◇トップページ > FFプレイ日誌 > 低レベルクリアー(GBA) > No.11
低レベルクリアー(GBA) プレイ日誌
やっぱりこのGBA版の顔グラはいい味を出している気がする |
前回は、「飛竜草」を倒したところまでであった。これにより、飛竜が自由に動かせるようになる。第2世界も、これにて空を飛ぶ乗り物が手に入ったのだ。なお、飛竜は、第1世界のそれとは別個体であるが、同じく「高い山は超えられない」というルールが存在し、現時点ではムーア地方は訪問できない。
…そして、まずここで行うのは、「ギードの祠」を訪れることである。場所については、会話で示されるほか、それを忘れたとしても、ご丁寧に、飛竜を使って海に出るルートは一つしか無く、そこから目と鼻の先に島が存在するため、わざわざひねくれたルートを通らない限り、詰むことは無いであろう。後に、伝説の罠要素:「白いSeeDの船」(そのまま探しても永久に見つからず、まず保健室でイベントを済ます必要がある)を作ったのと同じ会社とは思えない。
――さて。ギードの祠に辿り着くと、いきなり地震が発生し、島ごと消滅をしてしまう。なお、その後に、エクスデスが「私に逆らうものはこうなるのだ!!」と喋っているため、地震を起こしたのはエクスデスで確定である。やれ、エクスデスの軍勢で地震と言えば、あのカタである。なるほど、作中では、レビテト&リフレクトリングで完封できる情けないボスの代表格だが、設定としては、島を消し去るほどの凄まじい力を持っているのだろう、多分…。あと、時系列的には、まだカタ様は次元の狭間に封印されているはずだが、逆に言うと、力を部分的にしか解放できていなかったため、四戦士たちの軍勢をピンポイントで攻撃することはできなかったと思われる。妙なところで整合性を持たせてくる…。
そして。次に訪れるべき場所は、エクスデス城の東側に展開している「ゼザの船団」である。ただし、この時点では、ノーヒントであるため、まずは飛竜で訪れられるうち唯一の新スポットである「サーゲイト城」を訪問することが、基本的な進行ルートであろう。一応、ケルブの村(飛竜の谷の前に訪れた、ウルフたちの村)に戻ることでも、ケルガーから次の行動についてのヒントを貰えるんだとか。
…さて。サーゲイト城については、既に城主が打って出た後であるが、城兵たちがガラフのことを知っており、門を開けて物資を提供してくれる。なお、例によって「ガラフ王」「ゼザ王」という他人行儀な呼び方である。あれか、当時のゲームユーザーの年齢層に配慮した表記なのか。
――では、正式の許可が降りたということで、いつもながら、城内を物色して回る。まず、ショップのラインナップが新しくなっているため、ギルの洞窟で拾いまくった金で、大人買いをする。同時並行で探索も行っていき、魔法「レビテト」や「素早さの歌」などを手に入れていく。
ところで。ここで語り草となるのが、図書室での会話である。サーゲイト城の図書室では、“散らばっている3冊の本を、棚に片付けることで道が開ける”というミニイベントがある。棚は、「あ」「か」「さ」「た」「な」「は」「ま」「や」「ら」「わ」と、題名ごとにブロックで分かれている。
…しかし、その「あ行」の棚の奥を調べると、バッツが「え」で始まる題名の本を探すという珍イベントが発生する。まあ、昔のゲームにはちょくちょくあった、例のアレである。なお、ゲームの攻略上、手前に存在する棚を調べることによって、「同じブロックの本棚には、全て同じ頭文字の本が収納されている」というルールを、容易に把握することができる。よって、あ行の棚についても、わざわざ奥まで進んでから棚を調べる意味は全く無いので、このイベントは、ちょっとした隠し要素と言える。
――ちなみに。GBA版では、会話ウインドウに顔グラフィックが追加されており、世間的には、あまり評判は良くないようだ。ただ、上の画像を見ていただければ分かるように、「え」の本を探しているバッツに対し、レナがマジギレしているような迫力を感じさせ、なかなかいい雰囲気を出しているように思う。かと思えば、「あほーが、見ィーるゥー」で怒ったバッツへの「まあまあ」という言葉では、慈母がごとく、優しく諭しているようにも見える(【第6話の該当部分】)。というわけで、様々な解釈が可能なイラストであり、なかなか良い表現であると思う。ちなみに、旧スマホ版にも顔グラフィックはあるが、そちらは高解像度になりすぎており、変なのだ以外も大概変なのだ…。
「倒す手段」が必要なので、ガルラ稼ぎより大幅に劣る。だが第2世界で稼げるのは重要 |
続いては、飛竜に乗って、第2世界開幕の無人島に戻る。目的は、ガラフが第1世界最後のジョブアビリティを習得することである。
…やれ、かなり前のことのように感じてしまうが、第1世界の終盤、ロンカ遺跡の攻略を完了した際に、ガラフは一時的に離脱をしていた。ロンカ遺跡では、「踊り子」「竜騎士」「薬師」「侍」の4つのジョブを入手できるが、同時にガラフは第2世界へと旅立つため、それらのジョブから即座にアビリティを習得できたのは、バッツ・レナ・ファリスの3名に留まっていた。それらのジョブからは、最強コマンドの「ちょうごう」を始めとし、「のむ」「おどる」「しらはどり」など、便利なアビリティが覚えられ、これまで何度もバトルで使用してきた。しかし、ガラフは、これらのアビリティを習得していなかったため、戦法を組む際に障害となっていたのだ。
――さて、第2世界には、ここまで、第1世界でのガルラのように、大量のABP稼ぎに向いたモンスターが登場してこなかった。一応、開幕の無人島には、経験値0でABP1を落としてくれる「パオ」という雑魚敵が出現するが、その時点ではガラフが復帰していないため、意味が無かった。
しかし、この「第2世界で飛竜を手に入れた後」というタイミングから、前述の無人島に戻れるようになるため、ガラフにABP稼ぎをさせることができるのである。さすがに、ガラフが若い者たちに負け続けるのは悲しいので、ここらで補強をしておこうと考えたのだ。
しかしながら。第2世界の「パオ」は、第1世界のガルラほどは優れた稼ぎモンスターではないのである。
