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低レベルクリアー(GBA) プレイ日誌
やり込みinFF
presents... |
第4話である。今回は、ガルラ・リクイドフレイム・カルナック城脱出戦の、3つの戦いを取り扱っていこう。
…と、その前に、忘れていたのだが、私の投稿した、「GBA版FF5のオープニング」の動画を紹介したい。これは、前に少しだけ紹介したように、GBA版で新規に制作されたオープニング映像であり、その後のバージョンに収録されていないため、完全なるGBA版のオリジナル要素となる。
――まあ、内容的には、そこまで見ごたえがあるというものではない。しかしながら、リメイクというよりは“移植”と表現すべきレベルの作品で、オープニングが追加されるというのはありがたい。ただでさえ、GBA版では、追加ジョブや裏ダンジョンといった追加要素があるにも関わらず、である。このように、過去作の移植が、お得感に溢れた時代もあったのだ。それなのに、なんで今は、あんな、ねぇ…。
◆動画◆
4人で戦え! |
では。今回は、ダンジョンである「ウォルスの塔」から始めていくことにしよう。ここは、後の第3世界にて、時間制限ダンジョンとして登場することが有名であるが、現時点においては、ただ狭いだけの塔である。完全な一本道ではないが、全てを回収したとしても、余裕で踏破できる広さだ。
…そして。雑魚敵としては、ウォルス城の配水塔でも登場した「アイスソルジャー」「エルフトード」に加え、「リカルドメイジ」「ワイバーン」「パドスール」という雑魚敵が出現する。このうち、ワイバーンからは、シーフの装備品である「ミスリルナイフ」を盗めるため、普段遣い用として、人数分の4本を盗んでおく。まあ、シーフで打撃をすることは無いのだが、気持ちの問題である。
――さて。塔を登っていくと、ウォルスの兵士→ウォルス王→第2世界の戦士、の順に人々と会うのだが、誰もかもことごとく、暴れ出したガルラに倒されている。設定として、本来のガルラは、バッツたちクリスタルの戦士×4人で、ようやく抑え込めるくらいの強敵なのであろう。つまり、「ウォルスの兵士×2
+ ウォルス王 + 第2世界の戦士」の4人パーティなら、ガルラを倒せていたかもしれない。戦力の逐次投入は良くないということだ。ラクタヴィージャもそう言っている。
というわけで、ボスの「ガルラ」戦である。何もせず逃走する雑魚版とは異なり、ボスとしてのガルラは、自分から攻撃を仕掛けてくる。特に、HP2/3を切った後は、強烈な2連続のカウンターというどこぞのオメガ様みたいな行動をするため、油断がならない。そして、敵の最大HPは1200であり、2/3と言っても800も残っているため、この段階の低レベルキャラたちでは、瞬殺をするのも難しい。
…しかしながら。FF5では、「カウンターに対してはカウンターが発動しない」という性質がある。そして、ガルラは、自分からは単体対象の打撃攻撃しかしない。よって、ナイトの「まもり」と、モンクの「カウンター」を組み合わせることで、無傷での勝利が可能となるのだ。
――具体的には、モンクのジョブを★4まで上げると(必要ABPは150)、いわゆる“サポートアビリティ”の「カウンター」を覚える。もっとも、モンクには、“ジョブ特性”として、最初からカウンターが備わっているため、これをモンクで使用することに意味はない。他ジョブに「カウンター」を付けてこそ、意味が出てくるのだ。一方で、ナイトも★2で「まもり」を覚えて、これを他ジョブに引き継げる。よって、ナイトとモンク、またはすっぴんを使うことにより、「まもり&カウンター」の絶対防御将軍を作り出すことができるのだ。
では、これらのジョブのうち、どれを使うべきか。まず、すっぴんは、現行では他ジョブをマスターしておらず、パラメーターが低いため、メリットは小さい。そして、モンクは武器を装備できず、レベルによって攻撃力が上昇する性質のため、低レベルでは極小火力しか持たず、使い物にならない。しかし、ナイトは、盗んだソードで殴り出すことができ、基礎パラメーターも攻撃よりである。よって私は、「ジョブコマンドとして『まもり』が使用可能なナイトに、モンク★4の『カウンター』を付ける」という組み合わせを採用していった。
そういうわけで。私は、ウォルスの塔ふもとのガルラを使って、再びABPを稼ぎ始めた。目的は、モンク★4の「カウンター」である。ガルラを倒すためにガルラを狩るとは…。
