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ノーバグ低レベルクリアー(GBA)プレイ日誌
めっちゃ早口で言ってそう |
約半年間に渡ったFF6プレイ日誌も、今回が最終話である。ラストは、GBA版で追加された裏ボスである「カイザードラゴン」と「オメガウェポン」との戦闘を取り扱い、おまけとして連戦モードの「魂の祠」にも触れた後に、プレイ全体を振り返ってみることにしよう。
やれ、「魂の祠(“たましいのほこら”)」は、GBA版で追加された全128戦の連戦モードであり、INT版FF12の「トライアル」がこれを参考にしたことでも知られている。利用条件は、「カイザードラゴンを倒す」「本編シナリオをクリアーする」の2点であり、その両方を満たすことで、モブリズ北の島から挑むことができる。途中セーブは不可能だが、全128戦が10パートに分けられており、その間に休憩と外への脱出が可能である。ただし、脱出をした場合は、最初からやり直しとなる。そして、最後までクリアーすると、「マスタークラウン」という称号アイテム(だいじなもの)がもらえる。
…さて、その大きな特徴として、本編で一度しか戦えなかったボスも登場し、その戦利品も全てそのまま手に入れることができる。そのため、一部の個数限定アイテムを再入手できるようになったり、完全期間限定だった「フォースフィルド」を再習得できるようになったりする。そしてもちろん、様々な強敵たちを相手に、育て抜いたキャラクターたちで腕試しができるというのも大きいだろう。
というわけで、内容だけ見ると、この「魂の祠」は、FF12のトライアルと同じように、クリア後の大きな遊び要素として取り上げる価値がありそうな感じであるが、最大の問題として、ここの敵からは経験値が普通に手に入ってしまう。よって、低レベルプレイでは、極めて遊びづらい施設となっている。一応、「けむりだま」の使用やLR逃亡が可能なバトルもあるが、全面クリアを目指すのであれば、最終的なレベルアップは避けられない。また、FF6にはレベルアップボーナスがあるため、最強育成においての利用も気を付ける必要があるだろう。
…しかも、基本的に新モンスターが登場せず、強化個体も無く、最終戦で出てくるのもカイザードラゴンというのも微妙さを際立たせている。例えば、ジークフリードが登場すると言った遊び要素は無く、バルガス・オルトロス・ケフカなどのキャラクター性がある敵もほとんど出現せず、本編中では見られなかった“夢の組み合わせ”みたいなものも存在しない。一応、完全新規で「アンラックズ」という敵が4種類登場するのだが、これはマジックポットの亜種と呼ぶべきであり、戦いを楽しむ部類の相手ではない。4種類のアンラックズからは、それぞれフォースシールド・皆伝の証・ソウルオブサマサ・スリースターズと激レアアイテムを盗めるのだが、敵のレベルは91もあるため、低レベルクリアーでは高嶺すぎる花である。
――その他、戦闘時の演出は、背景は「カイエンの夢:第1エリア」で、BGMは幻獣防衛戦で使われた「幻獣を守れ!」(最後のカイザードラゴン戦のみ「死闘」)で統一されている。率直に言うと、飽きる。全128戦を超えるためには、1時間単位で時間が掛かるので、ノーセーブでやっていると非常に疲れてしまう。この辺りは、FF12のトライアルでは、マップはステージごとに、曲もパートの区切りごとに変更されており、後発ならではの工夫が為されていた。
やれ、これらの点に関しては、FF5のGBA版で登場した「亡者の巣窟」のほうが良かったであろう。登場するのは、「本編中のボスが強化された個体」であり、基本的に経験値は手に入らない(「ソル
カノン」のみ、初回撃破時と同じく経験値40を持っている)。また、マップは全て、そのボスと元々戦ったときの背景になっている。極端な雑魚敵は登場せず、5戦×6セットの合計30戦が待ち構えている。
――ただ、あちらに関しても、「ラスダンのネクロフォビアが最後であり、裏ダンジョン系統の敵は復活しない」「結局のところ、乱れ打ちで全て倒せてしまう」「戦利品がほぼ無く、純粋な腕試しにしか使えない」といった不満があるようだ。ふむ…。まあ、FF5のGBA版は2006年10月に、FF6のGBA版は2006年11月に発売であり、恐らくは別のスタッフで別々に開発をしたのだろうから、この辺りは仕方がないのかもしれない。
そんなわけで。「魂の祠」は、やはり低レベルクリアーにおいては、おまけ的な扱いとするのが妥当なところであろう。
…ということで、今回のメインディッシュは、前述の通り、裏ボスである「カイザードラゴン」と「オメガウェポン」との戦いになっていく。こちらは、単体出現であるため、バトル前に十分な戦略を練って戦っていくことができ、やり込みプレイの相手として相応しい…はずだ。
――さあ。FF6は、本編にはこれと言った裏ボスがおらず、GBA版で追加された竜の巣に関しても、これまでの強化版/伝説の八竜は、バトル的な満足度は今ひとつというところであった。だが、この裏ボス2体は、両者とも形態変化を持つ特殊なボスであり、一筋縄では行かない相手となっているはずだ。さあ、頼むぞ。私を楽しませてくれよ!