…まず、ガルラは、該当地域のワールドマップに100%の確率で出現し、経験値0でABP1を落としてくれていた。これらの性質は、パオも同じである。しかし、ガルラは、放っておくだけでも攻撃せずに逃走してABPを落としてくれるうえ、「ちけい」さえあれば、どのジョブでも2発で倒すことができ、時間効率を上げられる。まさに稼ぎのために生まれたモンスターであった。だがパオは、そこまで簡単に倒すことはできない。敵は、ターンが回ると普通に攻撃をしてくるため、こちらのキャラクターが倒されてしまうことも有り得る。また、「ちけい」を使う場合にも、敵は弱点を持っていないため、ガルラよりも必要な攻撃回数が多い…だけでなく、無人島には4つも地形があるため、安定しない。特に、草原では「たつまき」が出るのだが、これは敵を瀕死にするだけの効果であり、それだけを使い続けても永久に撃破することはできないのだ。
――もちろん、ジョブやコマンドを工夫すれば、パオのHP500など容易に削れる。だが、工夫が必要という時点で、稼ぎ相手としては大幅に劣ると言わざるを得ない。作業プレイと考えると、”コマンド入力の手間”という問題は無視できない。そして、特定のジョブが必要ということになると、そのジョブにしかABPを獲得させられなくなり、自由な稼ぎに支障をきたしてしまう。その点、ガルラって凄いよな。どんな最悪ジョブであっても、放置するだけで安定撃破ができるうえに、「ちけい」を付ければ、どのような編成であったとしても2発で終わる(一応、海辺で遭遇すると4発になるが、効率が落ちるだけである)。FF5低レベル界における神である。もっと追いかけ回さなきゃ…。
そういうわけで。パオ稼ぎは、第2世界の中ではマシな部類というだけであって、そこまで優れた性質を持っていない。というわけで、狙いを「ガラフが習得をしていなかった新ジョブのアビリティ」に絞って、必要最小限度の稼ぎに留めていく。
…そして、攻撃役として使うのは、ファリスとバッツである。ファリスとバッツを忍者とし、ジョブ特性である二刀流で、ファリス→バッツの順に適当に殴る。これで終わりである。この場合、ファリスとバッツが忍者で固定となり、そしてレナも、敵先制攻撃を防ぐためにシーフとするため、自由にジョブ編成をできるのはガラフだけである。正真正銘、ガラフのためのABP稼ぎなのだ。
――もっとも。シーフについては、素早さ最大という特徴があり、いつかは必ずマスターまで持っていくつもりであった。また、忍者についても、最終的に「二刀流」を習得できる。そういうわけで、これらのジョブについても、完全にABPが無駄になるというわけではない。ただ、さすがにここまで大量のABPとなると、第3世界の効率の良い稼ぎ場を使いたいということで、ここでマスターを狙っていくことはしなかった。
そんな感じで。ガラフに、「おどる」「ジャンプ」「ちょうごう」「のむ」「しらはどり」を覚えさせておいた。合計の必要ABPは315である。なお、掛かった時間は、プレイ時間から判断するに、だいたい2時間半という程度のようだ。まあ、これくらいなら、稼ぎプレイとしては普通である。
…ちなみに。忍者が二刀流をする武器として、「ツインランサー」×2を装備しておけば、合計4連撃となり、一撃でパオを倒すことができる。私のパターンだと、ファリスだけでバトルを終わらせることができ、より稼ぎとしての利便性を上げられた。しかし、私がツインランサーのことを知ったタイミングは、この稼ぎを終えたあとであったため、残念ながらパオ撃破には使えなかった。もっと慎重にやり込みプレイを進めていかなければ。
――その他にも、既にギルガメ稼ぎによってお金の価値が消滅しているため、レナLv1を使って「ぜになげ」で一撃必殺をするという手もあった。ダメージ1650に対し、消費はたったの50ギルであり、ドロップアイテムのテントを売れば余裕でお釣りが出てくる。侍のジョブコマンドにして★2アビリティということで、素早さの高いシーフにも付ければ、初手を取って敵を瞬殺できうえ、モーションも短いため、パオ稼ぎの攻撃手段としては最良であろう。うむ、やはり、FF5はいろいろなコマンドを試せるゲームだな…。
なに、カッコつけてん……のよっ! |
では、ゼザの船団に向かっていこう。飛竜で船に着陸すると、「暁の四戦士」の一人である“剣士”ゼザが登場し、ガラフとの再会をひとしきり喜んだ後に、ひとまず船で休むことになる。すると、エクスデスの軍勢が襲いかかってくるという流れだ。
…まずは、ゴブリン型の雑魚敵である「ガブルデガック」と戦うことになる。船上には、合計4体の敵シンボルが元気に走り回っているが、中身は全て「ガブルデガック×1」で同じである。このうち、道を塞いでいる1体だけは、絶対に倒さなければならない。なお、どの敵も、こちらから話しかけなければ戦闘にならないという親切設計である。また、経験値を持っているため、低レベルプレイでの撃破方法には、工夫をする必要がある。
――という感じなのだが、何ということは無く、まずはいつものように、先手を取れるジョブで眠らせ、次に青魔法の「ミサイル」を打ち込んでHPを1/4とし、最後に「ゴルナゴの壺」を装備した魔獣使いが「とらえる」で捕まえてしまえば良い。通常、1/8でしか捕獲できないところを、「ゴルナゴの壺」を装備していると、1/2で捕まえられるようになるのだ。これにより、「デスクロー」よりも命中率の高い「ミサイル」が使用可能である。あと、いま気付いたのだが、敵のHPは1200なので、「針千本」を使うのも良いだろう。こちらは必中で、1000ダメージにより、敵HPを200(ちょうど1/6)にまで減らせる。
なお、経験値だけでなく、ABPも0にしたい場合は、プチチャリオット×3の時に残しておいた、最後のガルキマセラを使用する。敵に「死の宣告」を掛けたのちに、すっぴん以外のキャラが自殺し、それでABPを回避するという方式だ。つまり、死の宣告で経験値を回避できなくなったピ版では、ここを突破する方法が「とらえる」だけになっているはずである。2114だけでなく、ひっそりとABP0プレイも壊滅していた…?
そして。次はいよいよ、ギルガメッシュ戦…に入る前に、まずは船室に戻り、ひと眠りしてHP&MPを回復し、戦闘の準備を整える。寝てる場合かと言いたいところであるが、ギルガメッシュのほうも呑気に海を楽しんでいるので、お互い様である。
…ちなみに、ギルガメッシュが立っている、“船首から突き出た棒の部分”は、「バウスプリット」と呼ぶらしく、帆船が帆を貼るために使用する部位である。もっとも、FF5世界では、シルドラに引かれていた海賊船や、あとは造船当初から動力式であっただろう火力船、それどころか飛空艇にまで付いているため、作者の人はそこまで考えていないのだろう。それはともかくとし、間違っても、ギルガメッシュのように、ひとりタイタニックごっこをするための場所ではない。押すなよ、絶対に押すなよ!