――その後は、全員をナイトにして、アビリティ×1の枠に、モンク★4で覚えた「カウンター」を付け、再びボス版のガルラに挑んでいく。開幕は、敵に初手を取られるが、これは確率で回避ができるし、もっと言うと、ここで死亡者が出て3人になったとしても構わない。その後は、全員が「まもり」を入力して、あとはそれをひたすら繰り返しだ。ガルラの自ターンの行動は、全て単体物理攻撃であり、「まもり」によって0ダメージに抑えられる。そして、その攻撃に対して、50%の確率で味方側のカウンターが発動し、相手にダメージを与えていける。そして、「カウンターに対するカウンター」は発動しないため、味方側が反撃を受けることは無い。以上、これで、敵のHP2/3でのモードチェンジも、完全に無視しての勝利が可能なのだ。
ということで。この戦法は、私にとっては、「2つのジョブアビリティを組み合わせて、カウンターだけで敵を撃破していく」という意味で、斬新と言える作戦であった。しかしながら、FF5ガチ勢にとっては、もはやこういう領域は遥か昔に通り越したようだ。「カウンターに対してはカウンターは発動しない」「まもりで物理攻撃をシャットアウトする」など、百も承知であり、ガルラ戦で「まもり+カウンター」を使うような動画は、単純すぎるということか、逆に見付けるのが難しい。なるほど、FF5も発売30年ということで、流行が一巡してしまったということなのかもしれない…。
◆動画◆
ブブー!(買えている) |
続いて、ウォルスの隕石からワープして、カルナック地方へと移動する。ここでは、「火のクリスタル」がテーマとなる。町にも城にも、あちこちに火が灯っており、一瞬で消防法の摘発対象になりそうな、危険すぎる地域である。
…ということで。隕石から少し歩くと、カルナック城とカルナックの町が見えてくる。しかし、その隣には、不穏な壁が存在する。まあ、RPG的な都合で先に進ませないということなのだろうが、話を聞いていくと、どうも古代図書館からの「クリスタルの力を使うな」という忠告に怒って、人の往来を禁止するために、女王が壁を作らせたということだ。そう言えば、最近もそういうことをした奴が居たっけということを思い出したが、時代背景的に、恐らく参考にされたのは、“ベルリンの壁”のほうであろう。FF5発売から30年が経っちまったよ…。
そして。ここでもまた、FF5恒例の、イベント演出におけるチグハグが存在する。カルナックの町では、火のクリスタルの力によって武具が生産されており、各種ロッドなど強力な装備品が、なんと通常の1/4の価格で購入可能になっている。
…しかし、カルナックでは、隕石から出てきた狼人間が、城を襲撃するという事件が頻発していた。まあ、これは、実際には、第2世界からの使者であって、火のクリスタルの危機を伝えようとしていたのだが、作中世界の人は、そんなことは知るよしもない。そして、バッツたちも、隕石のワープポイントから出てきたということで、敵であると認識され、兵士に捕らえられてしまう。
――ということで。実際のゲーム中では、「1/4の値段で売られている装備品を買おうとした瞬間に、エラー音とともに警告メッセージが出て、そのまま城の牢屋へと連行される」という演出になっている。その後、物語が進行して、牢屋から出ると、クリスタルの利用を中止した影響で、装備品は通常の値段に戻っているため、「ああ、1/4の価格というのは、世界観を演出するためのフレイバーだったんだな」と理解できる。が、この際、実は1/4の価格で売られている装備品を、1つだけ購入可能となっている。エラー音でキャンセルされたかのような演出だが、実際には買えているのだ。FF5は、前作FF4より遥かに多彩なイベント要素が挿入されているが、まあ、平成初期の、まだゲーム黎明期と言える時代であり、隅々まで配慮が行き届かなかったのであろう。
というわけで。カルナックの町では、通常の1/4の価格で、1つだけアイテムを購入可能なのであるが、「ここで何を買うか」というのは、プレイスタイルによって分かれてくる。まず、ロッド使用を縛らない低レベルプレイや、通しプレイでのタイムアタックなどでは、「氷のロッド」を購入すると、この後のボス戦で非常に役に立つため、これが最も推奨される。
…その他の選択肢として、氷&炎のロッドは、道中での入手機会があるため、「雷のロッド」を買うというのも良く、私はこの選択をしていった。また、値段で選ぶのならば、1050ギルの「ミスリルハンマー」であり、そのまま使う以外にも、売却すれば1回だけの錬金術ができると捉えられなくもない。
――ちなみに、細かい仕様として、魔法屋は閉店中となっているほか、道具屋では何故か条件を満たせない。また、実は買い物が必須というわけではなく、1/4価格のラインナップを見てから、そのままキャンセルをするだけでも、イベントが進行する。ギルが無い、または入店禁止プレイでも大ハマリとはならないような親切設計である。厳密に言うと入店はしているのだが、まあそれくらいは良いであろう…。
