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ノーバグ低レベルクリアー(GBA)プレイ日誌

 



殺したほうが明らかに名シーンになったり、タイマーがいろいろと活用されたり、何かと話題になる


 前回で魔大陸が終わったということで、今回10話からは
崩壊後の攻略を始めていく。シナリオ重視だった崩壊前とは異なり、自由度と戦闘面が強調されてくるパートである。その象徴が、少し進めると飛空艇が手に入って好きな順番でダンジョンを攻略できることだ。
 …そして、低レベルクリアー的には、まずは
崩壊後をセリス・レベル6・1人から始めるというのが大きな目標となる。世界崩壊によって、全てのキャラクターは離脱状態となり、セリス1人から物語が再開されるのであるが、ここでセリスのレベルが上がっている(セリスも再加入扱いとなるらしく、崩壊前の平均レベルが7以上になっていても駄目)と、以降のキャラクターも全てそれが基準となり、平均レベルが大きく上がってしまう。そして、バグ等を用いない場合のセリスの極限低レベルは6(FF6だけに)であるため、この数値を達成することが一般的な低レベルクリアーにおける目安となるのだ。もちろん今回プレイでは、先人の方々のデーターを真似させていただきながら、ここを意識して経験値配分を行ってきたため、セリスのレベルは6である。また、その他のキャラクターも、最強育成でない低レベルクリアーのための低レベルクリアーとして、不要なレベルアップをしていない状況となっており、目標は達成されている。
 ――ちなみに。FF6低レベルの有名な攻略スタイルとして、
「Lv6×3人クリアー」というものが存在する。これは、崩壊後に強制加入するセリス・エドガー・セッツァーの3名のみを使ってゲームをクリアするというものであり、特にラストダンジョンの瓦礫の塔では、パーティを3つに分割する都合、Lv6キャラクターたった1人で並み居る強敵たちを撃破していくという非常にインパクトのある内容となる。ということで、それを目指してみるのも非常に面白いのであるが、今回はあくまで私にとって初めてのFF6縛りプレイということで、「仲間を全員集めてからラスダンに挑む」という通常の方針でプレイを進めていくことにしたい。更なる制限プレイをするのは…そうだね、またGBA版の追加要素を持つFF6が上位ハードに移植された時にでも…。

 そんなわけで。崩壊後の開幕は、世界崩壊から1年後に、シドの住む孤島でセリスが目覚めるシーンからである。寝ているのは19歳の美少女
(1年経ったので。それとも、誕生日を迎えても18歳の世界観かもしれないが)、孤島、ベッドは1つ。何も起きないはずがなく…。
 さて、ここでは、病気になったシドを治すために、セリスが魚を取って食べさせるという
例のミニゲームがスタートする。具体的な内容としては、動きの早い魚を食べさせるとシドは回復し、その逆では衰弱していき、最終的に完治するか死亡するかのどちらかでイベント終了となる。なお、どちらの結果となってもその後の展開は変化しないが、難易度が高くノーヒントだと高確率で死んでしまう。その他にも、魔導の研究者として帝国の悪事にも積極的に加担したシドを断罪するという意、シドが死亡した場合の演出のほうがドラマチックなこと、特殊な縛りプレイではさっさと死んでもらって物語を進めたほうが早い点などから、シド殺すウーマンのほうが優勢である。一方で、ゲームであっても人を助けることは重要という見方もできるが、救助の難しさから2回目以降のプレイが基本となる。また、残念ながら飛空艇入手後に孤島を訪れても、シドが飛空艇に乗り込むといった追加のイベントは発生しない。
 ――というわけで。私の今回プレイでも、
さっさと殺そうと思ってプレイをしたのだが、適当にやっていたら一進一退の後に助かりそうな雰囲気になってきてしまったため、止むを得ず生存させて一連のシーンを録画した。その後リセットし、装備・アクセサリ・魔石をまったり整えた後に汚染魚2発でシドをKO、死亡時のイベントを見届ける。前にも一度書いたが、「セリスのテーマ」は、このシド死亡時以外だと、レオ将軍と共に大三角島に旅立つ前のロックとセリスのシーンでしか流れないレア楽曲である【第7話】。内容としても、どうしようも無いくらいに悲しくて絶望的なシーンの悲壮感を、綺麗な旋律が際立たせている名演出だ。決して「まずい料理のBGM」とか呼んではいけない。このシーンを見るために、今日も世界中でシドは殺されていく。

