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シナリオ考察プレイ日誌

 

【第2話 ノウスパルトゥスのファルシのルシがユスナーンでカオスシガイ】

 

ラ「これは、人の光を超えた―― 珍光!!」


 異色の企画:「シナリオ考察プレイ日誌」も、さっそく第2話である。
 …今回は、実際に『ライトニングリターンズ』のゲームが始まるところから、一連のオープニングイベントが終わるまでを、「@スノウはこの500年間何をやっていたのか?」「Aそもそも何故ライトニングが『女神の騎士』で『解放者』なのか?」という二つの話題を中心に取り扱ってみることにしよう。
 ――やれ。今回は、記念企画の第1弾:「FF13-2/クリスタリウムなしクリアー2.1 プレイ日誌」と同時連載になってしまったのだが、それもこれも全てはスロットのための時間稼ぎが必要だったからである。要するに今回のプレイ日誌は時間潰しが目的なわけなのであるが、それに囚われず、あくまで自由な新企画として進めていこうと思っている。まだ1話しか書いていないけど、今のところ評判も思ったほど悪くないみたいだからね…。

 そんなわけでゲームを起動し、インストールを済ませた後、「NEW GAMEのNORMALモード」でプレイを始めていく。なお、地味にLRFF13のプレイは3回目である。1回目は発売直後にNORMALで時間管理に失敗し中断、2回目はEASYモードでクリア(日記の【2014/1/11】はその際の感想)、そして3回目が今回である。まあ、実質的には2週目と言ったところだろう。難易度は、ストーリーを味わうだけならばEASYでも良かったが、今回は攻略本を所有しているということもあり、あえて1回目に挫折したNORMALで挑んでみることにした。
 …というわけで、最初は無駄にカッコいいオープニングムービーが挿入され、スノウの居るユスナーン宮殿からスタートする。バトルのチュートリアルを済ませつつ、アヌビス・ガップル・ザルティスなど、後に何度も戦うことになる敵を蹴散らしてある程度進めば、オープニング終了である。
 ――なお、軽く説明しておくと、今作は『13』&『13-2』で受け継がれたロール&オプティマシステムとは異なり、3つのスタイルを切り替えながらリアルタイムで攻撃コマンドを入力するアクション形式の戦闘が採用されている。ただし、「各種行動にはATBコストが存在し無限に行動できるわけではないこと」「スタイルを切り替えると控え2つのスタイルのゲージが早く回復すること」、また「ブレイクは『ノックアウト』と名前を変えているものの、物理で時間を溜めて魔法でゲージを伸ばすこと」など、過去の『13』シリーズと似通っている点も多い。そのため、『13』シリーズの経験者なら、最初は戸惑うだろうが、上達するのも早いものだろう。おっとゲーム性について書いている場合ではない、さっそくストーリー考察を始めなければ…。


 
考察:そのA
〜スノウはこの500年間 何をやっていたのか?〜
 
スノウ→ムノウ→ムボウ→クノウ
 
LRFF13/スノウ編
スノウ「カイアスのせいで世界が滅んだしセラも死んだ!! でも蘇らせる方法探す!!!!1111」
人々「スノウやばい助けて!」
スノウ「しゃーねーな…俺が面倒を見てやんよ…(wktk)
    とりあえずルシの力で魔物倒すし混沌抑える。あと闘技場とか盛り上げたる。
    あとはファルシのコネでパンデモニウムって奴を連れてきた。これでどれだけでも物資作れるぞー^^」

ノエル「身分を求めてる場合じゃないでしょう。落ちますね^^;」
ホープ「ちょっと神に呼ばれました。落ちますね^^;」
スノウ「」

〜100年後〜

スノウ「世界滅びそう。でも頑張る!!」


〜200年後〜

スノウ「世界が滅んでる。頑張る」


〜300年後〜

スノウ「世界どんどん滅んでる。頑張りたい…」

〜500年後〜

スノウ「もぅマヂ無理。セラわ蘇らなぃし世界の滅亡も止められなかったし。
    ぁ、ライトニング義姉さんだ。。。
    ユスナーンの混沌封じるからシ骸わ始末してもらぉ。。。」


