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ノーバグ低レベルクリアー(GBA)プレイ日誌
あぁ〜、やりますよねこれ!
分かります分かります!(←分かってない) |
瓦礫の塔のボスたちも、残すは三闘神だけとなった。この三闘神は、物語上では世界に魔法の力をもたらした神そのものであり、魔大戦の引き金を引いた張本人でもある。それが、今では瓦礫の塔で3人仲良くユニットを組んでいる理由であるが、恐らくはケフカに力を吸収された成れの果てなのか、はたまた世界崩壊で力を使い果たしたとか、本来の姿は神々の像のほうだとか、ライトで照らされるのが気持ち良いとか、そんなところであろう。
…そして、ゲーム的にはと言うと、全体的にバトルのバランスが大雑把なFF6であるが、この三闘神は、さすがにこれまでのボスとは少し違ってくる。三体の神々は、それぞれ高い体力と特殊な性質を持っており、縛りの方向性次第ではかなりの難関となりうる。また、戦闘BGMとしては、大ボス戦の曲である「死闘」が久々に流れ、特別な戦闘であるという雰囲気を大きく盛り上げてくれるだろう。
――もっとも。例によって、今回の低レベルプレイでは制限が緩いため、そこまでの強敵とはならない。ただ、情けないこれまでのボスと比べれば、楽しませてくれる相手であることも事実である。そんなわけで、今回はボスが3体だけということで少し短くなるのだが、サクッと攻略していくことにしよう。
ちなみに。FF6バグ勢からは、三闘神を無視してラスボス戦に挑むという方式が幾つも発見されている。
――やれ、その内容も、FF6のバグらしく多彩で、テントを使った座標バグで三闘神をまるごとスキップするとか(【ニコニコ】 / 【YouTube】)、怪しいテクニックを使って魔導アーマーに乗っているティナで神々の像に挑むとか(【ニコニコ】 / 【YouTube】)、よく分からない例が大量に存在する。やれ、私は以前から、ベルトコンベア逆走で鬼神をスルーできるようになったとは聞いていたのだが、FF6バグ勢はその時から更なる進化を遂げていたようである…。
凍結状態で打撃が来ると当然避けられない。しかも、リフレク反射でもカウンター打撃は飛んでくる… |
それでは、第1パーティを用いて、まずは「魔神」から戦っていこう。
…ちなみに、FF6の三闘神は、全てFF14のコラボモンスターとして選出されており、魔神は新たに「セフィロト」と名付けられている。もともと、FF6の設定段階で「セフィロス」という仮の名称が付けられていたようで、それだとさすがに塩酸・シメジ・ヒラメ・出目金とややこしいためか、少しだけ変更が為されたようだ。そのFF14での姿は、FF6と同じく「黒い肌で手がたくさん生えた巨人」という雰囲気のものであるが、バトルの後半部で巨大化し、フィールドを覆い尽くすほどの大きさとなるようだ。
さて、話をFF6の低レベルプレイに戻そう。魔神とのバトルは、ハッキリと前半部・後半部が分かれており、まず前半部では「ブリザガ」「ノーザンクロス」などの冷気技を中心に攻めてくる。また、HPが約半分(32400/63000というよく分からない数字)を過ぎてからの後半部は、まずはオーラで自身を強化というギルガメッシュみたいなことをやった後に、「フォースフィルド」「地場転換」などでサポートをしつつ、ただの打撃と「ターゲッティング」→「魔神の怒り」というコンボ攻撃を用いてくる。「魔神の怒り」は、物理回避では回避ができない単体打撃(分身無効、透明は有効)であり、ダメージ技は物理攻撃一辺倒ということである。また、前半後半の両方で、こちらからの攻撃には、2/3の確率で打撃によって反撃を行う。
――やれ。私は、こいつに関して、「ウイークメーカーで氷を弱点にして、リフレクで待っていれば勝てる」という文章をどこかで読んだ記憶があったのだが、どうもそれは記憶違いであったようだ。敵の「ノーザンクロス」は、複数体に凍結効果を与える全体攻撃であり、これで凍ってしまうとこちらの戦法は妨害される。また、リフレクで跳ね返した魔法に対しても敵のカウンター打撃は発動するため、それが凍結状態の味方に来てしまえば、言うまでもなく回避をすることはできない(FF9のように、一撃で破壊されるという効果も無いが)。ちなみに、「凍結中は魔法回避のみが無効となり、物理回避は可能」という記述をしたサイトもあったが、この辺りは回避率バグのあったSFC/PS版と混ざっているのだろう、当然のごとく物理回避もアウトである。さらに、味方にリフレクを貼っていると、凍結状態を「ファイア」などで解除することもできない。そして極め付きに、ブリザガの反射のみで削っていっても、敵はモードチェンジを行い、物理攻撃中心の後半部へと移行してしまう。こうなると、待っているだけでは何のダメージも与えられない。ぜんぜん駄目じゃないか!
