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ジャンクションなし・1ディスク1コマンド
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駄目だ全く見えない |
第3話では、FF8最初の大イベントである「SeeD実地試験」における2つのボス戦について、取り扱っていこう。FF8は、1999年当時、環境最前線のゲームだったということで、序盤から容赦なくハイレベルな演出が連続するものの、あくまで序盤ということで、バトル難易度は高くない。ジャンクションなし=無成長プレイであっても、何も考えず適当に特殊技を連発しているだけで、十分に勝てる相手である。
…ただし。今回は、2025年レベルの攻略ということで、各ボスのデーターを分析し、細かく攻略をしていくことにしたい。このスタイルは、“私のやり込み日誌上の前作”と言えるFF5日誌で採用してきたが、やはり、現代の水準では、「運良く敵を倒して、それで終わり」ではなく、しっかり根拠を持って戦っていくべきだと思うのだ。
――あとは、「1体のボスに対して、複数の戦法で戦っていく」というのも、やっていきたい。これも、本格的に始まったのはFF5であり、「アルテ
ロイテ」という、ラスダンで計6体出現するボスに対し、“どうせならそれぞれ別の方法で倒してみたい”と思ったのが始まりだ(【第24話】)。その後、神竜・オメガ・ラスボス、そしてGBA版の追加ダンジョンへと、「複数の方法で戦う」という方針が広がっていった。まさか、あんな元気に走り回っている謎ジジイが、私のやり込み方針全体に大きな影響を与えるとは…。
さて。前回、無駄にサイファーをLv100まで上げて、サイファー稼ぎを終了させた。一応、セーブデーターは取っておいて、例のぐらつく坂道の先へ進むと、サイファーが離脱し、セルフィが加入する。かわいい(語彙力)
――なお、前回パートで繰り返し述べたが、この際、「サイファーの持っている魔法」は、特に理由なく、セルフィへと受け渡される。“純粋なジャンクションなしでは持てない魔法”ということになるが、ここもしっかり考慮していく。セルフィの特殊技は、「スロット」という“ランダムで魔法を発動させるもの(実際にはパターン)”だが、これは所持魔法とは関係がない。また、FF8に出現する敵は、「こちらの魔法をドローして使用する」という行動をしてくることがあるが、その敵と戦う前には、魔法を別キャラに渡す、または□ボタンで捨てる…という対策をしておく。これらの処置により、ジャンクションなしで持てる魔法は「禁断魔法生成(バハムート)」のメテオ・アルテマのみ…という概念を、しっかり守っていきたい。
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※他意は全く無い、純粋なエルヴィオレの画像です |
その後、スコール・ゼル・セルフィのパーティで、電波塔を登っていくと、ボスの「エルヴィオレ」戦だ。なお、イベントシーンはそれなりの長さであり、ムービーということで倍速は無効化される。FF9のオートセーブのように、その他の緩和処置も存在しないということで、繰り返しているとなかなか面倒になってくる。まあ、FFシリーズでムービースキップが初搭載されたのは『10-2』であるから、やむを得まい…。
――さて、本バトルは、「最初はビッグス&ウェッジが登場し、バトルの最中でエルヴィオレと入れ替わる」という特徴を持っている。さらに、ビッグス&ウェッジとの前哨戦についても、「最初はビッグス1人で、その後にウェッジが加勢する」という仕様になっており、とにかくギミックが多いバトルだ。しかし、せっかく存在するものは、味わわないと損である。そういうわけで、まずはこのバトルに登場する敵たちの、詳しい行動パターンから把握していくことにしよう!
