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Xboxの「ミッドウェー作戦」 / やり込みinFF

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管理人の日記
「戦争が終わったら飲みに行こう」並みの歴史的死亡フラグ回収

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もう争いはやめて協力し合うべき(※上から目線で)


 本日6月5日は、第二次世界大戦において、あの「ミッドウェー海戦」の火蓋が切られた日である。その結果はご存知の通り、日本海軍が主力空母4隻と優秀な搭乗員を多数失うという大敗を喫したのであるが、それは置いておくことにして、今回扱いたいのはXboxにおける「プロジェクト:ミッドウェー」である。
 …というのも。ご存知の通り、「Xbox」は米マイクロソフト社が発売している家庭用ゲームハードであり、2001年の初代「Xbox」、2005年の「Xbox360」、そして2013年の「XboxOne」の3世代がこれまでに登場している。日本での知名度は極小であるが、世界的には母国アメリカを中心にそれなりの人気を見せており、Xbox360の際にはPS3とシェアを二分する立場にまで躍進を遂げる。これまで、任天堂・ソニーと日本勢が長らく独占してきたゲームハード業界に風穴を開けるものとして、様々な業界から注目をされていた。
 ――そんなこんなの、Xboxの「プロジェクト:ミッドウェー」とは、初代Xbox開発のコードネームなのだという。これは言うまでもなく、第二次世界大戦の「ミッドウェー海戦」になぞらえ、ゲームハード業界においての米企業の反撃をイメージしたものなのだろう。当時マイクロソフトは、将来のオンラインエンターテイメントの全てをPCではなく家庭用ゲーム機に奪われてしまうのではないかと危惧しており、そのゲーム業界のソニーによる独占を防ぐために、あえてゲーム業界へと黒船を送り込んだのだという。ちなみに、それから15年近くが経った今となっては、ネットを介した娯楽の大半は次世代携帯電話が持っていってしまった(年間売り上げはAppStoreが約2兆円、PSstoreが約5000億円)ため、少なくともこの点に関しては、ソニーとマイクロソフトは痛み分けと言って良いだろう。まあ、マイクロソフトとは異なり、そもそもソニーは携帯電話と争おうとはしていないのだが…。

 では、そんなXboxの「ミッドウェー作戦」こと、日本への反抗の結果はと言うと。皆さまご存知の通り、主力艦隊が全て轟沈させられたうえに米本土での消耗戦となり、もはや降伏は秒読みとなっているのであるが、それだけでは面白くないので、そこに至るまでの経緯を説明してみることにしよう。
 …まず、Xboxシリーズがもっとも猛威を振るったのは、PS3と同世代の「Xbox360」の頃である。皆さま今でも覚えておられるように、発売当初のPS3は非常に価格が高いうえに、性能を引き出す開発技術も不足しており、ソフトや出荷台数の面でも問題が山積みであった。一方のXbox360は、2005年発売とPS3よりも1年先行をしており、性能面でもPS3と一長一短と言って良いまでの物を誇っていた。Xbox360は、ライバルであるPS3の難航を逃さず追撃し、世界のゲーマーたちへとシェアを広げていったのである。まあ日本では、バンナム&スクエニファンと地球防衛軍隊員が何となく嫌な気持ちになったくらいだったが、世界的にはPS2時代の1億5000台を売り上げた独占状態から一転、PS3とXbox360で8000万台vs8000万台とシェアを二分することになり、特に最先端ゲームの見本市であるアメリカ国内ではPS3がXbox360に逆転されてしまっていた。この時点で、Xboxの「ミッドウェー作戦」は、ある程度の実を結んだと言えよう。
 ――が、快進撃もここまでであった。現行であるPS4vsXboxOneの世代において、今度はXboxOneがPS4より値段が1万円高いうえに性能が低いというまさかのやらかしを行ってしまったのである。この時代にもなると、ゲームソフトの製作は「PCで作ってそれを各家庭用ハードに落とし込む」という体制が一般的となり、その値段と性能のバランスこそが最も求められていた。そんな中で高くて性能が低いのだから、もはやわざわざXboxOneを買う人など居るはずもあるまい。一応、アメリカ本土での普及台数だけは、母国の意地もあって1:1くらいまでには持ち込めているのであるが、それも出血覚悟で本体価格を切り売りしてギリギリというものであり、世界での普及台数は4000万台vs2000万台と大差が付いている。まったく、赤字覚悟で本体を売ったところで、そのハードが本当に信頼されて長期的なユーザーを生み出すに至らなければ、意味が無いというものなのに…※N社の悪口ではありません。更に言えば、「PlayStationVR」などの新兵器をまだまだ隠し持っているPS陣営と比べ、Xbox側には武器も人材も何一つとして残っていない。もう、この無意味な消耗戦にも終止符を打つべき時が来た。前にも書いたことであるが、ゲーム業界はお互い協力し合い、携帯電話向け“ゲーム”(自称)など他の娯楽へと立ち向かっていくべきなのである。

