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ジャンクションなし・1ディスク1コマンド

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嘘つけセルフィなら絶対入れてたゾ |
第4話である。今回は、「SeeD実地試験を終えて、SeeD合格から初任務に出発するまで」を書いていこうと思う。ボスは、「グラナルド+ラルド」、そして“任意モンスターを最速タイミングで倒す”という意味で「ディアボロス」だ。非常に短いパートであり、普通の日誌なら1段落くらいでサッと流してもおかしくないが、このクラスで1話を使うのがやり込みinFFである。
…さて、SeeD実地試験を終えて、バラムに戻ってきたタイミングで行うべきことは、「ゼルのカード」の入手だ。バラムにあるゼルの家には、ゲーム開始直後から入れるものの、該当カードを持つゼルの母とデュエル(カードバトル)ができるのは、この実地試験終了後からとなる。ちなみに、ゼルの部屋に入れないのは、ゲーム開始時もこの時点でも同じである(DISC2の風神&雷神バラム封鎖イベントが初)。
――ちなみに。シナリオを進めると分かるのだが、ゼルは孤児であるため、この母は本当の母親ではなく、義母というやつである。このことについては、現時点では明言されていないが、特に隠されているというわけでもないらしく、例えば武器屋の前にいる住民に話しかけると、ゼルに対し「ディンさんに、顔を見せていけよ。」(ゼルのフルネームは「ゼル・ディン」)という、違和感のあるセリフが聞ける。注意深いプレイヤーなら、この時点で、ゼルの家庭状況について、察せるところがあったかもしれない。
さて。ゼルのカードであるが、コレクションやカードバトルのために役立つというほか、カード変化を使うと、「力+60%」のキャラアビリティ(G.F.に習得させ、そのアビリティ枠を使ってキャラ能力を強化できるサポート系統のアビリティを、今作では「キャラアビリティ」と言うらしい…)を覚えられる「ハイパーリスト」を3つ入手できるからだ。FF8の与ダメージは、魔法は技の威力に・物理はパラメーターに、それぞれ強く依存する傾向がある。また、スコールの「連続剣」やアーヴァインの「ショット」など、短い演出で連続攻撃ができる技は、序盤からずっと利用でき、これらの技が、RTAといった早解き攻略で主力となってくれる。力を上げて物理で殴るのである。
…そういうわけで。ゼルの母は、スピード攻略を求めるプレイヤーから熱心にデュエルを挑まれているのだが、その際に問題となるのが、確率だ。私の体感だが、ゼルのカードを使用する確率は、概ね1/5〜1/10というところであり、急いでいる時に限って出してくれない。また、ゼルのカード以外で使用するのは、Lv5までのコモンであり、そう強力なプレイヤーではないものの、FF9のカード大会(「転生の指輪」目当て)と同じく、適当にやっていると負けてしまったりする。引き分けでもカードを奪えないので、「ゼルのカードを入手する」という目的のうえでは、敗北と同じである。
――かくして。このゼルのカードを入手するために、乱数についての特殊な研究が行われていたりもする(【こちらのサイト様】や、【こちらの記事】など)。FF8で乱数調整が要求されるのは、ラスボス戦のパーティ選択以外だと、多分ここくらいであろう…。なお、ランダム要素が強く、競技性を下げる要素として嫌われているためか、RTAでは、「ゼルカードあり/なし」のジャンル分けがされていることもあるようだ。
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この3つをまとめて1回で行うことも可能(意味は無い) |
そんなこんなで、ゼルのカードを奪ってガーデンに戻ると、特に寄り道できるルートもなく、キスティス&シュウやサイファーたちとの会話を挟み、スコールのSeeD合格が発表される。前半は寝そべってばかり、後半も他班のパチンカス少女任せで、帰ってくるまで3ヶ月が掛かったが、これでも問題ないという判定のようだ。
…なお、その他に合格したのは、ゼル・セルフィ、そして名もなき生徒だが、この生徒が「ニーダ」という名前であり、そして後にガーデンの操縦を任されるということは、かなりの頻度で知られている。