バリアチェンジで形態変化をすることにより、65535([FFFF]16)より高いHPを表現している |
そんなわけで、裏ボスの第1弾:「カイザードラゴン」戦である。しかし、誠に残念ながら、こいつは弱い。
…さて。FF6では、モンスターの最大HPは65535が限度である。これは、プログラム処理上の問題であり、詳しい理屈は知らないが、16進数でFFFFまでしか数えられないようになっている。本編で登場する敵の最大値は、魔神のHP63000で、次点がケフカの62000である。ところが、味方側の火力は大爆発してしまっており、特別な最強育成などをしなくとも、乱れ打ちで1回の行動につき9999を超えるダメージを与えることができる。一般に、FF6の難易度が低いとされることが多いのには、間違いなくこの「味方の攻撃力と敵HPのバランスの悪さ」が関係していると言えるだろう。
――しかしながら、今回扱うカイザードラゴンとオメガウェポンは、このHPの問題を克服している。オメガウェポンについては後で詳しく触れるとして、カイザードラゴンについては、合計5回のバリアチェンジ(開幕を含む)を経て、最終形態になってから倒せるようになっている。このバリアチェンジは、時間経過で行われるほか、HPを削ることでも使わせることができるだめ、肉弾戦を挑んだ場合の敵HPは実質的に5倍ということになる。ちなみに、単形態の敵のHPは65500で、これは16進数で表すと[FFDC]16である。全てがFFにならなかった。
そして。カイザードラゴンが使用する「バリアチェンジ」の内容は、通常と同じく、「8属性のうち、どれか1つを弱点に、その対となる属性を吸収に、残り6つを無効にする」というものであるが、加えて、カイザードラゴンは自分の弱点属性と同じ種類の攻撃を多用するようになり(ややこしい…)、例えばバリアチェンジで炎が弱点になった際は、「ファイガ」や「メルトン」を使う行動パターンへとシフトする。ちなみに、「バリアチェンジで一度選んだ属性は、以降は弱点とはならない」というルールは存在せず、同じ属性のパターンが何度も来ることもあるようだ。
…さらに、5回目のバリアチェンジを終えると、敵は最終形態へと移行し、「心無い天使」を交えた多数の属性攻撃を使用してくるようになる。最後は、もちろん自動的に倒れることは無いため、65500のHPを正面から削らなければならない。そして、HPをゼロにすると、最後に約7000ダメージの「アルテマ」が飛んでくる。これを乗り切れば勝利である。
――ちなみに、敵はカウンター攻撃も多用し、こちらからの攻撃が必要な最終形態時には、「エターナルブレスorリベンジブラストor何もしない」の3種類から選ばれる。「エターナルブレス」は、大げさな名前であるが、要するにただの単体物理攻撃であり、シャドウなら簡単に受け流すことができる。「リベンジブラスト」は、「減っているHPのぶんのダメージ」を与える魔法攻撃であり、必中であるため、実質的には回避不能の単体即死攻撃と言って良い。
結局のところ、脅威となる攻撃がほとんど存在しない |
そんなわけで。敵の攻撃はなかなか多彩なのであるが、例によって「フォースフィルドで属性攻撃を無効化し、物理攻撃はシャドウがかばうで、魔法攻撃も魔法回避率で回避する」という「必勝法」によって、ほとんどの攻撃が避けられてしまう。しかも、敵のモードチェンジは、実時間で1分前後という短い間隔で行われ、4分ほど耐えていれば簡単に最終形態まで移行させることができるため、序盤は全く攻撃を仕掛ける必要が無い。その間は、「フォースフィルド」の他にも、「リレイズ」「ヘイスガ」などで守っているだけで良いのである。
…やれ、一応、敵の攻撃の中には、「クラウディヘヴン」などの失敗確定となる技も存在する(戦闘不能でゾンビ化するので、最後の「アルテマ」へのリレイズが不発となってしまう…はず)のだが、モードチェンジが早く、しかも“1分前後”という時間は実時間で数えている(行動回数や自身のATBゲージを溜める時間ではない)ので、こちらがモーションの長い行動を多く取れば、相手が各モードで1回しか行動しないようなことも有り得る。もちろん、「フォースフィルド」で属性耐性を盤石にする前に、防ぎにくい攻撃を多用されるような場合もあるが、実際にはそこまで厳しいパターンが連続するようなことはほとんど無いのだ。
――そして。敵が最終形態に移行したところで、やはりこちらの防御態勢を貫通できる攻撃は、単体対象の「ハイパードライブ」と、カウンターの際に1/3の確率で選ばれる「リベンジブラスト」に限られる。敵の大技に「マインドブラスト」というものがあるが、これはFF5と9での「グランドクロス」のようなステータス異常のみを与える内容であり、しかも魔法回避率を貫通することができない。技としても、アルテマウェポンの使う既存のものであり、GBA版ではエフェクトがへっぽこになっている。
以上の理由により、最終形態では、カウンターに少し注意を払えば、あとはたまに1人が殺されるだけである。そして、戦闘不能者が出たところで、よほど不用意でなければ、それが全滅に繋がるようなことは無いと言って良い。そして、敵は死に際に、ファイナルアタックとして約7000ダメージの「アルテマ」を放ってくる。これはさすがにアウトなのだが、単発での使用なので、「リレイズ」で蘇ってしまえばそれで終了、勝利である。
というわけで。このカイザードラゴンは、実は全く強くない。実戦時にも、マップ画面ですり抜け技(カイザードラゴンの下でメニューを開き、上ボタンを押しながらメニューを閉じると、何故かカイザードラゴンをすり抜けてしまう。逆方向も可能)を使って遊んだりするうちに勝ってしまった。というか初回での勝利である。
…まあ、なにせこいつは、あの伝説(笑)の八竜(笑)を束ねる存在であるからして、それと同じ方式で勝てるのは、ある意味で道理ではある。バトル前に、怒涛の勢いで難しい言葉を使って喋り出すのも、オタク特有の自分語りみたいなものであろう。また、自身を「全ての竜族の魂をいだきし我がカイザードラゴン」と紹介しているが、いだいているのは八竜の魂だけであるため、これまたオタクによくある、主語を大きくして自分を強く見せようとする習性であると思われる。総合して、オタクにありがちな異常なまでの自己評価の高さにより、カイザードラゴンは敗れてしまったのだ。
◆動画◆
これホントに低レベル? |
そんなわけで。カイザードラゴンを倒すと、「ディアボロス」の魔石が手に入り、竜の巣から外に出て終わりとなる。ディアボロスの内容は、「グラビガ×5・グラビダ×3」というものである。「グラビダ」は新魔法であるほか、レベルアップボーナスの「HP+100%」というのもGBA版で初であり、最強育成に新たな道を開いてくれる。ただし、FF6では、そのままレベルを99にしてもHPは9800程度まで上がるため、バハムートの「HP+50%」と比べた場合のメリットは、レベルアップ1回ぶんを他の魔石に振れるというくらいしか無かったりする。
…そして、「グラビダ」に関しては、「敵全体のHPを1/8にする」という何の変哲も無い内容と思いきや、なんと必中であり、かつボス系の敵にも有効である。よって、パラメーターに関わらずHPの高い敵には必ず9999ダメージを与えられる、低レベルクリアーでの究極魔法である。これを何回か使い、9999以外の数値が出たら、あとは「アルテマ」で終わる。あの「歩数ダメージ」すら過去にする、低レベルプレイで最強の攻撃手段である。グラビダ単体では絶対にトドメが刺せないというデメリットも、逆にファイナルアタックへの準備ができると捉えることもでき、プレイングでカバーが可能だろう。
というわけで。最後の魔法である「グラビダ」を、サボテンダー稼ぎで一通りのキャラクターに覚えさせておいた。
…その後、環境の変化も併せてパーティを組み直したところ、どうも「ライトブリンガー」がもう1本必要ということになったので、グラビダの試し打ちも兼ねて、ラスボスの神々の像&ケフカに再び挑むことにした。
――その結果、第1形態と第2形態は、それぞれグラビダで複数の対象に9999ダメージを乱発して瞬殺となってしまい、1体ずつ倒していた時は対策していたファイナルアタックに困ってしまった。そして、第3形態では、いつもの手順で「ラグナロク」を盗んだ後に、仲間を蘇生させ、グラビダ連発からのアルテマで終了させ、最終形態のケフカも9999を連発し、こちらもペースが早すぎたため、「アルテマ」のカウンターを喰らってしまったくらいであった(リレイズで復活して問題なし)。以上、あのラスボス戦がこんな感じである。これ本当に低レベルか?