 ちなみに。このミニゲームでは、シドに内部的な「HP」が設定されており、これを使った
「シドタイマー」と呼ばれる大胆なバグが存在する。
 …というのも、FF5での「エクスデス窒息死」と似たような方式で、FF6でも時間制限イベントの「タイマー」を持ち出すことにより、様々な怪奇現象が起こせるということが知られていた。そして、この「タイマー」は、右下に制限時間が表示されるものだけでなく、
内部的なものでもOKということらしい。更に、SFC版FF6限定の特徴として、「セーブデーター選択画面でタイマーを持っているデーターを表示し、それをキャンセルしてニューゲームをスタートする」という手順で、ニューゲームにタイマーを持ち込むことができる。そして、この「シドタイマー」の内容は、1秒ごとにシドのHPが1減っていくというものであり、シドのHPが0になってもシド死亡イベントを見届けるまでタイマー処理は続行される。
 ――さて。これだけだと、遥か未来の次元でシドが死ぬこともできず弱り続けていきやがて考えるのをやめるだけでしかないのだが、FF6の仕様として、この「タイマー」が0になる瞬間は、「イベントが発生するマスを踏んでも何も起こらない」という現象が確認されている。つまるところ、「シドタイマー」を使うことで、
本来発生すべきイベントを無視してマップを進むことが可能となってしまったのだ!
 そんな感じで。
なんだかよく分からないが、この現象でも、FF6は大きく崩壊させられるようになった。なお、完全に全てのイベントを飛ばせるというわけではなく、例えば他のタイマーが発生するとシドタイマーは上書きされてしまうほか、本来必要なキャラクターが未加入だとフリーズしたりなどと、様々な問題も発生する。それでも、飛空艇バグや52回全滅バグ、そして他のタイマー系バグと合わせて、この「シドタイマー」はバグ勢に深く愛されるテクニックとなっているようだ。ちなみに、この「シドタイマー」が発見されたのは、2018年2月と割と最近だったりする。その日、FF6は引き裂かれた……。

ここも古くはスーパーボール阻止シーンとして、最近ではタイマー地点として、変な方向性で注目される


 そうして、シドを殺すなり助けるなりして、イカダで孤島から脱出すると、
かつて試されていた大地に流れ着く。まず、スタート地点のすぐ近くにあるのが、アルブルクの町である。セリスの装備やアイテムが無い場合、ここで最低限の買い物ができるが、一応は世界崩壊で離脱したキャラクターの装備品は全て外されているということで、今回はこれといって買い物はしない。一通りの話を聞いて、すぐ外に出る。
 …続いて、ワールドマップでは、ラストダンジョンの瓦礫の塔を眺めつつ、北に進んでいく。なお、雑魚戦に関しては、魔大陸と同じく、バニシュを貼ったのちにLR逃走を狙っていく。一応、1戦ごとにセーブをしていったが、その必要も無かっただろう。

 そうして北へ向かうと、同じく帝国の大陸にあったツェンの町に辿り着く。ここでは、町に入ると同時にイベントが発生し、「崩れかけた家」から6分以内に子供を助け出すことになる。成功すればマッシュが仲間になり、失敗はゲームオーバーである。内容的には、雑魚敵の出現する宝箱×2にさえ気を付ければ、時間的には余裕かつ強制戦闘も無いため、難しい要素は全く無いと言って良いだろう。というわけで、さっさとこなし、マッシュを仲間にしておく。マッシュは、通常プレイではもちろん、低レベルクリアーにおいてもなかなかの戦力となるため、このタイミングで復帰をしてくれることはありがたい。そして一応、ここは崩壊後では数少ない
期間限定の敵が出現するポイントということで、念のため3体全てと遭遇をしておいた。
 …ところで。このマッシュ加入は、戦闘メンバーとしてのマッシュの強力さおよび発生場所の分かりやすさから、半ば強制イベントのように捉えられることも多いが、
その実行は任意であり、セリス1人のままティナに会いに行ったり、それすらもスルーしてフィガロ方面を攻略していくこともできる。特に、上でも書いた「Lv6×3人クリアー」の場合、メンバーはセリス・エドガー・セッツァーのみとなるため、マッシュにはずっと家を支えてもらっていることになる。いや、セリスが近づかなければ、そもそも裁きの光が来ないことになるのか?
 ――さて。それだけであれば、ただ単にマッシュが仲間にならないというだけで話は終わりなのだが、悲しいことに、このツェンの町では、
「スーパーボール」というここでしか購入できないアイテムが存在する。その内容は、10000ギルと高価であるが、防御力無視で256〜8192(256×1〜32)のダメージを与えるというものであり、しかもアイテムであるため事前準備さえしておけば誰でも簡単に使えることから、低レベルプレイにおいてはかなり強力な攻撃手段となりうる。ところが、前述の通り、このツェンの町に入ると、マッシュが屋根を支えるファイト1発が発生し、それを終わらせるまでは、町から出ることもイベントを中断することもできない。よって、Lv6×3人クリアーの制限下では、スーパーボールは店から購入できないということになってしまうのだ。一応、アイテムとしては雑魚敵から盗むことで入手可能だが、利便性が大きく落ちてしまう。そのため、制限プレイでは、マッシュはスーパーボールを守る邪神か何かと捉えられてしまうことがあるようだ。