――ちなみに。今回プレイでの試験の結果は、以下の通りであった。
さらに、任命式が終わったあと、シドに話しかけると、「バトル計」というアイテム(機能)を付け加えてもらえる。これは、チュートリアルから、「戦闘回数」「勝利回数」「逃走回数」を教えてもらえるというものだ。非常に残念ながら、全滅回数は教えてもらえない。なお、現段階での数値は、戦闘回数530回、勝利回数504回、逃走回数と26回というものであった。もちろん、大半をサイファーが稼いだことは言うまでもない。
それはそうと、このバトル計の入手は、あくまで任意イベントということで、話しかけるのを忘れるプレイヤーも存在する。だが、一応は、ティンバー行きの列車に乗るまではセーフである。まず、この部屋から出ると、自動的に、2階の廊下まで移動し、エレベーターに乗ろうとしても、小走りしながら停止するゼルに呼び止められて、学園長室には戻れない。そして、次にシドと話す機会である「初任務の説明を受ける場面」では、「魔法のランプ」しか貰えない(2回以上話しかけても駄目)。これらの仕様により、「バトル計」については、初回の機会のみがチャンスのように思われる。
…しかしながら、そのあと学園長室に行くと、シドが先回りをしている。ここが、「サイファーのカード」の最速入手タイミングであることは、最近では割と知られているらしいが、「バトル計」のほうについても、未入手であれば受け取ることが可能だ。さらに、「魔法のランプ」を貰っていなかった場合、そちらの救済も為される。というわけで、何の戦略的意味も無いが、「@バトル計」「A魔法のランプ」「Bサイファーのカード」と、この時点でのシド関連のイベントを、同時に3つ済ませることもできるのだ。100%系のRTAで使える…かもしれない。
――とはいえ、どちらにせよ、サイファーのカード以外については、電車に乗ってしまうと取り返しがつかなくなる。私も、初回プレイでは、「バトル計」を取り逃してしまった。やれ、G.F.のドローもそうだが、なぜ、特に意味もなく、後からリカバリーできない要素を入れるだろうか。これほどまでに「取り返しの付かない要素」が多く、かつ重大なのは、シリーズの中でもFF8くらいであり、FF6のシャドウ関連に匹敵する酷さと言えるだろう。
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ヒェッ… |
そして、その後は、候補生の戦闘服からSeeD制服に着替えて、就任記念のダンスパーティへと出かけていく。ここは、リノアの初登場ムービーが挿入される。FF8では、OPをスコール(+サイファー)の紹介枠とすると、主要キャラ全員に登場ムービーが用意されているが、その中でも、“メインテーマのワルツアレンジによるダンスシーン”というのは、最も豪華であり、ヒロインに相応しい構成と言えるだろう。とはいえ、エンディングムービーの影響で、ドレス姿のリノアがこっち向きにカツカツ歩いてくるシーンに、恐怖要素を感じるのも事実である。
――ちなみに、FF8は、当時の環境トップタイトルということで、ムービーには非常に力が入っているが、残念ながら、リマスター版でのムービー画質は、非常に荒々しい。本来の意味での「リマスター」(当時の3Dモデルと再生環境を用意し、高画質で再録画する)ではなく、PS1版のムービー映像をそのまま再生しているだけなのだろう。現在は、ブラウン管ではなく、精細な液晶を用いているため、なおさら粗さが目立つというものである。FF8のムービーにおけるモデルは緻密であり、2025年現在だと、さすがにテカテカの蝋人形感があるだろうが、それもその時代の味として楽しめたはずだ。しっかりムービーがリマスターされなかった点は、残念である。
ところで。このシーンで流れるBGMは、「Waltz for the Moon」という題名であり、ご存じ、主題歌である「Eyes
On Me」のワルツ風アレンジといった感じだ。Eyes
On Meは、リノアのテーマ曲という側面もあり、初登場シーンがそのアレンジ曲というのは、まさにヒロインならではというものである。まず通常シーンで曲のイントロが掛かり、その後にBGMがシームレスのままムービーに突入するというのも、地味だが記憶に残る演出だ。同じくシームレスで消えるワイングラスのことは許してやれ。