 というわけで。スノウに関しては比較的分かりやすいので、特に解釈に問題が発生することは無いと思うが、軽く触れておくことにしよう。
 …『13-2』のエンディング後のスノウの行動は、作中では以下のように説明されている。「ノエル・ホープと共に世界を再生させる方法を探しつつ、ユスナーンで太守として人々の面倒を見ていた。しかしながら、500年の間に何も自体は好転せず、結局世界は滅んでしまうことになった。また、自身のルシとしての力も限界を迎え、シ骸となる時が刻一刻と迫っている。そのため、最後の一仕事としてユスナーンの混沌を丸ごと封じ、命を賭して人々を守ると共に、セラを守れなかった罪を償おうとした。そしてシ骸となった後は、ライトニングに世界を託し、自らを始末してもらうように頼み込んだ」
 ――と、だいたいこんな感じである。このメインストリームに特に大きな問題点は無いため、今回はその枝葉の部分について触れてみたいと思う。

 まず、「なぜスノウは『太守』という立場をやっているのか?」ということであるが、これについては『13』などで多く描写されられているように、スノウはもともとおせっかいで面倒見が良いタイプである。それが乗じて、いつの間にか国のトップにまで上り詰めてしまっていたのであろう。
 …また、スノウは「ファルシ=サボテンダー」と契約をした世界最後のルシである(これについては公式小説とかいう同人誌で触れられているようだが詳細不明)。そのため、戦闘能力については申し分は無いであろうし、もともと『13-2』にてスノウは「大切な人を守るために自ら進んでルシになった」ということが示唆されており、セラの亡き今、せめてその力を人々のために使いたいというのは、至極当然の流れであると思われる。
 ――また、ユスナーンでは「ファルシ=パンデモニウム」という現存する唯一のファルシが活動をしており、混沌を餌にして食料などを生産し、この世界を支えているようだ。どうやら作中の描写から、パンデモニウムは本当に物資を作っているだけの善良なファルシようだが、それをコントロールできるのも、またルシであるスノウしかあるまい。

 なお、「ファルシ=パンデモニウム」については、作中では本当に名前と設定くらいしか出てこないため、詳細は不明なのであるが、物資を作って人々を助けるという性質はコクーンのファルシと酷似しており、『13-2』の時点では休眠していたファルシが何らかの理由で活動を再開した可能性がある。人類に対する敵意や、また下界系統のルシであるスノウに対して攻撃を仕掛けてこないのは、本当に物資を生産するだけの(=バルトアンデルスの計画に荷担していない)下級のファルシだからなのかもしれない。
 ――しかしながら、俺が気になったのは「混沌から物資を生産する」という点で、コクーンの時代にはそんな制度は無かった(コクーンでの使用物資は下界から引き上げていた)し、そもそも「混沌」は神には見えない存在であり、そこから物資を生産するというのもまた不可能であるはず。ファルシが新しい世界の環境に対応したのか、それとも神やファルシは混沌を「理解」できずとも「利用」はできたのか、はたまた「混沌から物資を生産する」というのが人間側の勝手な解釈で、実は闇の中からこっそり拾ってきていたのか。謎は深まるばかりである…。

 続いては、「国家の運営が上手くいっていたのに、なぜ結局スノウは絶望してしまったのか」という点である。これは、500年掛けたが、結局は世界が滅亡してしまうことを知り、途方もない無力感だけが募ったからであろう。加えて、自身のルシとしての寿命が近づいていること、また恋人であったセラを救う方法も見つけられなかったからということも、それに拍車を掛けたと思われる。
 …確かに、ファルシ=パンデモニウムによる物資の生産によって、世界は力を取り戻したように見える。だが、それも一時的なもので、結局のところ女神が死んで命の循環は止まったままであり、新しい命が生まれることは無い。また、混沌の浸食によって大地は荒れ、魔物はどんどん凶暴化が進んでいく。そしてついに、世界は滅びの時を迎えてしまった。つまるところ、スノウの努力は何一つ実を結ばなかったのである。それを、ライトニングは「絶望から逃げているだけ」と評したが、500年間守るべき人々を見送り続けてきた彼ならではの思いがあったことは間違い無い。この辺りは、同じく望まない永遠を得たカイアスにも通じるところがあるだろう。
 ――さて、スノウが運営するユスナーンの国是は「どうせ滅ぶのだから最後くらいは楽しもう」ということだと述べられているが、これらの過程から察するに、スノウ自身はどうにも世界を諦めていなかったようだ。そして最後にどうしようも無い結末を迎えることになっても、せめて最後にユスナーンの混沌(“シ界”)を封じ、シ骸となってしまった自らの始末とその後の世界をライトニングに託している。500年間も無力な戦いを続けたが、最後まで力を振り絞って破滅と戦い続けたスノウが至る、彼らしい結論であると言える。

