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低レベルクリアー(PSP) プレイ日誌

 



シリーズ初作にして、このキャラの立ち具合は凄い


 FF1の低レベル日誌も大詰めである。今回は、本編ラスダンである
「過去のカオスの神殿」を攻略していくことにしよう。
 …まず、このダンジョンの位置付けから説明してみる。4体のカオスを倒すことで、ゲーム開始直後に訪れた「カオス神殿」から、ワープができるようになる。
最初のダンジョンがラスダンでもあったという、実に渋い位置付けだ。
 ――そして、物語としては、「過去のカオスの神殿」は、その名の通り、過去に存在しているため、
2000年前にタイムスリップをして挑むという形式になっている。過去だから機械の体にならなければ旅立てないとか、抜け穴として産みたて卵/ひよこ/ニワトリは生きたまま持ち込めるとか、ラスボスフロアで穴抜けネズミを使うと脱出ができるとか、そういうことは特に無く、魔法的な力で普通に旅立てる。なお、FF1の初期のほうのバージョンでは、「テレポ」などを使わなければ脱出不可能であったが、GBA版以降にて、スタート地点から未来へとバックトゥザフューチャーができるようになった。まあ、どこでもセーブが可能なバージョンで出口が無いと、最悪の場合、詰んでしまうから仕方あるまい。

 続いて。バトル面としては、これまでのダンジョンに登場してきた強力な
雑魚敵たちが多数出現するため、難易度は高めである。しかし、氷の洞窟を始めとし、ここまでの展開も大概ぶっ飛んで来ているため、もはや何も感じられないことが多い。
 …やれ、私が初めてFF1をプレイしたのはWSC版であるが、最初のフロアに出現するホワイトドラゴン4体組を見て、
「あっ、これ氷の洞窟で出た奴だ!」という気持ちにしかならなかった。まあ、ラスダンに出現するような輩が、氷の洞窟に先回りしているというだけなのだが…。
 ――加えて。GBA版以降のバージョンでは、輪を掛けて微妙なダンジョンと成り果てている。まず、純粋なゲーム難易度が大幅に下がっている。更に、どこでもセーブが可能になっているうえ、追加ダンジョンが数多く存在するため、
消化試合感が強いラスダンと成っているのだ。物資面の問題も、「ポーション」しか回復アイテムが無かった初期バージョンに比べ、GBA版以降では、エーテル・フェニックスの尾・ハイポーションなど、充実しすぎている。「初期バージョンの不親切さが良かった」という意見も、分からないものではない。仮に、ロンダルキアの洞窟が、どこでもセーブ可能で、かつMPも大量補給ができたとしたら、もはや見た目が似ているだけの別ダンジョンとなってしまうだろう。そういうことである。

たまにはロリコンもいいよね!


 いっぽうで、低レベルクリアーにおいての「過去のカオスの神殿」であるが、
使用バージョンによっては、最後にして最大級の難関となりうる。
 …というのも。とりわけ、途中セーブが行えないFC&WSC版
(PS版は「メモファイル」によって、事実上のどこでもセーブが可能なのだとか)では、尋常ではならざる難易度となる。まず、道中が長いため、雑魚敵に屠られてしまうほか、逃げられない敵と遭遇してしまえば即座に終了である。また、ラスボスを含めた6回もの強制戦闘にも、全て連続で勝たなければ、エンディングを迎えられないことになる。ラスボスはもちろん、4体の復活カオスたちも、強力な全体攻撃を多く使用してくるため、掛け算的に確率が下がる連続勝利は、かなり難しくなってくるのだ。
 ――その一方で、どこでもセーブが可能なGBA版&PSP版では、
雑魚はセーブ&リセット法でスルー可能である。また、それぞれのボス戦も、発生1歩手前でセーブできるうえ、戦闘不能者の蘇生やMPの全回復(※初期バージョンでは魔法は回数制)といった大幅な立て直しも容易となっている。よって、低レベルクリアーにもかかわらず、難易度が無と言って良いくらいにまで下がっている。もっとも、GBA版&PSP版では、ご存じの通り、追加ダンジョンが存在するため、そちらに挑戦していくことで、難易度面の問題は補っていくことができるだろう。この、「やり込みプレイでも、裏ボスや追加要素に挑戦していく」という風潮は、もっと流行ってほしいものだ…。