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日本では減給処分は1割が上限です。減給10割が現場の裁量で決められる職場… |
というわけで。クッソややこしいので、まずは、「ビッグス&ウェッジ」戦から、整理して考えていくことにしよう。
…さて。ボス戦としての流れについては、まず、電波塔の起動作業を行っていた「ウェッジ(エリート兵)」×1人が登場した状態でスタートする。その後、一定条件で「ビッグス(一般兵)」が参戦し、その2人と戦ったあと、更に条件を満たすと、敵が本丸の「エルヴィオレ」と交代する。このエルヴィオレを倒すことで、バトルを勝利で終えられる。戦う敵の種類としては「2連戦」と表記しても良さそうだが、処理としては、敵が交代しながら戦う1戦闘だ。
――では、これらの戦闘の大まかな流れについて、もう一度、おさらいしておこう。
さて。こう整理すれば、本バトルの最良の流れは分かりやすいであろう。そう、「まずビッグスのHPをギリギリまで削り、4ターン目まで待機する。そしてウェッジが登場したら、速攻でビッグスのHP0にして、エルヴィオレと戦う」だ。速攻でビッグスのHPを2回ゼロにできるのならまだしも、そうでなければ、この戦い方が一番と言えるだろう。
…ちなみに、ビッグスのHPであるが、味方の平均レベルによって変動し、かつ、上振れするか下振れするかがランダムで決まる。具体的には、味方が全員初期レベル(スコール7、ゼル8、セルフィ8)を前提とし、ビッグスのHPは「Lv6/582」「Lv8/640」のどちらかとなる。このレベルを戦闘中に判別する方法は、ジャンクションなしだと、「敵の攻撃を受けてみて、そのダメージの大小で判断する」などと、不明瞭にならざるを得ない。やれ、敵の強さが味方の平均レベルによって決まるだけでなく、そこから更にランダム変動するという仕様は、雑魚戦においては遊びの幅を広げてくれていると言えるが、ボス戦の仕様としては、あまり好ましくないように感じる。
――というわけで。敵がビッグス1人の時の戦い方としては、「たたかう」のみで良いので、まずは敵のHPをギリギリまで削っておく。その後、相手の行動を3ターン目まで耐え切り、ウェッジが登場したら、すぐビッグスにトドメを刺して、エルヴィオレ戦に移行をしていく。
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文字通りの「必殺技」(ただしアンデッドには無効) |
さて。続いてのエルヴィオレだが、こいつは強い。行動は4ターンルーチン制であり、まずは打撃・ファイア・サンダーで2回攻撃したあと」、1ターン置いて、大技の「ストームブレス」を使う。ランダムの「何もしない」が無いうえに、HPが2468ないし2872と高いため、「たたかう」だけで勝つことはできない。そういうわけで、「1ディスク1コマンド」の縛りとして、どの特殊技を使うかが重要になってくる。
…さて、すぐ思い付く最良の攻撃パターンは、セルフィの「スロット」だ。色々な意味を持つ言葉だが、FF8の特殊技としては、「ランダムで登場する魔法(本当はパターン)を『やりなおし』で回しながら、狙った物が出たら発動する」という内容だ。選ばれる魔法はセルフィの所持魔法とは関係がなく、所持魔法と重複した魔法を発動したとしても、消費をすることはない。魔法は、回数が増えることもあり、×2、×3までが存在する。出る魔法(適用されるパターン)は、ランダム要素のほか、「ピンチ度」や「セルフィのレベル」によっても影響を受ける。4種類のスロット専用魔法も存在し、「ジエンド」は、FF8における耐性無視の即死技である。
――さて。その「スロット」で出る攻撃技の威力については、セルフィの魔力を参照し、通常の魔法攻撃と同じ計算式である。つまり、あまり強くないということだ。例えば、敵の精神(魔法防御力)を0とし、2倍弱点の「サンダガ」を当てたとして、セルフィ初期レベル/魔力10なら800程度、Lv100/魔力49でも1500程度にしかならない(計算式:【汝ヤリコミナサイ】様 [ミラー] )。「アルテマ」は初期レベルで1700&Lv100で2500、「メテオ」も、初期レベルで単発150・Lv100で350といった程度だ。2〜3回と攻撃回数が増えることを前提として、それでギリギリ使えるという程度である。本物の魔女の魔法である「ヴァリー」とは、比べ物にならないというものだ。
というわけで。セルフィのスロットについては、専用魔法である「フルケア」「ウォール」「レビテガ」「ジエンド」の発動や、あとは早期に「オーラ」を使いたい場合など、サポート目当てで使うことが多い。ただし、その場合も、「ホワイトウインド」や「マイティガード」「デジョネーター」などを擁するキスティスに使い勝手が劣ることがほとんどである。「スロット」は、ただでさえランダム要素とアクション性が強く、運用が難しいのに、内容までキスティスに劣ってしまう。悲惨である。ちなみに、キスティスの青魔法は、「青魔法アイテムを入手する」という事前準備が必要であり、逆にセルフィは一切の準備不要となるが、それについても、メリットとして捉えられることは少ない。