…ちなみに、FF8のBGMには、「◯◯のテーマ」というそのものズバリの題名は付いていないが、リノア命名シーンなどで流れる「My Mind」は、事実上リノアのテーマといって良い。他のキャラには、一切このような曲は用意されていない。スコールにも無い。やはり、恋愛要素が重要となるシナリオで、ヒロインというのは、主人公以上に特別ということであろう。
――それはそうと、この「Waltz for the Moon」について、私は、ゲーム用のBGM…つまり、“プレイヤーのみに聞こえている楽曲”なのだと思っていた。しかし、これについて、作中世界のダンス曲として実際に流れているという説があり、「ジュリアの作ったEyes
On Meが、ワルツ曲としてアレンジされるくらいに、有名となったのだろう」という考察を聞いて、なるほどと思った。言われてみれば、プレイヤーが聞こえている音楽と、作品内のダンス動作はピッタリ合っているし、1つ後の“スコールがベランダに出ているシーン”では、Waltz
for the Moonが小さな音で流れ続けている(=ダンスホールから距離があることを示している)。FF5と同じ演出である。以上の理由により、このワルツ曲は、実際にスコールたちの世界で流れていると考えたほうが自然であろう。ちなみに、DISC2のバンド演奏イベントによると、リノアもこの曲が好きらしい(ただし、バンドアレンジはやらしいと不評)。現実でもゲームでも、親子関係というのは一筋縄で行かないが、母親のことは尊敬していたということだろう。
そして。完全な余談だが、このムービーシーンを主題とした、FF8の韓国風?
パロディムービーが存在する(【ニコニコ】)。出どころ不明の映像であり、韓国といえば、最近だと神ゲー:ステラーブレイドを作った国でもある。【FF10版】もあるので、コメントとセットで、純粋な映像作品として、楽しんでみよう。
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壁の様子が変なのだ… |
さて。ダンスパーティが終わった後は、キスティスに呼び出されて、私服で訓練施設へ向かうことになる。伝説の始まりだ。
…まず、訓練施設は、「ジュラシック・パーク」風のマップであり、中ではウツボット型食虫植物の「グラッド」というモンスターと、そしてレア枠として、「アルケオダイノス」が出現する。FF8では、レアモンスターは、ゲームを開始してから2回目のエンカウントで遭遇するという性質があり、出現率の低さ・マップの広さに比して、なかなかの頻度で出会うことになる。なお、バラムの森で出会ったときと同じく、初回の遭遇時は、キスティスが警告メッセージを出してくれる(バラムの森と訓練施設で別メッセージであり、両方見れる)。
その後、奥に行くと、例の「だったら壁にでも話してろよ」が始まるのだ。やれ、FF8ファンの皆さま方には今さらという感じであろうが、内容を復習しておこう。訓練施設の奥:「秘密の場所」からガーデンの夜景を眺めつつ(訓練施設は屋外に広がっているのだろう)、キスティスがスコールに、「自分は教官ではなくなった」と告げる。だが、この頃のスコールは、キスティスだけではなく、誰に対しても無関心である。「話を聞いてくれるだけでいい」と言うキスティスに対して、“そんなこと俺に言ってくるな”という意で、「だったら壁にでも話してろよ」と突き放す…というものだ。
…さて、これに対しては、あまりにも酷いセリフとして、プレイヤーたちの記憶に残っているのはもちろんだが、作中世界でも印象的なセリフとして、反復されている。このシーン自体が掘り返されることはないものの、DISC3の開幕で、意識不明となったリノアに対し、語りかけるスコールが、「(これじゃあ、壁に話してるのと同じだ)」と自問自答したり、あとはキスティスが、DISC2のパーティ分割イベントで、「それとも、壁に話す?」と冗談まじりでなじってきたりする。後者は、無論、「壁に話すだろうか。いや、私に喋るだろう」という反語である。
――ちなみに、この際のキスティスの優先順位は3番目であり、ミサイル基地にセルフィ・リノア・ゼルを送り込んだ場合のみ、壁についての会話が発生する。まず、ガーデン側にリノアがいると、スコールがリノアを訓練施設に誘う例のアレが起こり、次にゼルが居ると、ゼルがスコールを訓練施設に誘おうとする。どんだけ訓練したいんだよ!