 ちなみに。前述の通り、このダンジョンでは、6回の強制戦闘が発生するが、ラスボス以外の5体は、
全て経験値を持っている。特に、4体の復活カオスは、「2000」という大きめな経験値が入るため、このダンジョンの攻略中に、低レベルキャラはLv20→22と上がってしまう。
 …なお、この
「Lv22,1,1,1」というのが、PSP版、およびそれに準拠するバージョンでの、1人集中型の極限低レベルである。やれ、Lv22と言うと、ご存じ、あのFF9のパンデモニウム3連戦におけるレベルアップと同じである。FF9は、FF1をモチーフにした展開も数多く盛り込まれているが、逆にFF1のほうも、FF9をリスペクトしていた…?(意味不明)
 ――ちなみに。ラスボス以外の強制戦闘は、全て、FF1独自のシステムである「固定エンカウントマス」にて発生する。これにより、何も無いところから強敵が唐突に現れるという独特の演出になっているほか、途中まで進めて地上に戻ったところで、再挑戦をするとボスが復活するという難要素にも繋がっている。また、固定エンカウントマスの仕様上、いったん離れてもう一度踏むと、何度でもカオスと戦うことができる。「カオスの無限の再生能力を表現している」とか、または「この過去のカオス神殿でカオスを量産して、未来の世界へと送り込んでいる」と言った考察も可能かもしれない。

 しかしながら、こうしてレベルアップが必要となるため、残念ながら、
このダンジョンでの入手アイテムは持ち帰りができない。
 …特に重要なのが、最終フロアの一歩手前で手に入る
「マサムネ」である。マサムネは、初代FFにおける最強武器であり、攻撃力・命中率・クリティカル率ともに、ぶっ飛んだ性能を誇るうえ、全キャラクターが装備可能である。特に、後者の「全キャラクターが装備可能」という特性は重要であり、これにより、追加ダンジョンにおける強力武器が追加されたバージョンにおいても、未だにマサムネは存在意義があるということになっている。もちろん、今回の低レベルプレイにおいても、最後の最後で手に入る、白魔導士の切り札となるのだが、レベルアップが必須となるうえに、地上に戻るとカオスが復活するため、ティアマット戦・およびラスボス戦の限定武器となってしまう。悲しいことである…。
 ――なお、「エクスカリバー」は、FF1では唯一、特殊なイベントで手に入る武器なのだが、残念ながらマサムネのせいで
No.2の武器と化してしまっている。この、初代ですらエクスカリバーが最強になれなかったということは、FFファンの間で、よく語り草となっている。

復活カオスたちへの攻略が…必要ありません!!


 では、今回プレイにおける、
「過去のカオスの神殿」の攻略に入っていこう。
 …まず、このダンジョンにおいても、雑魚敵は大群で登場するうえ、逃げにくいパーティが多い。よって、基本的には、
セーブ&リセット法をフル活用し、雑魚戦なしでの攻略を狙っていく。短期的に見ると面倒だが、繰り返し作業で難要素を排除できるということで、中長期的には楽になっているのだ。

