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管理人の日記
は は は は が痛い
ちひろと違って、歯医者は必要以上のお金を取らないから、全然怖くないよ
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今日は、歯医者に行かざるを得なくなってしまった。
…いきなり微妙な表現であるが、そもそも根本的に、私は4月より前には歯医者に行こうと思っていたのが、諸事情により、2月下旬になってからと先送り先送りをしていた。しかし、どうしても我慢ができなくなり、やむを得ず、予定を少しだけ前倒しして、2月中旬の本日、行ってきたのである。
――その我慢ができない理由は、歯に染みることである。冷たい物を飲んで一時的に痛みを感じるとか、口の中が荒れているとか、そういう手ぬるいものではない。うがいや食事といった日常の行動で、ギンと突き刺さるかのような痛みを感じる。特に、昨日夜は酷く、食後に1時間ほどズッシリと、顎や喉にまで飛び火するかのような重い苦痛を感じ、吐き気と気持ち悪さを覚えて、苦痛で顔が歪むほどであった。さすがにもう無理だなと思い、以前にも行ったことのある歯科医に連絡すると、「16日を逃すと次は3月4日です(※2.5週間後)」と絶望的なことを言われたため、滑り込みで、本日午前に行ってきたのだ。
そうして、検査をしてみた結果は、「知覚過敏+虫歯」である。知覚過敏は、どうも全身の状況などに左右されるようらしく、特に何もしなくて良いということだ。しかし虫歯は駄目だ。小学生以来、約20年ぶりに、この病名が私に付いてしまった。
…さて。私くらいでも、「虫歯は自然には治らない」だとか「歯の本数が、老後の生活レベルに大きく関わる」だとか「感染によって歯だけでなく全身に症状が発生しうる」といった知識は持っている。ただ、自分は歯磨きに3〜5分程度を掛けており、頻度も1日1回以上は必ず行っていたため、虫歯にはならないと思っていた。実際、歯医者にも、歯磨き自体は問題ないと言われた。つまり、歯をちゃんと磨いていても、虫歯になる時はなるということである。
――やれ、私は、他人に「がん検診には行ったほうが良い」と忠告をすることがある。国が推奨するがん検診には5種類があり、「乳がん(40歳から、2年に1回)」「大腸がん(40歳から、1年に1回)」「肺がん(40歳から、1年に1回)」「子宮頸がん(20歳から、2年に1回)」「胃がん(50歳から、2年に1回)」である。これらのデーターを、何も見ずに言えるくらいにはがん検診のマニアと化しているのだが、そうやって御高診を授けている自分自身が、「歯科定期検診」というものについては、知っていながら受けていなかったのだ。クソ野郎である。
ここに歯医者歯医者とツッコミが入ったのが往年のニコニコなんだよな
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というわけで。そもそも私が歯医者に行こうと思っていた理由は、歯石(歯の生え際あたりに付着する、茶色っぽい汚れ)を掃除してもらおうと思っていたからなのだが、予定を変更し、真っ先に虫歯の治療をしてもらった。
…さて。ここからは、自分の歯が工事現場と化す。口の中ということで、自分がどのような治療を受けているかは、目にすることができない。こうなると、もう“まな板の上の鯉”、小学生男子の気分である。工事現場は、少しミスったところで、まあ作業やり直しか物が壊れる程度で済むだろうが、人の口は失敗したら即死亡ということも有り得るし、患者は必ずしも協力的であるとも限らない。よくもまあ、あんなところでガリガリ工事ができるもんだ…。とりあえず麻酔を注射し、その後に「削って、埋める」という程度の処置をしたようだ。
――そうして、激しく削っていたのは10分程度だっただろうか。その後に、薬を塗ったり、様々な注意事項を確認したりして、診察は終了した。なお、私としては、もう3月下旬には引っ越してしまううえ、当初の目的である歯石除去もやってほしかったので、矢継ぎ早に処置をしてほしかったのだが、やはり次回は3月になってからということであった。私以外の人たちも、我慢の限界になっているということだろうか…。
そして。その後の領収証を見て、驚いた。1時間30分ほどの診療で、私の窓口負担は、たったの3650円であった。あれほど歯科医師や歯科衛生士さんを働かせて、たったの3650円! 保険適用で3割負担となっており、実際の費用は12170円であるが、それでも安い。ちょうど、昨日の日記で、日本とアメリカの医療費を比較した(【日記:2022/2/15】)が、まさにそこに書いた通りの結果となってしまった。