死因:ぼう大なエネルギーを集中させたこと |
FF6最後の敵は、2体目の裏ボス:「オメガウェポン」である。しかし、惜しいことに、こいつも弱い。
…さて、オメガウェポンは、この名前で登場したのはFF8が初であり、GBA版FF6にも、アルテマウェポンと同じ姿で追加モンスターとして選ばれた。出現するのは、竜の巣の最深部であり、カイザードラゴンを倒した後に、その代わりとして出現する。ちなみに、これといった撃破報酬は無く、何度も復活することから、最強育成が終わったあとの腕試し相手として残されたのだろう。
――そして、今回も敵は、こちら側の大火力への対策を持っている。敵のHPは65000であるが、合計3つの形態を有しており、HPをゼロにすると2回まで形態を変化させて復活する。そのため、削らないといけないHPは195000以上である。他に同様の性質を持っている敵として、FF4のラスボスであるゼロムスも、この方式で約11万のHPを表現している。そのゼロムスと同じくオメガウェポンも、特殊な方法で敵の反撃を封じると、第1形態でバトルを終わらせることも可能なようだ。ちなみに、1つの形態のHPの65000は、16進数だと[FDE8]16である。やっぱり全てがFFにならなかった。
それでは、オメガウェポンと戦う…前に、「グラビダ」の習得によってバトル環境が変化したため、私はメンバーを組み直すことにした。
…具体的には、ゴゴを抜き、ティナを投入することにした。ティナの長所として、「勲章」抜きで魔法回避率を128以上にすることができる(ゴゴは、GBA版以降では「勲章」が装備できず、魔法回避率を128以上にできない)。これにより、ティナ・セリス・シャドウ・ストラゴスのメンバーで、全員が魔法回避率128以上を達成できるようになった。そして、物理攻撃に関しては、例によってシャドウが物理回避率128以上での“かばう”でシャットアウトする。これで、パーティの防御は全盛期Vコーディー並の固さとなった。さらに、「勲章」抜きで魔法回避率128が達成できるキャラが2人となり、「ソウルオブサマサ」が1つしかない都合、ティナかセリスのアクセサリが1枠だけ自由に設定可能となった(シャドウは「勲章+ナイトの心得」、ストラゴスは「スリースターズ+勲章」で決まり。ティナとセリスのうち、どちらかは「スリースターズ+ソウルオブサマサ」で決定。残ったもう片方が、「スリースターズ+何か」で自由となる)。実戦では、ある理由により、この枠を「エルメスの靴」に使っていた。これが、今回の作戦のキーポイントかと思っていたのだが、後で試してみたところ、別に必須ではなかったようだ。
――ちなみに、ゴゴを抜く場合のデメリットとしては、「フォースフィルド」によって全属性を無効化する速度が半分になってしまうというものである。しかし、問題点はそれだけと言って良く、オメガウェポンはそこまで属性攻撃を多用してくる相手ではないため、魔法回避率128のほうが遥かに重要度は高い。これにて、飛空艇入手直後からほぼずっと1軍として活躍してきたゴゴも、ついにお休みをもらえたのである。
そうして戦っていくのだが、こいつはカイザードラゴンとは異なり、「グランドトライン」「魔法メテオ」「ミッシング」など、回避率無視の無属性全体攻撃を多用し、こちらの攻撃にも、カウンターで必中凍結の「フリジングダスト」を使用するという難敵である。しかしながら、これらの組み合わせがとんでもない脆弱性を生み出してしまい、オメガウェポンをシリーズのオメガの中で最弱レベルのポンコツへと変えてしまっている。
…まず、上記のような無属性の回避率無視技に関しては、当然「リレイズ」で耐えるしかない。ところが、敵は「グランドトライン」→「魔法メテオ」のように、全体攻撃を2連続で使ってくることがあり、そうなるとリレイズだけでは耐えきることが…できるのだ! 内部的な処理がどうなっているかは知らないが、少なくともオメガウェポンに関しては、バトルスピードを最低の「6」にすることで、全体攻撃を受けて4人全員がリレイズで蘇ったあと、相手の攻撃が来る前に、こちらの行動が間に合い、再びリレイズを貼ることが可能なのだ。よって、これならば、仮に相手が「アルテマ」だけを永遠に繰り返すようになったとしても、全滅せずに戦線を維持していくことができる。何なのだ、これは!
どうすればいいのだ?!
――なお、これに対し、私は「パーティの順番を並び替え、先に蘇生する下側から重要なキャラを置いていく」「空いたアクセサリ1枠に、エルメスの靴を割り当て、そのセリスを上から2番目に置く」という工夫をしていった。しかしながら、後の検証で、こんなものは一切必要ないことが発覚し、一番上のキャラクターが素の状態でも蘇ったあとにオメガウェポンより先に行動できる。こりゃあ…次にやり込みプレイでは、バトルスピードも縛り対象だなあ…。
しかも、である。これだけだと、死なないというだけで攻撃もできず、敵カウンターでリレイズの状況が崩れてしまうとそれで終わってしまう。
…ところがどっこい、敵のカウンターは「フリジングダスト」なので、必中で凍結はするものの、死ぬことは無い。そして、死んで復活すれば、凍結状態は解除される。よって、どうせ次のターンで殺されてリレイズで蘇るのならば、凍結状態などは無いのと同じになってしまうのである。
――やれ、一応オメガウェポンは、「フォースフィルド」にもカウンターを行い(オメガウェポンのみの特性?)、そして攻撃してきた対象以外にも「フリジングダスト」を使うことがある。そして、敵は第3形態では「オメガドライブ」という物理攻撃を使うため、「『フリジングダスト』でシャドウが凍る→オメガドライブで誰かが殺されてリレイズ発動」というパターンが来ると状況が崩されてしまう…のだが、一般に、FF6の敵は「最後にダメージを与えた相手に対してカウンター攻撃を行う」ため、シャドウが攻撃行動を入力しなければ、フリジングダストの対象となることは無いようだ。
全員がリレイズで蘇るまでにこれだけゲージを溜められる。この間、敵のATBゲージは止まっている? |
というわけで、敵は既にダメダメなオーラを醸し出してきているが、決定的な弱点が、「ぼう大なエネルギーが集中する」という宣言である。
…やれ、敵は、全3形態の全てで、「@しばらく攻撃」→「A『ぼう大なエネルギーが集中する』」→「B第1〜3形態のそれぞれに対応した大技」という行動パターンを繰り返す。だが、この@の時間が異様に短く、実質的にはエネルギー集中からの大技ばかりを繰り返すような印象である。
――というか、「大技で全滅する」→「全員がリレイズで蘇り、すぐに自分たちにリレイズを掛け直す」というパターンで行動すると、それだけで“@しばらく攻撃”の時間を超えてしまうようである。そうなると敵は、永遠に「Aぼう大なエネルギー集中」→「B大技」しか使えない。よって、例えば敵は「レベル3コンフュ」などの対処がしづらい攻撃(ストラゴス以外の3人が当たるうえ、魔法回避もできない)も持っているのだが、そういった技が来ることはほとんど無い。せいぜい、モードチェンジ時の僅かな隙に、それらの技を1回だけ使われるとか、そのレベルである。
しかも、当然のことながら、敵が「ぼう大(略)」を宣言しているターンは何もせず完全な隙となるので、こちらから攻撃し放題である。そして前述の通り、その際にフリジングダストで凍らされてしまっても、どうせ次のターンで死んで復活するので、何の問題も無い。ただでさえ、4人のリレイズを掛けなおすのに3人ぶんの行動で良く(ティナはソウルオブサマサで連続魔法を使える)、余ったシャドウが「スーパーボール」でも投げていれば勝てる相手なのだが、ぼう大が云々とかいう漢字が分からないのに難しい言葉を使おうとした小学生みたいなアピールのせいで、さらに大きな隙が生まれてしまっているのだ。
では、それらを認識した上で、各形態の対処法を簡単に触れておこう。