FF5にはベルトコンベア逆走技とかあるのかな? |
ということで、次は、カルナックでのダンジョンとなる「火力船」の攻略を始めていく。火力船は、後に乗り物としても使えるが、まずはダンジョンとして内部の探索をし、ボスを倒してクリアリングをする必要がある。
…さて、FF5では、これまでプロローグレベルの、一本道に毛が生えたかのような容易なダンジョンが多かったが、この火力船は、かなり複雑な構造となっている。とにかく、エリア切り替えが多いうえ、同一デザインのエレベーターや、一方通行の地形などが多く存在し、全体像を把握するのは容易ではない。しかも、「デフイーター」という小型の竜のような敵を最後に倒すと、「モトルトラップ」というモンスターが2体追加され、自爆攻撃によってこちらのリソースを削ってくるなど、バトル面でも新たな仕掛けが用意されている。
――しかしながら、さすがに当時の国民的RPGの、まだ序盤と言える段階ということか、プレイヤーを挫折させるほど、極端な難易度にはなっていない。迷路として考えた場合、端っこから順番に回っていけば、無理なく全てを網羅できるレベルである。また、一方通行のベルトコンベアは、逆に、「ここを回り込むと宝箱がありますよ」「ここから地上へと戻れますよ」という、良い目印になっている。そして、セーブポイントの配置場所が絶妙であり、セーブ&テントで一安心をするとともに、その先に待つ強敵との戦いに、心を躍らせることができる。まあ、PS5世代以降の最新RPGで、「セーブポイント」が復活することは無いだろう。だが、昔のゲームにはこういう演出があったということも、少しは覚えておいてほしいものである。
ちなみに。この火力船は、当初は火のクリスタルを動力として航行していた。その最高速度は、【FF大辞典の記事】によると、840ノットであるという。ノット(kt)は、主に船の速度を表す単位であり、1海里=1852mを1時間で進むと1ノットである。つまり、km/hで表すと、1kt=1.852km/hだ。
…そして、840ノットというと、1556km/hである。ぶっ飛んでいる。航空機ですら、ここまで辿り着けるのは、超音速の戦闘機のみであり、大量の燃料を消費するため、巡航速度として使用することは無い。まあ、ファンタジーと言ってしまえばそれまでであるが、もし現実世界だとすると、水の抵抗は速度の3乗に比例するため、現実世界の船舶のおおよそ20倍の速度で移動する火力船に掛かる抵抗は、8000倍である。
――しかも、マッハを超えているため、この船が全速力で航行するだけで、衝撃波が発生する。火力船自体は、後に船体が飛空艇に応用されるような代物であるため、自身から発生した衝撃波の影響を受けない構造になっているのだろう。だが、周りはそうではない。この船が全速力で航行するだけで、風が裂け、海は割れ、周囲の環境に絶大な影響を及ぼす。ちなみに、火力船は、軍艦としての利用を想定されているということであり、これを使って敵船団の間を泳ぎ回るだけで、あちこちで船が沈む大損害であり、港なども近くを航行するだけで壊滅させられるだろう。というか、もはや、通常艦船の8000倍の耐久力を活かして、敵にそのまま体当たりをするという考え方もある。やれ、かつて、古代ローマ時代の海戦では、敵の船に体当たり攻撃をして沈めることが、主たる攻撃手段として使われていたそうだ。技術がファンタジー世界にまで昇華された結果、まさか戦い方のほうが先祖返りをしてしまうとは…。
ところが。この「火力船の最高速度は840ノット」ということについては、実はソースが存在しない。
…やれ、前述のFF大辞典でも、ソース元はNTT出版の書籍とされており、「初版2刷で84ノットになっている」と追記が為されているが、実は私はこの本の初版を持っており(「1992年11月20日
初版」)、そこでもしっかりと、36ページに「84ノット」と記述されている。なんなら、日本国内で発行された全ての本が収蔵されているという、国立国会図書館にでも確認してくれれば良い。なお、2刷には、初版の発売日の後に、「1992年11月27日
2刷」と書かれているようだ。(【ニコニコ】)。