…さて、内訳としては、単体の作業で最も高額だったのは、パノラマX線撮影(顎を載せ、ビデオテープくらいの大きさの2枚の板が頭の周りを回ると、何故か湾曲して生えている歯が1枚の写真に収まるという不思議な機械)である。撮影自体は10秒ほどであるが、ここで4020円が請求されている。とはいえ、機械自体が高額なうえに、有資格者しか放射線の照射は行えず、しかもこれによって歯の内部の病巣をバッチリ発見できたため、必要な手順に他ならない。
――逆に、最も安かったのは、痛み止めとしてもらったロキソニンという有名な薬であるが、10錠で「1点×10」と書かれており、1錠たったの10円、私の負担は3円である。このロキソニンは、恐らく再び歯が染みた時の対策として貰ったのだが、治療直後の帰り道の時点で笑っちゃうくらいに痛かったので、苦痛に耐えられぬとき飲むが良いというノリで、早速ロキソニンを使用した。すると、20分ほどで痛みがスーッと引いていき、非常に軽やかな気分になれた。凄まじい効果である。こんな魔法のような薬を作り、しかも消費者の元まで届けて、たった3円しか請求できないのか。
ちなみに、窓口では、「シュミテクト」という、知覚過敏に効果が有る歯磨き粉も貰えた。だが、これは領収書に書かれていなかったため、タダである。「試供品」と書いていることから、恐らく余っていたぶんをくれたということなのだろうが、サービス精神に溢れすぎている。基本無料か何かかな?
ちなみに、気になったので、診療所全体のお金の流れも、ざっくりと計算してみることにした。私の治療は保険なしで3650円であり、1時間30分ほどが掛かった。と言っても、複数の患者が同時に入れるタイプの治療室であったため、必ずしも私だけが独占していたわけではない。そこで、「患者1人1時間で患者負担3000円、同時に2人ずつの患者が入る」とし、更に「1日8時間診療、年間200日労働」としよう。すると、私が行ったあの歯医者は、1日16人で48000円×200日÷保険料0.3倍で、年間売り上げは3200万円ということになる。
…さて、これがそのまま年収になるなら、さすが!
と言いたいところである。しかしながら、医師以外の従業員2人(歯科衛生士?)の給料を支払って、更に薬の代金や設備の維持費なども引いていけば、下手すると生活費くらいしか残らないのではないだろうか。よく、こんな仕事ができるものだ。やれ、アメリカの馬鹿みたいに高い医療費が、「金のある患者」だけでなく、「腕の良い医者」にとっても都合が良いというのが、何となく分かってくる。日本の医療でも、言い値を付けられる自由診療に高額課金をしてくれる人が儲けどころで、それ以外の保険診療は、ほとんどサービスに近いのかもしれない。やっぱり基本無料じゃないか!
――さらに、領収書から判断するに、保険診療の範囲内で儲かる医師になりたい場合、X線撮影装置のボタンを連打するのが必勝法であると思われる。1回につき4000円、高橋名人(死語)並みの速度で連打すれば、秒給64000円である。そうまで行かなくとも、自撮り感覚で取りまくっていれば、かなりのお金を請求できることだろう。そこから逆に、必要な時にしかX線写真を取らない医師は信頼できる…ということも言えるかもしれない。
医師は、学費も高いうえ働きだしも遅いので…本当に儲かるの?
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そんなわけで。本日は歯医者に行ってきたのだが、これを書いている時点で、だいたい治療から12時間が経っている。医者には「ちゃんと治療できたか分からないので、様子見」と言われたが、現在のところ、バッチリ痛みが引いており、治療の効果は覿面である。素人目では、もう追加処置もいらないのではないかと思うくらいだ。もちろん、経過観察をして欲しいのと、当初の目的であった歯石除去が済んでいないので、次回も行く予定である。
さて、私は、歯医者に行って治療を受けることで、歯の染みが嘘のようになくなり、さわやかな毎日を取り戻すことができた(見込み)。そして、虫歯は我慢しても治ることが無いため、治療を受けるしかない。これを逆から考えて、痛みに抵抗していた期間は全くの無駄であったということになる。まあ、今回は、「単純に歯医者に行くのが嫌だった」というのが理由では無いにせよ、やはり我慢せず医者のお世話になるのが一番良いだろう。
――そして。今後は、ちゃんと年1回くらいのペースで、歯科の定期検診にも行こうと決めた。そうすれば、この虫歯も、痛みが発生する前の段階で発見して処置ができていただろう。他人にがん検診を勧める前に、自分が歯科検診を受けろということだ。
(2022年2月16日)
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