◆第1形態
開幕の行動は、「ATBゲージを溜めてから『レベル?ホーリー』を使用する」で固定であり、当たらない数値にギルの下1桁を調整しておけば良い。このせいで竜の巣をやり直すことになりました。魔大陸のレビテト覚えてない過ちをまた繰り返そうとしているのか…。
その後は、魔法系の特技を主に使用するはずであるものの、リレイズを貼りつつ行動していると「ぼう大」→「グランドトライン」しか来なくなるので、あとは手はず通りに「リレイズ」「フォースフィルド」で守りつつ、「グラビダ」でHPを削って「アルテマ」でトドメを刺せば良い。
◆第2形態
まず開幕に、第1形態のファイナルアタック扱いで、「リベンジャー」を使って、リレイズを含むこちらの全ステータスを解除する。
その後は、主に機械系のイメージの行動を連発するが、その技の中でフォースフィルドと回避率128の防御を抜くことができるのは「デルタアタック」の石化だけである。カウンターも全て受け流すことが可能で、ぼう大なエネルギーを集中させた技も「マインドブラスト」のため、魔法回避率で避けることができ、何の問題も無い。敵カウンターの、「打撃・『ミサイル』・『ブラスター』を組み合わせた2連続の反撃」は、恐らくFF5のオメガをイメージしたのだろう(マスタードボム・ロケットパンチ・サークルからランダムで2連続)が、全て回避率で回避できるため、あちらとは比べるレベルにも達していない。
恐らくでも何でもなく、この形態が一番弱いのであるが、まあ「デルタアタック」で状況を崩せる可能性があるだけマシか…。
◆第3形態
開幕は、第2形態のファイナルアタック扱いで「心無い天使」を使う。
その後は、第1形態と第2形態で使った技を組み合わせて超凶悪な2連続攻撃を使用するように設定されているのだが、やはりというか、自ら作り出した「ぼう大」ループという逃れられぬカルマにハマってしまっている。そして、ぼう大後の大技は、ケフカ専用技だった「ミッシング」であるが、所詮はただ死ぬだけであり、例のリレイズによって立て直せる。
しかしながら、この形態では、カウンターで「フリジングダスト」→「ブラスター」という2連続攻撃を使われた場合(確率は1/9)、凍結によって魔法回避率が機能せず、戦闘不能者が出てしまうため、状況を崩される危険性が最も高い。一応、グラビダ×7回+アルテマで勝てるため、こちらが攻撃をしてカウンターを受けなければならない回数は7回となり、凍結ブラスターを使われる回数の期待値は1.0を下回るものの、本バトルで最も警戒が必要な場面である。まあ、私の撃破時には、そこまで考えることなく、普通に勝ってしまったのだが…。
そんなわけで。FF6最強の裏ボスであるはずのオメガウェポンも、ぼう大がうんたらかんたらと余計なことをやったせいで、簡単にひねり倒すことができてしまった。一応、調査や検討のために何度かテストプレイをしたので、カイザードラゴンよりは苦戦したと言えるものの、第二形態以降は1発で突破できたため、特に強かったという印象は無い。もう、FF6のゲームシステムで「敵の強さ」を表現するのは、限界を迎えているのではないだろうか…。
◆動画◆
訓練所のオヤジみたいな幽霊 |
それでは、2体の裏ボスを倒せたということで、最後のおまけとして、「魂の祠」を攻略していくことにしよう。
…ここでは、前述の通り、計10セットに分けた128連戦を行うことになるが、敵は経験値を持っており、回避法はあるものの、それが通用しないステージも出現する可能性がある。ということで、経験値背負役としてガウ(Lv14)を、アウザーの屋敷でのナラカミーチェ戦以来に、久々に投入する。
――ちなみに、ガウの戦力であるが、ガウはPS版から「勲章」を装備できなくなり、魔法回避率を128以上にすることができない(80程度)。いっぽうで、「スノーマフラー」を装備することができ、それとの組み合わせにより、物理防御力を255にできる。また、最初からレベルが14と高く、途中の経験値によってレベルが上がっていくため、攻撃の威力がとても高い。例えば「アルテマ」は、単体対象で初期でも4000近く、最終的には7000というとんでもないダメージに達した(こちらはブレイブリング装備)。というわけで、戦力としては、そこまで大きく足を引っ張る存在にはならない。
そして。魂の祠に登場する敵は、全て本編で登場した際の戦利品をそのまま持っている。つまり、雑魚敵は経験値もそのままである。よって、正面から撃破をしていくと、低レベルキャラクターではかなりのレベルアップをしてしまう。しかしながら、敵からは、ちょっと変わった方法で逃げることが可能であるため、それにより入手経験値を抑えられる場面がある。
…その法則は、具体的には以下の通りである。
第1ステージからいきなり法則外の敵が… |
というわけで。具体的な敵の出現リストに関しては、「魂の祠 攻略」とかで検索をしていただければ山ほど出てくるので、専門の攻略サイト様に譲るとして、ここでは低レベル的な攻略について書いていくことにしよう。
…以下は、単純な「けむりだま」「LR逃走」では対処できなかった場面について、特別に記していくことにする。なお、分岐がある部分について下線が引いてあるのは、私の今回のプレイで出現した相手である。
◆◆◆
●ステージ23:メガアーマー+プロトアーマーorドラゴンエイビス×2◆◆◆
●ステージ47:ゴーキマイラ◆◆◆
●ステージ62:ティラノサウルス×2◆◆◆
●ステージ79〜87:崩壊前に出現したボスなどガウのHPが4桁になったのは低レベルプレイとしてはかなり微妙だけど、一応これで最小のはず |
というわけで。後半は、経験値回避法というかボス攻略になってしまったが、こんな感じで、全128戦を制覇することができた。基本的には、これまで既に倒してきたボスであるうえに、シャドウの物理回避率128以上&魔法回避率128以上&全属性吸収などもあって、そんな簡単に負けることはない。最後のカイザードラゴンも、最低最悪の「クラウディヘヴン」にさえ気をつければ、これと言って失敗する要素は存在しない。
…そして、これらの戦闘で、ガウは合計で25458の経験値を獲得し、Lv14→23へとアップした。かなり大きくレベルが上がってしまったものの、一応はこれでも、ランダム出現の枠で経験値を避けられないほうを引くことは一度も無かったため、経験値自体は最低のはずである。なお、今回は全て分配をガウ1人としたが、上手く他のキャラクターを使用したり、または混乱ケーツハリーの裏技を使うことで、更にレベルアップを少なくすることは可能であろう。今回は、どうせセーブをしないということもあり、そこまでは詳しく検討しなかった。
――ちなみに、今回プレイにおける「まるごと保存」機能の使い方であるが、序盤はバトル中でも積極的に使用をしていった。これは、第1ステージから帝国兵×2+魔導アーマーとかいう意味不明の組み合わせが登場したせいである。その後、けむりだまが有効な敵・LR逃走ができる敵などの法則を理解したのちは、基本的には中間地点のみで「まるごと保存」を行っていった。なお、経験値入手の検討のために「まるごと保存」でのセーブ・ロードは行ったものの、バトル自体が上手くいかないことによるそれらの使用は全くやっていないため、一応はノーセーブでも通しでクリアできたことになる…はずだ。
そして。この連戦を全て終えたことによる戦利品は、「マスタークラウン」というものである。内容は、「魂の祠を制覇した証」とだけ書かれた「だいじなもの」であり、要は称号アイテムである。FF8の「オメガのあかし」みたいな逆に煽られているみたいな文章は書いてない。
…ついでに、このとき私は初めて、「石版」というアイテムが手に入っていたことを知った。内容は、通常版の“伝説の八竜”を倒した際のメッセージが書かれており、竜の巣のヒントを与えるものである。これで、場所を忘れてしまっても安心だね!