 そして。近年では、このマッシュの時間制限イベントでの
「マッシュタイマー」を用いたバグも有名になっている。
 …さて。上の「シドタイマー」の説明と順番が前後してしまって申し訳ないのだが、先に活用法が見つかっていたのは、この右下に制限時間が表示されるマッシュタイマーのほうであった。通常、このイベントが発生すると、上記の通り町から出られなくなってしまうのであるが、特殊な方法で崩壊前から崩壊後へとワープをしている
(←!?)と、町の外へと脱出が可能になる。その後の状況としては、引き続き異次元でマッシュが家を支え続けているため、カウントが0になると、バトルをしている場合はそのバトルが強制終了となり、その後にゲームオーバー処理となる。
 ――というわけで。そのままだと、時間制限ギリギリでセーブして、
自動的にマッシュが家に潰され続けるセーブデーターを作るくらいにしか使えないのであるが、そこはFF6のバグ技ということで、様々な応用法が存在する。例えば、飛空艇バグのように全滅を利用するバグに繋げたり、エクスデス窒息死と同じ要領で神々の像を圧死させたり、またはSFC版なら例の覗き込みテクによってニューゲームのほうに持ち込み、ゲーム開始と同時に遥か未来の糸糸糸糸糸糸が屋根に潰されるといった小ネタに使用できる。まだまだそれらの研究は発展途上であり、これからも様々な応用法が生み出されていくだろう。我々が更なるバグを求め続ける限り、マッシュは屋根にマッシュされ続けるということだ。

 ちなみに。更なる余談であるが、この崩れかけた家に関わる没イベントとして、どうも開発中は時間切れになってもゲームオーバーとならずにシナリオが進む予定だったようだ。その場合、以降マッシュは仲間にならなくなる、つまるところ死ぬということである。
やっぱり潰されたら死ぬのか。
 …そして、そのイベントには続きがあって、その後エドガーを仲間にしてからツェンを訪れて宿屋に泊まると、夜中にエドガーが、マッシュを助けようと思って、一人で崩れた家の瓦礫を掘り続けるというシーンが入る予定だったのだという。没にした理由は、
暗すぎるからというものだ。
 ――やれ。実際、想像するだけで嫌な気分になるほどのシーンであり、ドット時代のゲームに入れるにはあまりにも重すぎるというものであろう。また、シナリオ演出以外でも、
「キャラクターの1人が死亡して永久に仲間にならなくなる」というのは、プレイが数十時間にも及ぶRPGにおいて、適切な内容であるとは思えない。もしかしたら、開発中のFF6は、「囚人へのペル・エム・フル」のように、失敗すると仲間がどんどん死んでいく構成だったのかもしれないが、そのゲームデザインは見送っておいて正解だっただろう。だったらなんで最も難易度の高いシャドウ死亡イベントだけは残したのか。