――というわけで、この「840ノット」は、恐らく投稿者の勘違いであろうと思われる。まあ、ネットにはよくあることであり、寛大な心で許すべきだ。最近でも、FF7におけるルーファウスの、幹部の一人であるハイデッカーに対する、失態による大幅降格を示唆するようなセリフ(【ポストは少ない…。だが、かわりはいくらでもいる】)が、実はボツにされたセリフだったということが発覚している。以前までは、「オリジナル版の最初期のDISCでは採用されていた」などと、不明瞭な書き方であったが、その後の検証により、オリジナル/INT/リマスターの全てのバージョンで、ゲーム本編には不採用であり、データー上にしか残っていないセリフであったと判明したのだ。まあ、この件も、「火力船の最高速度は840ノット」の件も、ネットにはよくある勘違いであり、悪意は無かったということで、笑って許してやろう。
ルールは一見複雑そうだけど、複雑だぜ!! |
そして、セーブポイントを挟んだのちに、火力船のボスとして、「リクイドフレイム」が登場する。“リクイド”とは、聞き慣れない言葉であるが、英語版だと「Liquid
Flame」となっており、液体を意味する“リキッド”を、少し読みを変えて固有名詞にしたという例であろう。まあ、「グリムリパー」とか「バーザーカー」みたいな感じで、創作の世界には、よくあることである。
…さて、リクイドフレイムは、FF5らしく、なかなかこだわったボスとなっている。敵は、人間形態・手先形態・竜巻形態の3つの姿を持つ。最初は人間形態からスタートし、こちらから何らかの攻撃を加えると、「それぞれの形態に固有の反撃技」「他2つのどちらかの形態に変化する」という2連続のカウンターを、100%の確率で入力する。自ターンの攻撃技・反撃、その両方が、なかなか多芸であり、そう簡単に全てへと対策するのは難しい。
――ちなみに。リクイドフレイムの3つの形態は、内部的には別モンスター扱いとなっており、それぞれの間でHP3000だけが引き継がれる。そのため、単に攻撃パターンが変わったり、属性への耐性が変化したりというだけではなく、「どこかの形態でMPを0にしても他形態では魔法を使ってくる」「倒した時の形態でドロップアイテムが変化する」などという、他に類を見ない性質を持っている。恐らく、FF5には、「複雑なモードチェンジに対応した基本システム」が用意されておらず、それでも何とかゲーム上での形態変化を再現しようとして、現場のプログラマーが突貫工事で頑張ったのであろう。よくまあ、極端に大きなバグもなく、今より遥かにコンピューター環境も劣る段階で、ここまでの作品を作り上げてくれたものだ。
さて。そんな「リクイドフレイム」との低レベルクリアーでの戦いは、まず、完全な無制限であれば、「氷のロッド」を2回投げつければ終わり…と思いきや、手先形態の時は氷属性を無効化してしまうとかいうどこぞの全裸マント男みたいなことをやりやがるので、そこだけは注意しなければならない。
…次に、制限厳しめの低レベルプレイだと、手先形態の反撃技である「単体ファイラ」が厄介になる。この時点でも、まだ炎属性に耐性を持つ装備は用意できず、低レベルキャラが受ければ一撃必殺である。また、前述の、敵は3体の別モンスター扱いという特性のため、他形態でMPを切らさせたところで、反撃の単体ファイラを封じることはできない。そのため、「敵がずっと人間⇔竜巻の間だけを形態変化してくれる」というどこぞの竜巻女を期待する以外では、いつかは単体ファイラによって、やられてしまうことになる。
――ということで。攻略法としては、「敵をコンフュで混乱させ、混乱を解除せずに倒す」「防御を固め、カウンターのみでダメージを与えていく」というような戦法が取られることが多いようだ。どちらも、敵カウンターを封じるという方向性は同じである。敵に、形態変化によって様々な行動を取られると厄介なため、それを封じていくという考え方である。
魔法剣ブリザラはボツになりました… |
そして。私の戦い方としては、当初は「魔法剣ブリザラ」を使う予定であった。魔法剣士は、ウォルスの塔クリアで解禁されるジョブであり、ボス戦ではこのリクイドフレイムから使用可能となる。そして、「魔法剣ブリザラ」では、弱点を突いたときに3倍ダメージ&防御力無視という強烈な効果が得られるので、これが最高のダメージ手段になると思っていた。そのため、例のガルラ狩りで、しっかりとキャラを育成して準備をしていった。
…しかし、残念ながら、魔法剣はボツとなった。理由は、400程度のダメージしか与えられなかったからである。まず、物理攻撃による与ダメージを最大限に高めるためには、「魔法剣」「両手持ち」「ためる」の3つが必要だが、アビリティは2つまでしか付けられないため、どれかを諦めなければならない。また、シヴァ戦で活躍した、攻撃力最大の「あしゅら」は、魔法剣に対応していないので、その点でも妥協を強いられる。更に、ジョブとしては、すっぴんマスターのような極端に育成した状態までは持ち込んでいないため、魔法剣士を使うことになる(ナイトだと、アビリティ2枠のうち1つが「まもり」で埋まってしまうので不適)のだが、魔法剣士はそこまで「ちから」のパラメーターが高いジョブではないため、そこでもダメージ低下が起こってしまう。