FF6で唯一の、完全に期間限定の青魔法(GBA版では連戦モードで救済あり) |
そんなわけで。リフレク反射のみに頼るのは賢い戦法とは言えないようなので、普通に戦っていくことにした。
…まず、戦闘前の準備としては、普通に氷防御を固めていく。そして前半部では、まず「サンビーム」で暗闇状態を付与する。このパーティは、物理防御力255のキャラが居ないため、回避率の向上は重要な処置である。その後は、セッツァーが本プレイ初となる「イカサマのダイス」の乱れ打ちを披露し(まあ、本プレイ初も何も、瓦礫の塔に入ったのが今回の機会が初めてで、しかも第1パーティだからボス戦が魔神だけなのだが…)、ストラゴスは「歩数ダメージ」で、フィガロ兄弟は「アルテマ」で攻撃を仕掛けていく。なお、マッシュと言えば、崩壊後序盤は「夢幻闘舞」が大活躍したが、その性能は「魔法攻撃/防御力無視で威力128」、一方のアルテマは「同じく魔法攻撃/防御力無視で単体相手だと威力150」であるため、めでたくマッシュもアルテマ祭り要員となってしまった。
――というわけで。前半部はこれで概ね大丈夫なのであるが、やはり「フリジングダスト」の凍結とカウンター打撃は少しだけ怖いため、大勢が同時にコマンドを決定済みにすることだけは避けていった。もちろん、凍結をしてしまった場合は、味方に「ファイア」などを放って解凍していく。
その後、後半部になると、敵はまず自身を分身・リフレク・ヘイストによって強化する。この際、「魔神のオーラが激しくゆれる!」と表示される。激しく揺れているから分身状態なのだろう。この強化は、デスペルで剥がしても良いし、何なら無視してもOKである。私のプレイでは、完全に解除するのを忘れていたのだが、ダイスによる攻撃は分身によっても回避されないようであり、これと言った問題は発生しなかった。
…その後の敵は、「フォースフィルド」を放って何かの属性を無効化し、続けて打撃か「ターゲッティング→魔神の怒り」というコンボで攻撃を仕掛けてくる。というわけで、ダメージ技は全て物理攻撃となるため、透明状態が使えるのであるが、漫然と放っても「ターゲッティング」に透明を剥がす効果があるので駄目である。というか、ファントムを召喚したらその直後にフォースフィルドで全員まとめて解除された。
――ただ、あくまで打撃は回避可能であるし、「ターゲッティング→魔神の怒り」は、“心の眼→爆裂パンチ”理論で必中(物理回避だけでは避けることが不可能)なのであるが、所詮は2ターン掛けて1人が死ぬだけである。すぐに蘇生させれば良いし、何ならターゲッティングの後に、狙われたキャラに「バニシュ」という対策を取ることもできる。低レベルクリアー的には、対処は容易と表現して良いだろう。
というわけで。魔神は、完璧なハメ技で100%勝てるというわけではないが、敵の攻撃を見ながら普通に戦っていけば、特に大きな苦戦はしないという相手となった。そのHPは、実は63000と追加要素の無いFF6では最大の数値を誇るのだが、その影響はバトルが少し長引くというくらいである。
そんなわけで。少しばかり試行錯誤をして、魔神の撃破に成功した。戦利品は、まずはもちろん、目当てであった青魔法:「フォースフィルド」である。この技の内容は、「ランダムに選んだ1つの属性を、そのバトル中に敵も味方も永久無効化する(0ダメージ)」というものである。繰り返し使用が有効であり、最大でも8回使えば、全属性を無効化できるということになる。まさに、低レベルクリアー向けの能力であり、SFC/PS版ではゲーム自体が大詰めなため活かせる場面が少なかったものの、今回はGBA版の追加要素も攻略していくため、何度も活躍してくれることだろう。