美少女に対してフルパワーで腹を殴るという腐れ外道


 そんなわけで、
仲間を増やして次の町へという感じで(このフレーズも既にレトロになったな…)、次はモブリズへと向かう。なお、移動に関しては、ツェンの少し北西(左上)の森に隠れチョコボ屋が存在するため、それを使うと簡単である。
 …さて、モブリズの村は、崩壊前は獣ヶ原に存在したのだが、崩壊後は全く違う場所に移動をしている。建物の配置と、陸上トラックのような地面の跡、あとは
タダで眠れるベッドの存在で、かろうじて同じ村と判定ができるというくらいだ。イベントとしては、孤児たちを集めて暮らしていたティナが、世界崩壊によって蘇った「フンババ」との戦いで★愛の力★に目覚め、再びセリスたちと共に戦ってくれるという、字面だけ見るとなかなかアングラな雰囲気が漂うものになっている。地下で暮らしてるだけに。Welcome to Underground.
 ――ちなみに、フンババとはイベント戦を含めて合計4回戦うことになるが、この時点では1戦目と2戦目しか行うことができず、ティナを仲間に加えることも不可能である。よって、純粋なイベント達成のみを考えた場合、飛空艇入手後に4戦まとめて行うというのが効率が良いのだが、今回はせっかくだからということで、このタイミングで戦ってみることにした。それに恐らく、これが想定されているシナリオの攻略順であろう。

 そんなわけで。世界崩壊後最初のボス戦となる、低レベルクリアーでの
「フンババ」戦に挑んでいく。
 …まず、第1戦は、ティナ1人で戦うことになる。この戦闘において、フンババは「無敵」という卑劣なステータス効果を得ており、どう頑張っても0ダメージしか与えることができない。ということで、この戦闘ではティナが負けることによってイベントが進むため、「みぞおち」で殴り殺されるも良し、ティナが自分に「バイオ」を放ってさっさと死ぬのも良しというものである。
 ――なお、この
「みぞおち」(“鳩尾”)という生々しい技名は、フンババを最もフンババたらしめている要素である。要するに、急所である腹の上部を狙ったパンチということなのだろうが、「きゅうしょなぐり」とか「メガトンパンチ」でなく「みぞおち」なところに、何とも言えない恐怖を感じる。「フンババ」は、他のFFシリーズにも登場しているのだが、最も印象的なのは間違いなくFF6であろう。たった4文字で、ここまでスターダムに上り詰めるとは…。

 そして第2戦は、「ティナ! しっかりしろ! くっそー 来るぞ!!」という
小学生男子みたいな言葉遣いのセリス(※汎用キャラとしてのセリフを喋っているため)を眺めた後に、セリス・マッシュの2名でフンババと戦うことになる。ここでは通常のバトルと同じであり、全滅するとゲームオーバーである。なお、勝利条件は7520以上のダメージを与えることであり、そうすると敵が逃走して、バトルは終了となる。
 …さて、敵は物理攻撃を中心に攻めてくるため、バニシュ状態なら楽勝! …と思っていたところ、
全体サンダラで普通に一発全滅してしまった。この時点では、まだ雷属性を防御する装備は手に入っていない。ということで、止むを得ず、リフレクトリングで魔法を反射していく戦法を取る。敵は雷属性を吸収するうえ、ウイークメーカーも使えないため、サンダラやサンダガを反射すると相手のHPが回復をしてしまう。また、こちらの物理回避率も高くないため、それなりの頻度で攻撃が当たってしまう。しかしながら、敵の全体魔法を有効に防ぐ手段はあまり多くないため、背に腹は変えられないものだ。いや、この場合、背にみぞおちは変えられないと言うべきか。
 ――そんなわけで。リフレクで魔法を防げば、残った技は全て単体攻撃であるため、地道に戦っていけば全滅は無い。こちらの火力としては、弱点を突くセリスの「バイオ」が約500、マッシュの「オーラキャノン」で約250といった感じで、
なかなか貧弱である。しかしながら、サンダラを反射させてしまった場合の回復量は150、サンダガの場合は300と言ったところで、大きい数値ではないため、回復量を上回るダメージを与え続けることができる。そんな感じで、セリスのMPはアスピルで吸収し、ダメージを受けた場合は適当にアイテムで回復しつつ、しばらく戦って相手を逃走させることに成功した。