 最後に。「どうしてオープニングでスノウとライトニングはスタイリッシュに争っていたのか」ということだ。これについては、単純にいきなり現れたから驚いたのであろう。
 …というのも、作中での「この前(オープニング)は強引にやり過ぎた」という発言からも分かるように、ライトニングとホープは「解放者」として目覚めた直後に、「久々に昔の仲間と会えばスノウも心を開くかもしれない。よし行くぞ!! (`・ω・´)」というレベルで宮殿に突撃していったことが伺える。衛兵をなぎ倒して進んでくるその姿に、スノウが「自分を殺しに来た」と考えるのも間違い無い。スノウを含むこの世界の民は「解放者の伝説」について知識があるようだが、その詳細が不明であれば、「解放=滅ぼして救うこと」と考えてもおかしくはないのである。
 ――ちなみに、後日ユスナーンのメインクエストで対面した際は、スノウは「ライトニングが偽物かもしれないと思ったから」とも述べている。これについては、別にスノウが考えすぎというわけでもなく、実際に神によって目覚めさせられた直後のライトニングは心(=「混沌」)を取り戻しておらず、偽物と呼ぶべき状態だったとも考えられる。とはいえ、スノウも彼なりに反省し、またライトニングも魂の解放により少しずつ心を取り戻していったことで、その後の和解の流れへと繋がっていったのであろう。うーん、やっぱりスノウ編はどうやっても普通の解釈しかできないよなあ…。


 
考察:そのB
〜そもそも何故 ライトニングが『女神の騎士』で『解放者』なのか?〜
 
このあと超展開でアフロのアフロの中=我々の住んでいる宇宙になります(嘘)
 
FF13〜13-2〜LRFF13/ライトニングの動向
〜FF13ラスト〜

ライトニング「チクショオオオオ! くらえオーファン! 光速異名高貴女騎士持重力自在操!」
オーファン「さあ来いルシイイィィ! 私は実は一回ファイアされただけで死ぬぞオオ!」
(ボン)
オーファン「グアアアア! こ このザ・フジミと呼ばれるファルシのオーファンが…こんな小娘に…バ…バカなアアアア」
ライトニング「よしオーファン倒した! あとはみんなでラグナロクになって崩壊止めるだけだ!!」
ファング「悪いな! この乗り物は二人用なんだ!! ヴァニラ…(ねっとり)
ライトニング「支えたのか…世界を…」

〜FF13-2開幕〜

エトロ
「ああっ、もうダメッ!!はうあああーーーーっっっ!!!
ブリイッ!ブボッ!ブリブリブリィィィィッッッッ!!!!
いやぁぁっ!あたし、こんなにいっぱい混沌出してるゥゥッ!
ぶびびびびびびびぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!!ボトボトボトォォッッ!!!
ぁあ…混沌出るっ、混沌出ますうっ!!
ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!見ないで、お願いぃぃぃっっっ!!!
ブジュッ!ジャアアアアーーーーーーッッッ…ブシャッ!
ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
んはああーーーーっっっ!!!カッ、カオッ、カオスゥゥゥッッ!!!
ムリムリイッッ!!ブチュブチュッッ、ミチミチミチィィッッ!!!
おおっ!混沌ッ!!こッ、混ッ、混沌ッッ!!!混沌見てぇっ!!!」

エトロ「くぅ〜疲れましたw 実は、ルシたちに奇跡を起こしたら、混沌が漏れて世界が歪んじゃったのです!^^;」

カイアス「まじかよ女神ぶっ殺す」
エトロ「やばい! おーいさっきの女子!!」
ライトニング「私か! しゃーねーな、世界守るために女神の騎士になってやんよ(ドキドキ)
エトロ「ついでに妹さんには時を見る能力を与えておきました。ではカイアスに変わって世界をお願いします^^」
………
ライトニング「と思ったけど、この戦いカイアス倒したら女神死ぬし最初から詰んでるじゃん。オワタ\(^o^)/」
セラ「カイアスぶっ殺したら女神死んで世界滅んだ。さらに私も死んだ。ヲワタ\(^o^)/」