このアイテムの存在に気付くことのほうが難しそうだが。
――なお、撃破後の展開としては、何のメッセージもなく魂の祠のマップに戻され、受付の幽霊に話しかけると、驚くべきことに再びステージ1から始まるという味気ないを通り越して食べている感触すらないという感じである。せめて、何か一言表示させるとか、または1回外に出るまでは「魂が鎮まった」とか申し訳程度のメッセージを表示させるとか、そういうことはできなかったのだろうか…。
さて。これにて、魂の祠の攻略は終了であるが、残念ながら今回はガウのレベルが14から23にまで上がってしまっているため、セーブをせずにそのままリセットすることにした。まあ、おまけという扱いにしたからこそ、こういう処置も可能なのである。
…なお、低レベルクリアーで、魂の祠でのアイテム稼ぎを行うことは、ほぼ不可能であると思われる。まず、第1セットの時点で、経験値400を持っているヘルズハーレーを倒さなければならない。そして、第2セットに突入すると、経験値15100を持っているギガントス×2が待ち受けている。まあ、これらを混乱ケーツハリーで回避しつつ先に進むこともできるかもしれないが、最強育成の準備も終わった今、そこまでする人が居るのかどうか…。
――そんなわけで。今回の「魂の祠」は、これで終わりである。感想としては、プレイ前はただ既存の敵と連戦をするだけだと思っており、序盤から中盤までは経験値回避がひたすら苦労したものの、後半は本編ボスとの連戦などもあって、そこそこの緊張感を持って戦えた。また、戦闘自体も、「グラビダ」で時間短縮ができ、強化スカルドラゴンを除いて、極端に苦労するようなことは無かった。総合して、プレイ全体の振り返りとしては悪くなかったかな。
リメイク・移植に恵まれないが、今なお伝わる魅力を持ったFF作品 |
◆FF6:「ノーバグ低レベルクリアー(GBA)」 最終結果 |
◆メイン制限 ・FF6の、仲間を全員集める形での低レベルプレイを行う ・ゲストキャラクターについても、レベルは最低値とする ・混乱ケーツハリーの裏技と、シナリオ進行を壊すタイプのバグ技は使用しない ◆使わなかったもの ・攻撃アイテム(各種ロッドやスーパーボールなど) ・魔法:「クイック」 ・「逃げられない!!」技 ◆主な結果 ・以下のレベルで、本編シナリオ、および「竜の巣」のクリアーに成功 ティナ6、ロック6、エドガー6、マッシュ6、セリス6、シャドウ6、 カイエン7、ガウ14、セッツァー6、ストラゴス8、リルム6、 ゴゴ8、ウーマロ6 ・その後、ガウをレベル23にしつつ、「魂の祠」のクリアーも達成 ◆制作環境 ・ハード:WiiU ・ソフト:「ファイナルファンタジー6 アドバンス」バーチャルコンソール版 ・PC:VAIO Pro13(2014) ・HDMIキャプチャ:MonsterX U3.0R ・主な編集ソフト: 「FrontPage Express」(HTML作成) 「Word 2007」(題名画像作成) 「AviUTL」(動画作成) 「IrfanView」(画像編集・圧縮) 「アマレコTV」「アマレココ」(動画入力・録画) 「GOM Player」(動画再生・静止画キャプチャ) ◆参考文献/攻略本 ・NTT出版/「FF6 完全攻略編」 ◆参考文献/他者様の攻略等 (非常に多いので、紹介は一部とさせていただきます。また、リンク切れとなっているサイトの一部は、 【ULTIMA GARDEN】様のミラーのほうにリンクを貼らせていただいています) ・炎のイモ屋様:【ファイナルファンタジー極限攻略「SWEET POTATO」】 大昔に読ませていただいたプレイ日誌が、攻略全体の基本となりました。 ・にゅすけ様:【ふにゃ!? にゅすけ的やり込み攻略】 最強育成をベースとしたシナリオ全体の低レベル攻略を参考にすると共に、 裏ダンジョン攻略の「必勝法」という言葉を真似させていただきました。 ・jun様/HMX-2012様:【Field of Dreams】 難易度の高いレベル6×3人クリアーの攻略を熟読しました。 ・はたぼー様:【はたぼーの部屋】 FF6のダメージ計算機を利用させていただきました。 ・遠藤慎悟様:【Index of /~s-endo/】 低レベルを維持するための経験値分配と、解析情報を使わせていただきました。 ・へほくん様:【GOD BIRD!】 低レベルクリアーのボス攻略を参考にいたしました。 ・CJ様:【nJOY】 FF6の、通常プレイでの攻略情報を使用させていただきました。 ・【Final Fantasy Wiki】様(英語) 攻略情報では、ボスの行動パターンや有効ステータスなどを参考にいたしました。 また、各種の制作に、モンスターの英語名や設定画などを使用させていただきました。 ・エディ様(【ニコニコのユーザーページ】 / 【Twitter】) 魔大陸突入戦で2体組×6を出すための方法を本プレイで使用しました。 また、関連するバグ研究の動画も、楽しく視聴させていただきました。 ・amech様(【ニコニコのユーザーページ】) 最終的な攻略では使用しませんでしたが、混乱ケーツハリーについて学ばせていただきました。 ◆最終セーブデーター(魂の祠を攻略する前) ・プレイ時間:63時間32分 ・最終セーブポイント:ワールドマップ(モブリズ近郊) ・プレイ期間:2019年3月15日〜2019年9月6日 |
プレイ全体としてはこんな感じである。
…やれ、今回は参考サイト様がかなり多く、古い文献から最近のものまで、かなり多くのものを読ませていただいた。もちろん、最初から全てを真似していったわけではなく、プレイと並行して学んでいったため、「あの場所には、あんな攻略法があったのか!」と後から驚かされることも多かった。
――さて、上記の方々の中には、今はもうやり込みをやっていないという人も多い。そういった方たちの過去の攻略を見て、FF6は実に歴史のあるゲームだと感じた。そして本プレイも、そんなFF6の歴史に、ひと花を添えられればと思う限りである。
では、いよいよプレイ全体のまとめに入るのだが、他者様のプレイ日誌などを読んでいると、意外とこの振り返りが一番面白かったりするので、私も気合を入れて書かなければならない。
…そして、FF6で何を振り返るかというと、やはり戦闘で使えるキャラが14人ということで、そのキャラクターたちを振り返っていくのが良いだろう。順番は、これと言った意味は無いが、エンディングテーマである「蘇る緑」に併せて書いてみることにしたい。では、行ってみよう!
