを隣で楽しく見ていました。今、その兄は、私の嫁です(?)みたいな唐突な自分語りである。まあ、そういう「楽しかった頃の自分」を語るのも、それはそれで需要があるとは思うが、あくまでここはやり込みサイトであるため、ゲーム内容を掘り下げる方向で記事を書いていこうと思う。

なんか微妙にリマスター版が潰れてますね…それとも、PS3でのアーカイブスが伸びている?


 そして。今回のプレイに使うソフトは、
「PS4リマスター版」である。これは、前述の、2016年から配信されているリマスター版のうち、PS4版で使用可能なものであり、これをPS4pro(SSD)で遊んでいくことにする。ゲームバージョンは、1.02と表示されていた。
 …さて、リマスター版の特徴のうち、最も大きいのは、
画質の向上である。それについては、上の画像を見ていただければ一目瞭然であろう。元々、FF9のグラフィックのレベルは非常に高かったのだが、初代PSの出力はガビガビであり…というか、そもそも当時はブラウン管と子が主流であり、3D処理性能の制限も大きかったので、くっきり出力する意味合いが薄かった。それが、リマスター版で精細に描写されるようになり、本来のFF9が持っていた美しさを存分に楽しめるのだ。これが初代PSで動いていたとは…。
 ――また、特徴として、このリマスター版では、
ムービーも美しく再録されているという点がある。これについても、上の画像をご覧いただきたい。画像がハッキリし、キャラの造形が立体的に見えるようになっている。あえて文字が書かれているシーンを選んだので、その部分で比較していただくのも良いだろう。FF9では、エンディング以外でも35分ものムービーが収録されている。なぜこんな数値がハッキリ分かっているかというと、「エクスカリバーII」タイムアタックのためのムービーカット技が話題になったからである。それらの美しく長大なムービーを、新たな画質で楽しめるというのも、このリマスター版の大きな魅力と言えるだろう。

 そして、画像以外の移植度についても触れておこう。
 …まず、追加された機能として、「高速モード」「エンカウントなし」「オートセーブ」といった便利なものが用意されている。これにより、「難易度を下げて、物語だけを味わいたい」といったプレイ方針に対応しているほか、やり込みプレイにおいても、
マップを切り替えるたびに為されるオートセーブが大変うれしい。例えば、難関であるパンデモニウム雑魚3連戦なども、恐らくは単発のバトルとして考えていけるようになると思われる。もちろん、そういうものが嫌という人も、全て使用は任意であるため、その機能を使わなければ良いだけである。
 ――ただ、難点が全く無いというわけではなく、微妙に不便となった点も存在する。例えば、
スティックを使った操作性については、原作では「十字キーを使う場合、上を倒すと画面奥に、下は画面手前に移動し、左右はそれらと90度の方向に移動する」「スティックでは、倒した方向にそのまま移動する」という、2Dゲーと3Dゲーの間を取った細やかな調整が為されていた。それが、リマスター版だと、スティックは十字キーの操作を代行しているだけとなるため、スティックを真上に倒してもキャラクターは斜め奥に移動するという事態が頻発する。これは、正直に言ってかなり気持ちが悪いため、私は早々にスティックでの移動は諦めることにした。やれ、最初は携帯電話向けに作ったから仕方ないのかもしれないが、PS4なら当時の操作を完全再現できるのだから、ここは何とかこだわってほしかった。デジタル的に8方向にしか移動できないのも、ミニゲームなどに影響してくるかもしれない。
 その他、
ボタンでのソフトリセット機能が消滅し、メニューから選ぶ方式となったのだが、FF7リマスター版の日誌にも書いたように、リセットしたい場合の大半は戦闘中であるため、「PSボタンを長押ししてアプリケーションごと再起動する」「高速モードでわざと全滅する」などの処置が必要であり、やり直しが面倒になってしまっている。消さなくても良い機能を、なぜわざわざ消したのだろうか…。