…よって、どうしても「スロット」を使いこなしたい場合、セルフィの特殊技に特化した縛りプレイが求められる。例えば、私がサイト開設のきっかけとなった【FINAL
FANTASY MASTER】様では、「ジエンド」で倒せる全ての敵をジエンドしていくという「ジャンクションなし
ジエンドクリアー」というやり込みプレイが行われている。また、当サイトにおいても、【新・ジャンクションなし+インビジブルムーンなしクリアー】というものが存在し、こちらは、それまでのジャンクションなしで主力となった、キスティス・リノア・ゼルの行動に縛りを掛け、逆にスコール・アーヴァイン・セルフィを活躍させていった。この中で、回復や補助が行えるのはセルフィのみということで、「スロット」が重要なプレイとなった。
――そして。今回の「ジャンクションなし・1ディスク1コマンド」でも、セルフィのスロットは、救世主と言える存在となる。何故なら、様々なコマンド名の技として発動できるからだ。例えば、「ファイア」と「ファイラ」と「ファイガ」は、全て別コマンド扱いである(「ファイア×1」と「ファイア×2」は、同コマンド)。よって、魔法をいい感じにバラしていけば、“DISCチェンジごとにリセットする”というルールも合わせて、発動技に困るようなことは、まず無くなるであろう。さらに、大半の縛りプレイで使用禁止とされる「ジエンド」も、今回は回数制限という規制を既に受けているため、逆に各ディスク1回ごとの必殺技として、大きな活躍が期待できる。それぞれ、どこで使うのが最良か、よく考えていきたいものだ。
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最長で約35秒を稼げるが、出ないものは出ない! |
さて。話が大幅に逸れてしまったが、バトルは、ビッグス&ウェッジが吹き飛ばされて、エルヴィオレが登場したパートである。
…前述の通り、エルヴィオレは「たたかう」だけでは勝つことができない。そういうわけで、特殊技を解禁する必要があるが、セルフィが加入したということで、「スロット」の魔法を使っていけば、強力であるうえに、被りが発生しづらい。画面も華やかにできる(主な理由)。
――しかしながら、そのためには、「スロットで狙った魔法を出すための時間」が必要だ。なお、詳しくは後述するが、リマスター版では、“コントローラーの入力に対する画面の反応”が、PS1のオリジナル版と比べて悪くなっている。そのため、かつてはアドリブで出せたような魔法であっても、リマスター版では「スロットを回すための時間」が要求される…といった事態が発生している。
というところなのだが、エルヴィオレ戦においては、「ビッグス&ウェッジが風で飛ばされ、エルヴィオレが登場する」という場面で、やや長めのバトル演出が挿入される。そこを、スロットを回す時間とするのが、バトルにおいて効率的と言えるだろう。
…もっと言うと、「ビッグス1人」→「ウェッジが到着する」というパートにも、ウェッジの減給についての演出が入る。さらに、この参戦劇が入るのは、「ビッグスの4ターン目が回ってくる」が条件の1つだ。コマンド入力が必要ないということで、本プレイにおいては、ありがたい設定だ。
――以上の理由により、「エルヴィオレに強力な魔法を当てるため、スロットの時間を稼ぐ」という目的だと、「まずビッグスのHPをギリギリまで減らし、全員がATBゲージを満タンにして待機する。その後、ウェッジが到着したら、スコールとゼルの打撃をビッグスに向けて確定、そこからセルフィはスロットを回し続ける」が最良とわかる。2名の打撃でビッグスのHPを0にすることにより、「@ウェッジ到着時の演出」「Aスコールとゼルの打撃モーション」「Bエルヴィオレ到着時の演出」を、全てスロットを回すための時間として利用可能となるのだ。多分これが一番長いと思います。
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半分近くにまでダメージが軽減されてしまう |
しかしながら。ここで問題として立ち塞がるのが、エルヴィオレの精神の高さである。精神とは、FF8における「魔法防御力」であり、ダメージ軽減率は「(265
- 体力or精神) / 256」という式で決まるという。体力・精神0だと、ダメージは逆に増えるという点がややこしいが、基本的には、ほぼ正比例の割合制と考えて良い。「数字が小さいときはほとんど意味がないが、上限の255に近付くにつれて、急速に軽減率が高まる」という、アレである。例えば、体力9→19だと、ダメージの軽減率は4%しか変わらないが、245→255だと、一気に半分にまでダメージが減少する。ただし、FF6とは異なり、255でも、ダメージを0や1にはできないということは覚えておこう(体力初期値に対し、約96%の軽減)。