――そして、更に余談だが、このギルガメッシュ戦では、敵のHPを削っていくと、「エンキドウ」(FF5ではこの表記)が加勢してくる。ギルガメッシュの相棒として、FFシリーズはもちろん、元ネタの神話でも名高いが、FF5での登場は、実はこの1回だけである。なお、これまでに何度か登場した「アブダクター」と見た目が同じであるが、恐らく”アブダクター”は種族名、”エンキドウ”は個人名ということなのだろう。
あえてエンキドウを操る方針で倒してみました。結果は、うん… |
さて。この先頭では、まずギルガメッシュだけが登場し、HPを削っていくと、エンキドウが加勢をするという流れになる。
…ということで、このバトルは「ギルガメッシュ+エンキドウ戦」ということになるのだが、難関とされることの多いビッグブリッジとは異なり、こちらのギルガメッシュ戦はいつものFF5である。まず、最も有名な戦い方として、ギルガメッシュを即死攻撃で倒してしまえば、エンキドウが登場せず、そのままバトル終了となる。その方法としては、これまで散々使ってきた「キラーボウ」のほかにも、「アクアソーン」という、バル城〜ケルブ周辺の沼地などに出現する貝のような敵を「はなつ」で使って、「デス」を発動させるという手でも行ける。何の因果か、ギルガメッシュとアクアゾーンのレベル値は、両者同じく「31」であるため、デスの命中確率は80%と、悪くない数値になるはずだ。なお、その際は、「源氏の小手」を盗み忘れないようにしたい。
――また、ギルガメッシュのHP:8888のうち、6000以下になると、エンキドウが出現するということになっている。しかし、その出現は、よくあるカウンターではなく、「HPが6000以下になった後の、次ターンでの行動」と決まっている。よって、敵にスロウ&味方にヘイスト状態を発生させ、敵の行動を見届けたのちに、HP6000のラインから一気に削り切る…というFF13シリーズのような戦い方をすれば、エンキドウを登場させずにバトルを終わらせることも可能である。
そして。今回の低レベルプレイで着目したのは、エンキドウは、ボスにしては珍しく、「あやつる」で操れるという点である。よって、これでギルガメッシュを攻撃するという作戦を試してみたのだ。
…まず、敵はギルガメッシュ1体で登場するので、当初の目標として、スロウと暗闇の発動を目指していく。どちらもなかなか効きづらい(まあ、暗闇は「調合」なら確実に当たるのだが、あまり多用はしたくないコマンドなので…)ので、根気よく発動を狙っていく。序盤こそ、1ターンに1人が殺されるような展開が続くが、ステータスが入っていくごとに、どんどんと楽になっていくことが体感できる。その後は、適当に「なげる」を使ったり、そう言えば捕獲していたシールドドラゴンを放ち、「アルマゲスト」を発動させてみたりしながら、適当に戦っていく。
――そうして、エンキドウが登場すると、敵パーティは、まず「ホワイトウインド」でHPを4000回復する。その後は、2体で攻撃を仕掛けられるとヤバいため、真っ先にエンキドウを「あやつる」で掌握する。今回、魔獣使いであるレナには、飛竜の谷で入手した「ヒュプノクラウン」を装備させており、操るの成功率が40%→75%と上昇しているため、1人であっても、精神操作を成功させやすくなっている。
そうしてエンキドウを操れば、あとは、暗闇で目が見えず、かつスロウで行動速度が半減しているギルガメッシュを残すのみとなるので、全員でギルガメッシュをタコ殴りにする。そうしてギルガメッシュを退却に追い込めば、あとは行動不能のエンキドウを残すのみとなるので、操る状態を解除しない「ちけい」「なげる」「おどる」でダメージを与えていけば良いだろう。
とまあ、そんな感じで、机上の理論としては良さげな感じだったのだが、実際にやってみると酷い作戦だったのだ。
…まず、エンキドウを操ることによって使える技は、「たたかう」「ハリケーン」の2種類である。「ハリケーン」は、HPを1桁にする技であり、エンキドウ自身には有効だが、ギルガメッシュには無効化される。よって、ギルガメッシュへの攻撃手段は「たたかう」のみとなるが、これが、たった80程度しかダメージを与えられない。いくら低レベルクリアーといえども、これを上回る攻撃手段は幾らでも用意できる。でも、敵側であるエンキドウの攻撃を1回潰せているから…と言いたいところだが、わざわざ操り続けて微弱な打撃を使い続けるよりも、エンキドウ自身を「自分ハリケーン→適当な攻撃」で瞬殺し、その後に他の技を使ったほうが明らかに強いのだ。
――しかも。両者全快状態を前提とすると、ギルガメッシュのHP8888に対し、エンキドウはHP4000しかない。そのため、「なげる」の巻物技などでガンガン行こうぜしていると、先にエンキドウから死んでしまうのだ。しかし、今回バトルのテーマは、あくまで「エンキドウを操り続けて同士討ちさせる」というものであるため、「なげる」では、全体攻撃の巻物技ではなく、あえて手加減をして、単体攻撃の「手裏剣」を使っていった。だが、各種巻物の200ギルに対し、手裏剣は2500ギルであるうえ、与えるダメージは500程度で変わらず、前述の通り、巻物は全体攻撃だが手裏剣は単体攻撃である。このようなコストパフォーマンス最悪の道具を持ち出してまで使えるのが、たかが80ダメージの単体攻撃なのだ。
そういうわけで。手間暇かけて、「エンキドウを操ってギルガメッシュに攻撃させる」という作戦を実行したが、内容はグダグダそのものであった。
――やれ、これまで、低レベルプレイにおいて、この戦法が採用されてこなかったのも、うなずけるというものだ。あまりにも酷い。勝率としても手軽さとしても見栄えとしても、悲惨と言うしかない。やはり、”これまで無かったもの”には、何らかの欠陥が存在するのだなあ…。
◆動画◆
BGMといい、敵の強さといい、ストーリーでの位置付けといい、とにかく印象に残る |
そうして、船上での戦いを終えると、そのまま潜水艇を使って、「バリアの塔」へと侵入をするパートに入る。
…さて、このバリアの塔は、何かとプレイヤーに強い印象を与えるダンジョンである。まずは、初となるBGMの「エクスデスの城」(参考:【YouTube】)が挙げられるだろう。この曲は、バリアの塔・エクスデス城(2回目)・フォークタワーと言った、難関ダンジョンばかりで流れるBGMであり、冒頭の震えるような音響から始まり、エクスデスのテーマ曲の一部を取り入れつつ、常に重々しい雰囲気で進行していく。
――やれ。FF5は、これまで、シリアスなシーンを交えつつも、どこか牧歌的な雰囲気が抜けきっていなかった。しかし、ここでのBGMである「エクスデスの城」は、純ファンタジーに、いきなり機械文明を投入したかのような異質さを醸し出している。音色としても曲調としても、ワルの総本山に乗り込んでいるのだという雰囲気を、大きく盛り上げてくれるのだ。
また、このダンジョンは、戦闘面においても、強敵揃いながら、得られるものが多いという、FF5らしい構成になっている。
…まず、2つあるモンスター入りの宝箱では、「レッドドラゴン」か「イエロードラゴン×2」のどちらかが出現する。ゲーム進行上、どちらもここで初めて登場する敵パーティであり、”攻撃して回復して”という感じの通常プレイの方針だと、かなりの強敵となりうる。ただ、両者とも、「あやつる」や各種ステータス攻撃などの搦め手が有効であり、分かってしまえば容易に手玉に取れる。そして、その宝箱アイテムは、「ブラッドソード」「金の髪飾り」といった、FFシリーズ恒例の強力装備であり、バトルを大幅に変えてくれるポテンシャルを持っているのだ。
――さらに、ランダムエンカウントでは、思い出したかのように、青魔法を覚えられる敵が出現する。ここが初出となる青魔法は、「レベル2オールド」「レベル3フレア」「タイムスリップ」と3つもあり、他にも「フラッシュ」「ガードオファ」「レベル4グラビガ」「レベル5デス」に、学び直しのチャンスが生まれてくる。中には、ラーニングが難しいものもあるということで、このためだけでも長く滞在できるのだ。
まだあるぞ!
私の今回の低レベルクリアーには、そこまで影響を及ぼさないものの、レッドドラゴンからは、レア盗みで「炎の指輪」を入手できる。第1世界で50000ギルで購入するという普通の方法を除けば、ここでの入手が初となるアクセサリであり、盗む→逃げるを繰り返してでも、粘っていく価値が存在するだろう。同じく、指輪アイテムとしては、神竜戦でお馴染みの「珊瑚の指輪」を、イエロードラゴンのレアドロップ(1/16)で入手できる。イエロードラゴンからの珊瑚の指輪は、敵を倒さなければならないため、2体同時出現×宝箱2個で、最大でも4個までということになる。まあ、“2体組から最低でも1個を入手できる確率”は、計算上、約12%とそこまで低くはないため、狙ってみるのも悪くないかもしれない。だが、最大数の4個を狙うのは苦痛そのものであり、1/256を2回成功させなければならないということになる。「すす」かな?