 ちなみに、機種については、前々から所有しているPS4pro(SSD)を使用する。現在、PS5も発売されている
らしいが、店頭には全く並んでおらず、ネット通販では瞬殺、未だに抽選が行われており、物を売るレベルではない。PS5では、PS4ソフトの動作が快適になるため、配信用にはPS5を使うのが良いのだろうが、まあ初代PSソフトのリマスターなら、ハードごとの大差は無いだろう。ちなみに、PS5はPSvitaリモートプレイに非対応であるうえ、×ボタン決定が強制となっているため、それらの点ではPS4より劣化してさえいる。何にせよ、持っていないハードは、やり込みプレイには使えないのだ。
 …また、ゲーム機本体として、PS4ではなく、スイッチを使うという考えもあった。スイッチは、携帯機的な側面を持ちつつ、据え置き機としても使用可能であり、“最先端の3D処理性能を要求されないソフト”をプレイするには優れたハードと言える。しかし、配信用と考えた場合は、PS4と細かい部分で差異があり、一長一短と言える
【日記:2021/1/23】。今回は、このFF9やり込みでスイッチの性能を本格的にテストしようという考え方もあったのだが、まあ新しく買わなくても持っているほうで良いだろうという意味で、PS4版を使用していくことにした。一応、PS4なら、PSvitaリモートプレイを用いることで、携帯機的な使い方が可能であり、寝っ転がりながらHDMI出力でキャプチャするという場合には、有利であるな。

ポーションを使うといいぜ(使えない)


 そして、今回プレイの条件は、題名に記した通り、
「回復禁止 低レベル」というものである。
 …条件は、読んで字のごとく、
「戦闘中の回復行動を禁じる」というものである。FF9の低レベルプレイでは、HPは僅か100程度であり、「全体攻撃は属性防御などで守る。単体攻撃は戦闘不能者が出るので、そのつど蘇生させる」という趣がとても強い。そのため、無効化できない全体攻撃を持つ敵が強敵とされることが多かった。しかしながら、今回プレイでは、蘇生を禁止するため、これまでとはプレイ感覚が大きく異なってくるのだ。
 ――具体的には、以下のように条件を設定した。なお、これはあくまで仮のものであり、後から“自主規制”として追加したり、逆に制限を緩めたりすることもありうる。その辺りは、最近の私の縛りプレイと同じである。


回復禁止 低レベルクリアー:主なプレイ条件

 
極限低レベル(1,1,1,1,1,22,22,22型)でゲームをプレイする。
 いつもの条件である。パンデモニウム雑魚3連戦では、ジタンのレベルを1に保つことを優先する。
 途中離脱するキャラクターも、それぞれ極限低レベルとする。

 
「戦闘中の回復行動」を禁止する。
 戦闘中の回復や蘇生を禁止する。より細かく言うと、
「こちらの行動によって、敵味方のHP・MPが上昇する」ものを禁止する。具体的には…
 ・味方に対する「ポーション」「ケアル」「フェニックスの尾」などの使用は、当然禁止である
 ・「エーテル」も、MPの回復ということで、禁止する
 ・敵に対する「テント」の使用も、自発的な行動により敵を回復しているので、禁止する
 ・「リレイズ」「自動発動の『転生の炎』」も、蘇生をしているのと同じのため、禁止する
 ・属性吸収装備を使っての味方攻撃も、意図的に回復行動をしているのと同じなので、禁止する
 ・「敵に対して吸収される攻撃を使うこと」は、戦略的な意味を見いだせる戦闘は無い気がするが、禁止しておく
 ・アンデッドに対する回復攻撃は、回復行動を使用しているということで、禁止する
 ・ステータス異常の解除は、回復に含まれるということで、禁止する
 ・敵の攻撃を属性吸収するのは、こちらの行動で無いのでOK
 ・石モンスターに対する「金の針」は、強制戦闘には全く関係が無いのでOK
 ・非戦闘時の回復は、全てこれらの制限とは無関係であり、許可する。連戦であってもメニューが開けるならOK