…そして。エルヴィオレの精神は、レベルによって異なるが、約130というところのようだ(【こちらのサイト様】によると、Lv6,8ともに129)。非常にザックリとした計算だが、FF8のダメージ軽減率は「(体力・精神の値)/270」というところである。よって、130という精神は、魔法によるダメージを半分近くにまで軽減してしまうのだ。エルヴィオレに弱点属性は存在しないため、狙うのは強力な無属性魔法となるが、「アルテマ」や「メテオ(10発合計)」も、どちらも900程度にまでダメージが減ってしまう。味方全員初期レベルを前提としたエルヴィオレのHPは、2468ないし2872であるため、3発当てても倒せない可能性があるのだ。
――さて。先駆者兄貴と言えるShelfall氏の1行動1回縛りでも、エルヴィオレ戦(【part3】)において、似たような問題が発生している。そこでは「エスナ」をセルフィの魔力にジャンクションすることで、問題を解決している。魔力10→22と微妙な違いであるが、これでアルテマやメテオのダメージが900程度から1100程度に上がり、3発なら敵を行動1回で倒せるようになるのだ。
さて。私のプレイだと、「たたかう」を何度でも使って良いルールのため、必ずしも「スロット」の魔法だけで仕留める必要性は無く、その点での難易度は緩和されていると言える。
…しかし、私は今回、初めて「リマスター版FF8」を本格的にプレイするのだが、キー入力のレスポンスが大幅に悪くなっているということに気が付いた。ボタンを押してからのソフトウェア的な処理が遅いのか、はたまた無線コントローラーやテレビ画面など機器的な部分で遅延が発生しているのかは分からないが、とにかく、PS1版をプレイした時のように、機敏な操作ができない。そして、FF8は、シリーズの中でも、素早いコマンド入力を要求されることが多い作品のため、かなり厄介と言える。
――具体的に述べてみよう。特殊技だと、セルフィの「スロット」やゼルの「デュエル」は、コマンド入力の速さによって、何倍も性能差が出てくるタイプである。また、スコールのガンブレードによる打撃(通常攻撃、および連続剣)は、タイミング良くR1ボタンを押すタイプだが、これも気持ち早めに入力をせねばならず難しく、何を斬っているのか分からないので、気持ち良さも無い。また、それ以前に、FF8では、「△ボタンでのターン送りを連打して、『HPが一定値以下のときにランダムで選択できる特殊技』を、確実に使用する」という基本テクニックが存在する。この際、特殊技が発動可能になると、チャリーン! という高音が鳴り、△ボタンでのターン送りが一瞬だけ無効になるという仕様がある。PS1版の時は、特に何も考えない速度で△ボタン連打をしていて、容易に特殊技のところで止められた。しかし、リマスター版では、上手くターンを止めることができない。これは、ジャンクションなしクリアーのほぼ全域に影響する、非常に大きな劣化点である。もちろん、PSポータルではなく、テレビ×PS5という通常環境での話だ。
ちなみに。現在、私のゲーム棚には、未だにPS3が並んでいるので、それで「初代PS1版のFF8」をプレイして、確かめてみた。△ボタンによるターン送りや、連続剣のトリガー入力は、確かに、私の記憶よりは、若干やりづらくなっているようであり、昔のブラウン管と、現在の液晶テレビにおける、応答速度の差もあるようだ。一方で、同じディスプレイ(テレビ)でも、リマスター版ほどは酷い遅延は感じなかったということで、やはりソフトウェア上の問題も存在しそうだ。
やれ。本来、リマスターというのは、一つも劣化点が有ってはいけないレベルだ。だが、実際のFF8リマスター版を見てみると、振動機能(FF8は、シリーズで初めてコントローラーの振動機能が導入された作品。リマスター版では、全バージョン共通で、一切の振動機能が無い)や、アナログスティック動作(FF8は、同じくシリーズ初のアナログ操作に対応し、滑らかな移動が可能となった。リマスター版では、全て十字キーの動作を代行しているだけ)など、キーレスポンス以外にも、PS1版と同じ動作をせず、明確に劣化している点が目立つ。初代プレイステーションとは比べものにならない高性能ハード、しかも上位PSハードならば、全機能を再現可能なはずである。それで、このような劣化点を作るのは、まったく情けないとしか言いようがない。今からでも、直せるところはアップデートで直すべきである。
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Lv8の場合、ピンチすぎると、逆に「アルテマ」は出ない?(メテオ・ジエンドは出る) |