…また、雑魚敵の「リフレクドナイト」は、レアドロップとして、「リフレクトリング」を落とす。現時点では、魔法「リフレク」すら手に入っておらず、リフレク状態を発動させるには、貴重な竜の牙を消費する「調合:ドラゴンアーマー」か、対象ランダムの「はなつ:ネオン(バリアの塔のモンスター)」を使うしか無い。もっとも、魔法「リフレク」は、この少し後のムーアの村で買えるし、「リフレクトリング」もエクスデス城(2回目)でレア盗みから入手ができるようになり、さらに召喚獣のカーバンクルなんて変化球も登場する。
――ただ、リフレクトリングは超重要アクセサリであり、ゲーム終盤から裏ボスクラスにおいても、検討に値するアクセサリである。よって、ひと手間を掛けてでも、このタイミングで早期入手をしていく価値はある。なお、ここで手に入れた場合、例のガラフとエクスデスの一騎打ちイベントに間に合うという特徴がある。もちろん、そのバトルは負けてもゲームが進むため、純粋な攻略面で考えると意味は無いものだ。なのに、現実は、単純じゃない…!!
そういうわけで。ストーリー上の緊迫感とは裏腹に、このバリアの塔は、お得感が非常に大きい、FF5らしいダンジョンとなっている。
…ちなみに、この「バリアの塔」は、最上層でボスを倒すと、理不尽にも吹き飛んでしまい、再突入は不可能となる。そのため、余計に滞在時間が増えてしまうものだ。それを見越してか、急がなければならない状況にあるはずのゼザは、ダンジョン攻略中、どれだけでも待ってくれるし、潜水艇から脱出をしようとすると、律儀にも付き合ってくれて、ありがたいことに飛竜までゼザの船団で待機してくれているため、ワールドマップにさえ戻ることが可能である。ここまでお膳立てが為されているのだ。ただボスを倒して終わりにするのではなく、じっくり味わってやらねば、失礼というもの…。
――なお、ここまで書く機会が無かったのだが、グラフィック表現においても、バリアの塔は群を抜いており、多重スクロールの特殊な表現に加えて、最初は地表の森が見えているが、上層に進むにつれ、空しか見えなくなっていく…と言った、他に類の無い演出まで取り入れられている。やれ、スーパーファミコンの限界に挑んだ作品として、続編のFF6がよく知られているが、その前のFF5の時点で、当時としては先進的な演出へと、様々な挑戦を行っていたのだ。だからこそ、続編のFF6へ、そしてそれ以降の“映画的ゲーム”の走りへと繋がっていったのだ。やっぱすげぇよFFは。
レベル系魔法を始め、ひと手間が掛かる奴らばかり |
では、バリアの塔の攻略を始めていこう。ここでは、「@宝箱」「Aレア盗み」「B青魔法習得」を行っていくが、2つが被っている場合もあるため、取得物ではなく、モンスターごとにまとめていきたいと思う。
◆レッドドラゴン(宝箱:金の髪飾り&ブラッドソード、青魔法:レベル3フレア)
では、まず相手にするのは、昔のFFシリーズで“3色ドラゴン”などと呼ばれていた、「レッドドラゴン」である。
…こいつは、バリアの塔では、宝箱モンスターとして出現する。ダンジョン内でモンスターが出る宝箱は2つであり、どちらも「レッドドラゴン×1」か「イエロードラゴン×2」がランダムで出現する。戦利品は、2階のほうが「ブラッドソード」、10階のほうは「金の髪飾り」である。レッドドラゴンもイエロードラゴンも、この時点の戦力だとボス級と言える強敵だが、どちらも近くにセーブポイントがあるので安心!
…と思いきや、10階のほうは分かれ道の片方が「モンスター入り宝箱」、もう片方が「セーブポイント+ボス戦へのルート」となっており、セーブ直前で全滅させられる可能性があるという、ちょっとした神竜式トラップになっていたりする。
――なお、その道は左右に分かれているが、画面の前で見ている私たちからすれば、「左側」がモンスター入り宝箱、「右側」がセーブポイントとなっている。が、バッツたちは、画面奥から手前側へと扉を開けて出てくるため、ゲーム内の登場人物から見ると左右が逆ということになる。こういう場合はどうなんだ、クラピカさん!!
ちなみに、この宝箱モンスターである2種のドラゴンは、「あやつる」によって簡単に倒せるという共通した弱点を持っている。
…まず、レッドドラゴンは、自分に「レベル3フレア」を放ち続ければ良い。レベル3フレアは、通常こちら側に使ってくることがなく、完全に自爆専用の技である。しかも、レッドドラゴンは1体で出現するため、操作系能力の恒例として、操ってしまった時点で勝ちなのだ。
――いっぽうのイエロードラゴンは、2体で出現するため、そう簡単には行かない…と思いきや、例えばイエロードラゴンAを操ったあとに、Bのほうにハリケーンを使って適当な打撃で瞬殺し、続いてAが自分自身にハリケーンを使ってしまえば、やっぱり1体を操れた時点で終わってしまう。操作系は、能力のバランスが悪いことが多いが、上手くハマれば一撃必殺も可能となっている。やり込みプレイかな?
さて。その中で、今回プレイにて重要となるのは、レッドドラゴンである。まず、敵は経験値を持っているが、レッドドラゴンは「とらえる」が可能である。前述の「レベル3フレア」を自分に当てる作戦では、だいたい1000のHPを削れる(※後述する「ドラゴンシールド」でシェル状態となっている場合)。敵HPは7500であるため、「ゴルナゴの壺」を前提として、4発当てれば捕獲が可能となる。これで、宝箱の中身は、問題なく回収が可能だ。
…しかしながら、この「レベル3フレア」は、青魔法としても習得可能なので、ここで覚えていくことにする。もっとも、レベル系魔法は、ミスとなる場合は習得できないため、2114だと覚えられない…と思いきや、現在はレベル操作系の特技が豊富であり、「飲む:英雄の薬」か「調合:サムソンパワー」でバッツLv2のレベル値を+10し、Lv12とすれば良い。
――しかし、それより困るのが、操った場合のレベル3フレアは、敵自身…つまりレッドドラゴン側にしか掛けられないという点である。レッドドラゴンは、通常時にレベル3フレアを使うことが無いため、待っているだけでは決して飛んでこない。しかし、レベル3フレアは、リフレクで跳ね返ってくれるため、「敵にリフレクを掛ける
→ 操ってレベル3フレアを反射し、それがLv3の倍数かつラーニング持ちのキャラに当たれば成功」ということになるのだ。
が、現実には、まだそれでも足りない。というのも、この時点では、魔法「リフレク」が入手できないのだ(店売りとなるのは、この直後のムーアの村から)。一応、同じくバリアの塔に出現する「ネオン」という敵を「とらえる→はなつ」で使うことで、リフレクを発動できるのだが、対象を選択できず、味方狙いでランダムに掛けてしまう。よって、レッドドラゴン側をリフレク状態とするには、2体以上のネオンを放って跳ね返すか、または、こちらもバリアの塔に出現するリフレクドナイトが1/16の確率で落とす「リフレクトリング」を装備したうえで、1体以上のネオンリフレクを跳ね返す必要がある。
…しかし、まあ、そこまでやって、更にレベル3フレアがLv3の倍数のキャラに当たるかどうかは運であり、しかも時間経過でリフレクは切れてしまう。さすがにそれではキツすぎるということで、通常は、もう1つのほうのリフレク発生手段である「調合:ドラゴンアーマー」を使用していく。素材は「竜の牙+フェニックスの尾」であり、効果は「対象をリフレク+プロテス+シェル状態にする」というものだ。調合の共通特性として、敵味方の誰にでも使えるため、これでレッドドラゴンを直接リフレク状態にできる。プロテス+シェルも、こちらは永続で掛かってしまうが、どうせ用が済んだら「レベル3フレア」を自分に使い続けて倒すので、問題は発生しない。
というわけで。最終的に、やることを全て述べると、「あらかじめ、Lv2のバッツを青魔道士とするか、または『ラーニング』を付けておく」→「『あやつる』でレッドドラゴンのコントロールを得る」→「『調合:サムソンパワー(聖水+毒消し)』で、バッツのレベルを+10して、Lv12とする」→「『調合:ドラゴンアーマー(竜の牙+フェニックスの尾)』をレッドドラゴンに使い、リフレクを掛ける」→「操ったレッドドラゴンで『レベル3フレア』を使い続け、Lv12のバッツに当てる」という感じになる。
…まあ、分かっていれば、順番にコマンドを入力するだけであり、運要素の強い”レベル3フレア反射の部分”についても、成功するまでやり続けられるし、時間経過でリフレクが切れたところで、掛け直せば問題ない。「竜の牙」についても、通常プレイならば、飛竜の谷のドラゴンゾンビーを倒せば100%入手できるし、低レベルなどの縛りプレイでも、第1世界でレア盗みをしておくという手がある。
