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管理人の日記
RPGにおける恋愛要素は、あくまでスパイス程度にとどめておくのが良いのかな…と思った
フローラ「…………」 |
先日のドラクエ4(【日記:2023/3/14】)に引き続き、今度は「ドラゴンクエスト5:天空の花嫁(DS版)」をクリアーしました。私にとっては、「天空の花嫁」ではなく「天空の子供たち」という感じの作品でした…。
――まず、「ドラゴンクエスト」は、ご存じ、“育成”や“次の町への冒険”といった、クラシックRPGの楽しみを重視したシリーズである。ドラクエ5は、その第5作に当たり、初版は、1992年に、シリーズとしては初めて、当時の次世代機であるスーパーファミコンにて発売された。今回も、ゲーム進行に工夫が為されており、主人公が少年から青年へ、そして父親へと成長をしていく、明確な3部構成の物語となっている。
その途中で、“天空の花嫁”こと、結婚相手を自分の手で選択できるというのが、大きな話題となった。今なお、好きなゲームの女キャラを議論する際に、「嫁論争」という言葉を使うことがあるが、その発祥は、間違いなく、このドラクエ5であると言えよう。
ちなみに、その後の展開としては、まず、2004年3月に、PS2にて最初のリメイクが行われた。これは、同年11月に発売されたドラクエ8とは異なり、従来の「マップは上から」「戦闘は正面から」という視点を維持したうえでの3Dリメイクとなっており、見た目&音以外にも、様々な変更が行われている。
…また、2008年には、『4』に続く天空シリーズ第2弾として、DS版の『5』が発売された。これは、PS2版をベースとしつつ、グラフィックをDSの性能に合わせて『7』のような2D+3Dのハイブリッドスタイルとし、3人目の花嫁候補が現れるなどの追加要素も用意された作品である。
――ということで。結果的に、ドラクエ5は、SFC版/PS2版/DS版で、3つの異なる風味が楽しめるということで、ナンバリングの中ではお得感の強い作品になっている…のだが、ドラクエシリーズ恒例として、DL配信や移植などが全く行われていない。そのため、現在では、DS版を移植したスマホ版以外は新品購入ができず、それぞれの対応ハードも古いということで、かなりプレイが困難になっていると言えるだろう。もっと軽率に移植しろ…(圧力)。
さて。私は、実はドラクエ5については、遠い昔に、少しだけ遊んだことがあった。というのも、当時は、正確な作品名を意識していなかったのだが、記憶をほじくり返すと、スーパーファミコンのドラクエ作品で、序盤にお化け屋敷のようなダンジョンを進んでいて、石像が後ろから付いてきて、話しかけると「見たな〜!」と言って襲いかかってくる。また、そこから更に進むと、氷の張られたダンジョンを、滑りながら攻略していく。どこからどう考えても、ドラクエ5である。
…また、それから長い時が経ち、ドラクエ5をプレイすることは無かったものの、恒例ネタみたいなものは、幾つか耳にしていた。とある主要キャラクターが死亡する際には「ぬわーーっ!!」という珍妙な断末魔を挙げる、フローラとかいう人がかわいい、はぐれメタルが仲間にならない、SFC版のグラフィック&サウンドがかなりヘッポコだったので次回作『6』がパワーアップするきっかけになった、などである。私にとっては、『4』のDS版からの連続プレイとなり、前作が思った以上に楽しめたことから、この『5』にも期待を寄せていた。
やっぱカノジョとしてならフローラが一番好きだわ。なおその後は |
そうしてプレイしたところ、このゲームの最大の仕掛けである「結婚イベント」について、妙な印象をいだくことになったのだ。それが、冒頭に書いた「私にとっては、“天空の花嫁”ではなく“天空の子供たち”だった」という感想である。要は、ゲームがある一点を超えた瞬間に、子供たちのほうに愛着が湧き、自分が結婚をした相手がどうでも良くなってしまったのだ。