〜LRFF13開幕〜

ブニさん「やっべぇwww久々に来てみたけど世界滅んどるはwww
     とりあえず女神の騎士とかいうヤシが居るみたいだから声を掛けてみよう。おーい!!」

ライトニング「神は言っている…ここで死ぬべきではないと」
ブニさん「もう世界再生させるの無理だから新しい星を作るはw
     だから解放者さんは強い魂集めてどんどん送り込んでね。
     まあ死者の魂は、世界が滅んだ原因でもある『混沌』だから連れてけないんだがww
     でも上手くいったら死んだ妹さん蘇らせてあげるぞ^^」
ライトニング「マジか! 頑張る」
ブニさん「よし、じゃあ君の仲間のホープ君に変身して使命をサポートしたるはw
     これで人間の心も理解できるんだが? 異端か??wwww
     あと、魂の循環をする女神の代役が必要だから、そのためにどうぞ強くなってくれよw
     じゃあよろしく(ゝω・)vキャピ」


 というわけで。上のふざけた会話文の長さから既に察せられるように、この「『13』のエンディングから、ライトニングが『女神の騎士』→『解放者』となった過程」に関してはかなり複雑なのだが、一つ一つ順番に考えていくことにしよう。
 …まず。『13』のエンディングで何が起こったかということであるが、ご存じの通り、6人のルシたちはオーファンに完全に追い詰められてしまった。だが、消えゆく命を憐れんだ女神エトロが奇跡を起こしたのである。まず、ライトニングたち4人のシ骸化を解除し、ラグナロク無しでオーファンを倒すための力を与えた。さらに、「コクーンを破壊する」という使命を果たしてクリスタルと化したルシたちを、奇跡によって人間の姿に戻し、その家族たちもルシの呪いから解放した。また、これはゲーム内では描写されていないが、この際にエトロはコクーン内部にいた人たちにも「クリスタル化→解除」という処置を施したため、多くの人がこの惨劇から生き残ることができたのだという。
 ――やれ、エトロがこんなことをした理由であるが、エトロはもともと死者を憐れむ女神であり、超常の力で地上世界に介入して人の死を防ごうとする。FF13のエンディングなどはその最たる例であり、その他にもルシたちに召喚獣を遣わしたり、『13』の世界が始まる600年前の戦争にてラグナロク化したヴァニラのコクーン落としを阻止したり、巫女を守って戦死したカイアスに永遠の命を与えたりしている。だが、どうやら女神がこの世界に干渉するには、多大な混沌の力を流れ込ませる必要があるらしい。そしてエトロは、その後の世界までも考えて行動するのではなく、あくまで「人が死ぬのを見たくないです><」という思いのみで奇跡を起こす。それらのことが、『13-2』と『リターンズ』の世界に関わってくるのである。


 そんなわけで、視点を『13-2』へと移そう。女神エトロは「奇跡」でコクーンの落下から世界を救ったが、そのことによって大量の混沌が流入してしまった。そして恐らく、この時点でカイアスはユールの予言によって世界が滅ぶことを知り、女神を殺して神を呼び戻す計画をスタートさせたのだろう。
 …さて、エトロにとっては、同志だと思っていたカイアスがいきなり敵対してきたのだから大慌てである。そこで女神は、すぐ近くにいたライトニングに白羽の矢を立てた。彼女をヒストリアクロスを通してヴァルハラへと召喚し、「女神の騎士」として力を与えて自身の護衛に立てると同時に、「時詠みの巫女」として新たにセラを選んだ。こうして、カイアスとユールが完全に裏切ってしまった場合にも、歴史を管理する役が途切れないようにしたのである。そしてこの際に、女神が歴史を歪めたことで、「ライトニングはコクーンを支える柱となった」と、人々の記憶も書き換えられてしまったということである。
 ――ところで。『13』にで、あれほどファルシの奴隷となるのを嫌がっていたライトニングが、女神の命令には素直に従ったのは何故なのだろうか。それは、エトロを守ることが今の世界を守ることに繋がるという考えもあるだろうし、女神の「人々を守りたい」という純粋な思いに共感したこともあるだろう。はたまた、ファルシの計画から人々を守るためとはいえ、戦乱を起こしてコクーンを崩壊させてしまったことに責任を感じ、その贖罪を行いたいという意味もあったのかもしれない。この「罰を受けたい」という考えは、『リターンズ』のヴァニラが同じようなことを話している。