そこはモグタンだろう |
◆I カイエン / Lv7
トップバッターはカイエンである。登場直後こそ、「必殺剣
牙」が防御力無視で約200ダメージと活躍したが、そこが全盛期であった。
その後は、これと言った活躍をせず、崩壊後は仲間にするのが最後にされ、「カイエンの夢」で解禁されたランク8までの必殺剣も、通常版スカルドラゴン相手に遊びで使われたくらいであった。そもそも、最後の瓦礫の塔で無理矢理使うまで、魔法を1個も覚えていなかったという体たらくである。
せめて、崩壊前で魔導研究所に行く際に、私がミスせずにLv6のエドガーではなくカイエンを連れてきていれば、もう少し戦う場があったのだろうが…。
ダリルにゃんの良さがわかっていらっしゃる感じですかな? |
◆II セッツァー / Lv6
次に出てくるのは、セッツァーである。シナリオ上では、出番はやや少ないものの、強烈な印象を残すキャラクターである。
そして、低レベルプレイでは、「イカサマのダイス」や「皆伝の証」の早期入手によって輝くキャラとなりうるのだが、今回はプレイ方針の都合上、それらの入手がかなり後となってしまい、出番もラスダン最後の「魔神」戦のみとなってしまった。
崩壊後の戦いでは、飛空艇入手後すぐにメンバーから外れてしまう、不遇なキャラであった…。
誰だよ!(1回目) |
◆III エドガー / Lv6
エドガーは、機械によって戦うキャラクターである。「機械」のコマンド自体は、序盤はオートボウガンやドリルでの攻撃が、中盤以降も「ウイークメーカー」や「サンビーム」「エアアンカー」での補助が重要な役割を果たす。
しかしながら、崩壊後にゴゴが仲間になると、ゴゴが「機械」のコマンドを使えるようになり、エドガーの出番も無くなってしまった。「ライトブリンガー」をそのまま装備できるという魅力も、ティナやセリスの影に隠れ、活かされることは無かった。
ただし。意外な活躍として、物資仕入れ係としての役目があった。エドガーを先頭にしておくと、フィガロ城にて半額で物品が買えるため、消費アイテムの大量購入に役立ったのである。つまり、パシリ…いや、フィガロの国力を一行の戦いに使ってくれたと考えよう!
誰だよ!(2回目) |
◆IV マッシュ / Lv6
マッシュは、「必殺技」が低レベルプレイでも強力であり、活躍する機会の多いキャラクターであった。
序盤の強制加入時は「オーラキャノン」で、その後に崩壊後で加入した際には、飛空艇入手後にすぐ「夢幻闘舞」を覚え、その時点では強力な4桁ダメージをノーコストで使えるキャラクターとして一時代を築き上げた。
しかしながら、ゲームが進み、「アルテマ」「歩数ダメージ」など、更に強力な攻撃が登場するにつれて、自然と一線を退いていった。最後に戦ったのは、フェニックスの洞窟のレッドドラゴンが相手である。「アルテマ」が無ければ、その後も使えるキャラとなっていただろうが…。
いま思うと信じられない背徳的な行為だった |
◆V モグ / Lv11
神キャラクターである。モグは、「モルルのお守り」要員とされることが多いが、低レベルプレイにおいては、「スノーマフラー」で容易に物理防御力255を達成できることや、経験値背負い役のガウを除いてパーティで最もレベルが高いことから、その火力やHPを活かして戦っていくことができた。メンバーに加入して以降は、ほぼずっと主力を張っており、今回プレイでの主役の1人と言って良いだろう。意外なところとして、そのレベルの高さにより、ラスボスから「ラグナロク」を盗むことができる唯一のキャラクターであるため、エンディング後の戦力向上に大きな貢献をした。
しかしながら、裏ダンジョンでは、物理防御力255で受け止めるよりも、更に強力な「回避」を行えるシャドウが登場し、残念ながら1軍からは外れてしまった。それでも、モルルのお守り要員として、3パーティでの複雑なダンジョン攻略に役立ってくれた。
最後こそパーティから外れたものの、総合的な戦力への貢献度はトップクラスであり、今回の低レベルに欠かせないキャラであった。いま考えると、崩壊前に、この最強キャラクターを犠牲にして「金の髪飾り」を手に入れるなど、信じられないことであった。神と和解せよ。
乗ってる(降りるとは言っていない) |
◆VI ウーマロ / Lv6
すみません全く使いませんでした。
ここで落ちていったはずが、何故かエンディング中に飛空艇に居る |
◆VII ゴゴ / Lv8
万能キャラクターである。「他のキャラクターの特技を使える」という性質上、飛空艇入手後にすぐ仲間にしに行き、その後は「夢幻闘舞」「アルテマ」「歩数ダメージ」など、その時々のパーティで最強の攻撃手段を使っていった。また、「機械」による補助や「フォースフィルド」による防御、その他にも「盗む」によるアイテム収集や「スケッチ」によるコロシアムでの魔神竜撃破など、幅の広い活躍をしてくれた。
その後、裏ダンジョンにおいても、2人目のストラゴスとして活躍してくれたのだが、ゲームが最後の最後に進み、「グラビダ」という攻撃手段を得てしまうと、「勲章」が装備できず魔法回避率128以上を達成できないことが大きなデメリットとなり、ゴゴは戦線から姿を消していった。
それでも、崩壊後に仲間になってからずっと戦ってきた点は評価すべきであり、低レベルプレイにおける主力キャラクターであった。ただし、他のキャラクターの活躍の場をことごとく奪ってしまった(特にエドガー)というのは、負の功績として語り継ぐべきかもしれない…。
魂の祠ラストでトドメを刺したのはガウ(メテオなのはFAアルテマ対策の魔封剣で吸収されないため) |
◆VIII ガウ / Lv7→8(魔導研究所)→12(魔大陸)→14(アウザーの屋敷)→23(魂の祠)
続いてのキャラクターはガウである。固有コマンドの「あばれる」は、低レベルプレイにおいてはかなり強力であり、全編を通して活躍させることができるのだが、今回は「経験値背負い役のガウはレベルアップをしているため、戦闘では使用しない」という自主規制を課しており、魔導研究所脱出以降の戦闘では、全て経験値入手が絡む場面に限定されることとなった。また、「あばれる」自体も、ゴゴで使うなどすれば十分に強力なのだが、青魔法が柔軟性に富み、火力としても不足を感じなかったことから、結局「あばれる」がセットされることは一度も無かった。
しかしながら。ガウが大きくフォーカスされたのが、最後の連戦モード:「魂の祠」である。ここでは、経験値入手を避けられないという都合上、再びガウに声が掛かり、途中の戦闘でレベルを23に上げつつ、最大HP1111・「アルテマ」のダメージは7000というとんでもない強さに達していった(デュエルマスク・ブレイブリングを装備)。もっとも、結局のところ敵の攻撃は回避が基本となるため、HPはあまり意味がなく、ダメージも「グラビダ」があるので、他キャラクターのアルテマでも十分だったりするのだが…。
総合して、戦闘での出番には恵まれなかったものの、経験値背負い役という特性上、FF6の低レベルでの重要キャラクターという評価は不動であり、その他にも最後の最後で活躍の場面があったことは良かったと言える。