――ただ、何も無いところからこれを考えろと言われたら、全くもってできる気がしないというものである。順序としては、まず「レベル3フレアがリフレクで跳ね返せること」を発見し、その後に「レッドドラゴンを操るとレベル3フレアが発動できるため、エクスデス城での出現時に魔法『リフレク』によって覚えられる」ということ、そして最後に「バリアの塔の時点で敵側にリフレクを発動させる方法」、この順番であろう。FF5は研究が進んでいるというのは、こういうテクニックが発見されているということである。こうやって、後の時代から振り返るというのも、それはそれで興味深いものだが、もし当時、リアルタイムでプレイできたら、めちゃくちゃ楽しかっただろうな…。
さて。こうして、「レベル3フレア」を習得し、経験値0でバトルを終わらせることができた。なお、低レベルキャラが使った場合、消費MP18でダメージは1000程度となる。だが既に、MP25で確定1000の「針千本」が存在する。敵レベル参照という条件付きで同威力というのは、ちょっと悲しい…。
が、本来の報酬である、モンスター入り宝箱から手に入るアイテムのうち、「金の髪飾り」は、超重要、いや最重要と言っても良い装備品である。効果は、FF6で登場したときと同じく、「消費MPを半分にする」というものだ(なお、FF6ではアクセサリだが、FF5だと頭防具である)。FF6では、消費MPを1とする「スリースターズ」の明らかな前座であったが、“MP半減”という効果が弱いわけが無く、FF5では強力装備として活躍する。
――とりわけ、低レベルプレイにおいては、その重要性は段違いである。低レベルだと、Lv4のファリスですら、MPが25程度しか無い。そのため、これまでも「魔法を1回使うごとにMPを回復する」というような場面が多かった。だが、「金の髪飾り」を使えば、1回しか唱えられなかった魔法が2回使えるようになったり、そもそもMP不足で使用不能だった魔法が新たに使えるようになったりするため、これまでより遥かに魔法を使った戦闘が行いやすくなるのだ。なお、MPが10ちょっととなるバッツにつければ、実質的にファリス級のMPを持つキャラとして使用可能であり、それを使って2人で攻めるという手も考えられる。
とまあ、こんな感じで、「金の髪飾り」は、今後、必須級となる活躍をしてくれることだろう。なお、完全個数限定アイテムであり、ここを含めて、最大3つまでしか入手ができない(バリアの塔のモンスター入り宝箱、ピラミッドの宝箱、ゴゴからのレア盗み)。
レベルトリッカーは、多彩なレベル系魔法を調整するので、待っていれば…アレ? |
◆レベルトリッカー(青魔法:レベル2オールド、レベル4グラビガ、レベル5デス)
続いては、塔の外郭エリアに3体セットで出現する「レベルトリッカー」を相手に、レベル系魔法を覚えていく。ややこしいが、同系統モンスターの「レベルチェッカー」が、第3世界に出現するほうである。
…さて、このレベルトリッカーは、「レベル2オールド」「レベル4グラビガ」「レベル5デス」と、3つものレベル系魔法を使ってくる。こちらは、2114型の低レベルであるため、レベル5デスは習得できない…と思いきや、まずLv1レナに「サムソンパワー」を掛けてレベル値を+10し、その後に青魔法の「黒の衝撃」で半減をさせれば、小数点以下を切り捨ててLv5となるため、「レベル5デス」を喰らってラーニングできるということになるのだ。
――なお、その後の経験値回避は、敵HPが1300であることを利用して、針千本→ゴルナゴの壺を装備した「ほかく」で良い。レベルトリッカー自身を放つことで発動するのは、敵を倒さない「レベル4グラビガ」である(しかも敵はLv34のためミスする)ため、安全にキャッチ&リリースを行える。なお、レベルトリッカーは、レベル系魔法のうち「レベル3フレア」のみは使ってこないが、同じくバリアの塔に出現するレッドドラゴンから覚えているため、バリアの塔で全てのレベル系魔法を覚えられるということになる。
そういうわけで。まず、必要なレベル操作をし、その後に3体居る敵を1体に減らしてから、敵のレベル系魔法をひたすら待つ。
…だが、待てども待てども、飛んでくるのは「レベル4グラビガ」のみである。というか、「ターゲッティング」で狙いを定めたのちにレベル系魔法を使うということらしいが、そのターゲッティングすら見たことが無い。おかしいと思って、もう一度、攻略本で調べてみたところ、上位モンスターの「レベルチェッカー」と間違えていた。バリアの塔に出現する「レベルトリッカー」は、自発的には「たたかう」と「レベル4グラビガ」しか使わないようだ。
――そりゃ確かに、レベル3フレアやレベル5デスなんてものが成立してしまえば、一発全滅の危険性すら存在する(この時点での味方のHPは、通常、1000に達しないという程度で、レベル3フレアは成立すれば最低でも1000程度のダメージが出るため、全員が喰らえばそれで終わる)ため、それらを「操る」のみで発動するやり込み技にするというのは、ゲームバランスの面では、妥当といえるだろう。ただ、第1世界の時点で、既に雑魚敵が「レベル5デス」を使ってきているので、そういう意味では、レベルトリッカーがレベル4グラビガしか使わないという配慮は、今さら何を、という感じではあるな…。
さて。敵は、自発的な行動時には、「たたかう
/ レベル4グラビガ」を使い、そして操った際には「たたかう
/ レベル2オールド / レベル5デス」を使わせられる。まず、敵は必ず3体で出現する(または、他のモンスターと組み合わさる場合もある)ため、まずは数を減らしていく。いつものように、開幕に「愛の歌」で、その後に「スリプル」で、と段階的に行動を封じていく。そして、針千本を当て、「ゴルナゴの壺」を装備した魔獣使いが「捕らえる」をすれば良い。
…そして、敵が1体になったら、まずは「レベル4グラビガ」を相手が使うのを待つ。そのままでもファリスLv4には命中するため、これは容易にラーニングが可能である。というか、敵をレベルチェッカーと勘違いしていたときに、既に覚えていた。
――次に、相手を「あやつる」で操作し、「レベル2オールド」と「レベル5デス」を、順番に覚えていく。例によって、操った場合のレベル系魔法は、敵側(レベルチェッカー側)にしか使えないので、「調合:ドラゴンシールド」でリフレク状態を発生させ、バッツたちの側へと跳ね返していく。なお、レベルチェッカーは、常時リフレク状態のリフレクドナイトと同時出現することもあるため、それで跳ね返すという手も使える。
ちなみに、レベル2オールドは、命中する対象がバッツ(Lv2)とファリス(Lv4)の2名いるが、敵1体に跳ね返したレベル2オールドは、味方側1人にしか当たらないので、バッツとファリスの2人同時にボケが始まってしまう恐れは無い。レベル5デスは、「サムソンパワー」と「黒の衝撃」でレベル操作をしたレナに当てていく。それが終われば、最後のレベルトリッカーも捕獲をして、終了である。
さて。今回プレイでは、全てのレベル系魔法が初習得となるため、ここで、既に解説済みの「レベル3フレア」以外の3つについて、説明をしてみよう。
…まず、「レベル2オールド」は、対象の敵を老化状態にするというものであり、消費MPは11である。なんとレベルさえ当てはまっていれば必中かつ耐性無視である。そんなわけで、対策として、終盤のボスは、ほとんどレベル値が奇数に設定されているのだが、意外なところで刺さってくれたりする。
――やれ、低レベルでは、老化によって敵を弱体化させたところで、強力な魔法攻撃によってあっさり終わったりもする(最低でも倍率が4であるうえ、物理攻撃と違って、基本の威力が下がらない)。が、バトル開幕に、とりあえずオールドとして使い、相手をジジイorババアにしながら戦うものとしては、悪くない性能を持っているだろう。なお、最速の習得タイミングは、このレベルトリッカーである。
次に、「レベル4グラビガ」は、対象となる敵に「現在HPを1/4にする」というダメージを与えるというものである。しかし、ボス耐性を無視できないため、使い勝手は微妙である。ちなみに、魔法グラビガは、HPを1/8にする効果である。レベル4グラビガは対象全体・MP9・レベルが合えば必中、魔法「グラビガ」は対象単体でMP18・命中率「99」と、微妙に性質が異なっている。まあ、どちらもあまり役に立たないのだが、魔法「グラビガ」がムーアの村と購入が遅いことに対し、レベル4グラビガは最速だとロンカ遺跡で習得できるため、”新ダンジョンに入ったら試してみる魔法”としての価値はあるはずだ。
――なお、低レベルクリアーでは、レベル4グラビガをロンカ遺跡では習得できない(1体でしか出現しないハイドラの、死に際の反撃であるため、経験値回避ができない)。そのため、このレベルトリッカーからが最速習得となる。レベルという条件付きだが、代わりに「ミサイル」と違って必中であり、全体化可能な割合攻撃…。まあ、「ほかく」用としての出番はあるかな?