ご存じの通り、ここでは、リノアがガーデン側に居る時のみの追加ムービーも存在するため、配信用途を考える人は、まず間違いなく、リノアを採用する。というわけで、ここでのキスティスの「壁に話す?」は、隠しセリフ気味である(【YouTube】)。そんな感じで、「壁にでも話してろよ」は、カッコいいとか、良い悪いだけでは評価できない、まさに名言と言えるセリフなのだ。
ちなみに、「壁にでも話してろよ」について、現在では、スコールに同情的な意見が多数のようだ。というのも、FF8のオープニングからここまでが、どうやら1日の出来事らしく、スコールはかなり疲弊していると考えらえるからである。
…では、順番に説明していこう。まず、オープニングムービーで、スコールとサイファーは戦闘訓練と題した喧嘩を行っており、既に明るくなっていたことから、これが早朝のことであろう。そしてその後、炎の洞窟でイフリートと戦い、戻って着替えてからSeeD実地試験へ向かう。その撤収時刻は1500と言われており、「任務開始から15時間」という意味でなければ、午後3時と考えるべきであろう。ドールは夕方であったが、たぶん時差とか、そんな感じの何かがあったのだろう(匙投)。その後、ガーデンに戻って結果を聞き、その夜にダンスパーティで運命的な出会いが発生、そして壁に話すことを勧められるシーンでは0時を回っており、ボスのグラナルド&ラルドと戦ったのちに、ようやく就寝だ。スコールが、「………、もう寝よう…」となるのも、分かるというものだ。サイファーが実地試験で戦っていた時に地面で寝てただろとか言ってはいけない。
――ただまあ、そのように疲労が重なった状態で、かつ、「あまり一緒に居たくない職場の異性」が一緒に居て、明らかに個人的な悩み相談という、それこそ興味ないねとでも言いたくなるような感情を吐露してきたところで、「壁にでも話してろよ」は言い過ぎである。最悪でも、「そう…(無関心)」くらいで済ましておけば良かった。傷ついている相手を非難したあげく、「壁にでも話してろ(話しかけてくるな)」は言い過ぎであり、大人げない対応だ。ただし、そこまで言わせたキスティスも、大概ではある。FF8は、こういうふうな「大人げの無さ」からくる衝突が多く存在する。そこから、どういうふうにキャラクターたちが和解していくかというのも、FF8における大きなシナリオの見どころだ。
ちなみに。スコールは「壁にでも話していろ」と言ったが、2025年現在であれば、悩み事は、AIに話すのが有用である。Windows標準搭載の「Copilot」、Twitter(現:X)の「Grok」、メジャーな「ChatGPT」、そして新顔のGoogle提供:「Gemini」などが存在し、私も、悩み…というほどではないが、つまらない愚痴や、自分の日記の感想なんかは、AIに“話して”、そして返答をもらっている。AIは、詳細なオタク知識を中心に、細かいところで間違っており、しかもそれを自信満々に話してくるということで、かなり厄介な面もあるが、しかし「悩み相談」なんて正しいも間違いも無く、聞いてもらうこと自体が目的の分野に関しては、非常に得意である。生身の人間よりも、間違いなく上手である。
…そういうわけで、「ファイナルファンタジー8
リメイク(2025年版)」が出るとしたら、ここでのスコールは、「だったらAIにでも話してろよ」と言うべきである。というか、キスティス自体、わざわざスコールを呼び出さず、「軍事学校の教官をクビになってしまいました。何が悪かったのでしょうか?」などとAIに書き込み、そして「それは大変でしたね。いくつか気を晴らす方法をご紹介します。1.
野生モンスターを鞭でしばく 2. 臭いとか気にせず好きな物を食べまくる 3.