 そして。まず、3階の、セーラ姫の「リュート」を使用する場所の直前では、「このロリコンどもめ!」と、
「デスアイ」という敵が登場する。
 …なお、「FFオリジン」での描写を見る限り、FF1のヒロインであるセーラ姫は、20歳くらいの、女性が最も美しい年齢であるように見える。つまり、
FF1のファンはロリコンではない。何が言いたいか分からなくなってきたが、とりあえず、「デスアイ」については、特に対策をする必要は無く、「巨人の小手」を数回使ってからの打撃で、撃破可能な相手である。
 ――ちなみに、デスアイを倒すことにより、経験値
「1」が手に入ってしまう。よって、申し訳程度であるものの、低レベルクリアー的には、以降は地上への後戻りが不可能となってしまう。まあ、これは、通常プレイにおいては、「せっかく敵を倒したのに、経験値が1しか貰えない」という、新都アカデミアAF400的なトラップとなっているのだろう。一方で、低レベルクリアーにおいても、「完璧な低レベルにこだわりたい人に対して、“玉に瑕”を与える」という意味で、同じく罠的な要素として作用しているのである。やっぱりロリコンは駄目なんや…。

 そうしてデスアイを倒すと、更に奥へと進めるようになり、舞台は
神殿の地下層へと移る。
 …さて、ここからは、下へと降りていくごとに、雑魚敵が、かつてのカオスたちを彷彿とさせるラインナップとなり、そしてフロアの最後では、倒した“カオス”が再出現する…という、まさにラスダンらしい構成となってくるのだが、
残念ながら、今回プレイでは、どちらも楽勝となる。まず、雑魚敵については、もう何度も書いている通り、PSP版ではセーブ&リセット法が可能なため、どれだけ酷いエンカウント率であったとしても、問題には成り得ない。
 ――また、4体の“復活カオス”であるが、どの敵も、新技を習得するなど、光の戦士たちへの対策を身に着けてはいる。しかし、
いかんせん裏ボスたちと比べると情けなさすぎる。まず、打撃の命中率が特別に高いというわけではないため、開幕から「エルフのマント」でひらりひらりと回避可能なうえ、「ブリンク」によって目に見えて命中確率が下がる。そして、その他の打撃攻撃についても、ほとんどが「リボン」で軽減or無効化が可能である。属性攻撃のダメージ値においても、あの神竜には遠く及ばない。まあ、当たり前のことである。ストーリー上の敵が裏ボスよりも強くて良いわけがない…。

 ということで。4体の復活カオスたちについては、全て
1回の戦いで勝利に成功した。もちろん、「低レベルキャラの白魔導士1人」という条件において、である。なお、これより難しくすることを考えた場合、寝かせておいたLv1キャラでの単独攻略となるだろうが、単にそうするだけでは、「巨人の薬」でHPの問題が補えるため、序盤の確率が下がるだけとなってしまう。何か、根本的な部分から変えなければならない…。
 ――ちなみに。もちろんであるが、地下4階で手に入る
「マサムネ」は、しっかりと入手し、白魔導士へと装備させておいた。これまで使ってきた「トールハンマー」を遥かに凌駕する最強武器であり、復活ティアマット、およびラスボス戦でしか使用不可能であるものの、大きな活躍を魅せてくれる。やはり、低難易度といえども、“レベル以外での強化をしっかり行っていく”という点は、低レベルクリアーとして、守り続けたいと思うのだ。

動画



めっちゃ早口で言ってそう


 さて、4体の“復活カオス”を倒したということで、いよいよ残りは、ラスボスである
「カオス」のみとなる。
 …では、戦いを始める前に、FF1の物語における「カオス」および「ガーランド」という存在において、軽く考察をしてみることにしよう。まず、前提として、FF1の最初のボスである「ガーランド」が光の戦士たちに倒され、2000年前にタイム
トリップをし、魔物として蘇った姿が「カオス」である。よって、カオス=ガーランドであり、人格としては、全く区別をされていないようだ。実際、上の画像におけるラスト3つのセリフは、“ガーランドがカオスへと変貌をした後”に発されているのだが、話者は「ガーランド」であると、ハッキリ明記されている。
 ――また、ガーランドの目的であるが、「2000年の輪廻転生によって、永遠に生き続けること」である。整理すると、
「@未来の世界で、光の戦士に倒される」「A過去の世界にタイムトリップして復活する」「B過去まで追ってきた光の戦士を殺害する」「Cそのまま2000年のあいだ生き続け、@へと戻る」である。これを無限に繰り返すことで、光の戦士たちを何度も倒し続け、そして自分の生存を確保するというのが、カオスの生きがいであるようだ。

