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管理人の日記
やっぱこれ最高傑作ですよね?
いろいろあった3年だったね |
「遊戯王5D's(ファイブディーズ)」は、アニメ「遊戯王」シリーズの第3作であり、2008年4月から2011年3月に掛けて全154話が放送された。本日は、この俺が最もお気に入りとする作品について振り返ってみることにしよう。
…まず、概要から述べてみよう。「遊戯王5D's」は、シリーズ第2作:「GX」に引き続いたアニメオリジナル作品であり、その大きな特徴として、バイクに乗ってカードバトルを行う「ライディングデュエル」(←!?)が採用されたこと、そしてカード的には「チューナー」を用いて強力モンスターを呼ぶ「シンクロ召喚」が新登場したことなどが挙げられる。
――そして。放送終了から5年が経った今となっても、この「5D's」はファンから深く愛されている。その人気たるや、もはや原作漫画にも匹敵するクラスであり、新たなシリーズのパイオニアと呼んでも過言ではない。やれ、こういう記事ではネガティブなことはあまり言いたくないのであるが、この後の第4作:「ゼアル」と第5作:「アークファイブ(放送中)」があまり出来が良くないとされている(参考:ゼアルに関しては【2014/3/25】、アークファイブに関しては【2015/11/3】などを参照)ことも合わせ、今なお「5D's」は根強い人気を誇っているのだ。
では、そんな「5D's」の何が良かったのだろうか。それは、熱さと笑いのバランスがとてもよく取れていることである。
…まず「熱さ」に関してであるが、デュエル面に関して言えば、新システムである「シンクロ召喚」を用いた見ごたえのあるデュエルが多く展開される。もちろんシンクロ一辺倒というわけではなく、従来通りの特殊な効果モンスター、「ダークシンクロ」「地縛神」といった闇のカード、未来世界からの刺客:「機皇帝」などなど、多彩なカードが登場する。また、それらは全て物語と連動しており、デュエルを通してよくキャラクターの人間性が表現されているのだ。(;・∀・)「えっ、そんなのカードバトルアニメだから普通じゃね?」と考える方も多いだろう。うん、俺もそうだと思うんだけどね…。また、物語面においても、南米神話をモチーフにした第1部と未来世界からの侵略者と戦う第2部のメインシナリオは共に良く練られており、その枝葉に渡るエピソードまで人気が高い。やれ、作中には1回しかデュエルを行わないキャラクターも多いのだが、そういった人物に関しても描写が薄いと感じることはまず無い。その、物語とカードバトルが連動した熱さにより、登場キャラクターのデッキをリアルカードで作りたいと思った人も多いはずだ。これはもう、単体のアニメ作品としても、カード販売の宣伝作品としても、理想的な作品なのである。
――また「笑い」に関してであるが、上記のような熱さとは裏腹に、5D'sはシリーズで最もネタ要素に満ちていると言って良い。もはや伝説となった「決闘者がバイクと合体」を皮切りに、「まるで意味が分からんぞ」「僕だ!」「俺に合った仕事が無い以上仕方あるまい」などの界隈で今も愛される台詞、その他にも狂った世界観を表現した「どうしてD・ホイールと合体しないんだ」などなど…。全般に、後続の作品で見られるような媚びたネタが少なく、むしろ真面目にやっているからこそ笑ってしまうようなものが多いということは特筆しておくべきであろう。このネタとガチの絶妙なバランス感覚も、「5D's」の大きな魅力であると言えるのだ。
というわけで。ここからは、「5D's」に関する俺の思い出を述べてみることにしよう。放映時期の2008年〜2011年と言えば、ちょうど俺にとって大学時代を横断する時期であり、初めアニメ版に興味を持った「GX」の終盤から続けて視聴を開始し、その勢いを保ち続けて最後まで見続けてしまった。154話という長期アニメをリアルタイムで全て視聴するのは、恐らくこれが最初で最後であろう。
…そして、その当時の感想としては。序盤こそ世界観の変更に戸惑ったものであったが、すぐにドップリとハマり込んでしまい、第2部のWRGP編に達する頃には次回予告を何度も何度も繰り返し見ながら放送を首を長くして待ったものだった。また、当時はアルバイトをしており資金力に余裕があったため、リアルカードも購入してデッキを作り、友人と朝まで対戦を楽しんでいた。また、ゲーム版であるPSPの「タッグフォース」シリーズも、この頃全盛期を迎えており、1年ごとに発売された『4』『5』『6』の3作を、アニメ展開と併せながら大いに楽しんでいた。…とまあ、こんな感じで。要するに、「5D's」の時代は、俺にとって最も「遊戯王」というものにハマり込めた時間だったのである。
――そんな「5D's」で、俺が最も好きなエピソードはと言うと。基本的には全て好きなのであるが、あえて挙げるのであれば、ベタではあるがWRGP編の終章:アーククレイドルであろうか。物語的にもカードバトル的にもまさに最高潮というものであり、あれほど盛り上がったアニメを俺は他に知らない。1年以上に渡ったWRGP編の総決算となる物語面も、驚愕の戦術が数多く用いられるデュエル面も、その全てが素晴らしい。あれをリアルタイムで見れたのだから、当時の俺はどれだけ満ち足りていたものだっただろうか。
さて。一応、その後の過程についても述べておくことにしよう。大満足で「5D's」の視聴を終えた俺は、続けてシリーズ第4作の「ゼアル」も見始めたのだが、ご存知の通り、序盤こそ歴代シリーズ並みの出来を保っていたものの、物語が進むごとに少しずつデュエル内容が悪化していき、第2部が始まる頃には興味をほとんど失ってしまっていた。そして第5作の「アークファイブ」に関しては、「ゼアル」からの巻き返しを期待したのであるが、ごく一部の要素が改善された以外は更に出来が悪くなってしまっており、特に第2部の『5D's』をパクっ…オマージュした「シンクロ次元編」のあまりの出来の悪さと不快さに耐えられず、ついには途中で視聴を打ち切ってしまった。ここで、俺の中での「遊戯王」は終わったのである。一人の5D'sファンとしてシンクロ次元編は無かったことにしています。マジです。
…というわけで。俺にとって「遊戯王5D's」は、幼い頃に親しんだ遊戯王の新作として、アニメと連動してカードを楽しんだ作品として、そして心の底から楽しむことができた最初で最後のアニメとして、今なお忘れえぬ価値を持っているのである。これほど没頭できるものは、アニメ作品はもちろん、他の娯楽においても人生で何度も出会えるものではない。それくらい、俺にとっては貴重な作品なのである。
――さて。そんな俺が、いま望むこととしては。もちろん、一番としてはアニメ最新作がまた「5D's」のように楽しめる作品となってくれることなのだろうが、もう新作については完全に無関心になってしまったため、正直期待をしていない。というわけで、俺が望むのは、「5D's」のBlu-ray版の発売である。遊戯王は「5D's」から16:9のワイド画面での制作となり、数多くの迫力ある映像を楽しむことができる。やれ、2016年という時代になると、ハッキリ言ってただ視聴するだけであればいろいろと手段があるのだが、そういうものではなく、俺は最高画質の「5D's」を楽しみたいし、この傑作をいつでも楽しめるよう手元に置いておきたいのである。うん。いつまでだって待ってますよ。
(2016年6月4日)
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