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管理人の日記
なんかもう日付をずらして早朝扱いにしたほうが良い気がしてきた・・・。
良いお知らせである。本日、PS3向けに「PS2 アーカイブス」というサービスが始まることが発表された。これまでも、PS1向けのソフトはDLタイトルとして販売されていたが、PS2ソフトはこれが初めてである。
・・・まず、この「PS2 アーカイブス」は、「PS2のソフトをPS3でダウンロードして遊べる」というシステムであり、今月25日にまずは5タイトルから配信がスタートするという。価格は、現在のところ800円〜1500円とされており、大半のタイトルが600円であった「ゲームアーカイブス(PS1ソフトなど)」に比べると二回りほど割高感があるが、PS2には現在でも一線級のタイトルが数多く存在しているため、購入してプレイする価値は大いにあると言えよう。また、初期型以外のPS3ではディスクメディアのPS2ソフトをプレイできないという欠点があるため、この「PS2アーカイブス」は、PS2互換機能の代用としても期待されているのだ。
――ちなみに現状では、この「PS2
アーカイブス」のPS Vitaへの対応は発表されていないが、これは対応しない手は無いというものであろう。これが有ると無いとでは、もうVitaというハード自体の魅力が雲泥の差である。まあ、最近ではVita向けの新規タイトルも少しずつ増えてきたのだが、やはり「過去の名作をダウンロードして遊べる」という安心感は他には変えられないものがあり、しかも据え置き機から携帯機ということで、その手軽さや遊びやすさも大きく向上してくるであろう。だから、もし「PS2
アーカイブス」がVitaに対応するのであれば、それだけのためにVitaを買っても良いくらいである。是非、やってほしいというものだ。
さて。本日はPS2のゲームの話題ということで、ここで「PS2」という時代について、軽く振り返っておくことにしよう。
・・・「プレイステーション2」は、大ヒットした「プレイステーション」の後継機として、2000年3月に発売された。発売直後は、ソフト開発の難しさにより少々くすぶっていた感があったが、PS1のソフト・周辺機器をそのまま使用できる高い互換性と、当時は駆け出しであった「DVDビデオ」を再生できる機能などが注目され、あっという間にユーザーへの普及が進んでいった。そして翌年の2001年には、「鬼武者」「ファイナルファンタジー10」などのヒットタイトルも生まれ、その後の長い円熟期を無事に迎えることになる。PS2は、FC・SFC・PSなどと並び、ゲーム界の発展に寄与した歴史的傑作ハードであることは疑いようも無い。
――そして「ソフト」面で言っても、異なるゲーム性を高いレベルで実現したシリーズ屈指の大傑作:「ファイナルファンタジー10」「ファイナルファンタジー12」を始めとし、数々の作品が揃っている。俺がプレイした物だけを挙げても、「ドラゴンクエスト8」「エースコンバット5」「メタルギアソリッド3」「グランツーリスモ4」「THE
地球防衛軍」などなど・・・。まったく、「枚挙にいとまが無い」とは、こういう状況のことを指すのであろう。要するに、このPS2の時代は、ゲーマーにとっては夢のような時間だったのである。そのグラフィックはもちろんとして、ゲーム性もどんどんと進化していき、時にはシリーズ作でありながら斬新なシステムが取り込まれることも多かった。まあ、当時と現代との違いは色々とあるが、一番大きいのは、この時代はまだ「ゲーム」というものが元気だったのである。良いゲームを出せば相応に評価されるし、ハードの性能が上がって今まで不可能だったことも表現できるようになった。だから、制作者のほうも、どんどんと新しい作品を作っていくことができたのだろう。
・・・なお、この後には、「ニンテンドーDS」によるライトユーザー向けゲームの流行や、海外ゲーム制作技術の進化と日本ゲームの衰退、インターネットの発展による「ゲーム」という文化自体の動揺、そして従来ゲームの堕落など様々な事態が起こり、結果としてPS2時代のような「ゲーム」はかなり衰退することになったのが、その件に関しては、今回の内容から著しく逸脱するため、また別の機会に扱うことにしよう・・・。
そんな感じで、「PS2」という時代は、ユーザー・制作側ともに「円熟期」と言えるものであり、現在にも名を残す極めて質の高いソフトが数多く提供されていた。だからこそ、その時代のソフトをPS3でダウンロードして遊べるというのは非常に重要ことであるし、Vitaに対応して携帯機でプレイできるようなことになれば、それはもう我々にとって文化遺産の保存にも匹敵する価値を持つことだろう。
・・・だからこそ、個人的には同時に「HD化」と「16:9対応」をやってほしいと思うのだ。というのも、ブラウン管と違って液晶テレビではドットをハッキリと描写できるようになっているため、現在のテレビでPS2のゲームをプレイすると画面がモヤモヤして気持ち悪くなってしまいやすい。また、近年のテレビでは16:9の横長画面がやっと一般的になり、4:3の画面よりも多くの情報をダイナミックに表現することができるようになった。やはり、昔のゲームをプレイする場合でも、霞が掛かったようなボヤボヤした画面になったり、左右に不自然な空白が出来ることは避けたいものである。まあ、それらの手直しを行うとなると、多少の手間と時間が掛かってしまうというものだろうが・・・その辺りは、一括配信ではなく少しずつ追加していく形態であるため、個々の事例として対処して欲しいというものである。PS2ソフトには、それくらいの価値はあるだろう。
――ちなみに、俺のPS3は初期型(60GB)であるため、現在でもそのままPS2のソフトを動かすことができる。では、それで俺にとって「PS2
アーカイブス」の価値が無くなるかというと、そんなことは全く無く、ディスクなしで遊べる手軽さや、Vitaへの対応を期待した安心買いを行うこともできる。その他、いわゆる「プレミアソフト」を購入できるというメリットも大きい。例えば、俺がプレイしたことのある中でも、「DDR
EXTREME」は、初期〜中期の人気曲を全て収録していることで入手が難しく、また「ロックマンX8」は、不調が続いたシリーズの中で久々の快作となったが、出荷本数自体が少なかったため、今でも定価とほぼ変わらない価格で取引されている。だから、それらのようなタイトルがダウンロードソフトとして配信されれば、「安い」「入手がしやすい」と、我々にとって非常に大きなメリットが出てくるのだ。
と、いうわけで。今回の「PS2
アーカイブス」の開始は、昨今の陰鬱としたゲーム業界の中で、久々の良いニュースだと言えるのである。
・・・さて。これから「PS2
アーカイブス」が開始されるにあたり、まずは「どのようなタイトルが配信されるのか」ということが非常に気がかりである。また、「Vitaへの対応」や、「アーカイブス枠やそれ以外でのHD化・16:9対応」など、話題は尽きないものだ。それだけ、「PS2のゲーム」というものは高い価値を誇っており、ユーザーの期待も大きいのである。
――やれ、この「PS2
アーカイブス」は、表面的には「過去のゲームの配信」でしかないのだが、その実は「ゲームの質」がこれまでとは比べものにならないほど高くなっているため、現在のゲーム界全体にも大きな影響を与えうる資質を持っている。これを機に、より多くの人がPS2時代のゲームに触れると同時に、「ゲーム」という文化そのものにも良い刺激をもたらしてほしい。そういうことを、願ってはやまないというものである・・・。
(2012年7月3日)
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