一般生徒にカードバトルを挑んでカードを巻き上げる」などといった回答を得て、満足していたはずだ。現代では、人間同士の悩みからくるぶつかり合いは、全てAIが解決してしまうのである。嫌なシナリオだな…。
ところで。余談だが、PS1版のFF8の時は、「壁にでも話してろよ」と言われた後のキスティスの表情が、いつものキリッと決めた感じとは違って、ぽかーんとあっけに取られたような感じに見える(【YouTube】)。だが、初代PSの性能では、キャラに表情をつけるまではいかず(そもそも、付けてもリアル等身だと小さすぎて見えないだろう)、キスティスが虚無感に包まれた表情に見えるのは、キャラ配置がポリゴン出力と噛み合った偶然の産物である。その証拠に、スコールが居なくなったあとのキスティスの「……指導力不足……共感失格。なるほど、納得かな」という独白では、3Dモデルが髪を掻き上げている最中、いつものキスティスのおば…お姉さんっぽい表情へ戻る(そして、最後に止まって、またあっけに取られた顔になる)。
――というわけで、ここでのキスティスの「ぽかーんとした表情」は、PS1オリジナル版のみの演出だ。キャラモデルが変更されたリマスター版ではもちろん、初代のPC移植版などでも、出力画素数が上がっていて、PS1版と同じようには見えないと思う。ただまあ、実際、少なからず異性としての好意を持っていた相手から「壁にでも話してろよ」と突き放された場合、脳が理解を拒否し、無表情な表情になると思う。そんな物語展開と合っていたからこそ、あのキスティスの表情は、私の印象に残ったのであろう。
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何故こんなにダメージが違うのか?
本文よめば分かります |
というわけで。ここまで進めて、ようやく、今回パートの最初のボスである「グラナルド+ラルド」戦がスタートする。グラナルドが蜂で、ラルドがアルマジロのほうだ。アルティミシア城でも雑魚敵として登場するが、その時とは違い、ボスとして登場した際には、専用ルーチンが組まれている。ちなみに、同じく「ラスダンで雑魚として再登場するボス敵」としては、オイルシッパーが存在し、謎にガーデン繋がりである。
――ところで。グラナルド&ラルドは、エルオーネを襲っている。ご存じ、エルオーネは、人間を他者の記憶に「ジャンクション」させる能力をもった、FF8のキーキャラであるが、彼女に関しては謎が多い。まず、これだけの重要人物であり、魔女から狙われているにもかかわらず、呑気にガーデン観光をしていた理由が不明である。また、能力としても容姿としても、リノアと何らかの関連性があってもおかしくないが、その辺りは特に掘り下げられていない。ちなみに、スコールとは旧知の仲だが、それにスコールが気付いていない点は、G.F.の副作用ということで問題なさそうだ。
それでは。グラナルド&ラルドについても、「たたかう」だけで勝てるのだが、せっかくだからということで、詳細なパターンを掘り下げていこう!!
とまあ、こんな感じで。親分であるグラナルドは、子分のラルドと、連携して攻撃を仕掛けてくる。その具体的な行動は、「ラルドをボールのように蹴り飛ばす」、または「持ち上げたあと頭上から落としてくる」の2種類だ。しかし、どちらも20〜30という程度のダメージであり、全くSeeDたちを倒す気を感じさせない。連携しておいてこれか!