最後に、「レベル5デス」については、皆さまご存じの効果であり、FF5ではボス耐性を貫通するという闇の魔法と化している。ということで、敵側にレベルドーピングをしてLv255でデスを決めたり、はたまた老化でレベル値を下げて、タイミングを見計らって即死を当てたりする方法が存在する。
…ちなみに、レベル5デスは、お馴染み、第1世界の「64ページ」が最初の使用者であるが、低レベルクリアーでは、その時点ではLv2,1,1,4であるため、ラーニングは行えない。そして、ロンカ遺跡のクリア後に、ようやく薬師が解禁され、レベル系特技が使えるようになるが、手軽な「サムソンパワー」と「英雄の薬」は、どちらも使用できない(サムソンパワーは、素材の片割れである聖水が手に入らない。英雄の薬は、アイアンクローから盗める1個だけで、低レベルでは通常は戦えない)。よって、レア盗みが必要な「竜の牙」で「ドラゴンパワー」を発動させ、Lv5デスが当たる値まで調整をしていく必要がある。
――さて、当初、私は、レベルを上限の255まで上げる必要があると思い、そのために「竜の牙」が13個必要になると思っていた。さすがに、ガラフも居ない状況で、入手が面倒な竜の牙を13個消費してまで覚えるほどでも無いだろう…と思い、私は第1世界でのレベル5デス習得をスルーしていった。しかしながら、青魔法の「黒の衝撃」を交えれば、レナLv1に対して「(1
+ 20)÷ 2 = 10.5」でLv10を実現できる。つまるところ、「竜の牙」は1個あれば十分だったということになる。まあ、その第1世界終盤〜バリアの塔までの間に、ボス敵の中でレベルが5の倍数の敵は居ないので、ひょっとしたら意味は無かったかもしれない。でも、たった竜の牙が1個で良いのなら、覚えておけば良かったよ…。
「耐性残存バグ」により、装備を切り替えて最初のバトルでは、決して習得できない |
◆トラベラー(青魔法:タイムスリップ)
最後に、塔の内部に出現する「トラベラー」という敵を相手に、青魔法の「タイムスリップ」を覚えていく。しかし、ここで私は、「耐性残存バグ」というものにぶち当たり、かなり苦労をしてしまったのである。
…まず、タイムスリップは、消費MP9&命中率「90」で、睡眠と老化を同時に掛けるというものである。命中率を持つという時点で苦しく、しかも睡眠と老化の両方が有効な相手にしか入らず、どちらか片方に耐性があると両方とも無効になってしまう(GBA版まで)。
――やれ、ご存じ、FF5の睡眠は、目を覚ます行動を取らなければ永続であるため、“時間とともにパラメーターが低下する”という内容の老化とは、相性自体は良いはずだ。ただし、眠らせるだけでも、そのまま魔法などで攻撃し続けるだけで終わるため、わざわざ老化で弱体化させる意味合いは薄い。残念ながら、「タイムスリップ」を有効活用できる場面を見付けるのは、かなり難しいだろう。だが覚える。
さて。トラベラーは、「あやつる」でもタイムスリップを発動できるうえ、レベル系魔法と異なり、直接バッツたちの側に掛けられる。ということで、習得は非常に簡単…だと思ったのだが、何故か全く成功しない。ご存じ、ラーニングのためには効果が発動する必要があるため、ミスでは習得不能である。
…しかし。この原因はすぐに分かった。ラーニング役のファリスが、アクセサリとして「天使の指輪」を装備していたのである。天使の指輪は、ゾンビ・老化への耐性が付く。そのため、老化のほうに引っかかってしまって、「タイムスリップ」が決して成功しなくなっていたのだ。
――ところがどっこい。「天使の指輪」を外しても、タイムスリップが成功しない。他の装備も全て点検したが、老化と睡眠に耐性を持つものは無かった。では、成功率のほうに問題があるのかと思って、「調合:サムソンパワー」を相手側に使い、思いっきりトラベラーのレベルを上げてみたが、それでも全く命中しないのだ。さすがにこれはおかしいだろう。
だが、調べていると、どうも私は、「耐性残存バグ」というものにぶち当たってしまったようだ。
…さて、このバグは、「装備を変えても、次の戦闘を終えるまではステータス耐性が残っている」というものである(前の装備をしている時に、1回以上の戦闘を行う必要がある。バトル自体は逃げても良く、途中にセーブ&ロードや、ジョブの変更などを挟んでも問題ない)。今回の場合、私はトラベラー戦に来るまで、ラーニング役のファリスが「天使の指輪(老化+ゾンビに耐性)」を装備しており、そのまま「とんずら」で逃げつつ、トラベラーの出現エリアまで進んできていた。そして、その後、WiiUのまるごと保存を使って保存をしてから、トラベラー相手として「タイムスリップ」の習得へと挑んでいた。
――そして今回、この「まるごと保存」を使っていたというのがマズかった。なぜなら、ラーニングに失敗した場合、文字通り「まるごと保存」のデーターへとタイムスリップをしていたため、「『天使の指輪』を外した次の戦闘」という状態が維持され続けていた。よって、耐性残存バグにより、ファリスは老化への耐性を持ち続けていたのである。
このことに気付いたため、私は「エルフのマント」に装備を変えた状態で、さらに1回「とんずら」をして戦闘を終わらせた。そうして、それ以降のバトルで挑んでいったところ、あっさりと「タイムスリップ」が成功し、ラーニングをすることができたのである。ぜんぜん知らなかった…。
さて。この「耐性残存バグ」は、GBA版までのバージョンに存在するようで、基本的にはプレイヤー側に有利になるバグである。例えば、リボンは、8つのステータスを無効化できるが、踊り子とすっぴんしか装備ができず、「リボン装備」(アビリティ枠に付けると、すっぴんと踊り子以外でも、「リボン」を装備可能となる)なんてオートアビリティがあるくらいである。だが、耐性残存バグを使うと、ステータス耐性のほうを引き継ぐことができる。しかも、途中でジョブチェンジを挟んでも良いため、事実上、全てのジョブがリボンのステータス耐性を利用できるということになってしまう。
…ただ、私は、このバグは使わないようにしていきたい。というのも、旧スマホ版で修正されたことからも分かるように、これは明らかなバグである。また、バトルの準備が必要以上に複雑となってしまうデメリットもある。また、防具として、「耐性が多いが、防御力が低い」という物と、「耐性は無いが、防御力が高い」という物があったとする。そういうものを取捨選択していくのが、やり込みプレイの面白さの一つである。だが、この耐性残存バグを使うと、「耐性が多く、防御力も高い」という完璧な装備を作れてしまうのだ。もちろん、それをフル活用していくというやり込みプレイも考えられるだろうが、私は、このバグを知った時点で、これを使うのはちょっと違うかな…と思ってしまったのだ。
