. . |
◇トップページ > 管理人の日記 > 2016年8月20日の記事
管理人の日記
妹「9月はファッションセンスが危ういけどフィリスちゃん買うわ…」
今やアニメ系RPGの代表格に |
先日、延期が発表された「ファイナルファンタジー15」に対して、同時期に発売される予定であった「ペルソナ5」の予約が大幅に伸びているという。ゲーマーとしても、この9月発売のRPG・2作品は見逃せないものであり、どちらを買うか、はたまた両方買うかには非常に頭を悩まされるものだったのだが、まさかのFF15の延期によって情勢は大幅に異なってきた。というわけで本日は、「FFファンはペルソナ5を買うべきか?」という話題について書いてみることにしよう。
…まず、「ペルソナ」は、アトラス(現在ではセガ傘下)から発売されているシリーズであり、“ペルソナ”と呼ばれる召喚獣のようなものを操って敵と戦っていくRPG作品である。その世界観は作品ごとに異なるが、シリーズに通底する特徴として「主人公たちが学生であること」「犯罪捜査・都市伝説・怪談といった身近なテーマを扱っていること」が挙げられる。また、ペルソナ(“persona”)とは日本語で「仮面」の訳されるが、心理学用語としてはperson=人間そのもののことを示しており、人間が他者に向けて演じている外的側面こそ「仮面」=「ペルソナ」なのだという。まあそういう話は関係あるかどうか分からないが、「ペルソナ」シリーズでは人間の内面から現れる善や悪といったテーマが扱われることが多く、そこに魅せられたファンも存在する。また、全作品が日本の都市を舞台としており、いわゆる“JRPG”とは異なる、文字通りの意味での“JRPG”として、最近では海外でも注目を集めているんだとか。
――その他。ゲーム的な特徴を挙げてみると、何はともあれUIなどのデザインが特に優れているということが挙げられるだろう。原色を多用したアートのような各種メニュー画面は、美しく使いやすいことはもちろん、それ自体が世界観としてゲームの中に上手く溶け込んでおり、シリーズの魅力として完全に確立されてしまっている。また、内容的にも演出的にも、日本のアニメ作品を強くイメージしているところがあり、“少し年齢層が高めなアニメ”が好きな人は、するりとその世界の中に入っていくことができるだろう。まあこれを言ってしまうとFFシリーズはもちろんとして大半の日本ゲームはアニメなのであるが、それは置いておいて、とにかく「ペルソナ」シリーズは、“アニメっぽいゲーム”の最前線を走っている作品であると言えよう。
さて。俺と、「ペルソナ」シリーズの付き合いは、意外にも1作のみであり、それはPSvitaの「ペルソナ4:ザ・ゴールデン」とのものである。
…というのも。俺は2013年の初就職前にPSvitaを買った(【2013/1/13】)のだが、それはお世話になったPSPの後継機としての意味合いが強く、特に目当てのソフトがあったというわけではなかった。だから、ハードと同時に購入した「地球防衛軍3ポータブル」を一通り遊んだ後は、就職をうってかわってしまったこともあり、Vitaのゲームに熱中することは無かったのである。そんな俺が、仕事がひと段落ついてきた2014年春に面白いと噂を聞いて購入したのが、「ペルソナ4:ザ・ゴールデン」である。プレイ開始直後、PSvitaの性能を活かした美しいオープニングムービーに度肝を抜かれ、直後のゲーム画面のFF9くらいの切なさ(原作はPS2の後期も後期に発売されたタイトルなのに…)には逆の意味で度肝を抜かれたものの、その後は優れたシステムやボーカルを多用したBGMに心を奪われ、裏ダンジョンまでがっつり60時間プレイしてしまった。そのシステム面について、あのFF13-2にもペルソナ4の影響が垣間見えると言えば、どれだけペルソナ4のゲームデザインが優れているか分かっていただけるというものであろう。
――なお、その後の経緯としては、当時既に続編である「ペルソナ5」は発表されていたのだが、その内容は「2014年にPS3で」というものであった。それがしばらくすると「2015年にPS3&PS4で」となり、更に「2016年夏」の後に「9月15日」と最終的な発売日が発表された。つまるところ、延期を繰り返したのはFF15だけでなくペルソナ5も同じなのであるが、俺の中での信頼感は段違いである。その理由には色々あるけど…やっぱ発売直前での延期は痛かったし、体験版のクオリティとかスタッフの馴れ合いとか、そういうものに依るところも大きいのかな…。
では、これらの点を踏まえたうえで、冒頭で出した「『ペルソナ5』を買うべきか?」という疑問に答えてみよう。それは、「興味を持っていて、かつプレイできる環境があるなら買うべき」というものである。
…というのも。9月は発売するタイトルが多く取捨選択が非常に苦しかったのだが、FF15が2ヶ月延期となったため、「大作RPG」というジャンルに絞るのならばほぼペルソナ5の一択と言える状況になった。そういうわけで、旧来FFのようなRPG作品が好きなのであれば、ここで一つ「ペルソナ」シリーズに手を出してみるのも悪くないと思うのである。近年のゲーム界は、かつてのように大作タイトルが全てを取っていくのではなく、多様性を認める方向に進んできた。そして、我々はFFファンである前にゲームファンであるから、ここらで他の人気RPGを遊んでみるのも、また良い経験になるのだ。というか、むしろFFシリーズを買う時も、「FFだから買おう」などという後ろ向きではなく、常に挑戦的な姿勢で挑んでいかなければならないはずなのだ。そういうことを忘れてしまった瞬間から、スタッフとしてもユーザーとしても、後退が始まってしまうのである。
――というわけで。そんなペルソナ5の魅力について考えてみると、まずは前作から大幅に進化したグラフィックが挙げられる。それは、さすがに海外ゲームレベルとはいかないが、アニメスタイルのRPGとしてまた異なる魅力を確立している。また、『4』は毎回ランダムにマップが生成される形式であったが、繰り返し何度も同じダンジョンを攻略するようなゲームシステムではないため、若干噛み合っていない感があった。それが、『5』では固定マップになるということで、よりドラマチックな冒険が楽しめるようになることだろう。そして、洋楽ベースのボーカル付きBGMや鮮烈な印象を残すUIなど、『4』の特に良かった点は継続である。うむ。実は仕事の都合で秋もほぼゲームを楽しめないのであるが、後からでも必ずペルソナシリーズのことを追いかけていこうと思っている。かつて日本のゲーム業界を引っ張っていたFFシリーズの弱体化は残念なことであるが、それにより影に隠れていたタイトルが数多く出てくるならば、それもまた乙…なのである。
(2016年8月20日)
2016年8月20日の記事を表示しています。