というわけで。エルヴィオレ戦については、「登場時の演出を使って、セルフィの『スロット』でメテオやアルテマを出す」というシンプルな戦いになるのだが、「戦闘前のイベントの微妙な長さ(ムービー部分は高速化できない)」「ビッグス・ウェッジ戦の微妙な難しさ(敵レベルによるHP変化や、カウンター発動による味方のHP変動)」「リマスター版のキーレスポンスの悪さ」、そしてそもそもの「メテオやアルテマなどの強力な魔法を出す難しさ」が組み合わさり、バトルの難易度は高くなる。冗談抜きで、「ジエンド」を使って終わらせてやろうかと考えたくらいだ。
さて。実戦では、セルフィは最初から低HPにして挑むことにした。どれくらい低HPにするかは難しいところであり、どうせ失敗するときは失敗するのだが、実戦では「88」という数値を選んでいった。HP18.3%で特殊技発動可能(無ST異常&戦死者0なら32%から)であり、かつ、ビッグスの「サンダー」で一撃死しない程度である。しかも、FF8ということで、8が二つ並んでいて縁起が良い(最大の理由)。
…そして、ビッグスのHPを削る際には、スロットで「ブリザド」(100程度のダメージ)を発動させていく。今回の縛りは“1ディスク1コマンド”ということで、「たたかう」で済むところは、それだけで終わらせるのが原則だ。しかしながら、この後のDISC1で「氷属性を弱点とする、セルフィ参戦のボス敵」は存在しない。さらに、氷と言っても、ラ系・ガ系もあるということで、さすがに氷雪系最弱くらいは使って大丈夫だろう。打撃の50ダメージに対し、「ブリザド」では100程度のダメージを与えられ、回数UPで2倍3倍となる。バトルのスピードUPが可能なほか、カウンターによる不確定要素も減らせるのだ。
――その後、打撃も交えて、ビッグスのHP(582ないし640)をギリギリまで削ったら、手はず通り、全員のATBゲージを満タンにして待機する。ビッグスが3回攻撃したあと、4ターン目の行動として、ウェッジが到着する(または、ビッグスHP0でウェッジが登場するが、その場合はビッグスのHPが満タンに再セットされる)。よって、最良の流れは、既に述べた通り、「ウェッジ到着を確認したら、スコール・ゼルがビッグスに打撃を確定させ、その攻撃でエルヴィオレを登場させる」であり、その場合、「ウェッジ登場演出」と「エルヴィオレ登場」の両方を、スロット時間にあてられる。もっとも、ビッグスのHPは、レベルによって±62と打撃1発ぶん以上も変化し、そもそも★運ゲー★ということで、私もいちいち1桁単位まで電卓で計算していないため、上手くビッグスを倒しきれなかったりすることも頻繁にある。だが、☆運ゲー☆ということで、その時はその時だ。
というわけで。勝利時は、まず、「ブリザド×2」をウェッジに当てたあと、移行時も、最良パターンにてセルフィにターンを回すことができた。しかしながら、まだリマスター版の操作ラグに慣れておらず、結局、特殊技の▶マークで止めるだけで、せっかくの「ビッグス&ウェッジの会話時間」をほぼ全て使い切ってしまった。今後も、ジャンクションなしプレイの全域でこれをやると思うと、うんざりする…。
その後、めげずに、エルヴィオレ登場時の演出を使い、更にスロットを回していくと、「アルテマ×2」と出会うことができた。無論、最良は「アルテマ×3」であるが、これまではメテオやアルテマすら出せていなかったので、2回でも十分に良い技だ。前述の通り、私の縛りでは「たたかう」を制限していないため、まずアルテマで削って、残りを打撃で倒しきれば良い。
――というわけで、アルテマを当て、967・967とダメージを与える。敵レベルが分からないので何とも言えないが、これにて、約2/3のHPを削りきったと言える。エルヴィオレから見ると、出会い頭に最強魔法を当てられたことになり、とんだ災難だ。
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やり込みプレイはプロレスなので、ちゃんと相手の技も受けてやらないと |
さて。その後は、「たたかう」連打で倒したいところであるが、セルフィのHPが少なくなっており、このままでは、大技の「ストームブレス」で戦闘不能となってしまう。せっかくアルテマを発動させたのに負けるのは避けたいということで、更にスロットを回し、「フルケア」を発動させる。「全員のHP+ST異常を回復させる」という効果のスロット専用魔法であり、出てくる頻度が高く便利だが、反面、回復量をコントロールできず、沈黙・暗闇といった“特殊技の戦闘ではメリットとなるST異常”まで解除してしまうため、ジャンクションなしプレイではちょっと使いづらい。
…というわけで、フルケアでの全回復後は、打撃のみで戦っていく。だが、スコールの「ガンブレードのR1入力」は、PS1版の時は普通に「敵を斬る瞬間」に押せばよかったのだが、リマスター版だと、それより早めの『無』を斬る瞬間で入力する必要があり、はっきり言って成功しない。もうこれはそういうものと割り切り、このバトルの後からは、ステータス画面から自動入力をONにしていくことにした。1/4の確率で失敗してしまうが、止むを得ないことだ。