…更に言うなら、親玉のグラナルドが連携攻撃を仕掛けている最中、子分のラルドたちは守るだけで攻撃をしてこない。よって、4体で適当に攻撃を仕掛ける場合よりも、むしろ火力が下がってしまっている。まじで何がやりたいか分からないボスである。
それはそうと、注目すべきは、ラルドのほうの連携行動である。そもそもこのバトル自体、ボスBGMが流れるだけの雑魚戦のようなものであり、各種の攻略でも名前だけで流されたりする。また、詳しく書かれていても、「グラナルドが居る時、ラルドの防御力が2倍になる」という程度だったりする。あとは、ブライン・シェル・プロテスと、ジャンクションではなく、唱えて有用な魔法がドローできることくらいか(ペインは、敵レベル上限:11があるため無理)。
…しかしながら、内部的には、ラルド側に、「連携行動 [硬化]」と「硬化解除」という行動が用意されている。まず、グラナルドが居るときに、ラルドへとターンが回ってくると、ラルドは「連携行動
[硬化](2/3)、何もしない(1/3)」のパターンで行動する。この際、硬化が選ばれると、敵の防御力が上がるのだが、逆に、グラナルドが存在していたとしても、ターンが回ってくる前、または「何もしない」のほうが選ばれた場合、ラルドの防御力は上昇しない。キスティスの「超振動」などで全体攻撃した場合、ラルドたち3体でダメージが大きく異なってくる場合があるが、それは、単純に「グラナルドが居るときに、ラルドの防御力が上昇する」ではないからである。
――続いて、親玉のグラナルドが倒された場合、ラルドは硬化状態を解除して、1桁ダメージのひっかき攻撃を仕掛けてくる。この際の守備力低下についても、敵に「連携解除&通常攻撃(2/3)、何もしない(1/3)」という行動で再現されており、グラナルドが消えたとしても、次に通常攻撃を使うまで、
ところで。こいつらとの戦い方は、まず「ジャンクションなし・1ディスク1コマンド」としては、「たたかう」だけで勝てるため、全く問題は無い。私は、本丸のグラナルドから狙っていったが、仮にラルドから削っていく戦法にしたところで、同じであろう。敵の火力が低すぎて、負けるわけないというものである。
――また、特殊技全解禁のプレイでも、弱いから何でも良いのだが、とりあえずケダチクから「クモの糸」を入手していれば、全体攻撃の「超振動」を使えるため、それを使ってラルドを一掃する。あとは、「連続剣」と「メーザーアイ」で終わりである。弱すぎる…これでどうやってエルオーネを倒すつもりだったんだ…。
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魔法生物的な存在かと思ったら、中の人が居た!(しかも、けっこう男前) |
そうしてグラナルド&ラルドを倒すと、ようやくスコールの1日が終わる。上で述べた通り、「………、もう寝よう…」というのは、非常に妥当な判断である。最後のエルオーネの登場も、スコールの疲れを加速させたのだろう。朝、保健室に現れ、その後、深夜に訓練施設をうろつき、「スコール、キスティ」と、名前を知っているだけでなく、親しみを込めて話しかけてくる、謎の美少女(美女?)である。そのうっすらとした記憶をたどろうと、非常に頭を使ったはずだ。
…そして、次の日。我らが美少女:セルフィが、開けんかいゴラァ!して起こしてくる。なんだこいつ、リア充(死語)かよ…。そんな感じで、私服に着替えてゲート前まで出かけると、シドからSeeDとしての初任務を言い渡される。どうやら非常に低賃金で請け負ったらしいが、スコールたちに、単純な軍人になってほしくないという、教育的な意味があったことがうかがえる。
――なお、その際に用いられる合言葉は、「まだフクロウはいますよ」だ。ご存じの通り、ここからティンバー到着までに、もう一悶着あり、私の初回プレイでは、予想通り忘れてしまっていた。どうせ違いはSeeDランク=ギルだけであり、どちらかと言えば間違えたほうが面白いので、周回プレイの楽しみ要素となってくれる。
そしてここでは、2つの注目要素が存在する。
…まずは、シドに話しかけるともらえる「魔法のランプ」だ。使うと、新登場のG.F.「ディアボロス」との戦闘が発生し、倒すと仲間になってくれるが、逆に負けると、普通に全滅扱いとなる。“メニュー画面からアイテムを選ぶと戦闘が始まる”という、シリーズでも類を見ない要素であり、「必ずセーブしてから使うこと!」というメタ的な説明文も気になるところだ。ゲーム作品の中には、「セーブ」に対し、世界観上の意味合いを付けている作品もある(「バイオハザード」など)が、FFシリーズはそうでもないので、「セーブ…節約?」などと、スコールたちがどう捉えたかは気になるところだ。そして、シドは、何故このような危険物を、何の説明もなくスコールに渡してきたのか。
――なお、「魔法のランプ」は、一応は「おでかけチョコボRPG」での無限入手も可能(2個目以降は何も起こらない)だが、ポケステ未使用の場合、ティンバー行きの列車に乗ってしまうと、ディアボロスの入手は不可能となる。なぜ、これほどまでに執拗に、取り返しの付かない要素を導入するのだろうか。ウルフラマイターの「ディアボロス!