――それらの結果が、最終的な「魔法剣ブリザラ」による、400という与ダメージである。これがどれくらいかということであるが、黒魔道士が「ブリザラ」を放てば600ダメージを与えられる。準備やMP消費などの違いはあるものの、手間暇かけた魔法剣よりも、ただ単純に攻撃魔法を使うだけのほうが強いというのは、承服しがたい結果である。しかも、魔法剣は打撃なので、混乱状態を解除して、カウンターを受けてしまう!
さすがに、魔法剣士縛りでもないのに、こんなものをわざわざ使うわけにはいかないだろう。30年間選ばれてこなかった戦法には、それだけの理由があるのだなあ…。
ということで。私が採用したのは、まずコンフュで混乱させて、その後にグラビデ→ブリザラ×3で倒すという戦法である。FF5のシステムでは、混乱中の敵はカウンターを放てないようであり、混乱を解除しない魔法であれば、敵反撃および形態変化を起こさせずに済むのだ。
――さて。この戦法でネックになるのは、実はグラビデの命中率である。「コンフュ」については、私の試行では1回も外れなかったのだが、逆に「グラビデ」は、成功時の1回しか命中しなかった。もっとも、敵HP3000のうち、1/2である1500を削れるという強力な技のため、当然とも言える。そのうえ、敵に耐性があれば無効化されてしまう。やれ、FF5の割合ダメージ技は、活用できる場面が多いと聞いたのだが、実際には状況を選ぶ技のようだ…。
◆動画◆
火事場泥棒の精神が重要 |
さて。文量的にはこんなものなのであるが、猛烈にキリが悪いため、次の「カルナック城 脱出戦」まで、連続して書いていくことにしよう。
…物語の流れとしては、リクイドフレイムを倒したバッツたちは、火力船から、地下のパイプラインを通って火のクリスタルまで進むが、例によって、クリスタルは主人公たちの眼の前で、理不尽にも砕け散ってしまう。それにより、火の力が暴走し、地上にあったカルナック城は残り10分で爆発してしまうことになった。ということで、一行は、10分以内にカルナック城からの脱出を目指すことになる。
――やれ、この展開は、FF5としてはもちろん、FFシリーズでも初めての時間制限イベントであり、インパクトが大きい。さらに、脱出を目指すだけなら、階段を登って中央の廊下まで出たあと、画面下方向に向けて進んでいけば良いだけであり、特に難しくはない。しかし、城内には合計15個の宝箱が存在し、「リボン」や「エルフのマント」といった貴重品も存在するため、宝箱モンスターとの戦闘をこなしながら、どこまでアイテムを回収できるかという要素がある。その他、青魔法の習得や、低レベルクリアーにおける脱出直前の強制戦闘の突破法など、話題性バツグンのスポットとなっているのだ。
ところが。実は、低レベルクリアーにおいては、宝箱はほとんど回収できない。というのも、ギル以外の宝箱は、全てモンスター入りとなっており、この時点では経験値0で敵を倒す手段も無いからだ。よって、手に入れられるのは、「2000ギル」×3個という、かなり切ない感じになってしまう。
…ただし、有用な稼ぎ自体は行える。というのも、この城の宝箱から出現するモンスターは、カルナック・ソーサラー・ギガースの3種類である(ランダムだが、宝箱によって、出現しうる敵の組み合わせが決まっている)。このうち、ソーサラーからは、通常/レアで「メイジマッシャー/大地の衣」という、第1世界終盤〜第2世界序盤という程度の装備が入手できる。また、ギガースからは、通常枠で「エリクサー」を盗める。エリクサーは、これまでの敵からも盗むことは可能だったが、通常枠というのが嬉しく、個数を増やしやすい。
――加えて、FF5では、宝箱モンスターからも逃げられる場合があり、このカルナック城の敵たちもそれに相当する(旧スマホ版からは逃げられなくなったらしい…)。そして、逃走した場合、宝箱は再び閉じた状態に戻る。よって、「盗む→即座に逃げる」を行うことにより、上記のような貴重品たちを、荒稼ぎできるということになるのだ。以前から触れている通り、FF5のATBはランダム性が少なく、同じ敵味方の組み合わせであれば、開幕は必ず同じ順番で行動が回ってくるため、繰り返しての稼ぎを行いやすい。そして、低レベルクリアーだと、モンスター入りの宝箱を回収できない都合、時間が余りまくるので、この「盗む→逃げる」稼ぎをしっかりと行っておくのだ。ど・ろ・ぼ・う!?
