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管理人の日記
Time to Say Otsudesu.
ある外国の辞書では、「お疲れさま
= Japanese “Good bye”」と載せられているという。なぜ日本では、「お疲れさま」が「さようなら」という意味になっているのだろうか?
・・・まあ、結論から言ってしまうと、例えば「おはようございます」も「こんにちは」も、本来の「お早く出会いましたね」や「今日はご機嫌いかがですか?」という使い方は忘れ去られており、それぞれ“挨拶で使う定型句”以外の意味は無い。よって、「お疲れさま」も、そのような決まり文句の一つとして捉えるべきなのだろうが・・・それを言ったらおしまいなので、強引に話を進めてみることにする。
――そもそも「お疲れさま」という言葉には、「働いてくれてどうもありがとう」という相手への敬意がこもっており、その意味で“何らかの活動をした人”に対して満遍なく使えるねぎらいである。だから、1日仕事を頑張った人に対して「お疲れさま」と言うのは、何も不思議では無い。しかしそれならば、朝の挨拶は「疲れましょう!」であり、昼に声を掛ける時には「お疲れですか?」になるはずだ(?)。更に言えば、「お疲れさま=さようなら」と書いたが、そもそも「さようなら」も語源は「左様なら」であり、それ自体には何の意味も無い。うむ。こんなふうに難癖を付けていると何も喋れなくなってしまう。考えるんじゃない、感じるんだ!!
しかし、である。「お疲れさま」の一番の問題点は、「疲れる」という言葉の意味が未だに残っていることである。例えば、まったりと過ごした日の帰りに「お疲れさまです!」などと言われたら、(;^o^)..(別に疲れてないし・・・)などと反論してしまうのも致し方ない。しかも近年では、“「ご苦労さま」は上から目線の表現である”という解釈が広まってしまったせいで、ますます「お疲れさま」の使用頻度が増している。ちなみに俺は、原則として「お疲れさまです」を使用せず、「さよなら」「では失敬」「バイバーイ!」などを使い分けるタイプである。俺は疲れ知らずなので・・・。
ちなみに、若者たちの間では、「お疲れさま」は「乙(おつ)」として略されることも多く、「乙です^^」などという形で用いられている。となると、「甲です」「丙です」などとイタズラしてみたい気持ちも出てくるが、ここはグッと堪えよう。その他、ゲーム類では「落ちる・落ちた」という意味で「乙る・乙った」という言葉を使うこともあるが、これは同じ表記ながら語源が違うので注意しなければならない。マジどうでもいい知識だなコレ。
――とまあ、そんな感じで。この「お疲れさま」は、乱用されすぎてありがたみが(文字通り)減ってしまったように思えるのだ。もちろん、「お疲れさま」の言葉自体は素晴らしいのであるが、この言葉が適任である“思いっきり疲れる”という状況は意外に少ないものである。逆に言えばそれは、「状況さえわきまえれば実に効果的」というものだ。だから、もしあなたに意中の人が居るならば、その人が思いっきり疲れたその時にこそ、万感の思いを込めた「お疲れさま」を言ってみよう。すると間違い無く、好感度は大幅にアップする。えっ、俺が疲れている状況?
ハデス様とか鬼東北を撃墜した瞬間かな・・・。
さて。そんなこんなで、「お疲れさま
= さようなら」ということは、である。つまり「さようなら = お疲れさま」ということも言うことができる。さらに、「お疲れさま」の中には相手への感謝の意も入っていることから、「ありがとう = お疲れさま」と述べることができるだろう。(;・∀・)「それぞれ『お疲れさま
⊂ さようなら,
ありがとう』なのでは?」とか細かいことは言ってはいけない。
・・・となると、それらの言葉を機械的に置き換えることもできてしまう。例えば、FF10のエンディングにおいて、日本語版と海外版でセリフが異なることで有名な例のアレは、現代版だと「お疲れさま」になるだろうし、100%逃げられるアイテムは「お疲れは突然に」などという名称になるだろう。また、某アニメにおけるホモくさいキャラの名言も「お疲れ。君に逢えて、嬉しかったよ」などと上から目線になってしまうし、「みんなのうた」のノスタルジー溢れる名曲も「お疲れ・お疲れ
先生〜」という飲み会のコールみたいな感じになってしまう。頑張って進めた推理アドベンチャーのラストエピソードが「逆転、そしてオツカレ」という題名だったら弁護士バッチを投げつけてしまうだろうし、「おつかれ原発1000万人アクション」などと言われると略して乙原発かよとかツッコミたくなってくる。長期連載プレイ日誌の最終話が「ありがとう」だと意味深だが「お疲れ」では何が何なのか分からない。ゲーセンで1プレイが終わったあとのメッセージも、「OTSUKARE
for PLAYING」である。ここまで来ると滅茶苦茶だ・・・。
――そんな感じで。皆さまには、世の中で「ありがとう」や「さようなら」を見つけたら、それを即座に「お疲れさま」「乙」へと変換してみる方式を提唱したい。全く意味が分からないと思うかもしれないが、これぞまさに「乙」というものだ。「乙」とは、言葉ではなく、“気持ち”なのである。意味分かんねえよ!乙の乱用やめろ!!!
(2013年2月19日)
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