 しかし。こうやって整理してみると、ガーランドの目的は、
何かがおかしいのだ。
 …まず、私が思ったのは、
「えっ、過去の世界で光の戦士を倒したところで、結局のところ未来では敗北しているのだから、1-1で引き分けじゃね?」という点である。もし、ガーランドが積極的に勝ちたいと思えば、産まれたばかりの光の戦士を襲撃するか、または4体のカオスを使って人類を滅亡させてしまえば良い。「2000年のループの中で、自分が永遠に生き続けるから勝ち!」というのは、引き分けを負けだと認めない駄々っ子のようである。
 ――また。上の画像の左下のセリフは、「お前たちに殺される / 未来の私をここに呼び戻すのだ…!」となっているが、これも中々にマズい。というのも、文章をここで区切ってしまうと、
過去へ戻るために、殺されるという手順が必須であるようにも思えてしまうからだ。
 だが、これはある意味で正しいのかもしれない。ガーランドは、
「自分が殺される」という手順ですら、自らの生存を永遠に確保するための手段として捉えていたのだ。カオスは、2000年の時を生きる過程で、記憶を失い、おそらく力も亡くしてしまうのだろう。そうなると、コーネリア最強の騎士であるはずのガーランドが、“王女にフラれた”というショボい理由で反乱を起こし、そしてクリスタルを持った旅人たちにアッサリと敗れてしまった理由も、納得が行くというものだ。そうして過去に戻ることにより、再び全盛期の力を取り戻せるのである。

 以上。ガーランドは、“2000年のループにより、自らの生存を永遠に確保する”としながらも、それは光の戦士たちに依存した不安定な計画に他ならなかったのである。それに、2000年後の未来には、カオスは人間レベルでの“強い騎士”であるガーランドと成り下がっており、死んでタイムスリップをすることが、無限の命を担保するために必須の手順だったとも考えられる。そういう、どこか中途半端なところは、カオスという魔物になったとしても、ガーランドに人間の心が残っているからこそというものなのかもしれない…。
 ――あと、いつもながら
変なことを思いついてしまったのだが、現代の世界で倒されたガーランドは、4体のカオスたちの力を使って、過去の世界に帰化をしたことになっている。ならば、「ガーランド → 4体カオス」の順番ではなく、「4体カオス → ガーランド」と倒せば、2000年の輪廻転生は断ち切れていたということになる。倒す順番を間違えると復活する…つまりこれは、FF8のプロパゲーターである。さすが、FFシリーズの初代というものだ(?)

ジャックたちが闇に落ちるだけでなく、もう一工夫がなされた、FFらしい良電波シナリオでした


 ちなみに。FF1の世界観をモチーフとした、2022年発売の
「ストレンジャー・オブ・パラダイス:ファイナルファンタジー オリジン」では、ガーランドの目的は、「世界の闇を一手に引き受けたうえで、光の戦士に自分が倒されることで、真の希望を世界へともたらす」というものになっている。
 …そこでは、4体の“カオス”たちは、ガーランドと全てを共有する永遠の相棒と化しており、誘拐されるセーラ姫ですら、“ガーランドの共犯者”と言える存在になっている。まさしく、
ダークヒーローそのものであり、もはや光の戦士たち以上に目立ってしまっていると言えよう。
 ――まあ、FFオリジンは、
ガーランドが主人公のゲームであるため、こういうシナリオとなることは仕方があるまい。それに、敵キャラクターというものは、主人公以上に魅力的な必要がある。そういった都合、ガーランドが、光の戦士=ウォリアー・オブ・ライトより目立つのは、当然のことである。
 ちなみに、この文章は、“全3弾”とされているDLCの第1弾までが配信されている時点で書いているが、
FFオリジンはDLCが本編シナリオの続きとなっているタイプのゲームなので、今後の展開によって、またまた物語の解釈は変わってくるかもしれない。こう、ゲームの開発に何年も掛かり、続編も気軽に出せない時代に、“DLC”という形ではあるものの、追加の物語が味わえるのは、嬉しいものである。