…ちなみに、この技は、海外版では「Force Field」となっており、日本語では“フォースフィールド”と発音するのが妥当なのだろうが、9文字の特技はGBA版追加要素で初登場(のはず)なので、恐らくはSFC/PS時代の文字数制限が理由なのであろう。まあ、「フォースフィルド」とは珍妙な語感であるが、専門用語としては、“カセッテ”のように、一般的な言葉と混同しないという意味で、重要なのかもしれない。
――また、アイテムとしては、最強の刀である「陸奥守(むつのかみ)」が手に入る。カイエン用の武器という時点でもう駄目なのであるが、一応は物理回避+20という効果があるため、使おうと思えば使えるくらいの性能は持っている。もしカイエンが今後戦う機会があるなら、活躍してくれるだろう。
◆動画◆
えぇ… |
続いての三闘神は、第3パーティを用いての「鬼神」戦である。なお、FF6の時点では、どういう全体像の敵なのかが分かりづらかったのだが、その後の出演作を見るに、どうも「蛇のような長い体を持ち、その先端部は獣と人間が融合した姿になっていて、人間部分が羽・鎧・斧を装備している」という感じのデザインのようだ。なお、FF14では「ズルワーン」と呼ばれている。
…さて。こいつは、驚くべきことにストップが効くというとんでもない弱点を持っている。そのため、私の初回プレイでは、シャドウが「影縫い」というストップの追加効果を持つ武器で殴っていただけで、意味も分からず勝ててしまった記憶がある。やれ、瓦礫の塔にはこれまで様々なボスが出てきたが、完全に行動を封じられるのは鬼神のみであり、下手をすると最も情けない相手かもしれない。しかも、自分で放ったストップがリフレクで跳ね返って止まったりもする。何なんだこいつは。まあ、“きしん”というだけで「鬼神」だとは誰も言っていないからな。「奇神」かもしれない。
――というわけで。純粋な戦いとしては、適当にストップを掛け直しながら殴っていれば勝てるのであるが、せっかくだからということで、その戦法を使わずに戦ってみることにした。ただし、敵のストップが跳ね返ってしまうのはOKで、また私の初回プレイ時の記憶も活かしたいということで、シャドウの影縫いでストップを掛けるのも良しとする。そもそも、これを意識して、シャドウを第3パーティに入れてきたりもしたのだ。なんか、自主規制としても物凄く中途半端であるが、あくまで遊びとしてのプレイなので、こんなもので許してほしい。
それでは。積極的にストップで止めない場合の鬼神はと言うと、技が多彩で、なかなか強烈な相手となってくるのである。
…まず、このパーティにはモグが居るということで、いつもながら打撃に関しては完全にシャットアウトできる。また、属性攻撃としては、炎・風・雷を使ってくるため、いつもながら守りの要であるモグは「英雄の盾」で全属性を無効・吸収していく。
――ただし、厄介なことに、敵は「メタルカッター」「特技メテオ」といった、無属性の魔法攻撃を持っており、これらは属性耐性によっては防ぐことができない。しかも、「後半部かつ[3の倍数+2]の通常ターンに、1/3の確率」という条件の付いた特技メテオはともかく、「メタルカッター」は序盤から毎ターン1/3の確率で使ってきて、しかも全体化されることもあるため、被害がとても大きくなる。一応、どちらも回避率無視技ではないため、魔法回避によって回避することが可能である。そのため、モグ以外のキャラは「フォースシールド」など、魔法回避率を重視したもので固めていく。