 そんなわけで。前述の通り、この時点でフンババを倒しても、ティナを仲間にすることはできないのだが、全くメリットが無いということもなく、魔石の
「フェンリル」を早期入手することができる。フェンリルでは、テレポ・デジョン・ストップを覚えることができるほか、召喚技として使った場合には、味方全員を分身状態にすることができる。分身は、透明の下位互換と思いきや、魔法回避を阻害しないという利点があり、違った活躍ができる。ちなみに、フェンリルの魔石は、フンババの首飾りであったということで、これを装備していたから1戦目は無敵だったということかもしれない。
 ――というわけで。このフンババは、上記の通り、これと言った強敵ではなく、戦法としても目ぼしいものは無いのであるが、今回はせっかく通しプレイで録画をしているということで、
動画を掲載してみることにする。なお、こいつに限らず、崩壊後は自由度と戦闘がメインになるということで、全てのボスを動画化してみることにしたい。まあ、率直に言ってしまうと崩壊前より崩壊後のほうが楽なボスのほうが多いくらいなのであるが、まあなんだ、時間を持て余しているとか、または低レベルクリアーの雰囲気を知りたいという方は、つまみ食い気分で見ていただけると幸いである。

動画



回転のこぎりの即死効果が炸裂! …しなかった


 そういうわけで、フンババの1戦目と2戦目を終えたので、次は港町ニケア方面へと向かう。長い道のりになる…と思いきや、モブリズの少し南の森に隠れチョコボ屋があるため、
再び大幅なショートカットをすることができる。崩壊後の放浪感は、知識のあるプレイヤーは全く味わわない。
 …さて、港町ニケアでは、
「エンハンスソード」という武器を買うことができる。これは、攻撃力はそこそこだが、魔法回避率+20&魔力+7という優秀な補正を持ち、かなり使える装備である。ただし、10000ギルと少し高いため、とりあえず現段階では1本だけ買っておくことにした。
 ――その後は、(;^o^)
「盗賊団のボスであるジェフ…いったい何者なんだ…」と恒例のボケをかまし、船に乗り込んでサウスフィガロへと向かう。ちなみに、FF6では、ジェフのような色違いのドットキャラを、完全に別のキャラクターとしてではなく、人物の外見に色情報を適用するという形で表現しているようだ。そのため、様々なバグを繰り返していくと、金髪のティナが仲間になったり、ピンク色のシャドウが出没したりといった怪奇現象が発生するらしい。このジェフのカラーリングのエドガーを仲間にするという全く無意味なバグ技も…もう有るんじゃないかな?

 さて。船がサウスフィガロに着くと、驚くべきことに町は全く荒廃していない。信じられないことに、セリス救出イベント時の地下通路の方向にも行くことができ、
雑魚敵である帝国軍の方々もそのまま登場する。さすが、守りの堅さを誇るだけのことはあるな。
 …というわけで、そのまま町を出て、次はサウスフィガロの洞窟へと向かう。ここでは、宝箱の内容が「@初回訪問時」「Aロック編時」「B世界崩壊後」と細かく変化し、もちろん最後で開けるのが最も良いアイテムが手に入るため、今回プレイではここまで大事に残しておいた…のだが、今さら
「ブレイブリング」が手に入ったところで、装備する枠もなく、しかも強力な攻撃はほとんど魔法であるため、どうしようも無いという感じではある。入手タイミング的なことを考えると、ロック編の時点で「雷のロッド」を拾っておいたほうが良かったかもしれない。
 ――その他、こことフィガロ城地下では、
ドゥドゥフェドゥという何とも言えない敵が存在する。見た目的には、生物の内臓といったイメージであり、「ファイラ」を使ってくることから低レベルクリアー的には少し厄介なのだが、それ以上にインパクトを残すのが、ドゥドゥフェドゥという名前自体である。全く意味が分からないのだが、見た目と発音のテンポが妙に良く、声に出して読みたくなる日本語的な魅力を持っている。ただでさえFF6にはボナコンとかリトワールビッヘとかベルヘルメルヘル(これはFF8か…)とか変な名前のモンスターが大勢居るのに、その中でこれほどのインパクトを残すのは凄い。