無理に移植をしたからこんなことに…


 というわけで。ここまで、Xboxが現在の消耗戦に至るまでの経緯を簡単に説明したわけであるが、ここからは1ゲーマーとしての俺の感覚から述べてみることにしよう。ここからは基本的にXboxの悪口なのでご注意ください。
 …まず、今でも忘れられないのが、あの「ファイナルファンタジー13」の惨事である。当時、FF13はPS3独占タイトルとされていたが、その後にXbox360にも対応することが発表された。当時、最先端であったブルーレイを採用したPS3とDVDのXbox360では6倍もの容量差が存在し、Xbox側は3枚組みの体制を採用したものの、大幅にゲーム性が制限を受けてしまったのである。具体的には、極端な「1本道」構成はDVDのメディア容量に合わせたものであろうし、不完全な「改造システム」も、前のマップに戻れなくなって仕様を変更したものだと考えれば納得が行く。また、ゲーム中ではイベント専用マップであった「ライトニングの家」も、もともと探索できる場所として作られていたらしい。これらは全て、対応ハードに急遽Xbox360を追加したことによる弊害である。もちろん、製作者側から正確に明言されたわけではないのだが、恐らくは背後に金の動きがあって、言えないことまでを含めた契約なのであろう…。
 ――その他の面においても。例えば、「エースコンバット」シリーズは、元々PSハードで成長してきたソフトであったが、その人気の絶頂期に、最新作である『6』がXbox360で発売されることが決定された。そして、その『6』は、未だにPS3などの他ハードに移植されていない。これは、マイクロソフトが開発費の一部または全部を負担して強引に移籍させたため、契約上絶対にPSハードで出すことができないという説が濃厚である。ちなみに、シリーズはその後、昨年末にPS4での『7』が発表されるまで迷走に次ぐ迷走を重ね、一時期は本気で打ち切りさえ心配されていた。これを考えると、ひと時の金に翻弄され、ユーザーを裏切ることがいかに愚かかということがよく分かるというものだろう※C社の悪口ではありません。その他、「テイルズ」「地球防衛軍」など数多くのタイトルが、この「プロジェクト:ミッドウェー」の飛び道具として用いられたのである。それらの作品は、後にPSハードへと移植が為されるまで、そのほぼ全てが微妙な扱いになってしまっていた(※ちなみに「アイドルマスター」はゲーム機版の初代はXboxなので一応除外)
 …要するに。マイクロソフトは、金の力で強引に日本市場を奪おうとしたのである※N社の悪口ではありません。当時、一過性に過ぎなかった謎の体感ゲームハードが大ブームになっていたこともあり、その「ミッドウェー作戦」が本当に成功していたら、本当に日本のゲーム市場が台無しになっていてもおかしくなかったのである。とりわけFF13の件は、俺のようなFFシリーズファンにとって、今でも暗い影を落とし続けている。こういう相手に、怒るのではなく「争いをやめて協力しよう!」などと言っている俺は、たぶん相当心が広いよ。

 ということで。Xboxの「ミッドウェー作戦」は失敗に終わり、もはやゲームハード戦争の結末は誰の目にも明らかになった。Xbox360での奇襲攻撃はある程度の功を奏したが、もはや今世代となっては、日本市場でのXboxOneの普及台数は累積6万台とPS4の1ヶ月の販売数よりも少なく、マイクロソフト陣営は日本に攻撃を仕掛ける意思すら無くしてしまった。そして、頼みのアメリカ国内においても、赤字覚悟の白兵戦を用いて、やっとPS4と1:1くらいのところにまで持っていけているに過ぎず、もはやそれは「消耗戦」と形容するしかないのである。
 …もっとも、これは至極当然のことである。だって、性能が低いうえに値段が高いハードを出してしまったのだから。そのうえ、前世代に日本市場で行った数々の行為を見るに、別にマイクロソフトはゲーム文化自体が好きとかそういうわけではなく、ありもしないソニーのPC業界への侵略を恐れて、勝手に自爆しただけのようだ。そういう、金の力でエンターテイメントを台無しにしようとした奴が滅ぶのは、至極当然であり、因果応報というものなのである。ちなみに、こういうことを書くと、(;・∀・)「でもソニーだって、儲かるからゲーム業界に参入しただけなんじゃ…?」と思う方も居るかもしれない。確かに、当初はそういう面もあったのかもしれないが、昨今の「大小様々なゲームへの開発支援」「ネットワークサービスの充実」「振るわなかったハードの根強い市場存続」などを鑑みるに、今やソニーこそが最もゲーム業界を愛している企業であることは疑いようもない事実なのである。そもそもソニーは、映像・音声などの技術を活かしたエンタメ事業にも力を入れている会社であり、映像・音声の最新技術を娯楽部門で活かしたゲーム作品に傾倒するのは、当然とも言える話なのである。
 ――ちなみに。この、初代Xboxの開発コードネームが「プロジェクト:ミッドウェー」だったことは、割と最近になって公開されたのであるが、これが発売当初に明かされていなくて良かった。だって、これはもう明らかな死亡フラグなのだから。この手の、歴史に学んで同じ名称を付けたものに、成功したパターンを見たことがない。逆に日本人としては、何だかよく分からないけど相手が勝手に自爆していったという微妙な思いを感じている。これが逆に、PS陣営が米本土上陸を決意しての「プロジェクト:ミッドウェー」ならばそれはそれで燃えるのかもしれないが、やはりそういうことを言うと必ず失敗してしまうため、もはや何も言わずにやってくれれば良いというものである。やれ、今やゲーム業界も現実世界と同じように、戦国時代が終わりを告げ、無駄に覇権を争って殺し合う必要など一切無くなってしまった。だから我々は、過去の辛い歴史を乗り越えて、「ゲーム」という同じ文化を愛する共に者として、手を取り合っていくべきなのである。ん? まだ何か一社残っているって? 案ずるな。あいつももう長くないよ。

(2016年6月5日)

登録タグ/ ゲーム一般
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