――そもそも、縛りプレイというのは、自分の決めた条件の中で勝つというのが重要である。その昔、他のFFシリーズ作品にて、アップデートで唐突に攻撃力の計算方法が変わった武器があり、それに対して「上方修正なんだから文句を言うな」と意見をいただいたことがある。だが、縛りプレイは楽になれば良いというわけではないのだ。この耐性残存バグも同じであり、プレイヤー側に有利なバグだからといって、必ずしも歓迎できるものではない。
そういうわけで、私はこの耐性残存バグを使わない方針に決めたのだが、むしろ問題は、このバグが発生しているのに、自分では気付いていない場合である。今回のタイムスリップ問題については、そもそもバグの存在を事前に知らなかったため、除外するとしよう。だが、このバグは、ただ単に雑魚敵から逃げ続け、ボス前に装備を変更するという何気ない行動で、容易に発生してしまうのだ。また、ステータスが発動しなかったところで、そもそも回避率でミスになったのか、または耐性残存バグで隠れ耐性が存在したのか、そのどちらかはゲーム内だけでは分からないのだ。
…そのため、今後、特に重要となるバトルでは、武器以外全裸となって雑魚敵から「とんずら」を1回しておくことで、このバグの発生を回避していきたい。なんか、ずいぶんややこしいことになったが、まあ、基本的には、現在装備している防具の能力のみを得るのが普通だと思う。もし、この「耐性残存バグ」を積極的に利用するようなことが来た際には、またしっかりと記述していき、混乱を避けるようにしていきたい。
実は、他バージョンへの出演時には、ちょっとだけ横長になっている |
その他は、ギガース系のモンスターである「ジグラトギガース」から、レア盗みで「パルチザン」という武器を入手したりなんかもしながら、最上階に行き、ボスの「アトモス」戦を開始する。
…さて、こいつは、まず「コメット」×1〜2(厳密には、「コメット」「コメット」「何もしない」から2連続行動なので、0回となることもあるようだ)で戦闘不能者を作ったあと、長いターンを掛けてそのキャラクターを吸い込み、バトルから除外をするという戦い方を行ってくる。戦闘不能者が居ない場合の行動は100%の確率でコメットだが、吸い込んでいる最中は、稀にグラビデ・グラビガ・オールド・スロウガを使うという程度で、ダメージを与える技を使って来ない。
――さて、こいつは、通常プレイの方針だと、なかなかの強敵となりうる。「コメット」の威力は、“推奨レベルでここに辿り着くキャラを一撃で戦闘不能にする”という程度であるため、戦闘不能者を毎回蘇生したうえで、律儀に回復までしていると、全く攻撃ができなくなってしまう。私も、大昔のプレイで、よく覚えていないが、このアトモス戦で全滅をしてしまった記憶がある。まあ、こいつの特性を考えると、逆にどうやって負けたのか気になるというところだが、恐らく「フェニックスの尾」が尽きたところで、吸い込みによってキャラを減らされ、コメットで普通に死んだのであろう。戦闘不能者が2人いると、2人同時に吸い寄せられるので、最悪の場合、「コメット×2」→「2人吸い込み」→「コメット×2」で終わることも有り得る。
しかし。そんなアトモス戦もFF5ということで、いつも通り、様々な突破口が存在する。
…まず、最も容易なのが、戦闘不能者を放置して戦う手法である。1名以上の戦闘不能者が居る場合、アトモスはダメージを与える行動を使わず、吸い込みを行いつつ、低確率で時空魔法を使うのみとなる。よって、「ヘイスト」などを掛けたのちに、残った3人で一斉攻撃をすれば、それだけで勝ててしまう可能性もある。この作戦が最も楽であろう。なお、バトル開始前から戦闘不能者を用意したり、誰かが吸い込まれる寸前に蘇生させる(そのキャラが即座に戦闘不能とならなければ、次のチャンスでも3人で攻撃できる)などといった亜種も考えられる。
――次に、アトモスは様々なステータス異常に耐性を持つが、致命的なところとして、睡眠を無効化できない。その後は、いつも通り、睡眠を起こさない手段のみで攻撃していけばOKである。眠らせる手段は、魔法「スリプル」でも良いし、魔法剣スリプルを「ねらう」あたりで使えば、攻撃の命中率・ステータスの発生率が、共に100%となり、完封パターンに持ち込めるだろう。
最後に。アトモスは、Lv41である。これは素数のため、そのままだと何のレベル系魔法も効かないのだが、「黒の衝撃」でレベルを半減させると、小数点以下が切り捨てとなってLv20になる。これにより、レベル5デスが入るようになるため、最短2発でバトルが終わる。黒の衝撃の命中率数値は「66」であり、これがレベル差によって変化するため、例えば低レベルクリアーでは、実際の命中率は1/4程度となる。頼りない値であるが、やはり行動2回で勝てるということのインパクトが大きいためか、低レベルプレイであっても、好んで使われている戦法のようだ。
ちなみに。アトモスについては、FF5で敵モンスターとして初登場した後に、他シリーズにも様々な形で出演している。
…まずは、FF9では、DISC2のムービーで大々的に登場したのちに、地味に召喚獣として利用可能となる。性能としては、全く使い物にならない同作の割合ダメージ技の中では珍しく必中であり、「[30 +
アメジストの所持数]%」の最大HP割合ダメージを敵全体に与える。よって、宝石を限界数(実質的には70個)まで集めることで、全体への9999or即死確定技となる…のだが、FF5でいう“ボス耐性”のセーフティによって無効化されてしまうので、肝心なところで役に立たない。また、ボス耐性に付きまとう問題として、アトモスの割合ダメージが効く相手には必ず即死も入るというのも痛い。
――ところで。気になったので調べてみたのだが、FF9の召喚獣に付きまとうショート版・ロング版の弱体化補正(ショート版だとダメージが2/3になる)については、実験してみたところ、「まず宝石の所持数で、“最大HPの何%のダメージ”を与えるか決める(最大100%)」→「実際の与ダメージを10000以上も含めて計算する」→「最後にショート版なら2/3にダメージをカットし、それでも10000を超える場合は9999とする」の順番であるようだ。よって、例えば宝石を99個集めたところで、ショート版の際に、129%
× 2/3で最大HPの86%のダメージとなったりはしないが、最大HPが15000以上の敵に対しては、宝石70個以上で、長短関わらず9999ダメージを与えられる技となる。というわけで、意外にも悪くない性能であるため、ダガー(ガーネット)にこだわりたいという人は、覚えておくと、いつもと違ったFF9を楽しめるだろう。
その他のアトモスの登場として、FF12と13では、ちょっとした乗り物として名前が出てきている。
――そして、敵モンスターとしては、GBA版FF1の追加ダンジョン、およびFF4:ジ・アフターに、それぞれ出演している。なお、これら2作では、FF5で登場したときの姿がそのまま再現されているのだが、何故かちょっとだけ横長になっている。吸い込みすぎて太ったか、FF5では空気(アトモスフィア)を読んで縮んでくれていたか、またはちょっとだけ我々側に角度を変えたのかもしれない。