――そうして戦っていくと、敵の必殺技:「ストームブレス」が発動し、全員が約160のダメージを受けた後あたりで、相手を撃破することができた。ふう…。なかなか苦労はしたが、敵にもしっかり技を出させるプロレス的な面白さに加えて、「ジャンクションなしプレイでの『たたかう』の利便性」というものを検証できた点は良かった。一方で、リマスター版におけるレスポンスの悪さは、今後も残る問題として、先行き不安になるものであった。
そういうわけで。この「ビッグス&ウェッジ
+ エルヴィオレ」戦での、縛りとしての使用コマンドは、「ブリザド」「アルテマ」「フルケア」の3つである。ちょっと多い感じもするが、まあどれも、DISC1では使いそうにないし、それに、最悪の場合でも、この時点でのセーブデーターまで戻ってきて、改めて撃破をすることで、「使わなかったことにする」というプレイを許容しているので、大丈夫である。
…さて、その後の展開であるが、今回プレイでは、「ポケステが存在する状況」を模擬するために、一部、精製アビリティの使用を許可している。そのうちの一つ、「道具精製」を使えるのは、G.F.セイレーンである。セイレーンは、このエルヴィオレからドローでき、私は初回プレイで入手を忘れたことで、今でも因縁として覚えている。「この空欄のG.F.は、いつ手に入るの?」という苦しみを、今の世代の若者に味わわせてはならない…。
――というわけで。通しプレイとしては、まずリセットしてセーブポイントまで戻り、「ドロー」でセイレーンを入手しつつ、適当に力を強化したゼルで殴り倒しておいた。今回は、完全なる“通しでのジャンクションなしプレイ”ではないということで、ここでの勝ち方には、特にこだわらなかった。
■動画■
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こいつ自身が、蜘蛛として生きたいのか、カニとして生きたいのか…それが大事 |
さて。エルヴィオレを倒すと、SeeDの撤退時刻をセルフィに告げられ、30分の時間制限イベントが始まる。なお、珍しく、ここでは時間制限イベント中にセーブが可能だ(開始すぐの電波塔のほか、X-ATM092について「撃破する」「C班に押し付ける」の選択をした場合、海岸でもセーブできる)。他だと、FF5のカルナック城脱出くらいか…。そちらと同じく、時間ギリギリでセーブすると、予想通り、ただガンブレードが折れるだけの詰みデーターが完成してしまうので、暇な人もやってはいけない。
というわけで。ここでは、SeeD実地試験の2体目のボスである「X-ATM092」戦が始まる。「X」は、軍隊において、試作や試験用を示すことが多く、「ATM」は、順調に死語と化しつつある現金引き出し装置…ではなく、対戦車誘導弾(Anti-Tank Missile)を指している。
…しかしながら、実際のX-ATM092を見てみると、試験終了後のドール(寄り道マップ)でもミニイベントで登場するため、量産・実戦投入が為されている。そして、対戦車要素は全く無く、複数の足で瓦礫を乗り越えていき、装甲は正面から上陸挺の機関銃(連射速度と短砲身から、現実世界の12.7mmクラスであろう)で撃ち抜ける程度ということで、対歩兵を想定した兵器と思われ(実際、ライブラ情報には「対人戦闘用」と書かれている)、貫通力の高そうな兵器も搭載していない。唯一のATM要素と言うと、特化したプレイでは、AP50を繰り返し得られるため、それで稼げるくらいである。
――そして、「092」は…よく分からないな。自然数としては、23×4と、切りが良いわけではなく、あえて日本語として読むならば「おくに」というところであり、ガルバディア魂的な意味かもしれないが、やはりあまりピンと来ない。ちなみに、神が53位を獲得したことで知られているNHKのFF総選挙だと、92位は「ヨツユ・ゴー・ブルトゥス」というFF14キャラらしい(よく知らない)。「092」は、福岡県で用いられている市外局番である。
では、そんな「X-ATM092」について、詳しいデーターを紹介していこう!
今回は、「故障状態について」や「HP0での撃破について/詳細仕様」のあたりについて、力を入れて細かく調べた。たぶん誰も読まないと思う。
とまあ、こんな感じだ。
ちなみに、「ジャンクションなし・1ディスク1コマンド」の縛り攻略として言うと、「たたかう」のみで敵を修理にまで持ち込め、それで逃げてバトルを終了させられるので、全く問題が無い。道中、あまりにも油断しすぎており、「橋のマップで、敵の着地を確認せずに反対側へ走ってしまう」というミスをやらかし(正解は、「相手が目の前に立ちふさがったのを確認してから折り返す」)、橋のところで2回目の戦闘となってしまった。しかも、捕まるとは思っていなかったため、HP回復もしていないという悲惨な状況だったのだが、それでも「たたかう」だけで勝ててしまうという楽勝っぷりであった。はい、終わり!