まず、ゲームのちょうど真ん中ほどで、主人公は、幼なじみのビアンカか、またはお嬢様のフローラ(+DS版では、高飛車なデボラ)から、結婚相手を選ぶことになる。好感度などといったゲーム的な要素は特に無く、完全に自由にプレイヤーが選択できる。私は、上に書いた通り、「フローラとかいう人がかわいい」ということを聞いていたので、結婚相手にはフローラを選び、結婚式を挙げた。
…なお、この際、「天空の花嫁」というサブタイトルなので、私は勝手に、お空のお城で結婚式が行われる…みたいな、ファンタジックな妄想をしていたのだが、特にそういうことは無かった。オマージュ先のFF10のほうが、よっぽど天空の花嫁である。レベル5デス同盟が、こんなところで崩れてしまった。
――そしてその先は、主人公とフローラでの冒険が始まった。ドラクエ5は、仲間モンスターのシステムを採用しており、ここまでしばらく「主人公+仲間モンスター3体」という冒険が続いていたため、そこにヒロインが加入したことは、物語に大きな彩りを加えてくれた。そうこうしているうちに、フローラの妊娠が発覚し、さすがにファンタジー世界でも妊婦さんを戦わせるのはどうかと思われたためか、フローラは一時的にパーティから外れることになった。程なくして、双子の子供が誕生し、二人は幸せの絶頂を迎えた。ここまでは良かった…。
しかし。この双子の誕生後に、ある事件が起こり、そこから長い時間が経過することになる。その後、主人公は、10歳くらいに育った双子たちとともに、結婚相手(子供たちにとっての母親)を救うため、3人で冒険の旅に出ることになる。
…さて、その子供たちは、主人公を父親として慕ってくれる。また、バトル的な能力としては、「装備やアビリティが優秀だが、パラメーターは低い」という感じであり、主人公が上手く補ってやらなければならない。子供たちは初期レベルが低く、レベルが上がりやすいものの、前述のような方向性は、最後まで変わらない。父性本能を感じさせる…。一方の、嫁キャラについては、かなり後にならないと復帰をしないうえに、その際には父子たちとかなりのレベル差が付いており、魔法使いというキャラクター性も、娘と被ってしまう。よって、フローラをバトルで活躍させるのは難しいという状況であった。
――しかも。ここで、ゲームシステムにおける謎設計が、更なる向かい風となった。ドラクエ5には、超先進的なポイントとして、仲間モンスター制度が導入されており、私はずっと、「主人公+双子+仲間モンスター」という4人編成で旅をしていた。ドラクエ5では、サブメンバーも含めて8人まで編成ができ、その8人には、同じ経験値が入るというシステムである(馬車が入れないダンジョンを除く)。よって、私は、馬車内のサブメンバーとしてフローラを入れ、主人公+双子たちにレベルを近づけていくつもりであった。
ところがどっこい、人間キャラクターはストーリー的に優遇するということなのか、何故か、町に入るたびに、フローラが強制的に馬車から飛び出してくる。ドラクエシリーズは、町を拠点として探索や育成をすることが多いため、その度にメンバー編成を組み直さなければならないということは、大きなストレスである。よって、私は、フローラをサブメンバーとして育成することを諦め、城に軟禁をすることに決めたのである…。
そもそも、私は、「自分」の嫁としての結婚相手に、全くリアリティを感じられなかった。当初、出会ってから結婚をするまでと、そこから一緒に冒険している間は、確かにキャラが立っていた。だが、妊娠が発覚してパーティから離脱をしたのちは、「あなた、愛してるわ…」みたいなことしか言わなくなる。でも、この「あなた」というのは、私じゃなくて、バッツのことだ(※バッツ:私がドラクエ5主人公に付けた名前)。ゲームキャラに成り切って遊ぶロールプレイとして、私はまるで、この主人公とフローラの関係性に、感情移入ができなかったのである。