 そうしてフィガロ城に入り、
牢獄も無事に切り抜けて、奥でボスの「触手×4」戦となる。
 …さて、この触手たちは、「捕獲準備」「からみつく」でスロウにしてから「捕獲」でこちらを捕らえてくるという行動パターンを取るが、前述の攻撃でスロウ状態にならなければ「捕獲」をされることは無い。つまり、
エルメスの靴を装備していれば、敵の目玉である捕獲攻撃を完全に無効化できる。更に、「バイオ」「ポイズン」をリフレクトリングで跳ね返してしまえば、あとは微妙な威力の物理攻撃を使用するのみとなってしまう。まあ、エドガーに関しては、この戦闘開始と同時に仲間になり、武器防具が「さいきょう」扱いされるのみなので対策できないのだが、あとの2名が装備を整えるだけでも十分だ。
 ――そして。こいつらは、複数パーツを持つRPGのボス戦に恒例の事項として、
様々なステータス異常が効いてしまう。例えば、左上以外の3体には毒が効くため、「バイオブラスト」を使って待っているだけで大ダメージを与えられる。また、右側の2体には睡眠が、左上の1体にはストップが有効なため、それらを掛け続けることにより、4体中3体もの攻撃を封じることができる。最後に、左下には即死が刺さる。まあ、神々の像にだって意外に様々なステータス攻撃が入ったりもするし、恐らく開発者的にも、弱点があったほうが愛嬌がある…という感じかもしれない。

 そんなわけで。実戦では、まずバイオブラストで4体中3体を毒状態にし、毒の効かない1体は「ウイークメーカー」で氷を弱点にし、その後は睡眠とストップで適時行動を封印しながら、「ブリザラ」で攻撃をしていった。
 ――ちなみに、上にも書いた通り、左下には即死攻撃が有効である。まあ、毒も決まるため、別にわざわざ即死させる必要も無かったのだが、せっかくだからということで、
「回転のこぎり」で攻撃してみることにした。すると、見事に1/4の確率での即死攻撃が発動し、触手を撃破! …できなかった。どうも、この回転のこぎりの追加効果は、即死耐性を持たない敵であっても、必ず成功するとは限らないようだ。まったく、ただでさえ回転のこぎりの即死効果は、ハズレ扱いされることが多いというのに…。

動画



「蟹すら友」…つまり魚介類ですら友人と考えるような生物愛を有していたんだよ!!


 さて。フィガロ城地下で触手を倒すと、城の機関部が再起動をし、浮上をすることによって内部に閉じ込められた人たちを助けることができる。それと同時に、崩壊前と同じように、地形を超えて反対側の砂漠に移動することができる。
超えるべき対象が山でなく海になっているのだが、まあ底なし沼ならぬ底なし砂漠的な感じで、二つの砂漠が繋がっているのかもしれない。
 …そうして、向かい側の大陸に辿り着くと、今度は「竜の首コロシアム」「コーリンゲンの村」に行くことができる。前者のコロシアムでは、キャラクター1人を選んでアイテムを賭けてオート戦闘を行い、勝利すると別のアイテムを入手できる。その活用法は、通常プレイでも最強育成でもやり込みプレイでも幅広く、FF6における大きな魅力の一つとなっている。意外なところとして、
この最速訪問時のタイミングからでも施設は利用可能である。もちろん、飛空艇を手に入れ、キャラクターを強化したり賭けの元となるアイテムを入手してからのほうが良いのだが。
 ――また、コーリンゲンの村では、セッツァーが「@この世界にはギャンブルを楽しむ余裕なんて無い」「A飛空艇を壊されてしまった」という2点の理由により、
いま流行りの引きこもりと化しているが、セリスの勧誘で再び夢を追い求めることになる。あまりにもあっさり説得されるセッツァーはたまにネタ扱いされるが、まあ「1人では無理でも、仲間が大勢いるのならやってみるかな」という気持ちは、分からないでも無い。それか、自分じゃなくて、誰かのために命を賭けるほうが面白いということか?