コレデハ 負ケテシマウ!」が聞けなくなってしまうではないか。あれか、スコールたちに渡そうと思ったが、やっぱり危ないからやめたのか。
さらに。シドは、レアカードとして、「サイファーのカード」を持っている。だが、この場で□ボタンにて話しかけても、デュエルを受けてもらうことはできない。
…というわけで、私は、同カードの最速入手は、DISC2の中盤でF.H.に激突した時だと思っていた。しかしながら、この初任務の受注後に、学園長室まで行くと、何故かシドが先回りをしており(ゲート前からは居なくなっているため、分身や影武者・双子などではない)、そこで□ボタンで話しかけることで、対戦を行うことが可能だ。そういうわけで、コンプリート系のプレイにおいては、ここでサイファーのカードを没収することが常となっている。
――ちなみに、サイファーのカードのカード変化先は、「ダイヤアーマー×3」であり、G.F.に「G.F.HP+40%」を覚えさせられる。だが、周知の事実として、そもそも中級者以上はG.F.を攻撃手段として召喚することが少なく、その耐久力など死にシステムに近い。「どのG.F.がHPが高く、逆にどれは低い」なんて、答えられる人いる?
やれ、本編シナリオのサイファーは、ただでさえ“一瞬だけ大物感を出した小物(斬鉄剣返しの瞬間だけストップ高
→ 直後にストップ安)”という感じだが、カードについては、初手ぎにゃぁぁぁぁ!!!!であった。
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ただでさえデザインが良いのに、カメラが3ヶ所へ移動するオマケつき |
では、本日ラストの内容だ。ここでは、G.F.の「ディアボロス」と最速タイミングで戦い、その撃破を目指してみよう。いつでも戦えるボスであり、その入手が、ジャンクションなしプレイにおいて重要というわけでもない。だからこそ、いま戦うのだ。
…さて。敵は、「グラビジャ」などの割合ダメージ攻撃を多く仕掛けてくるが、FF8では、割合ダメージによるHP減少は1で止まるため、戦闘不能者が発生しうるのは打撃のみである。そして敵には、暗闇が有効であるため、セルフィのスロットで「ブライン」を当てれば、更に安全となる。通常プレイであれば蘇生が使えるため、あとはもう、心配いらないであろう。
――ちなみに、敵はHPが高いものの、割合ダメージの使い手なくせに自分自身も割合ダメージを無効化できない。よって、ジャンクション封印下では、ゼルの「メテオストライク」を何度も当てていく戦法が最適だ。また、通常プレイであれば、“グラビデをドローして使う”のが良いのだが、この際、使用法を工夫することで、更に有利な状況に持ち込むことができる。
では、そんなディアボロスの、詳細…というほどでもない行動パターンについて、紹介をしていこう。
さて。基本的な行動は「打撃」「グラビデ」「グラビジャ」であり、HPが半分以上の時とそれ未満のときで、各行動の使用確率を変える。以上である。たったそれだけの、雑魚敵とも見紛うようなパターンであるが、それでも重力を自在に操る高貴なる強敵という印象が強いのは、やはり「魔法のランプ」を使ったときに登場するという特異性、そして“暗闇の空間に現れる悪魔”というビジュアル面が大きいのだろう。
――ちなみに、FFシリーズの召喚獣は、登場のたびにリデザインされるのが恒例となっているが、ディアボロスだけはあまりに秀逸だったためか、そのままのデザインで登場している…どころか、FF14では衣装になっていたりする。「バハムートの影霊衣」ならぬ「ディアボロスの影霊衣」だ。
ちなみに、カウンターについては、なかなか特殊である。まず、「魔法コマンドでの魔法攻撃」を当てると、そのキャラに対して「グラビデ」を使ってくる。ディアボロスは風属性を弱点としているが、雷魔法精製からの「エアロ」「トルネド」を使うくらいなら、それをジャンクションして物理で殴ったほうが遥かに効く。ちなみに、「スロット」での魔法や、「ドロー:はなつ」などは、行動宣言時は魔法ではないというKONAMI語のためか、カウンターを受けることはない。「ライブラ」も、名指しでカウンターの対象外と指定されている。