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ボタン表記は、バージョンごとに最適化されている。サボテンダーボタン…(【参考】) |
ということで。これで終了しても良いのだが、上のほうに異様に細かい解析を書いたので、せっかくだから、それについて述べてみようと思う。
…まず、X-ATM092は、HP80%未満になると自分を修理状態に持ち込み、一定時間の後に修理を完了させてHPを全回復する。しかしながら、2回目以降の戦闘では、修理可能回数に上限があり、それを超えたあとは、HP0で倒せるということが知られている。
――しかしながら。それについて、「故障」「修理」「◯回目」などの概念が正しく定義されていないためか、文献によって「倒すために必要な修理回数」が異なる。それを調べていくうちに、敵についての正確な仕様が明らかとなった。普通なら誰も気にしないと思うが、SeeDの先輩諸氏である皆さま方には、是非ご把握いただきたいと思っている。
まず、敵には、“故障回数を数える、内部的なカウンター”が存在する。整理して捉えるために、これを「故障カウンター」と呼ぶことにしよう。「故障カウンターの増加条件」と、「それがどのような判定に使われるか」は、以下の通りである。
以上である。「HP80%での故障後、さらにHPを0にした場合」の動作が複雑であり、分かるような分からないような…という感じになっている。
…まず、最も効率良く倒せそうなのが、「HPを80%未満で敵を修理状態にし、そのまま修理完了まで待ってから、攻撃を再開する」という方式だ。これだと、ごく普通に、修理ごとにカウンターが増加していき、5回の修理完了の後は、「故障カウンターが5」となって、HP80%でも修理に入らず、そのままHP0で撃破可能となる。最も一般的な破壊パターンであり、これを前提として、「5回修理をさせた後は普通に倒せる」と書いている文献が多い。しかし、「故障カウンター」という観点を持っていると、5回目の修理状態に入った後は、そのまま躊躇せず攻撃を続ければ、そのチャンスで倒せるということも分かる。
――また、「故障中に、さらに敵のHPを0にする」でも、「故障カウンター」を+1できる。よって、「まずHPを80%未満にする」→「その後にHPを0にする」という2段階右折のような動作をすることで、「敵が転倒する回数」の最小値は、3回ということが分かる(1回目の転倒で1&HP0で2。2回目の転倒で3,4。3回目の転倒で5に達するので、そのままHP0で撃破可能)。
また、こんなことを試すのは私くらいだと思うのだが、敵HP:約5500を一撃で削った場合は、故障カウンターの増加値は「+1」となる(2段階右折をした場合の「+2」ではない)。そんなの非現実的だろ…と言いたいところだが、例えばサイファー稼ぎでケツァクウァトルをLv70程度まで上げ、「召喚魔法+30%」などを網羅していれば可能である。ちなみに私はLv65であったが、これだと「一撃で倒しきれるときも、そうでないときもある」という非常に微妙な数字であり、確実な一撃必殺には「おうえん」でのボタン連打が必要となった。余談だが、FF8リマスター版では、高速モードを使用していても、「連続剣」や「デュエル」など、素早いコマンド入力がキーとなる場面では、自動的に高速進行が無効になる(モード自体が解除されるわけではないため、その技が終わったら高速へ戻る)。「おうえん」による応援も、高速が無効になる場面の一つであり、リマスター班の細やかな仕事を感じさせる。そこまで配慮できたのに、キーレスポンスの悪さは改善できなかったのか。
…さて。そのようにして、敵を修理前から一撃でHP0にしても、増やせる故障カウンターは「+1」だけであり、メリットは少ない。また、計算順序としても、「まず修理を完了させたあと、故障カウンターを+1する」であるため、全ての攻撃で毎回HPを0にしても、「5回転倒させたあと、6回目のHP0で倒せる」という展開は変わらない。大量の火力余りが発生し、あまり美しいとは言い難いものだ。
――ちなみに。電波塔を出たあとすぐの、X-ATM092との初戦においては、逃げなければゲームを進められないことが知られているが、内部的には、この「故障カウンター」が増加しないという処理になっている。バトルを終えるには、敵をHP80%未満で修理状態とし、LR逃走を成功させるしかない。よって、現実的に有り得ないが、例えば育成しすぎて9999ダメージしか出なくなってしまった場合などは、敵を「HP1以上、80%未満」という状態に調整できず、かといって攻撃しても即修理完了となってしまって、ゲームが進められなくなる可能性がある。発売25年を超えて発覚した、まさかのFF8の詰みポイントだ。セントラ遺跡の件と同じく、謝罪文をテレビと新聞に提出したうえで、即座にアップデートで修正すべきである(どうでもいい)。
というわけで。これらの事実を把握したうえでの、X-ATM092の最良の倒し方は、「まずHP80%未満にする」→「その後にHPを0にする」を3回繰り返すというパターンだ。これにより、3回目の転倒時に故障カウンターを「5」とでき、そのまま転倒中のHP0で撃破可能となる。これが、バトル時間も、見かけの転倒回数も最小とできる、最も効率の良い倒し方と言える。うむ、だからどうしたと言いたいだろうが、ここまでやるのがやり込みだ。