「UNDERTALE」に曲まで使ったここのパロディがあってめっちゃ笑った |
◆IX ロック / Lv6
ロックは、FF6の男主人公とされることの多いキャラクターであり、崩壊前はロックのテーマと共に印象的な初登場をし、その後もパーティに参加する機会が多い。一方、崩壊後は加入が後になりがちであるものの、最強武器である「バリアントナイフ」を使えることと、関連するイベントで戦力を大幅に強化できることから、バトル面でも一線級の性能を誇るキャラクターである。
しかしながら。低レベルクリアーにおいては、物理攻撃があまり役立たないため、バリアントナイフの出番は無い。また、「盗む」についても、ゴゴで代用できるため、ロックは本職なのに二番手となってしまう。そして、勲章抜きでライトブリンガーが装備できる4人のうちの1人という特性も、ティナとセリスの影に隠れ、残念ながら活かされることが無かった。
総合して、通常プレイでの無双とは裏腹に、低レベルクリアーにおいては、戦闘で活躍させにくいキャラであると言えるだろう。
帝国兵が言い渡した示談の条件とは… |
◆X セリス / Lv6
続いてはセリスである。作中では、何故かロックとのラブコメを繰り広げる。崩壊後の魚殺後シーンで「ロックも、もういない…」と一人だけ名指しされることに違和感を覚えるのは、私がニブいからいうわけではないだろう。
低レベル的には、裏ダンジョンの「竜の巣」で、ティナより僅かに高い魔法回避率を活かしてミネルバビスチェでの魔法回避率128以上を実現し、ライトブリンガーを初期状態で装備できる4人のうち、最優先で投入されていった。
ただ、特技の「魔封剣」に関しては、低レベルクリアーで役立ちそうな内容であるものの、特定タイミングで使われる「アルテマ」を受け止めるというくらいで、ほとんど利用をしなかったのが残念であった。もっと、どの技を吸収できるかを正確に把握していれば、もう少し出番も増えたのだろうが…。
魔法レベルFF(255)とかで出てきそう |
◆XI ティナ / Lv6
FF6の物語上の主人公として、関連作品にも優先して登場するキャラクターである。作中では、「幻獣の自分が人間らしい感情を理解できるか」ということに思い悩み、成長していく姿が描かれるが、それを「愛」と表現してしまったせいで、怪しい雰囲気を醸し出している。
特性はセリスと似ており、ライトブリンガーや女性専用防具など装備品に恵まれているが、今回プレイでは「与ダメージ2倍&被ダメージ半分」という強力効果を持つ「トランス」のため、優先的に投入されていった。トランスは、崩壊前ではアルテマウェポン戦で、そして崩壊後にはアルテマのダメージが増えないことから下火になっていったが、正念場のラスボス戦では、「被ダメージ半分」のほうの効果を活かし、ミッシングに耐える作戦に利用していった。
竜の巣では、魔法回避率で僅かに劣ることから、セリスに次ぐ二番手としての活躍となったが、重要なバトルに参戦していたことが多く、低レベルクリアーにおいても一線級のキャラクターという認識である。この物語の主人公さ!
Q:“大人”ってなに? A:自分の子供に「りるむ」とか名付けない人 |
◆XII リルム / Lv6
リルムは、崩壊前の最後で仲間になり、崩壊後も難易度の高いダンジョンを最大2つクリアしないと復帰してくれない。そのくせに、オリジナルコマンドの「スケッチ」が通常プレイでも低レベルプレイでも猛烈に使いづらいとあって、不遇なキャラクターである。一方で、魔力の初期値が全キャラクター中で最大であるため、魔法使いとして育てるのが有用である。
ということで、今回プレイでも、一時期は魔法キャラクターとしての使用を検討しており、例えばデスゲイズ戦や狂信者の塔攻略などに参加している。しかしながら、装備品で大きく回避率を上げることが難しく、魔法攻撃も結局のところ他のキャラクターで代用できるということもあって、その後は主要な戦いに参加することは無かった。本プレイでの役割は、「ネコ耳フード」を装備し、サボテンダーからの獲得ギルを2倍にする要員である。その甲斐あって、魔法の取得数はかなりのものであったが、1回も唱えなかったものがほとんどである。
余談だが、最近ではアウザーの屋敷の「ドアが勝手に出たり消えたりする仕掛け」が新たなバグ生成スポットとして知られるようになったが、その使用条件は「アウザーの屋敷をクリアしていないこと」であるため、その場合、リルムはドアのために放置されるキャラクターとなってしまう。スケッチバグといい、何かとバグに縁のある娘だなあ…。
分かりづらいが「シャドウが本来受けるはずだったダメージを肩代わりしている」ということなのだろう |
◆XIII シャドウ / Lv6
シャドウは、FF6のキャラクター中で唯一、プレイヤーの選択によって死亡し、崩壊後で仲間にならなくなる可能性があるという特徴を持っている。情報の無い初回プレイではまず間違いなく引っかかるため、FF6をきっての罠キャラクターである。汚いな…さすが忍者、きたない。
今回プレイでは、マッシュ編で仲間になった直後には「手裏剣」の投げで、アルテマウェポン戦と崩壊後の飛空艇入手直後は「ウイークメーカー」で作った弱点に合わせての巻物技で、そこからしばらくは前線を退いていたものの、裏ダンジョンでは回避率を最も高くできる特性から防御役として、要所要所で活躍をした。また、意外なところとして、コロシアムでは「一撃の刃」を使い、即死を無効化できない相手をバッサバッサと切り捨てていった。
とにかくもう、裏ダンジョンでの「物理回避率128&魔法回避率128&全属性吸収」での活躍は凄まじく、シャドウが居るか居ないかで難易度が雲泥の差となってくることであろう。「アサシン」の名に恥じない、低レベルクリアーらしい戦い方をしたキャラクターである。
当時は「波紋」のついでという認識だったが… |
◆XIV ストラゴス / Lv8
最後の紹介となるのは、ストラゴスである。特技は「青魔法(おぼえたわざ)」であり、FF6では、ストラゴスを戦闘に参加させて、「コマンドを入力できない状況と暗闇状態」以外で青魔法を“見る”と、勝利時に習得ができるという内容である。
そんな青魔法の中で、特に役立ったのは、「歩数ダメージ」と「フォースフィルド」である。前者は、相手の耐性を無視して3000〜4000のダメージを与える万能技として、ゴゴと2名で連打していくような戦闘が、終盤〜クリア後に掛けて続いた。また、「フォースフィルド」は、SFC/PS版では取得がラスダン最深部ということで使い道が無かったものの、GBA版では裏ダンジョンが追加され、防御の要として活躍した。そして、意外なところとしては、「マイティガード」が、ラスボスの「ミッシング」に耐えるための防御手段として使用された。
この“青魔法”は、極めて有用なコマンドであり、ストラゴスだけでなくゴゴにもセットして使っていった。また、ゴゴと比べた場合、ストラゴスは「勲章」装備が必要であるものの魔法回避率を128以上にできるため、ゴゴよりも優先的に投入されていった。崩壊後に仲間になったのちは、ほぼスタメンから外れることが無い、超強力キャラであったと言える。じじいが強いファンタジーは珍しい。これが福祉だ!