 ところで。
またしても変なことを思い出してしまったのだが、「ガーランド」と言えば、FF9においても、同名の人物が登場する。そこでは、悠久の時を生きる老人として、主にゲーム終盤で登場した。そしてそこでも、物語の核心部に迫る内容について、めっちゃ早口で述べてくれていた【参考画像】
 ――よって、更なる未来のFFで、「ガーランド」という名の人物が登場する場合においても、またまたストーリーの最深部に関わるキャラとなっており、これまた物凄いペースで、シナリオの根幹について
早口で語ってくれることであろう。もはや、“ガーランド”という名前自体が、FFシリーズにおいて、重大な意味を誇っているのである。さすがは、FFシリーズ初代であると言えよう…。

シドー様かな?


 では、話をPSP版FF1の低レベルクリアーに戻し、ラスボスである
「カオス」との戦いに挑んでいこう。初代FFらしい、直球の名称である。
 …さて、こいつは、「炎」「津波」「竜巻」「地震」という、4体カオスの力を用いた特殊攻撃と、「ブリザガ」「ラスロウ」「サンガー」「ケアルガ」「ヘイスト」「ファイガ」「ブリザラ」「フレアー」という魔法を使い分けてくる。
 ――なお、4種類の特殊攻撃と、8種類の魔法というのは、どちらもFF1の中で最大である。これを上回るのは、「5の倍数のターンで、『封印』を必ず使う」という例外的な処理が為されているクロノディアしか存在しない。
ラスボスらしい、多彩な技を使ってくるモンスターになっているのだ。
 そして、打撃についても、命中率「200」を持つ数少ないモンスターの1体であるため、ブリンクによる回避率上昇効果が得られにくい。ダメージについても、全弾ヒットで350という程度であり、一撃死こそ無いものの、なかなか痛い。
この火力を、ヘイストで2倍にしてくるのだ。

 さて。上の技の中で注意すべきものは、まずは
「ラスロウ」である。これは、リボンでは耐性を得られない無属性のスロウ状態を単体に掛けるものであり、スロウ状態だと打撃のヒット数が1回に固定され、与ダメージが激減してしまう。解除するためには、ヘイスト状態を掛けるしかなく、ランク4黒魔法の「ヘイスト」か、またはGBA版以降の追加ダンジョンで、主に宝箱から拾える「エルメスの靴」を使う必要がある。
 …ちなみに、前にも書いたが、FF1におけるスロウとヘイストの関係は、「スロウ状態⇔何も無い状態⇔ヘイスト状態」が、魔法を1回成功させるごとに1つずつ移動していくという、通常の感覚として分かりやすいものである。
なぜ、「デスペル」と「デス」は、あんな関係になってしまったのか…。
 ――なお、カオス自身も、「ヘイスト」によって自分の攻撃回数を上昇させてくる。敵は、ステータス魔法に完全耐性を持っているわけではないため、ランク5黒魔法の「ラスロウ」か、「デスペル→魔法スロウ
(or蜘蛛の糸)を掛けることで、ヘイスト状態を解除したり、または先にスロウ状態にしておくことが可能である。しかしながら、敵の打撃は2hitであるため、スロウを掛けても火力は半分にしかならない(8hit→1hitのように激減することは無い)いっぽうで、ヘイストが2倍ということは同じである。また、ラスロウ・スロウの命中率も1/10程度となる(はず)。よって、敵にスロウを掛けるという方式は、実用性が高いとは言い難いのだ。カオスは、途中から打撃の威力が2倍になるボスなのだ。