 その後、コーリンゲンの村で、セッツァー用の武器である
「ダイス」を購入しておく。このダイス系武器は、「『出た目の数値同士の積』×レベル×2」のダメージを与えるというものであり、数値が全て同じ(ゾロ目)だった場合は、さらにもう一度「出た目」の数字を掛ける。その他の特性として、バーサクの影響を受ける(×1.5倍)が、皆伝の証による乱れ打ちのマイナス補正を受けず(×0.75倍が無し)、必中・防御力無視・隊形無視である。低レベルクリアー的には、セッツァーのレベルを6として、サイコロが2個の「ダイス」では、12〜2592のダメージを与えられることになる。Lv6でのダメージの平均値は約264(9492/32)と、まあ低レベルキャラの打撃としてはまずまずの数値であると言える。
 …いっぽう、サイコロが3個になる
「イカサマのダイス」は、ラストダンジョンである瓦礫の塔にて、「第1パーティ進行ルートの3つ目のエリア」の宝箱から1つだけ入手することができる。というわけで、その気になれば、飛空艇入手直後に手に入れることも可能だ。さて、そのダメージ期待値は、ちょっとこちらは計算が面倒なのだが、約591(216通りのダメージの合計値は133140だが、6・6・6の時にカンストするため、その分を差し引いて127587/216)である。思ったより普通の値だった。ちなみに、こちらはバーサクの場合はピッタリ1.5倍…とはならず、出目が5・5・5のときにもカンストをするようになるため、それを補正してダメージ平均値は857程度となる。まあ、予想ではもっとバランスブレイカー級かと思っていたが、実際には「アルテマ」「メルトン」(共にスリースターズ装備、メルトンは更に敵炎弱点かつ味方炎防御)といった他の強力攻撃と同じくらいの立ち位置に落ち着いた。つまり、やはりFF6は低レベルプレイを意識してバランス調整が為されている…?
 ――ちなみに。これらのダイス系武器の、ダメージ計算式以外の特性をバトルに用いていく方法もある。例えば
サボテンダー討伐である。FF6のサボテンダーは、魔法修得値&ギル稼ぎのために使ったり、ミラクルシューズを手に入れるためのコロシアムの「エリクサー → リネームカード」のルートで立ち塞がったりするのだが、物理回避率に加えて魔法回避率も高く、回避率バグがあるSFC/PS版の頃から攻撃が全く当たらなかった(ちなみに、SFC/PS版で0以外の魔法回避率を持つ敵は、アルテマウェポン:10、グラシャラボラス:10、サボテンダー:250、トンベリ:50、カムイ:30、アルジャッブル:30、デスゲイズ:30、ソラト:10、ベクタキマイラ:30)。ところが、ダイスならば、敵の回避率を無視し、必ず攻撃を当てることができる。また、サボテンダーのHPは3しか無いため、出た目に関わらず、確実に一撃で倒すことが可能である。特に、サボテンダーは防御力も255あるため、「アルテマ」「ドリル」などの防御力無視必中技を自由に選べないコロシアムでは、セッツァーのダイスを使うのが最適解とすら言えるだろう。余談だが、サボテンダーはFF6が初登場である。

 そんな感じで。飛空艇入手前の最後のダンジョンである「ダリルの墓」へ向かっていく。
 …さて、ここで話題となるのは、
「かに」「すら」「よや」「とも」という、墓石に刻まれた言葉(「墓碑銘(epitaph)」といい、この後の回想シーンで流れる曲名でもある)である。何故か4つに分かれたうえに全て平仮名という大変ミステイクを起こしやすい内容となっている。正解は「ともよ やすらかに(友よ 安らかに)なのであるが、昔の私は「蟹」「友」という部分に引きずられ、「蟹すら友よや」といった怪文章を作り出していた。いや、魚介類に関係があるので海文章とでも呼ぼうか。ちなみに、この並び替えイベントは、失敗しても何もデメリットは無く、何度でも再挑戦ができる。セリス迫真の「かにすらともよや(ドヤァ…)」が画面にデカデカと表示されるだけである。
 ――ちなみに。このイベントに正解すると、死者を悼むという趣なのか、全滅時のBGMが流れる。よく見ると、奥に布団を掛けられた骸骨のようなドット絵があって、ちょっと怖い。が、少なくとも、セッツァーの口からはダリルが死んだとハッキリ明言されてはいない
(「1年後に壊れたファルコン号を見付けた」という婉曲的な表現だけ)ため、この死体のようなものがダリルということは無いだろう。むしろどちらかと言うと、ボスのデュラハンの馬車みたいなのに乗っている人がダリルかもしれない。そして、正解によって貰える特典は、「地下3階の奥の部屋にグロウエッグを隠す……。」という言葉であるが、ざっくりしすぎていて分からない(まず入り口から左下に行き、次のエリアで階段を下り、その先の部屋の右下の角から1マス上の隠し通路を右に進む)うえに、別にこの言葉を聞いていなくとも隠し場所が分かっていれば入手ができる。しかも、手に入る「グロウエッグ」の効果は経験値2倍というものであり、低レベルクリアーの天敵そのものである。グロウしないエッグだったら山ほど需要があったのに…。