 
「ダメージ固定技」の使用を禁止する。
 制限つきの低レベルプレイでは基本事項であり、わざわざ言わなくとも禁止されていることが多い。
 なお、これによりパンデモニウム雑魚3連戦の難易度が跳ね上がる気がするが、まあリマスター版にはオートセーブ機能もあるので大丈夫だろう…。

 
「PS4リマスター版」のゲームバージョン1.02を使用する。



 とまあ、現段階の予定ではこんな感じである。
 …さて。この「回復禁止」という条件は、とても厳しいと思うかもしれないが、FF9は縛りプレイの全盛期に発売された作品ということで、
これよりも厳しい条件を付け加えたプレイが既に達成されている。ということで、本プレイは、基本的にはそのプレイの簡易版ということになるだろう。
 ――ただし、当然のことながら、
最初からそのプレイを前提として制限を決めていったわけではないため、細かな部分の違いを楽しんでいくようにしたい。また、例によって、先駆者のやり込みを全て最初から真似していくのでなく、必要に応じて参照したり、プレイ後に比較検討するという方向性にしたい。参考文献については、例によって、クリア後にまとめて紹介させていただくことにしよう。

盗める確率は1/16以下で、既にキツい。「盗むが面倒」がFF9の問題として挙げられることも…


 では、前置きはこれくらいにして、さすがにそろそろプレイを開始していこう。
 …まず、ゲーム開始時のムービーを見たのちに、ジタン操作で劇場艇プリマビスタの内部から始まる。ここで物語を進めるには、部屋の中央にあるロウソクに火を灯せば良いのであるが、部屋の奥の方にポーションとギルが落ちているので、攻略本を参考に、それらのアイテムを回収しておく。なお、私が持っている攻略本
(「FF9 アルティマニア」)は、2002年2月28日の初版である。古い本であるが、内容は緻密であり、現在もデーター集として利用可能である。今後も、特に断りがなければ、新たな街を訪れるたびに、全ての宝を入手していく。ドラクエかな?

 そして。ロウソクを付けると、まずは主人公の名前入力に進む。今回は、キャプチャ画像もふんだんに使用していくということで、デフォルトの
「ジタン」とした。なお、PS4では、初期カーソルが「ふ」の上に合っているため、適当なボタン入力をしていると「ジタンふ」になってしまうようだ。
 …その後は、最初の戦闘である
「謎の仮面男」戦が始まる。何ということはない、バトルの練習用の敵であるが、こいつからは「メイジマッシャー」が盗めるという特徴が存在する。やれ、FF9の「盗む」は、嫌な思い出として覚えている人も多いと思う。確率1/16(16/256。ちなみに攻略本のモンスター部分では全て8/256と書かれているが、恐らく間違いであろう)、または確率1/256というレア枠に強力なアイテムが設定されていることが多く、しかも「みやぶる」で見えてしまうため、コレクター欲をくすぐられる。しかし、最序盤以外のバトルでは「ぬすむ」要員は1人であるうえ、FF9の敵のHPは低めであるため、全て盗もうとすると激烈にゲームテンポが悪化してしまう。
 ――まあ一応、成功率を上昇させるアビリティもあるのだが、
「盗賊の極意」はレベルと気力による判定をスキップするだけで概ね2倍程度にしかならない。「目利きの手触り」は低確率のアイテム盗みを1/8で成功させるという強力なものだが、アビリティを取得可能な「盗賊のこて」の入手自体が遅めなうえに、情報なしでは回収困難(船入手後にわざわざ寄り道してオークションに参加する、またはダゲレオでの合成)とあって、根本的な救済と考えるのは難しい。

