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管理人の日記
どういう…ことだ…?
やれ、この2月はプレイ日誌の執筆で忙しかったため書けなかったのだが、遊戯王カードでは2012年3月改訂の新しい制限リスト(適用済み)が発表されていた。このリストは、恐らく次の「タッグフォース」に相当する遊戯王カードのゲームでも使用される制限であるため、俺のようなゲームソフト専門のプレイヤーにとっては、極めて重要な改訂となる。が、その改訂が、まるで意味の分からないものとなっていたのである。
さて、2012年度の下半期と言えば、「No.30
破滅のアシッド・ゴーレム」「ヴェルズ・バハムート」「ヴェルズ・ウロボロス」「No.61
ヴォルカザウルス」「迅雷の騎士ガイアドラグーン」「No.11
ビッグ・アイ」などなど、呼び出しがいのある強力エクシーズモンスターが次々と登場し、またそういった大型モンスターを召喚するためのサポートカードも数多く登場したことが特徴的であった。ご存じの通り、俺はどんどんと新しいカードを使っていきたいクチであるため、このような魅力的なカードが続々と出てくる環境は非常に魅力的に思え、そして早くそれらのカードを「タッグフォース」でも使ってみたいと思ったものだった。
――が、その「タッグフォース」シリーズの続編でも使われると思われる今回の2012年3月の制限リストは、以下のようなものだったのである。
◆2012年3月/制限改訂 (黄色は緩和) |
◇禁止カード 「氷結界の龍 トリシューラ」「グローアップ・バルブ」「スーポア」 「ダスト・シュート」 ◇制限カード 「神秘の代行者 アース」「TG ストライカー」 ◇準制限カード 「Reborn Tengu(※日本未発売カード)」「血の代償」 「マシュマロン」「ライトロード・サモナー ルミナス」 「緊急テレポート」「紫炎の狼煙」「レベル制限B地区」「激流葬」 ◇制限解除 「リビングデッドの呼び声」 (前回改訂:【2011/09/01】) |
「激流葬」 通常罠 (制限→準制限) ◆モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動する事ができる。 フィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。 BE01-JP188/ Ultra Rare |
・・・・・・。
なんと、あの「激流葬」が準制限カードに緩和されてしまったのである。通常罠:「激流葬」は、「モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時、フィールド上のモンスターを全て破壊する」という極めて強力な効果を持っており、「聖なるバリア
-ミラーフォース-」と共に、「制限カード」の立場で遊戯王を代表する罠カードとして活躍してきた。
・・・が、そのような強力なカードが、デッキに2枚も入れられるようになってしまったのである。この「制限→準制限」というのは非常に大きなもので、単純にデッキから引く確率が2倍になるのはもちろん、1度使い終わっても2回目という可能性が出てくる。そして相手も2枚入れられることを考慮すると、合計4枚の「激流葬」が飛び交うことになり、もう片っ端から全モンスターが破壊される混沌の環境となってしまうのだ。
ところが、更に問題なのは、このような強力な罠カードをもってしても現環境は止めることができないということである。というのも現在では、ここ最近の新パックで登場した「甲虫装機」「聖刻」というテーマデッキが活躍しているそうだが、それがどうやら片っ端から相手のカードを破壊したうえで一方的に大型モンスターを展開できる超強力デッキらしく、それこそ「激流葬」くらいの凶悪カードをもってでしか立ち向かうことができないのである。しかし、もちろんそのような凶悪デッキのほうも「激流葬」を2枚採用できるようになるため、結果として、いかに相手の場を吹き飛ばしつついかに自分だけが大型モンスターを展開できるかという混沌すぎる環境となってしまったのだ。まあ、昔から遊戯王はそういう気があったが、しかし「激流葬」が2枚あっても止められないような鬼環境は、ハッキリ言って今回が初めてであろう。
・・・まったく、俺は昔から、制限カードである「聖なるバリア -ミラーフォース-」を一つの基準として考えており、「相手モンスターが攻撃宣言をした時、相手の攻撃表示モンスターを全て破壊する」というような強力なカードが活躍できない場合、むしろその環境のほうがおかしいのだと思ってきた。ところが、こんな「激流葬」*2でさえも力不足というような状況では、ハッキリ言ってミラーフォースが3枚入れられても使う人は居ないであろう。それはつまるところ、「モンスターを破壊する」だとか「伏せカードを使う」だとか、そういう遊戯王カードの基本システムが根本から狂っているということに他ならないのである。
――となると、この場合はゲームバランスを調整するために、「トップデッキを規制する」か、または「強力な汎用カードを緩和する」かのどちらかが求められるが、基本的に制限改訂では新しいデッキはあまり規制されない(売り上げの問題と言われている)ため、そちらの方面は望み薄である。ということで今回、汎用カードの「激流葬」が緩和されるに至ったのであるが・・・上で書いた通り、並み居る凶悪デッキのほうも「激流葬」を多く投入できるようになるため、結果として環境の抑制には全く繋がっていないのである。もう、これは何が何だか分からない・・・。
さて、今回の改訂では、高速のシンクロ召喚をサポートしてきたカードたちが規制され、また「リビングデッドの呼び声」などの強力な汎用カードも緩和されたため、デッキの構築を良い意味で見直す必要が出てきたのだが、しかしそれさえも全て押し流してしまうのが、「激流葬」の制限緩和である。まったく、本来ならば「リビングデッドの呼び声」だってノーコストの蘇生カードであり、十分に強力なはずなのであるが、それさえも全くインパクトが無いほどに、「激流葬」の件は衝撃的だったのである。もう俺は、「聖なるバリア
-ミラーフォース-」が無制限に緩和されたとしても、全く驚くことは無いであろう。
・・・しかし。こうなると、次の「タッグフォース」に相当するゲームは、もう何を召喚しても「激流葬」などで片っ端から消される混沌としたゲームになることであろう。せっかく、高レベルエクシーズモンスターなどの面白いカードが続々と登場してきているというのに、肝心の環境がこれでは台無しである。やれ、「カードゲーム」とはそういうものではないだろう。一方的にカードを展開して相手を倒したいだけなら、壁とでも対戦してろよ。
(2012年3月25日)
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