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管理人の日記
コバトン「は?」
やれ、年の初めから、「埼玉県が津波対策を検討する」という意味不明のニュースが入ってきた。これが理解できる人は頭おかしい。
・・・というのも、「埼玉県」は東京の北に位置する県であり、ご存じの通り海に接していない内陸県である。一体どこから津波がやってくると言うのだ・・・。そりゃあ確かに、埼玉の左のほうには樹の海が広がっているが、多分そういう話ではない。もし、これが新年早々山梨県民を激怒させる他虐ギャグだったなら、それはそれで面白いのかもしれないが・・・。
一応、ニュースソースによると、どうやら埼玉県としては、「荒川」を遡上("そじょう":さかのぼること)する津波を想定しているようである。確かに、津波が河川をさかのぼって被害を拡大させるというのはよくある話であるが、しかしそもそも東京湾は入り口が狭く奥が広がっているタイプの湾であるため、大きな津波が非常に到達しづらい。実際、「関東大震災」など過去の巨大地震のデーターを見てみても、東京での津波は1〜2m程度であったという。それくらいであれば、仮に津波が何km遡上したところで、通常の堤防によって余裕で防ぐことができるであろう。
しかし、今回は「想定外」という言葉は無しにしたとして、実際に埼玉県に被害が出るような巨大津波が発生したとしよう。すると、まず割を食うのが、静岡県と神奈川県と千葉県である。地理的に言って、この方々が3人揃って東京湾を綺麗にブロックしてくれているため、まず東京湾に大きな津波は到達しないと考えられている。逆に言えば、東京湾に大きな津波が到達する場合、静岡さんと神奈川さんと千葉県さんは揃い揃って津波で壊滅状態になっているということである。まず、これらの県にお金を渡し、そして津波対策をしてもらったほうが、将来的には利益になるであろう。
・・・続いて、埼玉に迫る津波(?)の前に、「東京」という大ボスが立ちはだかる。まあ確かに東京は狭いとは言え、埼玉までは30kmくらいあるため、そこを乗り切るには相当な気合が必要となる。仮に、そのうえで埼玉まで津波が到達するとなると、もう東京は完全に海の中となっているであろう。文字通りの東京湾である。ということは、ただでさえ大都会の埼玉さんがついに日本の首都になってしまうのか。埼玉都構想・・・。
――そもそも、俺は以前に埼玉まで自転車で行ったことがあり(【2011/6/19】)、その際に県境にある荒川の堤防も見てきたのだが、普通にしっかりと整備されており、とても数m程度の遡上してきた津波で破られるようなものであるとは思えなかった。調べてみたところ、その高さは10mだという。東京湾に10mの津波・・・。やっぱり、その場合も静岡・神奈川・千葉・東京の壊滅を心配したほうがいいな。うん。
ということで、今回はどう考えても埼玉県が津波対策をする必要は無いという結論にしか至れなかった。もし仮に、百歩譲って埼玉県に津波が到達するようなことが有るとしても、その場合は地震の揺れ自体による被害のほうが遙かに大きくなることが想定されるため、そちらに予算を使ったほうが良いというものだろう。他にも、液状化対策とか、レッズの残留対策とか、色々やるべきことは有るはずである。
・・・まあ、今回の発言により、我々は年の頭から「“津波”とは何か」「“震災”とは何か」「“埼玉”とは何か」などという哲学的テーマについて考えることができた。これからもこうありたいものである。何だこの結論。
(2012年1月12日)
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