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PSvitaゲーム感想その@:「デジモンストーリー サイバースルゥース」 / やり込みinFF

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管理人の日記
ちなみにクリスマスは雨の新潟でただゴロゴロしているだけだったので完全省略します。

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今後はサイバースルゥース新参がやたら増えそう


 今年2015年は出張がやたらと多かった(特に後半)ということで、携帯ゲーム機であるPSvitaのお世話になることが多い一年でした。というわけで今回は、「今年プレイした作品の中から面白かったタイトル」というものを3日連続で合計3作紹介してみたいと思います。うん、ホントは1作に絞りたかったのだけれども、ジャンルが違いすぎて優劣を付けられなかったので…。
 …そんなこんなの1番目は、育成RPGの「デジモンストーリー サイバースルゥース」である。これは、バンダイナムコから今年3月に発売された「デジモン」シリーズのゲーム最新作である。デジモンシリーズのゲーム作品には、育成面にシフトした「ワールド」と、RPG要素を強化した「ストーリー」が存在する。そして、この「サイバースルゥース」は後者であり、「ストーリー」シリーズとしては4年振り・5作目に当たるという。
 ――ちなみに。「デジモン」と言えば、初期は「たまごっち」のような玩具から始まり、その後はアニメ・ゲームなどへのメディアミックスが進んでいったことは皆さまご存じだろうが、俺個人に関して言えば「名前は知っている」くらいの認識であり、これまでその作品群に特に親しんだことは無かった。そのため、今回はシリーズファンとしての立場ではなく、あくまで“単体のゲーム作品”としての観点から評価してみることにしよう。

 さて、そんな「デジモンストーリー サイバースルゥース」の感想と言うと、「非常に完成度の高い、Vitaの新たな定番RPG」というものである。
 …まず、本作は「電脳探偵(“サイバー・スルゥース”)として様々な事件を解決していくという、いわゆるクエスト性のゲームデザインになっている。この基本部分の出来がまず良いのである。世界観は架空の東京と「EDEN」と呼ばれる電脳空間の2つを舞台とし、主役であるデジモンは電脳世界に出没するウイルスプログラム、という設定で出現している。そしてそのメインシナリオは、様々な人物・デジモンたちの思惑で二転三転していき、最終的に世界を巻き込んだ戦いへと発展していく…という王道的なものであるが、それだけに安定して楽しめるRPGになっている。ムービーやボイスが多く取り入れられた演出も見応えがあり、最後まで飽きずにシナリオを追っていくことができるだろう。ボリュームも、ストーリーをクリアするだけで30時間以上と十分だ。
 ――また、世界観以外のゲームシステム面も完成度が高いと言って良い。まず、バトル面はFF10のような行動によって順番が変化するターン制を採用しており、「ウイルス」「ワクチン」「データー」という3すくみのタイプが存在するバトルシステムは、シンプルながらやり応えが高い。また、登場する200体以上のデジモン全てに専用技と固有の演出が付けられているという面も大きく、グラフィック面でも楽しませてくれる。また、デジモンは進化・退化を繰り返すことでより強力な個体へと成長していくのだが、その途中でタイプが変わることもあるため、そのつど新しくメンバーを考え直す必要が出てくる。特に、中盤以降は一撃で味方を壊滅させるような攻撃能力を持つボス敵が多数登場するため、パーティを工夫する重要性は非常に高い。こういった面も、「育成RPG」ならではというものであろう。
 その他の点としては、まずグラフィック・サウンドなどの点は、PSvitaの性能を引き出して高品質にまとまっている。特にBGMは「ダンガンロンパ」シリーズの人が作曲を行っており、本作のサイバーな世界観を盛り上げるのに大きく貢献してくれていると言える。また、クエスト制ということでサブシナリオも充実しており、ラスボスよりも強い敵も数多く用意されているため、やり込み要素も十分である。また、一度クリアしたダンジョンに条件付きで再進入できるシステムも存在し、アイテム・モンスターの取りこぼしが無いようにも工夫がされている。…とまあ、軽く挙げてみてもこんな感じであり、本作が微に入り細に入りこだわって作られたRPG作品であると言うことは今さら言うまでも無いというものである。

 というわけで。本作「デジモンストーリー サイバースルゥース」は、「デジモン」というキャラクター物の作品ながら、単体のRPG作品としての完成度も高く、「PSvitaでRPGをプレイしたい」という人に最もお勧めできる作品の一つと言えるだろう。やれ、Vitaの定番RPGとしては「ペルソナ4 ザ・ゴールデン」が有名であるが、こちらもそれに匹敵するか、それ以上に楽しめる可能性を秘めた作品なのだ。
 …ちなみに、不満だった部分としては、「序盤がバトル・物語ともにぬるすぎる」「オートセーブやイベントスキップが無く、全滅するとセーブポイントからやり直しなのは2015年としては不親切」などの点もあるが、どちらもゲームのメイン部分に影響を与えるほどではなく、その他の要素の出来が良いからこそ際立ってしまったに過ぎない。まあ、やり込んでいくとゲームバランスなどの荒も見えてくるが、プレイ前から気にするほどでもないだろう。
 ――そんなこんなで。「デジモンストーリー サイバースルゥース」は、PSvitaの新たな定番RPGと言える作品であり、VitaでRPGを遊びたい場合に真っ先に手にとってにみるべき作品だと言えよう。やれ、発売当初はそのあまりの高評価により新品・中古とも入手が困難だったが、最近では供給が安定してきており、中古屋のランキングコーナーなどで気軽に目にすることができる。値段は決して安くないが、それも本作の高評価を示す要素の一つと言って良い。というわけで、今後は本作をきっかけとして、新たに「デジモン」シリーズのファンになるという人も増えてくるはずだ。もちろん俺もその一人である。うむ、来年発売の「ネクストオーダー」にも期待しておりますぞ。

(2015年12月25日)

登録タグ/ ゲーム一般
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