トレジャーハンターと言ってくれ。
そういうわけで。具体的な盗取手段としては、まず素早さを最速とできるファリスに「盗賊の小手」を装備させて、盗みの成功率を上げ、バトル開始と同時に1回だけ「ぬすむ」を行う。その成否にかかわらず、2番目にターンが回ってくるバッツが「とんずら」で即座に逃走する。そしてバトル終了後は、すぐさま宝箱を調べて、再びバトルを開始する。出現する敵がギガースであってもソーサラーであっても、やることは同じである。
…なお、犬型モンスターであるカルナックからは、「ポーション」しか盗めない。そのため、私はそこまで気にしていなかったのだが、カルナックが出現候補とならない“出口近くの画面左側の宝箱”(「エスナ」が入っている)を稼ぎポイントとして使っても良いだろう。
――ということで。残り3分までこの稼ぎを繰り返し、私は最終的に、「エリクサー×10」「メイジマッシャー×34」「大地の衣×2」を入手できた。なお、メイジマッシャーは、450ギルで売却可能なため、余剰分も無駄とはならない。本当は、大地の衣を4着盗みたかったところなのであるが、レア枠で確率がかなり渋いようだったので、2個で諦めていくことにした。一応、時間制限イベント中にもセーブポイントがあるため、それを使ってリセットしながら人数分を集めていくという手もあっただろうが、そこまでする必要も無いだろうと判断していった。
かかれ!(かからない) |
さて、カルナック城の脱出時には、最後に「軍曹+カルナック×3」との強制戦闘が発生する。この軍曹は、雑魚敵版とは異なり、「アイアンクロー」というモンスターに変身する特殊仕様を持っている。どう見ても人間型の軍曹が二頭身のバケモノに変形する意味不明さ、「ドゥハハハハ」という奇っ怪な笑い声、時間制限イベントの最後で登場するくせに地味に強いこと、そして強力な青魔法:「デスクロー」の習得チャンスであることなど、こいつもFF5らしく、数多くの要素を持っている相手である。
…ところで。低レベルクリアーをやったことのある皆さまはご存じの通り、この軍曹たちは、経験値を持っている。しかし、戦闘の流れ次第で、その入手値が変わってくるため、撃破パターンは「最初に軍曹を倒し、カルナック3体のほうは逃走をさせる」で固定となっている。
――そうすると、撃破後には、経験値40が手に入ることになる。この分配方法については、プレイ方針次第なのであるが、メジャーな2,1,1,4型の場合、ファリスに背負わせることになる。これでファリスが、Lv3→4と上がる。ちなみにこれは、低レベルクリアーにおける最後のレベルアップである。
では、今回プレイにおける戦い方について考えていこう。まずは、アイテム稼ぎの態勢から、ボス戦への陣形に切り替える。と言っても、火事場泥棒時にターンが回ってこないレナとガラフは、既に準備を整えているので、あとはバッツとファリスだけ変更をすれば良い。
…そして、バトルが始まったら、まずは全体スリプルでカルナックを眠らせる。カルナックは、軍曹の「かかれ!」という号令に合わせて、こちらに打撃を行ってくるというパターンを持つが、眠ると軍曹の声では目覚めなくなる。そして、軍曹はカルナックに「かかれ!」と叫ぶだけであり、それ以外の攻撃を仕掛けてこない。以上、カルナックを眠らせるだけで、敵パーティは一切の攻撃能力を失ってしまうのである。
――ということで。その後は、ファリス以外が自殺して、まずは軍曹から倒していくのだが、ここで、カルナックの町で購入した、黒魔法の「ポイズン」を使用していく。ポイズンは、お馴染み、相手を毒状態にするステータス魔法である。今回、初めて使ってみたが、ダメージ量(最大HPの1/16)もダメージ頻度(味方のゲージ1本が溜まる間に2回程度)もなかなかであり、かなり使える攻撃手段だと感じた。今後、耐性を持たないボス戦では、とりあえずポイズンとなることは間違いないであろうし、そしてHP1/8以下が条件の「とらえる」を使いたい時などにも活躍してくれるであろう。