 そんなわけで、FF9プレイヤーの中では、今でも「ぬすむ」は語り草とされている。
 …その中でも、特に話題となるのは
2ヶ所である。まず、DISC1ラストのベアトリクス(1回目)戦は、敵が強い代わりに、10ターン耐えると終了する「負けイベント」なのだが、「ミスリルソード」が1/256の枠に設定されている。ちなみに、ミスリルソードは、その後のトレノで買え、DISC2最初のボスである黒のワルツ3号(2回目)は勝手に自爆していくため、苦労して盗んだとしても、ワールドマップでの雑魚くらいしか斬り捨てる相手がいない。
 ――また、DISC2のコンデヤ・パタ山道の
ヒルギガース戦では、再び1/256枠に「妖精のファイフ」が設定されている。こちらは、購入できるのがDISC3の中盤ということで、まだマシなのだが、覚えられる魔法は「エスナ」「ヘイスト」「リジェネ」であり、どれもFF9の環境ではパッとしない。なにせ1/256、1分間に3回「ぬすむ」を仕掛けられたとして、1時間後に入手できている確率は半分程度(1-[255/256]3×60 = 0.5056...)である。運が悪ければ、余裕で何時間も掛かる。さすがに、ここまで低確率にする必要は無かったはずだ。奴はとんでもない物を盗んでいきました。私の時間です!

 さて。話を
「謎の仮面男」に戻そう。この戦いでは、ゲストキャラクターも含めて、4人全員で「ぬすむ」を行えるため、繰り返しコマンドを入力していれば、すぐに全てのアイテムを回収できる。
 …のだが。FF9では、ラスダンでプレイ時間が12時間以内だと
「エクスカリバーII」という隠し武器を入手できる。しかも、最強育成のためには、「エクスカリバーII」の入手と低レベルプレイを両立しなければならないため、タイムアタックが非常に盛んであった。そして、当時のタイムアタックは、通しでの実時間を計測するRTAではなく、ゲーム内の表示時間を使用するのが一般的であった。以上の理由により、「ボス戦が思ったように進まなければ即リセット」「フィールドで雑魚敵とエンカウントしたら即リセット」のようなプレイが山ほど行われていたのである。私も、FF9で一度だけタイムアタックをやってみたことがあるが、他者様のチャートを最初から真似していったこともあり、ただひたすらに苦しいだけのプレイだった。
 ――そして。何が言いたいのかというと、この謎の仮面男には、
「謎の仮面男 最速パターン」なるタイムアタックの理想パターンが確立されているのだ。内容は、シナ以外の3名は自分を殴って自殺、シナが1/16枠の「メイジマッシャー」を盗み、敵の攻撃はシナに当たって一撃死、というものである。このバトルでは、全滅しても物語が進むため、この展開が最も速くなるのだ。まあ、敵味方の行動順などにもよるが、成功率は1/100程度であろう。開幕からこのキツさであり、早々に洗礼を受けて、妥協を強いられた人も多いと思われる。

 その他、ここまでで分かったことを、以下にまとめておく。
最初の戦闘からこんなに書きまくって大丈夫? ちゃんとプレイ日誌完結する?
 
FF9のムービーは、ディスク版を初代PSおよびPS2でのプレイする際は、ゲーム機本体のディスクトレイを開けることで、スキップができていた。アーカイブスでは当然できなくなったが、リマスター版では基本機能にムービースキップが追加されている(ムービー中に○ボタン)ので心配無用である。ある意味、これも原作再現と言えるのかも…。
 
リマスター版では、バトル中のUIに若干の変更が為され、6つのコマンドを上下左右で選択する方式になった。ターンが回ってきたときのメニューの開きが速くなっている(気がする)が、ボタンを押しっぱなしにしていても同じコマンドを繰り返してはくれないので、一長一短であり、やり込みプレイにどう作用してくるかは分からない。なお、リマスター版の「オートバトル」は、「たたかう」を自動的に繰り返すだけというものであり、低レベルプレイではほぼ使う機会はないだろう。
 
高速モードにしていても、ゲーム内時間の進み方は速くならない。エンカウントなしやダメージ増加などの機能も使えるため、エクスカリバーIIの入手は楽になったと言える。もっとも、そういうものを許すのなら、そもそもエクスカリバーIIが必要か? という気もするが…。

どうも、リマスター版系列からは、ノーミスならば必ず100人満足になるらしい?