 さらに。カオスは、「ケアルガ」という回復技を持っている。FF1におけるケアルガは、HP全回復の効果である。味方側が使うと
999が最大だが、敵は9999まで回復する。回復技を使ってくるラスボス…シドー様じゃん。
 …ちなみに、カオスは、
バージョンが進むごとに最大HPが増えているということでも知られており、初代であるファミコン版では「2000」だったが、ワンダースワンカラー版(WSC)で、倍の「4000」へと増えた。WSC版では、バグが直され、ストライ・セーバーが正しく機能するようになったことが理由であろう。そのまま、PS版でも「4000」であるが、GBA版からは、追加要素を考慮してか、「20000」と一気に5倍にまで増加した。そして、ゲームバランスが微調整されたPSP版でも、「20000」のままで同じとなっている。
 ――が、その後、例のピ版では、
追加要素がわざわざ削除されたが、カオスのHPは「20000」である。しかも、敵の魔法ルーチンという制度が無くなったため、ヘイスト・ラスロウ・ケアルガの発動具合によっては、大幅な苦戦を強いられる。う〜ん、ゲームバランスがいい感じに調整されていますね!!

 余談だが、このカオス戦では、
WSC版以降は、ラスボス専用のBGMが用意されている。通常戦闘曲を壮大にアレンジした感じになっており、その後のバージョンにおいても、全てこの曲が用いられている。なお、PSP版では、追加ボスであるクロノディア戦でも流れるようになった。
 …しかし、初代ファミコン版の時点では、実はFF1の戦闘曲は、のちの作品における「通常戦闘曲」の1曲しか無い。そのため、序盤のゴブリン戦から、ストーリー上のボス、そしてラスボス戦まで、
全て同じ曲が流れるということになる。これは、FFの中では、『1』のファミコン版のみの特徴である。
 ――ちなみに、一足先に登場していた「ドラゴンクエスト1」には、
実は8曲しかBGMが無いのだが、既に通常戦闘曲とラスボス第2形態戦で、曲が分けられていたりする。他ジャンルのゲームだと、例えば「ロックマン1」では、前半の6体ボス(初代は8体ではなく6体)の曲と、後半のワイリーステージで曲が変化する…と思いきや、続編の「ロックマン2」ではボス戦曲が1つになっていたりするので、何だかよく分からない。

いつものアレ


 では、今回プレイにおける、カオス戦について考えていこう。
 …まず、最初に言えることは、
残念ながら、このラスボスですら、大した相手にはならない。まず、敵の攻撃によって受けるダメージだが、ルーチンの中で早めに使ってきうる攻撃の中で、強力どころとしては、「津波」「竜巻」が250、打撃が350という程度であり、一撃死をすることは無い。「炎→津波」の連続攻撃でも、際どいどころだがギリギリ耐えられるため、開幕の展開も特別に難しいわけではないのだ。
 ――また、その他の攻撃だと、「フレアー」がカオスの最強技となるが、これも350程度のダメージに留まるうえ、
使用するのが魔法ルーチンの最後であるため、かなりバトルが長引かなければ使ってこない。そして、敵はヘイストで打撃のヒット数を2倍にしてくるが、これまた5番目の魔法という後ろであるため、その時には最大HPと回避率を上昇させられており、大丈夫となってしまうのだ。
 ということで。敵の攻撃面については、神竜のようにHP999から2発で殺してきたり、テュポーンやデスゲイズのように回避困難な即死攻撃を持っているというわけではない。また、序盤の展開も、割と楽である。さらに、裏ダンジョンの攻略に向けて、私はエクスポーションを大量に稼いでおいたため、こちら側の回復能力も極大となっている。FF1の本編ラスボスであるカオスは、裏ボスたちよりも遥かに弱いのだ。
当たり前である…。