というわけで、戦法としては魔法回避率重視となるのだが、これだと属性耐性のほうがお留守となってしまう。そこで、先ほど覚えた「フォースフィルド」を早速ゴゴが使っていくのである。これで、各属性を無効化できれば、「波動砲(雷)」「エアロガ」から身を守ることができるのだ。ただし、炎に関しては、敵カウンターとして使われる「ファイガ」を跳ね返して火力源にできるため、あえて無効化しないという策を取っていく。その際、敵はもともと炎属性を吸収してしまうため、「ウイークメーカー」と組み合わせ、属性関連を更に調整していく。
…さて、こう書くと、かなり上手に戦っているように見えるが、実際はそんなに都合の良い話とはならなかった。まず、フォースフィルドで無効化される属性は完全ランダムなのであるが、今回の要求は、「風・雷を無効化し、炎は無効化しない(後述する聖も)」というものであるため、前2つの属性が来る前に炎・聖を無効化してしまった場合にはリセットするしかない。また、そこにさらにウイークメーカーを重ねて、相手の炎・聖を弱点として、それで初めて攻撃の準備が整うわけであるが、「フォースフィルド」「ウイークメーカー」という2つのコマンドが完全にゴゴ1人に任されているので、とても行動が重く、準備を整えるのに何ターンも掛かってしまう。そして、このように時間を掛けるにしても、序盤は安全という相手ならまだしも、鬼神には「メタルカッター」という強力な無属性全体攻撃が最初から存在する。よって、戦闘準備の段階で手間暇を使ってしまうのは、明らかに得策ではないのだ。
――やれ。実戦では、敵の炎攻撃を無効化しなかったため、敵の「フレアスター」によって英雄の盾で吸収したモグ以外が全員死亡という情けない結果ももたらしてしまったりもした。なんだろう、わざわざ自分から難しい方法を選んでしまった気がする…。
一応、属性関連は頑張ったのだけれども、それほど時間を掛ける価値があったかと言われると… |
そんなわけなのだが。基本的には「ストップ」が効き、危険な行動も運次第であるため、そこまで滅茶苦茶に難しい相手とはなってこない。
…さて、こちらの攻撃手段は、モグは例によってアクセサリ枠が苦しいので、一工夫をして「ホーリーランス」で殴っての追加効果ホーリーを狙っていく。このせいで、更に「フォースフィルドで聖を無効化せず、ウイークメーカーで聖弱点を出す」という余計な作業が生まれてしまったりした。そしてシャドウは、影縫いでの停止というテーマ性を重視して「たたかう」で追加効果のストップを狙っていく。ゴゴは、バトル開始から「フォースフィルド」→「ウイークメーカー」で属性関連を必死で整え、その後は「歩数ダメージ」を使う。カイエンは、最初からずっと「アルテマ」で攻撃でござるよ。
――というわけで。勝利時には、5回の「フォースフィルド」と2回の「ウイークメーカー」で狙い通りの状況を作り出し、他のキャラクターが攻撃していって勝利することに成功した。ただし、この間ずっと歩数ダメージを撃っていればゴゴだけで約25000ものHPを削れたため、今よりも遥かに楽に勝てていただろう。もちろん、誤って必要な属性が無効化されてしまった場合にリセットする手間もあった。そして、雷と風を無効化したいだけであれば、HPが回復してしまってかばう戦法が乱れるものの、「雷神の盾」を装備するという手もある。または、短期決戦と割り切って、それこそフォースシールドでの完全回避を狙う方法もあっただろう。序盤から無属性全体魔法を使う鬼神に対し、7ターンも掛けて状況を整えるのは、戦法として全く良くなかったのだ。