 そんな感じで、謎の仮面男戦を終えると、操作がビビに移る。ここでも、宝を回収しながら、先に進んでいく。
 …さて、少しゲームを進めて気付いたが、リマスター版では、
フィールアイコンの仕様が変更されたようだ。フィールアイコンとは、調べられる場所の近くに移動すると、キャラクターに「!」「?」が表示されるというものであり、操作を分かりやすくするという意味では最新ゲームのそれにも通じるものである。そして、リマスター版では、「話しかけられるキャラクター」にも「!」が表示されるようになったほか、カードゲームを挑める相手には「■」といった専用マークが表示されるようになった。やや過剰な感じもするが、携帯電話といった操作性の悪い端末に合わせた仕様変更、かもしれない。
 ――そして、ここでは、伝説のミニゲーム
「なわとび」に挑むことができる。何が伝説かというと、操作方法がさっぱり分からないのだ。一応、ボタンでジャンプするのだが、画面の「!」マークに合わせてボタンを押しても、何故か最初の1回で失敗する。言葉では説明できないのだが、着地した瞬間…というか、音だけを聞いて、それを頼りに一定間隔でボタンを押すのが良いようだ。一応、バトル面に関係があるのは20回報酬の10ギルだけであり、その他はカードと称号アイテムだけであるうえ、ゲームが最終段階に進んでも挑戦できるため、無視しても構わないというのは救いである。今回も、何度かプレイして、10ギルだけ回収し、そのまま先へと進んでいった。

 その後は、イベントを進めて、タンタラスの演劇が始まる。この演劇は、何ということの無い内容であるが、FF9の物語が始まるためには必要不可欠なものである。また、
エンディングでも再び演劇が行われるという形式で、最初と最後が繋がっている演出がにくい。
 …そして、音楽と繋がる形で、演劇バトルがスタートする。ここでは、演出用の「ファイダ」「メデオ」「ポーリー」という
根性版みたいな魔法が用意されているが、全てダメージ0であり、使わなくとも影響は無い。が、せっかく14年ぶりのプレイということで、一通り発動しながら戦ってみた。
 ――ちなみに、この演劇バトルこと「レア王+ゼネロ+ベネロ」戦でも、
「レア王 最速パターン」なる呪いの用語が存在する。ただ、このバトルは、謎の仮面男のように、「全滅しても物語が進む」ということは無いので、パターンは複雑であり、私もどういう内容か覚えていない。あの時代は、本当に多くの人が、タイムアタックや低レベルプレイに挑戦していたものだった。当時を知る人も、今や少ない…。

 そしてレア王を倒すと、次はミニゲームの
「チャンバラ」が始まる。内容は、ブランクの台詞に合わせ、×と↑↓←→のボタンを押すというものである。成績は、「ミスなく入力したか」「素早く入力したか」の2点によって「満足した人数」で評価され、報酬として「ブラネからのアイテム」「“おひねり”のギル」が入手できる。“おひねり”は、今だったら「スパチャ」とかになるのだろうか。
 …さて、このゲームは、ブランクからの指示をミスなく入力していくことで、95人満足くらいは割と楽に達成できる。しかしながら、残り5人くらいは
チャンバラ評論家のようであり、なかなか満足してくれない。しかも、100人中100人を満足させることにより、個数限定アイテムの「ムーンストーン」が貰えるため、コレクターは本気で頑張らなければならない。そう言えば、FF9は『10』並にミニゲームがキツい作品だった。
 ――のだが、私の今回のプレイでは、初回でミスをして
74人満足・ブラネ不満と今一つな成績だったので、2回目をやってみたところ、ノーミスを出せたのだが、そこであっさりと100人満足・ブラネ満足が出てしまった。こんな簡単なわけがないので、恐らくリマスター版では何らかの緩和が為されているのだろう。一応、100人満足とその一つ下では、「ムーンストーン」「シルクの服」で報酬が変わってくるから、バトル面での影響も無くはないな。

このセリフが最後に繋がってるのがメチャメチャ渋いんだよな〜! 分かるよね?