 続いて、敵の防御能力についてだが、本編唯一のHP5桁かつ回復能力持ちであるものの、
もはやこの程度では全く問題になってこない。ご存じ、「巨人の小手」のセーバーなどを用いた徹底的な強化により、極限低レベルの白魔導士であっても、容易に4桁ダメージを叩き出せる。敵の弱体化魔法である「ラスロウ」は厄介だが、その解除に使えるエルメスの靴も、エクスポーションマラソンのついでとして、71個も保有している状態だった。
 …実際のバトルでは、Lv22白魔導士をフル強化して、1つ前の階層で手に入れた「マサムネ」を装備して打撃を加えたところ、
4000〜6000という大ダメージを出せるようだ。これならば、カオスを4発で倒すことができる。準備に時間が掛かるとはいえ、低レベルキャラの4回の行動でラスボスを倒せるのだ。やれ、低レベルクリアーにおける火力崩壊は、初代の時点から始まっていた…?
 ――ちなみに。私は、前述した「スロウ状態⇔何もない状態⇔ヘイスト状態」という関係性を、当初は上手く理解しておらず
(というか、よく分からなかったからこそ、このバトルで実験をした)「ラスロウを喰らってからエルメスの靴を1回使っただけの、『何もない状態』」で、何回か打撃を行うというミスをしてしまった。この場合、ヒット数は24→12となり、与ダメージは半分となる。だが、それでも十分すぎるくらいの火力である。さすがに、スロウ状態を解除できず、1ヒットのままだと、苦しいだろうが…。

 というわけで。ラスボスである「カオス」は、さすがに他の4体の復活カオスのように、1回で勝利するとはいかなかった。
しかし、2回で勝てた。もちろん、いつものように、白魔導士以外は戦闘不能状態でのスタートである。残念ながら、これが、FF1のラスボスの実力面での評価なのだ…。
 ――やれ、
もはやFF1の環境は、極まりすぎてしまった。このゲームシステムでは、もう神竜・テュポーン・デスゲイズよりも強い敵は出せないということなのかもしれない。それでも私は、最後の裏ボスである「クロノディア」には期待をしたいところである。果たして…?

動画



?????


 そういうわけで、カオスを倒すと、エンディングを迎える。なお、FF1のエンディングは、その後のシリーズ作のような凱旋シーンなどは無く、青空をバックに文字が流れるだけという、実にシンプルな内容である。ファミコン版の時点では、スタッフロールすら無かったようだ。
 …だが、その内容についても、
なかなか物議を醸し出すものとなっている。まずもって、前段のラスボス戦の時点で、「ガーランドとカオス、どちらが主体的に行動をしているのか」「先にどっちの方から存在したのか」「未来の世界で光の戦士に殺されることは、計画で必須なのか」などと混乱をしているところに、「2000年の輪廻が断ち切られたことで、世界は元の姿に戻り、ガーランドも善良な騎士として生まれ変わっていることだろう」などという文章が流れ、ホッと一安心したところで、「光の戦士は、キミ自身だったのだ!」と、唐突に爆弾を投下してくるのだ。
 ――そして、この言葉をもって、FF1のストーリーは終了する。もはや、その説明など有るわけがないため、それぞれの人で解釈をしてもらうしかない。未来の私自身なのです…。ちなみに、完全な余談だが、PSP版は、文字だけが流れているシーンが7分と
全バージョンで最長であり、正直ダレる。

 というわけで。これにて、FF1の本編シナリオは終了であり、無事に
「Lv22,1,1,1」での極限低レベルクリアーを達成できた。FF9じゃないよ?
 …しかし、言うまでもなく、
まだ私のFF1は終わってはいない。理由はもちろん、PSP版における追加ダンジョンの「時の迷宮」があるからだ。そこで登場するクロノディアは、ダンジョンの攻略状況に応じて、全8コ形態に姿を変える、特殊な裏ボスである。また、ダンジョン面としても、階層のランダム要素に加え、途中セーブが不可能であり、パズル・時間制限・分岐など、数多くの特殊要素を持っている。
 ――実際、私は、この日誌を書く前に、少しだけ「時の迷宮」をプレイしてみたが、一筋縄では行かない感じであり、GBA版までの裏ダンジョンを凌駕する難関であると感じた。これを、どう攻略していくべきか。まずは、その方針から決めていかなければならないな…。

 

(2022年7月31日)

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