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管理人の日記
スクランブルエッグを作ってみたが、肉々しすぎたので、つなぎとして玉ねぎを投入してみよう
この後の、男と男の殴り合いが、EXTREMEだと凄く難しいらしい…(そんなに難しくない) |
漫画・ゲーム・映画などで、ありがちなシチュエーションが、「死人の告白」である。率直に言おう。クソ格好いい!
…まず、上の画像は、名作ゲーム:「メタルギアソリッド(1)」からである(ゲームキューブリメイクの「ツインスネークス」版)。私も、原作をプレイしたのはもう20年以上も昔だが、このシーンの良さは、よく覚えている。
――では、内容を説明しよう。これまで、敵として登場し続けたサイボーク忍者(グレイ・フォックス)が、その命を散らせて戦いを挑む前に、ライバルであるスネークに対し、義理の妹であるナオミへの伝言を頼む。「お前の両親を殺したのは、実は俺だ。だから、本当の仇は俺だと伝えてくれ」と。その後、グレイ・フォックスは、ラスボスであるメタルギアREXと戦い、壮絶な最期を遂げる。だが、エンディングで、スネークとナオミと話した際には、託されていた言葉ではなく、「俺のことは忘れて、自分の人生を生きろ」「君のことを愛している」という“伝言”を告げるのであった。
さて、初プレイ当時、10代なりたてくらいだった私は、「なんで託された言葉を伝えないの?」と、小学生並みの感想をいだいたものだった。
…だが、今なら分かる。スネークは、誰も傷つけたくなかったのだ。全てが終わったあとに真相を伝えても、何も解決できず、行きどころのないナオミの復讐心が沸き立つだけである。だが、スネークさえ秘密を守り通せば、ナオミの中では、「グレイ・フォックス」という人物は、永遠に良き兄で居られる。そう思って、スネークは、自分だけで秘密を飲み込むことにしたのだ。
フリオはゴクッ…だけのキャラじゃないぞよ |
似たようなシーンとして、更に時代を振り返り、「ファイナルファンタジー2」の例を挙げてみよう。初登場はファミコンであり、シリーズ2作目という初期であるものの、キャラクターレベルを廃して熟練度という成長システムを取り入れ、ストーリー要素も大幅に強化した意欲作である。ちなみに、“FFシリーズの伝統的要素”とされることの多い「メインテーマ」や「クリスタル」が、早くも未登場という特徴も存在したりする。
…さて、FF2は、よく人が死ぬことでも知られているが、そういった人物の中に、「スコット」というキャラが居る。仲間キャラクターとして加入するヘタレ王子:ゴードンの兄であるが、本編開始時点で、既に帝国軍との戦いによって重傷を負っており、主人公であるフリオニールたちに「リング」というアイテムを託して、死亡する。その際、反乱軍リーダーである「ヒルダ」とは恋仲だったようであり、最後に彼女への想いを託そうとして…やめる。死人が告白をしても、彼女を悲しませるだけだと。その意志を尊重して、フリオニールは、ヒルダに会った際にも、何も伝えないのであった。
――ちなみに。FF1・2は、多数のバージョンが存在し、各種の文言については、2004年のゲームボーイアドバンス版を境とし、大幅に書き換えられたことが知られている。しかし、このスコットについての流れは、ファミコン版の時点から同じである。
ところで。この手の「死人の告白」を伝えてしまった場合は、どうなるのか。その例も、実はFF内に存在している。
…さて、あの「ファイナルファンタジー6」では、主人公格の男キャラである「ロック」の過去に関わる、「レイチェル」という人物が登場する。レイチェルは、過去にロックと冒険をする中で、記憶喪失となるほどの重傷を負った。それにより、ロックを突き放すような心無い言葉を投げ掛け、それにより、ロックは村を出ていってしまった。だが、死の直前に記憶を取り戻し、ロックの名を呼んでいたという。それらの事実を、ロックは激しく後悔し、以降、酷い目に遭っている女性を見ると、無理をしてでも守りたいと思うようになってしまった。一方で、ティナやセリスといった魅力的な女性たちと出会っても、レイチェルへの負い目があるためか、本格的な恋仲へ進むような気持ちにはなれなくなった。レイチェルの「死人の告白」が、生者であるロックを縛ってしまったのである。
――しかし、そのような事態は、レイチェルの望むところでは無かったようだ。第2部である“崩壊後”のシナリオを進めていくと、幻獣フェニックスの力により、一時的にだけ、ロックとレイチェルは再会をできる。そこで、レイチェルが伝えたのは、感謝と、自分が幸せだったということ、そして、「あなたの心の中のその人を、愛してあげて」という言葉である。つまり、自分のことは忘れて、ロックに、いま好きな人と幸せになってほしいと告げているのだ。
さて、作中では、その後の展開について、多くは語られていない。だが、このレイチェルの言葉に救われて、ようやくロックは縛りから解放され、未来に進めるようになったはずだ。実際、レイチェルは、「この私の感謝の気持ちで、あなたの心を縛っているその鎖を、断ち切ってください…」という、異様にポエミィなセリフを語っていたりする。死人が生者を拘束し続けるなんて、彼女はやりたくなかったのである。
レイチェル「わりぃ、やっぱ幸せだわ」 |
とまあ、こんな感じで。ゲーム作品においては、その黎明期から格好いいシーンとして知られる「死人の告白」だが、もちろん現実世界では、絶対の禁忌であり、それこそ、死んでもやってはいけない。
…やれ、ただでさえ、現代はコンプライアンス遵守が重要視されており、脈の無い状態での告白は、コクハラ=告白ハラスメントなんて言われる時代だ。“脈のない状態”…つまり、死にながら告白することである(※そういう意味ではない)。ほら、話す死体がいるよ
――何はともあれ。ゲームと現実は区別しなければならない。私は、生きるのも死ぬのも、自分の勝手だとは思うが、少なくとも、今の時代をキラキラしながら生きている若者たちにだけは、迷惑を掛けたくないなと思っている。ルールとマナーを守って、楽しく生きる!!
(2024年5月25日)
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