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管理人の日記
現状、ガイアナイトよりリヴァイエール・リバイス・アシッドゴーレムを使い分けたほうが強いんだよな…
さあ、今年もこの時期がやってきた。風物詩となってきた感のある遊戯王カードの制限改訂である。この制限改訂では、デッキに入れられるカードの枚数が変化し、通常なら同名カードが3枚まで入れられるところを、「準制限」だと2枚まで、「制限」だと1枚まで、そして「禁止」であれば1枚もデッキには入れることができなくなる。それにより、大会上位の強力デッキが弱体化させられると同時に、過去の強力デッキが強さを取り戻す場合もあるため、ゲーム環境は大きく変化することになる。そのため、遊戯王カードのプレイヤーにとっては今後を左右する重大な出来事であり、決闘者たちは今か今かと発表を心待ちにしているのだ。
・・・さて、この「制限改訂」の目的は、一つには強力デッキを規制することによる「ゲームバランスの調整」という狙いがあるのであるが、それと同じくらい大きな目的として、「カード売り上げの促進」というものも存在する。確かに、企業としては「カードの売り上げ」は第一というものである。そして、その観点から制限改訂を眺めてみると、発売元のコナミがどういう意図をもって制限リストを作っているかが分かるのである。
――それでは、今回発表された2012年9月制限を解説していこう!
◆2012年9月/制限改訂 (黄色は緩和) |
◇禁止カード 「氷結界の龍 ブリューナク」「未来融合-フューチャー・フュージョン」 ◇制限カード 「甲虫装機 ダンセル」「甲虫装機 ホーネット」「カオス・ソーサラー」 「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」「イビリチュア・ガストクラーケ」「発条空母ゼンマイティ」 「血の代償」 「スポーア」「月読命」 ◇準制限カード 「魔界発現世行きデスガイド(英:Tour Guide From The Underworld)」「レスキューラビット」 「強欲で謙虚な壺」「召集の聖刻印」「E-エマージェンシーコール」「ヒーローアライブ」 「神秘の代行者 アース」「デブリ・ドラゴン」「BF-月影のカルート」 「名推理」「聖なるバリア -ミラーフォース-」 ◇制限解除 「マシュマロン」「ネクロ・ガードナー」 「光の護封剣」「レベル制限B地区」「デステニー・ドロー」「緊急テレポート」 「魔法の筒」 (前回改訂:【2012/03/01】) |
「氷結界の龍
ブリューナク」 ★6・水属性・海竜族/シンクロ ATK/2300
DEF/1400 ◆チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上 (制限→禁止) ◆手札を任意の枚数墓地へ捨て、捨てた数だけフィールド上のカードを選択して発動できる。 選択したカードを持ち主の手札に戻す。 DT01-JP031/Ultra Rare |
今回、移動カードが特に多いが、基本的には相手のカードを片っ端から破壊しつつ強力モンスターを展開するという超凶悪デッキ:【甲虫装機】が壊滅し、その他の【恐竜族】【聖刻】【カオスドラゴン】【E・HERO】などが順当に弱体化される結果となっている。【恐竜族】では展開の軸となっていた「レスキューラビット」と9月登場の海外新規カード:「魔界発現世行きデスガイド」が共に準制限となり、【聖刻】【カオスドラゴン】の両デッキの切り札であった「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」がついに制限カードとなった。また、【E・HERO】では「E-エマージェンシーコール」と「ヒーローアライブ」が共に準制限となって安定性がダウンした。また、先行1ターン目で相手の手札の大半を落とすことができる「イビリチュア・ガストクラーケ」と「発条空母ゼンマイティ」は共に制限カードとなり、コンボ自体が消滅してしまった。
・・・逆に、緩和組では、まずは禁止カードであった「月読命(つくよみ)」が6年振りに制限復帰を果たしたことが印象的である。「月読命」の効果は、召喚するたびにモンスター1体を裏側守備表示にできるというものであり、その攻撃力は1100であるため、守備力が1100未満のモンスターであればどれだけ攻撃力があっても戦闘破壊をすることができる。また、「月読命」はエンドフェイズごとに手札に戻るため、相手ターンで戦闘破壊されることもなく、何度でも効果を使用することができる。・・・と、かつて「月読命ライン」なる守備力の指標を生み出したモンスターは、果たして現環境にどのような影響を与えてくるのだろうか。期待である。
――その他の緩和組でも、「過去の強力デッキのキーカード」「そこそこ優秀なチューナーモンスター」「強力な汎用カード」などが幅広く緩和されており、デッキが組みやすくなっている。あの「聖なるバリア -ミラーフォース-」が2枚制限に緩和されたのは驚きであるが、まあ「激流葬」が準制限に緩和されていた時点で予想できていた展開である。まあ、「未来融合-フューチャー・フュージョン」の禁止でとばっちりを喰らったデッキや、強力な汎用魔法・罠カードの緩和によりテーマデッキ・ファンデッキの個性が減ってしまう危険性もあるが、その辺りは上手くやっていけば良いであろう。
と、そんな感じで、個人的には今回の制限改訂はかなり良い感じだと思ったのだが・・・一つだけ残念なのが、「氷結界の龍
ブリューナク」の禁止化である。というのも、シンクロ召喚はかつて非常に猛威を奮ったが、最近では「氷結界の龍
トリシューラ」の禁止化、強力なギミックである「植物セット」(「ローンファイア・ブロッサム*2」+「ダンディライオン」「スポーア」「グローアップ・バルブ」)の完全壊滅、「TG-ストライカー」「TG-ハイパー・ライブラリアン」など優秀モンスターの制限強化により、ここ1年で凄まじく弱体化させられてしまい、もはや「シンクロ召喚」は環境の最前線に出てこられるレベルでは無くなってしまった。
・・・だからこそ、俺としてはシンクロは静かに楽しませてほしいのであるが、そこに追い打ちを掛けたのが、今回の「氷結界の龍
ブリューナク」の禁止化なのである。確かに、万能除去やループコンボに使われ、禁止レベルの活躍をしたカードではあるが・・・既に全盛期を過ぎたこのカードを規制するのには、どうにも嫌な気持ちしか出てこないのである。今回、強力なシンクロサポートである「緊急テレポート」が制限解除となったが、もはやシンクロ召喚をするよりもエクシーズ素材に使ったほうが良いであろう。正直、今回の改訂により、「シンクロ召喚をしよう」という意欲はかなり少なくなってしまったのである。
――まあ、「コナミ側の思惑」という観点から、このタイミングでブリューナクが禁止された理由を考えてみると、その狙いは実に単純である。要は、「新しいエクシーズモンスターを買ってね!」ということであろう。しかし、そういう思惑が見え見えとなった今回の改訂は、俺としてはどうにも好きになれないのである。確かに、エクシーズ召喚は強くて面白いが、それを推進するために、わざわざシンクロの死体に鞭を打つようなことはやってほしくない。しかし残念ながら、この傾向は今後も続くことであろう。もうこうなったらゴヨウトリシュDDBを解放してシンクロとエクシーズで戦争するしかねーぞ。
(2012年8月20日)
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