 では、『13』のエンディング時点で、ファング・ヴァニラを除いて6人(メイン4人+セラとドッジ)の元ルシが居たのに、何故その中でも選ばれたのが「ライトニング」だったのか。これに関しては、特に物語中では描写されていないため、「単なる偶然だ」「ライトニングが冒険の中心的人物だったから」「エトロは『女』神ということで、自身の護衛にも女性を付けたかった」「時詠みの『巫女』ということでセラとセット」など、様々な説を考えることができる。
 …とはいえ、俺としてはやはり、何らかの意図があってライトニングが選ばれたと信じたいのである。例えば、一歩間違えてサッズが「女神の騎士」に選ばれていたとしたら、重厚な戦闘服を着込んでカイアスと戦うサッズ、そしてそれを時空を超えて探す大人ドッジさん…という、凄まじくアフロ臭い物語が展開されていたであろうからである。その場合、サッズはコクーンを支える柱としてクリスタルになっていると語り継がれていることに…。危ない危ない…マジで選ばれたのがライトニングさんで良かったわ……。

 そんなわけで『13-2』が始まるわけであるが、そもそもこのライトニングとカイアスの戦いは、「カイアスを倒す → 女神が死んで終了」「カイアスを倒さない → 新コクーンを落とされて終了」という、最初から勝ち目の無い戦いであった(そもそもカイアスは、女神の居場所が分からないor主従の関係で女神を直接攻撃できないため、前作のオーファンと同じく最初から誰かに殺してもらうのが目的だったのかもしれない)。そのためライトニングは敗北を認め、自らをクリスタル化させて死者の魂を受け入れる器となり、やがて蘇る時を夢見て眠ることになった…という物語が、DLCとかいう二次創作で展開されたそうだ。
 …ちなみにこのカイアスの計画の顛末であるが、ご存じの通り、「みんなが笑っている未来が見えた!」という根拠のある妄想ユールの予言をもとにノエルがカイアスを倒すが、それによって女神が死んでしまい、カイアスの計画が達成されて終わり、これが『13-2』のエンディングの意味である。
 ――やれ、当時は『13-2』ラストの「To Be Continued...」について、「DLCで真のエンディングが見られる」「時のループを示しているだけであり物語としては終わりである」などと様々な解釈が為されていたのだが、今から振り返って見れば、『13-2』の物語は未完成であり、『リターンズ』に続くことが最初から決まっていたと言わざるを得ないだろう。それを当初明かさなかったのは、やはり「まずは完結を煽ってDLCを売り切り、その後に新作の『リターンズ』も買ってほしい」という販売戦略上の理由以外は何も見当たらない。まったく、その後のDLCの扱い方などから、恐らくはスクエニ自身も『13-2』の件を黒歴史と考えているようだが…うん、最低でも「女神の鎮魂歌」は真ENDとして最初からディスクに入れておくべきだったよなあ…。


神様おこなの?


 ということで話題が多少逸れてしまったが、ここからは『リターンズ』の話である。
 …さて、『13-2』のラストにて女神エトロが死に、不可視の門が開け放たれたことで、この世界に創世神であるブーニベルゼ(以下ブニさんが訪れた。ブニさんは世界を再生させようと考えたが、死にゆくこの世界にはもう手の施しようが無く、もはや新しい星を作る以外に方法は無い。そのため、ブニさんはライトニングを「解放者」として遣わし、500年の時を生き延びた強き魂を集め、「箱船」を使って新しい世界に送り込もうとしたのだ。某所で「引っ越しの手伝い」などとも評された、ライトニングの最後の物語である。
 ――では、例によってブニさんがライトニングに目を付けた理由は、やはり神に近い領域で戦っていた「騎士」であったこともあるだろうし、力を残したまま500年間眠っていたことも無関係では無いだろう。うーん、こういうことを考えると、何気に『13-2』のシナリオもよく練られていたように見えてしまうのである。スクエニの奴、ここまで考えて…!!