…いっぽうの子供たちについては、これも私の実生活と比べると、まるで現実味が無いものではあるが、ただ「守って、育てる」というバトル面では、強く共感をすることができた。こういう感情も、またロールプレイとしてのRPGならではである。そして、最終的には、強力な仲間モンスターの存在や、キャラ格差を埋める戦闘アイテムなどもあったものの、裏ボス撃破まで、「主人公+双子+仲間モンスター」という編成にこだわって遊んでいった。
――というわけで。私の所感としては、ドラクエ5のサブタイトルは、「天空の花嫁」ではなく、「天空の子供たち」のほうが相応しいと思うのだ。これなら、産まれてくる双子はもちろんとし、主人公の幼少期をも指しているように思えて、なかなか良い副題であるように思う。
一方で。我ながら申し訳ないし、ゲームの登場キャラ相手だとしても最低だとは思うのだが、私は、結婚相手には、子供が産まれたら、もう興味が無くなってしまった。本当に、天空から授かったのは、子供たちのほうであり、花嫁のほうは、産む機械であった。やれ、結婚相手は、最初からフローラに決めていたのだが、ゲーム的には、産まれてくる子供は同じということで、正直、誰でも良かった。むしろ、子供たちの髪色のためだけに、デボラと結婚すれば良かったとさえ思う。なんでこんなあんまりな印象になったのか、自分でもよく分からない。そんな、ひどい…。
ドラクエ5でも、この5人組の冒険が楽しめて良かった(?) |
そういうわけで。結婚という、ドラクエ5のメインとされるイベントについては、私はあまり共感ができなかったのだが、その後の子供たちとの冒険については、大いにロールプレイを楽しむことができた。
…ちなみに、前述の通り、私は、ドラクエ5の主人公に、『5』繋がりで、「バッツ」と名付けていった。その後、双子についても命名をすることができたため、デフォルトネームがイマイチ燃えないという感じがしたため、兄のほうを「ファリス」、妹のほうを「レナ」としていった。更に、モンスターについても、自由に名前を変えられるため、ガチムチ系のモンスターを「ガラフ」(実際に使用したのは、ゴーレム
→ ギガンテス)とネーミングした。かくして、FF5とはまた違う異世界にて、バッツ・ファリス・レナ・ガラフでの4人旅が完成したのである。
――いっぽうで、もちろんこうなると、クルルが足りないという感じになるのは、確定的に明らかである。そこで私は、アイテム袋にも名前を付けられることを利用し、ふくろに「クルル」という名前を付けていった。なお、これにより、「バッツは
ドラゴンのつえを クルルに入れた!」といった感じのド畜生なシステムメッセージが再生されることになったが、別に狙っていったわけではない。単に、FF5の5人組で冒険をしたかったというだけなのだ…。
というわけで。私のドラクエ5の感想は、「最大の名イベントである結婚に、イマイチ感情移入ができない」という、どこか珍妙な感じとなってしまったが、前作の『4』に引き続き、今回の『ドラクエ5』にも、ガッツリとハマり込むことができた。ドラゴンクエストは、基本システムがシンプルであるからこそ、やめ時を見失って、ダラダラとプレイをしてしまう。地球防衛軍かな?
――さて、次は、「天空シリーズ」のラストである、ドラゴンクエスト6である。こちらについても、既にDS版を購入済みであるため、折を見て、遊んでいくことにしたい。あれだろ、通常戦闘のBGMがロックでカッコよくて、前作よりサウンドとグラフィックが大幅にパワーアップしてて、九九の8×3=24に対して「ハッサンが24人も居たらKOEEEEEEEE!!!!!」とかいうツッコミが流行って、海底宝物庫?
とかいうところが全滅ポイントで、テリー 1匹
なゲームだろう。いやあ、名作ゲームを、これだけ楽しめる余地が残っているって、幸せだ!!
(2023年3月31日)
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