 チャンバラ後は、アレクサンドリア城に舞台が移る。ここでは、鎧ジタン
(鎧ライトニング的な意味で)を一瞬だけ操作した後に、次はスタイナーを動かしていく。一応、プルート隊に命令するミニゲームも済ませ、報酬の「エリクサー」も入手しておいた。
 …ちなみに、この、スタイナーの名前入力時に流れている曲は、
「決行 〜姫をさがして〜」という題名であり、エンディング演劇の1フレーズが採用されるなど、名曲と言っても過言ではない出来であるが、この1シーンでしか流れない。それだけならまだしも、前後に流れるのが「ゾーン&ソーンのテーマ(“月なきみそらの道化師たち”)」「スタイナーのテーマ」異様に濃厚であるため、「決行 〜姫をさがして〜」は、プレイヤーの印象に全く残らない曲となっている。サウンドトラックCDで聞いたときに、印象が大きく変わったのは、私だけではないだろう。意図的に、「隠れた名曲」として用意されたのかもしれない。実際に姫を探している時に流れる曲は、「あ、これ“スタイナーのテーマ”だ」と一発で分かるような曲である。
 ――そして、とてもどうでもいいのだが、このシーンは、スタイナーだけでなくベアトリクスも登場するのだが、よく見ると「アイーン」のような敬礼時に
揺れている。だが、このゲームのモデルで、そういうシーンを入れられてもなあ…。ちなみに、更なる余談であるが、その後にブラネが「がおおおぉぉぉぉぉ!」と号泣するシーンは、何がとは言わないが、物凄い勢いで揺れまくっている。

 というわけで。次は、ガーネットがプリマビスタに乱入するシーンからである。ここでは、楽団のメンバーをガーネットが吹き飛ばしていくコミカルなシーンが存在するのだが、
何故かリマスター版では効果音が省略されており、初代PS版の時と同じようには動作していない。
 …その後は、ゲームスタート時と同じ場所で、ジタンがガーネットの誘拐を宣言するシーンである。ご存じの通り、
このセリフは、エンディングで振り返られる。「今から、私めが、あなた様を誘拐させていただきます!」という芝居じみたセリフが、印象に残るものである。オープニングとエンディングだけの舞台要素といい、もっと全般的に演劇を押していったほうが良かったかもしれないが、私としては、最初と最後だけに唐突に入るからこそ、逆に良い演出になっているように思う。「だったら壁にでも話してろよ」と同じで、忘れた頃に使われるから良いのだ。
 ――ちなみに、この近辺では、何度か強制戦闘があるが、まだまだオープニングということもあって、敵としての強さに全く恐れることは無い。また、アイテムが盗めるのは、ジタン・シナ・ブランクでスタイナーと戦う最初のバトルのみであるため、そこだけは「ぬすむ」を繰り返して、
「皮の帽子」「シルクの服」を入手しておく。FF6みたいに、いま着ているものを盗んでいるのだろうか。鎧を無視して、その下に着ている肌着だけを盗む。アレだな、「皮膚を全く傷つけず、心臓のみを奪い取る」みたいなヤツか。実在すると高度な下着ドロになるんだな。

 その後は、イベントで劇場艇が墜落し、最初のダンジョンである
「魔の森」へと進んでいく。
 …というわけで。第1話では、魔の森の脱出まで進める予定だったが、
文章がなかなかの長さになってきたので、これで終わりということにしたい。そんなわけで、FF13企画の合間合間ということになるが、こちらも頑張って更新していくので、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

 

(2021年2月23日)

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