敗因:好きなようにさせたこと |
さて。話をFF5のアトモス戦に戻すと、今回は「1人を吸い込まれ役として生贄に捧げ、他の3人で攻撃をする」というパターンを用いる。
…そして、生き残った3人の攻撃手段としては、踊り子の「剣の舞」を用いる。だいたい、この時点での最強武器を両手持ちすることにより、700〜800という程度のダメージを与えられる。ラミアのティアラを装備することにより、「剣の舞」の発動率は50%となり、ハズレ技のうち「ふたりのジルバ」でも100程度が出る(「ミステリーワルツ」はMP吸収技)ため、ダメージの期待値は400程度となるだろうか。アトモスは、15回の引き寄せの後に、「ワームホール」で対象キャラを消滅させる。敵は常時ヘイスト状態だが、こちらもヘイストを掛けることにより、だいたい敵と同じくらいの行動ペースとなる。
――以上により、戦闘不能キャラが吸い込まれるまでの間、3人で踊りまくることによるダメージは、「400
× 3人 × 16ターン」 = 19200である。敵HPは19997であるため、まあ何とか勝てそうな感じの値になった。
しかし、せっかくだからということで、ここはバッツに「素早さの歌」を歌わせてみることにする。素早さの歌は、この日誌冒頭のサーゲイト城で手に入れており、30カウントごとに、素早さの数値が+1される(歌っている本人がヘイスト状態なら、15カウントごとになる)というものである。
…ただ、歌っているキャラは、その間ずっと行動が封じられる。さらに、加速をする技として、ヘイスト状態があり、素早さ30のキャラを前提とした場合、ヘイストは素早さ+45に相当する凄まじい効果を、行動1回で得られる。一応、限界まで歌い続ければ、敵の何倍・何十倍という速度で行動できるようになりうる。だが、味方1人の行動を封じるデメリットに対して、元が取れるまでの時間が掛かりすぎるのだ。
――具体的な数値として、味方全員が素早さ40(次の行動までのカウント:80)としよう。80カウントで4回の攻撃が行えるので、1行動に掛かるコストは20カウントだと言うことができる。これと同じ行動ペースを3人で維持するためには、“60カウントにてターンが回ってくる”…つまり素早さ60が必要となる。そのために必要な歌唱時間は600カウントだ。敵も同じ素早さ40とした場合、この時点で、既に8.5ターンが経過している。しかも、絶望的なことに、これでやっとトントンになっただけであり、8.5ターンより前の行動では損をしていることを考えると、更に歌い続けないと得ができない。
ということで、「素早さの歌」は、2桁ターンくらいは歌い続けられる状況でなれば、使わないほうがマシなのだ。「素早さの歌」という名に反して、素早くバトルを終わらせたいときは使ってはいけないのである。
もちろん、実際には、歌う要員(サポート)と他キャラ(攻撃役)との関係や、形態変化をするボス戦での利用(本編ラスボス戦など)、アイテムを盗み続けたい場合、その他にも“歌ったままゾンビになるとそのまま歌い続ける”ことと“隠れている味方にも強化は有効”ことを組み合わせた歌うゾンビ作戦など、いろいろな使い方が存在する。さらに、素早さは、この「素早さの歌」以外に強化手段が無いうえ、限界値まで上げたときの影響力がとても大きい(行動ごとのカウントが、旧スマホ版のみで「1」、他バージョンでは「21」&ヘイストで「10」となる)。
――そのため、極限のプレイでは、「素早さの歌」は、ちょくちょく耳にする歌だったりもするのだ。なお、どうも、この「素早さの歌」は、ガラフたち暁の四戦士たちが好んで歌っていたという。暁の戦士はやり込みゲーマーだった…?
そういうわけで。実戦では、開幕の「コメット×2」でガラフが殺された(1発目でHP0となったが、そのまま2発も当たった)ため、それを放置し、早速バッツは「ヘイスト
→ 素早さの歌」で味方を加速させつつ、レナとファリスが踊り狂う。前述の通り、誰かを吸い込んでいる最中のアトモスは、一切のダメージ技を使用しない。そのため、バッツの歌をBGMとして、ひたすらレナとファリスが2人で踊り続けられるのだ。
…ということで。このバトルは、敵が常時ヘイスト状態であるのだが、こちらの踊り子2名もヘイストであるため、その点で引けを取ることにない。そして、素早さの歌により、時間が経つにつれ、少しずつダンスの速度が上がっていく。ΔMAXである。最終的に、相手の1.5倍程度の速度で行動ができるようになった(敵が吸い込み1回を使う際に、こちら2名で、3回の攻撃ができた)。
――やれ、「2名で、撃破直前に3回の攻撃」ならば、最初から3人で踊っておけば良いじゃんと言いたいところだが、この戦闘ではヘイスト状態が必須となり、「エルメスの靴」はまだ手に入っていないため、「じくう」のために、誰か1人は「りょうてもち」&「おどる」を諦めなければならない。そういうわけで、一応は、戦法としては意味のあるものとなっている…はずだ。まあ、どちらかと言えば、バッツが熱唱して、それをBGMに踊り狂う2名という戦い方をやってみたかっただけであるが。やはりダンス…!
ダンスは全てを解決する…!!
ちなみに。アトモスは、戦闘開始前の発言で、「好きなようにはさせん!」と言ってくる(FF1版では、「侵入者…排除する…」である。【FF1日誌の第8話】)。
――しかしながら、今回の敗因は、明らかに、好きなようにさせてしまったことである。吸い込みに必死となってしまい、熱唱するバッツと、踊り狂う王女2名を全く妨害できなかった。また、眠らせるパターンを用いる場合でも、やはり好きなように行動されている。やれ、何かを批判し、自分は同じ失敗を繰り返さないと意気込むが、結局のところ、同じ轍を踏んでしまう…。モンスター界にも、よくある話なのだろう。
◆動画◆
SFC・PS版では、ガラフ先頭でアトモスを倒すと、この場面でガラフが増殖するとか… |
ということで。バリアの塔もクリアに成功した。ゲーム的な難易度とは別に、やたらと時間の掛かる塔であった…。
…ちなみに、この後であるが、障壁を破壊したということで、間髪入れず船団と合流して本丸のエクスデス城に攻め込む…!
と思いきや、ファリスの提案により、潜水艇を使って、沈んだギードの祠を訪れることにする。さりげない発言だが、吹っ飛んでいる。
――いっぽうで、船団の兵士たちは、ゼザの仇討ちと意気込み、バリアの消えたエクスデス城に突入するが、1階からの登り階段に鍵が掛かっており、そこで進めずに立ち往生をしている。何しに来たんだ。なお、この兵士たちは、第2世界ラストの段階になると、戻ってきたエクスデスに全員倒されていたりもする。本当に何しに来たんだ…。
(2022年12月15日)
. . |