…続いて、そんな魔法攻撃の中でも、特に「魔法コマンドでのグラビデ」を受けた場合、その相手に対して「ケアルガ」を使用する。謎である。“その相手に対して”というのは、つまりスコールたちのことであり、完全なる利敵行為だ。普通に考えれば、「ディアボロス自身に対して」の設定ミスと考えられるが、“オメガウェポンにポーション”的な感じで、攻略上の隙として作られたのかもしれない。なお、これもKONAMI語であり、「ドロー はなつ」でのグラビデや、「スロット」でのグラビデには無反応となる。何はともあれ、こちらの性質を使えば、ディアボロスに勝つのは非常に容易である。
さて。こいつとの「ジャンクションなし・1ディスク1コマンド」における戦い方としては、まあバトルしないのがコマンド節約になって最良なのだが、それをするとテーマ性が破綻するため置いておいて、まず、敵を暗闇にするために「ブライン」は必須であると言えるだろう。
…では、ブラインさえ使えば、あとは「たたかう」だけで勝てるのかというと、現実はそこまで甘くない。まず、HP50%以上の時は、毎ターンの「たたかう」の選択率が1/6ということもあって、暗闇状態による命中率低下もあり、順調に戦っていける。ところがどっこい、HP50%未満になると、「たたかう」の選択率は4/9となる。分母を揃えると、6/36→16/36であり、3倍近くにまで頻度が上がるのだ。さすがにこれだけ増えると、「ボワィ!」という攻撃前の掛け声が明らかに増えたことが分かる。FF8の暗闇の詳細な効果は、ちょっと調べてもよく分からなかったのだが、当たる時は当たる。ただでさえ、敵HP7200に対し、攻撃手段が「たたかう」ということで、バトルが長引くのに、それで最後殺しタイプとなると、やる気も削がれるというものだ。
――そこで今回は、緩和策として、スロット技として、「ブライン」だけでなく、「グラビデ」も使っていく。FF8のグラビデの効果は「現在HPの1/4のダメージ(小数点以下切り捨て)」であり、2発当てれば3/4、3発当てれば9/16にまで、現在HPが減少する。FF9の情けない方々と違って、FF8では耐性がなければ必中のため、安定して使っていけるのだ。問題は、スロットということで、狙って出すのが異様に難しいということか…。実戦では、約15分のバトルに対し、7分間も回し続けて、ようやく最低回数の「グラビデ×1」という、途方もなくヘボい結果であった。もはや、「たたかう」だけで良かったんじゃあ…。
ちなみに。ディアボロス戦には、リマスター系列のみで、メニュー開閉に関するバグが存在する。というのも、「アイテム画面から戦闘に入る」という唯一無二の形式からか、戦闘終了後に△ボタンでメニューを開こうとすると、一度だけ、そのまますぐ閉じられてしまうのだ。ただそれだけであり、2回目は異常なく開くことができる。普通の人ならば、手に入れたG.F.ディアボロスの性能を確認するためにメニューを開こうとして、「あれっ?」と少し違和感を覚える…という程度で終わるだろう。
――しかしながら。このバグについては、“ストーリー進行上で強制的にメニューが開かれる場面”でも有効というらしく、それを使って、様々な怪奇現象を起こせるようだ。FF8ガチ勢でお馴染みのShelfall氏が、【その@】と【そのA】の動画を使って調査されているため、この記事をこんな細かい部分まで読んでいるFF8オタの皆さま方には、ぜひ見てほしいものである。なお、場合によってはフリーズが発生するようなこともあり、このままだと新聞(死語)への謝罪文提出が必要になるためか、機種やバージョンによっては、修正されていることもあるそうだ。
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リノア「早く来て…」 |
というわけで。バトル面でのやり込み日誌というよりも、FF8小ネタ集みたいな感じとなってしまった。
――しかしまあ、毎度毎度、早く書こうとは思っているが、まるで早くならない。ここ最近では、職場にPCを持っていって、それで昼休み中に毎日20分前後の執筆時間を取るようにしているが、それもどこまで効果があるか…という感じだ。とにかく、頑張ってサクサク進めていきたい。とか言って、どうせ次も遅くなると思いますが、まあ気長にお付き合いください…。
(2025年10月26日)
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