また上位機種に移植が為された時に再プレイしよう |
そんなわけで。今回のFF6の低レベルクリアーは、これで終了である。
…やれ、全体的な感想としては、難易度がかなり低かったものの、低レベルクリアーらしい面白さが味わえるプレイであったように思う。私の思うやり込みプレイの楽しさは、そのゲームの攻略性を極限まで味わうことであり、何かを封印するというのは、ゲーム性を引き出すための手段に過ぎない。そして、RPGのバトル的な意味での攻略性というと、装備の取捨選択だとか、相手の行動を先読みした対策だとか、運ゲー要素への対処だとか、そういうものであろう。そして、今回プレイは、間違いなくそういうやり込み的な楽しみ方をすることができたのである。
――さて。FF6は、今年で発売から25年が経ち、疑うことのない“レトロゲームとなった。しかしながら、そういったやり込みプレイならではの魅力が味わえるFF6は、現在も色褪せない楽しさが存在すると思うのだ。もちろん、あの時代の最高峰として作り込まれたシナリオ・グラフィック・サウンドも健在である。FF6は、今なお遊ぶ価値のあるゲームなのだ。こういった名作の面白さを、発売25年が経った今になって発掘できたことは、私にとって非常に嬉しいことである。今の私なら、「生きることの意味」を問うラスボスに対して、ためらわず「名作ゲームを遊ぶこと」と答えられるだろう。
ところで。そんなFF6の問題は、移植・リメイクに全く恵まれないことである。
…まったく、本プレイでも、様々な場面で触れてきたが、画質・音質については、25年前のSFC版が一番優れている。PS版は、ムービーの追加は良いものの、ロード時間が長く、音質が劣化気味である。また、今回プレイで用いたGBA版は、グラフィックもサウンドも大きく劣化している。そして、携帯電話(スマートフォン)向けのアプリ版は、ドット絵が気味の悪いデザインになっており、個人的にはプレイする際の検討対象にも挙がらなかったくらいだ。一方で、バトル面で上げてみると、「竜の巣」などの追加要素があるのはGBA版とアプリ版のみで、バトル環境に大きな影響を与える「回避率バグ」が修正されているのも、同じくGBA版以降である。よって、今からFF6をプレイする場合、どのバージョンも何らかの不完全版となってしまっているのである。
――また、現行機と言えるPS4とニンテンドースイッチは、どちらもアーカイブス形式による過去作のダウンロード販売には不十分な対応となっており、どのバージョンのFF6も、プレイするためのハードルは厳しくなっていっている。今回プレイに使用したWiiUは、既に出荷が終了して久しい。また、PSP/Vita/3DSと言った携帯ハード(初代DSはバーチャルコンソール機能なし)も、今後は少しずつ状況の良い本体を入手するのは難しくなっていくだろう。携帯電話も、本体機種やOSバージョンなどで環境に左右されるため、今後も安定してプレイができるとは言い難い。
やれ。これに関しては、何度も移植されているFF4のほうが遥かに恵まれているだろう。FF4には、PSPに「コンプリートコレクション」というタイトルが発売されており、GBA版での追加要素を持ち2DベースでパワーアップしたFF4に、続編タイトルの『ジ・アフター』と追加シナリオの『インタールード』まで含まれている。また、ニンテンドーDSでは、「FF4DS」と呼ばれる完全3Dリメイク作品が発売されている。どちらも既に約10年前の作品であるが、GBA版しかないFF5と6に比べれば、遥かに恵まれていると言えよう。なぜ、スーファミ3部作で、ここまで差を付けてしまったのか。「ファイナルファンタジー6
コンプリートコレクション」とか、「FF5DS」が欲しかった。ライディングジョブチェンジ、アクセラレーション!!
――そんなわけで、私が望むのは、現行機へのFF6のパワーアップ移植である。細かいところを言うと、追加して欲しいものや改善して欲しいことは山ほどあるのだが、とにかく希望するのは、「GBA版の追加要素を持ったSFC版」である。ドット絵は、アプリ版のエイリアンみたいなものを移植されるくらいなら、SFC版そのままのほうが遥かに良い。また、操作性の良さや、長い時間が経ってもプレイできる安定性などは、携帯電話よりもゲーム専用機のほうが優れている。これらの点を満たした移植が出れば、またFF6を多くの人が楽しめるようになる。FF6には、そうするだけの価値がある。名作を名作として語り継げるようにする環境作りは、大切なことだと思うのだ。
そんなわけで。今回のFF6のやり込みは、個人的には大変面白いものであったが、難易度が低すぎたのは反省点である。また、FF6が移植に恵まれず、GBA版という画質・音質で最も劣る作品でプレイせざるを得なくなったことも残念であった。
…そのため、これらの問題点を解決できるようになったら…具体的には、「更なる上位機種にFF6の移植が為されたら」、条件を厳しくしたFF6の縛りプレイを、再びやってみたいと思っている。まだまだ私の人生は長いのだから、これから1回くらいはFF6が移植される機会があるだろう。その際に、今回プレイで得た知識を前提にすれば、また面白いバトルができるはずだ。古いゲームでは、そういう積み重ねのある楽しみ方ができるのである。
――というわけで。FFは、今や“過去の名作”と呼ばれる存在となった。しかしながら、そんな過去の作品も、ここまで掘り下げて遊ぶことができる。考えてみれば、FF…「ファイナルファンタジー」は、“最後の幻想”ということで、いつ終わってもおかしくない“夢”であった。だが、今となっては、過去の作品の全てがFFであり、その時代ならでは“究極の幻想”である。それらを振り返ることによって、これからもFFを楽しんでいくことはできるのだ。
というわけで。長かったFF6の「ノーバグ低レベルクリアー(GBA)
プレイ日誌」も、これにて完結である。
…さて、最後は、いつものプレイ日誌の最後のアレで締めてみることにしよう。それでは皆さま、また次回作でお会いしましょう…\(^o^)/
(2019年9月6日)
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