 ところで。少し先の話になるが、今作でのブーニベルゼは、死者の魂を「忘却の禊」によって消し去り、人間の心(=「混沌」)も不要な物として切り捨てようしたことから、ライトニングに「人を救う神ではない」と判断され、討ち滅ぼされてしまった。しかしながら、これは本当に良かったのだろうか?
 …まず、ブニさんは確かに死者の魂を「弱き物」として切り捨てようとしたが、とはいえ死者の魂は世界を滅ぼした混沌と密接に結びついており、滅びの原因を新しい世界に持ち込まないというのは至極当然である。神には混沌が見えていないのだからなおさらだ。また、特例として、死者の中でもセラだけは蘇らせるとライトニングに約束しており、実際にそれは果たされている。エンディングで、死んでいたはずのセラが実体を持って復活できたのは、ブニさんのおかげとしか言いようが無いだろう。また、魂の循環を司る女神的役割が必要だというのも、新しい世界のことを考えれば当たり前のことである。
 ――最後に、重要なのはブニさんは「混沌」「人の心」を理解しようとしていたかどうかであるが、そのためにブニさんはわざわざホープの身に舞い降り、「人の心を読んで慈しむために、神は惨めな人の身に降りて、人を知り人を想う現人神となろう」“人間のために混沌を理解しようとしました”とハッキリ発言している。さらに、これは世界観的な話とはズレるのだが、神が直接作った人間であるライトニングとホープも、神謹製の服を着て真顔で電車から降りてきたり、料理の話でノロケたり、舞台を爆破しておいて「主役を演じてみての気分は?」とボケてみたりと、むしろ過去2作よりも明らかに楽しんでいるような描写が多く、ブーニベルゼに混沌を宿す能力が全く無かったとは言い切れない。特にライトニングさんとか、これで心を失ってるとか嘘だろ…。

 というわけで、これらの点から、「ブニさんには人を救う気が一切無かった」と判断するのは、少々極端すぎると言えるのだ。
 …とはいえ原作では、説明も無く死者の魂を消し去ろうとし、さらにホープの体を弄んだ(ように見せた)ことがライトニングの怒りを買い、最終的に絆パワーにてブニさんは討ち滅ぼされてしまった。わざわざ人類のための新世界を用意し、当初の約束通りセラを蘇らせ、ホープの魂も解放したのに(解放されたのはライトニングの攻撃がきっかけであるが、そもそも返すつもりがあったから取っておいたのかもしれない)、である。これでは、あまりにもブニさんが不憫すぎるのだ…。
 ――ところが。世間一般のプレイヤーからは、そんな神に同情の念が寄せられることもなく、あろうことか「何やってるのかサッパリ分からん」「関係ないけど歯が汚いなw」「歯垢神」などと、非常に辛辣な評価をされていたりもする。果たして、ブニさんが至高神として復権する時は来るのだろうか…。




ホ「ライトさん…早く来てください…」


 というわけで、オープニングイベントと各種のチュートリアルが終われば、いよいよ物語の本編がスタートすることになる。最初はルクセリオに行くことになるが、その後は4つの大地から自由にストーリーを進めることができる。なんだ今回は四本道か。ちなみにであるが、今作の公式ジャンルは「RPG」とされているが、これはRightning Poem Gameの略であり、「ジャンル: ライトニング」などと呼ばれることも多い。うん知ってる。Lだよ……。
 …ところで、本プレイの基本方針であるが、恐らく物語上の順路は「ノエル編→スノウ編→サッズ編→カイアス編→ファング編」という感じになるのだろうが、俺がゲーム自体に不慣れということもあり、今回は時間経過によって強くならないカイアスを最後に回すことにしたい。その他、アルティマニアの力も借りて、基本的にクエスト系統はコンプリートを狙っていくことにする。1週目では絶対に不可能な物も存在するのだが、まあそれはそれである。
 ――そんなわけで。なんとオープニングイベントだけで2話を使ってしまうというおぞましい牛歩戦術となってしまったが、まあ皆さまクロノスタシスを使っているつもりで、気長に付き合っていただければと思う。最終的には全10話くらいの、最近のプレイ日誌の中では小粒の作品になる…かな??

 

(2015年5月9日)

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