 そういうわけで、仕掛けを解いていき、セーブ後に2体の敵と戦う。まず、宝箱モンスターの
「プレゼンター」は、召喚カトブレパスの石化によって2体同時撃破をすると、報酬の「ドラゴンクロー」も2個手に入ることが知られており、本プレイでもその方式を踏襲していった。なお、経験値は0である。
 …また、ボスの
「デュラハン」は、初手で「レベル?ホーリー」を使ってくる。これは、「『現在の所持ギルの1桁目の倍数』のレベルの対象に、攻撃力120の『ホーリー』」で攻撃を仕掛けるというものである。低レベルクリアーのHPではこれを喰らうと即死であり、しかもここでは全員がLv6であるため、ギルの数値によっては開幕で必ず一発全滅をさせてくる超凶悪モンスターと化すのだが、今回は所持ギルが3017ギルであったため、誰にも命中することは無かった。ちなみに、ギルの数値の1桁目が0だと、全てのレベルの敵に命中するという仕様になっているようだ(GBA版のみ? 詳細不明)
 ――さて。デュラハンは、単発のボスとしては多彩な行動パターンが用意されており、その中には「8回攻撃をされると、次のターンから4回だけ使用技を大幅に強化する」というものがある。その技の中には、魔大陸突入戦で苦しめられた
「絶対零度」もあり、これまた喰らうと一発全滅である。しかしながら、リフレクで反射された魔法はこのカウントの回数に入らず、しかも敵は魔法生物であるため、古くから「リフレクトリングを装備して放置、MPが尽きたら最後にラスピルやらソウルセイバーやらで吸い取って終了」という攻略が確立されている。それに加えて、今回はウイークメーカーで氷&聖弱点にして、敵の「ブリザラ」「ブリザガ」「ホーリー」を跳ね返してダメージを与えていった。こちらでも、相手の「絶対零度」を封じることができる。別に、HPが尽きてもMPが尽きてもどちらでも良かったのだが、私のプレイだと14分ほどでHPのほうが先に無くなってくれた。

動画



また夢を 見させてもらうぜ ファルコンよ。」(字と記号余り)


 そうしてデュラハンを倒すと、セッツァーの過去に関する話が挿入された後に、崩壊後の飛空艇である「ファルコン」が手に入る。この浮上イベントは、FF6でも屈指の名シーンとして、そして楽曲の「仲間を求めて」はFF6を代表する名曲として、共にその名を知られている。単純に飛空艇の曲とするだけでなく、
崩壊後のフィールド曲自体が変わってしまうというのが、実に良い演出である。
 …ちなみに、
割とどうでも良いことであるが、GBA版のFF6では、「」(かぎかっこ)の最後が閉じられるようになった。そして、このファルコン浮上イベントの最後では、メッセージウィンドウの中心に[      ファルコンよ。     ]と表示されるという、少し変わったテキストの使い方が為されているのであるが、この部分もGBA版では他と同じ方式でカギ括弧が閉じられているため、何と言うか、あえて表すなら「      ファルコンよ。」という、少し間抜けな感じとなってしまっている。たわごとになっとる わ!!!!!!!!!!

 そんなわけで。ついに飛空艇が手に入り、崩壊後の本番と言えるパートとなった。ここから、自由な順番で残りのシナリオを進めたり、戦力を強化したりできる。また、やりこみプレイの目標となるボス敵についても、飛躍的にその
弱さが増していくことになる。
 ――というわけで、ここからはプレイヤーごとによるFF6攻略の個性が出てくるということになる。やれ、ご存じの通り、FF6はバグ無し部門においても既にかなりのところまでやり込まれており、まったくの新要素を見付けるというのはなかなか難しいのであるが、それでもいろいろと考えて、自分なりの方針でプレイを進めていきたいところである。とりあえずまずは、アイツを仲間にするところからだな…。

 

(2019年6月16日)

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