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どうみても「レイ・ボム」の画像ですね。問題ありません |
ちなみに。今回は、「ジャンクションなしで敵を破壊まで持っていく」というチャレンジも行ってみた。方法はシンプルで、まず1回目は普通に転倒させ、その後は「敵の転倒中に、スロットで高威力の魔法を予約しておき、修理完了直後に即転倒させる」ということを狙っていく。敵は、エルヴィオレほど精神が高くはなく、雷属性への1.5倍弱点を持っている。そのため、「メテオ」「アルテマ」はもちろん、「サンダガ」でも約600ダメージを与えられ、2回以上ならば転倒へと持っていける。スコールとゼルの特殊技を自動にして時間を稼ぎ(ゼルは専用コマンド枠が表示されるため意味が無かったが…)、割と簡単に、修理不可の状態(故障カウンターが「5」の状態)にまで持ち込むことができた。
…が、そこまでは良かったのだが、修理が不可能になった後は、「それまで100%→80%で良かったHPを、今度は100%→0%と削らなければならない。5倍だぞ5倍」という点を忘れており、時間制限もあったということで、壮大にグダってしまった。さすがにHP5500を一発で削るのは無理であり、敵には行動スキップも無い。しかも、「転倒によって行動ルーチンがリセットされる」という仕様も無いため、次ターンは必殺技の「レイ・ボム」ということも分かっていた。全員100弱と大したことないダメージだが、全員HP2桁だと普通に全滅する。やむを得ず、「フルケア」でいったん仕切り直しすることにした(この撃破チャレンジは「1ディスク1コマンド」とは別)。
――その後は、HPを0に持っていけば勝てるので、「たたかう」で削っていこう…と思っていたが、「レイ・ボム」を乗り越えた時点で制限時間が残り7分と、海岸に到着するまでの時間も考えると、かなり際どい感じがした。そのため、主力のセルフィのHPを味方攻撃で削り、スロットでの「サンダー」など、使える魔法からどんどん当てていく。最終的に、セルフィHP16・残り時間3分20秒ほどで撃破ができた。ちなみに、その後は、約1分を残して、ちゃんと撤収地点にまで到着できた(高速モード等は無し)。これにて、無事に任務完了、帰るまでが作戦である。
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ちなみに。敵の撃破報酬として、破壊をすると、まずは「パワーリスト」「オリハルコン」「フォースの腕輪」「ヒュプノクラウン」のうち、どれか1つが均等確率で手に入る。それぞれ、「力+40%」「体力+40%」「精神+40%」「魔力+40%」のアビリティをG.F.に覚えさせられる(そして、そのG.F.をジャンクションした人間キャラが装備できる)アイテムである。どれも、最強は「+60%」であるため、“早期攻略で何が役立つか”というのが評価点となる。ダメージ計算式の都合上、序盤で体力や精神を上げても効果は小さく、魔法ダメージもパラメーターより魔法自体の性能に依る傾向が強い。よって、アタリと言えるのは「パワーリスト(力+40%)」であろう。
…しかし、意外なところとして、トップレアと言えるのは、「フォースの腕輪(精神+40%)」である。理由は、リノアの最強武器:「シューティングスター」の素材の一つだからだ。他の素材は全て「カード変化」で用意できるため、ここでフォースの腕輪を手に入れておくことで、リノア加入直後に最強武器を作れるようになる。まあ、リノアで物理攻撃をする機会は、コンバインで外れ技が出た時くらいなので、実用性は無く、コンプリート系のプレイ向けである。なお、時期にこだわらないのであれば、DISC2ラストのイデアが255/256の確率で落とすため、堂々とX-ATM092から逃走して良い。
――その他、「X-ATM092のHPを0にしたあと、バトルを終了させる(締め方は逃走でも撃破でも良い。初回の遭遇でも可能)」という条件で、G.F.向けのAP50が手に入る。これについては、高レベル(Lv70程度)のケツァクウァトルを当てれば一撃必殺できるため、そのあと適当に1000ほど削って転倒をさせれば良い。終わらせ方を逃走にすれば、敵は元気に立ち上がるため、撤収時間が来るまで、何度でも道場を使用できる。だが、この時点で入手できるG.F.は4体のみであり、“サイファー稼ぎの後”という点で考えると、セイレーンしか増えていない。よって実用性は低いのだが、「X-ATM092でAP稼ぎを行う」ということ自体を目的化するプレイであれば、普通にアリと言える。FF8は、目的意識を持てば、何度でも楽しめるゲームなのだ。
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なんでや!阪神関係ないやろ! |
というわけで。今回は、SeeD実地試験に登場するボス2体:「エルヴィオレ」と「X-ATM092」を深掘りしていった。
…やれ、日記の毎日更新と同時に行おうとすると、やはり、投稿が1ヶ月間隔くらいになりがちだ。時間が無限にあるのなら、それでもOKなのだが、世の中、そんな都合良く行くわけが無い。“FFシリーズ全作のやり込み日誌を投稿する”というライフワークを実現するため、まずはこのFF8に本腰を入れていかなければならない。というわけで、毎回言っているが、次回は早めに更新します!(意気込み)
(2025年9月15日)
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