そんなわけで。今回は、新戦力の「フォースフィルド」を使いたいと思って戦法を組み立てていったのだが、いきなりその使いづらさが露呈する形となった。ただ、今回は使い方が悪かっただけであり、効果自体が極めて強力であることには変わりないため、今後も適切な利用法を考えながら使っていきたい。そう思うと、こういう早い段階で「フォースフィルド」の適用例について検証できたのは、今後のために良かったのではないだろうか。
――さて。鬼神撃破の戦利品は、「グローランス」という武器である。聞き慣れない名前であるが、FF6世界では最強の槍であり、モグ用の装備としては、魔力+3に加えて力+3・素早さ+2・体力+1という補正があり、なかなか強力である。一方のエドガー向けとしては、ライトブリンガーやエンハンスソードといった強力な武器があるため、少なくとも低レベルクリアーで声が掛かることはないだろう…。
◆動画◆
全員に「同カウントで、時間0でゾンビとなる死の宣告」を付与する凶悪技。FF13かよ |
三闘神戦の最後は、ハーレムパーティvs「女神」である。FF14では「ソフィア」の名を与えられているが、原作のままの人間のような色だと違和感が凄まじいのか、または何らかの規制に抵触するのか、肌は血の気の失せた黒であり、明らかに魔物と分かる見た目になっている。
…さて。こいつの特徴は、HPが44000と他の三闘神たちよりも低く、技の中に「サンダラ」が含まれるなど純粋な火力も控え目である代わりに、ステータス異常で嫌らしく攻めてくるというものである。具体的には、通常時の行動として「子守唄(パーティの片側2名に睡眠)」と「誘惑(単体に、画面上の変化が無く、死亡か使用者の消滅以外では解除不能という特殊な混乱を与える)」を、打撃へのカウンターとして「愛の宣告(単体に、「使用者を単体物理攻撃からかばう」という状態を付与する)」を、そして攻撃を8回加えると、バトル中一度だけ「クラウディヘヴン(全体に、『同カウントかつ時間0でゾンビとなる特殊な死の宣告』を与える)」という大技を使用する。なお、この中で「リボン」で防げるのは実は睡眠だけであるため、相性はあまり良くない。
――ちなみに、この女神はお喋りな神様としても知られている。まず、「誘惑」の使用時には「死ぬまで味方を殴りなさい」と、そして「愛の宣告」の使用時には「私を守りなさい」、さらに後述する「クラウディヘヴン」の使用時には「死しても呪いは消えぬ!」と表示される。「子守唄」は、まあ技自体が言葉みたいなものだろう。外見と喋り方は美しいものの、その内容を考えてみれば、三闘神の中で最も邪悪な神である。何というか、一見して善人っぽい人が醜悪なことをやっているとか、楽しく明るい音楽とともに残忍な映像が流されるとか、スイカに塩を掛けるとか、そういうギャップを感じてしまう。
さて。そんな女神の最強技は、言うまでもなく「クラウディヘヴン」である。その具体的な内容としては、上記のように「全員に『同カウントかつ時間0でゾンビとなる特殊な死の宣告』を与える」というものである。
…まず、FF6では、ゾンビは全滅判定の一つに使われるため、全員がゾンビ状態になるとそれだけでゲームオーバーとなってしまう。また、死の宣告状態は解除をする手段がとても少なく(モグの踊りでの当たり動物と、マッシュのスパイラルソウルでの自爆のみ)、全員が同カウントであるため、時間差で治療をすることもできない。さらに、このクラウディヘヴンは、「死の宣告で戦闘不能にしてからゾンビ化する」という特殊な内容になっているようであり、通常のゾンビ付与なら防げる「リボン」であっても、このゾンビ化を防ぐことはできない。それどころか、耐性が逆に作用し、ゾンビ状態を「聖水」で治せないという地雷仕様になってしまう。さらに、死の宣告のカウント前に自発的に戦闘不能にしても、「戦闘不能キャラをゾンビにする」の部分が適用され、やはりゾンビとなってこの世をさまよってしまう。そもそも、このクラウディヘヴンに、「戦闘不能者をゾンビ化する」という特殊なフィールド効果があるようだ。