そうやって軍曹を倒したら、あとは寝ていたカルナックを叩き起こす。カルナックは、軍曹が居ないと「逃走」を使って離脱するので、それで3体とも逃して、経験値を回避しつつ、戦闘を終わらせれば良い。以上、倒した敵は軍曹のみであり、経験値40をファリスが獲得して終わりである。
ちなみに。実戦では、特に練習せず、「まあ3分くらい残しておけば大丈夫だろう…」と挑んでいったのだが、最終的には、残り時間1ケタ秒という非常に絶妙なところで、カルナック城から脱出することができた。
――ただし。これは、別に狙っていったわけではなく、普通に危なかった。私は、時間制限イベントのテーマ性を重視して、WiiUの本体機能による「まるごと保存」も行っていなかった。そのため、もし宝箱モンスターとの戦闘を、あと1回でも多く行っていたとしたら、普通に時間切れとなり、火力船のセーブポイントからやり直しになっていたことであろう。いやあ、“事実は小説よりも奇なり”というらしいが、まったくその通りである…。
◆動画◆
「経験値0で敵を倒す手段」が、ついに手に入ったわよ |
そういうわけで。辛くもカルナック城から脱出すると、火のクリスタルの力として、新たに忍者・魔獣使い・風水士の3つのジョブが手に入る。どれも、様々な活用法があり、FF5における戦術の幅を広げてくれるだろう。
…そして、低レベルクリアー的に重要なのは、いよいよ「経験値0で敵を倒す手段」が手に入ったということである。魔獣使いの「とらえる&はなつ」は、HP1/8以下の雑魚モンスターを捕獲し、「はなつ」で1回だけ使用できるという内容である。その性質として、「モンスターを1体しか保持できず、放たなければ次を使えない」「放ってみるまでどんな技が出るか分からない」「そもそもHPを1/8に調整すること自体が難しい」「モンスターは1回切りの使い捨て」などが存在し、通常プレイでは激烈に使いづらいため、ほぼ出番は無いと言えるだろう。ただし、その強さのほうも激烈であり、有用なモンスターを捕まえて使用すれば、それこそボスを瞬殺することですら可能である。というわけで、厳しい制限付きの低レベルプレイでは、真っ先に封印されるアビリティとなっているのだ。そりゃあ、特化して全員で放てば、9999×4のダメージを初手で与えられるような技が、許されるはずもないのだ。
――加えて、低レベルクリアーで重要となる性質が、「とらえる」で敵を倒すと経験値が0になるという点である。これにより、これまで稼ぎ対象としてきたガルラ以外の敵についても、多くが勝利で終わらせられるようになった。これによって発生する新たなメリットが、青魔法を覚えられるということである。FF5の青魔法は、青魔道士(または「ラーニング」を付けたキャラ)が技を受けたうえで、勝利によって戦闘を終わらせなければならない。よって、これまでは、経験値0のボス戦を使って覚えていくしか無かったのだが、これから先は、“捕らえられる雑魚敵”を使っても、青魔法を増やせるようになったのだ。
ということで。次回は、引き続き、様々な手段で戦力を強化しつつ、次のダンジョンである「古代図書館」を攻略していきたい。
――やれ、最近は、急に寒くなってきたのと、私のリアル生活における勤務が不規則になってきたので、なかなか更新時期を約束するのは難しいという状況になってきている。それでも、時間を見つけて、しっかりやり込みプレイ&日誌執筆を進めていこう…。
(2022年10月28日) 923 PV
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