――そんなわけで。私は、この「クラウディヘヴン」の特性をよく知らず、「まさか、さすがに一発全滅するような凶悪技は使って来ないっしょ〜」と舐めてかかったところ、普通にカウント0で全員ゾンビ化して全滅で驚いてしまった。シナリオ進行上で絶対に倒さなければならないボスが、こんな凶悪技を使ってくるとは。FF6はぬるいゲームだと思っていたが、その印象は改めなければならないようだ。
ファルコン号より、ずっと速い!! |
そんなわけで。「クラウディヘヴン」は、「@全員に同カウントの死の宣告を与える」「Aフィールド効果として、戦闘不能者がゾンビ化するようになる」という2つの効果を持ち、まともに喰らうとカウント終了後に一発全滅が待っている。
…ただ、もちろん対策が存在しないというわけではない。最も簡単なのは、大ダメージを与えて瞬殺するということである。クラウディヘヴンの使用は8回の攻撃を受けた後であるため、8回以内に44000のHPを削り切るか、または死の宣告にされてしまってもカウント終了までに倒してしまえば良い。FF6をクリアーして、「クラウディヘヴンなんて有ったっけ?」と思っている人は、まず間違いなく瞬殺をしてしまっている。
――その他の作戦としては、あらかじめ戦闘不能者を作っておき、時間差を作って一発全滅を防ぐ…という、FF4の「プレイグ」でも使えた戦法も使用可能である。今回はボタン押しっぱなしで死亡を回避できたりはしない。また、あまり有名ではないものの、死の宣告の即死効果部分は、アクセサリの「セーフティビット」か「形見の指輪」(リルム・シャドウのみ)で無効化ができるため、当然ゾンビ化による全滅も避けられる。
そして、今回用いたのは、召喚「ケーツハリー」でクラウディヘヴンを回避するというものである。
…やれ、ケーツハリーは、崩壊後の飛空艇入手後に、シドが居た孤島に訪れると手に入れられる魔石である。低レベル的には、混乱ケーツハリーの裏技で経験値入手を回避できるということが、最近では有名になってきている(【第6話】などを参照)。
――だがもちろん、普通に味方側へと使った場合も、全員が同時にジャンプでき、魔石を装備する以外の準備も必要ないということで、決まったタイミングで使われるタイプの強力技を楽に避けることができる。そのため、縛りプレイ的な有用性は極めて高いと言えるだろう。逆に通常プレイだと、どうしても避けたい大技がマジックマスターの「アルテマ」くらいで、そこだと敵の物理防御がとても高いことがあって、なかなか調整は難しかったりする。
さて、それでは、低レベルクリアーの女神戦での「ケーツハリー」使用法に行ってみよう。女神が「クラウディヘヴン」を使用するタイミングとしては、「こちらから8回の攻撃を受けた後の、次の行動」と完全に決まっており、しかもバトル中に一度しか使ってこない。これはもうジャンプで避けてくれと言っているようなものである。
…そういうわけで、装備面としては、敵の雷魔法に「英雄の盾」「雷神の盾」「ミネルバビスチェ」で対策しつつ、適当に「アルテマ」で7回攻撃し、少し待機をする。そして、敵の攻撃を上手く受け流せたら、「8回目の攻撃」→「ケーツハリーの召喚」と連続で行動し、攻撃8回というトリガーを引いたのちに、間髪入れずジャンプする。すると狙い通り、女神は「クラウディヘヴン」を空振りしてくれた。
――その後、味方が降りてきたら、再びアルテマで攻めていく。このハーレムパーティでは、アルテマ以外にまともな攻撃手段が無いのである。ちなみに、バトル終盤は、「クエーサー」が来ると一発全滅(「フラッシュレイン」は水か氷の耐性で無効化できるうえに、サイドアタックだと片方にしか当たらない)なのであるが、運良く敵は「サンダガ」「サンダガ」を力なく繰り返すに過ぎなかった。
そんなわけで、三闘神の最後の一角であった女神も、切り札のクラウディヘヴンを避けることにより、あっさりと陥落していった。
…さて、ここでの戦利品は、「エクスカリバー」である。やれ、FFシリーズにおける“エクスカリバー”の扱いは様々であり、大体は「終盤に差し掛かったくらいに手に入る、そこそこ優秀な剣」というくらいの立場に落ち着いているが、FF6ではこのように最後の最後になって手に入る。その内容は「攻撃力217/聖属性/力+2・素早さ+2・体力+1・魔力+1/物理回避率+20」と悪くないのだが、ライトブリンガーが「攻撃力255/力+7・素早さ+7・体力+7・魔力+7/物理回避率+50・魔法回避率+50」という超絶ぶっ壊れ能力を持っているため、エクスカリバーの影は極めて薄い。もっとも、ライトブリンガーが強力すぎるだけであって、エクスカリバー自体が他武器種に大きく劣っているわけではないのだが、そもそもFF6は魔法や特技が優秀なゲームなので、エクスカリバーが活躍できる機会があるかと言うと、うーん…となってしまわざるを得ないのだ。
◆動画◆
相応しい言葉を考えていたのは分かったけど、読みやすい色については考慮してくれなかったようだ |
そんなわけで。これにて、三闘神を全て撃破し、いよいよラスボスへと挑むことができるようになった。
…さて。ご存じ、FF6のラスボス戦は、「神々の像」と呼ばれる全3層の前哨戦+ラスボスである「ケフカ」の、全4形態が用意されている。これはFF8と並び、正統シリーズ作では最長である。また、その演出としても、FF6のグラフィック・サウンドの髄が詰まったものとなっており、宗教画のような異質の雰囲気を持った敵と、全4曲の壮大なメドレーである「妖星乱舞」をバックに、激闘を繰り広げることになる。そして物語的には、ケフカと対峙するのは魔大陸以来であり、世界崩壊を引き起こした敵と決着を付け、そしてその後のエンディングへと繋げていく、まさしくクライマックスになっている。
しかしながら、そんなFF6のラスボス戦のバトル的な強さを言うと、弱いとされることがほとんどである。この辺りは、これまでのFF6のゲームバランスを踏襲していると言える。とりわけ、最終形態のケフカについては、こちら側の能力が大爆発しているにも関わらず、HP62000かつ単体出現とあって、最強育成でない通常プレイでも、あっけなく倒せてしまうことが多い。そのため、RPGで「弱いラスボス」の話になった時には、必ずと言って良いほどケフカとFF6の名前が挙がってくる。それくらい、FF6のラスボスは、「弱い」という印象を持たれているのである。
…ただし。それはあくまで、通常プレイでの話であり、低レベルプレイの条件下となると、また一味違った相手となってくる。結論から言うと、敵はかなり強力であり、しかも最終形態が一番強いという、この手の連戦では珍しく、順番に難易度が上がっていくタイプになっていた。
――やれ。今回はGBA版ということで、エンディング後に追加要素の攻略も行っていくつもりである。それでもやはり、物語最後のボス戦というのは、気持ち的には大きな山場となる。次回は、そんなラスボス4連戦に挑んでいくことにしよう!
(2019年8月14日)
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